JP4050756B2 - 対人用の拘束衣 - Google Patents

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本発明は、例えば警察署の留置場内で使用される鎮静衣に適合する対人用の拘束衣に関する。
特許文献1には、犯罪者の手を拘束する護送ベルトの一例が開示されている。この護送ベルトは、通称、「ベルト手錠」と称されている。このベルト手錠は、腰部に装着されるベルト本体及び手錠をベルト本体と連結する腰紐を介して手錠で左右の手首を拘束することができる利点を有するものの、拘束部位は、いわば局部的であり、例えば犯罪者の脚を拘束することができない。したがって、犯罪者はベルト手錠を装着したまま自由に動き廻ることができる。場合によっては、暴れ、或いは逃走も可能である。
特開2001−183090号公報
本発明の第1の目的は、犯罪者が自由に動き廻ることができない対人用の拘束衣を提供することである。第2の目的は、開閉手段を素早く閉じることができると共に、開閉手段を閉めると、左脚拘束部分と右脚拘束部分により脚が直ちに拘束され、足の自由が効かなくなることである。第3の目的は、首と左右の脚拘束部分から出た足を除き、胴体部分の全体を袋状に包み、両腕の自由も拘束することである。第4の目的は、特に、両腕の手首を縛り付けるように拘束することである。第5の目的は、肩の部分も拘束することができることである。第6の目的は、キーで錠止具Xのロックを解除しないと、肩腕拘束手段の拘束を解くことができないことである。その他、装着しても蒸れないこと、折り畳が可能であること、持ち運びが容易であること等の利点を有することである。
本発明の対人用の拘束衣1は、人の胴体部分及び脚の部分を全体的に包むことができる大きさに形成された前身頃2と後身頃3と備え、前身頃と後身頃には、下端部の中央部に両身頃を一体的に結合すると共に、左右の脚拘束部分を区別する可撓性の補助用固定ベルト5,5aを設け、また、拘束する人の左右の腕を拘束する腕拘束手段16を左右に一組設け、さらに、前身頃と後身頃の周縁部に於いて、開閉手段10が、首が突出する首部分及び左右の脚拘束部分から足が出る左右の足首部分を除き、左右に一組設けられていることを特徴とする。
上記構成に於いて、特に、腕拘束手段16は、手首を手錠の如く縛り付け得る可撓性腕ベルト16aを備えていることを特徴とする。
また、本発明の対人用の拘束衣1Aは、人の胴体部分及び脚の部分を全体的に包むことができる大きさに形成された前身頃2と後身頃3と備え、前身頃2と後身頃3には、下端部の中央部に両身頃2,3を一体的に結合すると共に、左脚拘束部分6と右脚拘束部分7とを区別する可撓性の補助用固定ベルト5,5aを設け、また、拘束する人の左右の腕を拘束する腕拘束手段16を左右に一組設け、また、前身頃2と後身頃3の周縁部4,4aに於いて、開閉手段10が、首が突出する首部分8及び左脚拘束部分6と右脚拘束部分7から足が出る左右の足首部分9,9を除き、左右に一組設けられ、さらに、前身頃2と後身頃3の上部に設けた肩拘束手段19に錠止具Xを取付け、該錠止具Xはキーにより解除し得ることを特徴とする。
上記構成に於いて、錠止具Xは、一方の身頃に固定された係止棒を有するベース体と、他方の身頃の上下方向の肩渡しベルト19aに固定されていると共に、該ベース体に対向するように押し付けられ、かつ、前記係止棒の係合頭部に対して内装バネのバネ力を利用して係合する左右の挟持型ロック片を備えた押圧方式の障害体とを備えていることを特徴とする。
(1)人の胴体部分及び脚の部分を全体的に包むことができる大きさに形成された前身頃2と後身頃3と備えているので、犯罪者が自由に動き廻ることができない。
(2)また、下端部の中央部に両身頃2,3を一体的に結合すると共に、左脚拘束部分6と右脚拘束部分7とを区別する可撓性の補助用固定ベルト5,5aを設けので、両身頃がバラバラに成らず、開閉手段を素早く閉じることができる。また、開閉手段を閉めると、左脚拘束部分と右脚拘束部分により脚が直ちに拘束され、足の自由が効かなくなる。したがって、犯罪者は暴れることができない。
(3)首と左右の脚拘束部分から出た足を除き、胴体部分の全体を袋状に包み、両腕の自由も拘束することができる。
(4)請求項2に記載の発明は、両腕の手首を縛り付けるように拘束することができる。
(5)請求項3に記載の発明は、身頃を肩の部分から脱ぐことができない。
(6)請求項4に記載の発明は、飛び跳ねる自由さえも奪うことができる。
(7)請求項5に記載の発明は、緩まないように、強固に縛り付けることができる。
(8)請求項6に記載の発明は、キーで錠止具Xのロックを解除しないと、肩腕拘束手段の拘束を解くことができない。
(9)請求項7に記載の発明は、障害体Lのロック状態の装着操作が簡単である反面、押圧キーが存在しない限り、容易にロック状態を解除して障害体を係止棒21から取り外すことができない。また、一旦、ベース体の係止棒に障害体を装着したら、障害体は容易に係止棒から外れない。
以下、図1乃至図15に示す本発明を実施するための最良の形態(これを「第1実施例」とする)により説明する。
(1)拘束衣1の基本的構成
1は、例えば囚人の肩の部分から略足首の部分まで前身頃と後身頃を密着させるようにして装着し、かつ、左右の脚部や両腕(特に、手首)を拘束する対人用の拘束衣である。拘束衣1は、例えば警察署の留置場内で使用される鎮静衣に適合し、該拘束衣1は、人、好ましくは20歳以上の囚人に対して、人権を阻害しない限度で着用する。
以下、網状型の鎮静衣1で説明する。鎮静衣1は、大きく区分けすると、胴体部分(ここでは、両腕部分を除く肩の部分、胸の部分、腹の部分、腰の部分を意味する)及び胴体に連設する脚の部分を全体的に包むことができる大きさに形成された前身頃2と後身頃3と有する。
前身頃2と後身頃3は、周縁部に可撓性の補強用テープ部材4,4aと、下端部の中央部に可撓性の補助用固定ベルト5,5aとを有している。前記固定ベルト5,5aは前身頃2と後身頃3の下端部の中央部を縦(垂直)方向に一体的に結合(例えば逢着)し、かつ、左脚拘束部分6と右脚拘束部分7とに区別する。鎮静衣1は、布でも良いが、本実施例では、補強用テープ部材4,4a及び補助用固定ベルト5,5aを除き、全体が蒸れないように網状に形成されている。
また、鎮静衣1の前身頃2と後身頃3は、周縁部(テープ部材も含む)4,4aに於いて、人の首が突出する首部分8及び左脚拘束部分6と右脚拘束部分7から足が出る左右の足首部分9,9を除き、開閉手段の一例としてのフアスナーを介して開閉自在になっている。
本実施例では、務歯、スライダー、操作片を含む開閉手段10,10が、左右の周縁部4,4aの首部分8の付近から足首部分9付近までそれぞれ一連に設けられている。
したがって、開閉手段10としての左右のフアスナー10,10を閉じると、鎮静衣1は袋状となり、首部分8と左右の足首部分9,9が開口する。それ故に、囚人を鎮静衣1で包み、かつ、左右のフアスナー10,10を閉じると、囚人の首、頭及び左右の足が袋状の前身頃2と後身頃3からそれぞれ突出する反面、胴体部分、左右の脚及び左右の腕(特に、手首)も、前身頃2と後身頃3に全て包まれる。
本実施例では、後述するように、左右の手首、左右の脚及び左右の肩をそれぞれ拘束する構造である点にも特徴部分がある。鎮静衣1は、左右のフアスナー10,10を閉じた場合に十分に強度に耐える得る素材で形成されている。
(2)左右の腕を拘束する腕拘束手段
腕拘束手段16は、本実施例では、手錠の如く「手首」を拘束する。図7は、後身頃3の内側左右の部位にそれぞれ設けられたベルト状の腕拘束手段16,16を後身頃3の外側から締め付け、後身頃3の内側に存在する囚人11の左右の手首12を鎮静衣1の内側で拘束した状態を示す。
そこで、図5及び図6を参照にして、腕拘束手段16及び該腕拘束手段の固定(拘束)方法の一例を説明する。図5(a)は後身頃3を外側から見た斜視図、一方、図5(b)は後身頃3を内側から見た斜視図である。したがって、図5は、後身頃3を外側(a)と内側(b)からそれぞれ示した概略説明図である。
さて、図5(a)を基準にすると、16は後身頃3の胴体部分3aの左側に設けられた左手首拘束手段である。したがって、17は前記胴体部分3aの右側に設けられた右手首拘束部材となる。ここでは、左手首拘束部材16の具体的構成を説明し、右手首拘束部材17の重複する説明を割愛する。
しかして、左手首拘束部材16は、後身頃3の内側に基端部が固定(逢着)された所定長さの可撓性腕ベルト16aと、この腕ベルト16aの自由端部を外側に挿通するために周縁部4aに形成された縦方向の案内孔16bと、後身頃3の外側に所要間隔離間して設けられた左右方向の2個のループ型支持ベルト16cと、これらの支持ベルト16cの少なくとも一つに対して折り返した後に腕ベルト16aの自由端部を巻き付けるために前記2個のループ型支持ベルト16c,16cの間に設けられた固定用巻き付けベルト16dをそれぞれ有している。
なお、縦方向の案内孔16bは、例えば網状の胴体部分3aの左側に固定(逢着)した矩形状の可撓性補強板16eに形成されている。
図6は、一方の腕拘束手段16の固定(拘束)方法を概略的に示した説明図である。同図は胴体部分3aの左側部位の横断面に於いて、平面側から左手首拘束部材16を見た状態の概略を示す。
手首固定する場合に於いて、まず、腕ベルト16aの自由端部を案内孔16bに通す。そうすると、手錠の如く、手首を縛り付けるための輪が出きる。次に、案内孔16bを介して後身頃3の外側に引き出した腕ベルト16aの自由端部を周縁部4a側に位置する支持ベルト16cの内側から差し込むように挿通させる。次いで、腕ベルト16aの自由端部を胴体部分3aの中央部側に位置する支持ベルト16cの内側(支持ベルト16cと後身頃との間)に差し込むように挿通させ、かつ、そこで折り返して自由端部を引っ張る。この時、手首は腕ベルト16aの前記輪で締め付けられる。そして、手首を適宜に締め付けたならば、腕ベルト16aの自由端部を固定用巻き付けベルト16dで巻き付ける。
なお、腕拘束手段16を構成する各部材の必要な箇所は、本実施例では面ファスナーのオスとメスとなっている。
(3)開閉手段10
開閉手段10は、前述したように、鎮静衣1の前身頃2と後身頃3の周縁部4,4aに於いて、人の首が突出する首部分8及び左脚拘束部分6と右脚拘束部分7から足が出る左右の足首部分9,9を除き、左右一対設けられている。ここでは、図8及び図9を参照にして一つの開閉手段10を説明し、他方の開閉手段10の開閉態様については割愛する。
開閉手段10は、本実施例では、フアスナーを採用している。フアスナー10は、周知のように、対応する務歯10a、該務歯10aを摺動するスライダー10b、該スライダー10bの係合部に可動自在に取り付けられた操作片10cを有している。前身頃2と後身頃3の周縁部4,4aは、開閉手段10の操作片10cを操作して、例えば上方(図8)から下方へと引くと、図9で示すように袋状に閉じる。この時、図10で示すように、囚人の左右の脚13は、縁部が閉じた左右の脚拘束部分6,7に拘束される。
(4)脚拘束手段17
本実施例では、前身頃2又は後身頃3の下端部(下端部寄りの部位も含む)に設けられた脚拘束手段17は、必ずしも発明の限定要件ではないが、望ましくは、図3、図11及び図12で示すように、ベルト状の脚拘束手段17を前身頃2又は後身頃3の外側(表側)の寄りの部位に左右方向に設ける。図3を基準にすると、脚拘束手段17の中央部は、縦方向の補助用固定ベルト5と直交した状態で固定(逢着)されている。
脚拘束手段17の長さは、当然のことながら、囚人の左右の脚13を巻き付けることができるように所要の長さに設定されている。また、脚拘束手段17の一端部には、矩形状の固定用巻き付部分18が設けられており、図12で示すように、脚拘束手段17の両端部を鎮静衣1の裏側へと巻き付けた場合に於いて、前記固定用巻き付部分18を腕拘束手段16の固定用巻き付けベルト16dと同様に適宜に巻き付ける。したがって、本実施例の脚拘束手段17も腕拘束手段16と同様に、必要な箇所は面ファスナーのオスとメスとなっている。
(5)肩拘束手段19
本実施例では、肩拘束手段19は、必ずしも発明の限定要件ではないが、望ましくは、図3、図13及び図14で示すように、ベルト状の肩拘束手段19を鎮静衣1の胴体部分3aの左右の部位に一組設ける。
この肩拘束手段19は、図3で示すように、一端部が前身頃2の上端部の外側に固定(逢着)された上下方向の肩渡しベルト19aと、図13及び図14で示すように、後身頃3に上下方向に固定された固定用のループ型ベルト19bとから成り、ループ型ベルト19bは、さらに、肩渡しベルト19aの自由端部を巻き付けることができる矩形状幅広の固定用巻き付部分19cを有している。本実施例の肩拘束手段19も脚拘束手段17や腕拘束手段16と同様に、必要な箇所は面ファスナーのオスとメスとなっている。
本発明の第1実施例に於いて、拘束衣1を囚人等の人に装着して身体の自由を拘束することができるが、人が拘束衣1内である程度動けるようにしても良い。したがって、拘束衣1は、脚と腕の自由を同時に奪うことができるものの、補助用固定ベルトや腕を拘束する腕拘束手段は、必要最低限度のもので良い。
この欄では、図16乃至図24に示す本発明の第2実施例について説明する。なお、第2実施例の説明に当たって、前記第1実施例と同一の部分には、同一又は同様の符号を付して重複する説明を省略する。
第2実施例の対人用の拘束衣1Aが第1実施例と主に異なる点は、前身頃2と後身頃3の上部に設けた肩腕拘束手段19に錠止具Xを取付け、該錠止具Xは押圧キーKにより解除し得るようにしたことである。
具体的には、錠止具Xは、一方の身頃(例えば後身頃)3の肩拘束手段19のループ型ベルト19bに固定された係止棒21を有するベース体Bと、他方の身頃(例えば前身頃)2の上下方向の肩渡しベルト19aに固定されていると共に、ベース体Bに対向するように押し付けられ、かつ、前記係止棒21の係合頭部21bに対して内装バネのバネ力を利用して係合する左右の挟持型ロック片27,27を備えた押圧方式の障害体Lと、ベース体Bに係止棒21を介してロック状態に合体した該障害体Lを取り外す時に、前記ロック片27の対向端面のキー挿入用開口22に押圧方式で差し込まれ、かつ、左右のロック片を内装バネ26のバネ力に抗して均等に押し広げる一対の係合爪片42,42を有する押圧キーKとから成る。以下、図面を参照にして、錠止具Xの具体的構成に沿って説明する。
(a)ベース体B
ベース体Bは、図16及び図17で示すように、ループ型ベルト19bに、その係合頭部21bが外側に突出するように該ベルト19bに固定的に取り付けられている。係止棒21の基端部21aは、後身頃の外側とベルト19bの内面との間に位置するベース体Bに固定されている。ベース体Bの形状は、特に限定するものではなく、望ましくは長板状に形成される。
図18で示すように、支軸の機能を有する係止棒21は、突出先端部にフラット又は傘状の係合頭部21bが形成されている。係止棒21の長さは特に限定するものではないが、少なくとも、障害体Lが、係合頭部21bによってロック状態に係止される所要の長さが必要である。
したがって、障害体Lの肉厚に対応して係止棒21の軸部の長さが設定される。本実施例の係止棒21の係合頭部21bはフラットに形成されていると共に、首部に相当する部分には周溝23が形成されている。係合頭部21bと基端部21aは同径である。
(b)障害体L
錠止具Xの障害体の具体的構成は、本発明の限定要件ではない。しかしながら、錠止具Xの構成自体が新規事項なので、便宜上、説明する。
障害体Lは、例えば図22で示すように、底板32と、この底板32の上面に重ねられる中板33と、この中板33の上面に重ねられる上板34と、固定手段35を介して一体的に結合した各板の外表面をカバーするように嵌着する環状カバー36と、中板33の左右の案内部(長孔状開口)内に組み込まれ、かつ、左右の内装バネ26.26のバネ力を利用して係止棒21の係合頭部21aに対して係合する左右の挟持型ロック片27.27とから成る。
障害体Lは、望ましくは円形又は角形の盤状に形成され、掌に乗せて握り締めることができる大きさに形成されている。
底板32、中板33及び上板34は、積層状態に合体(結合)した後に、環状カバー36で包まれる。そのために、略同一の形状に形成され、また寸法(径)も同一である。本実施例では、各板は、メダル、コイン等の円盤状に形成され、大きさも遊技機の投入コイン程度である。
また、底板32、中板33及び上板34周端部には、固定手段の一例である複数個のカシメ用連結ピン35が嵌入する貫通小孔(便宜上同一の符号を付す)37が左右に離間して形成されている。
中板33は、底板32と上板34にサンドイッチ状に介在している。この中板33の開口(押圧キーK挿入用の開口)22内に付勢バネ26と、該付勢バネ26によって常時ストッパー部分に当接するように付勢されている左右一対の挟持型ロック片27.27が組み込まれている。
なお、押圧キーKが入り込むことが可能な各板32,33,37の開口の具体的に形状については、発明の限定要件ではないので、その詳細な説明を割愛する。
さて、中板33の中央部ないし周端部寄りの部位まで形成された中板開口22には、左右一対の内装バネ26.26と、これらの内装バネ26.26に常時係合方向に付勢される左右一対の挟持型ロック片27.27とが組み込まれる。そのために、底板開口22の中心開口と連通する中心開口を基準にして一対の突起状ストッパー部分38.38が設けられている。
また、これらのストッパー部分38.38と交差する方向の部位にそれぞれ切欠状のバネ収納部分39.39が形成されている。紙面上、中心部に位置する上下のストッパー部分38.23を基準にすると、中心開口及び左右のバネ収納部分39.39とそれぞれ交差状に連通する左右の長孔状開口には、左右の挟持型ロック片27.27がそれぞれ余裕を持って収納される。ここで「余裕を持って」とは、左右の挟持型ロック片27.27がそれぞれの内装バネ26.26のバネ力に抗して半径外方向へ所要量後退可能であることを意味する。したがって、左右の長孔状開口は、挟持型ロック片27用の案内部分である。
次に、上板34の中央部には、矩形状上板開口22が形成されている。この上板開口22も、係止棒21の係合頭部21b及び押圧キーKの一対の係合爪片42.42がそれぞれ嵌入可能な嵌合部であることから、所要の大きさに設定されている。なお、上板開口22の形状は矩形状である必要はなく、円形でも良い。
次に環状カバー36は硬質の合成樹脂材でキャップ状に形成され、比較的大きな中心孔40を有する上壁の環状部分41aと、この環状部分に連設し、かつ、底板32、中板33及び上板34の外周壁を完全に包む周壁部分41bとから成る。
次に、挟持型ロック片27.27は、図22で示すように左右対称の長杆或いは長板片である。これらのロック片27.27の対向中心部は、係止棒21の係合頭部21bの外周形状(例えば円形)に対応して弧状の切欠部分を有している。
また、本実施例の係止棒21の係合頭部21bはフラットなフランジ状に形成されていることから、各切欠部分の切欠端面は、係合頭部21bに摺接することができるように傾斜状部分(摺接面)に形成されている。もちろん、前記摺接関係は、係合頭部21bを傘状に形成することにより可能である。
(c)キーK
図21及び図22に押圧のキーKの一例を示す。押圧キーKは、ベース体Bに係止棒21を介してロック状態に合体した障害体Lを取り外す時に、左右のロック片27.27の対向端面で形成されている上下のキー挿入用開口22に差し込まれ、かつ、左右のロック片27.27を内装バネ26.26のバネ力に抗して均等に押し広げる一対の係合爪片42.32を有する。
しかして、図21は、押圧キーKを裏返した斜視図であるが、この斜視図から明らかなように、前記の挿入先端部は、将棋の駒の如く、それぞれ山形状に形成されている。また、一対の係合爪片42,42は、断面コ字に形成され、円形状の押圧壁43の内壁面の中央部に溶着されている。また、押圧壁43には半径外方向に延びる摘み部分44が連設している。なお、押圧キーKの押圧壁43や摘み部分44の形状は、一例であり、例えば押圧壁43を杆状に設計変更しても良い。
(d)作用…ロックとロック解除
本発明に構成を付加した錠止具Xのロックとロック解除について説明する。まず、障害体Lを係止棒21にロック状態に取付ける場合には、図23で示すように、肩渡しベルト19aに取付けた障害体Lを指で摘んで、ループ型ベルト19b側の係止棒21の係合頭部21aに底板32の中心開口22を嵌めるようにする。底板32の中心開口22を係合頭部21aに嵌めると、左右の挟持型ロック片27.27は、上板開口22の中心部へと進出していることから、係合頭部21aの周端部分に左右のロック片27.27の各切欠部分の切欠端面の傾斜状部分(摺接面)が跨ぐように当接する。
そこで、そのまま押圧キーKの押圧壁43の外壁面を、例えば親指で押し込む。そうすると、左右の挟持型ロック片27.27は、係合頭部21bに傾斜状部分(摺接面27.27)が摺接するに連れて内装バネ26.26のバネ力に抗して後退する。そして、係合頭部21bが上板開口22へと突き出でた瞬間に左右の挟持型ロック片27.27は、左右の内装バネ26.26のバネ力により元の位置へと復帰し、各切欠部分の切欠端面が係止棒21の首部に圧接する。これがロック状態である(障害体Lが係合頭部21bに係止される)。
したがって、障害体Lをベース体Bから取り外そうとしても、障害体Lは、左右の挟持型ロック片27.27を介して係合頭部21bに係止されることから、ロック状態を解消させる合鍵が存在しない限り、容易に取り外すことができない。
なお、障害体Lがベース体Bに係止棒21を介してロック状態に合体した場合には、障害体Lは係止棒21を軸にして回転自在である。
一方、ベース体Bの係止棒21から障害体Lを取り外す時は、押圧キーKを用いる。図24はロック解除の場合を示す。ロック解除時、まず、図24で示すように押圧キーKの押圧壁43を指で摘んで、一対の対向する係合爪片42.42を上下のキー挿入用開口22に宛がうようにする。
しかる後に、押圧壁43を障害体Lに向かって押し込む。そうすると、押圧キーKの各係合爪片42.42の先端部分が山形状に形成されていることから、押圧キーKを障害体Lに対して押し込むに連れて各係合爪片42.42の先端部分が左右の挟持型ロック片27.27を押し退けるように入り込む。この時、ロック片27.27の両端部がバネ力により各係合爪片42.42に圧接している。これがロック解除の状態である。そこで、そのまま障害体Lを摘んで係止棒21から取り外す。
この第2実施例は、押圧キーKで錠止具Xのロックを解除しないと、肩腕拘束手段19の拘束を解くことができないという利点を加味することができる。
本発明は、主に犯人、犯罪者、刑務所に留置されている囚人等の身柄を拘束する際に利用され、特に警察の留置場で囚人に対して用いられる。
図1乃至図15は本発明の最良の実施例を示す各説明図。図16乃至図24は本発明の第2実施例の各説明図(特に錠止具の構造)。
拘束時、拘束衣の前身頃を跨いだ状態の概略説明図。 拘束衣を開いた状態の説明図。 前身頃の外側を示す説明図。 後身頃の外側を示す説明図。 図5(a)は後身頃の外側、図5(b)は後身頃の内側をそれぞれ示す概略説明図。 腕ベルトの固定方法の概略説明図。 腕拘束手段で左右の手首を拘束した状態の説明図。 開閉体を閉じる時の概略説明図。 開閉体を閉じた時の概略説明図。 開閉体を閉じた場合に於いて、要部を前身頃の外側から見た場合に説明図。 図10に於いて、脚拘束手段で左右の脚拘束部分を縛り付けた初期段階の説明図(後身頃の外側から見ている)。 図11に於いて、さらに、脚拘束手段を完全に固定した段階の説明図。 肩拘束手段の構成を示す概略説明図。 肩拘束手段の固定方法の概略説明図。 拘束衣で人を拘束した状態の説明図。 拘束衣の肩拘束手段に錠止具を取り付けた一例を示す説明図。 図16に於いて、錠止具の取付け箇所を示す概略説明図。 ベース体の係止棒の説明図。 錠止具の内部構造を示す概略断面説明図。 錠止具の内部構造を示す縦断面図。 押圧キーを裏返した斜視図。 障害体の分解斜視図(押圧キーも含む)。 障害体を係止棒に係止させる時に概略説明図(ロック時)。 押圧キーを障害体に対して押し込み、係合爪片でロックを解除した概略説明図(ロック解除時)。
符号の説明
1,1A…拘束衣、2…前身頃、3…後身頃、3a…胴体部分、4,4a…周縁部(補強用テープ部材)、5,5a…補助用固定ベルト、6…左脚拘束部分、7…右脚拘束部分、8…首部分、9…足首部分、10…開閉手段、11…囚人、12…手首、13…脚、16…腕拘束手段(左手首拘束部材,右手首拘束部材)、16a…腕ベルト、16b…案内孔、16c…ループ型支持ベルト、16d…固定用巻き付けベルト、16e…可撓性補強板、17…脚拘束手段、18…固定用巻き付部分、19…肩拘束手段、19a…肩渡しベルト、19b…固定用のループ型ベルト、19c…固定用巻き付部分、X…錠止具、B…ベース体、21…係止棒、21b…係合頭部、L…障害体、22…キー挿入用開口、26…内装バネ、27…挟持型ロック片、41、K…押圧キー、42…係合爪片。

Claims (7)

  1. 人の胴体部分及び脚の部分を全体的に包むことができる大きさに形成された前身頃と後身頃と備え、前身頃と後身頃には、下端部の中央部に両身頃を一体的に結合すると共に、左右の脚拘束部分を区別する可撓性の補助用固定ベルトを設け、また、拘束する人の左右の腕を拘束する腕拘束手段を左右に一組設け、さらに、前身頃と後身頃の周縁部に於いて、開閉手段が、首が突出する首部分及び左右の脚拘束部分から足が出る左右の足首部分を除き、左右に一組設けられていることを特徴とする対人用の拘束衣。
  2. 請求項1に於いて、腕拘束手段は、手首を手錠の如く縛り付け得る可撓性腕ベルトを備えていることを特徴とする対人用の拘束衣。
  3. 請求項1に於いて、前身頃及び後身頃の上端部の左右には、上下方向の肩渡しベルトを有する肩拘束手段が設けられていることを特徴とする対人用の拘束衣。
  4. 請求項1に於いて、前身頃又は後身頃の下端部には、補助用固定ベルトと交差する左右方向にテープ状の脚拘束手段が設けられていることを特徴とする対人用の拘束衣。
  5. 請求項1に於いて、腕拘束手段16は、後身頃3の内側に基端部が固定された腕ベルト16aと、この腕ベルト16aの自由端部を外側に挿通するために周縁部4aに形成された案内孔16bと、後身頃3の外側に設けられた支持ベルト16cと、支持ベルト16cを介して折り返した後に腕ベルト16aの自由端部を巻き付けための固定用巻き付けベルト16dをそれぞれ有しているとこを特徴とする対人用の拘束衣。
  6. 人の胴体部分及び脚の部分を全体的に包むことができる大きさに形成された前身頃と後身頃と備え、前身頃と後身頃には、下端部の中央部に両身頃を一体的に結合すると共に、左右の脚拘束部分とを区別する可撓性の補助用固定ベルトを設け、また、拘束する人の左右の腕を拘束する腕拘束手段を一組設け、また、前身頃と後身頃の周縁部に於いて、開閉手段が、首が突出する首部分及び左右の脚拘束部分から足が出る左右の足首部分を除き、左右に一組設けられ、さらに、前身頃と後身頃の上部に設けた肩拘束手段に錠止具を取付け、該錠止具はキーにより解除し得ることを特徴とする対人用の拘束衣。
  7. 請求項6に於いて、錠止具Xは、一方の身頃に固定された係止棒を有するベース体と、他方の身頃の上下方向の肩渡しベルト19aに固定されていると共に、該ベース体に対向するように押し付けられ、かつ、前記係止棒の係合頭部に対して内装バネのバネ力を利用して係合する左右の挟持型ロック片を備えた押圧方式の障害体を備えていることを特徴とする対人用の拘束衣。
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