JP4046694B2 - 時空間トレリスコードを使用する移動通信システムでパイロットシーケンス送受信装置及び方法 - Google Patents

時空間トレリスコードを使用する移動通信システムでパイロットシーケンス送受信装置及び方法 Download PDF

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Description

本発明は、移動通信システムに関し、特に、時空間トレリスコード(Space-Time Trellis Code;以下、“STTC”と略称する。)を使用する移動通信システムで多重化利得(multiplex gain)及びダイバーシティ利得(diversity gain)を同時に獲得するためのデータ送受信装置及び方法に関する。
移動通信システム(Mobile Telecommunication System)が急速に発展するとともに、前記移動通信システムでサービスするデータ量も急速に増加している。最近では、高速のデータを伝送するための3世代移動通信システムが開発されている。このような3世代移動通信システムにおいて、ヨーロッパは、基地局間の非同期方式の広帯域符号分割多重接続(Wideband-Code Division Multiple Access;W−CDMA)方式を採択し、北アメリカは、基地局間の同期方式のCDMA(Code Division Multiple Access;以下、“CDMA”と略称する。)−2000方式を無線接続規格として採択している。一般的に、前記移動通信システムは、1つの基地局を通じて複数の端末機(Mobile Station;MS)が交信する形態で構成される。しかし、前記移動通信システムで高速データを伝送するとき、無線チャンネル上で発生するフェーディング(Fading)現象により受信信号の位相が歪曲される。前記フェーディングは、受信信号の振幅を数dBから数十dBまで減少させるので、このようなフェーディング現象により歪曲された受信信号の位相はデータの復調のときに補償を遂行しない場合、送信側から伝送された伝送データの情報エラーの原因になって移動通信サービスの品質を低下させるようになる。そこで、移動通信システムで高速データをサービス品質の低下を伴うことなく伝送するためにはフェーディングを克服すべきであり、このようなフェーディングを克服するためには多様なダイバーシティ(Diversity)技術が使用される。
一般的に、CDMA方式では、チャンネルの遅延拡散(delay spread)を利用してダイバーシティの受信を遂行するレーキ(Rake)受信器を採択している。前記レーキ受信器は、多重経路(multi-path)信号を受信するための受信ダイバーシティが適用されているが、前述した遅延拡散を利用するダイバーシティ技術を適用したレーキ受信器は、遅延拡散が設定値より小さい場合には動作しない問題点がある。また、インターリービング(Interleaving)とコーディング(Coding)を利用する時間ダイバーシティ(Time diversity)技術は、ドップラー拡散(Doppler spread)チャンネルで使用される。しかし、前記時間ダイバーシティ技術は、低速ドップラー拡散チャンネルで利用されることが難しい。
従って、室内チャンネルのように遅延拡散が小さいチャンネルと、歩行者チャンネルのようにドップラー拡散が低速であるチャンネルでは、フェーディングを克服するために空間ダイバーシティ(Space Diversity)技術が使用される。前記空間ダイバーシティ技術は、2個以上の送受信アンテナを利用する。すなわち、1個の送信アンテナを通じて伝送された信号がフェーディングによりその信号パワーが減少する場合、残りの送信アンテナを通じて伝送された信号を受信する。前記空間ダイバーシティは、受信アンテナを利用する受信アンテナダイバーシティ技術と送信アンテナを利用する送信ダイバーシティ技術とに分類することができる。しかし、前記受信アンテナダイバーシティ技術は端末機に適用されるので、端末機のサイズ及び費用側面で複数の受信アンテナを設置し難い。従って、基地局に複数の送信アンテナを設置する送信ダイバーシティ技術を使用することが勧められる。
特に、4世代(4G)移動通信システムでは、10Mbps乃至150Mbps程度の情報送信速度を期待しており、エラー率(error rate)は、音声の場合、10−3のビットエラー率(Bit Error Rate;以下、“BER”と略称する。)、データの場合、10−6のBER、映像(image)の場合、10−9のBER程度を要求している。前記STTCは、多重アンテナとチャンネル符号化技術が結合されたもので、無線MIMO(Multi Input Multi Output)チャンネルでデータ率(data rate)及び信頼度(reliability)の大幅な改善を有する技術である。前記STTCは、送信器の送信信号の時空間次元を拡張することにより受信器の時空間ダイバーシティ利得を得、また、付加的な帯域幅(bandwidth)の必要なくコーディング利得(coding gain)を得ることができるので、チャンネル容量の向上にも役に立つ。
従って、前記送信ダイバーシティ技術を適用するにおいて、前記STTCを使用して、前記STTCを使用すると、前記複数の送信アンテナを使用するときフェーディングチャンネル(fading channel)により発生するチャンネル利得(channel gain)の低下に対応するダイバーシティ利得(diversity gain)とともに、送信電力を増幅させた効果を有するコーディング利得(coding gain)を得るようになる。前記STTCを使用して信号を伝送する方式は、Vahid Tarokh、N. Seshadri、及びA. Calderbankが1998年提案したIEEE文書“Space Time Codes For High Data Rate Wireless Communication: Performance Criterion And Code Construction,”(IEEE Trans. on Info. Theory, pp. 744-765, Vol. 44, No. 2, March 1998)に開示されている。
図1は、一般的なSTTCを使用する送信器の構造を概略的に示す。図1を参照すると、まず、P個の情報データビット(information data bit)d、d、d、…、dが前記送信器に入力されると、前記入力された情報データビットd、d、d、…、dは、直列/並列(Serial to Parallel;S/P)変換器111に入力される。ここで、前記インデックス(index)Pは、前記送信器で単位送信時間の間に伝送する情報データビットの数を示し、前記単位送信時間は、シンボル(symbol)単位などになることができる。前記直列/並列変換器111は、前記情報データビットd 、d 、d 、…、dPを並列に変換して第1エンコーダ(encoder)121−1乃至第Pエンコーダ121−Pのそれぞれに出力する。すなわち、前記直列/並列変換器111は、並列変換された情報データビットdを第1エンコーダ121−1に出力し、このように並列変換された情報データビットdを第Pエンコーダ121−Pに出力する。そうすると、前記第1エンコーダ121−1乃至第Pエンコーダ121−Pのそれぞれは、前記直列/並列変換器111から出力された信号を入力して所定のエンコーディング方式にてエンコーディングした後に、第1変調器131−1乃至第M変調器131−Mに出力する。ここで、前記インデックスMは、前記送信器に備えられている送信アンテナの個数を示し、前記エンコーディング方式はSTTCエンコーディング方式である。前記第1エンコーダ121−1乃至第Pエンコーダ121−Pの内部構造は、図2を参照して説明する。
そして、前記第1変調器131−1乃至第M変調器131−Mのそれぞれは、前記第1エンコーダ121−1乃至第Pエンコーダ121−Pから受信された信号を所定の変調方式にて変調する。前記第1変調器131−1乃至第M変調器131−Mのそれぞれは、入力される信号のみ相異であるだけその動作は類似しているので、ここで、前記第1変調器131−1のみを例にあげて説明する。前記第1変調器131−1は、前記第1エンコーダ121−1乃至第Pエンコーダ121−Pから出力された信号を入力して加算した後に前記第1変調器131−1が連結される送信アンテナ、すなわち、第1送信アンテナANT#1に適用される利得を乗じ、前記利得が乗じられた信号を所定の変調方式にて変調した後に第1多重化器(MUX#1)に出力する。ここで、前記変調方式には、BPSK(Binary Phase Shift Keying;以下、“BPSK”と略称する。)方式、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying;以下、“QPSK”と略称する。)方式、QAM(Quadrature Amplitude Modulation;以下、“QAM”と略称する。)方式、PAM(Pulse Amplitude Modulation;以下、“PAM”と略称する。)方式、及びPSK(Phase Shift Keying;以下、“PSK”と略称する。)方式などがある。図1では、エンコーダの個数がP個であるので2−ary QAM方式を使用すると仮定する。
前記第1変調器131−1乃至第M変調器131−Mは、変調された変調シンボルS乃至Sを前記第1多重化器141−1乃至第M多重化器141−Mのそれぞれに出力する。前記第1多重化器141−1は、前記第1変調器131−1から出力された変調シンボルSを受信し、トレーニングシーケンス生成器(training sequence generator)151から生成されたトレーニングシーケンスまたはパイロットシーケンスを入力して多重化した後に第1送信アンテナANT#1を通じて伝送する。ここで、前記トレーニングシーケンス生成器151は、送信器と受信器との間のチャンネル推定(channel estimation)のためのシーケンスを生成し、比較的長い長さのシーケンスと比較的短い長さのシーケンスとの2種類形態のシーケンスを発生する。前記比較的長い長さのシーケンスは、前記送信器と受信器との間の初期チャンネル推定のために伝送されるトレーニングシーケンスであり、前記比較的短い長さのシーケンスは、 通信中に前記送信器と受信器との間のチャンネル推定のために伝送されるパイロットシーケンス(pilot sequence)である。前記トレーニングシーケンス及びパイロットシーケンスが伝送される間には何の情報データも伝送されない。前記第1多重化器141−1と同様な方式にて、残りの多重化器、例えば、第M多重化器141−Mは前記第M変調器131−Mから出力された変調シンボルSを受信し、前記トレーニングシーケンス生成器151が生成したトレーニングシーケンスまたはパイロットシーケンスを多重化した後に第M送信アンテナANT#Mを通じて伝送する。
図2は、図1の第1エンコーダ121−1乃至第Pエンコーダ121−Pの内部構造を示すブロック図である。説明の便宜上、前記第1エンコーダ121−1のみを例にあげて説明する。前記直列/並列変換器111から出力された情報データビットdは第1エンコーダ121−1に入力され、前記第1エンコーダ121−1は前記情報データビットdをtapped delay line(タップ付き遅延線)、すなわち、遅延器(D)211−1、211−2、…、211−(K−1)に出力する。ここで、前記tapped delay lineの遅延器は、前記第1エンコーダ121−1の拘束長Kより1個少ない個数で備えられる。前記遅延器211−1、211−2、…、211−(K−1)のそれぞれは、入力される信号を遅延して出力する。すなわち、前記遅延器211−1は前記情報データビットdを遅延して遅延器211−2に出力し、前記遅延器211−2は前記遅延器211−1の出力信号を遅延した後に出力する。また、前記遅延器211−1、211−2、…、211−(K−1)のそれぞれに提供される入力信号は、所定の利得が乗じられてモジュロ加算器(modulo adder)221−1、…、221−Mへ出力される。ここで、前記モジュロ加算器の個数は前記送信アンテナの個数と同一である。図1で送信アンテナの個数がMであるので前記モジュロ加算器もM個備えられる。そして、前記遅延器211−1、211−2、…、211−(K−1)のそれぞれの入力信号に乗じられる利得はgi、j、tで表現されるが、前記gi、j、tで、iはエンコーダインデックス、jはアンテナインデックス、tはメモリインデックスである。図1でP個のエンコーダが存在し、M個のアンテナが存在するので、前記エンコーダインデックスiは1からPまで増加し、アンテナインデックスjは1からMまで増加し、メモリインデックスtは1から拘束長Kまで増加する。前記モジュロ加算器221−1、…、221−Mのそれぞれは、該当遅延器211−1、211−2、…、211−(K−1)の入力信号に前記利得が乗じられた信号をモジュロ加算して出力する。前記STTCエンコーディング方式も前記Vahid Tarokh、N. Seshadri、及びA. Calderbankが1998年提案したIEEE文書“Space Time Codes For High Data Rate Wireless Communication: Performance Criterion And Code Construction,”(IEEE Trans. on Info. Theory, pp. 744-765, Vol. 44, No. 2, March 1998)に詳細に開示されている。
前述したように、送信器から伝送されたSTTCエンコーディングされた信号をデコーディングするためには、受信器は、前記複数の送信アンテナを通じて伝送された信号が前記受信器に伝達されるまで経るチャンネル特性に対する情報を有しなければならない。このように伝送された信号のチャンネル特性を判断するために、前記受信器はチャンネル推定過程を遂行する。一般的に、前記受信器がチャンネル推定を遂行できるようにするために、前記送信器は、トレーニングシーケンスまたはパイロットシーケンスを伝送する。そうすると、前記受信器が前記送信器から伝送されたトレーニングシーケンスまたはパイロットシーケンスを利用してチャンネル推定を遂行し、前記チャンネル推定結果に応じて受信される受信信号を前記送信器から伝送された送信信号にデコーディングするようになる。
このように、前記送信器は、チャンネル推定のためにトレーニングシーケンスまたはパイロットシーケンスを伝送し、前記トレーニングシーケンスまたはパイロットシーケンスを伝送する間には何の情報データも伝送されない。前記トレーニングシーケンスは、送信器と受信器との間の同期のために周期的に伝送される。一般的に、チャンネル環境が急激に変化しないときは、前記トレーニングシーケンスのみを利用してチャンネル推定することが可能である。しかし、比較的短い時間内に、例えば、1つのフレーム(frame)内でチャンネル特性が変わる程度でチャンネル変化速度が速くなると、前記送信器は、前記チャンネル推定のためにフレーム内にパイロットシーケンスを伝送する。そうすると、前記受信器は、前記パイロットシーケンスを検出して速く変化するチャンネル特性を正確に推定し、前記チャンネル推定結果に基づいて正確に受信信号をデコーディングすることができる。
図3は、図1の送信器が伝送するフレームフォーマットを概略的に示す。図3の説明において、図1の送信器に備えられた送信アンテナの個数が2である場合を仮定する。図3を参照すると、第1送信アンテナANT#1及び第2送信アンテナANT#2のそれぞれを通じて伝送されるフレームフォーマットは、トレーニングシーケンス送信区間(Training Sequence)311と、情報データ送信区間(Data)313、317、及び321と、パイロットシーケンス送信区間(Pilot)315、319、及び333とから構成される。前記トレーニングシーケンス送信区間311は、前記送信器と受信器との間の初期チャンネル推定のためのトレーニングシーケンスが伝送される時区間であり、前記情報データ送信区間313、317、及び321は実際情報データが伝送される時区間であり、パイロットシーケンス送信区間315、319、及び333は、実際情報データの送受信の中チャンネル推定のためのパイロットシーケンスが伝送される時区間である。ここで、前記トレーニングシーケンスが伝送される時区間を“T”と定義し、前記情報データが伝送される時区間を“T”と定義し、前記パイロットシーケンスが伝送される時区間を“T”と定義する。従って、前記送信器の第1多重化器141−1乃至第M多重化器141−Mは、(1) 前記T時区間では、所定のトレーニングシーケンスを伝送するように、すなわち、前記トレーニングシーケンス生成器151から出力されるトレーニングシーケンスを伝送するように制御し、(2) 前記T時区間では、情報データを伝送するように、すなわち、前記第1変調器131−1乃至第M変調器131−Mから出力される変調シンボルS1乃至Sを伝送するように制御し、(3) 前記T時区間では、パイロットシーケンスを伝送するように、すなわち、前記トレーニングシーケンス生成器151から出力されるパイロットシーケンスを伝送するように制御する。
図4は、2個のエンコーダ及び3個の送信アンテナを有するSTTC送信器の構造を概略的に示すブロック図である。図4を参照すると、まず、2個の情報データビットd、dが前記送信器に入力されると、前記入力された情報データビットd、dは直列/並列変換器411に入力される。前記直列/並列変換器411は、前記情報データビットd、dを並列に変換して前記情報データビットdを第1エンコーダ421−1に出力し、前記情報データビットdを第2エンコーダ421−2に出力する。前記第1エンコーダ421−1の拘束長Kを4と仮定すると(拘束長K=4)、前記第1エンコーダ421−1の内部構造は、図2で説明したように、前記拘束長K=4より1少ない個数である3個の遅延器(1+2D+D)と3個のモジュロ加算器が備えられる。従って、前記第1エンコーダ421−1は、第1遅延器に入力された、すなわち、遅延されない情報データビットdと、第1遅延器で一回遅延されたビットに2を乗じたビットと、第3遅延器で三回遅延されたビットが第1送信アンテナANT#1の第1変調器431−1に連結される第1モジュロ加算器に出力される。このように前記第1エンコーダ421−1の3個のモジュロ演算器の出力は、それぞれ第1変調器431−1、第2変調器431−2、及び第3変調器431−3へ出力される。同様に、前記第2エンコーダ421−2は、前記直列/並列変換器411から出力された情報データビットdを前記第1エンコーダ421−1と同一の方式にてエンコーディングした後に前記第1変調器431−1、第2変調器431−2、及び第3変調器431−3のそれぞれに出力する。
前記第1変調器431−1は、前記第1エンコーダ421−1及び第2エンコーダ421−2から出力された信号を所定の変調方式にて変調して第1多重化器441−1に出力する。ここで、前記送信器に適用される変調方式をQPSK方式であると仮定する。従って、前記第1エンコーダ421−1から出力された信号がbであり、前記第2エンコーダ421−2から出力された信号がbである場合、前記第1変調器431−1は、前記QPSK方式にて前記出力信号を変調して
Figure 0004046694
を出力する。前記第1変調器431−1と同様な方式にて前記第2変調器431−2及び第3変調器431−3は、前記第1エンコーダ421−1及び第2エンコーダ421−2から出力された信号をQPSK方式にて変調して第2多重化器441−2及び第3多重化器441−3に出力する。前記第1多重化器441−1乃至第3多重化器441−3のそれぞれは、前記第1変調器431−1乃至第3変調器431−3から出力された信号とトレーニングシーケンス生成器451から出力された信号を多重化して第1送信アンテナANT#1乃至第3送信アンテナANT#3に出力する。ここで、前記トレーニングシーケンスが伝送される時間Tを10(T=10)、前記情報データが伝送される時間Tを10(T=10)、前記パイロットシーケンスが伝送される時間Tを2(T=2)であると仮定する。そうすると、前記第1多重化器441−1乃至第3多重化器441−3のそれぞれは、最初10シンボルの間には、前記トレーニングシーケンス生成器451から出力されるトレーニングシーケンスを伝送し、前記最初10シンボル以後の10シンボルの間には前記第1変調器431−1乃至第3変調器431−3から出力される変調シンボルS乃至Sを、すなわち、情報データ信号を伝送し、この後、2シンボルの間には、前記トレーニングシーケンス生成器451から出力されるパイロットシーケンスを伝送する。
図5は、図1の送信器の構造に相応する受信器の構造を概略的に示すブロック図である。図5を参照すると、まず、送信器がエア上に伝送した信号は、前記受信器の受信アンテナを通じて受信される。図5では、N個の受信アンテナが備えられていると仮定する。前記N個の受信アンテナのそれぞれは、エア上から受信される信号を処理するが、まず、第1受信アンテナANT#1を通じて受信された信号は、第1逆多重化器(DEMUX)511−1に入力され、同様に、第N受信アンテナANT#Nを通じて受信された信号は、第N逆多重化器511−Nに入力される。前記第1逆多重化器511−1乃至第N逆多重化器511−Nは、前記第1受信アンテナANT#1乃至第N受信アンテナANT#Nから受信された信号を逆多重化してチャンネル推定器513またはメトリック計算機(Metric Calculator)515に出力する。ここで、前記第1逆多重化器511−1乃至第N逆多重化器511−Nは、入力される信号を情報データ、トレーニングシーケンス、またはパイロットシーケンスに逆多重化する。言い換えれば、前記第1逆多重化器511−1乃至第N逆多重化器511−Nは、図3で説明したように、 受信信号を送信器から伝送された該当送信区間に相応するように逆多重化する。すなわち、前記受信信号がトレーニングシーケンスが受信される区間に該当する場合、前記第1逆多重化器511−1乃至第N逆多重化器511−Nは、前記受信されるトレーニングシーケンスを前記チャンネル推定器513に出力する。前記受信信号が情報データが受信される区間に該当する場合、前記第1逆多重化器511−1乃至第N逆多重化器511−Nは、前記受信される情報データを前記メトリック計算機515に出力する。前記受信信号がパイロットシーケンスが受信される区間に該当する場合、前記第1逆多重化器511−1乃至第N逆多重化器511−Nは、前記受信されるパイロットシーケンスを前記チャンネル推定器513へ出力する。
前記チャンネル推定器513は、前記第1逆多重化器511−1乃至第N逆多重化器511−Nのそれぞれから出力された信号をトレーニングシーケンス生成器514から出力された信号を利用してチャンネル推定した後に、そのチャンネル推定結果をハイポセシス517に出力する。ここで、前記トレーニングシーケンス生成器514は、送信器で発生したトレーニングシーケンスまたはパイロットシーケンス、すなわち、図1で説明したように、トレーニングシーケンス生成器151で生成したトレーニングシーケンスまたはパイロットシーケンスと同一のトレーニングシーケンスまたはパイロットシーケンスを生成する。従って、前記チャンネル推定器513が前記トレーニングシーケンス受信区間で受信された前記第1逆多重化器511−1乃至第N逆多重化器511−Nの出力信号と前記トレーニングシーケンス生成器514から出力された信号とを比較して初期チャンネル推定を遂行するようになる。ここで、前記トレーニングシーケンスを利用して初期チャンネル推定を遂行する方式は、A.F.Naguib、V. Tarokh、N. Seshadri及びA.Calderbankが1998年提案したIEEE文書“A Space Time Coding Modem For High Data Rate Wireless Communications”(IEEE Journal on selected areas in communications, pp. 1459-1478, Vol, No. 8. Oct. 1998)。に開示されている。
一方、可能シーケンス生成器(Possible Sequences Generator)519は、前記送信器で情報データビットに対して同時にエンコーディングされる可能性があるすべての種類のシーケンスを生成し、前記生成されたシーケンスを第1エンコーダ521−1乃至第Pエンコーダ521−Pに出力する。前記可能シーケンス生成器519は、前記送信器で情報データを伝送する単位がP個の情報ビットであるので、P個のビットで構成された可能シーケンス
Figure 0004046694
を生成する。このように生成された可能シーケンスのP個のビットのそれぞれは、前記第1エンコーダ521−1乃至第Pエンコーダ521−Pに入力され、前記第1エンコーダ521−1乃至第Pエンコーダ521−Pは、入力されるビットのそれぞれを図2で説明したようなSTTCエンコーディング方式にてエンコーディングした後に第1変調器531−1乃至第M変調器531−Mに出力する。前記第1変調器531−1乃至第M変調器531−Mのそれぞれは、前記第1エンコーダ521−1乃至第Pエンコーダ521−Pから出力されるエンコーディングされたビットを所定の変調方式にて変調して前記ハイポセシス517に出力する。ここで、前記第1変調器531−1乃至第M変調器531−Mで適用する変調方式は、前述したM変調器531−Mに出力する。前記第1変調器531−1乃至第M変調器531−Mのそれぞれは、前記第1エンコーダ521−1乃至第Pエンコーダ521−Pから出力するエンコーディングされたビットを所定の変調方式にて変調して前記ハイポセシス517に出力する。ここで、前記第1変調器531−1乃至第M変調器531−Mで適用する変調方式は、前述したBPSK方式、QPSK方式、QAM方式、PAM方式、PSK方式などのような変調方式のうちいずれか1つの方式にて設定される。図1の第1変調器141−1乃至第M変調器141−Mで適用した変調方式が2−ary QAM方式であるので、前記第1変調器531−1乃至第M変調器531−Mも前記2−ary QAM変調方式にて入力される信号を変調する。
前記ハイポセシス517は、前記第1変調器531−1乃至第M変調器531−Mのそれぞれから出力された変調シンボル
Figure 0004046694
と、前記チャンネル推定器513から出力されたチャンネル推定値とを受信し、前記第1変調器531−1乃至第M変調器531−Mのそれぞれから出力された信号でなされたシーケンスが前記チャンネル推定結果に該当するチャンネルを通過したときの仮想チャンネル出力を生成して前記メトリック計算機515に出力する。前記メトリック計算機515は、前記ハイポセシス517から出力された仮想チャンネル出力と前記第1逆多重化器511−1乃至第N逆多重化器511−Nから出力された信号を受信し、前記仮想チャンネル出力と前記第1逆多重化器511−1乃至第N逆多重化器511−Nから出力された信号との間の距離を計算する。ここで、前記メトリック計算機515は、前記距離を計算するときユークリッド距離(Euclidean distance)を使用する。
このように、前記メトリック計算機515は、前記送信器が伝送することができるすべての可能なシーケンスに対してユークリッド距離を計算した後に最小距離選択器(minimum distance selector)523に出力する。前記最小距離選択器523は、前記メトリック計算機515から出力されるユークリッド距離のうち最小距離を有するユークリッド距離を選択し、前記選択されたユークリッド距離に該当する情報ビットを前記送信器が伝送した情報ビットとして決定して並列/直列変換器(Parallel to Serial Converter;P/S)525に出力する。前記最小距離選択器523が最小距離を有するユークリッド距離に該当する情報ビットを決定するとき使用するアルゴリズムには複数のアルゴリズムが存在することができるが、ここで、ビタビアルゴリズムを使用すると仮定する。また、前記ビタビアルゴリズムを使用して最小距離を有する情報ビットを抽出する過程は、前記Vahid Tarokh、N. Seshadri、及びA. Calderbankが1998年提案したIEEE文書“Space Time Codes For High Data Rate Wireless Communication: Performance Criterion And Code Construction,”(IEEE Trans. on Info. Theory, pp. 744-765, Vol. 44, No. 2, March 1998)に詳細に説明されているので、その詳細な説明を省略する。
ここで、前記最小距離選択器523は、前記可能シーケンス生成器519が生成したすべてのシーケンスに対して最小距離を有するユークリッド距離に該当する情報ビットを決定するので、結果的に、P個の情報ビット、すなわち、
Figure 0004046694
を出力する。そうすると、前記並列/直列変換器525は、前記最小距離選択器523から出力されたP個の情報ビットを直列変換して受信情報データシーケンス
Figure 0004046694
を出力する。
図1乃至図5で説明したように、STTCを使用する送信器は、初期チャンネル推定と通信の中のチャンネル推定のためにトレーニングシーケンス及びパイロットシーケンスを伝送するが、前記トレーニングシーケンス及びパイロットシーケンスを伝送する間には、前記送信器のすべての送信アンテナを通じて前記トレーニングシーケンス及びパイロットシーケンスの以外の何の情報データも伝送しない。このようにトレーニングシーケンス及びパイロットシーケンスを伝送する間何の情報データも伝送されないから送信器のデータ伝送率(data rate)は低下される。例えば、前記送信器が2個の送信アンテナを備える場合、前記トレーニングシーケンス及びパイロットシーケンスを伝送する区間では、前記2個の送信アンテナのすべてを通じてトレーニングシーケンス及びパイロットシーケンスが伝送される。従って、前記トレーニングシーケンス及びパイロットシーケンスを伝送する区間では、情報データを伝送することは不可能である。このように情報データを伝送することが不可能であるので、前記送信器のデータ伝送率が低下され、1個のフレームの間すべてL個のパイロットシーケンス送信区間及び情報データ送信区間が存在すると、全体のオーバーヘッド(overhead)は、(LT+T)/(LT+LT+T)になる。例えば、前記情報データを伝送する区間Tが前記パイロットシーケンスを伝送する区間Tの長さより3倍長いと仮定する場合、前記Lが比較的大きい値で設定されると、前記送信器のオーバーヘッドは全体のオーバーヘッドの25%である。すなわち、送信器のデータ伝送率の低下は、結果的にシステム性能の低下をもたらす問題点がある。
以上の背景に鑑みて、本発明の目的は、STTCを使用する移動通信システムでパイロットシーケンスを送受信する装置及び方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、STTCを使用する移動通信システムでデータ伝送率を最大にするパイロットシーケンス送受信装置及び方法を提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明によれば、M個の送信アンテナを有し、P個の情報ビット列のそれぞれを受信し、前記受信されたP個の情報ビット列を時空間トレリスコードでエンコーディングするP個のエンコーダと、前記P個のエンコーダのそれぞれから出力される情報ビット列を所定の変調方式にて変調して変調シンボル列を出力するM個の変調器とを有する移動通信システムでチャンネル推定のためのシーケンスを伝送するための装置において、前記チャンネル推定のためのシーケンスを生成するシーケンス生成器と、 前記M個の変調器から出力される変調シンボル列のそれぞれに対して所定の位置での少なくとも1つの変調シンボルをパンクチュアリングするM個のパンクチュアと、前記M個の送信アンテナにそれぞれ連結され、前記M個のパンクチュアのそれぞれから出力される信号と前記パンクチュアリングされた変調シンボルに挿入された前記シーケンスとを多重化するM個の多重化器と、を備えることを特徴とする。
また、本発明によれば、送信器がM個の送信アンテナのそれぞれを通じて伝送される変調シンボル列をN個の受信アンテナを通じて受信する移動通信システムでチャンネル推定のためのシーケンスを受信する装置において、前記N個の受信アンテナにそれぞれ連結され、前記N個の受信アンテナから出力される受信シンボル列のそれぞれに対して少なくとも1つの所定の位置での受信シンボルを前記チャンネル推定のためのシーケンスとして出力するN個の逆多重化器と、前記N個の逆多重化器から出力されるチャンネル推定のためのシーケンスを利用してチャンネル推定を遂行するチャンネル推定器と、を備えることを特徴とする。
さらに、本発明によれば、M個の送信アンテナを有し、P個の情報ビット列のそれぞれを受信し、前記受信されたP個の情報ビット列を時空間トレリスコードでエンコーディングするP個のエンコーダと、前記P個のエンコーダのそれぞれから出力される情報ビット列を所定の変調方式にて変調して変調シンボル列を出力するM個の変調器を有する移動通信システムでチャンネル推定のためのシーケンスを伝送するための方法において、前記チャンネル推定のためのシーケンスを生成するステップと、前記M個の変調器から出力される変調シンボル列のそれぞれに対して所定の位置での少なくとも1つの変調シンボルを前記シーケンスと置き換えて前記M個の送信アンテナを通じて伝送するステップと、を備えることを特徴とする。
さらに、本発明によれば、送信器がM個の送信アンテナのそれぞれを通じて伝送される変調シンボル列をN個の受信アンテナを通じて受信する移動通信システムでチャンネル推定のためのシーケンスを受信する方法において、前記N個の受信アンテナから出力される受信シンボル列のそれぞれに対して少なくとも1つの所定の位置での受信シンボルを前記チャンネル推定のためのシーケンスとして出力するステップと、前記チャンネル推定のためのシーケンスを利用してチャンネル推定を遂行するステップと、を備えることを特徴とする。
本発明は、STTCを使用する移動通信システムで送信アンテナ別に伝送される情報データシンボルを周期的にパンクチュアリングして前記パンクチュアリングされたデータシンボルの送信区間の間パイロットシーケンスを伝送し、これにより、パイロットシーケンスの送信によるデータ損失を防止する。従って、前記STTCを使用する移動通信システムでパイロットシーケンスを伝送する間にも情報データを伝送し、これにより、データ伝送率が向上し、結果的に、システム性能が向上する。
以下、本発明の好適な一実施形態について添付図を参照しつつ詳細に説明する。下記説明において、本発明の要旨のみを明瞭にするために公知の機能又は構成に対する詳細な説明は省略する。
図6は、本発明の一実施例による時空間トレリスコード(Space Time Trellis Code;以下、“STTC”と略称する。)を使用する送信器の構造を概略的に示すブロック図である。図6を参照すると、まず、P個の情報データビットd、d、d、…、dが前記送信器に入力されると、前記入力された情報データビットd、d、d、…、dは、直列/並列変換器611に入力される。ここで、前記インデックスPは、前記送信器が単位送信時間の間に伝送する情報データビットの数を示し、前記単位送信時間は、シンボル単位などになることができる。前記直列/並列変換器611は、前記情報データビットd、d、d、…、dを並列に変換して第1エンコーダ621−1乃至第Pエンコーダ621−Pのそれぞれに出力する。すなわち、前記直列/並列変換器611は、並列変換された情報データビットdを第1エンコーダ621−1に出力し、このように並列変換された情報データビットdを第Pエンコーダ621−Pに出力する。そうすると、前記第1エンコーダ621−1は、前記情報データビットdを所定のエンコーディング方式にてエンコーディングした後に第1変調器631−1乃至第M変調器631−Mに出力する。ここで、前記インデックスMは、前記送信器に備えられている送信アンテナの個数を示し、前記エンコーディング方式はSTTCエンコーディング方式である。このように前記第Pエンコーダ621−Pは、前記情報データビットdを前記STTCエンコーディング方式にてエンコーディングした後に前記第1変調器631−1乃至第M変調器631−Mに出力する。前記第1エンコーダ621−1乃至第Pエンコーダ621−Pの内部構造は、図2に示した構造と同一であるので、その詳細な説明を省略する。
そして、前記第1変調器631−1乃至第M変調器631−Mのそれぞれは、前記第1エンコーダ621−1乃至第Pエンコーダ621−Pから出力された信号を所定の変調方式にて変調する。前記第1変調器631−1乃至第M変調器631−Mのそれぞれは、入力される信号のみ相異するだけでその動作は類似しているので、ここでは、前記第1変調器631−1のみを例にあげて説明する。前記第1変調器631−1は、前記第1エンコーダ621−1乃至第Pエンコーダ621−Pから出力された信号を加算し、前記加算結果と前記第1変調器631−1が連結される送信アンテナに適用される利得を乗じた後に、前記乗算結果を所定の変調方式にて変調して第1パンクチュア(Puncture)641−1に出力する。ここで、前記変調方式には、BPSK(Binary Phase Shift Keying;以下、“BPSK”と略称する。)方式、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying;以下、“QPSK”と略称する。)方式、QAM(Quadrature Amplitude Modulation;以下、“QAM”と略称する。)方式、PAM(Pulse Amplitude Modulation;以下、“PAM”と略称する。)方式、及びPSK(Phase Shift Keying;以下、“PSK”と略称する。)方式のような変調方式などがあり、図6では、エンコーダの個数がP個であるので2−ary QAMの変調方式を使用すると仮定する。
前記第1変調器631−1乃至第M変調器631−Mは、それぞれ変調された変調シンボルS乃至Sを第1パンクチュア641−1乃至第Mパンクチュア641−Mに出力する。ここで、前記第1パンクチュア641−1乃至第Mパンクチュア641−Mは、前記第1変調器631−1乃至第M変調器631−Mから受信された変調シンボルS乃至Sを所定のパンクチュアリングマトリックス(puncturing matrix)に相応するようにパンクチュアリングした後に第1多重化器651−1乃至第M多重化器651−Mに出力する。本発明において、前記第1パンクチュア641−1乃至第Mパンクチュア641−Mのそれぞれは、前記第1変調器631−1乃至第M変調器631−Mのそれぞれから出力された変調シンボルS乃至Sを送信アンテナに従って周期的にパンクチュアリングする。
それでは、前記第1パンクチュア641−1乃至第Mパンクチュア641−Mが前記パンクチュアリングマトリックスに従って、前記第1変調器631−1乃至第M変調器631−Mのそれぞれから出力された変調シンボルS乃至Sをパンクチュアリングする過程を具体的に説明する。
例えば、前記送信器に備えられている送信アンテナの個数が2個であると仮定する場合、前記2個の送信アンテナを通じて単位送信区間の間4個のシンボルを伝送するとき下記式1のようなパンクチュアリングマトリックスを適用する。
Figure 0004046694
前記式1において、Pはパンクチュアリングマトリックスを示し、前記パンクチュアリングマトリックスPで列(column)は送信区間、すなわち、シンボル区間を示し、行(row)は送信アンテナを示す。前記パンクチュアリングマトリックスPで、エレメント(element)“1”は入力されるシンボルをパンクチュアリングせずにそのまま通過させることを意味し、エレメント“0”は、入力されるシンボルをパンクチュアリングして該当する区間の間はシンボルを伝送しないことを意味する。すなわち、前記パンクチュアリングマトリックスPで、一番目列では、すなわち、第1シンボル区間では、第1送信アンテナに連結された第1変調器から出力される信号と第2送信アンテナに連結された第2変調器から出力される信号とをパンクチュアリングせずそのままに通過させる。しかし、前記パンクチュアリングマトリックスPで、二番目列では、すなわち、第2シンボル区間では、第1送信アンテナに連結された第1変調器から出力される信号はパンクチュアリングせずそのままに通過させる一方、第2送信アンテナに連結された第2変調器から出力される信号はパンクチュアリングする。従って、前記パンクチュアリングマトリックスPを適用しない場合に比べて前記パンクチュアリングマトリックスPを適用する場合、コードレート(code rate)が4/3倍に増加する。
他の例として、前記送信器に備えられている送信アンテナの個数が2個であると仮定する場合、前記2個の送信アンテナを通じて単位送信区間の間6個のシンボルを伝送するとき、下記式2のようなパンクチュアリングマトリックスを適用することができる。
Figure 0004046694
前記式2において、Pはパンクチュアリングマトリックスを示し、前記パンクチュアリングマトリックスPで列は送信区間、すなわち、シンボル区間を示し、行は送信アンテナを示す。前記パンクチュアリングマトリックスPでエレメント“1”は入力されるシンボルをパンクチュアリングせずそのままに通過させることを意味し、エレメント“0”は入力されるシンボルをパンクチュアリングして該当する区間の間、シンボルを伝送しないことを意味する。
このように、前記第1パンクチュア641−1乃至第Mパンクチュア641−Mは、パンクチュアリングマトリックスに相応するように入力されるシンボルをそのままに通過させるかまたはパンクチュアリングして第1多重化器651−1乃至第M多重化器651−Mに出力する。前記第1多重化器651−1乃至第M多重化器651−Mは、前記第1パンクチュア641−1乃至第Mパンクチュア641−Mから出力される信号を多重化した後に第1送信アンテナANT#1乃至第M送信アンテナANT#Mに出力する。ここで、前記第1多重化器651−1乃至第M多重化器651−Mの動作に対して説明すると次のようである。
前記第1多重化器651−1乃至第M多重化器651−Mのそれぞれは、その動作過程が類似しているので、便宜上前記第1多重化器651−1のみを例に挙げて説明する。前記第1多重化器651−1は、前記パンクチュアリングマトリックスに相応するように前記第1パンクチュア641−1から出力された信号を多重化する。すなわち、前記パンクチュアリングマトリックスの該当エレメントが“1”である場合、前記第1多重化器651−1は、前記第1パンクチュア641−1から出力される信号をそのままに前記第1送信アンテナANT#1を通じて伝送する。その一方、前記パンクチュアリングマトリックスの該当エレメントが“0”である場合、前記第1パンクチュア641−1から出力される信号がないので、 前記第1多重化器651−1は、トレーニングシーケンス生成器661から出力される信号、すなわち、トレーニングシーケンスまたはパイロットシーケンスを多重化した後に前記第1送信アンテナANT#1を通じて伝送する。このように、第M多重化器651−Mは、前記第Mパンクチュア641−Mから出力された信号を前記パンクチュアリングマトリックスに相応するようにトレーニングシーケンス生成器661から出力される信号を多重化した後に第M送信アンテナANT#Mを通じて伝送する。ここで、前記パンクチュアリングマトリックスが適用される送信区間は前記パイロットシーケンスが伝送される区間であり、前記トレーニングシーケンスは既存の方式と同様に伝送される。
結果的に、前記第1送信アンテナANT#1乃至第M送信アンテナANT#Mを通じて伝送されるシンボルは周期的にパイロットシーケンスを含み、パイロットシーケンスを伝送するために、前記第1送信アンテナANT#1乃至第M送信アンテナANT#Mのすべてが情報データを伝送する代わりに、前記パイロットシーケンスを伝送する送信アンテナのみが情報データを伝送しないのでデータ伝送率(data rate)が増加するようになる。図6において、前記パンクチュアリングマトリックスに相応するように第1パンクチュア641−1乃至第Mパンクチュア641−Mが該当するシンボルをパンクチュアリングする。その代わりに、前記第1パンクチュア641−1乃至第Mパンクチュア641−Mで該当シンボルをパンクチュアリングせず前記第1多重化器651−1乃至第M多重化器651−Mが直接前記パンクチュアリングマトリックスに従って該当信号を多重化して伝送することもできる。この場合、前記第1パンクチュア641−1乃至第Mパンクチュア641−Mは除去されることができる。
図6を参照して説明したように、本発明は、送信器の送信アンテナのすべてを通じてパイロットシーケンスを伝送することではなく、周期的に1個の送信アンテナを通じてパイロットシーケンスを伝送するので、データ伝送率が増加するようになる。
図7は、図6に示した送信器が伝送するフレームフォーマットを概略的に示す。図7は、図6に示した送信器に備えられた送信アンテナの個数が2個である場合を仮定する。図7を参照すると、第1送信アンテナANT#1及び第2送信アンテナANT#2を通じて伝送されるフレームフォーマットのそれぞれは、トレーニングシーケンス送信区間(Training_Sequence)811、情報データ送信区間(D)813、及びパイロットシーケンス送信区間(P)815で構成される。前記トレーニングシーケンス送信区間811は、前記送信器と受信器との間の初期チャンネル推定のためのトレーニングシーケンスが伝送される時区間であり、前記情報データ送信区間813は実際情報データが伝送される時区間であり、パイロットシーケンス送信区間815は、実際情報データの送受信のうちチャンネル推定のためのパイロットシーケンスが伝送される時区間である。また、前記トレーニングシーケンスが伝送される時間を“T”と定義し、前記情報データが伝送される時間を“T”と定義し、前記パイロットシーケンスが伝送される時間を“T”と定義する。従来技術で、図3で説明したように、送信器は、(1) 前記T時区間ではトレーニングシーケンスのみを伝送するように制御し、(2) 前記T時区間では情報データを伝送するように制御し、(3) 前記T時区間ではパイロットシーケンスのみを伝送するように制御する。従来技術のような方式にてパイロットシーケンスを伝送する場合、前記パイロットシーケンスを伝送する区間では、何の情報データも伝送することができないので、データ伝送率が低下する問題点がある。しかし、本発明は、図7に示すように、フレームフォーマットに従って情報データを伝送しつつパンクチュアリングマトリックスに相応するように周期的に情報データをパンクチュアリングし、前記情報データがパンクチュアリングされた部分にパイロットシーケンスを挿入して伝送する。従って、パイロットシーケンスを伝送しつつも情報データを伝送することができるのでデータ伝送率が増加される。
図8は、図6に示した送信器の構造に該当する受信器の構造を概略的に示す。図8を参照すると、まず、送信器がエア(air)上に伝送した信号は、前記受信器の受信アンテナを通じて受信される。図8では、受信アンテナがN個備えられていると仮定する。前記N個の受信アンテナのそれぞれは、エア上から受信される信号を処理する。特に、第1受信アンテナANT#1を通じて受信された信号は、第1逆多重化器(DEMUX)911−1に入力され、このように第N受信アンテナANT#Nを通じて受信された信号は、第N逆多重化器911−Nに入力される。前記第1逆多重化器911−1乃至第N逆多重化器911−Nは、前記第1受信アンテナANT#1乃至第N受信アンテナANT#Nから受信された信号を逆多重化してチャンネル推定器913またはメトリック計算機915に出力する。ここで、前記第1逆多重化器911−1乃至第N逆多重化器911−Nは、入力される信号を情報データ、トレーニングシーケンス、またはパイロットシーケンスに逆多重化する。言い換えれば、図7で説明したように、前記第1逆多重化器911−1乃至第N逆多重化器911−Nは、受信信号を送信器が伝送した送信区間に相応するように逆多重化する。
すなわち、前記受信信号がトレーニングシーケンスが受信される区間に該当する場合、前記第1逆多重化器911−1乃至第N逆多重化器911−Nは、前記受信されるトレーニングシーケンスを前記チャンネル推定器913に出力する。前記受信信号が情報データが受信される区間に該当する場合、前記第1逆多重化器911−1乃至第N逆多重化器911−Nは、前記受信される情報データを前記メトリック計算機915に出力し、前記受信信号がパイロットシーケンスが受信される区間に該当する場合、前記第1逆多重化器911−1乃至第N逆多重化器911−Nは、前記受信されるパイロットシーケンスを前記チャンネル推定器913へ出力する。本発明では、パンクチュアリングマトリックスを適用して情報データ、トレーニングシーケンス、またはパイロットシーケンスを伝送するので、前記第1逆多重化器911−1乃至第N逆多重化器911−Nは、前記パンクチュアリングマトリックスに相応するように前記受信信号を情報データ、トレーニングシーケンス、またはパイロットシーケンスに逆多重化する。すなわち、前記パンクチュアリングマトリックスのエレメントが“1”である場合、前記第1逆多重化器911−1乃至第N逆多重化器911−Nは受信信号を前記メトリック計算機915に出力し、前記パンクチュアリングマトリックスのエレメントが“0”である場合、前記第1逆多重化器911−1乃至第N逆多重化器911−Nは受信信号を前記チャンネル推定器913に出力する。
前記チャンネル推定器913は、トレーニングシーケンス生成器914から出力された信号を利用して前記第1逆多重化器911−1乃至第N逆多重化器911−Nのそれぞれから出力された信号をチャンネル推定した後に、そのチャンネル推定結果をハイポセシス917に出力する。ここで、前記トレーニングシーケンス生成器914は、送信器が生成したトレーニングシーケンスまたはパイロットシーケンス、すなわち、図6で説明したトレーニングシーケンス生成器661が生成したトレーニングシーケンスまたはパイロットシーケンスと同一のトレーニングシーケンスまたはパイロットシーケンスを生成する。従って、前記チャンネル推定器913は、前記パンクチュアリングマトリックスのエレメントが“1”である区間で受信された前記第1逆多重化器911−1乃至第N逆多重化器911−Nの出力信号と前記トレーニングシーケンス生成器914から出力された信号とを比較して初期チャンネル推定を遂行する。ここで、前記トレーニングシーケンスまたはパイロットシーケンスを利用してチャンネル推定を遂行する過程は、Vahid Tarokh、N. Seshadri、及びA. Calderbankが1998年提案したIEEE文書“Space Time Codes For High Data Rate Wireless Communication: Performance Criterion And Code Construction,”(IEEE Trans. on Info. Theory, pp. 744-765, Vol. 44, No. 2, March 1998)に開示されているので、その詳細な説明は省略する。
一方、可能シーケンス生成器(Possible Sequences Generator)919は、前記送信器が伝送した情報データビットに対して同時にエンコーディングされる可能性があるすべての種類のシーケンスを生成し、前記生成されたシーケンスを第1エンコーダ921−1乃至第Pエンコーダ921−Pに出力する。前記送信器が情報データを伝送する単位がP個の情報ビットであるので、前記可能シーケンス生成器919は、P個のビットで構成された可能シーケンス
Figure 0004046694
を生成する。このように生成された可能シーケンスのP個のビットは、前記第1エンコーダ921−1乃至第Pエンコーダ921−Pに入力され、前記第1エンコーダ921−1乃至第Pエンコーダ921−Pは、図2で説明したように、入力されるビットをSTTCエンコーディング方式にてエンコーディングした後に第1変調器931−1乃至第M変調器931−Mに出力する。前記第1変調器931−1乃至第M変調器931−Mのそれぞれは、前記第1エンコーダ921−1乃至第Pエンコーダ921−Pから出力されるエンコーディングされたビットを所定の変調方式にて変調して第1パンクチュア941−1乃至第Mパンクチュア941−Mへ出力する。ここで、前記第1変調器931−1乃至第M変調器931−Mで適用する変調方式は、前述したBPSK方式、QPSK方式、QAM方式、PAM方式、及びPSK方式などのような変調方式のうちいずれか1つの方式にて設定される。図6に示した第1変調器631−1乃至第M変調器631−Mで適用した変調方式が2−ary QAM方式であるので、前記第1変調器931−1乃至第M変調器931−Mも前記2−ary QAMの変調方式にて入力される信号を変調する。
前記第1変調器931−1乃至第M変調器931−Mは、前記第1エンコーダ921−1乃至第Pエンコーダ921−Pから出力された信号を前記2−ary QAMの変調方式にて変調した後に、前記第1パンクチュア941−1乃至第Mパンクチュア941−Mに出力する。前記第1パンクチュア941−1乃至第Mパンクチュア941−Mは、前記第1変調器931−1乃至第M変調器931−Mから出力された変調シンボルを図6に示した第1パンクチュア641−1乃至第Mパンクチュア641−Mで適用したパンクチュアリングマトリックスと同一のパンクチュアリングマトリックスに相応するようにパンクチュアリングした後に前記ハイポセシス917に出力する。前記ハイポセシス917は、前記第1パンクチュア941−1乃至第Mパンクチュア941−Mのそれぞれから出力された信号と前記チャンネル推定器913から出力されたチャンネル推定結果とを受信し、前記第1パンクチュア941−1乃至第Mパンクチュア941−Mのそれぞれから出力された信号で構成されたシーケンスが前記チャンネル推定結果に該当するチャンネルを通過したときの仮想チャンネル出力を生成して前記メトリック計算機915に出力する。ここで、前記パンクチュアリングマトリックスに相応するように第1パンクチュア941−1乃至第Mパンクチュア941−Mがパンクチュアリング動作を遂行する場合、任意の1つのパンクチュアから出力される信号は存在しない。しかし、本発明では、前記第1パンクチュア941−1乃至第Mパンクチュア941−Mが前記パンクチュアリングマトリックスに相応するようにパンクチュアリング動作を遂行し、そのパンクチュアリングされた区間にパイロットシーケンスを挿入するので、前記パイロットシーケンスを挿入する効果を考慮すべきである。
従って、前記メトリック計算機915は、受信信号、すなわち、前記第1逆多重化器911−1乃至第N逆多重化器911−Nから出力された信号から前記パイロットシーケンスを前記パイロットシーケンスが伝送されたチャンネル特性に乗じた値を減算した後にメトリックを計算しなければならない。そして、前記パイロットシーケンスは、送信側及び受信側のすべてですでに認知しているシーケンスであるので、デコーディングするとき前記パイロットシーケンスによるデコーディング利得の減少はまったくない。前記メトリック計算機915は、前記ハイポセシス917から出力された仮想チャンネル出力と前記第1逆多重化器911−1乃至第N逆多重化器911−Nから出力された信号とを受信し、前記仮想チャンネル出力と前記第1逆多重化器911−1乃至第N逆多重化器911−Nから出力された信号との間の距離を計算する。前記メトリック計算機915は、前記距離を計算するときユークリッド距離を使用する。
このように、前記メトリック計算機915は、前記送信器が伝送することができるすべての可能なシーケンスに対してユークリッド距離を計算した後に最小距離選択器(minimum distance selector)923に出力する。前記最小距離選択器923は、前記メトリック計算機915から出力されるユークリッド距離のうち最小距離を有するユークリッド距離を選択し、前記選択されたユークリッド距離に該当する情報ビットを前記送信器が伝送した情報ビットとして決定して並列/直列変換器925に出力する。前記最小距離選択器923が最小距離を有するユークリッド距離に該当する情報ビットを決定するとき使用するアルゴリズムには複数のアルゴリズムが存在することができるが、ここで、ビタビアルゴリズムを使用すると仮定する。また、前記ビタビアルゴリズムを使用して最小距離を有する情報ビットを抽出する過程は、Vahid Tarokh、N. Seshadri、及びA. Calderbankが1998年提案したIEEE文書“Space Time Codes For High Data Rate Wireless Communication: Performance Criterion And Code Construction,”(IEEE Trans. on Info. Theory, pp. 744-765, Vol. 44, No. 2, March 1998)に開示されているので、その詳細な説明は省略する。
ここで、前記最小距離選択器923は、前記可能シーケンス生成器919が生成したすべてのシーケンスに対して最小距離を有するユークリッド距離に該当する情報ビットを決定するので、結果的にP個の情報ビット、すなわち、
Figure 0004046694
を出力する。そうすると、前記並列/直列変換器925は、前記最小距離選択器923から出力されたP個の情報ビットを直列変換して受信情報データシーケンス
Figure 0004046694
を出力する。
それでは、前述した送信器の構造及び受信器の構造を参照して本発明の動作過程を説明する。
まず、前記送信器は2個の送信アンテナを備え、前記受信器は1個の受信アンテナを有すると仮定する。前記送信器がエア上に伝送した信号は、前記受信器で下記式3のような信号として受信される。
Figure 0004046694
前記式3において、rはi番目時点で受信された信号を示し、sj、iはi番目時点でj番目送信アンテナを通じて伝送された信号を示し、nはi番目時点での雑音成分を示し、hはj番目送信アンテナを通じて伝送された信号が経るチャンネル特性を示す。
例えば、前記送信器が変調方式としてBPSK方式を使用し、STTCエンコーディングの拘束長がK(constraint length=K)である場合を仮定すると、前記送信器に該当する受信器で受信した信号s及びsのそれぞれは、情報データビットdt−K、…、dの線形組合せ(linear combination)で表される。従って、受信器は、前記情報データビットdt−K、…、dの可能なすべての組合せを考慮して前記受信信号s及びsの可能な値をすべて生成する。これは、図8で説明したように、前記可能シーケンス生成器919で生成する。また、前記チャンネル特性h及びhを利用して仮想の受信信号を生成しなければならないが、実際に受信された信号から前記仮想の受信信号を減算した値をメトリックとして計算するようになる。このように前記メトリックを計算するためには、前記チャンネル特性h及びhを判断しなければならない。そのために、前記受信器が前記チャンネル特性h及びhを検出することができるように送信器がトレーニングシーケンスを伝送する。
一般的に、前記トレーニングシーケンスは、フレームの一番前部分に挿入して伝送されるので、送信器と受信器との間の初期チャンネル推定が可能になる。しかし、1つのフレーム内でチャンネル特性が変化する程度でチャンネル変化が速く発生すると、フレームエラー率(frame error rate)が増加するようになる。従って、送信器は、このようなフレームエラー率を減少させるためにフレームの内にパイロットシーケンスを挿入して伝送する。しかし、前記パイロットシーケンスが伝送される場合、情報データはまったく伝送されないのでデータ伝送率が減少する。
例えば、従来技術で説明したように、1個のフレームの間すべてL個のパイロットシーケンス送信区間及び情報データ送信区間が存在すると、全体のオーバーヘッド(overhead)は、(LT +T)/(LT+LT+T)になる。例えば、前記情報データを伝送する区間Tが前記パイロットシーケンスを伝送する区間Tより3倍長い長さを有すると仮定する場合、前記Lが比較的大きい値で設定される場合、前記送信器のオーバーヘッドは全体のオーバーヘッドの25%である。このように、送信器のデータ伝送率の低下は、結果的にシステム性能の低下をもたらす。しかし、本発明は、パイロットシーケンスを伝送する区間を別途に定める代わりに、情報データを伝送する区間を周期的にパンクチュアリングしてそのパンクチュアリングされた送信区間の間パイロットシーケンスを伝送する。結局、本発明は、データ伝送率を低下せずパイロットシーケンスを伝送することができる。これにより、システムのデータ伝送率を保持することができる。すなわち、STTCを使用する既存の送信器は、1つのフレームにLTビットの情報データを伝送することができるのに反して、本発明は、LT+LTビットの情報データを伝送することができる。また、前記パイロットシーケンスを挿入するためにパンクチュアリングするデータ送信区間をアンテナ別に周期的に設定してダイバーシティ利得(diversity gain)をそのままに保持させることができる。
図9は、本発明のシミュレーション結果を概略的に示すグラフである。図9を参照すると、まず、送信器に備えられている送信アンテナは2個であり、STTCエンコーディングで適用する拘束長Kは5(K=5)であり、変調方式としてBPSK方式を適用し、1つのフレームは20シンボルで構成され、15個の情報データシンボル区間と5個のパイロットシーケンスシンボル区間を有し、受信器に備えられている受信アンテナは1個であると仮定する。また、前記2個の送信アンテナを通じて伝送された信号が独立のレーリーフェーディング(rayleigh fading)チャンネルを経、チャンネル推定の性能が100%であると仮定する。
図9に示すように、フレームエラー率が0.1であると仮定するとき、本発明では、一般的なSTTC送信器、すなわち、パイロットシーケンスを伝送する間情報データを伝送しない場合に比べて約2dB程度の性能劣化が発生することが分かる。このようにフレームエラー率の点で若干の性能劣化は発生するが、本発明は、データ伝送率の点で性能改善を有する。すなわち、一般的なSTTC送信器の場合、すべての送信アンテナがパイロットシーケンスを伝送するとき情報データを伝送することができないので、結局、受信器は、1つのフレームに15個の情報データシンボルを受信する。しかし、本発明によるSTTC送信器の場合、パイロットシーケンスを伝送する間にも情報データを伝送することができるので、結局、受信器は、1つのフレームに20個の情報データシンボルを受信することができる。送信器を比較してみると、本発明のSTTC送信器は、既存のSTTC送信器のデータ伝送率より約4/3倍高いデータ伝送率を有する。
以上、本発明の詳細について具体的な実施形態に基づき説明してきたが、本発明の範囲を逸脱しない限り、各種の変形が可能なのは明らかである。従って、本発明の範囲は、上記実施形態に限るものでなく、特許請求の範囲のみならず、その範囲と均等なものにより定められるべきである。
従来のSTTCを使用する送信器の構造を概略的に示すブロック図である。 図1に示した第1エンコーダ121−1乃至第Pエンコーダ121−Pの詳細構造を示すブロック図である。 図1に示した送信器が伝送するフレームフォーマットを概略的に示す図である。 2個のエンコーダ及び3個の送信アンテナを有するSTTC送信器の構造を概略的に示すブロック図である。 図1に示した送信器の構造に該当する受信器の構造を概略的に示すブロック図である。 本発明の一実施例によるSTTCを使用する送信器の構造を概略的に示すブロック図である。 図6の送信器が伝送するフレームフォーマットを概略的に示す図である。 図6の送信器の構造に該当する受信器の構造を概略的に示すブロック図である。 本発明のシミュレーション結果を概略的に示すグラフである。
符号の説明
611 直列/並列変換器
621−1 第1エンコーダ
621−P 第Pエンコーダ
631−1 第1変調器
631−P 第P変調器
641−1 第1パンクチュア
641−P 第Pパンクチュア
651−1 第1多重化器
651−M 第M多重化器
661 トレーニングシーケンス生成器

Claims (20)

  1. M個の送信アンテナを有し、P個の情報ビット列のそれぞれを受信し、前記受信されたP個の情報ビット列を時空間トレリスコードでエンコーディングするP個のエンコーダと、前記P個のエンコーダのそれぞれから出力される情報ビット列を所定の変調方式にて変調して変調シンボル列を出力するM個の変調器とを有する移動通信システムでチャンネル推定のためのシーケンスを伝送するための装置において、
    前記チャンネル推定のためのシーケンスを生成するシーケンス生成器と、
    前記M個の変調器から出力される変調シンボル列所定のパンクチュアリングマトリックスに基づいて送信アンテナ別にパンクチュアリングするM個のパンクチュアと、
    前記M個の送信アンテナにそれぞれ連結され、前記M個のパンクチュアのそれぞれから出力される信号と前記パンクチュアリングされた変調シンボルの位置に挿入された前記シーケンスとを多重化するM個の多重化器と、を備え
    前記送信アンテナ別パンクチュアリング位置は同一の時点で少なくとも一つは異なることを特徴とする装置。
  2. 前記M個のパンクチュアのそれぞれは、前記M個の変調器のそれぞれから出力された変調シンボル列に対して前記シーケンスが挿入される変調シンボルの個数を同一の個数に設定する請求項1記載の装置。
  3. 前記M個のパンクチュアのそれぞれは、前記M個の変調器のそれぞれから出力された変調シンボル列に対して前記シーケンスが挿入される位置が周期的に反復されるように設定する請求項1記載の装置。
  4. 前記シーケンスは、パイロットシーケンスである請求項1記載の装置。
  5. 前記M個の送信アンテナのそれぞれを通じて伝送されるフレームフォーマットは、前記パイロットシーケンスが挿入される位置が前記M個の送信アンテナ別に相異であるように設定される請求項4記載の装置。
  6. 前記Mが2であり、前記変調シンボル列を構成するシンボルの個数が4個である場合、下記式の前記パンクチュアリングマトリックスPに相応するように前記シーケンスが挿入される位置を決定する請求項1記載の装置。
    Figure 0004046694
    ここで、列(column)は送信区間に対応し、行(row)は送信アンテナに対応し、前記シーケンスは、エレメント“0”の位置に挿入される。
  7. 前記Mが2であり、前記変調シンボル列を構成するシンボルの個数が6個である場合、下記式の前記パンクチュアリングマトリックスPに相応するように前記シーケンスが挿入される位置を決定する請求項1記載の装置。
    Figure 0004046694
    ここで、列(column)は送信区間に対応し、行(row)は送信アンテナに対応し、前記シーケンスは、エレメント“0”の位置に挿入される。
  8. M個の送信アンテナを有し、P個の情報ビット列のそれぞれを受信し、前記受信されたP個の情報ビット列を時空間トレリスコードでエンコーディングするP個のエンコーダと、前記P個のエンコーダのそれぞれから出力される情報ビット列を所定の変調方式にて変調して変調シンボル列を出力するM個の変調器を有する移動通信システムでチャンネル推定のためのシーケンスを伝送するための方法において、
    前記チャンネル推定のためのシーケンスを生成するステップと、
    前記M個の変調器から出力される変調シンボル列所定のパンクチュアリングマトリックスに基づいて送信アンテナ別にパンクチュアリングするステップと、
    前記パンクシュアリングされた少なくとも一つの変調信号の位置に前記シーケンスを挿入して前記M個の送信アンテナを通じて伝送するステップと、を備え
    前記送信アンテナ別パンクチュアリング位置は同一の時点で少なくとも一つは異なることを特徴とする方法。
  9. 前記M個の変調器のそれぞれから出力された変調シンボル列に挿入されたシーケンスの個数が同一である請求項8記載の方法。
  10. 前記シーケンスが挿入される所定の位置は、前記M個の変調器のそれぞれから出力された変調シンボル列に対して周期的に反復されるように設定される請求項8記載の方法。
  11. 前記シーケンスは、パイロットシーケンスである請求項8記載の方法。
  12. 前記Mが2であり、前記変調シンボル列を構成するシンボルの個数が4個である場合、下記式の前記パンクチュアリングマトリックスPに相応するように前記シーケンスが挿入される位置を決定する請求項8記載の方法。
    Figure 0004046694
    ここで、列(column)は送信区間に対応し、行(row)は送信アンテナに対応し、前記シーケンスは、エレメント“0”の位置に挿入される。
  13. 送信器がM個の送信アンテナのそれぞれを通じて伝送される変調シンボル列をN個の受信アンテナを通じて受信する移動通信システムでチャンネル推定のためのシーケンスを受信する装置において、
    前記N個の受信アンテナにそれぞれ連結され、前記N個の受信アンテナを通じて受信される受信シンボル列のそれぞれに対して所定のパンクチュアリングマトリックスに基づいて少なくとも1つの所定の位置での受信シンボルを前記チャンネル推定のためのシーケンスとして出力するN個の逆多重化器と、
    前記N個の逆多重化器から出力されるチャンネル推定のためのシーケンスを利用してチャンネル推定を遂行するチャンネル推定器と、を備え
    前記変調シンボル列は、送信アンテナ別にパンクチュアリング位置が同一の時点で少なくとも一つは異なるようにパンクチュアリングされることを特徴とする装置。
  14. 前記N個の逆多重化器のそれぞれは、前記受信シンボル列に対して前記シーケンスとして出力するシンボルの個数を同一の個数に設定する請求項13記載の装置。
  15. 前記N個の逆多重化器のそれぞれは、前記受信シンボル列に対して前記シーケンスとして出力するシンボルの位置が周期的に反復されるように設定する請求項13記載の装置。
  16. 前記シーケンスは、パイロットシーケンスである請求項13記載の装置。
  17. 送信器がM個の送信アンテナのそれぞれを通じて伝送される変調シンボル列をN個の受信アンテナを通じて受信する移動通信システムでチャンネル推定のためのシーケンスを受信する方法において、
    前記N個の受信アンテナを通じて受信される受信シンボル列のそれぞれに対して所定のパンクチュアリングマトリックスに基づいて少なくとも1つの所定の位置での受信シンボルを前記チャンネル推定のためのシーケンスとして出力するステップと、
    前記チャンネル推定のためのシーケンスを利用してチャンネル推定を遂行するステップと、を備え
    前記変調シンボル列は、送信アンテナ別にパンクチュアリング位置が同一の時点で少なくとも一つは異なるようにパンクチュアリングされることを特徴とする方法。
  18. 前記受信シンボル列に対して前記シーケンスとして出力されるシンボルの個数は、同一の個数に設定される請求項17記載の方法。
  19. 前記受信シンボル列に対して前記シーケンスとして出力されるシンボルの所定の位置は、周期的に反復されるように設定される請求項17記載の方法。
  20. 前記シーケンスは、パイロットシーケンスである請求項17記載の方法。
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