JP4049553B2 - 立体画像送信装置および立体画像受信装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、立体画像送信装置および立体画像受信装置に関し、特に、インテグラルフォトグラフィ[integral photography(IP)]技術を応用して、立体画像を光学的に伝送する立体画像送信装置および立体画像受信装置に関する。
【0002】
【従来技術】
インテグラルフォトグラフィ技術を利用して撮像した立体画像を、電気信号に変換することなく、光学的に伝送する手法が、本発明者等によって特願平10−117355号公報において提案されている。なお、インテグラルフォトグラフィとは3次元画像の表示技術の1つであり、被写体を多方向から撮影した両眼視差画像を表示するものである。
【0003】
インテグラルフォトグラフィについて詳しく説明すると、図8に示すように、複数の凸レンズ311,312,……,31nが同一平面上に配列された凸レンズ群31により凸レンズ群31の前方(図中左側)の被写体32を撮像すると、凸レンズ群31の後方(図中右側)に置かれた写真フイルム33に、被写体32の像341,342,……,34nが結像する。像341,342,……,34nは被写体32の立体画像を構成する各要素画像であり、像341,342,……,34nを凸レンズ群31の前方から見ると、被写体32の立体画像が見える。この立体画像は、任意の視点から自由に見ることができる。
【0004】
次に、このインテグラルフォトグラフィ技術を応用した、特願平10−117355号公報の従来技術について図9(a)および図9(b)を参照して説明する。この従来技術は、レンズ作用を有する同一長の光ファイバ41の両端を、それぞれ同一平面上に同一配列となるように複数束ねることにより光ファイバ群42を構成し、光ファイバ群42の一方の端面42aにおいて被写体43の立体画像を撮像し、撮像された立体画像を光ファイバ群42の他方の端面42bに伝送するものである。
【0005】
また、光ファイバ群42により撮像された立体画像は、各光ファイバ41の長さを調節することにより、光ファイバ群42の内部にも外部にも表示することができる。
【0006】
つまり、光ファイバ41内を蛇行する光の1周期に相当する光ファイバ41の長さをPとしたとき、光ファイバ41の長さZが、次の式(1)を満たすときは、図9(a)に示すように、被写体43の再生像(立体画像)44aは、光ファイバ群42の内部に表示される。
Z1=P(m+1)……(1)
ただし、mは0以上の整数とする。
【0007】
そして、光ファイバ41の長さZが、次の式(2)を満たすときは、図9(b)に示すように、被写体43の再生像44bは、光ファイバ群42の外部に表示される。
Z2=P(m+0.5)……(2)
ただし、mは0以上の整数とする。
【0008】
以上のように、特願平10−117355号公報において提案された手法では、レンズ作用を有する同一長の光ファイバ41を両端が同一平面上に同一配列となるように複数束ねた光ファイバ群42により、被写体の立体画像を、光学的に伝送することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特願平10−117355号公報において提案された手法では、被写体の撮像、伝送および表示に同一の光ファイバ群42を用いているため、立体画像を長距離に渡り伝送する際は、光ファイバー群42を長距離に渡り設置する必要があり、装置の規模が大きくなるという問題があった。また、立体画像の撮像、伝送および表示に同一の光ファイバ群42を用いているため、伝送途中において立体画像の情報を他の光伝送路へ分岐することができないという問題があった。
【0010】
本発明は、これらの課題を解決するためになされたもので、立体画像を簡易な構成で長距離に渡り伝送することができる立体画像送信装置および立体画像受信装置を提供することを目的とする。また、伝送途中において立体画像の情報を他の光伝送路に分岐することができる立体画像送信装置および立体画像受信装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、一端面を入射端面とし他端面を出射端面とする両端面がそれぞれ同一平面となるように複数の光ファイバを配置し、前記入射端面において撮像された立体画像を前記出射端面に伝送し表示させる立体画像伝送路と、この立体画像伝送路の出射端面における前記光ファイバから出射される前記立体画像を構成する各要素画像を、それぞれ所定の位置に結像させる凸レンズと、この凸レンズにより前記各要素画像が結像される位置にそれぞれ、前記光ファイバと個別に対応して同一平面上に配置され、前記各要素画像を所定の方向に反射させる複数の微小ミラーと、この微小ミラーからの前記要素画像が入射される位置に配置され、前記微小ミラーからの前記要素画像を更に反射する反射ミラーと、この反射ミラーからの前記要素画像が入射される位置に配置され、前記要素画像を伝送する要素画像伝送路と、を備えて構成されることを特徴とする立体画像送信装置である。
【0012】
このように構成することで、立体画像を、立体画像伝送路から、凸レンズ、微小ミラー、反射ミラーを介して、要素画像伝送路に送信することができる。したがって、別々に設けられた立体画像伝送路と要素画像伝送路との間で立体画像を伝送することができるので、立体画像の撮像、伝送および表示に同一の光ファイバ群を用いることが無くなり、立体画像を簡易な構成で長距離に渡り伝送することが可能となる。
【0013】
また、請求項2に記載の発明は、立体画像を構成する各要素画像を伝送する要素画像伝送路と、この要素画像伝送路から出射される前記各要素画像をそれぞれ異なる方向に反射させる反射ミラーと、この反射ミラーからの前記要素画像が入射される位置にそれぞれ配置され、前記要素画像を更に反射する複数の微小ミラーと、この微小ミラーから入射された前記要素画像を結像させる凸レンズと、一端面を入射端面とし他端面を出射端面とする両端面がそれぞれ同一平面となり、前記入射端面において前記凸レンズにより前記各要素画像が結像されるように複数の光ファイバを配置し、前記入射端面に結像された各要素画像を前記出射端面に伝送し立体画像として表示させる立体画像伝送路と、を備え、前記微小ミラーは、前記光ファイバと個別に対応して同一平面上に配置されることを特徴とする立体画像受信装置である。
【0014】
このように構成することで、立体画像を、要素画像伝送路から、反射ミラー、微小ミラー、凸レンズを介して、立体画像伝送路に受信させることができる。したがって、別々に設けられた立体画像伝送路と要素画像伝送路との間で立体画像を伝送することができるので、立体画像の撮像、伝送および表示に同一の光ファイバ群を用いることが無くなり、立体画像を簡易な構成で長距離に渡り伝送することが可能となる。
【0015】
また、請求項3に記載の発明は、要素画像伝送路の途中に、前記各要素画像を他の要素画像伝送路に分岐させる反射光学素子を設けたことを特徴とする請求項1に記載の立体画像送信装置または請求項2に記載の立体画像受信装置である。
【0016】
このように構成することで、要素画像伝送路が伝送する各要素画像を、要素画像伝送路の途中に設けた反射光学素子により、他の要素画像伝送路に分岐することができる。したがって、伝送途中において立体画像の情報を他の光伝送路に分岐することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
まず、本発明の立体画像送信装置について説明する。図1は、本発明の立体画像送信装置を示す概略側面図である。また、図2は、立体画像伝送路である光ファイバ群を示す斜視図である。また、図3は、立体画像送信装置における各微小ミラーおよび反射ミラーの動作を説明する概略側面図である。
【0018】
図1に示すように、本発明の立体画像送信装置は、複数の光ファイバ1を束ねた光ファイバ群(立体画像伝送路)2と、光ファイバ群2の出射端面2a側に光ファイバ群2と所定の間隔で配置される凸レンズ3と、各光ファイバ1の出射端1aから出射された各要素画像が凸レンズ3により結像される位置にそれぞれ配置される複数の微小ミラー4と、微小ミラー4からの反射光が入射される位置に配置される反射ミラー5と、反射ミラー5からの反射光が入射される位置に配置される光ファイバ(要素画像伝送路)6とから構成される。
【0019】
光ファイバ1は、半径方向に2乗特性のような不均一な屈折率分布を持つことなどにより、レンズ作用を有する。
【0020】
光ファイバ群2は、図2に示すように、複数の光ファイバ1を、各光ファイバ1の入射端1bおよび出射端1aをそれぞれ同一平面上で同一配列となるように束ねることにより構成される。レンズ作用を有する光ファイバを複数束ねた光ファイバ群2は、入射端面2bにおいて立体画像を撮像し、撮像された立体画像を出射端面2aに伝送し表示させることができる。
【0021】
凸レンズ3は、各光ファイバ1の出射端1aから出射された各要素画像を、各光ファイバ1と個別に対応する各微小ミラー4の表面に結像させる。例えば、凸レンズ3は、光ファイバ1mの出射端から出射された要素画像を、光ファイバ1mと対応する微小ミラー4mの表面に結像させる。
【0022】
微小ミラー4は、各光ファイバ1と個別に対応して設けられ、各微小ミラー4は、対応する各光ファイバ1と凸レンズ3を挟んで対向するように、同一平面上に配置される。各微小ミラー4は、表面に結像された要素画像を反射ミラー5に向けて反射させるように、図示しない制御装置により回転制御されている。例えば、凸レンズ3により微小ミラー4mの表面に要素画像が結像されると、微小ミラー4mは所定の角度で傾斜して、表面に結像された要素画像を反射ミラー5に向けて反射させる。
【0023】
反射ミラー5は、微小ミラー4からの反射光(要素画像)を更に反射して、光ファイバ6に入射させる。反射ミラー5は、微小ミラー4からの反射光を光ファイバ6に損失無く入射させるように、図示しない制御装置により回転制御されている。なお、本実施形態では、各微小ミラー4からの反射光を、1つの反射ミラー5により光ファイバ6に入射させているが、必要に応じて複数の反射ミラー5および光ファイバ6を設けることにより、1つあたりの反射ミラー5および光ファイバ6が分担する微小ミラー4の数を減少させることができる。
【0024】
光ファイバ6は、光ファイバ1と同様にレンズ作用を有する。なお、本実施形態では、光ファイバ6は1つしか設けていないが、前記したように反射ミラー5を複数設けた際は、各反射ミラー5と対応する複数の光ファイバ6を設けることにより、各反射ミラー5からの反射光を効率よく受光させることができる。また、光ファイバ6には、極めて微細な口径を持つ光ファイバを複数束ねた光ファイバ群を用いることもできる。
【0025】
以上のように構成された立体画像送信装置を用い、光ファイバ群2の入射端面2bにおいて撮像した立体画像を、立体画像を構成する各要素画像として光ファイバ6へ送信する方法について説明する。まず、光ファイバ群2を構成する各光ファイバ1の出射端1aから出射される各要素画像は、凸レンズ3により各微小ミラー4の表面に結像される。次に、各微小ミラー4が所定の角度で傾斜することにより、各微小ミラー4の表面に結像された各要素画像は、反射ミラー5に向けて反射される。そして、各微小ミラー4からの反射光は、反射ミラー5により更に反射され、光ファイバ6の入射端6aに入射される。
【0026】
以上のような動作は、光ファイバ1の出射端1aから要素画像が出射される毎に、順次行われる。例えば、図3(a)に示すように、光ファイバ1lの出射端から要素画像が出射された際は、その要素画像は、微小ミラー4lにより反射ミラー5に向けて反射され、反射ミラー5により光ファイバ6に入射される。そして、図3(b)に示すように、光ファイバ1nの出射端から要素画像が出射された際は、その要素画像は、微小ミラー4nにより反射ミラー5に向けて反射され、反射ミラー5により光ファイバ6に入射される。したがって、光ファイバ群2の出射端面2aから出射される各要素画像は、要素画像毎に、各要素画像を出射する各光ファイバ1と対応する各微小ミラー4および反射ミラー5により反射されて、光ファイバ6に伝送される。
【0027】
なお、各微小ミラー4の傾斜角度および反射ミラー5の傾斜角度は、各光ファイバ1の出射端1aにおいて結像された各要素画像が光ファイバ6の入射端6aに損失無く入射されるように制御される。また、各微小ミラー4の傾斜角度および反射ミラー5の傾斜角度は、光ファイバ6により伝送された各要素画像から立体画像を再生した際に、再生像を違和感無く観察することができるように、高速で回転制御される必要がある。
【0028】
次に、本発明の立体画像受信装置について説明する。図4は、本発明の立体画像受信装置を示す概略側面図である。また、図5は、立体画像受信装置における各微小ミラーおよび反射ミラーの動作を説明する概略側面図である。
【0029】
図4に示すように、本発明の立体画像受信装置は、立体画像を構成する各要素画像を伝送する光ファイバ(要素画像伝送路)11と、光ファイバ11の出射端11aから所定の間隔で配置される反射ミラー12と、反射ミラー12からの反射光を入射される位置にそれぞれ配置される複数の微小ミラー13と、微小ミラー13からの反射光が入射される位置に配置される凸レンズ14と、凸レンズ14により各要素画像が結像される位置にそれぞれ配置された複数の光ファイバ15からなる光ファイバ群(立体画像伝送路)16とから構成される。
【0030】
光ファイバ11、反射ミラー12、微小ミラー13、凸レンズ14、光ファイバ群16には、前記した立体画像送信装置の光ファイバ6、反射ミラー5、微小ミラー4、凸レンズ3、光ファイバ群2と同じものが用いられる。以下、立体画像受信装置の各部について、前記した立体画像送信装置の各部の作用と異なる点についてのみ説明する。
【0031】
光ファイバ11は、立体画像を構成する各要素画像を伝送する要素画像伝送路であり、入射端11bに入射された各要素画像を出射端11bに伝送し、出射端11bにおいて結像させる。
【0032】
反射ミラー12は、光ファイバ11の出射端11aから出射された各要素画像を、各微小ミラー13に向けて反射させる。反射ミラー12は、光ファイバ11の出射端11aから出射された各要素画像を、各微小ミラー13の表面に損失無く入射させるように、図示しない制御装置により回転制御されている。なお、本実施形態では、光ファイバ11から出射された各要素画像を、1つの反射ミラー12により各微小ミラー13に入射させているが、必要に応じて複数の反射ミラー12を設けることにより、1つあたりの反射ミラー12が分担する微小ミラー13の数を減少させ、光ファイバ11から出射された各要素画像を各微小ミラー13の表面に効率良く入射させることができる。
【0033】
微小ミラー13は、反射ミラー12からの反射光(要素画像)を更に反射して、凸レンズ14に入射させる。各微小ミラー13は、反射ミラー12からの反射光を凸レンズ14に損失無く入射させるように、図示しない制御装置により回転制御されている。例えば、反射ミラー12から微小ミラー13mの表面に要素画像が入射されると、微小ミラー13mは所定の角度で傾斜して、表面に入射された要素画像を凸レンズ14に向けて反射させる。
【0034】
凸レンズ14は、各微小ミラー13から入射された各要素画像を、それぞれ各光ファイバ15の入射端15aに結像させる。例えば、凸レンズ14は、微小ミラー13mから入射された要素画像を、微小ミラー13mと対応する光ファイバ15mの入射端に結像させる。
【0035】
光ファイバ群16は、各光ファイバ15の入射端15a、即ち、光ファイバ群16の入射端面16aに入射された各要素画像を、出射端面16bに伝送し、出射端面16bにおいて立体画像として表示させる。
【0036】
以上のように構成された立体画像受信装置を用い、光ファイバ11により伝送される立体画像を構成する各要素画像を、光ファイバ群16に受信させる方法について説明する。まず、光ファイバ11の出射端11aから出射される各要素画像は、反射レンズ12により反射され、各微小ミラー13の表面に入射される。次に、各微小ミラー13が所定の角度で傾斜することにより、各微小ミラー13の表面に入射された各要素画像は、凸レンズ14に向けて反射させる。そして、各微小ミラー13からの反射光は、凸レンズ14により各光ファイバ15の入射端15aにおいて結像される。
【0037】
以上のような動作は、光ファイバ11の出射端11aから要素画像が出射される毎に、順次行われる。例えば、図5(a)に示すように、光ファイバ11の出射端11aから光ファイバ15lに入射される要素画像が出射されると、その要素画像は、反射ミラー12により微小ミラー13lに向けて反射された後、微小ミラー13lにより凸レンズ14に入射され、凸レンズ14により光ファイバ1lの入射端に結像される。そして、図5(b)に示すように、光ファイバ11の出射端11aから光ファイバ15nに入射される要素画像が出射されると、その要素画像は、反射ミラー12により微小ミラー13nに向けて反射された後、微小ミラー13nにより凸レンズ14に入射され、凸レンズ14により光ファイバ1nの入射端に結像される。したがって、光ファイバ11の出射端面11aから出射された各要素画像は、要素画像毎に、反射ミラー12および各要素画像が入射される各光ファイバ15と対応する各微小ミラー13により反射されて、光ファイバ群16に伝送される。
【0038】
なお、反射ミラー12の傾斜角度および各微小ミラー13の傾斜角度は、光ファイバ11の出射端11aにおいて結像された各要素画像が各光ファイバ15の入射端15aに損失無く入射されるように制御される。また、反射ミラー12の傾斜角度および各微小ミラー13の傾斜角度は、光ファイバ群16の出射端面16bにおいて立体画像を再生した際に、再生像を違和感無く観察することができるように、高速で回転制御される必要がある。
【0039】
また、立体画像送信装置と立体画像受信装置とを組み合わせて使用する際は、立体画像送信装置の光ファイバ群2と立体画像受信装置の光ファイバ群16との構成を同一にすることが望ましい。ここで、立体画像送信装置の光ファイバ1、光ファイバ6、立体画像受信装置の光ファイバ11、光ファイバ15の長さは、各光ファイバの長さの総和Zが次式を満たす範囲で、任意に構成することができる。
Z=P(m+1)……(3)
Z=P(m+0.5)……(4)
ただし、mは0以上の整数、Pは各光ファイバ内を蛇行する光の1周期に相当する長さとする。
【0040】
なお、立体画像受信装置の光ファイバ群16の出射端面16aにおいて、十分な立体感を有する立体画像を再生することができるのであれば、立体画像送信装置の光ファイバ群2と立体画像受信装置の光ファイバ群16との構成を同一とする必要はない。また、立体画像受信装置の光ファイバ群16の出射端面16aにおいて、十分な立体感を有する立体画像を表示することができるのであれば、立体画像送信装置および立体画像受信装置は、立体画像を構成する全ての要素画像を伝送する必要は無い。
【0041】
次に、立体画像送信装置および立体画像受信装置の要素画像伝送路6,11の途中に、要素画像伝送路6,11により伝送される各要素画像を他の要素画像伝送路に分岐させる反射光学素子を設けた例について説明する。図6は、要素画像伝送路の途中に反射光学素子を設けた状態を示す概略側面図である。
【0042】
図6に示すように、要素画像伝送路21は、入射端21a側(図中左側)の伝送路21Aと、出射端21b側(図中左側)の伝送路21Bとから構成され、伝送路21Aと伝送路21Bとの間には、反射光学素子22が設置される。そして、反射光学素子22の反射方向には、要素画像伝送路21とは別の要素画像伝送路23が配置される。
【0043】
反射光学素子22は、自身に入射される光を透過光と反射光とに分岐する機能を有し、伝送路21Aにより伝送される各要素画像を透過および反射して、光伝送路21Bと光伝送路23とに分岐する。つまり、光伝送路21Aの出射端21cから出射された各要素画像は、反射光学素子22に入射されると、一方は透過されて光伝送路21Bの入射端21dに入射され、他方は反射されて光伝送路23の入射端23aに入射される。
【0044】
このように、要素画像伝送路の途中に反射光学素子を設けることにより、要素画像伝送路により伝送される各要素画像を、伝送途中で他の要素画像伝送路に分岐することができる。なお、反射光学素子は、要素画像伝送路の途中に、必要に応じて設けることができる。
【0045】
なお、本発明の立体画像送信装置および立体画像受信装置は、前記した実施の形態に限定されることなく、広く変形して実施可能である。例えば、立体画像送信装置および立体画像受信装置の要素画像伝送路6,11の代りに、図7に示すような、凸レンズ24とフィールドレンズ25とを複数組み合わせて構成される要素画像伝送路26を用いることもできる。
【0046】
要素画像伝送路26は、要素画像伝送路26に入射される各要素画像を順次結像させる凸レンズ24a,24b,……,24nと、各凸レンズ24間に挿入されるフィールドレンズ25a,25b,……,25nとから構成され、凸レンズ24とフィールドレンズ25との数は、光伝送路26の入射端26aと出射端26bとで各要素画像が同じ状態で結像するように適宜決定される。
【0047】
また、前記した実施の形態において、光ファイバを屈曲できるように製作すれば、各伝送路を屈曲することも可能になる。また、光ファイバ途中の特定の場所に、拡大光学系、縮小光学系または回転光学系を挿入することで、立体画像を拡大・縮小・または回転させることもできる。さらに、光ファイバ途中の特定の場所に、光増倍素子を挿入することで、表示画像の明るさを倍増させたり、伝送損失による明るさの低下を補うこともできる。
【0048】
【発明の効果】
以上のように、本発明の立体画像送信装置によれば、立体画像を、立体画像伝送路から、凸レンズ、微小ミラー、反射ミラーを介して、要素画像伝送路に送信することができる。したがって、別々に設けられた立体画像伝送路と要素画像伝送路との間で立体画像を伝送することができるので、立体画像の撮像、伝送および表示に同一の光ファイバ群を用いることが無くなり、立体画像を簡易な構成で長距離に渡り伝送することが可能となる。
【0049】
また、本発明の立体画像受信装置によれば、立体画像を、要素画像伝送路から、反射ミラー、微小ミラー、凸レンズを介して、立体画像伝送路に受信させることができる。したがって、別々に設けられた立体画像伝送路と要素画像伝送路との間で立体画像を伝送することができるので、立体画像の撮像、伝送および表示に同一の光ファイバ群を用いることが無くなり、立体画像を簡易な構成で長距離に渡り伝送することが可能となる。
【0050】
さらに、要素画像伝送路の途中に、要素画像伝送路が伝送する各要素画像を、要素画像伝送路の途中に設けた反射光学素子により、他の要素画像伝送路に分岐することができる。したがって、伝送途中において立体画像の情報を他の光伝送路に分岐することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の立体画像送信装置を示す概略側面図である。
【図2】立体画像伝送路である光ファイバ群を示す斜視図である。
【図3】立体画像送信装置における各微小ミラーおよび反射ミラーの動作を説明する概略側面図である。
【図4】本発明の立体画像受信装置を示す概略側面図である。
【図5】立体画像受信装置における各微小ミラーおよび反射ミラーの動作を説明する概略側面図である。
【図6】要素画像伝送路の途中に反射光学素子を設けた状態を示す概略側面図である。
【図7】他の要素画像伝送路を示す概略側面図である。
【図8】インテグラルフォトグラフィを説明するための概略側面図である。
【図9】従来の立体画像装置を示す概略側面図であり、(a)は、再生画像を光ファイバ群の内部に表示した状態を示し、(b)は、再生画像を光ファイバ群の外部に表示した状態を示す。
【符号の説明】
A 立体画像伝送装置
1 光ファイバ
1a 出射端
2 光ファイバ群(立体画像伝送路)
2a 出射端面
3 凸レンズ
4 微小ミラー
5 反射ミラー
6 光ファイバ(要素画像伝送路)
Claims (3)
- 一端面を入射端面とし他端面を出射端面とする両端面がそれぞれ同一平面となるように複数の光ファイバを配置し、前記入射端面において撮像された立体画像を前記出射端面に伝送し表示させる立体画像伝送路と、
この立体画像伝送路の出射端面における前記光ファイバから出射される前記立体画像を構成する各要素画像を、それぞれ所定の位置に結像させる凸レンズと、
この凸レンズにより前記各要素画像が結像される位置にそれぞれ、前記光ファイバと個別に対応して同一平面上に配置され、前記各要素画像を所定の方向に反射させる複数の微小ミラーと、
この微小ミラーからの前記要素画像が入射される位置に配置され、前記微小ミラーからの前記要素画像を更に反射する反射ミラーと、
この反射ミラーからの前記要素画像が入射される位置に配置され、前記要素画像を伝送する要素画像伝送路と、
を備えて構成されることを特徴とする立体画像送信装置。 - 立体画像を構成する各要素画像を伝送する要素画像伝送路と、
この要素画像伝送路から出射される前記各要素画像をそれぞれ異なる方向に反射させる反射ミラーと、
この反射ミラーからの前記要素画像が入射される位置にそれぞれ配置され、前記要素画像を更に反射する複数の微小ミラーと、
この微小ミラーから入射された前記要素画像を結像させる凸レンズと、
一端面を入射端面とし他端面を出射端面とする両端面がそれぞれ同一平面となり、前記入射端面において前記凸レンズにより前記各要素画像が結像されるように複数の光ファイバを配置し、前記入射端面に結像された各要素画像を前記出射端面に伝送し立体画像として表示させる立体画像伝送路と、を備え、
前記微小ミラーは、前記光ファイバと個別に対応して同一平面上に配置されることを特徴とする立体画像受信装置。 - 前記要素画像伝送路の途中に、前記各要素画像を他の要素画像伝送路に分岐させる反射光学素子を設けたことを特徴とする、請求項1に記載の立体画像送信装置または請求項2に記載の立体画像受信装置。
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