JP4049753B2 - 縫いぐるみおもちゃの製造方法 - Google Patents

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本発明は、複数の縫いぐるみを組合せてなる縫いぐるみおもちゃの製造方法に関するものである。
縫いぐるみは、動物や人物などを形どった布地に充てん材が詰め込まれていて、布地の暖かみや柔らかさ、造形の愛らしさなどから、人の身近におかれて利用されるものである。このような縫いぐるみについては、本出願人も、いろいろなポーズが取れる縫いぐるみの製造方法を提案している(特許文献1)。
特開平9−173648号公報
一般的に、これらの縫いぐるみは外皮が布地で内部がパンヤや綿などの充てん材からなるため、外力を加えれば変形するものの、力を除けば元に戻ってしまうことから、常に一定のポーズへと容易に復元して変化に乏しいという特徴がある。そのため、本出願人は先の特開平9−173648号公報(特許文献1)記載の発明において、2種の異なる充てん材を用いることにより、置いた状態のポーズを変えることができる縫いぐるみについて提案しており、この縫いぐるみを用いれば多様な陳列状態を楽しむことができるようになった。
しかしながらこれらの従来の縫いぐるみは、人や動物の形などを模したものが多く、装飾品として室内に置いたり、持ち歩いたりして使うことはあっても、縫いぐるみを使ったおもちゃ、つまり“縫いぐるみおもちゃ”として遊ぶには、やや面白みに欠けていた。
一方、縫いぐるみは柔らかいことから、ペットが放りなげても器物に傷を与えることがなく、また危険でもないため、ペット用のおもちゃとして好ましいものではあるが、縫いぐるみ自体が変化に乏しいため飽きやすく、ペット用おもちゃとしては殆ど利用されていなかった。
本発明は、布地の暖かみや柔らかさ、造形の愛らしさなど縫いぐるみの特質を活かしたまま、乳幼児やペット用の縫いぐるみおもちゃとして利用するためにはどう工夫した良いかを考えてなされたものであり、縫いぐるみに面白みを与えることを目的としたものである。
上記目的を達成すべく本発明は、通し孔を形成した保持側縫いぐるみと、該通し孔に挿通した棒状部及び棒状部の両端側に保持側縫いぐるみと当接して棒状部を抜止めする膨大部とを形成した可動側縫いぐるみと、を分離不能に一体に組み合わせた縫いぐるみおもちゃの製造方法を提供する。
本発明の製造方法による縫いぐるみおもちゃによれば、通し孔を形成した保持側縫いぐるみと、該通し孔に挿通した棒状部及び棒状部の両端側に保持側縫いぐるみと当接して棒状部を抜止めする膨大部とを形成した可動側縫いぐるみと、を分離不能に一体に組み合わせたため、何れか一方の縫いぐるみが何れか他方の縫いぐるみに対して可動となる。特に、保持側縫いぐるみの通し孔の中で、可動側縫いぐるみの棒状部が回転可能となる。そのため、縫いぐるみどうしの組合せに動きの変化があるおもちゃとしての面白みを演出できるようになり、乳幼児やペット用のおもちゃとして好適である。また、両縫いぐるみが分離不能であり、遊んでいても何れか一方の縫いぐるみが何れか他方の縫いぐるみに対して外れることがないため、ペット用おもちゃとしたときに分離した一方を人が集めたり、分離した一方をどこかに置き忘れたりすることもない。
この縫いぐるみおもちゃは、通し孔を有し、肉塊、ハート形、又は人や動物などの少なくとも胴体部分など、ある形態要素を模した保持側縫いぐるみと、該通し孔に挿通した棒状部及び棒状部の両端側に保持側縫いぐるみと当接して棒状部を抜止めする膨大部とを有し、骨、矢、又は人や動物などの両手若しくは両足など、該形態要素との組合せにおいて関連性のある他の形態要素を模した可動側縫いぐるみと、を分離不能に一体に組み合わせた縫いぐるみおもちゃとすることができる。
保持側縫いぐるみを肉塊とし、可動側縫いぐるみを骨とした、全体として骨付き肉を呈する本発明、保持側縫いぐるみをハート形とし、可動側縫いぐるみをこのハート形を射抜く矢とした本発明、保持側縫いぐるみを人や動物などの少なくとも胴体部分とし、可動側縫いぐるみを両手若しくは両足とし、全体として人や動物を呈する本発明など、前記本発明の縫いぐるみおもちゃは、保持側縫いぐるみの形態要素と、この形態要素との組合せにおいて関連性のある他の形態要素を模した可動側縫いぐるみとの組合せにより、様々なデザインのおもちゃとして構成することができる。前述のような骨付き肉、射抜かれたハート、人、動物などは、通常、単一の縫いぐるみとして形成することも可能ではある。しかしながら、本発明によれば、各形態要素を別体の縫いぐるみにて構成し、それらが相互に可動となることで、単一の縫いぐるみとした場合には得られない動きの変化があるおもちゃとしての面白みを演出できるようになる。なお、保持側縫いぐるみを胴体部分とした場合、頭や手となる部分については保持側縫いぐるみに予め縫いつけることで頭や手も有する保持側縫いぐるみとしても良いし、保持側縫いぐるみとは別体の縫いぐるみとして頭や手を製造して、保持側縫いぐるみとこれらの縫いぐるみを別途一体とすることも可能である。
そして、この縫いぐるみおもちゃは、可動側縫いぐるみの棒状部を、保持側縫いぐるみの通し孔の両孔端から突出する長さで形成し、可動側縫いぐるみを保持側縫いぐるみに対してスライド可能とすることができる。
可動側縫いぐるみの棒状部を、保持側縫いぐるみの通し孔の両孔端から突出する長さで形成したため、棒状部が通し孔の両孔端から突出した長さ分だけ、可動側縫いぐるみを保持側縫いぐるみに対してスライド可能となる。すなわち、保持側縫いぐるみの通し孔の中を可動側縫いぐるみの棒状部が、棒状部の長さ方向に沿って移動可能となる。そのため、何れか一方の縫いぐるみに対して何れか他方の縫いぐるみが回転可能、かつ、スライド可能となり、動きの変化のパターンが増えておもちゃとしての面白みを豊富に演出することができるようになる。この点につき、例えば保持側を胴体部分とし、可動側を両足とした場合には、胴体から突出する片足をスライドさせて長くすると他方の片足は短くなるので、胴体から突出する長さが各片足において伸縮するごとく変化する面白みを演出できる。また、保持側をハート形とし、可動側を矢とした場合には、ハートを射抜いた矢をスライドさせることで、矢がハートを射抜く過程を表現することができる。
発明は、通し孔を形成した保持側縫いぐるみと、該通し孔に挿通する棒状部及び棒状部の両端側で保持側縫いぐるみと当接して棒状部を抜止めする膨大部とを形成した可動側縫いぐるみと、を分離不能に一体に組み合わせた縫いぐるみおもちゃの製造方法を提供する。この縫いぐるみおもちゃの製造方法は、以下のような、保持側縫いぐるみの形成工程と、可動側縫いぐるみの形成工程と、これらを組み合わせる工程とからなる。
すなわち、保持側縫いぐるみの形成工程は、〔手順1〕該通し孔に対応する第1布地と、通し孔以外の部分をなす第2布地とを用意し、通し孔における一方の孔端側にそれぞれ対応する第1布地の一辺及び第2布地の一辺とを縫合してベース地を形成し、〔手順2〕この縫合部位の両端が重なるようにベース地の2つの対辺を重ね合わせ、重ね合わされた対辺の一部を折り返し口とし、該折り返し口を除いて重ね合わせた対辺を縫合して筒状布を形成し、〔手順3〕筒状布の両端の開口端同士を重ね合わせて縫合し、中表状態の保持側縫いぐるみ用外皮を形成し、〔手順4〕中表状態の保持側縫いぐるみ用外皮を、前記折り返し口にて折り返して外表状態とし、そして〔手順5〕該折り返し口から充てん材を注入した後、折り返し口を縫い閉じる、各手順からなる。
また、可動側縫いぐるみの形成工程は、〔手順1〕可動側縫いぐるみ用布地を折り返し口を除き縫合して、中表状態の可動側縫いぐるみ用外皮を形成し、〔手順2〕該折り返し口にて折り返して外表状態とし、〔手順3〕外表状態の可動側縫いぐるみ用外皮を、保持側縫いぐるみの通し孔に通して、該通し孔の両端から可動側縫いぐるみ用外皮の膨大部を各々突き出した状態におき、そして〔手順4〕可動側縫いぐるみ用外皮の前記折り返し口から充てん材を注入した後、折り返し口を縫い閉じる、各手順からなる。
本発明の縫いぐるみおもちゃの製造方法によれば、保持側縫いぐるみの通し孔に、充てん材を詰める前の可動側縫いぐるみ用外皮を通した後、可動側縫いぐるみに充てん材を注入するため、両縫いぐるみが互いに可動で、かつ、互いに分離しない縫いぐるみおもちゃを得ることができる。また、保持側縫いぐるみ用の外皮を、通し孔に対応する第一布地と通し孔以外の部分である外覆部をなす第二布地とから形成したため、保持側縫いぐるみにおいて、その通し孔を適当な位置に設けることができる。そのため、保持側縫いぐるみを胴体部分とし、通し孔を貫く可動側縫いぐるみを両足とするような縫いぐるみおもちゃとした場合に、胴体部分の端から両足が出ているような、通し孔を保持側縫いぐるみの中央ではなく端に設けた縫いぐるみとすることができる。さらに、ベース地の2つの対辺を重ね合わせる際にその一部を折り返し口として残して縫合し、その後筒状布の両端を縫合して保持側縫いぐるみ用外皮を形成したため、通し孔を有する形状の保持側縫いぐるみ用外皮を中表状態から外表状態に折り返すことが可能となり、通し孔を有する保持側縫いぐるみを容易に形成することができる。
この縫いぐるみおもちゃの製造方法においては、外表状態の可動側縫いぐるみ用外皮を、保持側縫いぐるみの通し孔に通す工程を、該保持側縫いぐるみの充てん材を注入し、その折り返し口を縫い閉じた後に行うことができる。
外表状態の可動側縫いぐるみ用外皮を、保持側縫いぐるみの通し孔に通す工程を、該保持側縫いぐるみの充てん材を注入し、その折り返し口を縫い閉じた後に行うため、可動側縫いぐるみの製造工程とは別個独立に予め保持側縫いぐるみを完成させておくことができる。そのため、保持側縫いぐるみの折り返し口を縫合する工程を、可動側縫いぐるみに邪魔されることなく実行することができ、折り返し口の縫合工程が容易である。一方、場合によっては、外表状態の可動側縫いぐるみ用外皮を、保持側縫いぐるみの通し孔に通す工程を、該保持側縫いぐるみの充てん材を注入する前に行うこともできる。このようにすれば、保持側縫いぐるみと可動側縫いぐるみの製造を並行して行うことができるため、製造工程の多様化を図ることができ、遅れた工程を優先的に進めることができ、製造時間の短縮を図ることができる。
また、この縫いぐるみおもちゃの製造方法においては、保持側縫いぐるみの形成工程において、折り返し口を、ベース地の重ね合わされた対辺の両端に設けて、この重ね合わされた対辺の両端を縫い残して筒状布を形成することができる。
保持側縫いぐるみの折り返し口を、ベース地の重ね合わされた対辺の両端に設けて、この重ね合わされた対辺の両端を縫い残して筒状布を形成したため、後に続く筒状布の両端を縫合する作業が容易になるとともに、折り返し作業も容易に行うことができる。そのため、保持側縫いぐるみを簡単に製造することができる。
さらに、保持側縫いぐるみの形成工程において、折り返し口として縫い残した部分のうち、充てん材の注入前に、通し孔以外の部分である外覆部をなす第二布地側の外縁を先に縫合しておく工程を実行することができる。
折り返し口の縫い残し部分のうち、外覆部となる第二布地側の外縁を先に縫合したため、縫いぐるみおもちゃの外側に露出して、目につき易い外覆部となる部分を内側から縫合することができ、外覆部の縫製をきれいに仕上げることができる。そのため、見た目に優れた縫いぐるみおもちゃを得ることができる。
本発明の製造方法による縫いぐるみおもちゃによれば、縫いぐるみに面白みが増し、乳幼児やペットの関心を引くことができるため、置物として鑑賞用として利用するだけでなく、乳幼児やペット用のおもちゃとしても利用できる。
本発明の縫いぐるみおもちゃの製造方法によれば、互いに可動部分を有しながら分離することがない縫いぐるみおもちゃを簡単に製造することができ、面白みのある縫いぐるみおもちゃを低コストで製造することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
第1実施形態〔図1〕; 第1実施形態による「スライドボーン」と名付けた縫いぐるみおもちゃ1の外観斜視図を図1に示す。この縫いぐるみおもちゃ1は、中央に“肉”が付いた“骨”の形状をした縫いぐるみおもちゃであり、骨と肉とを骨の長さ方向でスライドさせることができ、骨の周方向で回転させることができるが、スライドさせても肉が骨からは抜け落ちないように組み合わされたものである。即ち“肉”に相当する保持側縫いぐるみ2は、通し孔3を有する中空円筒状に形成された縫いぐるみであり、“骨”に相当する可動側縫いぐるみ4は、その中央部が棒状に形成されて棒状部5をなし、両端には、保持側縫いぐるみ2と当接して棒状部5を抜止めする膨大部6,6を有する縫いぐるみである。そして、両縫いぐるみ2,4は、保持側縫いぐるみ2の通し孔3に可動側縫いぐるみ4の棒状部5が挿通し、この棒状部5の長さが通し孔3の両孔端から突出する長さとして組み合わされているため、保持側縫いぐるみ2が、可動側縫いぐるみ4の棒状部5を、その長さ方向にスライド移動することができ、また、棒状部5の軸回りに回転するすることができる。そして、膨大部6を通し孔3に通すことができないため、可動側縫いぐるみ4は保持側縫いぐるみ2から外れることがなく、両縫いぐるみ2,4は互いに分離不能になっている。但し、ここでいう分離不能の「分離」とは膨大部6が保持側縫いぐるみ2と当接して抜止めされることであるが、膨大部6を保持して振り回す程度の外力が加わっても保持側縫いぐるみ2が外れない程度の結合状態にあることをいい、可動側縫いぐるみ4を取り外す目的で膨大部6を押しつぶして通し孔3を通し、可動側縫いぐるみ4を保持側縫いぐるみ2から意図的に取り外すことによる「分離」までは含まない趣旨である。
この縫いぐるみおもちゃ1の製造は以下のようにして行う。まず、保持側縫いぐるみ2と、可動側縫いぐるみ4のそれぞれについて、図2〜図4に示した型紙を起こし、これに合わせて打ち抜き型を作成した後、適宜の布地を重ねて打ち抜いて裁断し、縫いぐるみ用の外皮となる布地を得る。図2で示した矩形状の第一布地7は、主に保持側縫いぐるみ2の通し孔3に対応する部位となり、図3で示した略ラグビーボール状の断片が連なった形状でなる第二布地9は、通し孔3以外の部分である外覆部10をなす。また、図4で示した骨状の第三布地11は、これを2枚重ねて用いて可動側縫いぐるみ4となる。
保持側縫いぐるみ2の製造は、まず、第二布地9の外縁b−f同士、c−g同士、d−h同士、及びB−F同士、C−G同士、D−H同士を予め縫い合わせておく。次にこの第二布地9と、矩形状の第一布地7を縫い合わせる。即ち図5で示すように、通し孔3における一方の孔端側に対応する第一布地7の一辺となる外縁A−B−C−D−Eと、同じ側の第二布地9の一辺となる外縁A−B−C−D−Eとが互いに重なるように縫合する。そして、第一布地7と第二布地9とからなるベース地12を得る。
次に、第一布地7と第二布地9の縫合部位であるA−B−C−D−Eの両端である外縁Aと外縁Eが重なるようにベース地12の2つの対辺a−A−aとe−E−eを重ね合わせる。即ち、第二布地9の外縁a−Aとe−E、第一布地7の外縁A−aとE−eとが重なるように、図5の矢印Rの方向に折り返してベース地12を筒状にするのであるが、この時、図6で示すように、第二布地9の外縁j−Aとk−E、第一布地7の外縁A−mとE−nとを縫い合わせるに止め、第二布地9の外縁a−jとe−k、第一布地7の外縁m−aとn−eとは縫わずにおき、両端を少し残すようにしておく。このようにして、両端に縫い残しを有する筒状布13を得る。この縫い残しは、縫い代が外側に出ていた中表状態にある縫いぐるみ用外皮を折り返して、縫い代が内側に入る外表状態にするための折り返し口14となる部分である。折り返し口14の形成のために、第一布地7と第二布地9の両端を残して縫合する理由は、第一布地7と第二布地9との縫合部A−B−C−D−Eの端となる外縁Aと外縁Eをさらに重ねて縫うことができるとともに、ベース地12の外縁j−mとk−nを一度に縫い合わせできること、さらに、後工程で筒状布13の両開口端を合わせて縫製する際の作業が容易であることなどが挙げられる。
次に、図7で示すように、筒状布13の両端にある2つの開口端a−b−c−d−e同士が互いにその符号が重なるように縫い合わせ、図8で示す中表状態の保持側縫いぐるみ2用外皮を形成する。そして、縫い残してあった、開口j(k)−a−m(n)−e−j(k)を折り返し口14として筒状布13の表裏をひっくり返し、中表状態から外表状態にする。それから、折り返し口14として縫い残した部分のうち、外覆部10となる第二布地9側の外縁a−jとe−kとを縫合する。この段階で折り返し口14の一部を縫合するのは次の理由による。まず、折り返し口14とするためには所定の大きさの開口とした方が作業性が良いため、開口を比較的大きく準備しておく必要がある。しかし、充てん材の注入にはそれほど大きな開口は必要ではないし、外覆部10となる部位は人目につく部位であるため、なるべく中表の状態で縫製した方が見た目が良い。そのため、広く開口させていた折り返し口14の開口を利用して、外覆部10となる第二布地9側の外縁a−jとe−kとを、その開口内側から縫うことで、外覆部10の縫合を見た目良く行うことができるのである。最後に、残った折り返し口14から綿などの充てん材を詰めた後、その折り返し口14を外側から縫い閉じることにより、保持側縫いぐるみ2が完成する。
一方、可動側縫いぐるみ4は、図4で示した第三布地11を2枚準備し、互いに重ね合わせてその外縁部分を縫い合わせる。但し、図4で示すo−p部分は縫い残しておく。こうして得た袋状となった可動側縫いぐるみ4用外皮をo−p部分を折り返し口15として中表状態から外表状態にひっくり返す。次に、図9で示すように、可動側縫いぐるみ4用外皮を外表状態で先の保持側縫いぐるみ2の通し孔3に通して、その両端を通し孔3の両端から突き出した状態におく。この状態では、可動側縫いぐるみ4用外皮に充てん材が注入されていないため、容易に通し孔3の中を通すことができる。最後に、折り返し口15から綿などの充てん材を詰め、折り返し口15としたo−p部分を縫い閉じる。
以上の工程を経て保持側縫いぐるみ2と可動側縫いぐるみ4とを製造することにより、保持側縫いぐるみ2の通し孔3に可動側縫いぐるみ4が貫通した状態で、かつ、互いの縫いぐるみ2,4が外れない状態にある縫いぐるみおもちゃ1が完成する。
このようにして得られた縫いぐるみおもちゃ1は、保持側縫いぐるみ2と可動側縫いぐるみ4が互いに可動、つまり回転可能でスライド可能でありながら、互いに外れない構造であるため、動く部分を有することで縫いぐるみの面白みが増大し、乳幼児やペットのおもちゃとして好適に用いることができる。
上述の縫いぐるみおもちゃ1は、保持側縫いぐるみ2の製造工程において、折り返し口14を筒状布13の両端に設けたが、特に両端でなくともベース地12を二つ折りにして重ね合わせた外縁の一部であれば良い。また、可動側縫いぐるみ4の製造工程において、保持側縫いぐるみ2が完成した後、保持側縫いぐるみ2の通し孔3に可動側縫いぐるみ4を通すこととしたが、保持側縫いぐるみ2用外皮を中表状態から外表状態にひっくり返した後、充てん材を注入する前の段階の保持側縫いぐるみ2を用いて、その通し孔3に可動側縫いぐるみ4を通すことも可能である。この工程が完了すれば、その後、充てん材の注入工程を、保持側縫いぐるみ2と可動側縫いぐるみ4の何れを先に行っても良い。
縫いぐるみ用外皮となる布地や、充てん材は特に素材を限定するものではなく、種々の布地や充てん材を用い、また、幾種類かの素材を組み合わせて用いても良い。また、可動側縫いぐるみ4の膨大部6,6に鳴き笛を挿入して、膨大部6,6を押圧すると音が生じるようにしても良い。
第2実施形態〔図10〕; 第2実施形態による「スライドクマ」と名付けた縫いぐるみおもちゃ21の外観斜視図を図10に示す。この縫いぐるみおもちゃ21は、くまの胴体部分に大きな両足がついた縫いぐるみおもちゃであり、両足をその長さ方向にスライドさせることができ、また、両足を回転させることもできるが、両足をスライドさせても胴体部分からは抜け落ちないように組み合わされたものである。即ち“胴体部分”に相当する保持側縫いぐるみ22は、通し孔3を有する縫いぐるみであり、“両足”に相当する可動側縫いぐるみ23は、その中央部がやや湾曲した棒状に形成されて棒状部5をなし、両端には、保持側縫いぐるみ22と当接して棒状部5を抜止めする足先に相当する膨大部6,6を有する縫いぐるみである。
この縫いぐるみおもちゃ21の製造も第一実施形態で示した縫いぐるみおもちゃ1と同様の工程を実行することにより行うことができるが、第一実施形態とは形状の異なる布地を用いるため、それらを図11〜図14に示す。図11には、保持側縫いぐるみ22の通し孔3に対応する部位となる第一布地24を、図12には、保持側縫いぐるみ22の通し孔3以外の外覆部10となる第二布地25を、そして、図13には、可動側縫いぐるみ23となる第三布地26を、それぞれ示す。また、本実施形態の「スライドクマ」では、クマの耳や手、尾となる布地27,28,29も用いるため、耳用布地27、手用布地28、尾用布地29を図14に示す。
保持側縫いぐるみ22の製造において、まず、耳や手、尾の部分を先に縫製し、ひっくり返して充てん材を詰めておく。そして、図15で示すように、第二布地25の外縁B−H同士の間に手用布地28でできた手を挟んで縫製し、耳用布地27でできた耳は外縁D−C,d−cの部分で縫製し、尾用布地29でできた尾は、外縁F−fの位置で垂直に挟んで縫製する。そして、外縁E−M同士、D−K同士、D−J同士、及びe−m同士、d−k同士、d−j同士を縫い合わせ、さらに、C−C同士、c−c同士を縫い合わせておく。次に、この第二布地25の外縁a−b−c−e−fと第一布地24の外縁a−b−c−e−fとが互いに重なるように縫い合わせる。そして第一布地24と第二布地25とからなるベース地を得る。
次に、第一布地24の外縁aと外縁f、第二布地25の外縁aと外縁fとが重なるようにベース地を折り、重なった辺の両端を残して縫合する。これにより得られた筒状布の両開口端を重ね合わせて縫合し、縫い残した折り返し口にて表裏を裏返し、その後も第一実施形態と同じ手順に従い、充てん材の注入、折り返し口の縫合を行って保持側縫いぐるみ22を得る。
可動側縫いぐるみ23も第一実施形態と同じようにして第三布地26から製造する。このようにして得られた縫いぐるみおもちゃ21は、保持側縫いぐるみ22と可動側縫いぐるみ23が互いに可動、つまり回転可能でスライド可能であるため、可動側縫いぐるみ23である両足を回転させたり、一方の足を長くしたり短くしたりして遊ぶことができる。また、可動側縫いぐるみ23である両足が保持側縫いぐるみ22である胴体部分から外れることもなく、クマのかわいらしさが失われることはない。そのため、縫いぐるみおもちゃとして面白みがあり、乳幼児やペットのおもちゃとして好適に用いることができる。この第2実施形態で示した縫いぐるみおもちゃ21も第1実施形態で示したのと同様の変形が可能である。
その他の実施形態; 第1、第2実施形態で示した縫いぐるみおもちゃ1,21は、本発明の一実施形態にすぎず、2つの縫いぐるみが互いに可動で、互いに分離できないような形状での変形が可能である。例えば、保持側縫いぐるみをハートの形状とし、可動側縫いぐるみを矢の形状としたり、クマではなく犬にしたりすることができる。また、前記実施形態では、何れも「可動」の態様として回転且つスライド可能な例を示したが、通し孔と棒状部とを、例えば周方向で相互に回転不可能な多角形などの形状とすることで回転不可能とし、スライドのみ可能とすることもできるし、逆に棒状部の長さを通し孔の孔軸方向に沿う長さと略同一とすることでスライド不可能とし、回転のみ可能とすることもできる。
本発明の一実施形態による縫いぐるみおもちゃの外観斜視図である。 図1の縫いぐるみおもちゃ用の外皮となる布地の平面図である。 図1の縫いぐるみおもちゃ用の外皮となる別の布地の平面図である。 図1の縫いぐるみおもちゃ用の外皮となるさらに別の布地の平面図である。 図1の縫いぐるみおもちゃ製造の一工程を示す平面図である。 図1の縫いぐるみおもちゃ製造の一工程を示す外観斜視図である。 図1の縫いぐるみおもちゃ製造の一工程を示す外観斜視図である。 図1の縫いぐるみおもちゃ製造の一工程を示す外観斜視図である。 図1の縫いぐるみおもちゃ製造の一工程を示す外観斜視図である。 本発明の別の実施形態による縫いぐるみおもちゃの外観斜視図である。 図10の縫いぐるみおもちゃ用の外皮となる布地の平面図である。 図10の縫いぐるみおもちゃ用の外皮となる別の布地の平面図である。 図10の縫いぐるみおもちゃ用の外皮となるまた別の布地の平面図である。 保持側縫いぐるみを装飾する部分として用いる布地の平面図である。 図10の縫いぐるみおもちゃ製造の一工程を示す外観斜視図である。
符号の説明
1,21 ぬいぐるみおもちゃ
2,22 保持側縫いぐるみ
3 通し孔
4,23 可動側縫いぐるみ
5 棒状部
6 膨大部
7,24 第一布地
9,25 第二布地
10 外覆部
11,26 第三布地
12 ベース地
13 筒状布
14,15 折り返し口
27,28,29 布地

Claims (5)

  1. 通し孔を形成した保持側縫いぐるみと、該通し孔に挿通する棒状部及び棒状部の両端側で保持側縫いぐるみと当接して棒状部を抜止めする膨大部とを形成した可動側縫いぐるみと、を分離不能に一体に組み合わせた縫いぐるみおもちゃの製造方法であって、
    次の1〜5の各工程を実行して保持側縫いぐるみを形成する工程
    1.保持側縫いぐるみ用布地でなるベース地を用意し、
    2.ース地の2つの対辺を重ね合わせ、重ね合わされた対辺の一部を折り返し口とし、該折り返し口を除いて重ね合わせた対辺を縫合して筒状布を形成し、
    3.筒状布の両端の開口端同士を重ね合わせて縫合し、中表状態の保持側縫いぐるみ用外皮を形成し、
    4.中表状態の保持側縫いぐるみ用外皮を、前記折り返し口にて折り返して外表状態とし、そして
    5.該折り返し口から充てん材を注入した後、折り返し口を縫い閉じる
    次の1〜4の各工程を実行して可動側縫いぐるみを形成する工程
    1.可動側縫いぐるみ用布地を折り返し口を除き縫合して、中表状態の可動側縫いぐるみ用外皮を形成し、
    2.該折り返し口にて折り返して外表状態とし、
    3.外表状態の可動側縫いぐるみ用外皮を、保持側縫いぐるみの通し孔に通して、該通し孔の両端から可動側縫いぐるみ用外皮の膨大部を各々突き出した状態におき、そして
    4.可動側縫いぐるみ用外皮の前記折り返し口から充てん材を注入した後、折り返し口を縫い閉じる
    を実行して、保持側縫いぐるみと可動側縫いぐるみとを分離不能に一体に組み合わせたことを特徴とする縫いぐるみおもちゃの製造方法。
  2. 保持側縫いぐるみの前記形成工程1,2において、ベース地を、保持側縫いぐるみの通し孔に対応する第1布地と通し孔以外の部分をなす第2布地とが、通し孔における一方の孔端側に対応する部分で縫合されて形成したものとし、この縫合部位の両端が重なるようにベース地の2つの対辺を重ね合わせるものとする請求項1記載の縫いぐるみおもちゃの製造方法。
  3. 保持側縫いぐるみの形成工程において、前記折り返し口を、前記重ね合わされた対辺の両端に設けて、前記重ね合わされた対辺の両端を縫い残して筒状布を形成する請求項1または請求項2記載の縫いぐるみおもちゃの製造方法。
  4. 保持側縫いぐるみの形成工程において、前記折り返し口として縫い残した部分のうち、保持側縫いぐるみへの充てん材の注入前に、通し孔以外の部分をなす第布地側の外縁を先に縫合しておく工程を実行する請求項3記載の縫いぐるみおもちゃの製造方法。
  5. 保持側縫いぐるみの形成工程と可動側縫いぐるみの形成工程において、保持側縫いぐるみに充てん材を注入する前に、外表状態の可動側縫いぐるみ用外皮を、保持側縫いぐるみの通し孔に通して、該通し孔の両端から可動側縫いぐるみ用外皮の膨大部を各々突き出した状態においた後、保持側縫いぐるみと可動側縫いぐるみのそれぞれの折り返し口から充てん材を注入し、それぞれの折り返し口を縫い閉じる工程を実行する請求項1〜請求項4何れか1項記載の縫いぐるみおもちゃの製造方法。
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