JP4047560B2 - 並置された羽根のプラットフォーム対の通風システム - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、並置された羽根のプラットフォーム対の通風システム（ｓｙｓｔｅｍｅ ｄｅ ｖｅｎｔｉｌａｔｉｏｎ）に関する。
【０００２】
【従来の技術】
一般に、タービン（エンジン）にある通風システムは、ガス流を、このガスとは異なる温度になる構造部分に送風して、前記構造部分が過熱しすぎないように保護し、あるいは幾つかの用途では、熱膨張を調整するとともに、装置の流出効率（ｒｅｎｄｅｍｅｎｔ ｄ‘ｅｃｏｕｌｅｍｅｎｔ）を改善する遊びの調整を行う。本発明は、同一周囲に並んで設置された羽根のプラットフォームの通風に関する。羽根のプラットフォームは、羽根の下部を隔てる空洞を覆い、装置の流管の輪郭を、いっそう均整のとれたものにする。空洞は、通風ガスを吹き込むことによって有効に利用される。しかしながら、通風ガスは、プラットフォームが並置される隙間から空洞を出てしまい、その場合には殆ど効果がなくなる。そのため、プラットフォームの下に気密手段を配置して、並置した隙間を塞ぐ。気密部品は、通風を望むプラットフォーム部分に通風ガスが到達するように構成される。プラットフォーム部分は、排気口を備え、ガスは、空洞を出る際に排気口を通過する。ガスは、特に、これらの排気口を通ることによって所望の熱交換を発生する。
【０００３】
本発明は、フランス特許第２７５８８５５号に記載されたシステムを改良するものである。この特許では、気密部品が、プラットフォームの下面に置かれた薄板からなる金属ライナであり、装置の作動中に可動羽根に生じる遠心力によってプラットフォームが押される。薄板は、孔を備えており、この孔を通って通風ガスがプラットフォームに到達する。これらの孔は、プラットフォームにあけられた収集溝に通じており、収集溝は、蛇状端部、すなわち、同じくプラットフォームにあけられる蛇管を構成し、通風ガスは、プラットフォームを貫通する排気口に達するために、ここを通らなければならない。熱交換は、対流によって行われる。だが、こうした構成はあまり有効ではないことが判明した。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、薄板（ｔｏｌｅ）または金属板製の気密ライナを改良して、気密性を損なわずに、羽根のプラットフォームの振動を十分に減衰しながら、通風ガスの熱交換を有効に増大することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、ライナは、孔の場所に突出部（ｂｏｓｓａｇｅｓ）を備え、チャンバが、プラットフォームと突出部との間に形成され、排気口が、チャンバに連通している。その結果、ライナの孔を通る通風ガスは、一定の速度でプラットフォームの方に送風される。この速度は、プラットフォームに対する衝撃を形成することにより熱交換を増大する。
【０００６】
有利には、突出部が、複数の孔または複数の排気口の各々を含むように、プラットフォームの接合部に平行に延びている。さらに有利には、排気口が、それぞれ孔に向かい合って、通風ガスの流れを容易にしている。
【０００７】
次に、本発明の可能な実施例を添付図を参照しながら説明する。
【０００８】
【発明の実施の形態】
本発明で検討される羽根は、タービンの可動羽根であり、特に高圧タービンの第一段の可動羽根である。この羽根は、隣接する燃焼室により非常に高い加熱を被り、ディスク１の溝に挿入されている。羽根は、ディスク１の溝に係合する根元部２と、支持脚３と、燃焼ガスの流路あるいは流管５に配置されて羽根の有効部分を構成する羽根部４とを含む。さらに、支持脚３と羽根部４との接合部の周囲に延びている、ほぼ円弧形のプラットフォーム６を含む。隣接する羽根対のプラットフォーム６は、相互の間に隙間７だけを残して並置される。隙間７は、空洞８に流管５を結合する。空洞８は、隣接する羽根のプラットフォーム６および支持脚３と、ディスク１とによって画定される。隙間７は、ここでは、空洞８に配置された金属薄板のライナ９からなる気密部品により閉じられる。このライナは、プラットフォーム６の下面と、支持脚３の間の隙間７とを覆う。
【０００９】
冷たい通風ガスは、隣接する羽根の一方の根元部２および支持脚３を通ってあけられた管路１０によって、あるいは空洞８の上流にある羽根間の孔によって、空洞８に吹き込まれる。ガスは、一般に、コンプレッサまたはタービンから送られる。しかし、管路１０を構成する可能性は数多くあり、他の様々な文献に記載されているので、ここでは詳述しない。排気口１１は、冷却が必要な場所でプラットフォーム６を貫通し、ガスが空洞８を抜けて流管５に入るようにする。ライナ９は、排気口１１の正面にそれぞれ配置される孔１２を備える。さらに、これらの孔１２の場所でライナ９に突出部１３を形成し、突出部とプラットフォーム６との間にチャンバ１４を形成する。図２では、突出部１３が、隙間７に長手方向に延長されて複数の排気孔１１および孔１２を含んでいることが分かる。
【００１０】
突出部の目的は、孔１２を通ってプラットフォーム６の方に送られる通風ガスが、衝撃によって、対流により冷却を行っていた従来技術の構成よりも強く、突出部を冷却することにある。
【００１１】
ライナ９は、湾曲端がある場合を除いて、突出部１２以外でプラットフォーム６の下面とほぼ係合する。ライナ９は、ディスク１の回転によって生じる遠心力が及ぼされるとき、一定の圧力でプラットフォーム６の下に置かれるように十分に柔軟性があり、プラットフォームの振動を減衰する役割をする。
【図面の簡単な説明】
【図１】羽根対の正面図である。
【図２】システムの斜視図である。
【符号の説明】
１ ディスク
２ 根元部
３ 支持脚
４ 羽根部
６ プラットフォーム対
７ 接合部
８ 空洞
９ 気密ライナ
１０ ガスの吹き込み手段
１１ 排気口
１２ 孔
１３ 突出部
１４ チャンバ

Claims (3)

1. 空洞（８）を覆う並置された羽根のプラットフォーム対（６）の通風システムであって、空洞内に通風ガスを吹き込む手段（１０）と、空洞内のプラットフォームの下に配置されて孔（１２）を備える気密ライナ（９）と、プラットフォームを貫通する排気口（１１）とを含み、ライナが、孔（１２）の場所に突出部（１３）を備え、チャンバ（１４）が、プラットフォームと突出部との間に形成され、排気口が、チャンバに連通していることを特徴とするシステム。
2. 突出部が、プラットフォームの接合部（７）に平行に延びていることを特徴とする請求項１に記載の並置された羽根のプラットフォーム対の通風システム。
3. 排気口（１１）が、それぞれ孔（１２）と向かい合っていることを特徴とする請求項１または２に記載の並置された羽根のプラットフォーム対の通風システム。

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