JP4046409B2 - 圧力制御弁のシール構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明に係る圧力制御弁のシール構造は、例えば自動車室内の冷房や除湿を行なう為の自動車用空気調和装置を構成する可変容量型コンプレッサに組み込んで、この可変容量型コンプレッサの容量を変える為の圧力制御弁に組み込むシール構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用空気調和装置に組み込まれる蒸気圧縮式冷凍機は、図4に略示する様に構成される。コンプレッサ1は、吸入ポートから吸引した冷媒蒸気を圧縮してから吐出ポートより吐出する。このコンプレッサ1から吐出された冷媒は、コンデンサ2を通過する間に空気との間で熱交換を行なう事により放熱して凝縮する。このコンデンサ2から吐出された液状の冷媒は、リキッドタンク3を通過し、膨張弁4で減圧されてからエバポレータ5内に送り込まれ、このエバポレータ5内で蒸発する。内部で冷媒が蒸発する事により、このエバポレータ5の温度が低下する為、このエバポレータ5を通過する空気を冷却し、自動車室内の冷房や除湿を行なえる。エバポレータ5内で蒸発した冷媒は、再び上記吸入ポートからコンプレッサ1内に吸入される。
【0003】
この様な自動車用空気調和装置に組み込まれる蒸気圧縮式冷凍機を構成するコンプレッサ1は、自動車の走行用エンジンにより、ベルト及びプーリを介して駆動される。従って、自動車用空気調和装置の使用時には、上記走行用エンジンの動力がコンプレッサ1の駆動に消費され、場合によっては動力性能が不足したり動力性能が不安定になる事がある。即ち、上記プーリに付設され、冷房負荷に応じてON、OFFされる電磁クラッチの作動により、上記走行用エンジンの動力のうちで実際に走行に供される分が大きく変動すると、上述の様な不都合を生じる。この様な不都合を解消若しくは低減する為、上記コンプレッサ1として冷媒の吐出量を変化させる、所謂可変容量型のものを使用する事が、近年多く行なわれる様になっている。
【0004】
可変容量型コンプレッサは従来から、特開平8−312528号公報等の刊行物に記載されている。又、この様な可変容量型コンプレッサには、この可変容量型コンプレッサの容量を変えるべく、種々の圧力制御弁が使用されている。図5〜6は、このうちの特開平8−312528号公報に記載された可変容量型コンプレッサに使用される圧力制御弁の1例を示している。
【0005】
コンプレッサ1を構成するケーシング6は、中央のケーシング本体7をヘッドケース8と端板9とで軸方向(図5の左右方向)両側から挟持し、更に複数本の結合ボルト(図示せず)により結合して成る。このうちのヘッドケース8の内側には、吸入室10と吐出室11とを設けている。尚、吐出室11内は勿論、吸入室10内の圧力も正圧である。又、上記ケーシング本体7とヘッドケース8との間には平板状の隔壁板15を挟持している。又、吸入室10は、上記ヘッドケース8の外面に設けられた吸入ポート12aに通じている。又、上記吐出室11は、やはり上記ヘッドケース8に設けられた吐出ポート12bに通じている。そして、上記吸入ポート12aを前記エバポレータ5(図4)の出口に、上記吐出ポート12bを前記コンデンサ2(図4)の入口に、それぞれ通じさせている。
【0006】
上記ケーシング6内には駆動軸13を、上記ケーシング本体7と端板9とに掛け渡す状態で、1対のラジアルニードル軸受22a、22bにより、回転のみ自在に支持すると共に、1対のスラストころ軸受23a、23bにより、この駆動軸13に加わるスラスト荷重を支承自在としている。又、上記ケーシング6の内側で上記駆動軸13の周囲部分には、複数(例えば円周方向等間隔に5〜6個、図面には1個のみ記載)のシリンダ14を形成している。この様にケーシング本体7に形成した、複数のシリンダ14の内側には、それぞれピストン16を、軸方向に亙る変位自在に嵌装している。
【0007】
又、上記ケーシング本体7の一部内側で、上記複数のシリンダ14を形成した部分と前記端板9との間は、斜板室17としている。そして、上記駆動軸13の中間部でこの斜板室17に位置する部分に、上記駆動軸13に対する摺動を自在としたスリーブ18と、上記駆動軸13に外嵌固定した支持ブラケット19とを、上記シリンダ14を設けた側から順に設けている。又、上記スリーブ18には、このスリーブ18に対する揺動自在に支持筒20を枢支すると共に、この支持筒20に斜板21を外嵌固定している。そして、上記斜板21の内径寄り部分と上記支持ブラケット19の外径寄り部分とを、リンク腕24により連結している。このリンク腕24は、1対の枢支軸25、25により、上記支持ブラケット19と斜板21とのそれぞれに対する揺動を自在に支持している。尚、上記スリーブ18の一端面(図5の左端面)と上記支持ブラケット19の基端部片側面(図5の右端面)との間には圧縮ばね26を設けて、上記スリーブ18に上記シリンダ14に近づく方向の弾力を付与している。
【0008】
上述の様にして駆動軸13の周囲に支持された斜板21の円周方向複数個所と上記各ピストン16とは、それぞれ1対ずつのスライディングシュー27、27により連結している。これら各スライディングシュー27、27の内側面(互いに対向する面)は平坦面として、上記斜板21の両側面外径寄り部分に摺接させている。又、上記各スライディングシュー27、27の外側面(相手スライディングシュー27と反対側面)は球状凸面とし、上記内側面を上記斜板21の両側面に当接させた状態で、これら両スライディングシュー27、27の外側面を単一球面上に位置させている。そして、上記各ピストン16の後端部(図5の左端部)に設けた1対の球状凹面28、28に、上記両スライディングシュー27、27の外側面を密に摺接させている。従って、前記ケーシング本体7の内周面一部に設けたガイド部29により、軸方向周りの回転を阻止された各ピストン16は、上記駆動軸13の回転に伴う上記斜板21の揺動変位に伴って、上記各ピストン16を押し引きし、これら各ピストン16を上記シリンダ14内で軸方向に往復移動させる。
【0009】
一方、前記ケーシング本体7とヘッドケース8との突き合わせ部に挟持している隔壁板15には、前記吸入室10と上記シリンダ14とを連通させる吸入口30と、上記吐出室11と上記シリンダ14とを連通させる吐出口31とを設けている。そして、このうちの吸入口30部分に上記吸入室10から上記各シリンダ14に向けてのみ冷媒蒸気を流す吸入弁32を設けると共に、上記吐出口30部分には、上記各シリンダ14から上記吐出室11に向けてのみ冷媒蒸気を流す吐出弁33を設けている。
【0010】
上述の様に構成するコンプレッサ1には、このコンプレッサ1の容量を冷房負荷に応じて変えるべく、上記吸入室10内の圧力に応じて上記吐出室11と上記斜坂室17との連通状態を制御する圧力制御弁34を、前記ヘッドケース8内に設けている。この圧力制御弁34は、図6に詳示する様に、ダイヤフラム式のアクチュエータ35と、このアクチュエータ35により開閉される開閉弁36とを備える。このうちのアクチュエータ35を構成するケース37の内部は、ダイヤフラム38により大気圧室39と圧力導入室40とに分割している。そして、この圧力導入室40と上記吸入室10の一部10aとを連通させて、この圧力導入室40内の圧力を上記吸入室10内の圧力と等しくしている。又、上記ダイヤフラム38の中央部には、変位部材であるプッシュプレート41を設けると共に、上記大気圧室39内に設けた圧縮ばね42によってこのプッシュプレート41を、上記圧力導入室40に向け弾性的に押圧している。従ってこのプッシュプレート41は、上記吸入室10内の圧力が高い場合には、上記圧縮ばね42の弾力に抗して上記大気圧室39側に変位し、反対に上記吸入室10内の圧力が低い場合には、上記圧縮ばね42の弾力に基づいて上記圧力導入室40側に変位する。又、上記プッシュプレート41の中央部には、上記プッシュロッド47の基端部(図5、6の下端部)を突き当てている。このプッシュロッド47は、中間部材49の軸方向両側面同士を貫通する貫通孔48内に、軸方向に亙る変位を自在として挿通している。この貫通孔48の一端側(図5、6の上端側)開口周縁部には、次述する弁座43を設けている。又、上記貫通孔48の中間部は、前記斜板室17に通じる連通路46に通じさせている。又、斜板室17と吸入室10の一部10aとの間には、オリフィスにより調整された径を有する連通路58を設けており、この連通路58により上記斜板室17内の圧力を上記吸入室10内へ逃がす様にしている。
【0011】
一方、上記開閉弁36は、上記貫通孔48の一端側開口周縁部に設けた弁座43と、この弁座43に対向する弁体である、ボール44と、このボール44を上記弁座43に向けて弾性的に押圧する弾性部材である、圧縮ばね45とを備える。この圧縮ばね45の弾力は、上記大気圧室39内に設けた圧縮ばね42の弾力に比べれば遥かに弱い。そしてこの開閉弁36は、上記ボール44が弁座43から離隔した状態では、コンデンサ2(図4)の入口に通じる吐出室11と、連通路46とを連通させ、上記ボール44が弁座43に当接した状態では、これら吐出室11と連通路46との連通を断つ。又、上記アクチュエータ35を構成するプッシュロッド47の中間部外周面と、上記貫通孔48の一部で、上記連通路46と通じさせた部分よりも上記プッシュプレート41側の部分の内周面との間は、図示しないシール構造によりシールしている。
【0012】
上述の様な開閉弁36を前述の様なアクチュエータ35により開閉すべく、上記プッシュロッド47の先端面(図5、6の上端面)は、上記ボール44に対向させている。このプッシュロッド47は、前記吸入室10に通じる圧力導入室40内の圧力が高く、上記プッシュプレート41が上記大気圧室39側に変位し切った状態では、上記ボール44を押さず、このボール44は、吐出冷媒圧力と圧縮ばね45の弾力とに基づいて、上記弁座43に当接した状態となる。これに対して、上記吸入室10内の圧力が低い場合には、上記プッシュロッド47は、圧縮ばね42の弾力に基づくプッシュプレート41の変位により上記ボール44を押して、このボール44を弁座43から離隔させる。
【0013】
上述の様に構成する圧力制御弁及びこの圧力制御弁を使用する可変容量型コンプレッサは、次の様に作用する。即ち、自動車室内の冷房或は除湿を行なう為、蒸気圧縮式冷凍機を運転する場合には、図示しない電磁クラッチ等を介してエンジンの駆動力を伝達して、前記駆動軸13を回転駆動する。この結果、前記斜板21が回転して、前記複数のピストン16をそれぞれシリンダ14内で往復移動させる。そして、この様なピストン16の往復移動に伴って、前記吸入ポート12aに通じる吸入室10内の冷媒蒸気が、前記吸入口30を通じてシリンダ14内に吸い込まれる。この冷媒蒸気は、次いでこのシリンダ14内で圧縮されてから、前記吐出口31を通じて前記吐出室11に送り出される。
【0014】
ところで、この斜板室17の圧力は、上記複数のピストン16の後背面(図5の左面)に加わる。これに対してこれら各ピストン16の前面(図5の右面)には、前記シリンダ14の圧縮空間(ピストン16の前面と前記隔壁板15との間の空間)内の圧力が加わる。従って、これら各ピストン16は、上記斜板室17内の圧力と圧縮空間内の圧力との差に応じた力で、圧力が低い側に押される傾向となる。そして、各ピストン16に加わるこれらの力の合計が、上記斜板21の傾斜角度を変化させる方向に加わる。勿論、上記圧縮空間内の圧力はピストン16の行程により変化するが、ピストン16の往復は高速で行なわれるので、上記圧縮空間内の圧力は全行程の平均値として考える事ができる。
【0015】
エバポレータ5(図4)の冷房負荷が大きく、コンプレッサ1で多量の冷媒蒸気を圧縮する必要がある場合には、上記エバポレータ5で蒸発し上記吸入室10に送り込まれる冷媒の圧力が高くなる為、この吸入室10と通じる前記圧力導入室40内の圧力も高くなる。この状態では、前記プッシュロッド47の先端が前記ボール44を押さない。この結果、上記斜板室17に高圧室11内の冷媒蒸気が送り込まれなくなると共に、前記連通路58を通じて斜板室17内の冷媒蒸気が上記吸入室10内へ逃げる為、上記斜板室17内の圧力が低くなる。この状態では、この斜板室17内の圧力が上記圧縮空間内の圧力に比べて十分に低くなり、上記各ピストン16を上記斜板21に向け、図5で左方に押圧する力が強くなる。一方、前述の様にこの斜板21と前記支持ブラケット19とを連結する為のリンク腕24は、前記駆動軸13の中心から直径方向外方にずれた位置に設けられている。この為、上記各ピストン16が上記斜板27を押圧するモーメントは、各ピストン16毎に異なり、上記リンク腕24に近いピストン16では小さく、同じく遠いピストン16では大きくなる。従って、上記斜板室17内の圧力が低い状態では、上記斜板21が図5に示す様に、上記リンク腕24から遠い側がシリンダ14から離れる方向に大きく傾斜する(駆動軸13の直交面に対する上記斜板21の傾斜角度θが大きくなる)。この結果、この斜板27の回転に伴う上記各ピストン16のストロークが大きくなり、上記コンプレッサ1の容量が増大する。
【0016】
反対に、前記エバポレータ5の冷房負荷が小さく、上記コンプレッサ1で多量の冷媒蒸気を圧縮する必要がない場合には、上記エバポレータ5で蒸発し上記吸入室10に送り込まれる冷媒の圧力が低くなる為、この吸入室10と通じる圧力導入室40内の圧力も低くなる。この状態では、上記プッシュロッド47の先端がボール44を押す。この結果、前記斜板室17に吐出室11内の冷媒蒸気が送り込まれる冷媒蒸気の量が、前記連通路58を通じて斜板室17内から上記吸入室10内へ逃げる冷媒蒸気の量よりも多くなり、上記斜板室17内の圧力が高くなる。そして、前記斜板21の傾斜角度θが小さくなり、ピストン16のストロークが短くなって、コンプレッサ1の容量が減少する。
【0017】
上述の様に構成し作用する可変容量型コンプレッサに使用する圧力制御弁としては、上述した様な低圧室内の圧力に応じて斜坂室内の圧力を制御するものだけでなく、電気的にこの斜板室内の圧力を制御する事によりコンプレッサの容量を変える電磁式の圧力制御弁も、従来から知られている。この様な電磁式の圧力制御弁の場合、アクチュエータは、プッシュロッドの基端部を鉄芯に突き当てると共に、この鉄芯の周囲にコイルを配置して成る。そして、このコイルへの通電又はその停止に基づき、上記プッシュロッドを軸方向に亙り変位させる事により、開閉弁を開閉させる。この様な電磁式の圧力制御弁によれば、自動車の急加速時、登坂時等、冷房負荷に拘らずコンプレッサの容量を減少させ、このコンプレッサを駆動するエンジンの負担を軽減する事ができる。
【0018】
又、この様な電磁式の圧力制御弁としては、上記プッシュロッドを変位させるのに要する電磁力を軽減して、効率を向上させた電磁式圧力制御弁の構造も知られている。この様な効率を向上させた電磁式圧力制御弁の場合、開閉弁を構成する弁体の存在する空間と、鉄芯の存在する空間とを互いに連通させる。そして、この鉄芯の端面に、上記弁体の存在する空間内の圧力を導入する。従って、上記プッシュロッドが上記弁体を押す事に対する抵抗には、上記弁体の存在する空間内の圧力が加わらず、その分、上記プッシュロッドを変位させるのに要する電磁力を軽減して、電磁式圧力制御弁の効率を向上させる事ができる。この様な効率を向上させた電磁式圧力制御弁の構造の場合には、上記プッシュロッドの中間部外周面と、このプッシュロッドを挿通する貫通孔の一部内周面との間をシールする必要がある。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来の圧力制御弁のうち、効率を向上させた構造の場合、開閉弁を開閉させる為のプッシュロッドの中間部外周面と、このプッシュロッドを挿通する貫通孔の一部内周面との間に、シール構造を設ける必要がある。この様なシール構造として、従来は、上記プッシュロッドの中間部外周面と上記貫通孔の一部内周面との間にOリングを設けたり、又は、これら両周面同士の間に存在する隙間の大きさを極小にする事により、これら両周面同士の間をシールしていた。但し、上記Oリングによるシール構造では、このOリングの一部が、上記プッシュロッド又は上記貫通孔の一部に対して摺動する。この為、上記プッシュロッドが軸方向に亙り変位する際に摺動抵抗を生じて、圧力制御弁の作動の際のヒステリシスが大きくなる。又、圧力制御弁の長期間に亙る使用により、上記Oリングの一部が摩耗して、上記両周面同士の間のシール性を長期間に亙り十分に確保する事ができない可能性がある。一方、これら両周面同士の隙間の大きさを極小にする事によるシール構造では、この隙間の大きさを極小にする為に、この隙間の大きさを管理する必要があり、製造上面倒である。又、上記プッシュロッドの摺動に伴って上記隙間が大きくなり、やはり上記両周面同士の間のシール性を長期間に亙り十分に確保する事ができない可能性がある。
本発明の圧力制御弁のシール構造は、上述の様な不都合を何れも解消すべく考えたものである。
【0020】
【課題を解決する為の手段】
本発明の圧力制御弁のシール構造は、ケーシング内に設けられた中間部材を介して、この中間部材の軸方向両側にそれぞれ設けられた弁体室と、シール室と、上記中間部材の軸方向両端面同士を連通した貫通孔内に挿通されて、軸方向に亙る変位を自在としたプッシュロッドと、このプッシュロッドをアクチュエータにより軸方向に亙り変位させる事により、上記弁体室に設けられた弁体を変位させて開閉する開閉弁とを備えた圧力制御弁に関する。本発明のシール構造は、この様な圧力制御弁を構成する上記貫通孔の上記シール室側端部内周面と上記プッシュロッドの中間部外周面との間をシールする。
【0021】
特に、本発明の請求項1に記載した圧力制御弁のシール構造に於いては、ゴム、ビニル等のエラトマーの如き弾性材製の板材を円輪状に形成し、自由状態での内径を上記プッシュロッドの中間部の外径よりも小さくしたシール部材を備える。そして、上記中間部材のシール室側端部に、凹部を全周に亙り形成し、このシール部材の外径寄り部分を、この凹部の周辺部に全周に亙り密に固定すると共に、このシール部材の片面で内径寄り部分を、上記プッシュロッドの中間部外周面に、全周に亙り密に抑え付けている。又、このプッシュロッドが上記弁体室に向けて変位した状態で、上記シール部材の片面で内径寄り部分をこのプッシュロッドの中間部外周面に全周に亙り密接させたまま、上記シール部材の一部が弾性変形して上記凹部内に入り込む事により、このシール部材の内径寄り部分が、上記プッシュロッドの中間部外周面に対して摺動する事がない。
【0022】
更に、本発明の請求項2に記載した圧力制御弁のシール構造に於いては、上記シール部材の片面で内径寄り部分を上記プッシュロッドの中間部外周面に、自身の弾力と共にこのシール部材の両側面に加わる圧力差により、全周に亙り密に抑え付けている。
【0023】
【作用】
上述の様に構成する本発明の圧力制御弁のシール構造によれば、弾性材製の板材を円輪状に形成したシール部材の一部が弾性変形する事により、プッシュロッドの軸方向に亙る変位に拘らず、このシール部材の内径寄り部分をこのプッシュロッドの中間部外周面に対し摺動させる事なく、このプッシュロッドの中間部外周面と、このプッシュロッドを挿通する貫通孔のシール室側端部内周面との間をシールする。従って、上記プッシュロッドの中間部外周面と貫通孔の一部内周面との間の隙間を極小にする為に、この隙間の大きさを管理する必要がなくなり、製造上の面倒を生じなくて済む。更に、上記シール部材の内径寄り部分が上記プッシュロッドの中間部外周面に対して摺動する事がない為、このプッシュロッドが軸方向に亙り変位する際に生じる摺動抵抗をなくして、圧力制御弁の作動の際のヒステリシスを小さくする事ができる。更に、上記シール部材が上記プッシュロッドに対して摺動する事がない為、上記シール部材の一部が摩耗する事を防止して、上記両周面同士の間のシール性を長期間に亙り十分に確保する事ができる。
【0024】
更に、請求項2に記載した圧力制御弁のシール構造によれば、上記シール部材の片面で内径寄り部分を、自身の弾力と共にこのシール部材の両側面に加わる圧力差により、上記プッシュロッドの中間部外周面に全周に亙り密に抑え付ける為、上記摺動抵抗をより確実に抑えると共に、上記両周面同士の間のシール性をより確実に確保する事ができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
図1〜3は、本発明の実施の形態の1例を示している。本例は、前述した従来構造の第2例と同様の、効率を向上させた電磁式圧力制御弁の構造に就いて、本発明を適用した例を示すものである。圧力制御弁以外のコンプレッサ部分の構成及び作用に就いては、前述の図5〜6に示した従来構造の第1例の場合と同様である為、重複する図示並びに説明を省略若しくは簡略にする。尚、図1〜3に於て示す各構成部材の配置状態は、前述した図5〜6の場合とは、その左右が逆になる。但し、これは説明の便宜上のものに過ぎず、実際に使用する状態での左右とは無関係である。
【0026】
電磁式圧力制御弁である圧力制御弁34aは、可変容量型のコンプレッサ1(図5参照)を構成するヘッドケース8内に設けている。この圧力制御弁34aは、上記ヘッドケース8の内側に固定するケーシング50と、電磁式のアクチュエータ35aと、このアクチュエータ35aにより開閉される開閉弁36aとを備える。このうちのケーシング50は、管状のケーシング本体51の軸方向(図1〜3の上下方向)両端部に、1対の蓋体52a、52bを被着して成る。そして、上記ケーシング本体51を、上記ヘッドケース8の内側に固定している。又、このケーシング本体51の中間部外周面で軸方向に亙り互いに離隔した2箇所位置には、それぞれ凹溝54a、54bを全周に亙り形成しており、これら各凹溝54a、54b内にOリング53a、53bを装着している。そして、上記ケーシング本体51を上記ヘッドケース8の内側に固定した状態で、上記各Oリング53a、53bを、上記各凹溝54a、54bの底面と上記ヘッドケース8の内周面との間で弾性的に圧縮する事により、上記ケーシング50の外周面と上記ヘッドケース8の内周面との間をシールしている。
【0027】
上記ケーシング50の内部には、内部空間55と、鉄芯室56とを、軸方向に離隔した状態で形成すると共に、これら内部空間55と鉄芯室56との間部分を、軸方向に亙る貫通孔57により、互いに連通させている。又、上記蓋体52a、52bのうちの一方(図1の上方)の蓋体52aは、全体を網状として上記内部空間55内を、コンデンサ2(図4)の入口に通じる吐出室11に通じさせると共に、後述する第二の貫通孔64内等に異物が入り込む事を防止している。勿論、上記一方の蓋体52aを介して、冷媒及び潤滑油は通過自在である。又、上記内部空間55の内側には、奥側(図1の下側)から順に、中間部材59と第二の中間部材60とを、軸方向に離隔した状態で内嵌固定している。これにより、上記内部空間55の内側には、奥側から順に、シール室61と、弁体室62と、蓋体室63とが形成される。これら中間部材59と第二の中間部材60とには、それぞれの軸方向両端面同士を貫通させる状態で、第二の貫通孔64と通孔65とを設けている。このうちの第二の貫通孔64が、請求項1に記載した貫通孔に相当する。又、この第二の貫通孔64の中間部は、上記中間部材59の一部に設けた連通路66及び、上記ケーシング本体51の一部で上記連通路66と整合する部分に設けた第二の連通路67を介して、斜板室17(図5参照)に通じさせている。
【0028】
又、本例の場合は、上記中間部材59の一部外周面に凹溝68を、軸方向全長に亙り形成して、上記シール室61と吐出室11側に通じる弁体室62とを連通している。この凹溝68により、後述するボール75に加わる圧力が上記シール室61内に伝達されると共に、吐出室11側の冷媒と共に送り込まれる潤滑油が、後述するプッシュロッド69と貫通孔57との間部分に送り込まれる事により、これらプッシュロッド69と貫通孔57との間を潤滑して、このプッシュロッド69の動きをスムーズにする。尚、図示の例では、上記一方の蓋体52aの開口端部を、上記ケーシング本体51の一端部(図1の上端部)に設けた弾性変形部83の外周面に係止させている。これにより、この弾性変形部83を直径方向内方に向け僅かに弾性変形させて、内側に内嵌固定した第二の中間部材60の固定をより確実にする事ができる。
【0029】
又、前記アクチュエータ35aは、上記貫通孔57及び第二の貫通孔64に挿通し、軸方向に亙る変位を自在としたプッシュロッド69と、このプッシュロッド69の基端部を突き当てた、変位部材である鉄芯70と、この鉄芯70の周囲に配置したコイル71とを備える。即ち、上記プッシュロッド69は、先端側から順に、小径部72と、大径部73と、中径部74とを、それぞれ連続する状態で形成している。そして、上記中径部74を上記貫通孔57内に、上記大径部73を上記第二の貫通孔64内に、それぞれ若干の隙間を持たせた状態で挿通して、上記プッシュロッド69の軸方向に亙る変位を自在としている。そして、このプッシュロッド69の基端部を、上記鉄芯70の一端面(図1の上端面)中心部に突き当てている。この鉄芯70は、前記鉄芯室56内に、軸方向に亙る若干の変位を自在に嵌装している。従って、この鉄芯室56は、上記貫通孔57とプッシュロッド69との間に存在する微小隙間を介して上記シール室61と連通している。又、上記プッシュロッド69の先端面は、後述する弁体である、ボール75に対向させている。又、上記コイル71は、合成樹脂製の保持環76の外周面に巻回した状態で、上記ケーシング本体51と上記蓋体52a、52bのうちの他方の蓋体52bとの間に挟持固定する事により、上記鉄芯70の周囲に配置している。これにより、前記アクチュエータ35aは、上記コイル71への通電又はその停止に基づき、上記鉄芯70及びこの鉄芯70に突き当てたプッシュロッド69を軸方向に亙り変位させるソレノイドを構成する。尚、上記コイル71の導線の端部は、図示しない制御器に接続している。
【0030】
一方、上記開閉弁36aは、上記プッシュロッド69の先端側に存在する弁体室62内で、上記第二の貫通孔64の一端開口周縁部に設けた弁座77と、この弁座77に対向した弁体である、ボール75と、弾性部材である、圧縮ばね78とを備える。この圧縮ばね78は、上記ボール75と上記第二の中間部材60との間に設けており、上記ボール75を上記弁座77に向けて弾性的に押圧する。従って、この開閉弁36aは、上記プッシュロッド69の先端が上記ボール75を上記圧縮ばね78の弾力に抗して変位させた状態では、前記弁体室62と前記斜板室17に通じる連通路66とを連通させ、上記プッシュロッド69の先端が上記ボール75を押さない状態では、このボール75は上記弁座77に当接し、上記弁体室62と上記連通路66との連通を断つ。又、上記貫通孔57の一部で、上記連通路66を通じさせた部分よりも上記シール室61側の部分の内周面と、上記プッシュロッド69の中間部外周面との間は、本発明の特徴であるシール構造によりシールしている。
【0031】
特に、本発明の圧力制御弁のシール構造の場合、上記中間部材59の他端面である、シール室61側端面の外周縁部に軸方向に突出する状態で円筒部79を形成すると共に、上記中間部材59の他端面で、上記第二の貫通孔64の他端側開口周縁部に環状の凹部80を、全周に亙り形成している。そして、この凹部80の周辺部に、シール部材81を設けている。このシール部材81は、ゴム、ビニルの如きエラトマー等の弾性材製の板材を円輪状に形成し、自由状態での内径を、上記プッシュロッド69の中間部の外径よりも小さくしている。そして、このシール部材81の片面で外周縁部を、上記円筒部79の内側である上記中間部材59の他端面に全周に亙り密接させた状態で、上記円筒部79の円周方向複数個所に形成した折り曲げ部82、82を、直径方向内方に向け折り曲げている。これにより、上記シール部材81の外周縁部が、上記中間部材59の他端面に全周に亙り密に固定される。又、上記シール部材81の内径寄り部分を、上記プッシュロッド69の外周面に沿って上記鉄芯室56側に向け弾性変形させつつ、上記シール部材81の内側に上記プッシュロッド69を挿通する。これにより、上記シール部材81の断面形状が略L字形となり、このシール部材81の内径寄り部分が、上記プッシュロッド69の中間部に設けた大径部73の外周面に、自身の弾力により全周に亙り抑え付けられる。更に、圧力制御弁34aの使用時には、上記シール部材81の両面に、前記吐出室11内の圧力と、この吐出室11内の圧力よりも低圧の前記斜板室17内の圧力とが加わる。従って、上記シール部材81の内径寄り部分は、上記プッシュロッド69の中間部に設けた大径部73の外周面に、自身の弾力と共に、上記両室11、17の圧力差により、全周に亙り抑え付けられる。
【0032】
上述の様な本発明の圧力制御弁のシール構造を付設した、圧力制御弁34aは、次の様に作用する。即ち、冷房負荷が大きく、コンプレッサ1の容量を増大させる必要のある場合には、前記制御器の指令による上記コイル71への通電停止(或は通電)に基づいて、上記鉄芯70を図1の下方に変位させる。この状態では、この鉄芯70にその基端を突き当てたプッシュロッド69の先端が前記ボール75を押さない。従って、上記斜板室17と高圧室11との連通が断たれる。シール室61内に存在する、吐出室11内と同圧の冷媒は、上記シール部材81により遮られて、前記連通路66側に送られる事はない。これにより、上記斜板室17に上記吐出室11内の高圧の冷媒蒸気が送り込まれず、上記斜板室17内の圧力が低くなって、前述の図5で示した従来構造の第1例で述べた様に、コンプレッサ1の容量が増大する。反対に、上記コンプレッサ1の容量を低下させる必要のある場合には、上記制御器の指令による上記コイル71への通電(或は通電停止)に基づいて、上記鉄芯70を図1の上方に変位させる。この状態では、上記プッシュロッド69の先端が上記ボール75を押して、このボール75を上記弁座77から離隔させる。従って、上記斜板室17と吐出室11とが連通する。これにより、上記斜板室17に上記吐出室11内の冷媒蒸気が送り込まれて、上記斜板室17内の圧力が高くなる。この状態では、前述した従来構造の第1例で述べた様に、コンプレッサ1の容量が低下する。
【0033】
又、本例の場合、上記ボール75が存在する空間である弁体室62と、上記シール部材81の存在する空間であるシール室61とを連通させている。これにより、このシール室61内の圧力と上記高圧室11内の圧力が等しくなる。又、この圧力は、上記貫通孔57とプッシュロッド69との間に存在する微小隙間を介して、上記鉄芯70の他端面(図1の下端面)にまで導入される。従って、開閉弁36aを開放すべく、上記プッシュロッド69が上記ボール75を押す事に対する抵抗には、上記吐出室11内の圧力が加わらない。即ち、このボール75の両側に直接、又は鉄心70及びプッシュロッド69を介して作用する圧力が互いに相殺し合う為、上記開閉弁36aを開放すべく、上記ボール75を変位させる為に要する力は、前記圧縮ばね78の弾力に打ち勝てるものであれば足りる。従って、本例の圧力制御弁34aによれば、上記プッシュロッド69を変位させて開閉弁36aを開放するのに要する電磁力を、上記弁体室62とシール室61とを互いに連通させない構造に比べて、上記吐出室11内の圧力と斜板室17内の圧力との差△Pと上記第二の貫通孔64の断面積Aとの積(△P・A)の分だけ小さくして、電磁式圧力制御弁の効率を向上させる事ができる。
【0034】
特に、本発明の圧力制御弁のシール構造によれば、弾性材製の板材を円環状に形成したシール部材81の外周縁部を、上記中間部材59の他端面である、シール室61側端面に全周に亙り密に固定し、上記シール部材81の片面で内径寄り部分を、プッシュロッド69の中間部外周面に、自身の弾力と上記シール部材81の両面に加わる圧力差とにより、全周に亙り密に押さえ付けている。従って、圧力制御弁34aの使用時には、上記シール部材81の一部が弾性変形する事により、このシール部材81の内径寄り部分が上記プッシュロッド69の中間部外周面に対し摺動する事なく、このプッシュロッド69の中間部外周面と、このプッシュロッド69を挿通する第二の貫通孔64の一部内周面との間をシールする事ができる。即ち、上記プッシュロッド69が、図1の上方に(弁体室62に向けて)変位した状態では、図3に示す様に、上記シール部材81の片面で内径寄り部分を上記大径部73の外周面に全周に亙り密接させたまま、上記シール部材81の一部が弾性変形して、上記第二の貫通孔64の他端部(シール室61側端部)に設けた凹部80内に入り込む。従って、このシール部材81の内径寄り部分が、上記プッシュロッド69の大径部73外周面に対して摺動する事はない。この結果、上記プッシュロッド69の中間部外周面と上記第二の貫通孔64の一部内周面との間の隙間を極小にすべく、この隙間の大きさを管理する必要がなくなり、製造上の面倒を生じなくて済む。又、上記シール部材81の内径寄り部分が上記プッシュロッド69の中間部外周面に対して摺動する事がない為、このプッシュロッド69が軸方向に亙り変位する際に生じる摺動抵抗をなくして、圧力制御弁34aの作動の際のヒステリシスを小さくする事ができる。更に、上記シール部材81が上記プッシュロッド69に対して摺動する事がない為、上記シール部材81の一部が摩耗する事を防止して、上記両周面同士の間のシール性を長期間に亙り十分に確保する事ができる。
【0035】
更に、本例の場合、圧力制御弁34aの使用時に、上記シール部材の両側面に前記吐出室11内の圧力と、この吐出室11内の圧力よりも低圧の前記斜板室17内の圧力とが加わる。従って、上記シール部材81の内径寄り部分は、上記プッシュロッド69の中間部に設けた大径部73の外周面に、自身の弾力と共に、上記両室11、17の圧力差により、全周に亙り抑え付けられる。従って、上記両周面同士の間のシール性をより確実に確保する事ができる。
【0036】
又、本例の場合には、中間部材59のシール室61側端面の外周縁部に軸方向に突出する状態で円筒部79を形成すると共に、この円筒部79の円周方向複数個所に形成した折り曲げ部82、82を、直径方向内方に向け折り曲げている。そして、これにより上記円筒部79の内側に設けたシール部材81の外周縁部を、上記中間部材59の他端面に全周に亙り密に固定している。従って、本例の場合には、シール部材81の固定作業を容易に行なえる。
【0039】
又、本発明の圧力制御弁のシール構造は、プッシュロッドとこのプッシュロッドを挿通する部分との間をシールする構造に特徴がある。この為、本発明は、本例の構造の様に電磁式の圧力制御弁の構造に限定するものではなく、例えば、前述した従来構造の様にダイアフラム式のアクチュエータを利用した圧力制御弁の構造にも適用可能である。
【0040】
【発明の効果】
本発明の圧力制御弁のシール構造は、以上に述べた通り構成され作用するので、圧力制御弁の作動の際のヒステリシスを小さくできると共に、シールすべき部分のシール性を長期間に亙り十分に確保する事ができる。更に、このシールすべき部分の隙間の大きさを厳密に管理する必要がなくなり、製造上の面倒を生じずに安価な圧力制御弁の実現に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の1例を示す断面図。
【図2】図1のA部拡大図。
【図3】プッシュロッドを図1の上方に変位させた状態で示す、図2と同様の図。
【図4】自動車用空気調和装置を構成する蒸気圧縮式冷凍機の回路図。
【図5】従来の可変容量型コンプレッサを示す断面図。
【図6】図5のB部拡大図。
【符号の説明】
1 コンプレッサ
2 コンデンサ
3 リキッドタンク
4 膨張弁
5 エバポレータ
6 ケーシング
7 ケーシング本体
8 ヘッドケース
9 端板
10 吸入室
10a 一部
11 吐出室
12a 吸入ポート
12b 吐出ポート
13 駆動軸
14 シリンダ
15 隔壁板
16 ピストン
17 斜板室
18 スリーブ
19 支持ブラケット
20 支持筒
21 斜板
22a、22b ラジアルニードル軸受
23a、23b スラストニードル軸受
24 リンク腕
25 枢支軸
26 圧縮ばね
27 スライディングシュー
28 球状凹面
29 ガイド部
30 吸入口
31 吐出口
32 吸入弁
33 吐出弁
34、34a 圧力制御弁
35、35a アクチュエータ
36、36a 開閉弁
37 ケース
38 ダイヤフラム
39 大気圧室
40 圧力導入室
41 プッシュプレート
42 圧縮ばね
43 弁座
44 ボール
45 圧縮ばね
46 連通路
47 プッシュロッド
48 貫通孔
49 中間部材
50 ケーシング
51 ケーシング本体
52a、52b 蓋体
53a、53b Oリング
54a、54b 凹溝
55 内部空間
56 鉄芯室
57 貫通孔
58 連通路
59 中間部材
60 第二の中間部材
61 シール室
62 弁体室
63 蓋体室
64 第二の貫通孔
65 通孔
66 連通路
67 第二の連通路
68 凹溝
69 プッシュロッド
70 鉄芯
71 コイル
72 小径部
73 大径部
74 中径部
75 ボール
76 保持環
77 弁座
78 圧縮ばね
79 円筒部
80 凹部
81 シール部材
82 折り曲げ部
83 弾性変形部

Claims (3)

  1. ケーシング内に設けられた中間部材を介して、この中間部材の軸方向両側にそれぞれ設けられた弁体室と、シール室と、上記中間部材の軸方向両端面同士を連通した貫通孔内に挿通されて、軸方向に亙る変位を自在としたプッシュロッドと、このプッシュロッドをアクチュエータにより軸方向に亙り変位させる事により、上記弁体室に設けられた弁体を変位させて開閉する開閉弁とを備えた圧力制御弁に関して、上記貫通孔の上記シール室側端部内周面と上記プッシュロッドの中間部外周面との間をシールする圧力制御弁のシール構造であって、
    弾性材製の板材を円輪状に形成し、自由状態での内径を上記プッシュロッドの中間部の外径よりも小さくしたシール部材を備え、上記中間部材のシール室側端部に、凹部を全周に亙り形成し、このシール部材の外径寄り部分を、この凹部の周辺部に全周に亙り密に固定すると共に、このシール部材の片面で内径寄り部分を、上記プッシュロッドの中間部外周面に、全周に亙り密に押さえ付けており、このプッシュロッドが上記弁体室に向けて変位した状態で、上記シール部材の片面で内径寄り部分をこのプッシュロッドの中間部外周面に全周に亙り密接させたまま、上記シール部材の一部が弾性変形して上記凹部内に入り込む事により、このシール部材の内径寄り部分が、上記プッシュロッドの中間部外周面に対して摺動する事がない事を特徴とした圧力制御弁のシール構造。
  2. シール部材の片面で内径寄り部分をプッシュロッドの中間部外周面に、自身の弾力と共にこのシール部材の両側面に加わる圧力差により、全周に亙り密に抑え付けている、請求項1に記載した圧力制御弁のシール構造。
  3. 中間部材のシール室側端部で凹部の周囲に、軸方向に突出する状態で円筒部を形成すると共に、この円筒部の円周方向一部に形成した折り曲げ部を直径方向内方に向け折り曲げている、請求項1又は2に記載した圧力制御弁のシール構造。
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