JP4046408B2 - 傾斜面用引掛シーリング装置 - Google Patents
傾斜面用引掛シーリング装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4046408B2 JP4046408B2 JP10843098A JP10843098A JP4046408B2 JP 4046408 B2 JP4046408 B2 JP 4046408B2 JP 10843098 A JP10843098 A JP 10843098A JP 10843098 A JP10843098 A JP 10843098A JP 4046408 B2 JP4046408 B2 JP 4046408B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pair
- sealing device
- ceiling
- slits
- inclined surface
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Connector Housings Or Holding Contact Members (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は傾斜した天井等の傾斜面に照明器具を取り付けるための傾斜面用引掛シーリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
蛍光燈等の照明器具を天井に取り付けるには、その天井が水平であるのが原則である。天井が傾斜していると、照明器具の先端のコード部分が曲がってしまい断線する危険があるだけでなく、照明器具の重さがこの照明器具を引掛ける引掛シーリング装置に不均等にかかって装置の故障の原因ともなる。
【0003】
図8は、このような問題を解決するために特開平7−245011号公報で提案された装置を表わしたものである。この装置では、勾配のある二重天井11にハウジング12を固定するようになっている。ハウジング12には回動自在に略蒲鉾状の半円柱である支持体13が取り付けられている。支持体13には、引掛埋め込みロゼット14が取り付けられている。照明器具15から引き出されたコード16の先端に取り付けられた引掛シーリングキャップ17は、この引掛埋め込みロゼット14に引掛けられている。二重天井11の内側には、吊りボルト18で支持された配線ボックス19が配置されており、この配線ボックス19に差し込まれた電線管20が引掛埋め込みロゼット14を介してコード16に電力を供給するようになっている。
【0004】
この提案の傾斜面用引掛シーリング装置では、天井に勾配があっても、略蒲鉾状の半円柱である支持体13がこの傾斜に応じて回動し、この支持体13の上面がほぼ水平に保たれるようになっている。したがって、引掛シーリングキャップ17は、引掛埋め込みロゼット14に対してほぼ鉛直方向で抜き差しすることができ、コード16を曲げてしまう不都合が回避される。
【0005】
しかしながら、この提案の装置は天井に二重構造を要求し、工事が複雑になり高価となるという問題があった。そこで、傾斜面に直接取り付けることができる傾斜面用引掛シーリング装置が提案されるに至っている。
【0006】
図9および図10は、特開平9−204812号公報で提案された傾斜面用引掛シーリング装置のそれぞれ断面と天井に取り付けたものを下から見たものである。この装置は、丸型の露設用の引掛シーリング21と、この引掛シーリング21を取り付けるシーリング取付台22とで構成される回転部と、この回転部を回転自在に支持する取付枠23を主要な構成部材としている。回転部は回転部カバー24に内装され、また回転部カバー24を含む回転部と取付枠23とは化粧カバー26内に収納されている。
【0007】
回転部カバー24は、有底の筒状に形成され、その底部を上方向に窪ませて下側に凹部27を形成しており、この凹部27内に引掛シーリング21を配置し、凹部27の天井部の回転部カバー24内のシーリング取付台22を配設し、引掛シーリング21のボディ28の取付孔に下方から挿通させた固定ネジを凹部27に貫通させた挿通孔を介して、シーリング取付台22に設けたネジ孔に螺合締結することにより、ボディ28をシーリング取付台22に固定するようになっている。引掛シーリング21のボディ28の下面には、引掛プラグ(シーリングキャップ)の引掛栓刃を係止して機械的および電気的に接続する一対の刃受けばねと、それぞれの刃受けばねに一体的に連接された端子金具とを配設し、端子金具には、電線挿入口を介してボディ28の上面より下面に挿入された2心の配線コード31の各線の先端に取り付けられた圧着端子を端子ネジ33により締結固定する。配線コード31は回転部カバー24の凹部27の天井部に設けたコード貫通孔34を介して上方に導出される。
【0008】
引掛シーリング21のボディ28の下面にはカバー36が取り付けられている。このカバー36は、固定ネジ37を挿通孔に下方から挿通させ、ボディ28側に設けたネジ孔に螺合締結させることによりボディ28に固定されるもので、一対の引掛栓刃挿入口38をカバー36に穿設してあり、このカバー36の一対の引掛栓刃挿入口38が凹部27の下面開口より外部に露出するようになっている。
【0009】
シーリング取付台22は、金属板により形成されている。その両側には回転部カバー24に側面が臨む軸支持片41を折り曲げ形成し、この軸支持片41に穿設してある軸孔に支軸42を貫挿させ、軸孔に対応する位置付近に形成した支軸42にEリング43を挿入して固定し、支軸42の軸方向の移動を規制している。支軸42は、両軸支持片より外側方に突出した両端を、取付枠の軸受け部44に回転自在に支持させるものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
図9および図10に示した後者の提案の傾斜面用引掛シーリング装置では、取付枠23を天井の傾斜面に沿って取り付ける。この傾斜面の角度に応じて、丸型の露設用の引掛シーリング21の下面がほぼ水平となるように、回転部カバー24が支軸42を中心として回動する。したがって、装置を斜めに傾斜した天井に取り付けたとしても、引掛埋め込みロゼット(図示せず)側のコードが曲がってしまうおそれがない。また、この傾斜面用引掛シーリング装置を取り付ける天井が特別の構造のものである必要もない。
【0011】
しかしながら、この提案の傾斜面用引掛シーリング装置を使用すると、作業者はまず回転部カバー24および化粧カバー26を取り外した状態で取付枠23を天井に取り付け、この状態で天井から引き出した電線を端子台46に取り付ける。そして、回転部カバー24を取付枠の軸受け部44に引掛けて、回転部カバー24がその支軸42を中心に回動するようにする。この後で、化粧カバー26を被せて、図示しない2本のネジでこれを取付枠側に固定するようになっている。
【0012】
このような作業は、傾斜面用引掛シーリング装置を天井に配置した状態で作業者が窮屈な姿勢で行うことになる。したがって、幾つもの部品を追加的に配置していく工程が煩雑であり、作業の効率が悪い。
【0013】
そこで本発明の目的は、化粧カバーの抜き差しといった作業を不要として作業性の向上を図り作業者の負担を軽減することのできる傾斜面用引掛シーリング装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明では、(イ)傾斜造営面に取り付ける台座部と、この台座部から所定の間隔を置いて立設した2本の支柱部とを備え、これら2本の支柱部の前記した台座部から同一の距離だけ離れた箇所には共に前記した台座部を構成する平面に対して平行な方向に向いて形成された一対のスリットと、これら一対のスリットに連通するそれぞれ同一形状の一対の回動用孔を有する取付枠と、(ロ)前記した2本の支柱部の間隔にほぼ等しい間隔を有し前記したスリットを通過可能な厚さで前記した回動用孔の直径よりも短い突片を突出させた一対の突片部と、これら一対の突片部を連結するとともに、これら突片部が前記した一対のスリットを通過するときのこれらのスリットを共に通過する平面に直交する平面からなり、一対の引掛栓刃挿入口を配置した連結部とを有し、一対の突片部を前記したスリットを通じて回動用孔まで挿入した状態で前記した突片を中心として前記した突片部が前記した一対のスリットを通過するときの角度から前記した傾斜造営面の傾斜角の最大値に対して前記した連結部を構成する面が水平となる角度まで少なくとも回動可能に配置された回動部と、(ハ)前記した取付枠を内部に収容した筒状の部材であって前記した台座部の反対側に前記した回動部を回動自在に配置するための開口部を備えた化粧カバーとを傾斜面用引掛シーリング装置に具備させる。
【0017】
すなわち請求項1記載の発明では、傾斜面用引掛シーリング装置の取付枠に回動部を回動自在に取り付け、この回動部が傾斜造営面の傾斜に応じて回動するようにしている。ここで、回動部はシャフトによる回動機構を用いず、スリットを通してそれぞれ連通した回動用孔に突片を通して回動させる。したがって荷重に十分耐える構造とすることができる。しかも、回動部の連結部を構成する面を傾斜造営面に対してほぼ90度回転させて垂直に近い状態に設定すれば、回動部の傾斜造営面に対する投影面積の減少によって、化粧カバーと回動部の間に比較的広い隙間を生じさせることが可能になり、たとえばこの空間から台座部の傾斜造営面に対するネジ止めが可能になるので、化粧カバーの抜き差しといった作業を不要として作業性の向上を図り作業者の負担を軽減することが可能になる。
【0018】
請求項2記載の発明では、請求項1記載の傾斜面用引掛シーリング装置で台座部は、回動用孔の位置に対応する回転位置とこれらの回転位置からそれぞれ90度回転した位置にこれを傾斜造営面に固定するためのネジ止め用の孔を配置していることを特徴としている。
【0019】
すなわち請求項2記載の発明では、傾斜面用引掛シーリング装置を取り付ける傾斜造営面における梁の方向によって、2種類の取り付けの一方を選択できるようにしている。
【0020】
請求項3記載の発明では、請求項2記載の傾斜面用引掛シーリング装置でスリットは台座部と平行となるような角度方向に切られており、回動部の突片部がこの角度方向に位置しているとき回動部の傾斜造営面と平行な方向における長さが最小となることを特徴としている。
【0021】
すなわち請求項3記載の発明では、スリットは台座部と平行となるような角度方向に切られているので、回動部がほぼ垂直方向に回転している位置で回動用孔に突片を通すことになる。このように回動部が通常の使用形態とは全く異なる姿勢(回転角度)のときにこれを取付枠に回動自在にセットするので、この突片が照明器具の使用中に回動用孔から外れる事態が発生するおそれが全くないという効果がある。
【0022】
請求項4記載の発明では、請求項1記載の傾斜面用引掛シーリング装置で台座部の中央は開口部となっており、支柱部の間に、天井から引き出された電線を接続するための端子台が配置されていることを特徴としている。
【0023】
すなわち請求項4記載の発明では、台座部の中央は開口部となっており、支柱部の間に、天井から引き出された電線を接続するための端子台が配置されているので、開口部を通してこれから比較的近い距離に配置された端子台に電線を容易に配線することができ、作業性の向上を図ることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
【0025】
【実施例】
以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
【0026】
図1は本発明の一実施例における傾斜面用引掛シーリング装置の外観を表わしたものである。この装置は、この図には示していない金属製の丸型サポートを覆うように配置されたほぼ円筒形状のプラスチック製の化粧カバー101を備えている。化粧カバー101の図で上方(天井に取り付けた状態では下方)には、前記した丸型サポートに配置された回動孔を中心として回動する回転部カバー102が収容されている。回転部カバー102の図で前面には、図示しない引掛シーリングキャップが取り付けられるための一対の引掛栓刃挿入口103、103が配置されている。また、この前面には回転部カバー102の内側に、金属製の回転台(図示せず)を固定するために一対のネジ104、104が取り付けられている。後に説明するように、この回転台が回転部カバー102の回動孔と回転自在に係合するようになっている。化粧カバー101の周囲には、互いに対称となる2個所に図で下端部近傍まで溝105、105が切られており、これらの底部には傾斜面用引掛シーリング装置を天井に固定するためのネジ止め用孔106が穿たれている。
【0027】
図2および図3は、丸型サポートおよび回転台を表わしたものである。このうち図2は丸型サポート111に回転台112を取り付けている状態を表わしており、図3は丸型サポート111に取り付けられた回転台112が天井の傾斜に応じて所定の角度だけ回転した状態を表わしている。
【0028】
これらの図に示すように、丸型サポート111は天井と直接接する台座部111Aと、この台座部111Aの基部側113の両端から直角に折り曲げられた2本の支柱部111B、111Cから構成されている。台座部111Aには、基部側113に第1の取付孔114が配置されており、これと対称位置に第2の取付孔115が配置されている。また、これらの取付孔114、115から図で時計方向にそれぞれに90度回転した位置には第3の取付孔116あるいは第4の取付孔117が配置されている。これらのうちの第3および第4の取付孔116、117が、図1に示した溝105、105のネジ止め用孔106(2個所)に対応するものである。
【0029】
傾斜面用引掛シーリング装置を天井の傾斜の向きに応じた回転位置に配置したとき、ネジを止めることのできる梁(はり)の方向が第1および第2の取付孔114、115を結んだ方向に存在するか、あるいは第3および第4の取付孔116、117を結んだ方向に存在するかによって、これらいずれか一対の取付孔を使用してネジを取りつけることになる。第1および第2の取付孔114、115を使用してネジを取りつける際には、後に説明するように回転部カバー102を、一対の引掛栓刃挿入口103、103の配置された面が台座部111Aを構成する面と直角をなすように回動させ、これによって生じた開口部を利用して作業を行うようになっている。台座部111Aにはその中央部に比較的大きなイチョウの葉状の開口部119が設けられている。この開口部119は、後に説明するように天井から引き出された電線を接続するための端子台を貫挿させるためのものである。
【0030】
図4は、丸型サポートを側面から見たものである。支柱部111Bの先端部には、基部側113と反対方向から基部側113方向に板状の部材を水平方向に挿入できるようなスリット121が切られており、これに繋がった内部の支持孔122は、長方形の空間上に円の4分の1の形の扇形の空間を積み重ねた形状に切り抜かれた形となっている。
【0031】
一方、図2および図3に示した回転台112は、断面が“コ”字状の金具であり、対向する2つの側面から内側に向けて支持片112A、112Bが90度折り曲げられている。これらの支持片112A、112Bをそれぞれの支柱部111B、111Cのスリット121に差し込んで、図2に示す矢印131方向に回転台112を移動させると、支柱部111B、111Cがそれぞれ支持孔122内に完全に挿入される。
【0032】
この状態で、回転台112を支持孔122内の支柱部111B、111Cを中心として、図3で示す矢印132方向に回転させることができる。支持孔122は、図4に示したように上下方向にそった端面部分を有しており、支柱部111B、111Cはこれらと当接するまで支持孔122内で90度回転することができる。
【0033】
回転台112の中央部分には、長方形の開口部134が開けられており、その周囲には2つのネジ孔135、135が螺刻されている。これらのネジ孔135、135は、図1に示した一対のネジ104、104によって回転部カバー102を回転台112に取り付ける際に使用されるものである。長方形の開口部134は、回転部カバー102を回転台112に取り付けたとき、一対の引掛栓刃挿入口103、103(図1)に電気的に接続された端子台(図6参照)をこの部分から傾斜面用引掛シーリング装置の内部空間に突出させるための開口である。
【0034】
なお、図3に示したように回転台112を所定の角度だけ回転させた状態は、ちょうど図1に対応するものであり、傾斜面用引掛シーリング装置の一対の引掛栓刃挿入口103、103が配置された面が、天井の傾斜に応じて傾斜した状態を示している。
【0035】
図5は、これに対して回転台を最大限回転させた状態を表わしたものである。回転台112が図2で示した位置から支持孔122内に最大限収容された状態、すなわち一対の引掛栓刃挿入口103、103が配置された面が丸型サポートの台座部111Aと直交する状態まで回転すると、この図に示したように回転台112と化粧カバー101の間に比較的大きな隙間が発生する。この隙間から第1の取付孔114と第2の取付孔115を見ることができる。したがって、作業者は、化粧カバー101を外すことなく、ドライバを使用して第1の取付孔114と第2の取付孔115を用いて傾斜面用引掛シーリング装置を天井にネジ止めすることができる。このように本実施例の装置では、従来の図9および図10で示した提案と異なり、化粧カバーを取り外した状態でネジ止めを行う必要がないので、取付作業が容易である。図5等の実施形態においては、回転台112が両側へ各90度、都合180度回転可能に形成されている。その回動範囲は少なくとも一方向への回動によって各取付孔114、115が見えるように定める必要がある。実用上は、それによって各取付孔114、115が見え、そこへ止めネジを挿着できればよい。そのような条件が満たされるのであれば、一方向へたとえば80度回転可能な程度であっても実施可能であり、かつ取付作業は容易になる。
【0036】
図6は回転台を取り付けた回転部カバーを裏側から見たものである。回転部カバー102の裏面から突出するように配置された端子台141が、回転台112の長方形の開口部134を貫通している。端子台141には、天井から引き出した2本の電線を1本ずつ差し込む電線挿入孔142、143が配置されている。これらの電線挿入孔142、143に挿入された電線は、図示しないバネ機構によって抜けないように保持される。これらの電線を挿入した状態で挿入解除片144を押し下げると、バネ機構が解除されて電線を抜き取ることができる。
【0037】
以上のような構成の本実施例の傾斜面用引掛シーリング装置を天井に取り付ける作業を次に説明する。作業者は、図1に示したように完全に組み立てられた状態の傾斜面用引掛シーリング装置を用意し、天井から引き出された2本の電線を、開口部119(図2および図3参照)を通して図6に示した端子台141の電線挿入孔142、143に接続する。そして、天井の梁の位置に合わせて、傾斜面用引掛シーリング装置を第1および第2の取付孔114、115あるいは第3および第4の取付孔116、117を使用してネジ止めする。このとき、第1および第2の取付孔114、115を使用する場合には、回転部カバー102を図5で示したように化粧カバー101の間に作業用の空間が生じるように回転させる必要がある。
【0038】
このようにして、天井への傾斜面用引掛シーリング装置の取り付けが終了したら、図1に示した一対の引掛栓刃挿入口103、103に、照明器具から引き出されたコードの先端に取り付けられた引掛シーリングキャップ(図示せず)を固定すればよい。
【0039】
変形例
【0040】
図7は、本発明の変形例における傾斜面用引掛シーリング装置の断面構造を表わしたものである。この変形例で先の実施例と同一部分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。この変形例の傾斜面用引掛シーリング装置では、プラスチック製の化粧カバー101と、これに対して回動する回転部カバー102および回転台112の構造は、実施例と全く同一である。丸型サポート201は、その2本の支柱部201B、201Cの所定の高さの位置から内側に端子台取付片201D、201Eが突出しており、これに端子台202がネジ止めされている。端子台202と回転部カバー102のこの図に示していない一対の引掛栓刃挿入口103(図1参照)の間には、予め電線203が接続されている。
【0041】
このような変形例の傾斜面用引掛シーリング装置では、先の実施例よりも端子台202が丸型サポートの台座部201A側に接近した状態で配置されている。したがって、工場における傾斜面用引掛シーリング装置の組立工程は多少複雑化するものの、工事現場での天井への取付の際には台座部の開口部119からわずかの距離に端子台202が配置されている。このため、天井から引き出された電線を端子台202に極めて容易に取り付けることができるようになる。
【0042】
なお、以上説明した実施例および変形例では丸型サポートの台座部に第1〜第4の取付孔を配置して、梁の配置の状態から2つの取付孔を選択してネジ止めを行うようにした。しかしながら、取付孔を2つのみとし、その代わりに取付孔の配置位置の異なる2種類の装置を用意して、取り付ける箇所の状態に応じてこれらの傾斜面用引掛シーリング装置を使い分けるようにしてもよい。
【0044】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、回動部はシャフトによる回動機構を用いず、スリットを通してそれぞれ連通した回動用孔に突片を通して回動させるようにしたので、荷重に十分耐える構造とすることができる。しかも、回動部を傾斜造営面に対してほぼ90度回転させて垂直に近い状態に設定すれば、回動部の傾斜造営面に対する投影面積の減少によって、化粧カバーと回動部の間に比較的広い隙間を生じさせることが可能になり、たとえばこの空間から台座部の傾斜造営面に対するネジ止めが可能になる。したがって、化粧カバーの抜き差しといった作業を不要として作業性の向上を図り作業者の負担を軽減することが可能になる。
【0045】
また請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の傾斜面用引掛シーリング装置で台座部は、回動用孔の位置に対応する回転位置とこれらの回転位置からそれぞれ90度回転した位置にこれを傾斜造営面に固定するためのネジ止め用の孔を配置することにしたので、傾斜面用引掛シーリング装置を取り付ける傾斜造営面における梁の方向によって、2種類の取り付けの一方を選択することができ、取り付けの自由度が拡大する。
【0046】
更に、請求項3記載の発明によれば、スリットは台座部と平行となるような角度方向に切られているので、回動部がほぼ垂直方向に回転している位置で回動用孔に突片を通すことになる。このように回動部が通常の使用形態とは全く異なる姿勢(回転角度)のときにこれを取付枠に回動自在にセットするので、この突片が照明器具の使用中に回動用孔から外れる事態が発生するおそれが全くないという効果がある。
【0047】
また請求項4記載の発明では、台座部の中央は開口部となっており、支柱部の間に、天井から引き出された電線を接続するための端子台が配置されているので、開口部を通してこれから比較的近い距離に配置された端子台に電線を容易に配線することができ、作業性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における傾斜面用引掛シーリング装置の外観を表わした斜視図である。
【図2】本実施例で丸型サポートに回転台を取り付ける状態を示した斜視図である。
【図3】本実施例で丸型サポートに回転台を取り付けてこれを所定の角度回転させた状態を示した斜視図である。
【図4】本実施例の丸型サポートを側面から見た側面図である。
【図5】本実施例の傾斜面用引掛シーリング装置を回転台を最大限回転させた状態で回転台の配置された側から見た平面図である。
【図6】本実施例で回転台を取り付けた回転部カバーを裏側から見た平面図である。
【図7】本発明の変形例における傾斜面用引掛シーリング装置の断面図である。
【図8】特開平7−245011号公報で提案された引掛シーリング装置の断面図である。
【図9】特開平9−204812号公報で提案された傾斜面用引掛シーリング装置の断面図である。
【図10】図9に示した傾斜面用引掛シーリング装置の下面図である。
【符号の説明】
101 化粧カバー
102 回転部カバー
103 引掛栓刃挿入口
111、201 丸型サポート
111A 台座部
111B、111C 支柱部
112 回転台
112A、112B 支持片
114 第1の取付孔
115 第2の取付孔
116 第3の取付孔
117 第4の取付孔
122 支持孔
141、202 端子台
Claims (4)
- 傾斜造営面に取り付ける台座部と、この台座部から所定の間隔を置いて立設した2本の支柱部とを備え、これら2本の支柱部の前記台座部から同一の距離だけ離れた箇所には共に前記台座部を構成する平面に対して平行な方向に向いて形成された一対のスリットと、これら一対のスリットに連通するそれぞれ同一形状の一対の回動用孔を有する取付枠と、
前記2本の支柱部の間隔にほぼ等しい間隔を有し前記スリットを通過可能な厚さで前記回動用孔の直径よりも短い突片を突出させた一対の突片部と、これら一対の突片部を連結するとともに、これら突片部が前記一対のスリットを通過するときのこれらのスリットを共に通過する平面に直交する平面からなり、一対の引掛栓刃挿入口を配置した連結部とを有し、一対の突片部を前記スリットを通じて回動用孔まで挿入した状態で前記突片を中心として前記突片部が前記一対のスリットを通過するときの角度から前記傾斜造営面の傾斜角の最大値に対して前記連結部を構成する面が水平となる角度まで少なくとも回動可能に配置された回動部と、
前記取付枠を内部に収容した筒状の部材であって前記台座部の反対側に前記回動部を回動自在に配置するための開口部を備えた化粧カバー
とを具備することを特徴とする傾斜面用引掛シーリング装置。 - 前記台座部は、前記回動用孔の位置に対応する回転位置とこれらの回転位置からそれぞれ90度回転した位置にこれを前記傾斜造営面に固定するためのネジ止め用の孔を配置していることを特徴とする請求項1記載の傾斜面用引掛シーリング装置。
- 前記スリットは前記台座部と平行となるような角度方向に切られており、前記回動部の突片部がこの角度方向に位置しているとき回動部の前記傾斜造営面と平行な方向における長さが最小となることを特徴とする請求項2記載の傾斜面用引掛シーリング装置。
- 前記台座部の中央は開口部となっており、前記支柱部の間に、天井から引き出された電線を接続するための端子台が配置されていることを特徴とする請求項1記載の傾斜面用引掛シーリング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10843098A JP4046408B2 (ja) | 1998-04-06 | 1998-04-06 | 傾斜面用引掛シーリング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10843098A JP4046408B2 (ja) | 1998-04-06 | 1998-04-06 | 傾斜面用引掛シーリング装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11297118A JPH11297118A (ja) | 1999-10-29 |
JP4046408B2 true JP4046408B2 (ja) | 2008-02-13 |
Family
ID=14484584
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10843098A Expired - Fee Related JP4046408B2 (ja) | 1998-04-06 | 1998-04-06 | 傾斜面用引掛シーリング装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4046408B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7592995B2 (en) | 2001-11-09 | 2009-09-22 | Sharp Kabushiki Kaisha | Liquid crystal display |
-
1998
- 1998-04-06 JP JP10843098A patent/JP4046408B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7592995B2 (en) | 2001-11-09 | 2009-09-22 | Sharp Kabushiki Kaisha | Liquid crystal display |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11297118A (ja) | 1999-10-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7300248B2 (en) | Ceiling fan assembly | |
US7160148B2 (en) | Ceiling fixture with easy installation features | |
US7435019B2 (en) | Security camera | |
US7628504B2 (en) | Light fixture retrofitting apparatus and method | |
US7520685B2 (en) | Security camera | |
CA2288397A1 (en) | Trim retention system for recessed lighting fixture | |
JPS61500244A (ja) | シヤンデリア | |
JP4046408B2 (ja) | 傾斜面用引掛シーリング装置 | |
JP3882217B2 (ja) | 傾斜面用引掛シーリング装置 | |
JPS6033525Y2 (ja) | シヤンデリア | |
KR102647841B1 (ko) | 설치가 용이한 매립형 콘센트 | |
JPH0319129Y2 (ja) | ||
JP2001177941A (ja) | 埋め込み型器具及び直付け器具装置 | |
KR20230001981U (ko) | 조명 장치 및 전원 연결 장치 | |
JPH089851Y2 (ja) | 照明器具 | |
JP3025448B2 (ja) | 照明装置 | |
JPH046089Y2 (ja) | ||
JPH10199326A (ja) | 埋込型照明器具 | |
JP4047971B2 (ja) | 引掛シーリング | |
JPS5936801Y2 (ja) | 照明器具 | |
JPH0336003Y2 (ja) | ||
CN100416957C (zh) | 致动器 | |
JPH0724730Y2 (ja) | 照明器具 | |
US20180209620A1 (en) | Universal mounting assembly | |
JPH02980Y2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041221 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070807 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20071009 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20071030 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20071120 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101130 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101130 Year of fee payment: 3 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101130 Year of fee payment: 3 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111130 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111130 Year of fee payment: 4 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111130 Year of fee payment: 4 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111130 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121130 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131130 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |