JP4044654B2 - 妻側の断面形状が異なる型枠によるトンネル用コンクリート打設方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、トンネル内に二次覆工用コンクリートを均一に打設することができる妻側の断面形状が異なる型枠によるトンネル用コンクリート打設方法に関するものである。なお、本明細書中、「打設」とは、養生硬化してない流動性コンクリートを型枠と、トンネル掘削面または一次覆工用コンクリート打設面と、の間に充填させることをいう。
【0002】
【従来の技術】
元来、トンネル内に二次覆工用コンクリートを打設するための型枠は、ガントリー上に天端フォーム、側フォームおよび下端フォームをそれぞれ配設させてなるものであり、型枠のラップ側(掘削側と反対側)、妻側(掘削側)は共にその断面形状は同一真円であった(図5参照)。
【0003】
この型枠を使用してトンネルに二次覆工用コンクリートを打設する場合、型枠のラップ側は既二次覆工用コンクリート打設面とラップアングル等の固着部材を介して強制的に真円状態を保持させてあるが、型枠の妻側は妻止部材によりトンネル内に自由端として位置固定させて、二次覆工用コンクリートの打設を行っていた。
【0004】
また、型枠は、硬質素材により成形することにより、剛性を付与させて打設する二次覆工用コンクリートの荷重に耐え得る構造とすることが望ましいが、硬質素材は非常に高価であるため、安価な軟質素材を使用することが常であり、この軟質素材からなる型枠は外力により弾性変形し易く、特に外力が集中する型枠の妻側の断面形状が横楕円に変形することが知られている(図6参照)。
【0005】
なお、図5および図6中、40は型枠、42は型枠40のラップ側、44は型枠40の妻側を示す。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来、ラップ側と妻側の断面形状が同一真円である型枠により二次覆工用コンクリート打設する場合、型枠の素材が軟質であるため、自由端である型枠の妻側に打設する二次覆工用コンクリートの荷重等の外力が集中し、型枠の妻側の断面形状が横楕円となり、トンネル内に打設する二次覆工用コンクリートが不均一となるばかりか、強度の均一性を図ることができないことが問題となっていた。
【0007】
また、型枠を脱型し、次いで型枠を移動させ、再び二次覆工用コンクリートを打設する場合、型枠のラップ側(前工程において妻側)の既二次覆工用コンクリート打設部の形状が横楕円となっているため、型枠のラップ作業において、型枠のラップ側の断面形状は真円であるので、型枠のラップ側と既二次覆工用コンクリート打設部との間に空隙が生じ、この空隙を充填(被覆)するための充填(被覆)部材を介入させる必要があり、ラップ作業が困難であることが問題となっていた。
【0008】
本発明は、このような欠点に鑑み、トンネル内に二次覆工用コンクリートを均一に打設でき、強度の均一性を図り、容易にラップが行える妻側の断面形状が異なる型枠によるトンネル用コンクリート打設方法およびその装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の方法は、ガントリー上に天端フォーム、側フォームおよび下端フォームを配設させてなる型枠を介して、トンネル内に二次覆工用コンクリートを打設する方法において、型枠のラップ側の断面形状を真円とし、妻側の断面形状を縦方向の径が横方向の径よりも長い縦楕円とすることにより、型枠を介してトンネル内に二次覆工用コンクリートを打設した際、型枠の妻側の形状を、型枠の妻側に加わる外力により真円に変形させて、トンネル内に二次覆工用コンクリートを均一に打設することを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明に係る妻側の断面形状が異なる型枠によるトンネル用コンクリート打設装置は、図1〜図4に示すように、以下の構成からなるものである。
【0012】
本発明で使用する型枠12は、トンネル14内に二次覆工用コンクリート16を打設するためのものであり、ガントリー18上に天端フォーム20、両側フォーム22,22および両下端フォーム24,24が配設され、天端フォーム20および側フォーム22は伸縮自在であり、側フォーム22および下端フォーム24は折畳自在である。
【0013】
本例において、天端フォーム20の伸縮手段はガントリー18に内装された油圧ジャッキ26であり、側フォーム22の伸縮手段はガントリー18に装着された油圧ジャッキ28である。
【0014】
型枠12の各フォーム20,22,24が回動ピン等のヒンジ機構(図示略)を介して回動自在に結合されている。
【0015】
型枠12のラップ側30(トンネル14の掘削側と反対側、図1および図2において左側)の断面形状を真円とし、妻側32(トンネル14の掘削側、図1および図2において右側)の断面形状を縦楕円としてある。
【0016】
この型枠12の妻側32の断面形状は、打設する二次覆工用コンクリート16の荷重等の外力による変形量を予め想定して決定される。
【0017】
なお、図中34は既一次覆工用コンクリート打設面、36は既二次覆工用コンクリート打設部を示す。
【0018】
本装置を使用してトンネル14内に二次覆工用コンクリート16を打設する方法を以下に詳述する。
【0019】
まず、型枠12をトンネル14の所定位置まで移動させる。
【0020】
この際、型枠12のラップ側30(トンネル掘削側と反対側)は、既二次覆工用コンクリート打設部36と重合させておく必要がある。
【0021】
次に、型枠12の妻側32(トンネル掘削側)周縁を確実に被覆(妻止め)する。
【0022】
また、下端フォーム24は、予め側フォーム22の下端縁と密着するように、位置させることにより、下端フォーム24と側フォーム22との間に空隙を生じないようにしておく必要がある。
【0023】
次に、既一次覆工用コンクリート打設面34と型枠12との間に二次覆工用コンクリート16を打設させ、二次覆工用コンクリート16を養生硬化させる。
【0024】
この際、型枠12の妻側32の断面形状が縦楕円であるため、自由端である型枠12の妻側32に二次覆工用コンクリート16の荷重等の外力が加わると、型枠12の妻側32の断面形状が真円に弾性変形し、型枠12のラップ側と妻側とが同一真円となり、トンネル14内に二次覆工用コンクリート16を均一に打設することができると共に、強度の均一性を図ることができる。
【0025】
次に、型枠12を脱型させる。
【0026】
前記工程により、型枠12が設置された個所の二次覆工用コンクリートの打設が完了する。
【0027】
この二次覆工用コンクリート16の打設を、トンネル掘削側へ向けて順次型枠12を移動させて行い、トンネル14の全長にわたり行う。
【0028】
この際、型枠12を脱型し、次いで型枠12を移動させ、再び二次覆工用コンクリート16を打設する場合、型枠12のラップ側30(前工程において妻側)の既二次覆工用コンクリート打設部36の形状が、型枠12のラップ側30と同一真円となるため、型枠12のラップ側30と既二次覆工用コンクリート打設部36との間に空隙が生じることがなく、この空隙を充填(被覆)するための充填(被覆)部材を使用する必要が全くなく、そのまま容易にラップ作業を行うことができる。
【0029】
なお、本例において、天端フォーム20、側フォーム22および下端フォーム24の伸縮手段は、いずれも油圧ジャッキによるものであるが、他の移動手段、例えばスクリューモーターによるものでもよく、他の伸縮機構でもよい。
【0030】
また、本例は円形のトンネル等のコンクリート打設におけるものであるが、半円形のトンネル、例えば海中トンネル、下水道等にも利用できる。
【0031】
【発明の効果】
本発明に係る妻側の断面形状が異なる型枠によるトンネル用コンクリート打設方法によれば、型枠のラップ側の断面形状を真円とし、型枠の妻側の断面形状を縦方向の径が横方向の径よりも長い縦楕円としてあるため、二次覆工用コンクリートを打設する場合、打設する二次覆工用コンクリートの荷重等の外力により型枠の妻側の断面形状が型枠のラップ側と同一真円となり、トンネル内に二次覆工用コンクリートを均一に打設することができると共に、強度の均一性を図ることができる。
【0032】
また、型枠を脱型し、次いで型枠を移動させ、再び二次覆工用コンクリートを打設する場合、型枠のラップ側(前工程において妻側)の既二次覆工用コンクリート打設部の形状が、型枠のラップ側と同一真円となるため、型枠のラップ側と既二次覆工用コンクリート打設部との間に空隙が生じることがなく、この空隙を充填(被覆)するための充填(被覆)部材を使用する必要が全くなく、そのまま容易にラップ作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る装置の使用状態を示す平面図。
【図2】同、簡略側面図。
【図3】同、ラップ側正面図。
【図4】同、妻側正面図。
【図5】従来例を示す簡略側面図。
【図6】同、二次覆工用コンクリート打設状態を示す簡略側面図。
【符号の説明】
12 型枠
14 トンネル
16 二次覆工用コンクリート
18 ガントリー
20 天端フォーム
22 側フォーム
24 下端フォーム
30 ラップ側(型枠の)
32 妻側(型枠の)
Claims (1)
- ガントリー(18)上に天端フォーム(20)、側フォーム(22)および下端フォーム(24)を配設させてなる型枠(12)を介して、トンネル(14)内に二次覆工用コンクリート(16)を打設する方法において、型枠(12)のラップ側(30)の断面形状を真円とし、妻側(32)の断面形状を縦方向の径が横方向の径よりも長い縦楕円とすることにより、型枠(12)を介してトンネル(14)内に二次覆工用コンクリート(16)を打設した際、型枠(12)の妻側(32)の形状を、型枠(12)の妻側(32)に加わる外力により真円に変形させて、トンネル(14)内に二次覆工用コンクリート(16)を均一に打設することを特徴とする妻側の断面形状が異なる型枠によるトンネル用コンクリート打設方法。
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JP26929397A JP4044654B2 (ja) | 1997-09-16 | 1997-09-16 | 妻側の断面形状が異なる型枠によるトンネル用コンクリート打設方法 |
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Publications (2)
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1997
- 1997-09-16 JP JP26929397A patent/JP4044654B2/ja not_active Expired - Fee Related
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