JP4050383B2 - 液晶表示装置の駆動方法、液晶表示装置および電子機器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置の駆動方法、液晶表示装置および電子機器に関し、特に、部分表示機能を備えた液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話等の携帯型電子機器に用いられている表示装置はより多くの情報が表示できるように表示ドット数が年々増加しており、それに伴い表示装置による消費電力も増大して来ている。携帯型電子機器の電源は電池であるため電池寿命が長くなるように、表示装置にはより低消費電力であることが強く求められている。そのため表示ドット数が多い表示装置においては、必要な時は全画面(表示可能な領域全体)を表示とするが、待機時には必要最小限の表示として表示パネルの一部分の領域だけを表示状態とし、他の領域を非表示状態にして消費電力を低減する方法が検討されている。
【0003】
従来の液晶表示装置においては全画面の表示/非表示が制御できる機能を持つものは多いが、画面のある領域だけを表示状態とし、他の領域を非表示状態にする機能を持つものとして特開平6−95621号の実施例1及び特開平7−281632号が提案されている。さらに、本発明者らも特願平9−518751号として、全画面を領域に分け、表示/非表示を行う表示装置を提案している。
【0004】
図6、図7を用いて特開平6−95621号の構成例を以下に説明する。図6は、この構成例の液晶表示装置のブロック図である。ブロック601は液晶表示パネルであり、複数の走査電極を形成した基板と複数の信号電極を形成した基板とが数μmの間隔で対向して配置され、その間隔には液晶が封入されている。この詳しい構成は図7として後に示す。ブロック602は、走査電極を駆動するYドライバであり、ブロック603は信号電極を駆動するXドライバである。ブロック604は電源であり、5Vと24Vの電圧を発生する。液晶駆動に必要な複数の電圧レベルはブロック605の駆動電圧形成回路で形成され、XドライバとYドライバを経由して液晶表示パネルに印加される。ブロック608は走査すべき走査電極数を制御する走査制御回路である。ブロック606は、例えばパーソナルコンピュータ本体にあるコントローラであり、表示に必要なデータやタイミング信号を発生する。このコントローラ606からの信号を受け、Xドライバ603、Yドライバ602などの回路に必要なタイミング信号や表示用データ信号および制御信号を形成する回路がブロック607の駆動信号制御回路である。
【0005】
図7にこれらの液晶表示パネルの一般的な構成を示す。図7はいわゆる単純マトリクスパネルの構成を示し、(A)は平面図、(B)は断面図を示す。1001は上偏光板、1002はガラスなど光透過性を持つ第1の基板、この第1の基板に信号電極1003が配設され、1007の第2の基板に前記信号電極1003と交差するように走査電極1005が配設されている。この2枚の基板間に液晶1004を保持するために、封止剤1006がある。1008は下偏光板である。以上は、透過型の構成であるが、反射型の場合には、下偏光板1008の下に反射板がある構成となる。信号電極は、X1〜X320の320本、走査電極は、Y1〜Y400の400本の例で説明する。
【0006】
上記の構成において、走査電極Yには順次1行づつ選択電圧が印加され、その他の行には非選択電圧が印加される。信号電極Xには選択されている行の各画素のオン/オフに応じた信号電圧が行毎に印加される。
【0007】
この従来例は部分表示が左半画面の場合つまり、第1の表示画面D1及び第2の表示画面D2だけを表示する場合と、さらにその内の上半分、つまり第1の表示画面D1だけを表示する場合について述べている。
【0008】
D1とD2を表示する場合には、非表示領域を駆動するXドライバ603の内臓データレジスタに全画面オフのデータを転送し、表示領域のXドライバ603のシフトレジスタだけに表示データを転送し、信号電極に出力することにより、全表示画面の中で、D1とD2の領域の画面動作させるものである。この従来例ではXドライバ603へのデータ転送を半減させることで、このデータ転送のための消費電力を削減するものであった。
【0009】
次にD1だけを表示させる場合について説明する。走査電極Yの数を例えば400とする。この走査電極Yをすべて順次選択することで全画面を表示し、上半分だけを表示する場合には、上半分の走査電極を200ライン(Y1〜Y200)だけ順次選択し、下半分の200ライン(Y201〜Y400)は選択しないものである。400ラインを選択する場合には、表示デューティが1/400であり、200ラインを選択する場合には、表示デューティが1/200となる。このため、駆動電圧の設定変更が必要となる。1/400デューティの場合には、駆動電圧範囲が28V必要であるとすると、同じコントラストを維持するためには1/200デューティの場合には、20Vに調整する必要がある。この調整は、駆動電圧制御回路805内部において行っている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
前述したこれまでに提案されている従来例では、全画面の表示領域については表示輝度についての制御は詳しく述べられているが、非表示領域の制御については非選択とすることになっている。このため、液晶表示装置を組み込んだ機器のデザインによっては、白背景でなく、黒背景、または、グレーレベルであることが望まれても、従来例では制御できず、機器使用者(ユーザー)の望む背景に制御できない課題を有していた。
【0011】
例えば、図5に示すように、液晶の表示モードには、印加電圧がスレシホールド電圧(閾値電圧)Vthより低い領域で、透過率(反射型では反射率)が低いノーマリブラックモードの液晶がある。この液晶を用いた場合、非表示領域に印加電圧をかけない従来例では、黒い背景となり電子機器全体で見た場合にまことに奇異な場合がある。また、ノーマリホワイトモードの液晶を用いた場合にも、非表示領域の輝度調整ができない課題があった。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記した従来の課題を解決するため本発明にあっては、互いに交差する複数の信号線及び走査線に基づいて形成される表示可能領域を有する液晶表示パネルを備え、前記表示可能領域の一部だけを表示領域とし、他の領域を非表示領域とする機能を有した液晶表示装置の駆動方法において、前記表示領域の走査線には、選択期間に選択電圧を印加するとともに非選択期間には非選択電圧を印加し、非表示領域のための期間に、前記信号線には、オンまたはオフ電圧のいずれか一方の固定電圧を印加するとともに、前記他の領域の走査線には、前記信号線に印加されるオンまたはオフの電圧レベルを印加し、当該電圧レベルの印加期間の時間幅に応じて前記他の領域の階調を制御することを特徴とする。
【0013】
この期間Bを設けることによって、非表示領域の表示階調を制御することが可能となると同時に、非表示領域を設ける場合と全画面(表示可能領域全体)を表示する場合とで駆動電圧を変える必要がなくなり、電源構成を簡単にすることができる。
【0014】
また、本発明の液晶表示装置の駆動方法は、前記非表示領域の表示階調を制御するために前記信号線に印加する電圧レベルを、前記信号線に電圧印加する信号線ドライバへ印加する電圧レベルとすることと特徴とする。このため、非表示領域の表示制御のために新たな電圧レベルを設定する必要がなく、電源構成を簡素化でき、コスト上昇、消費電力の上昇を防止することができる。
【0015】
また、本発明の液晶表示装置の駆動方法は、前記液晶表示パネルの駆動方法を、複数の走査線を同時選択するマルチライン選択駆動方法とすることを特徴とする。このため、高速応答の液晶にも対応することができる。
【0016】
また、本発明の液晶表示装置は、上述の液晶表示装置の駆動方法を用いてなり、また本発明の電子機器は、この液晶表示装置を搭載してなる。液晶表示装置の非表示領域の階調を制御することが可能となるために、表示装置全体、機器全体として非表示領域が、違和感のない表示が可能となるという利点がある。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0018】
〔第1実施形態〕
図1は、本発明に係る液晶表示装置の一実施形態を示すブロック図である。
【0019】
ブロック1は液晶表示パネルであり、詳細な構成は従来例で示した図7と同じ単純マトリクス型パネルである。ブロック2は表示に必要なデータやタイミング信号を発生するコントローラ、ブロック3が液晶表示パネルの駆動するのに必要な電源電圧を供給する電源、ブロック4は信号電極(信号線)に表示データに応じた電圧を印加する信号線ドライバ(Xドライバ)、ブロック5は走査電極(走査線)に選択電圧又は非選択電圧を印加する走査線ドライバ(Yドライバ)、ブロック6は電源3からの電圧を受けて液晶表示パネルの各ドライバにて必要とされる複数の電圧レベルを形成し出力する駆動電圧作成回路を示している。基本要素は、従来技術とで説明したものと同様であるため、各要素の詳しい説明は省略し、本発明の重要なポイントである駆動波形について必要事項について説明する。
【0020】
図2は、液晶表示パネルの表示可能領域(全画面)を表示領域と非表示領域の分割する場合(A〜D)を示している。本発明ではA,B,C,Dに示すような非表示領域の設定が可能となる。これらの非表示状態の設定方法は、従来例でも説明したように、Xドライバ4によって表示領域を分割する非表示領域2と、Yドライバ5によって表示領域を分割する非表示領域1とに分類することができる。
【0021】
ここで、非表示領域1の場合には、非表示領域の表示輝度調整は、非表示領域に配置される信号電極Xをまとめて制御することによって実現できる。これは、Xドライバ4のシフトレジスタへの表示データの転送が1画素分多くなるだけで、非表示領域の表示階調制御が可能である。すなわち、走査電極に選択電圧が印加される場合に、Xドライバ4から信号電極Xへ出力される電圧波形を、非表示領域1に配置されるそれぞれの信号電極に対して同じ電圧波形とすれば、走査電極とその信号電極のマトリクスにより領域が形成される領域は、非表示領域となる。この波形自身には従来と変わった部分は無いため、詳しい説明は省略する。
【0022】
次ぎに、非表示領域2の場合を説明する。この場合、従来の技術ではYドライバ5から非表示領域の走査電極Yへの出力が非選択電圧となるため、非選択領域2にある画素への印加電圧をコントロールすることができない。しかしながら、本発明では、この非選択領域2の表示階調をコントロールするために、通常Xドライバ4で使用している電圧レベルをYドライバ5で使用して、非選択領域2の階調の制御を実現する。
【0023】
電圧波形図を用いて詳細に説明する。
【0024】
図3は、本発明を説明するための電圧波形図である。(a)は表示領域D1に配置される走査電極(例えば図7のY1電極)を駆動するための電圧波形であり、(b)は表示領域D1に配置される信号電極(例えば図7のX1電極)を駆動するための電圧波形であり、(c)は非表示領域に配置される走査電極(例えば図7のY400電極)を駆動するための電圧波形であり、(d)は非表示領域の画素(例えば図7のX1とY400の交点にある画素)へ印加される電圧波形図である。
【0025】
図3の電圧波形図は、2フレーム(2垂直走査)期間の電圧波形を示している。(a)において、電圧レベルは、VHが走査電極Yの選択レベル(選択電圧)、VLは液晶の焼き付きを防止するために電位を反転して選択するための走査電極Yの選択レベル(選択電圧)、VCは走査電極Yを非選択状態とするための電圧レベル(非選択電圧)である。(b)において、V2、−V2は、選択された画素の表示状態のオン/オフを制御するための信号電極Xの電圧レベルであり、フレーム期間1において、オンの場合は−V2レベルを、オフの場合にはV2レベルを選択するものである。
【0026】
期間Aでは、表示領域のための電圧印加が行われる。ここでは、従来の電圧印加と同じ波形となる。すなわち、表示領域に配置される走査電極Yに、図3(a)に示すような選択レベル(VH,VL)を順次印加し、他の選択されない走査電極には非選択レベルVCを印加し、それに応じて選択された走査線に対応する画素の表示状態を制御する電圧を、図3(b)の期間Aように、信号電極Xに走査電極毎に順次印加する。この期間Aにおいては、非表示領域の走査電極へは図3(c)のように非選択レベルの電圧VCが印加されたままとなり、非表示領域の画素に印加される電圧も図3(d)のように表示領域の表示データに応じてV2と−V2の間で変化する。
【0027】
一方、期間Bは非表示領域のための期間である。従来技術では、デューティを変化させるため、この期間がなく、駆動電圧を変化させていた。しかし、本発明では、走査期間内に非表示領域の階調制御のための期間を設け、デューティを変化させないことで、駆動電圧を変化させる必要ななくなる方法を用いている。この期間Bは余分となるが、液晶表示装置の動作を止めても支障の無い期間となるため、この期間の動作を停止させることで、消費電力は増加しない。
【0028】
この期間Bはさらに期間Cと期間Dに分けられる。期間Cでは、非選択領域の走査電極Yの印加電圧として電圧レベル−V2を選択する(図3(c)参照)。一方、信号電極Xには図3(b)に示すようにV2レベルに固定した電圧にされる。従って、非表示領域の画素へ印加される電圧は、V2−(−V2)、つまりV2レベルの2倍の電圧を印加できる(図3(d)参照)。逆に期間Dでは、非選択領域の走査電極Yの印加電圧として電圧レベルV2を選択する(図3(c)参照)。一方、信号電極Xには図3(b)に示すようにV2レベルに固定した電圧にされので、非表示領域の画素へ印加される電圧はVC、すなわち0Vとなる(図3(d)参照)。このようにすると、非表示領域は、期間Cの2×V2の電圧印加期間の時間幅に応じて、オン又はオフと同じ表示状態、あるいはその中間階調を選択的に表示できるようになる。
【0029】
このように、期間Cと期間Dの時間的な割合を変化させることで自在に非表示領域2の表示階調を制御することが可能である。この期間Cと期間Dの切り換わりは1フレーム期間中に1度しかないため、消費電力の増加は最小限である。つまり、電圧の切り換えが発生すると、ドライバ等で電流消費が増大するが、電圧切り換えを走査期間中の多く設けなければ低消費電力を維持できる。
【0030】
例えば、走査電極が全体で200本とし、表示を上40本非表示を160本とする。このとき、全体では200本の走査電極から、全体の選択期間(表示可能領域の走査電極に選択電圧を印加すべき期間)の数は200となる。この内40期間は、期間Aとして表示領域に使用され、残り160期間が期間Bとなる。このとき、非表示領域2の画素が、表示期間のオンと同じ電圧を印加するためには、期間Cが97期間、期間Dが残り63期間であることが、画素への実効値電圧の計算より求まる。同様に、オフ電圧は、期間Cが40期間、期間Dが残り120期間である。
【0031】
つまり、この期間Cを40期間から97期間まで変化させることで、非表示領域2の画素の表示輝度レベルを57階調選択することが可能である。
【0032】
なお、本実施形態においては、フレーム期間1と2とで、画素の液晶に印加する電圧極性を反転する駆動方法を採用している。
【0033】
〔第2の実施形態〕
以上の説明では、駆動方法は、走査電極を1ラインずつ選択する方法について説明してきた。最近液晶の応答速度の上昇により2本以上の走査電極を同時に選択駆動するマルチライン駆動方法が出てきている。このマルチライン駆動方法では高速応答の液晶を駆動できる。この駆動方法でも、本発明の適用は可能である。
【0034】
本実施形態は、第1の実施形態において、駆動方法をマルチライン駆動方法としたものであり、それ以外の液晶表示パネルの基本構成は先に説明した第1の実施形態と同様であるので、詳細な説明は省略する。すなわち、液晶表示装置の基本ブロック構成は図1と同様であり、液晶表パネルの構成は図7と同じである。但し、図1のブロック内の詳細な構成は、マルチライン駆動方法によるため、第1の実施形態とは異なる。
【0035】
図4は本実施形態のマルチライン駆動方法における4本の走査電極を駆動した場合の電圧波形図を示している。図4の電圧波形図は、1フレーム(1垂直走査)期間の電圧波形を示している。(a)は表示領域D1に配置される走査電極(例えば図7のY1電極)を駆動するための電圧波形である。図面を見やすくするため、4本を同じ選択するが、そのうちの1本を代表して示している。なお、4本の走査電極を同時選択するマルチライン駆動方法においては、1フレーム期間内に4回の同時選択を行い、その4本の走査電極の同時選択の際に3本の走査電極にVH、1本の走査電極にVLを印加し、各走査電極は1フレーム期間に1回はVLが印加される。(b)は表示領域D1に配置される信号電極(例えば図7のX1電極)を駆動するための電圧波形である。(c)は非表示領域に配置される走査電極(例えば図7のY400電極)を駆動するための電圧波形であり、(d)は非表示領域の画素(例えば図7のX1とY400の交点にある画素)へ印加される電圧波形図である。
【0036】
図4(a)において、電圧レベルは、VH、VLが走査電極Yの選択レベル(選択電圧)、VCは走査電極Yを非選択状態とするための非選択レベル(非選択電圧)である。マルチライン駆動であるためVH、VLのVCとの電位差は、図3のように1ラインずつ選択する場合に比べ1/2となっている。(b)において、V2、−V2は、選択された画素の表示状態のオン/オフを制御するための信号電極Xのレベルである。4ライン同時選択する場合は、本来さらに2レベル(V3,−V3)の信号電極Xに印加するための電位レベルが必要であり、4つの電位レベルからの電位選択が必要とされるが、説明を簡単にするために2電位レベルからの信号電極電位の選択とした図面からは省略した。
【0037】
マルチライン駆動方法の場合、1本の走査電極は1フレーム間に4回選択される。この選択を均等に分散(1フレーム期間内で周期的に選択)した場合の電圧波形図を示している。この均等分散した4回について各々、表示領域を表示データに応じて表示するための期間A、非表示領域の階調を制御するための期間Bを設ける。この非表示領域の階調制御期間Bをさらに、期間Cと期間Dに分割し、期間Cで画素の液晶に電圧を印加し、期間Dでは画素の液晶に電圧をかけないように制御するものである。
【0038】
期間Aでは、表示領域のための電圧印加が行われる。ここでは、従来の電圧印加と同様な波形となる。すなわち、表示領域に配置される走査電極Yの4本に図4(a)に示すような選択レベル(VH,VL)を印加し、4本毎に順次同時に選択していく。他の選択されない走査電極には非選択レベルVCを印加する。選択された走査線に対応する画素の表示状態を制御する電圧を、図4(b)の期間Aように、信号電極Xに各選択期間毎に順次印加する。この期間Aにおいては、非表示領域の走査電極Yへは図4(c)のように非選択レベルの電圧VCが印加されたままとなり、非表示領域の画素に印加される電圧も図4(d)のように表示領域の表示データに応じて変化する。
【0039】
一方、期間Bは非表示領域のための期間である。従来技術では、デューティを変化させるため、この期間がなく、駆動電圧を変化させていた。しかし、本発明では、走査期間内に非表示領域の階調制御のための期間を設け、デューティを変化させないことで、駆動電圧を変化させる必要ななくなる方法を用いている。この期間Bは余分となるが、液晶表示装置の動作を止めても支障の無い期間となるため、この期間の動作を停止させることで、消費電力は増加しない。
【0040】
この期間Bはさらに期間Cと期間Dに分けられる。期間Cでは、非選択領域の走査電極Yの印加電圧として電圧レベル−V2を選択する(図4(c)参照)。一方、信号電極Xには図4(b)に示すようにV2レベルに固定した電圧にされる。従って、非表示領域の画素へ印加される電圧は、V2−(−V2)、つまりV2レベルの2倍の電圧を印加できる(図4(d)参照)。逆に期間Dでは、非選択領域の走査電極Yの印加電圧として電圧レベルV2を選択する(図4(c)参照)。一方、信号電極Xには図4(b)に示すようにV2レベルに固定した電圧にされので、非表示領域の画素へ印加される電圧はVC、すなわち0Vとなる(図4(d)参照)。このようにすると、非表示領域は、期間Cの2×V2の電圧印加期間の時間幅に応じて、オン又はオフと同じ表示状態、あるいはその中間階調を選択的に表示できるようになる。なお、マルチライン駆動では、信号電極Xの電位レベルが2レベルより多くなるので、期間Bに信号電極に印加する電位レベルを選択することによっても、非表示領域の階調レベルを制御することもできる。
【0041】
このように、期間Cと期間Dの時間的な割合を変化させることで自在に非表示領域2の表示階調を制御することが可能である。この期間Cと期間Dの切り換わりはフレーム期間中に多数回発生する訳ではない(4ライン同時選択のマルチライン駆動では4回)ため、消費電力の増加は最小限である。つまり、電圧の切り換えが発生すると、ドライバ等で電流消費が増大するが、電圧切り換えを走査期間中の多く設けなければ低消費電力を維持できる。
【0042】
なお、本実施形態では4ライン同時選択のマルチライン駆動に基づいて説明したが、同時選択の走査電極数はこれに限られるものではない。
【0043】
〔変形例及び本発明による電子機器〕
以上、期間Cの後に期間Dが存在する順番で説明したが、これに限定されるものではなく、期間Dの後に期間Cが来てもよい。また、期間Aの後に期間Bの順番で説明したが、これに限定されるものではなく、期間Bの後に期間Aが来てもよい。
【0044】
また、以上の実施形態における液晶表示装置を電子機器の表示部として搭載すると、電子機器の表示画面における選択的に設けた非表示領域を所望とする階調として表示することができるため、機器全体としての違和感を解消できることは明かである。
【0045】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、画面を表示領域、非表示領域に分割し、制御する液晶表示装置において、非表示領域の表示輝度の制御が可能となり、これを搭載した電子機器の所望とする階調を表示することができるため、機器全体としての違和感を解消できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の液晶表示装置を説明するためのブロック図。
【図2】 表示領域と非表示領域を説明するための図。
【図3】 1ラインずつ選択する場合の電圧波形図。
【図4】 4ラインずつ選択する場合の電圧波形図。
【図5】 液晶のモードを説明するための電圧−透過率の関係を示す図。
【図6】 従来の液晶表示装置のブロック図。
【図7】 液晶表示パネルの構造図。
【符号の説明】
1… 液晶表示パネル
2… LCDコントローラ
3… 電源
4… Xドライバ
5… Yドライバ
6… 駆動電圧作成回路
Claims (4)
- 互いに交差する複数の信号線及び走査線に基づいて形成される表示可能領域を有する液晶表示パネルを備え、前記表示可能領域の一部だけを表示領域とし、他の領域を非表示領域とする機能を有した液晶表示装置の駆動方法において、
前記表示領域の走査線には、選択期間に選択電圧を印加するとともに非選択期間には非選択電圧を印加し、
非表示領域のための期間に、前記信号線には、オンまたはオフ電圧のいずれか一方の固定電圧を印加するとともに、前記他の領域の走査線には、前記信号線に印加されるオンまたはオフの電圧レベルを印加し、当該電圧レベルの印加期間の時間幅に応じて前記他の領域の階調を制御することを特徴とする液晶表示装置の駆動方法。 - 請求項1記載において、
前記液晶表示パネルの駆動方法を、複数の走査線を同時選択するマルチライン選択駆動方法とすることを特徴とする液晶表示装置の駆動方法。 - 請求項1乃至2のいずれかに記載の液晶表示装置の駆動方法を用いてなる液晶表示装置。
- 請求項3記載の液晶表示装置を搭載した電子機器。
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