JP4047490B2 - 在宅健康管理システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、在宅健康管理システムに係り、特に家庭で血圧、脈拍などの生体情報を測定し、そのデータを保健センター、町村役場等に設けられたセンターに送り、センターで問診や各種診断を行うようにした在宅健康管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
在宅健康管理システムは、家庭等で患者の心電図、体温、血圧、脈拍数等の生体情報やペースメーカの動作状態等の医療機器状態を計測し、それをセンターに通信回線を経由して送信し、医師の診断やあるいはコンピュータ自動診断を行い、患者に対する必要な指示を行うシステムである。このようなシステムでは、患者やその付添人が心電図等を計測するときに、その計測手段の使い方等を知らせて計測を助けるためのガイダンス・指示が必要であり、音声でこのようなガイダンスを行う機能をもったシステムが、例えば特開平8−275927号に開示されている。これは、測定手段を操作すると、その操作段階に応じた音声ガイドが予め用意された記憶手段から取り出されてスピーカから出力されるものである。このような音声ガイドを用いれば利用者が高齢者や視覚に障害のある人の場合、メッセージや問診項目を家庭用健康測定器の液晶ディスプレイ上に表示するだけでは正確に伝わらないという問題はなくなる。
【0003】
また、患者の生体情報等の計測時に、センター側の医師や検査技師等と患者又はその付き添い者とが直接会話できれば、生体情報等の計測ガイドだけでなく、問診や計測データに基づく診断の通知、さらなる計測の指示なども即座に行える。このような会話型のシステムは、例えば特開平5−228117号に開示されており、患者側の音声信号と計測データとを周波数分割して1つの電話回線でセンター側へ送るようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特開平8−275927号に開示された音声ガイド付きの家庭用健康測定器では、ガイドとして常に固定メッセージしか発声することができず、センターとの間で音声の伝送は行っていない。従って任意のメッセージや問診項目を音声にて各家庭の利用者へ伝える等はできてなかった。特開平5−228117号に開示された技術では、双方向の会話が可能であるが、このシステムでは音声データをアナログデータそのままで伝送している。しかし、実際に在宅健康管理システムを利用する上では、各利用者毎に異なるメッセージや問診項目を用意するのが好ましく、これをセンター側のコンピュータシステムにアナログ音声データとして用意しておいて、会話の音声とともに患者側へ送信しようとすると、センターコンピュータの情報格納量もふえ、また情報伝送量も増大して1つの音声回線で伝送するのに時間がかかるという問題がある。
【0005】
本発明の目的は、センター側で任意に編集されたメッセージや問診項目を少ない伝送情報として家庭側へ伝送して音声出力できるようにした在宅健康管理システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、在宅の利用者に対するメッセージや問診項目をディスプレイに表示するための表示用文字データとして編集作成する第1の手段と、この手段で作成された表示用文字データから再生時に聞き易くするための制御コードを付加した音声用文字データを編集作成する第2の手段と、前記第1及び第2の手段により編集作成された表示用文字データ及び音声用文字データを家庭向けに送信する送信手段とを有するセンターと、
このセンターから受信した音声用文字データを読み上げる第3の手段と、前記センターから受信した表示用文字データを液晶ディスプレイに表示する第4の手段と、生体情報測定手段と、この手段により測定した生体情報を前記センターに送信する送信手段とを有するところの、各家庭に設置された家庭用健康測定器とより構成されたことを特徴とする在宅健康管理システムを開示する。
【0007】
更に本発明は、第2の手段は、前記制御コードを解釈して音声出力の制御を行うことのできる音声データ試聴手段と、前記表示用文字データに前記制御コードを付加/削除することのできる編集手段とを備えたことを特徴とする在宅健康管理システムを開示する。
【0008】
更に本発明は、前記制御コードが、文の区切り、チャイム音、声の高さ、声の速さ、及び声の大きさの内の少なくとも1つを指定可能なコードであることを特徴とする在宅健康管理システムを開示する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図2は、本発明になる在宅健康管理システムの概略構成を示す図で、図1は図2のシステムの機能ブロック図である。これらの図でセンター1には、生体情報の一括管理やメッセージ及び問診項目の編集を行うホストパソコン2と、編集されたメッセージ及び問診項目の内の音声用文字データを試聴する音声データ試聴器3が設けられており、編集されたメッセージ及び問診項目は表示用及び音声用のデータとして利用者(患者)側へ通信回線6経由で送られる。一方、各利用者の自宅には、音声文字データの読み上げ機能を備えた家庭用健康測定器が設置されており、通信回線6経由で送られてきた表示用/音声データを表示・音声出力する。また、家庭用健康測定器4では、血圧、脈拍、心電図等の測定と、それらの測定結果や体温、体重、尿検査等の生体情報や問診回答データを通信回線6を介してセンター1のホストパソコン2へ伝送できる。これらの情報はホストパソコン2で保存され、ホストパソコン2のスクリーニング機能(検索等)により保健婦等がチェックすることができ、利用者の健康状態を管理することができる。
【0010】
以下、本システムの動作の詳細を説明する。センター1ではまず、家庭用健康測定器4へ送るためのメッセージ、問診項目等を編集する。図3はこの時の処理の流れを示すフローチャートで、センター側のオペレータ(医師等)がキーボード(マウス含む)7を用いて、まず家庭用健康測定器4の利用者に伝えるためのメッセージ、問診項目等の1つを家庭用健康測定器4の液晶ディスプレイ12へ表示するための表示用文字データとして編集する(ステップ301)。これは勿論通常のテキスト形式のデータで、この編集された表示用文字データは、ホストパソコン2に内蔵されたハードディスク5に表示用文字データとして格納される(ステップ302)。次にオペレータが今編集した表示用文字データを音声出力するかを決め(ステップ303)、音声出力しない時はステップ309へ移る。音声出力するときはその表示用文字データを複製することで音声用文字データを生成してハードディスク5に格納する(ステップ304)。この生成された音声用文字データもやはりテキスト形式のデータで、試聴器3はこのテキストデータを音声に変換して出力する機能をもっており、これにより音声用文字データを試聴することができる。そこでオペレータは、音声用文字データを試聴することで、編集された内容が正しいかの判定を行い(ステップ305)、間違っているときには表示用文字データの編集(ステップ301)からやり直すが、間違いがないときは再生された音声が聞き易いかの判定を行い(ステップ306)、聞きづらい場合に、音声用文字データに対して、聞き易いように文の区切り、声の高さ、声の速さ、アクセントといった制御コードを付加することにより、音声用文字データの編集を行い(ステップ307)、これを再度試聴して聞きやすくなるまで繰り返し、聞き易いと判断したら再度ハードディスク5に格納する(ステップ308)。そして編集すべき別のメッセージや問診項目がまだあれば(ステップ309でNo)、ステップ301へ戻る。
【0011】
ここで、図3のステップ307の処理、即ちホストパソコン2で行う音声用データを編集して制御コードを付加する方法を具体例を用いて説明する。図5は、音声用文字データに対して制御コード編集を初めて行うときの画面の例であり、音声用文字データの編集領域501には、問診用の「ストレスを感じることがありますか?」という文字データが表示されている。これは図3のステップ301で編集されたものである。このような音声用文字データに制御コードを編集するときには、編集領域17に表示されている文字データの、制御コードを挿入したい部分にカーソルを移動させた後、挿入したい制御コード挿入ボタン502をキーボード(マウス含む)7を用いて押下すると、その押下された制御コードが挿入される。例えば、文の先頭にチャイム音を「上がり調」、声の大きさを「6」、声の速さを「2」、また文の最後に声の大きさを「デフォルト」、声の速さを「デフォルト」に設定する。このときの音声用文字データの編集結果は、図6の編集領域501に表示されたようになり、チャイムの「上がり調」を示す{B4}、声の大きさ「6」を示す{P6}、声の速さ「2」を示す{T2}が制御コードとして文の先頭に、また声の大きさ及び速さの「デフォルト」を示す{PD}、{TD}が制御コードとして文末に挿入される。この編集後の音声用文字データは、試聴ボタン503をキーボード(マウス含む)7を用いて押下することで、音声データ試聴器3にて試聴することができる。この時、試聴器3は、制御コードを解釈して音声出力を制御するので、編集と試聴(ステップ306、307)を繰り返すことで、聞き易い音声データを作成できる。そしてこのようにして作成される音声用文字データは、HTML文のようなテキストデータで、極めて少ないデータ量である。
【0012】
以上のようにして編集された表示用文字データ及び音声用文字データは、家庭用健康測定器4から生体情報を送信するための通信時に、センター1のホストパソコン2から家庭用健康測定器4に通信回線6を通じて伝送される。家庭用健康測定器4に伝送された表示用文字データ及び音声用文字データは、図4のフローに示したように、家庭用健康測定器4で受信されて内蔵メモリ11に保存され(ステップ401)、家庭用健康測定器4の操作の中で、表示用文字データは液晶ディスプレイ12に表示される(ステップ402)と同時に、音声用文字データは家庭用健康測定器4に内蔵された、制御コードを解釈実行可能な音声読み上げ回路13を通じてスピーカ14から発声され(ステップ403)、各家庭の利用者に目と耳からメッセージ及び問診項目等を正確に伝えることになる。このようにセンター側から伝えたいメッセージ、問診等を文字データとして液晶ディスプレイに表示するだけでなく、音声にても伝えることができるから、問診項目等を高齢者や視覚に障害がある人へも正確に伝達できる。このとき、音声を文字データとして送信できるので、アナログデータに比べて情報量を大幅に少なくでき、生体情報の伝送時間を短くでき、センターのパソコン側で使うハードディスク容量も少なくできるので、患者等ごとに対応したきめの細かいガイドや問診が可能になる。また、音声文字データを聞き易いように編集することで、より聞き易いガイド等が可能になる。
【0013】
【発明の効果】
本発明によれば、音声用文字データを編集することで聞き易いガイドや問診が可能であり、またその伝送をテキストデータとして行えるから、編集、伝送に必要とする記憶手段の容量や伝送情報量が少なくてよく、患者等に個々に対応したきめ細かいサービスが実現できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる在宅健康管理システムの概略構成を示す図である。
【図2】図1のシステムの機能ブロック図である。
【図3】センターに於けるメッセージ、問診項目等の編集処理を示すフローチャートである。
【図4】家庭用健康測定器に於ける処理のフローチャートである。
【図5】制御コード編集前の画面例である。
【図6】制御コード編集後の画面例である。
【符号の説明】
1 センター
2 ホストパソコン
3 音声データ試聴器
4 家庭用健康測定器
5 ハードディスク
6 通信回線
7 キーボード(マウス含む)
11 メモリ
12 液晶ディスプレイ
13 音声読み上げ回路
14 スピーカ
Claims (3)
- 在宅の利用者に対するメッセージや問診項目をディスプレイに表示するための表示用文字データとして編集作成する第1の手段と、この手段で作成された表示用文字データから再生時に聞き易くするための制御コードを付加した音声用文字データを編集作成する第2の手段と、前記第1及び第2の手段により編集作成された表示用文字データ及び音声用文字データを家庭向けに送信する送信手段とを有するセンターと、
このセンターから受信した音声用文字データを読み上げる第3の手段と、前記センターから受信した表示用文字データを液晶ディスプレイに表示する第4の手段と、生体情報測定手段と、この手段により測定した生体情報を前記センターに送信する送信手段とを有するところの、各家庭に設置された家庭用健康測定器とより構成されたことを特徴とする在宅健康管理システム。 - 前記第2の手段は、前記制御コードを解釈して音声出力の制御を行うことのできる音声データ試聴手段と、前記表示用文字データに前記制御コードを付加/削除することのできる編集手段とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の在宅健康管理システム。
- 前記制御コードは、文の区切り、チャイム音、声の高さ、声の速さ、及び声の大きさの内の少なくとも1つを指定可能なコードであることを特徴とする請求項1又は2に記載の在宅健康管理システム。
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Family Applications (1)
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JP (1) | JP4047490B2 (ja) |
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1999
- 1999-05-28 JP JP14947499A patent/JP4047490B2/ja not_active Expired - Fee Related
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