JP4049717B2 - プロジェクタの投影高さ調整装置 - Google Patents
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従来の投影高さ調整装置としては、例えば特許文献1、2に記載されたものが知られており、図19に示すように、プロジェクタ本体101の底面板102に出入自在に取り付けられたれ調整脚104を伸縮することにより、例えばスクリーン上の映像下端位置がR0である時に、設置台105上でプロジェクタ本体101を角度θ傾斜させ、投影高さを映像下端位置がR1となるように上方向に調整する。
従来の投影高さ調整用のレンズ移動装置を備えたプロジェクタとしては、例えば特許文献3に記載されたものが知られており、図20に示すように、スクリーン上の映像下端位置がR0である時に、矢印Zに示すように投影レンズ103を下方に移動することにより、映像下端位置をR1とすることができ、投影高さを設置台105の上方から下方まで移動し調整することができる。なお、映像下端位置をR0以上に投影高さを調整するときは、プロジェクタ本体101を天井に反転設置し、ライトバルブの作り出す像を、左右・上下反転することにより対応できるため、レンズ移動装置によって映像を移動する距離は、映像の上下方向長さをhとすると、h/2までの移動量としている。
また、図20に示すように、プロジェクタのレンズ移動装置によって、映像下端位置をR0からR1まで、設置台105の上方から下方まで投影高さ調整ができるが、投影高さ調整用のレンズ移動装置が必要になる。
また、投影高さ調整装置をより簡単な構成とし、より一層のコストダウンと軽量化を図ることを目的とする。
プロジェクタ本体1は、内部に液晶表示パネル、DMD(Digital Micrommirror Device)等からなるライトバルブ、ライトバルブに光を照射するランプ、ライトバルブからの透過光または反射光をスクリーンに投影する投影レンズ2を内蔵している。プロジェクタ本体1の上面板1a及び底面板1bの後縁中央には、それぞれ上部固定脚3a、下部固定脚3bが設けられ、プロジェクタ本体1の左右側板1c、1dには、それぞれ投影高さ調整装置4a、4bが設けられている。
このように、上側の投影範囲を下側の投影範囲より大とするには、ライトバルブの中心軸を投影レンズ2の光軸の上下に適当量ずらして設置することにより実現することができる。
図3は図2のX−X断面図、図4は図2のY−Y断面図、図5は図4において可動プレートが180°回転した後の状態を示す断面図である。
また、図6は可動プレート、調整軸と外ケースを分解して示す斜視図、図7は図6の背面から見た斜視図、図8はプロジェクタ本体とベースプレートとの関係を示すプロジェクタ本体内側から見た斜視図、図9はベースプレートを取り付けたプロジェクタ本体をプロジェクタ本体外側から見た斜視図である。
外ケース10は底板を有する円筒状で、円筒面の一部に後述する調整軸22を通すための調整軸孔、及び固定レバーの摘みを操作する際に指等を挿入する操作孔12を備え、外ケース10の内部に可動プレート21が外ケース10の軸方向に摺動可能な状態で可動プレート固定ネジ33、33によって連結されている。
また、外ケース10には、柱状のロック外れ防止ボス11が設けられており、後述するベースプレート40に設けられたロック外れ防止突起44と当接して外ケース10が必要以上に回転しないようにしている。
調整軸22は、一端に先端脚24を有し螺旋溝あるいは多数の環状溝23が形成された部分を抱え込むようにして固定レバー25を有し、レバー軸27によって外ケース10に揺動自在に支持される。そして、固定レバー25は、常時はレバースプリング28によって固定レバー25に設けられた図示しない爪と調整軸22の螺旋溝あるいは環状溝23が係合し、調整軸22の位置をロックしている。外ケース10に形成された操作孔12に指等を挿入し、固定レバー25の摘み26をレバースプリング28の付勢に抗して押圧することにより、固定レバー25に設けられた爪と調整軸22の螺旋溝あるいは環状溝23との係合を外し、調整軸22の突出長さを調整することができる。
以上のような可動プレート21は、可動プレート固定ネジ33、33で外ケース10内に軸方向に摺動自在に固定されている。
外ケース10に、調整軸22は、固定レバー25のレバー軸27によって揺動自在に支持される。
次に、可動プレート21にスプリング31を組み込まない状態で、可動プレート21を外ケース10内に挿入し、摺動可能な状態で可動プレート固定ネジ33、33によって固定する。
外ケース10内に組込まれた可動プレート21に設けられた可動プレート支持軸30を、ベースプレート40に設けられた可動プレート支持孔43に挿入し、外ケース10の円筒面がベースプレート40の台座41に緊密に嵌合するようにして、可動プレート支持軸30のベースプレート40裏面側に突出した部分にスプリング31を介装して、スプリング固定ネジ32で固定する。
次に、ベースプレート40をプロジェクタ本体1にベースプレート固定ネジ45、45によって固定する。
しかし、これだけでは調整軸22を伸ばして図1に示すように設置した時に、矢印A方向とは逆のモーメントが可動プレート21に加わり、また天地を反転して設置した状態では、図1の矢印A方向のモーメントが加わり、不用意にベースプレート40のロック孔42から、可動プレート21のボス29、29が外れてしまうので、必要以上に可動プレート21が回転しないようにするため、図4、図5に示すように、外ケース10にロック外れ防止ボス11を設け、ベースプレート40にはロック外れ防止突起44を設け、ボス29、29がロック孔42、42に嵌合すると同時にロック外れ防止ボス11とロック外れ防止突起44が当接するようにして、モーメントを抑え、回転を防止している。
外ケース10に形成された操作孔12から指等を挿入し、固定レバー25に設けられている摘み26を引きあげると、固定レバー25はレバー軸27を中心にして回動し、固定レバー25に設けられた図示しない爪が調整軸22に形成された螺旋溝23から外れ、調整軸22の保持が解除され、調整軸22は自重で降下することにより伸張される。摘み26の引きあげを解除すれば、固定レバー25の爪が調整軸22に形成された螺旋溝23に係合し、所定の伸長長さに保持される。
図10に示す通常設置状態では、外ケース10に内蔵された調整軸22の先端脚24がプロジェクタ本体1の底面板1b側となるようにセットされ、プロジェクタ本体1は投影高さ調整装置4a、4b及び下部固定脚3bによって設置台5上に設置されている。
このときの投影画像の投影範囲は、下端位置をP0とする三角形となる。
図10に示す状態から調整軸22を引き出して最大長とし、プロジェクタ本体1を設置台上で角度θ傾斜させることにより、投影画像の投影範囲は下端位置をP1とする三角形となる。なお、図11において点線で示す三角形状の投影範囲は、調整装置の調整軸を短縮状態で使用したときの図10に示す投影範囲である。
このように、プロジェクタを通常設置状態で使用する場合、調整装置の調整軸を任意の長さに設定することにより、図11に示す下端位置をP0とする三角形状の投影範囲と下端位置をP1とする三角形状の投影範囲の間の任意位置にすることができる。
図12に示す反転設置状態では、外ケース10に内蔵された調整軸22の先端脚24がプロジェクタ本体1の上面板1a側となるように設定され、プロジェクタ本体1は投影高さ調整装置4a、4b、及び上部固定脚3aによって設置台5上に設置されている。なお、プロジェクタ本体1を反転設置状態で使用するときは、投影画像が上下、左右反転するので、例えば液晶表示パネルからなるライトバルブに形成される画像表示を上下、左右反転しておく必要がある。
このときの投影画像の投影範囲は、下端位置をQ0とする三角形となる。
図12に示す状態から調整軸22を引き出して最大長とし、プロジェクタ本体1を設置台5上で角度θ傾斜させることにより、投影画像の投影範囲は下端位置をQ1とする三角形となる。なお、図13において点線で示す三角形は、調整装置の調整軸22を短縮状態で使用したときの図12に示す投影範囲である。
このように、プロジェクタを反転設置状態で使用する場合、投影高さ調整装置4の調整軸22を任意の長さに設定することにより、図13に示す下端位置をQ0とする三角形状の投影範囲と下端位置をQ1とする三角形状の投影範囲の間の任意位置にすることができる。
実施例1の投影高さ調節装置を用いたプロジェクタは、プロジェクタを通常設置状態で使用し、調整軸22を最も短縮したとき及び最も引き出したときの図10、図11に示す投影範囲(投影画像下端がP0、P1の三角形範囲)からプロジェクタを上下反転設置状態で使用し、調整軸22を最も短縮したとき及び最も引き出したときの図12、図13に示す投影画像範囲(投影画像下端がQ0、Q1の三角形範囲)に亘る広範囲に撮影画像の位置を調整することができる。
実施例1の投影高さ調整装置は、回動自在に設けられた外ケース内に可動プレートを摺動可能な状態で連結し、可動プレートに調整軸を摺動自在に保持し、調整軸の一端が外ケースから突出するように構成し、外ケースを回動させることにより前記可動プレートとともに前記調整軸を反転させるものであったが、実施例2の投影高さ調整装置は、外ケースがプロジェクタ本体に固定して設けられ、調整軸の上下両端が外ケースから突出し、突出方向及び長さが上下可変機構によって任意に設定できる構成である。
外ケース50は、有底の円筒状で円筒面の直径をなす2個所に調整軸61を通す調整軸孔51a、51bを有し、下部の調整軸孔51bに隣接して指等を挿入可能な操作孔52を有する。外ケース50は、ベースプレート80に外ケース固定ネジ74によって固定され、プロジェクタ本体1には、ベースプレート固定ネジ63によって固定される。
プロジェクタの通常設置時、つまりプロジェクタ本体1を下部固定脚3b、及び調整軸61の下部脚66で設置台上に設置するときは、プロジェクタによる投影画像の調整範囲は実施例1の投影高さ調整装置の調整範囲と同様である。つまり、プロジェクタを通常設置状態で使用する場合、実施例2の投影高さ調整装置の調整軸61を任意の長さに設定することにより、図11に示す下端位置をP0とする三角形状の投影範囲と下端位置をP1とする三角形状の投影範囲の間の任意位置にすることができる。
このとき、プロジェクタによって投影される画像の投影位置は、調整軸61の下部脚66の引き出し量が最も小さいときは、図12に示す下端位置をQ0とする三角形状の投影範囲となり、また下部脚66の引き出し量が最も大きいときは、図13に示す下端位置をQ1とする三角形状の投影範囲となる。
以上のように、実施例2の投影高さ調整装置においても、調整軸61の突出方向と突出長さを調整することにより、プロジェクタ本体1を上下反転して設置することが容易になり、投影画像の範囲を図14に示すように広範囲に設定することが可能になる。
Claims (5)
- プロジェクタ本体に回動自在に支持されるケースと、該ケース内に設けられ該ケースと連結される可動部材と、該可動部材に摺動自在に保持され一端が前記ケース外に突出するとともにその保持位置が調整可能な調整軸と、前記可動部材をプロジェクタ本体に対してロックするためのロック部を有し前記プロジェクタ本体に固定されたベース部材とを備え、前記ケースを回動させることにより前記可動部材とともに前記調整軸を反転自在とし、前記調整軸により前記プロジェクタ本体を設置することを特徴とするプロジェクタの投影高さ調整装置。
- 前記可動部材は、前記ケース内で前記ベース部材側に付勢された状態で摺動自在に支持され、前記可動部材に設けられたボスが前記ベース部材に設けられたロック孔に係合してロックされることを特徴とする請求項1に記載のプロジェクタの投影高さ調整装置。
- 前記可動部材とベース部材のロック外れを防止するロック外れ防止部材を前記可動部材とベース部材に有することを特徴とする請求項1または2に記載のプロジェクタの投影高さ調整装置。
- プロジェクタ本体に支持されるケースと、該ケースに摺動自在に支持され両端が前記ケースから突出する調整軸と、前記ケース内で前記調整軸を保持する保持部材と、前記ケースを前記プロジェクタ本体に支持するベース部材とを備え、前記調整軸の選択された一端により前記プロジェクタ本体を設置することを特徴とするプロジェクタの投影高さ調整装置。
- 前記調整軸は、前記保持部材によって、保持位置が調整可能であることを特徴とする請求項4記載のプロジェクタの投影高さ調整装置。
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