JP4050609B2 - Door latch device - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドアラッチ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
四輪自動車等の車両に適用されるドアラッチ装置としては、ラッチ機構およびロック機構を備えて構成したものが一般的である。ラッチ機構は、車両本体に対してドアを閉成した状態に維持するためのもので、通常、車両本体側に設けたストライカに噛み合うラッチと、ラッチに係合することによって該ラッチをストライカに噛み合ったラッチ状態に保持するラチェットとを備えて構成してある。ロック機構は、車両外部からのキー操作や車両内部からのロックボタンの操作によってロック状態とアンロック状態とに切り換わるもので、ロック状態となった場合にドアハンドルによる操作を無効化する一方、アンロック状態になった場合にドアハンドルによる操作を有効化して上述したラッチ機構に伝達するものである。
【0003】
このドアラッチ装置では、ロック機構がアンロック状態にある場合にドアハンドル、例えばドアの室外側に設けられるアウトサイドドアハンドル、あるいはドアの室内側に設けられるインサイドドアハンドルを開ドア操作すれば、いずれもラッチとラチェットとの係合が外れてラッチ状態が解除されることになり、開ドアすることが可能になる。
【0004】
一方、ロック機構がロック状態にある場合には、ドアハンドルによる開ドア操作が無効化されてラッチ機構には伝達されない。従って、車両外部からのキー操作によりロック機構をアンロック状態としない限り、アウトサイドドアハンドルを開ドア操作した場合にもラッチ機構がラッチ状態のままとなって開ドアすることができず、車両を施錠することが可能となる。
【0005】
この種のドアラッチ装置においては、従来より、被水による不具合の発生を防止するべく各種工夫が施されている。例えば、上述したラッチ機構やロック機構をハウジングの内部に収容するようにしたドアラッチ装置もその一つである。
【0006】
ここで、ロックボタンの操作によって動作し、ロック機構をロック状態とアンロック状態とに切り換えるための操作レバーであるロックレバーに関しては、実際に車両のドアに組み付ける場合、当該ロックボタンの操作を伝達するためのリンクやワイヤ等の連係手段と連結する必要がある。同様に、インサイドドアハンドルの開ドア操作によって動作し、ラッチ機構のラッチ状態を解除させるための操作レバーであるインサイドハンドルレバーに関しても、ドアに組み付ける場合に当該インサイドドアハンドルの開ドア操作を伝達するためのリンクやワイヤ等の連係手段と連結する必要がある。
【0007】
このため従来では、連係手段との連結部をハウジングの外部に露出させる態様でロックレバーをハウジングの内部に配設するとともに、該ハウジングにカバー部材を設け、ロックレバーと連係手段とを相互に連結した後に、これをカバー部材によって覆うことにより、被水防止性を確保しつつ、ロックレバーと連係手段との連結作業性を確保するようにしている。一方、インサイドハンドルレバーにおいては、その全体をハウジングの外部に配設することにより、被水防止性を確保しつつ、連係手段との連結作業性を確保するようにしている(例えば特許文献1参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−129813号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したドアラッチ装置には、その利便性を向上させるために、いわゆるワンモーション機能が設けられているものがある。つまり、インサイドドアハンドルを開ドア操作した場合には、ロック状態にあるロック機構をアンロック状態に切り換えるとともに、ラッチ状態にあるラッチ機構を解除状態に切り換えるようにしたものである。
【0010】
こうしたワンモーション機能によれば、ロック機構がロック状態となっている場合においても、インサイドドアハンドルを開ドア操作すれば、ロックボタンを操作することなく一度の操作で開ドアすることが可能となるため、利便性が著しく向上するようになる。
【0011】
しかしながら、このワンモーション機能は、ハウジングの外部に配設したインサイドハンドルレバーに対して、ロック状態にあるロック機構をアンロック状態に切り換える機能を追加することによって実現したものである。従って、例えば悪意のある者がドアとガラスとの隙間から異物を挿入し、上述したインサイドハンドルレバーを直接操作した場合、ロック機構がアンロック状態となる虞れがあり、車両防盗性の点では必ずしも好ましいものとはいえない。
【0012】
もちろん、こうした事態を防止するためには、ロックレバーと同様に、ハウジングに設けたカバー部材によってインサイドハンドルレバー全体を覆うようにすれば良い。しかしながら、上述したドアラッチ装置にあっては、ロックレバーにおける連係手段との連結部がハウジングの下部に配設されている一方、インサイドハンドルレバーがハウジングの外部においてその中央部に配設されている。従って、車両防盗性を確保するためには、ハウジングの下部から中央部に亘って延在し、かつインサイドハンドルレバー全体を覆うに十分な大きさを有したカバー部材が必要となり、製造コストの点できわめて不利となる。
【0013】
本発明は、上記実情に鑑みて、被水防止性および組立性を損なうことなく、しかも製造コストを著しく増大させることなく、車両防盗性の向上を図ることのできるドアラッチ装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係るドアラッチ装置は、ハウジングの内部に収容され、ラッチ状態にある場合に閉ドアを維持する一方、解除状態となった場合に開ドアを可能とするラッチ機構と、前記ハウジングの内部に収容され、ロック状態にある場合にドアハンドルによる操作を無効化する一方、アンロック状態となった場合にドアハンドルによる操作を有効化するロック機構と、インサイドドアハンドルの操作を伝達する第1連係手段に連結され、該第1連係手段を介して動作させた場合にロック状態にあるロック機構をアンロック状態に切り換えるとともに、ラッチ状態にあるラッチ機構を解除状態に切り換える第1操作レバーと、ロックボタンの操作を伝達する第2連係手段に連結され、該第2連係手段を介して動作させた場合にロック状態にあるロック機構をアンロック状態に切り換える第2操作レバーとを備え、少なくとも第1連係手段との連結部及び第2連係手段との連結部をそれぞれハウジングの外表面よりも外部に露出させ、かつ相互に近接する態様でこれら第1操作レバー及び第2操作レバーを前記ハウジングの内部に配設するとともに、これら第1操作レバー及び第2操作レバーにおいて前記ハウジングの外部に露出した部分を単一のカバー部材によって覆うことを特徴とする。
【0015】
また、本発明の請求項2に係るドアラッチ装置は、上記請求項1において、前記カバー部材を前記ハウジングと一体に形成したことを特徴とする。
【0016】
また、本発明の請求項3に係るドアラッチ装置は、上記請求項1において、動作方向が互いに同一となる態様で第1操作レバー及び第2操作レバーを相互に並設したことを特徴とする。
【0017】
また、本発明の請求項4に係るドアラッチ装置は、上記請求項1において、前記ハウジングの外部からのキー操作によるキーシリンダの回転を回転駆動力として前記ロック機構に伝達し、該ロック機構をアンロック状態とロック状態とに切り換える操作入力部をさらに備え、この操作入力部を前記ハウジングの上部に設ける一方、前記第1操作レバーにおける第1連係手段との連結部及び第2操作レバーにおける第2連係手段との連結部をそれぞれ前記ハウジングの下部に設けたことを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、本発明に係るドアラッチ装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0020】
図1〜図4は、本発明の実施の形態であるドアラッチ装置を示したものである。ここで例示するドアラッチ装置は、四輪自動車の前席右側に配置された前方ヒンジのサイドドア後面(右ハンドル車においては運転席側のドア後面)に設けられるもので、主ケース2および副ケース3を備えている。これら主ケース2および副ケース3は、例えばそれぞれを合成樹脂によって成形してあり、互いに接合した後、ネジ等の締結手段4によって相互に締結することによりハウジング1を構成する。主ケース2と副ケース3との接合面には、O−リング5を介在させてあり、所望の被水防止性が確保してある(図7参照)。
【0021】
これら主ケース2および副ケース3によって構成されるハウジング1は、ドアの左右方向に沿って延在するラッチ機構収容部10と、このラッチ機構収容部10の室内側に位置する端部からドアの前後方向に沿って延在するロック機構収容部20とを備え、上方から見た場合にほぼL字状を呈している。
【0022】
ラッチ機構収容部10は、その高さ方向のほぼ中央となる位置に、室内側から室外側に向けて略水平に延在する水平切欠溝11を有したもので、その内部にラッチ機構30を収容している一方、その外部にラチェットレバー40を支持している。
【0023】
ラッチ機構30は、四輪自動車の車両本体側に設けたストライカSを噛合保持するためのもので、図6に示すように、ラッチ31とラチェット32とを備えて構成してある。
【0024】
ラッチ31は、ラッチ機構収容部10の水平切欠溝11よりも上方となる位置に、車両本体の前後方向に沿って略水平に延在するラッチ軸33を介して回転可能に配設したもので、ラッチ機構収容部10との間に介在させたラッチバネ(図示せず)の弾性力により、図6において常時時計回りに向けて付勢してある。このラッチ31には、噛合溝31a、フック部31bおよび係止部31cが設けてある。
【0025】
噛合溝31aは、ラッチ31の外周面からラッチ軸33に向けて形成した溝部分であり、ストライカSを収容することのできる幅に形成してある。
【0026】
フック部31bは、噛合溝31aを下方に向けて開口させた場合に該噛合溝31aよりも室内側に位置する部分である。このフック部31bは、図6(c)に示すように、ラッチバネ(図示せず)の押圧力に抗してラッチ31を反時計回りに回転させた場合にラッチ機構収容部10の水平切欠溝11を横切る位置で停止する(ラッチ位置)一方、図6(a)に示すように、ラッチ31を時計回りに回転させた場合に水平切欠溝11を開放する位置で停止する(開放位置)ように構成してある。
【0027】
係止部31cは、噛合溝31aを下方に向けて開口させた場合に該噛合溝31aよりも室外側に位置する部分である。この係止部31cは、図6(a)に示すように、ラッチ31を時計回りに回転させた場合に水平切欠溝11を横切り、かつこの水平切欠溝11の奥方(室外側)に向けて漸次上方に傾斜する状態で停止するように構成してある。
【0028】
ラチェット32は、ラッチ機構収容部10の水平切欠溝11よりも下方、かつラッチ軸33よりも室内側となる位置に、車両本体の前後方向に沿って略水平に延在するラチェット軸34を介して回転可能に配設したもので、係合部32aおよび連結ピン35を有している。
【0029】
係合部32aは、ラチェット軸34から室外側に向けて径外方向に延在する部分であり、ラチェット32が図6において反時計回りに回転した場合にその突出端面を介して上述したラッチ31のフック部31bおよび係止部31cに係合することが可能である。
【0030】
連結ピン35は、係合部32aのほぼ中間となる位置から車両本体の前方に向けて略水平に延在したもので、ラッチ機構収容部10に形成した円弧状切欠溝12を通じてラッチ機構収容部10の外部に突出している。
【0031】
ラチェットレバー40は、図5(a)に示すように、ラッチ機構収容部10の外部において車両前側となる面に、上述したラチェット軸34を介して回転可能に配設したもので、ラッチ機構収容部10との間に介在させたラチェットバネ41の弾性力により、図5(a)において常時計回りに向けて付勢してある。このラチェットレバー40には、ピン連結部40a、第1作用部40bおよび第2作用部40cが設けてある。
【0032】
ピン連結部40aは、図5(a)に示すように、ラチェット軸34から室外側に向けて延在し、かつラッチ機構収容部10の円弧状切欠溝12に対応する部位にピン装着孔40dを有した部分であり、このピン装着孔40dにラチェット32の連結ピン35を装着することによって該ラチェット32と連結してある。
【0033】
第1作用部40bは、図5(a)および図5(b)に示すように、ラチェット軸34から室内側に向けて延在した部分である。
【0034】
第2作用部40cは、第1作用部40bの先端から屈曲し、車両前側に向けて延在した部分である。
【0035】
このラチェットレバー40は、上述したように、ラッチ機構収容部10の外部に配設したものではあるが、ロック機構収容部20によって覆われる位置に設けてあり、外部から直接操作される虞れはない。
【0036】
以下、上述したラッチ機構30の動作について簡単に説明する。まず、ドアが車両本体に対して開成状態にある場合、図6(a)に示すように、ラッチ31が開放位置に配置されることになる。この状態からドアを閉動作させると、車体本体側に設けたストライカSがラッチ機構収容部10の水平切欠溝11に進入し、やがてストライカSがラッチ31の係止部31cに当接することになる。この結果、ラッチ31がラッチバネ(図示せず)の弾性力に抗して図6において反時計回りに回転する。この間、ラチェット32は、ラチェットバネ41の弾性力によって係合部32aの突出端面がラッチ31の外周面を摺接することになり、該ラッチ31の外周面形状に応じて適宜ラチェット軸34の軸心回りに回転する。
【0037】
上述した状態からさらにドアを閉動作すると、水平切欠溝11に対するストライカSの進入量が漸次増大するため、ラッチ31が反時計回りにさらに回転し、図6(b)に示すように、ラチェット32の係合部32aがラッチ31に設けた噛合溝31aの奥方に至る。この状態においては、ラッチ31の係止部31cがラチェット32の係合部32aに位置する部分に当接することになるため、ラッチバネ(図示せず)の弾性復元力に抗して当該ラッチ31の時計回りに復帰する回転が阻止されることになる。しかも、ラッチ31のフック部31bがストライカSよりも室内側において水平切欠溝11を横切るように配置されるため、該フック部31bによってストライカSが水平切欠溝11から逸脱する方向に移動する事態、つまりドアの車両本体に対する開動作が阻止されるようになる(半ラッチ状態)。
【0038】
上述した半ラッチ状態を経てドアが完全に閉じた状態になると、水平切欠溝11を進入するストライカSにより、係止部31cを介してラッチ31が反時計回りにさらに回転し、ストライカSが水平切欠溝11の奥方(室外側)に至る。この間、ラチェット32は、係合部32aの上面にラッチ31のフック部31bが当接することによりラチェットバネ41の弾性力に抗して図6において時計回りに回転し、ラッチ31のフック部31bが通過した時点でラチェットバネ41の弾性復元力により直ちに反時計回りに回転するようになる。この結果、図6(c)に示すように、ラッチ31のフック部31bがラチェット32の係合部32aに当接することになるため、ラッチバネ(図示せず)の弾性復元力に抗して当該ラッチ31の時計回りに復帰する回転が阻止されることになる。この状態においても、ラッチ31のフック部31bが水平切欠溝11を横切るように配置されるため、該フック部31bによってストライカSが水平切欠溝11の奥方(室外側)から逸脱する方向に移動する事態が阻止されるようになり、結局、ドアが車両本体に対して閉じた状態に維持される(フルラッチ状態)。
【0039】
さらに、上述した半ラッチ状態、あるいはフルラッチ状態からラチェットバネ41の弾性力に抗してラチェットレバー40の第1作用部40b、あるいは第2作用部40cを図6において上方に回転させると、連結ピン35によって連結したラチェット32の係合部32aが下方に移動することになるため、ラッチ31のフック部31bとラチェット32の係合部32aとの当接係合状態が解除され、ラッチ31がラッチバネ(図示せず)の弾性復元力により図6において時計回りに回転する。この結果、図6(a)に示すように、水平切欠溝11が開放され、ストライカSが水平切欠溝11から逸脱する方向に移動可能となり、ドアを車両本体に対して開動作させることができるようになる。
【0040】
一方、ハウジング1のロック機構収容部20には、図3、図7および図8に示すように、その内部にオープンレバー50、インサイドハンドルレバー(第1操作レバー)60、キャンセルレバー70、入力軸部材80およびロック機構90が配設してある。
【0041】
オープンレバー50は、主ケース2においてラッチ機構30のラチェット32よりもさらに下方となる位置に、車両本体の前後方向に沿って略水平に延在するオープンレバー軸51を介して回転可能に配設したもので、ロック機構収容部20との間に介在させたオープンレバーバネ52の弾性力により、図3において常時時計回りに向けて付勢してある。このオープンレバー50には、オープン作用部50aおよびオープン動作部50bが設けてある。
【0042】
オープン作用部50aは、オープンレバー軸51から室外側に向けて径外方向に延在した部分であり、その延在端部がロック機構収容部20の外部に突出している。このオープン作用部50aにおいてロック機構収容部20の外部に突出する部分には、ドアに設けたアウトサイドドアハンドル7との間を連係するリンクやワイヤ等のアウトサイドドアハンドル連係手段7aが連結してある。より詳細には、アウトサイドドアハンドル7を開ドア操作した場合に、オープンレバー50が図3において反時計回りに回転動作するようにアウトサイドドアハンドル連係手段7aが設けてある。
【0043】
オープン動作部50bは、オープンレバー軸51から室内側に向けて径外方向に延在した部分であり、その延在端部がロック機構収容部20の内部においてラチェットレバー40における第1作用部40bの下方域に位置している。
【0044】
インサイドハンドルレバー60は、副ケース3においてオープンレバー50の下方域となる位置に、車両本体の左右方向に沿って略水平に延在するインサイドレバー軸61を介して揺動可能に配設したもので、インサイド作用部60aおよびインサイド押圧部60bを有している。
【0045】
インサイド作用部60aは、インサイドレバー軸61から車両前方側に向けて下方に傾斜延在する部分であり、その延在端部が副ケース3に設けたインナー用スリット3aを介して外部に露出している。このインサイド作用部60aにおいてロック機構収容部20の外部に露出した部分には、ドアの室内側に設けたインサイドドアハンドル8との間を連係するリンクやワイヤ等のインサイドドアハンドル連係手段(第1連係手段)8aが連結してある。より詳細には、インサイドドアハンドル8を開ドア操作した場合に、インサイドハンドルレバー60が図8において反時計回りに揺動するようにインサイドドアハンドル連係手段8aが設けてある。
【0046】
インサイド押圧部60bは、インサイド作用部60aの中間となる位置から上方に向けて延在する部分であり、その延在端部がインサイドレバー軸61よりもさらに上方に達している。
【0047】
キャンセルレバー70は、副ケース3においてインサイドレバー軸61よりも上方となる位置に、車両本体の左右方向に沿って略水平に延在するキャンセルレバー軸71を介して回転可能に配設したもので、ロック機構収容部20との間に介在させたキャンセルレバーバネ72の弾性力により、図8において常時時計回りに向けて付勢してある。このキャンセルレバー70には、キャンセル受圧部70aおよびキャンセル突部70bが設けてある。
【0048】
キャンセル受圧部70aは、キャンセルレバー軸71から車両後側に向けて延在する部分であり、その下端となる受圧面70cがインサイドハンドルレバー60のインサイド押圧部60bに対向している。このキャンセル受圧部70aには、キャンセル作用溝70dが設けてある。キャンセル作用溝70dは、車両後側に位置する端面からキャンセルレバー軸71に向けて形成した溝部分であり、主ケース2と副ケース3とを互いに接合させた場合に、図10および図11に示すように、その内部にラチェットレバー40の第2作用部40cが位置するように構成してある。
【0049】
キャンセル突部70bは、キャンセルレバー70の下部において主ケース2に対向する面から突設した小径の円柱状部分である。
【0050】
入力軸部材80は、図3に示すように、ドアに設けたキーシリンダKCからの操作入力部となるもので、キーレバー軸部80aとキーレバー部80bとを一体に形成してある。
【0051】
キーレバー軸部80aは、キーシリンダKCから延在したキーロッドKR(図3参照)が係合するための部分であり、軸心部分にキーロッドKRを装着するための装着穴80cを有した円柱状を成している。装着穴80cは、先端面に開口した有底の穴であり、例えばキーロッドKRの先端部が十字状に形成してある場合、これに嵌合するべく横断面が十字状となるように形成してある。
【0052】
キーレバー部80bは、キーレバー軸部80aの外周面から径外方向に向けて延在した部分であり、その延在端部に連結軸部80dを有している。連結軸部80dは、室外側に向けて突設した円柱状を成す部分である。
【0053】
ロック機構90は、アウトサイドドアハンドル7の開ドア操作によるオープンレバー50の回転動作をラッチ機構30に伝達するアンロック状態(図10参照)と、アウトサイドドアハンドル7の開ドア操作によるオープンレバー50の回転動作をラッチ機構30に伝達しないロック状態(図11参照)とに切り換わるもので、主ケース2における副ケース3との対向面、つまり主ケース2において副ケース3によって覆われる面に、ロックレバー(第2操作レバー)910、ウォームホイール920、リンクレバー930、コネクトレバー940およびキーサブレバー950を備えている。
【0054】
ロックレバー910は、オープンレバー50におけるオープン動作部50bの側方域に、車両本体の左右方向に沿って略水平に延在するロックレバー軸911を介して回転可能に配設したもので、リンク連結部912、ボタン連結部913およびドリブンギア部914を有している。
【0055】
リンク連結部912は、ロックレバー軸911から径外方向に延在する部分であり、その先端部に連係ピン部915を備えているとともに、該連係ピン部915とロックレバー軸911との間に連結用凹溝916を有している。連係ピン部915は、ボタン連結部913の先端部において室内側に位置する面から車両本体の左右方向に沿って略水平に延在した部分である。連結用凹溝916は、ボタン連結部913において室外側に位置する面に形成した長孔状の凹部である。
【0056】
ボタン連結部913は、ロックレバー軸911からリンク連結部912とは逆方向に向けて径外方向に延在し、上述したインサイドハンドルレバー60のインサイド作用部60aに近接する位置において相互に動作方向が同一となる態様で並設した部分である。このボタン連結部913には、連結柱状体917を設けてある。連結柱状体917は、室内側に向けて突設した部分であり、主ケース2と副ケース3とを互いに接合させた場合に、副ケース3に設けたロックレバー用スリット3bを通じて外部に露出している。連結柱状体917においてロック機構収容部20の外部に露出する部分には、ドアの室内側に設けたインサイドロックボタン9との間を連係するリンクやワイヤ等のロックボタン連係手段(第2連係手段)9aが連結してある。より詳細には、インサイドロックボタン9を施錠操作した場合に、ロックレバー910が図10において反時計回りに回転動作する一方、インサイドロックボタン9を解錠操作した場合に、ロックレバー910が図11において時計回りに回転動作するようにロックボタン連係手段9aが設けてある。
【0057】
ドリブンギア部914は、図9に示すように、ロックレバー軸911を中心としてリンク連結部912およびボタン連結部913の間に扇形状に形成したもので、その外周面に一対の外側歯914a,914b、第1受動歯914cおよび第2受動歯914dを有している。これら一対の外側歯914a,914b、第1受動歯914cおよび第2受動歯914dは、ロックレバー軸911の延在方向に沿って互いに高さが異なる三段階の位置に設けてある。一対の外側歯914a,914bは、ドリブンギア部914の両側に設けたものであり、最も室内側となる位置に配設してある。第1受動歯914cは、一対の外側歯914a,914bの相互間において一方の外側歯914aに近接する位置に設けたものであり、ロックレバー軸911の延在方向に沿った中間位置に配設してある。第2受動歯914dは、他方の外側歯914bと第1受動歯914cとの間となる位置に設けたものであり、最も室外側となる位置に配設してある。
【0058】
ウォームホイール920は、ロックレバー910の側方域に、車両本体の左右方向に沿って略水平に延在するウォーム軸921を介して回転可能に配設したもので、駆動モータ960の出力軸961に固着したウォーム962に歯合している。このウォームホイール920には、同一軸心上に間欠歯車922を固着してある。間欠歯車922は、基本歯922a、一対の第1駆動歯922bおよび一対の第2駆動歯922cを有したもので、ドリブンギア部914に設けた一対の外側歯914a,914b、第1受動歯914cおよび第2受動歯914dとの間において一方向の動力伝達手段を構成している。すなわち、間欠歯車922の基本歯922a、一対の第1駆動歯922bおよび一対の第2駆動歯922cは、ドリブンギア部914の一対の外側歯914a,914b、第1受動歯914cおよび第2受動歯914dと同様に、ウォーム軸921の延在方向に沿って互いに高さが異なる三段階の位置に設けてあり、基本歯922aが外側歯914a,914bにのみ歯合し、第1駆動歯922bが第1受動歯914cにのみ歯合し、第2駆動歯922cが第2受動歯914dにのみ歯合するように構成してある。なお、図には明示していないが、ウォームホイール920とロック機構収容部20との間には、ウォームホイール920の間欠歯車922における基本歯922aがロックレバー軸911の軸心に向かう状態(以下、単に中立状態という)に維持するための中立復帰バネが設けてある。
【0059】
これらドリブンギア部914および間欠歯車922による動力伝達手段では、ロックレバー910を図10に示す位置(以下、単にアンロック位置という)から図11に示す位置(以下、単にロック位置という)まで反時計回りに回転させた場合、ドリブンギア部914の各歯が間欠歯車922のいずれの歯にも歯合しないため、ウォームホイール920を回転させることはない。同様に、ロック位置からアンロック位置までロックレバー910を時計回りに回転させた場合にも、ウォームホイール920が回転することはない。
【0060】
これに対して、例えばウォームホイール920を図10に示す状態から時計回りに回転させた場合には、基本歯922aが外側歯914aに歯合した後、第1駆動歯922bが第1受動歯914cに歯合し、さらに第2駆動歯922cが第2受動歯914dに歯合することになり、ドリブンギア部914を介してロックレバー910を反時計回りに回転させてロック位置に変位させることになる。なお、ウォームホイール920の回転によってロックレバー910をアンロック位置からロック位置に変位させた後においては、もはや間欠歯車922によってロックレバー910を回転させることができず、中立復帰バネ(図示せず)の弾性復元力により、ロックレバー910を回転させることなくウォームホイール920が中立状態に復帰する。
【0061】
同様に、ウォームホイール920を図11に示す状態から反時計回りに回転させた場合には、基本歯922aが外側歯914bに歯合した後、第2駆動歯922cが第2受動歯914dに歯合し、さらに第1駆動歯922bが第1受動歯914cに歯合することになり、ドリブンギア部914を介してロックレバー910を時計回りに回転させてアンロック位置に変位させることになる。なお、ウォームホイール920の回転によってロックレバー910をロック位置からアンロック位置に変位させた後においては、もはや間欠歯車922によってロックレバー910を回転させることができず、中立復帰バネ(図示せず)の弾性復元力により、ロックレバー910を回転させることなくウォームホイール920が中立状態に復帰する。
【0062】
リンクレバー930は、その基端部に装着孔931を有したもので、該装着孔931にオープンレバー50のオープン動作部50bを挿通させることにより、このオープン動作部50bと共に上下動可能、かつ該オープン動作部50bに対して車両本体の左右方向に沿った軸心回りに揺動可能に支承させてある。このリンクレバー930には、ロックレバー連結部930a、ラチェット駆動部930bおよびリンク受圧部930cを設けてある。
【0063】
ロックレバー連結部930aは、装着孔931の軸心に対して径外方向に延在する部分であり、その延在端部に形成した連結用溝孔930dにロックレバー910の連係ピン部915を貫通させることにより、該ロックレバー910に連係させてある。具体的には、上述したロックレバー910をアンロック位置に配置した場合、図10に示すように、リンクレバー930のロックレバー連結部930aがほぼ鉛直上方に沿って延在する一方、ロックレバー910をロック位置に配置した場合、リンクレバー930が反時計回りに揺動し、図11に示すように、そのロックレバー連結部930aが左斜め上方に向けて延在されるように連係させてある。
【0064】
ラチェット駆動部930bは、図10に示すように、上述したロックレバー910をアンロック位置に配置した場合、ラチェットレバー40における第1作用部40bの下方域に配置される一方、ロックレバー910をロック位置に配置した場合、図11に示すように、ラチェットレバー40における第1作用部40bの下方域から逸脱する位置に配置される部分である。
【0065】
リンク受圧部930cは、ロックレバー連結部930aと基端部との間に位置する部位においてラチェット駆動部930bよりも車両前側に壁状に設けた部分である。このリンク受圧部930cは、図11に示すように、ロックレバー910をロック位置に配置した場合に、その車両前側に位置する受圧面を介してキャンセルレバー70のキャンセル突部70bに当接するように設けてある。
【0066】
コネクトレバー940は、ロック機構収容部20の上部に、車両本体の左右方向に沿って略水平に延在するコネクトレバー軸941を介して揺動可能に配設し、該コネクトレバー軸941から下方に向けて延在する部分である。このコネクトレバー940には、連結用凸部942および切換用受圧部943を設けてある。連結用凸部942は、コネクトレバー940の先端部において室内側に位置する面から車両本体の左右方向に沿って略水平に突出した円柱状部分であり、上述したロックレバー910の連結用凹溝916に係合配置してある。切換用受圧部943は、コネクトレバー940の基端部において室外側に位置する面に形成した段部であり、コネクトレバー軸941を中心とした径方向に沿って延在する2つの受圧面を有している。
【0067】
キーサブレバー950は、上述したコネクトレバー軸941を介して揺動可能に配設し、該コネクトレバー軸941から上方に向けて延在する部分である。このキーサブレバー950には、キーレバー部連結孔951、ロック位置切換用突起952およびアンロック位置切換用突起953を設けてある。キーレバー部連結孔951は、キーサブレバー950の先端部において該キーサブレバー950の延在方向に沿って形成した長孔であり、入力軸部材80のキーレバー部80bに設けた連結軸部80dが挿入配置してある。ロック位置切換用突起952およびアンロック位置切換用突起953は、それぞれキーサブレバー950の基端部においてコネクトレバー軸941の中心から径外方向に延在した部分である。これらロック位置切換用突起952およびアンロック位置切換用突起953は、互いの間に上述したコネクトレバー940の切換用受圧部943を介在させた状態で設けてある。
【0068】
上記のように構成したロック機構90では、図10に示すアンロック状態にある場合、上述したように、リンクレバー930のラチェット駆動部930bがラチェットレバー40における第1作用部40bの下方域に配置される。
【0069】
従って、閉ドア状態からアウトサイドドアハンドル7を開ドア操作し、オープンレバー50を図3において反時計回りに回転動作させれば、オープン動作部50bの上動に伴ってリンクレバー930のラチェット駆動部930bがラチェットレバー40の第1作用部40bを上動させることになり、ラッチ31のフック部31bとラチェット32の係合部32aとの当接係合状態が解除され、ドアを車両本体に対して開動作させることができるようになる。
【0070】
また、ロック機構90がアンロック状態にある場合には、インサイドドアハンドル8の開ドア操作によってもドアを車両本体に対して開動作させることができる。すなわち、インサイドドアハンドル8を開ドア操作した場合には、インサイドハンドルレバー60が図10において時計回りに揺動し、インサイド押圧部60bがキャンセルレバー70のキャンセル受圧部70aを押圧することによって該キャンセルレバー70が図10において反時計回りに回転動作されることになり、キャンセル作用溝70dに位置したラチェット32の第2作用部40cが上動されるため、上記と同様にラッチ31のフック部31bとラチェット32の係合部32aとの当接係合状態を解除することができる。
【0071】
このアンロック状態から、キーサブレバー950を時計回りに揺動させると、該キーサブレバー950のロック位置切換用突起952がコネクトレバー940の切換用受圧部943を押圧し、該コネクトレバー940を時計回りに揺動させることになる。コネクトレバー940が時計回りに揺動すると、連結用凸部942および連結用凹溝916を介して連結したロックレバー910が反時計回りに回転することになり、さらにこのロックレバー910の回転に伴ってリンクレバー930が反時計方向に揺動し、ロック機構90が図11に示すロック状態となる。
【0072】
また、図10に示すアンロック状態から図11に示すロック状態への移行に関しては、必ずしもキーサブレバー950の揺動に限らず、駆動モータ960によってウォームホイール920を時計回りに回転させることによってロックレバー910を直接反時計回りに回転させた場合、あるいはインサイドロックボタン9の操作によってロックレバー910を直接反時計回りに回転させた場合、のいずれであっても、ロックレバー910の回転に伴ってリンクレバー930が反時計方向に揺動することになるため、同様に行うことが可能である。
【0073】
このロック状態においては、閉ドア状態からアウトサイドドアハンドル7を開ドア操作し、オープンレバー50を図3において反時計回りに回転動作させた場合にも、リンクレバー930のラチェット駆動部930bとラチェットレバー40の第1作用部40bとが互いに当接することがなく、ラッチ31のフック部31bとラチェット32の係合部32aとの当接係合状態も解除されない。この結果、ドアが車両本体に対して閉じた状態に保持されることになり、車両を施錠することが可能になる。
【0074】
これに対して上述したロック状態においても、閉ドア状態からインサイドドアハンドル8を開ドア操作すれば、インサイドハンドルレバー60が図11において時計回りに揺動し、インサイド押圧部60bがキャンセルレバー70のキャンセル受圧部70aを押圧することによって該キャンセルレバー70が図11において反時計回りに回転動作されることになる。この結果、リンク受圧部930cを介してキャンセルレバー70のキャンセル突部70bに当接するリンクレバー930が時計方向に揺動し、ロック状態にあるロック機構90がアンロック状態に切り換わる。これと同時に、キャンセルレバー70のキャンセル作用溝70dに位置したラチェット32の第2作用部40cが上動されるため、ラッチ31のフック部31bとラチェット32の係合部32aとの当接係合状態を解除され、ドアを車両本体に対して開動作させることができるようになる(ワンモーション機能)。
【0075】
さらに、開ドア状態においてロック機構90をロック状態とした場合には、その後に閉ドアすると、ストライカSの進入によるラッチ31の回転に伴ってラチェット32がラチェット軸34の軸心回りに回転し、第2作用部40cを上動させるようにラチェットレバー40が回転することになり、該第2作用部40cを通じてキャンセルレバー70が図11において反時計回りに回転することになる。この結果、リンク受圧部930cを介してキャンセルレバー70のキャンセル突部70bに当接するリンクレバー930が時計方向に揺動し、ロック状態にあるロック機構90がアンロック状態に切り換わる(キャンセル機能)。
【0076】
上述したロック状態から、キーサブレバー950を反時計回りに揺動させると、該キーサブレバー950のアンロック位置切換用突起953がコネクトレバー940の切換用受圧部943を押圧し、該コネクトレバー940を反時計回りに揺動させることになる。コネクトレバー940が反時計回りに揺動すると、連結用凸部942および連結用凹溝916を介して連結したロックレバー910が時計回りに回転することになり、さらにこのロックレバー910の回転に伴ってリンクレバー930が時計回りに揺動し、ロック機構90が図10に示すアンロック状態となる。
【0077】
また、駆動モータ960によってウォームホイール920を反時計回りに回転させることによってロックレバー910を直接時計回りに回転させた場合、あるいはインサイドロックボタン9の操作によってロックレバー910を直接時計回りに回転させた場合、のいずれであっても、ロックレバー910の回転に伴ってリンクレバー930が時計回りに揺動することになるため、ロック機構90が図10に示すアンロック状態となる。
【0078】
一方、上記ドアラッチ装置には、図7に示すように、ハウジング1の構成要素である主ケース2にカバー部材100を一体に設けてある。このカバー部材100は、図1および図2に示すように、副ケース3に対して着脱可能となる態様で該副ケース3の外表面に装着されるもので、インサイドハンドルレバー60においてロック機構収容部20の副ケース3から外部に露出した部分、並びにロックレバー910においてロック機構収容部20の副ケース3から外部に露出した部分を覆い、さらに副ケース3においてインサイドドアハンドル連係手段8aのアウターチューブを保持する部分、および副ケース3においてロックボタン連係手段9aのアウターチューブを保持する部分を覆うことのできる大きさに構成してある。
【0079】
ここで、上記のように構成したドアラッチ装置によれば、ロック機構90の構成要素であるウォームホイール920、リンクレバー930、コネクトレバー940およびキーサブレバー950、並びにこのロック機構90の操作入力部となる入力軸部材80がハウジング1の内部に収容され、キーシリンダKCから入力軸部材80およびロック機構90に至るまでの間に、自己の軸心回りに回転するキーロッドKRが外部に露出するだけであるため、防盗性の点できわめて有利となる。
【0080】
しかも、連係手段を介して動作させた場合にロック状態にあるロック機構90をアンロック状態に切り換え得るすべての操作レバー、つまり本実施の形態の場合、ロックレバー910およびインサイドハンドルレバー60に関しては、これをハウジング1の内部に配設する一方、各連係手段8a,9aとの連結部60a,917をそれぞれ外部に露出させ、さらに外部に露出させた連結部60a,917をカバー部材100によって覆うようにしている。従って、ドアラッチ装置を組み付ける際には、カバー部材100を開成した状態で連係手段8a,9aを連結する作業を行うことができるため、連結作業性を確保することができる。一方、連係手段8a,9aを連結した後においては、カバー部材100を閉成することで被水防止性および車両防盗性を確保することができるようになる。
【0081】
さらに、上述したロックレバー910およびインサイドハンドルレバー60を相互に近接する態様でハウジング1の内部に配設するようにしているため、従前のごとく大きなカバー部材を要することなく上述した作用効果を得ることが可能であり、ドアラッチ装置の製造コストが著しく増大する事態を招来する虞れもない。
【0082】
また、互いに揺動方向が同一となる態様でロックレバー910およびインサイドハンドルレバー60を相互に並設するようにしているため、それぞれの連係手段であるロックボタン連係手段9aおよびインサイドドアハンドル連係手段8aの配索方向をほぼ同一方向とすることが可能になる。本実施の形態では、車両前側に向けて漸次上方となる斜め方向に連係手段8a,9aをそれぞれ配索することができる。このため、ドアラッチ装置を組み立てる際にインサイドドアハンドル連係手段8aおよびロックボタン連係手段9aの取り扱い性を向上させることができ、組立作業性を向上させることが可能になる。
【0083】
しかも、操作入力部となる入力軸部材80をハウジング1の上部に設けたドアラッチ装置において、ロックレバー910およびインサイドハンドルレバー60をハウジング1の下部に設けるようにしているため、例えば本実施の形態のドアラッチ装置を適用する車両が側突により、ドアに大きなダメージを受けた場合であっても、ドアが不用意に開ドアされる虞れがきわめて少なくなる。つまり、側突の場合には、最も室外側に突出したアウトサイドドアハンドル7の部分に大きな変形等のダメージが及ぶことになる。しかしながら、このアウトサイドドアハンドル7とともに設けられる入力軸部材80に対して、ロックレバー910に連結されるロックボタン連係手段9aおよびインサイドハンドルレバー60に連結されるインサイドドアハンドル連係手段8aが大きく離隔した下方位置に配置されることになるため、これらの連係手段8a,9aが側突の影響を受ける虞れがなくなる。
【0084】
なお、上述した実施の形態では、ドアラッチ装置の適用対象として四輪自動車のドアを例示しているが、四輪自動車以外の車両に設けられるドアであっても良い。また、車両の横面に設けられるドアに限らず、リアドアにももちろん適用可能である。さらに、前方ヒンジである必要もなく、上方ヒンジのドア、後方ヒンジのドア、下方ヒンジのドア、スライドドア等々、その他の態様で開閉するドアに適用しても構わない。
【0085】
また、上述した実施の形態で例示したドアラッチ装置の詳細構成は、あくまでも例示のためであって、必ずしもこれらの構成を適用したものに限らず、例えばキャンセル機能を省略したものであっても構わない。但し、ドアラッチ装置の構成要素のうち、連係手段を介して動作させた場合にロック状態にあるロック機構をアンロック状態に切り換え得る複数の操作レバーに関しては、少なくとも連係手段との連結部をそれぞれ外部に露出させ、かつ相互に近接する態様でハウジングの内部に配設するとともに、これら複数の操作レバーにおいてハウジングの外部に露出した部分をカバー部材によって覆う必要があるのは上述したとおりである。
【0086】
さらに、上述した実施の形態では、カバー部材をハウジングと一体に成形するようにしているため、部品点数を増大することがなくなるが、必ずしもカバー部材をハウジングと一体に成形する必要はない。また、ハウジングに対してカバー部材を着脱可能に装着するようにしているが、必ずしもカバー部材をハウジングに対して着脱可能に装着する必要もない。また、操作レバーにおいてハウジングの外部に露出する部分のみならず、連係手段をハウジングに保持する部分についてもこれをカバー部材によって覆うようにしているが、カバー部材は前者のみを覆うものであれば十分である。
【0087】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、連係手段を介して動作させた場合にロック状態にあるロック機構をアンロック状態に切り換え得る複数の操作レバーに関して、少なくとも連係手段との連結部をそれぞれ外部に露出させ、かつ相互に近接する態様でハウジングの内部に配設するとともに、ハウジングの外部に露出した部分をカバー部材によって覆うようにしているため、被水防止性および組立性を損なうことなく、しかも製造コストを著しく増大させることなく、車両防盗性の向上を図ることが可能となる。
【0088】
また、本発明によれば、カバー部材をハウジングと一体に形成しているため、部品点数が増大する事態を招来しない。
【0089】
さらに、本発明によれば、複数の操作レバーの動作方向が互いに同一となる態様で該操作レバーを相互に並設しているため、連係手段の配索方向をほぼ同一方向とすることが可能となり、ドアラッチ装置を組み立てる際に連係手段の取り扱い性を向上させ、組立作業性を向上させることができるようになる。
【0090】
またさらに、本発明によれば、操作入力部をハウジングの上部に設ける一方、複数の操作レバーにおける連係手段との連結部をそれぞれハウジングの下部に設けるようにしているため、適用する車両に側突が発生した場合にもドアが不用意に開成する事態を防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態であるドアラッチ装置を室内側から見た外観図である。
【図2】図1に示したドアラッチ装置のカバー部材を開成した状態を室内側から見た外観図である。
【図3】図1に示したドアラッチ装置を車両前側から見た外観図である。
【図4】図1に示したドアラッチ装置を室外側から見た外観図である。
【図5】(a)は図1に示したドアラッチ装置のラッチ機構を車両前側から見た図、(b)は図1に示したドアラッチ装置のラチェットレバーを示した拡大斜視図である。
【図6】(a)〜(c)は図5に示したラッチ機構の動作を車両後側から見た概念図である。
【図7】図1に示したドアラッチ装置のハウジングを構成する主ケースの内部を示す図である。
【図8】図1に示したドアラッチ装置のハウジングを構成する副ケースの内部を示す図である。
【図9】図1に示したドアラッチ装置に適用されるロック機構の一部を示した拡大図である。
【図10】図1に示したドアラッチ装置に適用されるロック機構のアンロック状態を示す図である。
【図11】図1に示したドアラッチ装置に適用されるロック機構のロック状態を示す図である。
【符号の説明】
1 ハウジング
2 主ケース
3 副ケース
3a インナー用スリット
3b ロックレバー用スリット
4 締結手段
5 O−リング
7 アウトサイドドアハンドル
7a アウトサイドドアハンドル連係手段
8 インサイドドアハンドル
8a インサイドドアハンドル連係手段
9 インサイドロックボタン
9a ロックボタン連係手段
10 ラッチ機構収容部
11 水平切欠溝
12 円弧状切欠溝
20 ロック機構収容部
30 ラッチ機構
31 ラッチ
31a 噛合溝
31b フック部
31c 係止部
32 ラチェット
32a 係合部
33 ラッチ軸
34 ラチェット軸
35 連結ピン
40 ラチェットレバー
40a ピン連結部
40b 第1作用部
40c 第2作用部
40d ピン装着孔
41 ラチェットバネ
50 オープンレバー
50a オープン作用部
50b オープン動作部
51 オープンレバー軸
52 オープンレバーバネ
60 インサイドハンドルレバー
60a インサイド作用部(連結部)
60b インサイド押圧部
61 インサイドレバー軸
70 キャンセルレバー
70a キャンセル受圧部
70b キャンセル突部
70c 受圧面
70d キャンセル作用溝
71 キャンセルレバー軸
72 キャンセルレバーバネ
80 入力軸部材
80a キーレバー軸部
80b キーレバー部
80c 装着穴
80d 連結軸部
90 ロック機構
100 カバー部材
910 ロックレバー
911 ロックレバー軸
912 リンク連結部
913 ボタン連結部
914 ドリブンギア部
914a,914b 外側歯
914c 第1受動歯
914d 第2受動歯
915 連係ピン部
916 連結用凹溝
917 連結柱状体(連結部)
920 ウォームホイール
921 ウォーム軸
922 間欠歯車
922a 基本歯
922b 第1駆動歯
922c 第2駆動歯
930 リンクレバー
930a ロックレバー連結部
930b ラチェット駆動部
930c リンク受圧部
930d 連結用溝孔
931 装着孔
940 コネクトレバー
941 コネクトレバー軸
942 連結用凸部
943 切換用受圧部
950 キーサブレバー
951 キーレバー部連結孔
952 ロック位置切換用突起
953 アンロック位置切換用突起
960 駆動モータ
961 出力軸
962 ウォーム
KC キーシリンダ
KR キーロッド
S ストライカ
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a door latch device.
[0002]
[Prior art]
As a door latch device applied to a vehicle such as a four-wheeled vehicle, a device including a latch mechanism and a lock mechanism is generally used. The latch mechanism is for maintaining the door closed with respect to the vehicle body. Usually, the latch is engaged with the striker provided on the vehicle body side, and the latch is engaged with the striker by engaging with the latch. And a ratchet for holding in a latched state. The lock mechanism switches between a locked state and an unlocked state by a key operation from the outside of the vehicle or a lock button operation from the inside of the vehicle, and invalidates the operation by the door handle in the locked state, In the unlocked state, the operation by the door handle is validated and transmitted to the above-described latch mechanism.
[0003]
In this door latch device, if the door is operated to open the door handle, for example, the outside door handle provided outside the door or the inside door handle provided inside the door when the lock mechanism is unlocked, In this case, the latch and the ratchet are disengaged and the latch state is released, so that the door can be opened.
[0004]
On the other hand, when the lock mechanism is in the locked state, the open door operation by the door handle is invalidated and is not transmitted to the latch mechanism. Therefore, unless the lock mechanism is unlocked by a key operation from the outside of the vehicle, even when the outside door handle is opened, the latch mechanism remains in the latched state and cannot be opened. Can be locked.
[0005]
Conventionally, in this type of door latch device, various devices have been devised to prevent the occurrence of problems due to flooding. For example, a door latch device in which the above-described latch mechanism and lock mechanism are accommodated in a housing is one of them.
[0006]
Here, regarding the lock lever that is operated by operating the lock button and switches the lock mechanism between the locked state and the unlocked state, when the lock lever is actually assembled to the vehicle door, the operation of the lock button is transmitted. For this purpose, it is necessary to connect with linkage means such as a link or a wire. Similarly, with respect to the inside handle lever that is operated by the opening operation of the inside door handle and releases the latched state of the latch mechanism, the opening operation of the inside door handle is transmitted when assembled to the door. For this purpose, it is necessary to connect to a link means such as a link or a wire.
[0007]
For this reason, conventionally, a lock lever is disposed inside the housing in such a manner that a connecting portion with the linkage means is exposed to the outside of the housing, and a cover member is provided on the housing, and the lock lever and the linkage means are connected to each other. Then, by covering this with a cover member, the workability of connecting the lock lever and the linking means is ensured while ensuring the water resistance. On the other hand, the inside handle lever is disposed outside the housing so as to ensure the workability of the connection with the linking means while ensuring the waterproof property (see, for example, Patent Document 1). ).
[0008]
[Patent Document 1]
JP 2002-129913 A
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
Some door latch devices described above are provided with a so-called one-motion function in order to improve convenience. That is, when the inside door handle is operated to open, the lock mechanism in the locked state is switched to the unlocked state, and the latch mechanism in the latched state is switched to the released state.
[0010]
According to such a one-motion function, even when the lock mechanism is in a locked state, if the inside door handle is operated to open, it is possible to open the door with a single operation without operating the lock button. For this reason, convenience is significantly improved.
[0011]
However, this one-motion function is realized by adding a function of switching the lock mechanism in the locked state to the unlocked state with respect to the inside handle lever disposed outside the housing. Therefore, for example, when a malicious person inserts a foreign object through the gap between the door and the glass and directly operates the above-described inside handle lever, the lock mechanism may be unlocked, and in terms of vehicle theft protection It is not necessarily preferable.
[0012]
Of course, in order to prevent such a situation, it is sufficient to cover the entire inside handle lever with a cover member provided in the housing, similarly to the lock lever. However, in the door latch device described above, the connecting portion of the lock lever with the linking means is disposed at the lower portion of the housing, while the inside handle lever is disposed at the center portion outside the housing. Therefore, in order to ensure vehicle anti-theft performance, a cover member extending from the lower part of the housing to the center part and having a sufficient size to cover the entire inside handle lever is required. Is extremely disadvantageous.
[0013]
An object of the present invention is to provide a door latch device capable of improving vehicle anti-theft property without impairing water resistance and assembling property and without significantly increasing the manufacturing cost. And
[0014]
[Means for Solving the Problems]
The door latch device according to claim 1 of the present invention is housed in the housing, A latch mechanism that maintains a closed door when in a latched state, and allows an open door when in a released state; and A lock mechanism that is housed inside the housing and disables the operation with the door handle when in the locked state, while enabling the operation with the door handle when in the unlocked state; The lock mechanism that is connected to the first linkage means that transmits the operation of the inside door handle and is operated via the first linkage means is switched to the unlocked state, and the latch mechanism that is in the latched state is The first operating lever that switches to the unlocked state and the second linkage means that transmits the operation of the lock button, and the lock mechanism that is locked when operated via the second linkage means switches to the unlocked state. With the second control lever And at least Connection portion with first linkage means and linkage portion with second linkage means Each Than the outer surface of the housing In a manner that is exposed to the outside and close to each other These first operation lever and second operation lever Disposed inside the housing, and these 1st operation lever and 2nd operation lever The portion exposed to the outside of the housing in single It is characterized by covering with a cover member.
[0015]
The door latch device according to claim 2 of the present invention is the above-described claim 1, The cover member is formed integrally with the housing. It is characterized by that.
[0016]
According to a third aspect of the present invention, there is provided a door latch device according to the first aspect. 1, the first operation lever and the second operation lever are arranged in parallel with each other in a manner in which the operation directions are the same. It is characterized by that.
[0017]
According to a fourth aspect of the present invention, there is provided the door latch device according to the first aspect. And further comprising an operation input unit that transmits rotation of the key cylinder by a key operation from the outside of the housing to the lock mechanism as a rotational driving force, and switches the lock mechanism between an unlocked state and a locked state. And a connecting portion of the first operating lever with the first linking means and a connecting portion of the second operating lever with the second linking means are provided at the lower portion of the housing. It is characterized by that.
[0019]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Exemplary embodiments of a door latch device according to the present invention will be explained below in detail with reference to the accompanying drawings.
[0020]
1 to 4 show a door latch device according to an embodiment of the present invention. The door latch device illustrated here is provided on the rear surface of the side door of the front hinge disposed on the right side of the front seat of the four-wheeled vehicle (in the case of a right-hand drive vehicle, the driver rear side door rear surface). 3 is provided. Each of the main case 2 and the sub case 3 is formed of, for example, a synthetic resin, and after being joined together, the housing 1 is configured by fastening them together by fastening means 4 such as screws. An O-ring 5 is interposed on the joint surface between the main case 2 and the sub case 3 to ensure the desired water resistance (see FIG. 7).
[0021]
The housing 1 constituted by the main case 2 and the sub case 3 includes a latch mechanism accommodating portion 10 extending along the left-right direction of the door, and an end portion of the latch mechanism accommodating portion 10 located on the indoor side from the door. And a lock mechanism housing portion 20 extending in the front-rear direction, and is substantially L-shaped when viewed from above.
[0022]
The latch mechanism accommodating portion 10 has a horizontal cutout groove 11 extending substantially horizontally from the indoor side to the outdoor side at a position that is substantially in the center in the height direction, and the latch mechanism 30 is provided therein. On the other hand, the ratchet lever 40 is supported on the outside.
[0023]
The latch mechanism 30 is configured to mesh and hold the striker S provided on the vehicle body side of the four-wheeled vehicle, and includes a latch 31 and a ratchet 32 as shown in FIG.
[0024]
The latch 31 is rotatably disposed at a position above the horizontal cutout groove 11 of the latch mechanism accommodating portion 10 via a latch shaft 33 extending substantially horizontally along the front-rear direction of the vehicle body. 6 is always biased clockwise in FIG. 6 by the elastic force of a latch spring (not shown) interposed between the latch mechanism accommodating portion 10 and the latch mechanism accommodating portion 10. The latch 31 is provided with a meshing groove 31a, a hook portion 31b, and a locking portion 31c.
[0025]
The meshing groove 31 a is a groove portion formed from the outer peripheral surface of the latch 31 toward the latch shaft 33, and is formed to have a width that can accommodate the striker S.
[0026]
The hook portion 31b is a portion located on the indoor side of the engagement groove 31a when the engagement groove 31a is opened downward. As shown in FIG. 6C, the hook portion 31b is formed in the horizontal notch groove of the latch mechanism housing portion 10 when the latch 31 is rotated counterclockwise against the pressing force of a latch spring (not shown). 11 is stopped at a position crossing 11 (latch position). On the other hand, as shown in FIG. 6A, when the latch 31 is rotated clockwise, it is stopped at a position where the horizontal notch 11 is opened (open position). It is configured.
[0027]
The locking portion 31c is a portion located on the outdoor side of the engagement groove 31a when the engagement groove 31a is opened downward. As shown in FIG. 6A, the locking portion 31c crosses the horizontal cutout groove 11 when the latch 31 is rotated in the clockwise direction, and faces toward the back (outdoor) of the horizontal cutout groove 11. It is configured to stop in a state of gradually inclining upward.
[0028]
The ratchet 32 is interposed via a ratchet shaft 34 extending substantially horizontally along the front-rear direction of the vehicle body at a position below the horizontal cutout groove 11 of the latch mechanism housing portion 10 and on the indoor side of the latch shaft 33. The engaging portion 32a and the connecting pin 35 are provided.
[0029]
The engaging portion 32a is a portion extending radially outward from the ratchet shaft 34 toward the outdoor side. When the ratchet 32 rotates counterclockwise in FIG. 6, the latch 31 described above via the protruding end surface. It is possible to engage with the hook portion 31b and the locking portion 31c.
[0030]
The connecting pin 35 extends substantially horizontally from a position substantially in the middle of the engaging portion 32a toward the front of the vehicle body, and is connected to the latch mechanism housing portion through the arc-shaped cutout groove 12 formed in the latch mechanism housing portion 10. 10 protrudes to the outside.
[0031]
As shown in FIG. 5A, the ratchet lever 40 is disposed on the front surface of the vehicle outside the latch mechanism housing portion 10 so as to be rotatable via the ratchet shaft 34. The elastic force of the ratchet spring 41 interposed between the portion 10 and the portion 10 is biased in the clockwise direction in FIG. The ratchet lever 40 is provided with a pin connecting part 40a, a first action part 40b, and a second action part 40c.
[0032]
As shown in FIG. 5 (a), the pin connecting portion 40a extends from the ratchet shaft 34 toward the outdoor side, and is provided at a portion corresponding to the arc-shaped cutout groove 12 of the latch mechanism accommodating portion 10 with a pin mounting hole 40d. And is connected to the ratchet 32 by mounting the connecting pin 35 of the ratchet 32 in the pin mounting hole 40d.
[0033]
As shown in FIGS. 5A and 5B, the first action portion 40b is a portion extending from the ratchet shaft 34 toward the indoor side.
[0034]
The second action part 40c is a part that is bent from the tip of the first action part 40b and extends toward the vehicle front side.
[0035]
As described above, the ratchet lever 40 is disposed outside the latch mechanism housing portion 10, but is provided at a position covered by the lock mechanism housing portion 20 and may be directly operated from the outside. Absent.
[0036]
Hereinafter, the operation of the latch mechanism 30 will be briefly described. First, when the door is in an open state with respect to the vehicle body, as shown in FIG. 6A, the latch 31 is arranged at the open position. When the door is closed from this state, the striker S provided on the body side of the vehicle body enters the horizontal cutout groove 11 of the latch mechanism housing portion 10 and eventually the striker S comes into contact with the locking portion 31c of the latch 31. . As a result, the latch 31 rotates counterclockwise in FIG. 6 against the elastic force of the latch spring (not shown). During this time, the ratchet 32 is such that the protruding end surface of the engaging portion 32 a is in sliding contact with the outer peripheral surface of the latch 31 due to the elastic force of the ratchet spring 41. Rotate around.
[0037]
When the door is further closed from the above-described state, the amount of the striker S entering the horizontal notch groove 11 gradually increases, so that the latch 31 further rotates counterclockwise, and as shown in FIG. The engaging portion 32 a reaches the back of the meshing groove 31 a provided in the latch 31. In this state, the latching portion 31c of the latch 31 comes into contact with the portion located at the engaging portion 32a of the ratchet 32, so that the latch 31 has a resistance against the elastic restoring force of a latch spring (not shown). The rotation returning to the clockwise direction is prevented. Moreover, since the hook portion 31b of the latch 31 is disposed so as to cross the horizontal cutout groove 11 on the indoor side of the striker S, the striker S moves in a direction deviating from the horizontal cutout groove 11 by the hook portion 31b. That is, the opening operation of the door with respect to the vehicle body is prevented (half-latch state).
[0038]
When the door is completely closed through the above-described half-latch state, the striker S entering the horizontal notch groove 11 further rotates the latch 31 counterclockwise via the locking portion 31c, and the striker S is horizontally It reaches the back (outdoor) of the notch groove 11. During this time, the ratchet 32 rotates clockwise in FIG. 6 against the elastic force of the ratchet spring 41 by the hook portion 31b of the latch 31 coming into contact with the upper surface of the engaging portion 32a, and the hook portion 31b of the latch 31 is When it passes, it immediately rotates counterclockwise by the elastic restoring force of the ratchet spring 41. As a result, as shown in FIG. 6 (c), the hook portion 31b of the latch 31 comes into contact with the engaging portion 32a of the ratchet 32. Therefore, the elastic spring is against the elastic restoring force of the latch spring (not shown). The rotation of the latch 31 returning to the clockwise direction is prevented. Even in this state, since the hook portion 31b of the latch 31 is arranged so as to cross the horizontal cutout groove 11, the striker S is moved by the hook portion 31b in a direction deviating from the back (outside of the room) of the horizontal cutout groove 11. The situation is prevented, and eventually the door is kept closed with respect to the vehicle body (full latch state).
[0039]
Further, when the first action portion 40b or the second action portion 40c of the ratchet lever 40 is rotated upward in FIG. 6 against the elastic force of the ratchet spring 41 from the half latch state or the full latch state, the connecting pin Since the engaging portion 32a of the ratchet 32 connected by 35 moves downward, the contact engagement state between the hook portion 31b of the latch 31 and the engaging portion 32a of the ratchet 32 is released, and the latch 31 is latched by the latch spring. It rotates clockwise in FIG. 6 by the elastic restoring force (not shown). As a result, as shown in FIG. 6A, the horizontal cutout groove 11 is opened, the striker S can move in a direction deviating from the horizontal cutout groove 11, and the door can be opened with respect to the vehicle body. It becomes like this.
[0040]
On the other hand, the lock mechanism housing portion 20 of the housing 1 includes an open lever 50, an inside handle lever (first operation lever) 60, a cancel lever 70, an input shaft, as shown in FIGS. A member 80 and a lock mechanism 90 are provided.
[0041]
The open lever 50 is rotatably disposed at a position further below the ratchet 32 of the latch mechanism 30 in the main case 2 via an open lever shaft 51 extending substantially horizontally along the front-rear direction of the vehicle body. Therefore, it is always biased clockwise in FIG. 3 by the elastic force of the open lever spring 52 interposed between it and the lock mechanism housing portion 20. The open lever 50 is provided with an open action part 50a and an open action part 50b.
[0042]
The open action portion 50 a is a portion extending radially outward from the open lever shaft 51 toward the outdoor side, and an extended end portion thereof protrudes outside the lock mechanism housing portion 20. An outside door handle linking means 7a such as a link or a wire linked to the outside door handle 7 provided on the door is connected to a portion of the open action portion 50a that protrudes to the outside of the lock mechanism housing portion 20. It is. More specifically, the outside door handle linking means 7a is provided so that the open lever 50 rotates counterclockwise in FIG. 3 when the outside door handle 7 is opened.
[0043]
The open operation portion 50b is a portion extending radially outward from the open lever shaft 51 toward the indoor side, and an extended end portion of the open operation portion 50b is a first action portion 40b of the ratchet lever 40 inside the lock mechanism housing portion 20. Located in the lower area.
[0044]
The inside handle lever 60 is disposed at a position below the open lever 50 in the sub case 3 so as to be swingable via an inside lever shaft 61 extending substantially horizontally along the left-right direction of the vehicle body. And it has the inside action part 60a and the inside press part 60b.
[0045]
The inside action part 60 a is a part that extends downward from the inside lever shaft 61 toward the front side of the vehicle, and the extending end part is exposed to the outside through the inner slit 3 a provided in the sub case 3. ing. An inside door handle linking means such as a link or a wire that links the inside acting portion 60a to the inside door handle 8 provided on the indoor side of the door is exposed to a portion exposed to the outside of the lock mechanism accommodating portion 20 (first door). Linking means) 8a is connected. More specifically, the inside door handle linking means 8a is provided so that the inside handle lever 60 swings counterclockwise in FIG. 8 when the inside door handle 8 is opened.
[0046]
The inside pressing part 60 b is a part extending upward from a position that is in the middle of the inside action part 60 a, and the extending end part reaches further upward than the inside lever shaft 61.
[0047]
The cancel lever 70 is disposed at a position above the inside lever shaft 61 in the sub case 3 so as to be rotatable via a cancel lever shaft 71 extending substantially horizontally along the left-right direction of the vehicle body. 8 is always biased clockwise in FIG. 8 by the elastic force of the cancel lever spring 72 interposed between the lock mechanism housing portion 20 and the lock mechanism housing portion 20. The cancel lever 70 is provided with a cancel pressure receiving portion 70a and a cancel protrusion 70b.
[0048]
The cancel pressure receiving portion 70 a is a portion that extends from the cancel lever shaft 71 toward the rear side of the vehicle, and the pressure receiving surface 70 c that is the lower end of the cancel pressure receiving portion 70 a faces the inside pressing portion 60 b of the inside handle lever 60. The cancel pressure receiving portion 70a is provided with a cancel action groove 70d. The cancel action groove 70d is a groove portion formed from the end face located on the rear side of the vehicle toward the cancel lever shaft 71. When the main case 2 and the sub case 3 are joined together, FIG. 10 and FIG. As shown, the second action part 40c of the ratchet lever 40 is located inside.
[0049]
The cancel protrusion 70 b is a small-diameter columnar portion that protrudes from the surface facing the main case 2 at the lower portion of the cancel lever 70.
[0050]
As shown in FIG. 3, the input shaft member 80 serves as an operation input portion from a key cylinder KC provided on the door, and the key lever shaft portion 80a and the key lever portion 80b are integrally formed.
[0051]
The key lever shaft portion 80a is a portion for engaging a key rod KR (see FIG. 3) extending from the key cylinder KC, and has a cylindrical shape having a mounting hole 80c for mounting the key rod KR in the shaft center portion. It is made. The mounting hole 80c is a bottomed hole that opens to the front end surface. For example, when the front end portion of the key rod KR is formed in a cross shape, the mounting hole 80c is formed so that the cross section is a cross shape so as to be fitted therein. It is.
[0052]
The key lever portion 80b is a portion extending from the outer peripheral surface of the key lever shaft portion 80a in the radially outward direction, and has a connecting shaft portion 80d at the extending end. The connecting shaft portion 80d is a columnar portion projecting toward the outdoor side.
[0053]
The lock mechanism 90 is in an unlocked state (see FIG. 10) in which the rotation operation of the open lever 50 by the opening door operation of the outside door handle 7 is transmitted to the latch mechanism 30 and the open lever by the opening door operation of the outside door handle 7. 50 is switched to a locked state (see FIG. 11) in which the rotation operation of the main case 2 is not transmitted to the latch mechanism 30, and the main case 2 faces the sub case 3, that is, the main case 2 is covered with the sub case 3. , A lock lever (second operation lever) 910, a worm wheel 920, a link lever 930, a connect lever 940, and a key sub lever 950.
[0054]
The lock lever 910 is disposed in a lateral region of the open operation portion 50b of the open lever 50 via a lock lever shaft 911 extending substantially horizontally along the left-right direction of the vehicle body, It has a connecting portion 912, a button connecting portion 913, and a driven gear portion 914.
[0055]
The link connecting portion 912 is a portion extending radially outward from the lock lever shaft 911, and has a linkage pin portion 915 at the tip thereof, and between the linkage pin portion 915 and the lock lever shaft 911. It has a connecting groove 916. The linkage pin portion 915 is a portion that extends substantially horizontally along the left-right direction of the vehicle main body from the surface located on the indoor side at the distal end portion of the button coupling portion 913. The connection groove 916 is a long hole-like recess formed in the button connection portion 913 on the surface located on the outdoor side.
[0056]
The button connecting portion 913 extends in the radially outward direction from the lock lever shaft 911 in the opposite direction to the link connecting portion 912, and moves in the direction close to the inside action portion 60a of the inside handle lever 60 described above. Are portions arranged side by side in the same manner. The button connecting portion 913 is provided with a connecting columnar body 917. The connecting columnar body 917 is a portion protruding toward the indoor side, and is exposed to the outside through the lock lever slit 3b provided in the sub case 3 when the main case 2 and the sub case 3 are joined to each other. ing. A portion of the connecting columnar body 917 exposed to the outside of the lock mechanism housing portion 20 is provided with a lock button link means (second link means) such as a link or a wire linked to the inside lock button 9 provided on the indoor side of the door. ) 9a is connected. More specifically, when the inside lock button 9 is operated for locking, the lock lever 910 rotates counterclockwise in FIG. 10, while when the inside lock button 9 is operated for unlocking, the lock lever 910 is operated as shown in FIG. The lock button link means 9a is provided so as to rotate clockwise in FIG.
[0057]
As shown in FIG. 9, the driven gear portion 914 is formed in a fan shape between the link connecting portion 912 and the button connecting portion 913 around the lock lever shaft 911, and a pair of outer teeth 914 a, 914b, first passive teeth 914c and second passive teeth 914d. The pair of outer teeth 914a and 914b, the first passive teeth 914c, and the second passive teeth 914d are provided at three stages of different heights along the extending direction of the lock lever shaft 911. The pair of outer teeth 914a and 914b are provided on both sides of the driven gear portion 914, and are disposed at positions closest to the indoor side. The first passive tooth 914c is provided at a position close to the one outer tooth 914a between the pair of outer teeth 914a and 914b, and is disposed at an intermediate position along the extending direction of the lock lever shaft 911. It is. The second passive tooth 914d is provided at a position between the other outer tooth 914b and the first passive tooth 914c, and is disposed at a position that is the most outdoor side.
[0058]
The worm wheel 920 is disposed in a lateral region of the lock lever 910 so as to be rotatable via a worm shaft 921 extending substantially horizontally along the left-right direction of the vehicle body. The worm wheel 920 is an output shaft 961 of the drive motor 960. It meshes with the worm 962 fixed to An intermittent gear 922 is fixed to the worm wheel 920 on the same axis. The intermittent gear 922 has a basic tooth 922a, a pair of first drive teeth 922b, and a pair of second drive teeth 922c, and a pair of outer teeth 914a and 914b provided on the driven gear portion 914, and a first passive tooth 914c. And the one-way power transmission means is comprised between 914d and the 2nd passive tooth. That is, the basic tooth 922a, the pair of first drive teeth 922b, and the pair of second drive teeth 922c of the intermittent gear 922 are a pair of outer teeth 914a, 914b, a first passive tooth 914c, and a second passive tooth of the driven gear portion 914. Similarly to 914d, it is provided at three stages of different heights along the extending direction of the worm shaft 921, the basic teeth 922a mesh only with the outer teeth 914a and 914b, and the first drive teeth 922b Only the first passive teeth 914c mesh with each other, and the second drive teeth 922c mesh with only the second passive teeth 914d. Although not explicitly shown in the drawing, between the worm wheel 920 and the lock mechanism housing portion 20, a state in which the basic teeth 922 a of the intermittent gear 922 of the worm wheel 920 are directed toward the axis of the lock lever shaft 911 (hereinafter, “ A neutral return spring for maintaining the neutral state).
[0059]
In the power transmission means using the driven gear portion 914 and the intermittent gear 922, the lock lever 910 is counterclockwise from the position shown in FIG. 10 (hereinafter simply referred to as the unlock position) to the position shown in FIG. 11 (hereinafter simply referred to as the lock position). When rotated around, each tooth of the driven gear portion 914 does not mesh with any tooth of the intermittent gear 922, so the worm wheel 920 is not rotated. Similarly, when the lock lever 910 is rotated clockwise from the lock position to the unlock position, the worm wheel 920 does not rotate.
[0060]
On the other hand, for example, when the worm wheel 920 is rotated clockwise from the state shown in FIG. 10, after the basic teeth 922a mesh with the outer teeth 914a, the first drive teeth 922b become the first passive teeth 914c. In addition, the second drive tooth 922c meshes with the second passive tooth 914d, and the lock lever 910 is rotated counterclockwise via the driven gear portion 914 to be displaced to the lock position. Become. Note that after the lock lever 910 is displaced from the unlock position to the lock position by the rotation of the worm wheel 920, the lock lever 910 can no longer be rotated by the intermittent gear 922, and a neutral return spring (not shown). Due to the elastic restoring force, the worm wheel 920 returns to the neutral state without rotating the lock lever 910.
[0061]
Similarly, when the worm wheel 920 is rotated counterclockwise from the state shown in FIG. 11, after the basic teeth 922a mesh with the outer teeth 914b, the second drive teeth 922c engage with the second passive teeth 914d. Further, the first drive teeth 922b mesh with the first passive teeth 914c, and the lock lever 910 is rotated clockwise via the driven gear portion 914 to be displaced to the unlock position. Note that after the lock lever 910 is displaced from the locked position to the unlocked position by the rotation of the worm wheel 920, the lock lever 910 can no longer be rotated by the intermittent gear 922, and a neutral return spring (not shown). Due to the elastic restoring force, the worm wheel 920 returns to the neutral state without rotating the lock lever 910.
[0062]
The link lever 930 has a mounting hole 931 at the base end portion thereof. By inserting the opening operation portion 50b of the open lever 50 through the mounting hole 931, the link lever 930 can be moved up and down together with the open operation portion 50b. The open motion part 50b is supported so as to be swingable about an axis along the left-right direction of the vehicle body. The link lever 930 is provided with a lock lever connecting portion 930a, a ratchet driving portion 930b, and a link pressure receiving portion 930c.
[0063]
The lock lever connecting portion 930a is a portion extending radially outward with respect to the shaft center of the mounting hole 931, and the connecting pin portion 915 of the lock lever 910 is inserted into the connecting groove hole 930d formed in the extending end portion. By being penetrated, the lock lever 910 is linked. Specifically, when the lock lever 910 described above is disposed at the unlock position, as shown in FIG. 10, the lock lever connecting portion 930a of the link lever 930 extends substantially vertically upward, while the lock lever 910 , The link lever 930 swings counterclockwise, and as shown in FIG. 11, the link lever 930a is linked so as to extend obliquely upward to the left. .
[0064]
As shown in FIG. 10, the ratchet driving unit 930 b is disposed in a region below the first action unit 40 b in the ratchet lever 40 when the above-described lock lever 910 is disposed in the unlock position, while the lock lever 910 is locked. When arranged at the position, as shown in FIG. 11, the ratchet lever 40 is a portion arranged at a position deviating from the lower region of the first action portion 40 b.
[0065]
The link pressure receiving portion 930c is a portion provided in a wall shape on the front side of the vehicle with respect to the ratchet driving portion 930b at a portion located between the lock lever connecting portion 930a and the base end portion. As shown in FIG. 11, when the lock lever 910 is disposed at the lock position, the link pressure receiving portion 930c is brought into contact with the cancel projection 70b of the cancel lever 70 via the pressure receiving surface located on the vehicle front side. It is provided.
[0066]
The connect lever 940 is disposed on the upper part of the lock mechanism housing portion 20 so as to be swingable via a connect lever shaft 941 extending substantially horizontally along the left-right direction of the vehicle main body, and is downward from the connect lever shaft 941. It is a part that extends toward The connecting lever 940 is provided with a connecting convex portion 942 and a switching pressure receiving portion 943. The connecting convex portion 942 is a cylindrical portion that protrudes substantially horizontally along the left-right direction of the vehicle main body from the surface located on the indoor side at the distal end portion of the connect lever 940. The connecting concave groove of the lock lever 910 described above. 916 is engaged. The pressure-receiving portion 943 for switching is a step portion formed on a surface located on the outside of the outdoor side at the base end portion of the connect lever 940, and includes two pressure-receiving surfaces extending along the radial direction centering on the connect lever shaft 941. Have.
[0067]
The key sub lever 950 is disposed so as to be swingable via the above-described connect lever shaft 941 and extends upward from the connect lever shaft 941. The key sub-lever 950 is provided with a key lever portion connecting hole 951, a lock position switching projection 952, and an unlock position switching projection 953. The key lever portion connecting hole 951 is a long hole formed along the extending direction of the key sub lever 950 at the tip end portion of the key sub lever 950, and the connecting shaft portion 80 d provided in the key lever portion 80 b of the input shaft member 80 is connected to the key lever portion connecting hole 951. Inserted and arranged. The lock position switching projection 952 and the unlock position switching projection 953 are portions extending radially outward from the center of the connect lever shaft 941 at the base end of the key sub lever 950, respectively. The lock position switching projection 952 and the unlock position switching projection 953 are provided with the switching pressure receiving portion 943 of the connect lever 940 described above interposed therebetween.
[0068]
In the lock mechanism 90 configured as described above, when in the unlocked state shown in FIG. 10, as described above, the ratchet drive portion 930 b of the link lever 930 is disposed in the region below the first action portion 40 b of the ratchet lever 40. Is done.
[0069]
Accordingly, when the outside door handle 7 is operated to open from the closed door state and the open lever 50 is rotated counterclockwise in FIG. 3, the ratchet drive of the link lever 930 is performed in accordance with the upward movement of the open operation portion 50b. The portion 930b moves the first action portion 40b of the ratchet lever 40 upward, the contact engagement state between the hook portion 31b of the latch 31 and the engagement portion 32a of the ratchet 32 is released, and the door is moved to the vehicle body. On the other hand, it can be opened.
[0070]
Further, when the lock mechanism 90 is in the unlocked state, the door can be opened with respect to the vehicle main body also by the opening operation of the inside door handle 8. That is, when the inside door handle 8 is operated to open, the inside handle lever 60 swings clockwise in FIG. 10 and the inside pressing portion 60b presses the cancel pressure receiving portion 70a of the cancel lever 70 to cancel the cancel. Since the lever 70 is rotated counterclockwise in FIG. 10 and the second action part 40c of the ratchet 32 positioned in the cancel action groove 70d is moved upward, the hook part 31b of the latch 31 is the same as described above. And the engagement portion 32a of the ratchet 32 can be released.
[0071]
When the key sub lever 950 is swung clockwise from this unlocked state, the lock position switching projection 952 of the key sub lever 950 presses the switching pressure receiving portion 943 of the connect lever 940, and the connect lever 940 is moved. It will rock clockwise. When the connect lever 940 swings clockwise, the lock lever 910 connected via the connecting convex portion 942 and the connecting concave groove 916 rotates counterclockwise, and further, as the lock lever 910 rotates. As a result, the link lever 930 swings counterclockwise, and the lock mechanism 90 enters the locked state shown in FIG.
[0072]
Further, the transition from the unlocked state shown in FIG. 10 to the locked state shown in FIG. 11 is not necessarily limited to the swinging of the key sub lever 950, but is locked by rotating the worm wheel 920 clockwise by the drive motor 960. When the lever 910 is directly rotated counterclockwise or when the lock lever 910 is directly rotated counterclockwise by operating the inside lock button 9, the lock lever 910 is rotated. Since the link lever 930 swings counterclockwise, the same operation can be performed.
[0073]
In this locked state, even when the outside door handle 7 is operated to open from the closed door state and the open lever 50 is rotated counterclockwise in FIG. 3, the ratchet drive unit 930b of the link lever 930 and the ratchet The first action portion 40b of the lever 40 does not contact each other, and the contact engagement state between the hook portion 31b of the latch 31 and the engagement portion 32a of the ratchet 32 is not released. As a result, the door is held closed with respect to the vehicle body, and the vehicle can be locked.
[0074]
In contrast, even in the locked state described above, if the inside door handle 8 is operated to open from the closed door state, the inside handle lever 60 swings clockwise in FIG. By pressing the cancel pressure receiving portion 70a, the cancel lever 70 is rotated counterclockwise in FIG. As a result, the link lever 930 that contacts the cancel projection 70b of the cancel lever 70 via the link pressure receiving portion 930c swings clockwise, and the lock mechanism 90 in the locked state is switched to the unlocked state. At the same time, since the second action portion 40c of the ratchet 32 located in the cancel action groove 70d of the cancel lever 70 is moved upward, the contact engagement between the hook portion 31b of the latch 31 and the engagement portion 32a of the ratchet 32 The state is released, and the door can be opened with respect to the vehicle body (one motion function).
[0075]
Further, when the lock mechanism 90 is in the locked state in the open door state, when the door is closed thereafter, the ratchet 32 rotates around the axis of the ratchet shaft 34 as the latch 31 rotates due to the striker S entering, The ratchet lever 40 is rotated so as to move the second action part 40c upward, and the cancel lever 70 is rotated counterclockwise in FIG. 11 through the second action part 40c. As a result, the link lever 930 that contacts the cancel protrusion 70b of the cancel lever 70 via the link pressure receiving portion 930c swings in the clockwise direction, and the lock mechanism 90 in the locked state is switched to the unlocked state (cancellation function). .
[0076]
When the key sub lever 950 is swung counterclockwise from the locked state described above, the unlock position switching projection 953 of the key sub lever 950 presses the switching pressure receiving portion 943 of the connect lever 940, and the connect lever 940 will be swung counterclockwise. When the connect lever 940 swings counterclockwise, the lock lever 910 connected via the connecting convex portion 942 and the connecting concave groove 916 rotates clockwise. Further, as the lock lever 910 rotates. As a result, the link lever 930 swings clockwise, and the lock mechanism 90 enters the unlocked state shown in FIG.
[0077]
Further, when the lock lever 910 is directly rotated clockwise by rotating the worm wheel 920 counterclockwise by the drive motor 960, or the lock lever 910 is directly rotated clockwise by operating the inside lock button 9. In any case, since the link lever 930 swings clockwise as the lock lever 910 rotates, the lock mechanism 90 enters the unlocked state shown in FIG.
[0078]
On the other hand, in the door latch device, as shown in FIG. 7, a cover member 100 is integrally provided on a main case 2 that is a component of the housing 1. As shown in FIGS. 1 and 2, the cover member 100 is attached to the outer surface of the sub case 3 in such a manner that the cover member 100 can be attached to and detached from the sub case 3. The portion exposed to the outside from the sub case 3 of the portion 20 and the portion exposed to the outside from the sub case 3 of the lock mechanism housing portion 20 in the lock lever 910 are covered, and further the outer tube of the inside door handle linking means 8a in the sub case 3 And a portion that holds the outer tube of the lock button link means 9 a in the sub case 3.
[0079]
Here, according to the door latch device configured as described above, the worm wheel 920, the link lever 930, the connect lever 940, and the key sub lever 950, which are components of the lock mechanism 90, and the operation input unit of the lock mechanism 90, The input shaft member 80 is housed inside the housing 1, and only the key rod KR that rotates about its own axis is exposed to the outside from the key cylinder KC to the input shaft member 80 and the lock mechanism 90. Therefore, it is extremely advantageous in terms of anti-theft.
[0080]
Moreover, all the operating levers that can switch the lock mechanism 90 in the locked state to the unlocked state when operated via the linkage means, that is, in the case of the present embodiment, the lock lever 910 and the inside handle lever 60 are as follows. While this is disposed inside the housing 1, the connecting portions 60 a and 917 with the respective linking means 8 a and 9 a are exposed to the outside, and the connecting portions 60 a and 917 exposed to the outside are covered with the cover member 100. I have to. Therefore, when assembling the door latch device, it is possible to perform the operation of connecting the linking means 8a and 9a with the cover member 100 opened, and therefore, the connection workability can be ensured. On the other hand, after the linking means 8a and 9a are connected, the cover member 100 is closed to ensure water resistance and vehicle anti-theft.
[0081]
Furthermore, since the lock lever 910 and the inside handle lever 60 described above are disposed inside the housing 1 in a manner close to each other, the above-described effects can be obtained without requiring a large cover member as before. Therefore, there is no possibility that the manufacturing cost of the door latch device will increase significantly.
[0082]
Further, since the lock lever 910 and the inside handle lever 60 are arranged in parallel with each other in the same swinging direction, the lock button link means 9a and the inside door handle link means 8a which are the respective link means. It is possible to make the wiring directions of the two substantially the same direction. In the present embodiment, it is possible to route the linking means 8a and 9a in an oblique direction that is gradually upward toward the vehicle front side. For this reason, when assembling the door latch device, the handleability of the inside door handle link means 8a and the lock button link means 9a can be improved, and the assembly workability can be improved.
[0083]
In addition, in the door latch device in which the input shaft member 80 serving as the operation input unit is provided at the upper part of the housing 1, the lock lever 910 and the inside handle lever 60 are provided at the lower part of the housing 1. Even when a vehicle to which the door latch device is applied receives a large damage to the door due to a side collision, the possibility of the door being inadvertently opened is extremely reduced. In other words, in the case of a side collision, the outer door handle 7 that protrudes to the outermost side is damaged greatly, such as deformation. However, the lock button linking means 9a connected to the lock lever 910 and the inside door handle linking means 8a connected to the inside handle lever 60 are greatly separated from the input shaft member 80 provided with the outside door handle 7. Since it will be arranged at a lower position, there is no possibility that these linking means 8a, 9a will be affected by a side collision.
[0084]
In the embodiment described above, a door of a four-wheeled vehicle is illustrated as an application target of the door latch device, but a door provided in a vehicle other than the four-wheeled vehicle may be used. Further, the present invention can be applied not only to the door provided on the side surface of the vehicle but also to the rear door. Further, the door may not be a front hinge, and may be applied to a door that opens and closes in another manner, such as an upper hinge door, a rear hinge door, a lower hinge door, and a slide door.
[0085]
In addition, the detailed configuration of the door latch device illustrated in the above-described embodiment is merely an example, and is not necessarily limited to the configuration to which these configurations are applied. For example, the cancel function may be omitted. . However, as for a plurality of operating levers that can switch the lock mechanism in the locked state to the unlocked state when operated through the linkage means among the components of the door latch device, at least the connecting portions with the linkage means are externally connected. As described above, it is necessary to cover the portions exposed to the outside of the housing of the plurality of operation levers with the cover member.
[0086]
Further, in the above-described embodiment, the cover member is formed integrally with the housing, so that the number of parts is not increased, but the cover member is not necessarily formed integrally with the housing. In addition, the cover member is detachably attached to the housing, but the cover member is not necessarily detachably attached to the housing. Further, not only the part exposed to the outside of the housing in the operation lever but also the part that holds the linking means in the housing is covered with the cover member. former It is sufficient if it only covers.
[0087]
【The invention's effect】
As explained above, According to the present invention A plurality of operation levers capable of switching the lock mechanism in the locked state to the unlocked state when operated via the linkage means, at least the connecting portions with the linkage means are respectively exposed to the outside and close to each other With the cover member covering the portion exposed to the outside of the housing with the cover member without impairing water resistance and assembling property, and without significantly increasing the manufacturing cost, It becomes possible to improve the vehicle anti-theft property.
[0088]
Also, According to the present invention Since the cover member is formed integrally with the housing, the number of parts does not increase.
[0089]
further, According to the present invention Since the operation levers are arranged side by side in such a manner that the operation directions of the plurality of operation levers are the same, it is possible to set the connecting means in a substantially same direction, and when assembling the door latch device In addition, the handling of the linking means can be improved and the assembly workability can be improved.
[0090]
Furthermore, According to the present invention Since the operation input portion is provided at the upper portion of the housing, the connection portions of the plurality of operation levers to the linking means are provided at the lower portion of the housing, so that the door can be opened even when a side collision occurs in the applied vehicle. It is possible to prevent a situation where the accidental opening occurs.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an external view of a door latch device according to an embodiment of the present invention as viewed from the indoor side.
FIG. 2 is an external view of a state in which a cover member of the door latch device shown in FIG. 1 is opened as viewed from the indoor side.
FIG. 3 is an external view of the door latch device shown in FIG. 1 as viewed from the front side of the vehicle.
4 is an external view of the door latch device shown in FIG. 1 as viewed from the outdoor side.
5A is a view of the latch mechanism of the door latch device shown in FIG. 1 as viewed from the vehicle front side, and FIG. 5B is an enlarged perspective view showing a ratchet lever of the door latch device shown in FIG.
6A to 6C are conceptual views of the operation of the latch mechanism shown in FIG. 5 as viewed from the rear side of the vehicle.
7 is a view showing the inside of a main case constituting the housing of the door latch device shown in FIG. 1. FIG.
8 is a view showing the inside of a sub case constituting the housing of the door latch device shown in FIG. 1. FIG.
FIG. 9 is an enlarged view showing a part of a lock mechanism applied to the door latch device shown in FIG. 1;
10 is a view showing an unlocked state of a lock mechanism applied to the door latch device shown in FIG. 1. FIG.
11 is a view showing a lock state of a lock mechanism applied to the door latch device shown in FIG. 1. FIG.
[Explanation of symbols]
1 Housing
2 Main case
3 secondary cases
3a Slit for inner
3b Slit for lock lever
4 fastening means
5 O-ring
7 Outside door handle
7a Outside door handle linkage means
8 Inside door handle
8a Inside door handle linkage means
9 Inside lock button
9a Lock button linkage means
10 Latch mechanism housing
11 Horizontal notch
12 Arc-shaped notch
20 Locking mechanism housing
30 Latch mechanism
31 Latch
31a Meshing groove
31b Hook part
31c Locking part
32 Ratchet
32a engaging part
33 Latch shaft
34 Ratchet shaft
35 Connecting pin
40 Ratchet lever
40a Pin connector
40b 1st action part
40c 2nd action part
40d pin mounting hole
41 Ratchet spring
50 Open lever
50a Open action part
50b Open operation part
51 Open lever shaft
52 Open lever spring
60 Inside handle lever
60a Inside action part (connection part)
60b Inside pressing part
61 Inside lever shaft
70 Cancel lever
70a Cancel pressure receiving part
70b Cancel protrusion
70c Pressure receiving surface
70d Cancel action groove
71 Cancel lever shaft
72 Cancel lever spring
80 Input shaft member
80a Key lever shaft
80b Key lever part
80c mounting hole
80d connecting shaft
90 Locking mechanism
100 Cover member
910 Lock lever
911 Lock lever shaft
912 Link connection
913 Button connection
914 Driven gear
914a, 914b outer teeth
914c 1st passive tooth
914d Second passive tooth
915 Linking pin
916 Groove for connection
917 Connecting columnar body (connecting part)
920 worm wheel
921 Worm shaft
922 Intermittent gear
922a basic teeth
922b first drive tooth
922c Second drive tooth
930 Link lever
930a Lock lever connecting part
930b ratchet drive
930c Link pressure receiving part
930d Slot for connection
931 mounting hole
940 Connect lever
941 Connect lever shaft
942 Convex projection
943 Switching pressure receiver
950 Key sub lever
951 Key lever connection hole
952 Lock position switching protrusion
953 Protrusion for unlock position switching
960 drive motor
961 Output shaft
962 Warm
KC Key cylinder
KR key rod
S striker

Claims (4)

ハウジングの内部に収容され、ラッチ状態にある場合に閉ドアを維持する一方、解除状態となった場合に開ドアを可能とするラッチ機構と、
前記ハウジングの内部に収容され、ロック状態にある場合にドアハンドルによる操作を無効化する一方、アンロック状態となった場合にドアハンドルによる操作を有効化するロック機構と、
インサイドドアハンドルの操作を伝達する第1連係手段に連結され、該第1連係手段を介して動作させた場合にロック状態にあるロック機構をアンロック状態に切り換えるとともに、ラッチ状態にあるラッチ機構を解除状態に切り換える第1操作レバーと、
ロックボタンの操作を伝達する第2連係手段に連結され、該第2連係手段を介して動作させた場合にロック状態にあるロック機構をアンロック状態に切り換える第2操作レバーと
を備え、少なくとも第1連係手段との連結部及び第2連係手段との連結部をそれぞれハウジングの外表面よりも外部に露出させ、かつ相互に近接する態様でこれら第1操作レバー及び第2操作レバーを前記ハウジングの内部に配設するとともに、これら第1操作レバー及び第2操作レバーにおいて前記ハウジングの外部に露出した部分を単一のカバー部材によって覆うことを特徴とするドアラッチ装置。
A latch mechanism that is housed inside the housing and maintains a closed door when in a latched state, and allows an open door when in a released state;
Housed in the housing, while disabling the operation of the door handle when in the locked state, the locking mechanism to enable the operation of the door handle when it becomes unlocked,
The lock mechanism that is connected to the first linkage means that transmits the operation of the inside door handle and is operated through the first linkage means is switched to the unlocked state, and the latch mechanism that is in the latched state is A first operating lever for switching to a release state;
Is connected to a second linkage means for transmitting the operation of the lock button, and a second operating lever for switching the lock mechanism in the locked state to the unlocked state when operating via the second linkage means, at least a connecting portion between 1 linking mechanism and the coupling portion between the second linking means is exposed to the outside than the outer surface of the housing, respectively, and in a manner adjacent to each other of these first operating lever and the second lever of the housing A door latch device that is disposed inside and covers a portion of the first operation lever and the second operation lever exposed to the outside of the housing with a single cover member.
前記カバー部材を前記ハウジングと一体に形成したことを特徴とする請求項1に記載のドアラッチ装置。  The door latch device according to claim 1, wherein the cover member is formed integrally with the housing. 動作方向が互いに同一となる態様で第1操作レバー及び第2操作レバーを相互に並設したことを特徴とする請求項1に記載のドアラッチ装置。 2. The door latch device according to claim 1, wherein the first operation lever and the second operation lever are arranged side by side in a manner in which the operation directions are the same . 前記ハウジングの外部からのキー操作によるキーシリンダの回転を回転駆動力として前記ロック機構に伝達し、該ロック機構をアンロック状態とロック状態とに切り換える操作入力部をさらに備え、この操作入力部を前記ハウジングの上部に設ける一方、前記第1操作レバーにおける第1連係手段との連結部及び第2操作レバーにおける第2連係手段との連結部をそれぞれ前記ハウジングの下部に設けたことを特徴とする請求項1に記載のドアラッチ装置。  A rotation of a key cylinder by a key operation from the outside of the housing is transmitted to the lock mechanism as a rotational driving force, and further includes an operation input unit that switches the lock mechanism between an unlocked state and a locked state. While the upper part of the housing is provided, the connecting part of the first operating lever with the first linking means and the connecting part of the second operating lever with the second linking means are provided at the lower part of the housing. The door latch device according to claim 1.
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