JP4046262B2 - 電力系統の安定化システム - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、キャパシタ蓄電装置を電力系統に接続して電流の出入りを制御して過渡時のダンピングを改善し系統の安定化を行う電力系統の安定化システムに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
大容量の電力系統の母線で地絡事故などが発生すると、短時間で系統が遮断されるが、その際に系統の安定性が十分でないと発電機の脱調などを引き起し停電する恐れがある。これまで電力系統の信頼性確保の一環として、外乱に対する系統の安定性を増すための多くの研究が行われてきた。ここで送配電工学の膨大な歴史と進展を述べることは省くが、例えば大容量のコンデンサ、あるいはインダクタ、最近の技術としてはSMES(Super-conducting Magnetic Energy Storage 超伝導磁石によるエネルギー貯蔵)などを用いて、系統の安定性を改善する方法が知られている。
【0003】
しかし、上記用途で必要とされるエネルギー蓄積量は、系統との充放電時間にして1〜10秒程度を必要とするため、大容量のフイルムもしくは電解コンデンサあるいはインダクタを用いる方法では、装置が膨大となるので現実的ではなかった。また、SMESは、上記目的に最も適しているが、コスト及び保守などの面で簡素化が求められていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するものであって、簡素でかつ低価格、高エネルギー密度で長時間の給電が可能なシステムを提供するものである。
【0005】
そのために本発明は、キャパシタ蓄電装置を電力系統に接続して電流の出入りを制御して過渡時のダンピングを改善し系統の安定化を行う電力系統の安定化システムであって、複数のキャパシタからなり該キャパシタのそれぞれに並列に接続して充電電圧・電流を検出し制御する並列モニタを有するキャパシタ蓄電装置と、電力系統と前記キャパシタ蓄電装置との間に接続され交流と直流との変換を行いキャパシタ蓄電装置の充放電を行う交直変換装置と、前記電力系統を監視して前記交直変換装置及びキャパシタ蓄電装置を制御する系統監視制御装置とを備え、前記並列モニタは、前記キャパシタの充電電流の一部をバイパスするトランジスタと抵抗からなるバイパス回路、前記キャパシタの充電電圧を第1の設定電圧と比較する第1のコンパレータ、初期化モードが選択されたときオンにする初期化スイッチ、及び前記キャパシタの充電電圧を前記第1の設定電圧より高い第2の設定電圧と比較する第2のコンパレータを有し、充電時の前記第2のコンパレータの出力と端子電圧に基づき各キャパシタの充電電圧のバラツキの程度を判定し前記バラツキが大きい場合に初期化充電を行い、前記初期化スイッチをオンにして前記第1のコンパレータの出力により前記キャパシタの充電電圧が前記第1の設定電圧以上になると前記トランジスタを動作させ、前記第2のコンパレータの出力により前記キャパシタの充電電圧が前記第2の設定電圧以上になると初期化終了を判定し、前記系統監視制御装置により前記電力系統を監視して前記キャパシタ蓄電装置に対して瞬時的な大電力の充放電の制御を行うときは前記初期化を解除して、過渡時のダンピングを改善し系統の安定化を行うように構成したことを特徴とし、前記キャパシタ蓄電装置は、端子電圧に応じて電圧を調整するためキャパシタの直並列接続の切り換えを行う切り換え回路を有し、前記系統監視制御装置は、前記電力系統の事故遮断時に発電機端で前記キャパシタ蓄電装置に対し所定のスケジュール充電を行うことにより過渡時のダンピングを改善し系統の安定化を行うことを特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明に係る電力系統の安定化システムの実施の形態を示す図、図2は事故検出後の充電スケジュールの例を示す図であり、1はキャパシタ蓄電装置、2は交直変換器、3は系統監視制御装置、4は並列モニタ、5は発電機、6は無限大母線、Cはキャパシタを示す。
【0007】
図1において、キャパシタCは、多数直並列接続してキャパシタ蓄電装置1を構成する例えば大容量、低内部抵抗の電気二重層キャパシタであり、並列モニタ4は、各キャパシタCに並列に接続して充電電流をバイパスする回路を有し充電電圧・電流を制御するものである。交直変換器2は、発電機5が接続された電力系統と複数のキャパシタC及び並列モニタ4を含むキャパシタ蓄電装置1との間に接続され交流と直流との変換を行いキャパシタ蓄電装置1の充放電を行うものである。系統監視制御装置3は、電力系統を監視して短絡事故や地絡事故などを検出して系統保護のための制御を行うものであり、電力系統の無限大母線6で地絡事故などが発生したときに交直変換器2及びキャパシタ蓄電装置1を制御し、キャパシタ蓄電装置1に出入する電流を制御することによって過渡時のダンピングを改善する。
【0008】
発電機5に接続された大容量の電力系統の無限大母線6で地絡事故などが生じると、系統の監視保護システムが動作することにより短時間でその母線が遮断される。このとき、系統の安定性が十分でないと、発電機5は、脱調などを引き起こし停電する恐れがあるが、本発明は、事故発生後に、例えば図2に示すような充電スケジュールに従ってキャパシタ蓄電装置1に充電を行うようにすることにより瞬時に大電力を補い、過渡時のダンピングを改善するので、攪乱に対して系統を安定化させることができる。なお、図2において、T1が充電開始、T2〜T3が定電力又は定電流充電、T4が充電終了を示している。
【0009】
電気二重層キャパシタからなるキャパシタCは、例えば大容量、低内部抵抗で、耐電圧が1セル当たり2〜3Vと極めて低いものが使用されるので、応用上は直列接続にして用いるのが不可欠である。また、並列モニタ4は、各キャパシタCの間で負担電圧が不均一になって、キャパシタCの充電電圧が高いものから劣化していくという現象を避けるために不可欠である。さらに、並列モニタ4は、キャパシタCの充電状態の信号を取り出すことができるので、その信号を利用することにより、キャパシタCの初期化を行いキャパシタCの充電電圧が無制限にバラツクのを防ぐようにすることができる。
【0010】
系統の設計によっては、キャパシタバンクの総容量に対して、浅い放電深度で済む場合もあり、その際にはキャパシタの充放電に不可欠な電流型の特性を交直変換器に持たせることができる。しかし、キャパシタの蓄電容量をいっぱいに使用する場合には、交直変換器とキャパシタ蓄電装置との間に電流ポンプ(電流型のスイッチングコンバータ)を直列に挿入接続し、あるいはキャパシタを直並列に切り換えて電圧変化を軽減する手法が必要である。勿論これらを併用してもよい。以下に、キャパシタを直並列に切り換える例について説明する。
【0011】
図3は本発明に係る受電系統の安定化システムに用いるキャパシタ蓄電装置の構成例を示す図であり、CA1〜CA3、CB1〜CB3はキャパシタ、SS、SA1〜SA3、SB1〜SB3はスイッチを示す。
【0012】
図3において、キャパシタCA1〜CA3とCB1〜CB3は、それぞれ同数ずつ直列接続した2組のキャパシタ群A、Bを構成するものである。なお、それぞれのキャパシタCA1〜CA3、CB1〜CB3は、複数個を直列あるいはそれをさらに並列に接続したバンクであってもよい。スイッチSSは、2組のキャパシタ群A、Bを直列接続する直列接続スイッチ手段である。スイッチSA1〜SA3は、一方のキャパシタ群AとスイッチSSとの直列接続点▲1▼を他方のキャパシタ群Bの直列接続他端▲3▼及びそれぞれのキャパシタCB1〜CB3の直列接続点に接続する、一方のスイッチ手段群であり、スイッチSB1〜SB3は、他方のキャパシタ群BとスイッチSSとの直列接続点▲2▼を一方のキャパシタ群Aの直列接続他端▲4▼及びそれぞれのキャパシタの直列接続点に接続する、他方のスイッチ手段群である。
【0013】
次に、切り換え接続を説明すると、図3(A)に示すようにスイッチSSのみをオンにすることにより、図3(D)に示すようにキャパシタCA1〜CA3、CB1〜CB3を直列接続とし、図3(B)に示すようにスイッチSSをオフにして一方のスイッチ手段群のスイッチSA3及びこれに対応する他方のスイッチ手段群のスイッチSB3をオンにすることにより、図3(E)に示すように一方のキャパシタ群Aの中央側接続キャパシタCA3と他方のキャパシタ群Bの中央側接続キャパシタCB3とを並列接続とする。同様に、図3(C)に示すように一方のスイッチ手段群のスイッチSA2及びこれに対応する他方のスイッチ手段群のスイッチSB2をオンにし、他のスイッチは全てオフにすることにより、図3(F)に示すように一方のキャパシタ群Aの中央側接続キャパシタCA3、CA2の直列回路と他方のキャパシタ群Bの中央側接続キャパシタCB3、CB2の直列回路とを並列接続とする。さらに、一方のスイッチ手段群のスイッチSA1及びこれに対応する他方のスイッチ手段群のスイッチSB1をオンにし、他のスイッチは全てオフにすることにより、図3(G)に示すように一方のキャパシタ群AのキャパシタCA1〜CA3の直列回路と他方のキャパシタ群BのキャパシタCB1〜CB3の直列回路とを並列接続とする。
【0014】
上記のように一方のスイッチ手段群のいずれか1つのスイッチSA1〜SA3及びこれと反対側の他方のスイッチ手段群のスイッチSB1〜SB3又はスイッチSSのいずれかを選択的に接続して、図3(D)〜(G)のように複数のキャパシタCA1〜CA3、CB1〜CB3の接続を切り換え制御すると、電圧を調整し充放電に伴う電圧の変動を押さえることができる。
【0015】
例えば図3(D)に示すようにキャパシタCA1〜CA3、CB1〜CB3を全て直列に接続して充電を開始する場合には、充電側の端子電圧が所定値まで上昇すると、図3(E)に示す接続に切り換えることにより、キャパシタCA3、CB3の電圧分低下させる。さらに充電により再び充電側の端子電圧が所定値まで上昇すると、図3(F)、(G)に示す接続に順次切り換えることにより、充電側の端子電圧を所定値より上昇しないように押さえることができる。
【0016】
また、図3(G)に示す接続から放電を開始し負荷に給電を行う場合には、出力電圧が所定値まで低下すると、図3(F)に示す接続に切り換えることにより出力電圧の低下を補い、さらに出力電圧が所定値まで低下すると、図3(E)、(D)に示す接続に切り換えることにより、出力電圧を所定値より低下しないように押さえることができる。
【0017】
しかも、充放電の際の全電流を負担するのは、キャパシタCA1〜CA3、CB1〜CB3を全て直列に接続するスイッチSSのみであり、その他のスイッチSA1〜SA3、SB1〜SB3は、全電流の1/2の電流容量ですむ。さらに、いずれの段階でもキャパシタに直列に接続されるスイッチは1個だけとなるので、スイッチに半導体を用いたときに問題となるスイッチのオン電圧による損失も最小限にできる。
【0018】
図4は直並列切り換え回路を有するキャパシタ蓄電装置の他の実施の形態を示す図であり、CM、CA1〜CAn、CB1〜CBnはキャパシタ、SA、SBは切り換えスイッチ、SS1、SS2、SSA1〜SSA3、SSB1〜SSB3は制御整流素子、SD1、SD2、SDA1〜SDA3、SDB1〜SDB3は整流素子、A1は制御回路、21は充電回路、22は出力制御回路、23は負荷を示す。
【0019】
図4(A)において、キャパシタCMは、負荷の定格電圧の範囲で充放電される出力用の主キャパシタバンクであり、キャパシタCA1〜CAn、CB1〜CBnは、負荷電圧の許容変動幅の範囲で電圧調整用に充放電される調整用キャパシタとして、キャパシタCMに直列接続され、直並列接続の切り換えにより電圧の調整を行うものである。切り換えスイッチSA、SBは、キャパシタCMに直列に接続したキャパシタCA1〜CAn、CB1〜CBnを2組のキャパシタ群に分けて直並列接続の切り換えを行うものである。
【0020】
制御回路A1は、キャパシタCMにおける充放電状態(端子電圧)を検出し、その充放電状態に応じて切り換えスイッチSA、SBを制御してキャパシタCA1〜CAn、CB1〜CBnの直並列接続の切り換えを行う制御手段である。切り換えスイッチSA、SBは、この制御回路A1によりキャパシタCA1〜CAn、CB1〜CBnが全て直列接続となる実線のポジションから一方のキャパシタ群AのキャパシタCA1〜CAnの直列回路と他方のキャパシタ群BのキャパシタCB1〜CBnの直列回路とが並列接続となる点線のポジションまで段階的に切り換え制御される。
【0021】
充電回路21は、電源よりキャパシタCM、CA1〜CAn、CB1〜CBnに定電流充電するものであり、キャパシタCMに直列接続されたキャパシタCA1〜CAn、CB1〜CBnの直並列接続の切り換えが段階的に制御され、最終的に一方のキャパシタ群AのキャパシタCA1〜CAnの直列回路と他方のキャパシタ群BのキャパシタCB1〜CBnの直列回路とが並列接続され定格電圧まで充電されて充電を終了する。出力制御回路22は、例えば既に知られた電流ホンプのようにキャパシタCM、CA1〜CAn、CB1〜CBnから負荷23に供給する電流を制御、調節したり、負荷23から逆に電流源(充電回路)としてキャパシタCM、CA1〜CAn、CB1〜CBnを充電する、つまり負荷23が発電機となる回生制動の場合の切り換えを行ったりするものである。したがって、出力制御回路22としては、電子スイッチや、降圧チョッパ、昇圧チョッパ、その他のDC/DCコンバータが用いられるが、キャパシタCA1〜CAn、CB1〜CBnの接続切り換えの制御により、負荷23から見て調整の必要のない範囲に電圧が安定化される場合には省くこともでき、特に必要不可欠な構成要素というものではない。勿論、キャパシタCA1〜CAn、CB1〜CBnの接続切り換えの制御により、電圧変動範囲が小さくなれば、これとコンバータを組み合わせることにより、コンバータを高効率に設計でき、電圧安定性の高い電源を実現することもできる。
【0022】
切り換え回路を構成するスイッチSA、SBは、図4(B)に示すようにサイリスタなどの半導体からなる単方向の制御整流素子SS1、SS2、SSA1〜SSA3、SSB1〜SSB3とダイオードからなる整流素子SD1、SD2、SDA1〜SDA3、SDB1〜SDB3との逆並列回路を用いることができる。このうち、少なくとも一方のキャパシタ群Aの直列接続1端と他方のキャパシタ群Bの直列接続他端との間を接続する回路は、制御整流素子SSA1と整流素子SDA1により構成し、他方のキャパシタ群Bの直列接続1端と一方のキャパシタ群Aの直列接続他端との間を接続する回路は、制御整流素子SSB1と整流素子SDB1により構成する。そして、放電方向の整流素子SDA1、SDB1には逆方向(充電方向)の制御整流素子SSA1、SSB1を並列接続する。これ以外の回路には、充電方向の制御整流素子SS2、SSA3、SSB3と逆方向の制御整流素子SS1、SSA2、SSB2とを直列接続し、それぞれに逆方向の整流素子SD2、SDA3、SDB3、整流素子SD1、SDA2、SDB2を並列接続する。勿論、これらの回路としては、サイリスタ(制御整流素子)を逆並列接続した回路やトライアック(双方向制御整流素子)を接続した回路でもよい。
【0023】
上記のようにサイリスタやトライアック、ダイオードを組み合わせて切り換え回路を構成することにより、突入電流に強く、長時間でのオンロス、ゲートロスを少なくすることができる。しかも、接続の切り換え時に主極にキャパシタの電圧が逆バイアスとして加わるので、ターンオフの制御が特別に必要でなくなり、ゲート制御回路を簡素化することができる。例えば図4(B)の回路において、充電時には、制御整流素子SS2のみをオンにし他の全てをオフにした状態からスタートする。そして、充電が進むに従ってまず制御整流素子SSA3、SSB3をオンにすることにより、制御整流素子SS2が逆バイアスでオフになる。次に制御整流素子SSA1、SSB1をオンにすることにより、制御整流素子SSA3、SSB3が逆バイアスでオフになる。放電時には、制御整流素子を全てオフにした状態から整流素子SDA1、SDB1が導通して放電をスタートし、制御整流素子SSA2、SSB2をオンにし、次に制御整流素子SS1をオンにすることにより、キャパシタCA1〜CAn、CB1〜CBnを全て直列接続するまで切り換え制御することができる。
【0024】
図5は直並列切り換え回路を有するキャパシタ蓄電装置のさらに他の実施の形態を示す図であり、コンデンサ電池を電圧の低下にしたがって並列接続から直列接続に切り換えるものである。この蓄電装置では、既に本発明者が提案しているものであって(特開平11−215695号公報参照)、例えば図5(A)に示すコンデンサ電池C1、C2の直並列切り換え回路を、図5(B)に示すようにさらに多段に縦続接続し充放電状態に応じ段階的に切り換え制御すると、段数に見合って電圧の変動幅を小さくすることができる。この場合には、並列接続から直列接続に切り換える際、コンデンサ電池C1、C2の電圧が不均一になっていると、コンデンサ電池C1とC2との間で大きなクロスカーレントが流れるので、図5(C)に示すようにこのようなクロスカーレントを防ぐための保護回路A1、A2、それに対応できるスイッチング素子Q1〜Q3が必要になる。
【0025】
多数の電気二重層キャパシタ単セルを直列に接続した場合、個々のキャパシタに着目すると、その分担電圧は、その静電容量と漏れ電流のばらつきによって時間の経過と共に不均一になっていく、そこに充電すると静電容量に反比例して充電が追加され、さらに漏れ電流のばらつきによって放電する。こうしてキャパシタの負担電圧は、最終的に漏れ電流に比例した電圧に落ちつく。漏れ電流を定量的に品質管理し少ないばらつき例えば10%未満に抑えるのは困難であり、通常は2倍以上のばらつきが生じ、負担電圧が高いものから劣化していく。そこで、最悪のばらつきを考慮して各キャパシタが耐えられるほどの低い負担電圧で我慢しないと、キャパシタの劣化を招き本来の高い信頼性が得られなくなる。並列モニタ、さらに並列モニタを使用したキャパシタの初期化は、上記のような負担電圧が無制限にばらつくのを防ぐことができ、きわめて有効である。次に、並列モニタを使用したキャパシタ蓄電装置の初期化について説明する。
【0026】
図6は初期化用と満充電検出用に別々のコンパレータを有する並列モニタの構成例を示す図である。図中、31は充電器、32、33はコンパレータ、34、35はオアゲート、Cはキャパシタ、Dはダイオード、Rsは抵抗、Trはトランジスタ、S1は初期化スイッチ、Vful 、Vini は設定電圧を示す。
【0027】
図6において、並列モニタは、初期化用と満充電検出用に別々のコンパレータ32、33を有する。初期化用のコンパレータ32は、第1の設定電圧Vini で充電電流をバイパスするようにキャパシタCに並列接続したトランジスタTrを動作させるものである。満充電検出用のコンパレータ33は、第1の設定電圧Vini より高い初期化終了を判定する第2の設定電圧Vful を検出する電圧検出手段として用いるものである。トランジスタTrと抵抗Rは、キャパシタCの初期化を行う際に、キャパシタCの端子電圧が設定電圧Vini 以上になると充電電流のバイパス回路を構成し、そのバイパス電流を制限する、つまり充電電流の一部をバイパスするものであり、その電流を設定するのが抵抗Rである。初期化スイッチS1は、キャパシタCの初期化動作のオン/オフを行うものであり、初期化モードが選択されたときオンにする。
【0028】
充電器31は、直列接続された複数のキャパシタCに対する充電を行うものであり、いずれかのキャパシタCから満充電電圧が検出されたことを条件に充電を停止する。また、充電器31は、初期化充電を行う場合、初期化スイッチS1をオンにして充電を開始し、各キャパシタの初期化用のコンパレータ32の出力Bをオア論理処理して取り出すことにより、複数のキャパシタのうちのいずれかで充電電流のバイパス動作が開始したことを判定し、満充電検出用のコンパレータ33の出力Fをオア論理処理して取り出すことにより、複数のキャパシタのうちのいずれかが満充電に達したことを判定して、初期化充電を終了する。オアゲート34は、コンパレータ32のバイパス動作信号Bをオア論理処理するものであり、オアゲート35は、コンパレータ33の満充電検出信号Fのオア論理処理を行って充電器31に定電流充電の停止信号とするものである。
【0029】
したがって、設定電圧Vful がキャパシタの満充電電圧に、設定電圧Vini が設定電圧Vful より低い電圧にそれぞれ設定される。そして、初期化スイッチS1がオンのときの充電では、早く設定電圧Vini まで充電されたキャパシタより順次トランジスタTrと抵抗Rからなるバイパス回路により充電電流の一部がバイパスされて充電速度を落とし、いずれかのキャパシタが満充電になると、充電器31により定電流による充電を停止し、必要に応じて緩和充電を行う。
【0030】
次に、充放電時の動作及び本発明で行う初期化について説明する。図7はキャパシタの使い方に見る充放電のスタイルと初期化のポイントの例を示す図、図8は初期化時の充電カーブと通常の充放電カーブの例を示す図である。
【0031】
初期化を行うことのできる時期を充放電トレースの上で示したのが図7である。キャパシタに並列に設けたダイオードを利用して初期化を行う▲1▼、1つのコンパレータにより満充電で初期化を行う▲2▼、使いながら充電の途中で少しずつ初期化を行う▲3▼、使いながら放電中に初期化を行う▲4▼、使いながら充放電をしていないときに初期化を行う▲5▼など、幾つもの初期化のポイントがある。一般化していえば、いつも満充電状態で停電を待機するパソコン用無停電電源、8分目で電圧変動率改善など少電力出入と停電待機に対応可能とする無停電電源、いつも充放電サイクルにある太陽電池による常夜灯など、用途に応じていずれか、あるいはその幾つかを実行できるように並列モニタを制御すれば、広汎な用途、動作条件に対応できる。
【0032】
本発明では、使用する並列モニタに図6で示したように初期化用と満充電検出用に別々にコンパレータを用い、これらの制御と電圧の設定値を変え、▲5▼のような充放電をしていないときに初期化を行う。この場合、充放電をしていないときとして、例えば大電流の充放電状態にないこと、充電レベルVnが一定の範囲内に入っていること、所定以上のバラツキがあることを初期化条件として初期化信号Sをオンにし、同時に初期化専用の充電を開始する。平常の充電レベル、つまり充放電の制御中心値Vnと初期化の設定電圧Vini ×直列接続されたキャパシタセルの数nとの関係は、コンパレータの誤差やバラツキを見込んでVnの方が少し低くなるように設定する。つまり、Vnの方が低目にしないと、初期化がほとんど完了した状態で無駄に初期化電流が消費され、あまり大幅に低くすると初期化が完了しても電圧が完全に揃わないことになるからである。
【0033】
キャパシタのバラツキは、満充電信号Fが出力されたときの充電レベルで判定する。例えば使いはじめで初期化が済んでいない段階では、蓄電容量は100%ではなく、バラツキが大きいほど蓄電容量が少ない段階で満充電信号Fが出力される。したがって、その時の充電レベルが満充電の設定電圧Vful ×nに比べてどれほど低いかによって、初期化の不完全な程度(バラツキの程度)を判定することができる。この判定は、設定電圧Vini の充電レベルにおいても同様に可能である。つまり、キャパシタのいずれかが所定の充電電圧に達したときの全充電電圧がその所定の充電電圧のn倍と比較すると、その差によりバラツキの程度を判定することができる。この初期化では、バラツキが大きいほど少なくとも1個の並列モニタのバイパスが始まったことをバイパス動作信号Bで検出してから満充電信号Fが検出されるまでの時間が長くなり、バイパストランジスタTrの発熱が大きくなる。このようなバイパストランジスタTrの発熱が好ましくない場合、バイパス動作信号Bで検出してから一定の時間経過すると、一旦初期化をオフにして冷却時間を設け、オンオフ(間欠動作)をさせるようにしてもよいし、初期化専用の充電電流を小さくしてもよい。また、発熱の程度を判断しながら、初期化電流を調整信号ADで調整してもよい。
【0034】
上記のように充放電をしていないときに初期化を行うようにすることにより、特に、ハイブリッド電気自動車に使用する場合、初期化の最中にブレーキやアクセルが踏まれて大電流の充放電が始まると、初期化条件を解除して初期化信号Sをオフにすることができる。この場合、初期化が不完全であると、蓄電容量が100%活用できないが、それなりのレベルで使用できるので、次に初期化条件が整ったときにまた初期化を行えばよい。
【0035】
キャパシタが全放電あるいは電圧ゼロで初期化された状態から一定電流で充電(定電流充電)を開始すると、初期化モードが選択されていない状態、つまり初期化スイッチS1がオフの状態では、充電電流のバイアス回路が動作しないので、図8の左端に示すA、Bのように容量の差に応じた傾斜で電圧が上昇する。そして、直列に接続されているキャパシタの1つ、例えば容量の小さい方のキャパシタCA がt1で設定電圧Vful に達すると、コンパレータ33の満充電検出信号Fが「H」になるので、オアゲート35の出力信号Sが「H」になって、充電器31は、定電流充電を停止させる。この状態では、キャパシタAの端子電圧がキャパシタ内部の自己充電や自己放電などによって設定電圧Vful を割り込むと、信号Fが「L」になり再度充電が開始されるので、t1以降は一定電圧に維持される緩和充電の状態が続く。
【0036】
次に、時間t2で放電してキャパシタに蓄積した電力を利用し、時間t3で放電を停止したとき、初期化の条件を満たしていることにより初期化充電を行う場合には、初期化スイッチS1をオンにして充電を開始する。その後、先に説明したように例えばいずれかのキャパシタの端子電圧が設定電圧Vini に達したt4から一定時間(t5−t4=td)を初期化ペリオドとして初期化充電を実行し、時間t5で初期化終了として初期化スイッチS1をオンにする。その後さらに、いずれかのキャパシタの端子電圧が設定電圧Vful に達する(満充電になる)まで通常の充電を実行すると時間t6で充電が最終的に終了するが、初期化終了の時間t5で充電を終了させてもよいし、初期化充電を中断して電力を利用するために放電した場合には、その放電を停止した後に初期化充電を再実行させるようにしてもよいことは先にも説明したとおりである。
【0037】
初期化ペリオドでは、バイパス回路がオンになると、それらに流れる電流だけキャパシタの端子電圧の上昇が遅くなる。トランジスタTrに直列に挿入接続した抵抗Rがゼロであれば、端子電圧は設定電圧Vini より上昇しないが、ここでは充電電流を、例えば半分バイパスする程度に抵抗Rの値を選定し、電圧の上昇するスピードを半分にしておくことにより、端子電圧はなお上昇を続ける。
【0038】
このようにt4で設定電圧Vini に達したキャパシタCA と、遅れてt5で設定電圧Vini に達するキャパシタCB では、t1とt6における電圧を比較すると明らかなようにそれまで低かったキャパシタCB の満充電時(充電停止時)の端子電圧が増大してキャパシタCA の端子電圧に近づくことになる。
【0039】
次に、具体例により初期化制御を説明する。図9は初期化制御の例を説明するための図、図10は初期化処理の例を説明するための図、図11はバラツキの判定処理の例を説明するための図である。
【0040】
本発明の初期化制御では、例えば図9に示すようにまず、充放電中か否か(ステップS11)、充電レベルが設定範囲内であるか否か(ステップS12)、各キャパシタ間のバラツキが大きいか否か(ステップS13)を判定し、充放電中でなく、充電レベルが設定範囲内であり、かつ各キャパシタ間のバラツキが大きい場合に初期化処理を実行する(ステップS14)。
【0041】
そして、初期化処理では、例えば図10に示すように初期化スイッチS1をオンにして初期化回路をオンにし(ステップS21)、初期化充電を開始する(ステップS22)。その後、満充電のセルが検出されたか否かを判定し(ステップS23)、満充電のセルが検出されない場合には、並列モニタのバイパス回路が動作したセルを検出してから一定時間経過したか否かを判定し(ステップS24)、一定時間経過していない場合には負荷に放電する給電指令が出されたか否かを判定する(ステップS25)。その結果、満充電のセルが検出されず、一定時間経過せず、かつ給電指令も出されていない場合にはステップS23に戻って同様の処理を繰り返し、満充電のセルが検出された場合や、一定時間経過した場合、給電指令が出された場合には、初期化充電を停止し(ステップS26)、初期化スイッチS1をオフにして初期化回路をオフにする(ステップS27)。
【0042】
また、バラツキの判定処理では、例えば図11に示すようにまず、充電を実行したことを検出すると(ステップS31)、満充電のセルを検出した時の充電電圧Vnを読み込み(ステップS32)、満充電を検出する設定電圧Vful ×セルの数nと充電電圧Vnとの差ΔVの計算を実行する(ステップS33)。しかる後、ΔVが一定値Kより大きいか否かを判定し(ステップS34)、ΔVが一定値Kより大きい場合には、バラツキ大を示すフラグFを「1」に設定し、ΔVが一定値Kより大きくない場合には、バラツキ大を示すフラグFを「0」に設定する(ステップS36)。すなわち、一定値Kは、バラツキ大か否かを判定する基準値であり、全てのセルが設定電圧Vful に充電され全くバラツキがない場合には、ΔV=0となる。
【0043】
図12は本発明に係る受電系統の安定化システムによる充電制御を行わない場合の発電機応答波形を示す図、図13は本発明に係る受電系統の安定化システムによる充電制御を行った場合の応答波形を示す図、図14はキャパシタ蓄電装置への充電電力のプロファイルを示す図、図15は充電電力を図13より大きく設定して充電制御を行った場合の応答波形を示す図である。
【0044】
次に、図1に示すA点にて3相地絡事故を想定してシミュレーション解析を行った例について説明する。ここでは、事故開始時間をt=2.00秒とし、事故回線が0.07秒後に遮断されるものとした。また、充電開始時間を2.10秒に設定し、16.00秒にて充電を終了し系統の安定状態へ復帰させるものとした。発電機の出力は、1.0pu(定格出力)である。
【0045】
まず、本発明に係る受電系統の安定化システムによる充電制御を行わない場合の発電機応答波形を示したのが図12であり、(A)は発電機出力、(B)は端子電圧、(C)は位相角、(D)は速度偏差、(E)はAVR制御信号、(F)は励磁電圧をそれぞれ示している。以下、図13及び図15においても同様であるが、この発電機応答波形から明らかなように発電機は3相地絡事故の発生により不安定となり第1波脱調に至っている。そこで、本発明に係る受電系統の安定化システムによる充電制御を行うと、図13に示すように動揺のダンピングが改善され、系統が安定化されることが判る。このときの充電電力のプロファイルを示したのが図14である。さらに、キャパシタ蓄電装置への充電電力を大きく設定すると、図15に示すようになり、図13と比較すると明らかなように安定性がより一層良好になることが判る。
【0046】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば上記実施の形態では、母線の地絡事故時に制御を行うシステムとして説明したが、事故時以外の系統運用時の過渡電力の変動に応じて充放電の制御を行い系統の安定化を行うようにしてもよいし、常時は発電機励磁システムのバックアップ電源としての用途を持たせることも可能である。また、直並列切り換え回路を有するキャパシタ蓄電装置の例を示して説明したが、直並列切り換え回路を有するものでなくてもよいし、他の形態の直並列切り換え回路を有するものであってもよいことはいうまでもない。
【0047】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、キャパシタ蓄電装置を電力系統に接続して電流の出入りを制御して過渡時のダンピングを改善し系統の安定化を行う電力系統の安定化システムであって、複数のキャパシタからなり該キャパシタのそれぞれに並列に接続して充電電圧・電流を検出し制御する並列モニタを有するキャパシタ蓄電装置と、電力系統とキャパシタ蓄電装置との間に接続され交流と直流との変換を行いキャパシタ蓄電装置の充放電を行う交直変換装置と、電力系統を監視して交直変換装置及びキャパシタ蓄電装置を制御する系統監視制御装置とを備え、並列モニタは、キャパシタの充電電流の一部をバイパスするトランジスタと抵抗からなるバイパス回路キャパシタの充電電圧を第1の設定電圧と比較する第1のコンパレータ、初期化モードが選択されたときオンにする初期化スイッチ、及びキャパシタの充電電圧を第1の設定電圧より高い第2の設定電圧と比較する第2のコンパレータを有し、充電時の第2のコンパレータの出力と端子電圧に基づき各キャパシタの充電電圧のバラツキの程度を判定しバラツキが大きい場合に初期化充電を行い、初期化スイッチをオンにして第1のコンパレータの出力によりキャパシタの充電電圧が第1の設定電圧以上になるとトランジスタを動作させ、第2のコンパレータの出力によりキャパシタの充電電圧が第2の設定電圧以上になると初期化終了を判定し、系統監視制御装置により電力系統を監視してキャパシタ蓄電装置に対して瞬時的な大電力の充放電の制御を行うときは初期化を解除して、過渡時のダンピングを改善し系統の安定化を行うように構成したので、SMESなどよりはるかに簡素でかつ低価格でシステムの実用化が可能になる。しかも、キャパシタ蓄電装置は、端子電圧に応じて電圧を調整するためキャパシタの直並列接続の切り換えを行う切り換え回路を有し、系統監視制御装置は、電力系統の事故遮断時に発電機端でキャパシタ蓄電装置に対し所定のスケジュール充電を行うことにより過渡時のダンピングを改善し系統の安定化を行うので、電解コンデンサよりも長時間の給電が高エネルギー密度で可能になり、SMESや電解コンデンサよりも格段に有利である。さらに、キャパシタの負担電圧のバラツキをなくすことができ、系統の容量に対し、その容量をカバーする無停電電源などに比して格段に小さな蓄電容量で系統の安定性を大幅に改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る電力系統の安定化システムの実施の形態を示す図である。
【図2】 事故検出後の充電スケジュールの例を示す図である。
【図3】 本発明に係る受電系統の安定化システムに用いるキャパシタ蓄電装置の構成例を示す図である。
【図4】 直並列切り換え回路を有するキャパシタ蓄電装置の他の実施の形態を示す図である。
【図5】 直並列切り換え回路を有するキャパシタ蓄電装置のさらに他の実施の形態を示す図である。
【図6】 初期化用と満充電検出用に別々のコンパレータを有する並列モニタの構成例を示す図である。
【図7】 キャパシタの使い方に見る充放電のスタイルと初期化のポイントの例を示す図である。
【図8】 初期化時の充電カーブと通常の充放電カーブの例を示す図である。
【図9】 初期化制御の例を説明するための図である。
【図10】 初期化処理の例を説明するための図である。
【図11】 バラツキの判定処理の例を説明するための図である。
【図12】 本発明に係る受電系統の安定化システムによる充電制御を行わない場合の発電機応答波形を示す図である。
【図13】 本発明に係る受電系統の安定化システムによる充電制御を行った場合の応答波形を示す図である。
【図14】 キャパシタ蓄電装置への充電電力のプロファイルを示す図である。
【図15】 充電電力を図11より大きく設定して充電制御を行った場合の応答波形を示す図である。
【符号の説明】
1…キャパシタ蓄電装置、2…交直変換器、3…系統監視制御装置、4…並列モニタ、5…発電機、6…無限大母線、C…キャパシタ

Claims (3)

  1. キャパシタ蓄電装置を電力系統に接続して電流の出入りを制御して過渡時のダンピングを改善し系統の安定化を行う電力系統の安定化システムであって、
    複数のキャパシタからなり該キャパシタのそれぞれに並列に接続して充電電圧・電流を検出し制御する並列モニタを有するキャパシタ蓄電装置と、
    電力系統と前記キャパシタ蓄電装置との間に接続され交流と直流との変換を行いキャパシタ蓄電装置の充放電を行う交直変換装置と、
    前記電力系統を監視して前記交直変換装置及びキャパシタ蓄電装置を制御する系統監視制御装置と
    を備え、前記並列モニタは、前記キャパシタの充電電流の一部をバイパスするトランジスタと抵抗からなるバイパス回路、前記キャパシタの充電電圧を第1の設定電圧と比較する第1のコンパレータ、初期化モードが選択されたときオンにする初期化スイッチ、及び前記キャパシタの充電電圧を前記第1の設定電圧より高い第2の設定電圧と比較する第2のコンパレータを有し、充電時の前記第2のコンパレータの出力と端子電圧に基づき各キャパシタの充電電圧のバラツキの程度を判定し前記バラツキが大きい場合に初期化充電を行い、前記初期化スイッチをオンにして前記第1のコンパレータの出力により前記キャパシタの充電電圧が前記第1の設定電圧以上になると前記トランジスタを動作させ、前記第2のコンパレータの出力により前記キャパシタの充電電圧が前記第2の設定電圧以上になると初期化終了を判定し、前記系統監視制御装置により前記電力系統を監視して前記キャパシタ蓄電装置に対して瞬時的な大電力の充放電の制御を行うときは前記初期化を解除して、過渡時のダンピングを改善し系統の安定化を行うように構成したことを特徴とする電力系統の安定化システム。
  2. 前記キャパシタ蓄電装置は、端子電圧に応じて電圧を調整するためキャパシタの直並列接続の切り換えを行う切り換え回路を有することを特徴とする請求項1記載の電力系統の安定化システム。
  3. 前記系統監視制御装置は、前記電力系統の事故遮断時に発電機端で前記キャパシタ蓄電装置に対し所定のスケジュール充電を行うことにより過渡時のダンピングを改善し系統の安定化を行うことを特徴とする請求項1記載の電力系統の安定化システム。
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