JP4043758B2 - 半導体レーザ素子 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、共振器構造をGaAs基板上に備える半導体レーザ素子に関し、更に詳細には、低いしきい値で、かつ温度特性が高い半導体レーザ素子、特に光通信用の長波長帯半導体レーザ素子として最適な半導体レーザ素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光加入者線システムで光源として使用される半導体レーザ素子は、光ファイバーの分散が最小となる波長1.3μm帯の半導体レーザ素子が主流になろうとしている。
波長1.3μm帯の半導体レーザ素子として、以前から、InP基板上に形成したGaInAsP系半導体レーザ素子が開発されており、室温でのしきい値電流が1mA未満になる低しきい値電流の半導体レーザ素子が実現している。
【0003】
ところで、GaInAsP系の材料系は、しきい値の温度特性が50〜70Kと悪いので、GaInAsP系半導体レーザ素子に冷却素子を設けて素子温度を制御することが必要である。
光加入者線システムで各家庭に半導体レーザ装置を光源として配置するためには、レーザ送信モジュールの小型化と低消費電力化が要求されており、冷却素子を必要としない温度特性に優れた長波長帯半導体レーザ素子が強く求められている。
【0004】
そこで、GaAs基板上に、GaInNAsを活性層に用いた半導体レーザ素子により、特性温度を180K程度まで向上させることができると提案され、実験的にも、130〜200K程度の高温度特性が報告されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これまで報告されているGaInNAs半導体レーザ素子は、一般のInP基板上のGaInAsP系レーザと比べて、室温でのしきい値電流密度が高いという問題があった。
そこで、本発明者らは、これを解決するための方策として、2つの方法を提案している。
一つは、室温でのしきい値電流密度を低下させるために、GaInNAsに微量のSbを組成として含ませ、GaInNAsの3次元成長を抑制して、GaInNAsSb井戸層とする方法である(特願2001−124300)。
【0006】
他の一つは、GaInNAsSb井戸層と、GaNAs障壁層とを組み合わせて用いることである(特願2001−124300)。
障壁層にGaNAsを用いる問題点として、しきい値電流密度は低くなるものの、井戸層とバリア層の間の電子に対するエネルギー障壁(以下、ΔEbとも言う)が低くなるために、特性温度が低下して80〜100K程度になってしまうということである。ここで、ΔEbは、量子井戸内の電子の第一量子準位とバリア層の間のエネルギー障壁を表す。
【0007】
そこで、更に、本発明者らは、GaAsバリア層と同程度の電子に対するエネルギー障壁(ΔEb)を有するGaNAsPバリア層又はAlGaNAsバリア層を使い、かつその組成を限定することにより、特性温度の低下を抑制する方法を提案している(特願2001−127476)。
【0008】
しかし、バリア層をGaNAsP又はAlGaNAsで構成する方法にも更なる課題がある。ここで、図5を参照して、その課題を説明する。図5に、従来のGaNAsP又はAlGaNAsバリア層を用いた半導体レーザ素子の伝導体バンドダイアグラムを示す。
GaNAsPバリア層の場合、GaAs(λg=0.87μm)バリア層と同程度にGaNAsPバリア層のΔEbを大きくするためには、リン(P)組成を多くする必要があるものの、P組成を多くすると、引っ張り歪が大きくなり、井戸層との界面のせん断応力が大きくなって、結晶性の向上が難しくなるという問題がある。。
また、AlGaNAsバリア層の場合、GaAsバリア層と同程度にAlGaNAsバリア層のΔEbを大きくするためには、Al組成を多くする必要があるものの、Al組成を多くすると、Alと結合しやすい酸素に起因した非発光再結合センターが増加して、結晶性の向上が難しくなるという問題がある。
【0009】
そこで、本発明の目的は、このような実情に鑑み、長波長帯GaInNAs系レーザ素子において、特性温度が150〜200K程度に高く、且つ、室温でのしきい値電流密度が低い半導体レーザ素子を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、量子井戸構造の少なくとも一方の側に多重量子障壁層を設けることにより、量子井戸構造のΔEbを大きくすることを着想し、実験を重ねて、本発明を発明するに到った。
上記目的を達成するために、本発明に係る半導体レーザ素子は、光を発生する活性層と、光を閉じ込めるクラッド層とを有し、発生した光からレーザ光を得る共振器構造をGaAs基板上に備える半導体レーザ素子において、
活性層が、GaInNAs(Sb)井戸層とGaNAs(Sb)障壁層とを有する量子井戸構造として構成され、
多重量子障壁層が、量子井戸構造の少なくとも一方の側に隣接して装荷されていることを特徴としている。
【0011】
本発明では、GaInNAs(Sb)井戸層とGaNAs(Sb)障壁層とを有する量子井戸構造の少なくともの一方の側に隣接して多重量子障壁構造(以下、MQBと言う)が配置されている。
ここで、GaInNAs(Sb)は、GaInNAs、又はGaInNAsに微量のSbを添加したGaInNAsSbを意味している。また、GaNAs(Sb)は、GaNAs、又はGaNAsに微量のSbを添加したGaNAsSbを意味している。
【0012】
MQBは、数分子層(ML)の低バンドギャップ・エネルギー(Eg)層と、数分子層(ML)の高バンドギャップ・エネルギー(Eg)層との積層の繰り返しとして構成され、バルクのバリア層を用いた場合よりも、電子波の干渉により、実効的な電子障壁を高めることができるものである。
以上の構成により、量子井戸構造のΔEbが大きくなるので、量子井戸構造のバリア層としてGaNAsを用いる多重量子井戸または単一量子井戸により、低しきい値で温度特性の高い、長波長帯の半導体レーザ素子、例えば1.3μm帯半導体レーザ素子を実現することができる。
【0013】
MQBは、Eg(バンドギャップ・エネルギー、以下同様)の小さいGaNAs(Sb)と、Egの大きいAlGaNAs(Sb)とから構成されるMQBや、Egの小さいGaNAs(Sb)と、Egの大きいGaNAsP(Sb)とから構成されるMQB等が考えられる。
AlGaNAs(Sb)は、AlGaNAs、又はAlGaNAsに微量のSbを添加したAlGaNAsSbを意味する。
【0014】
ここで、図2を参照して、一つの例を説明する。図2は、本発明に係る多重量子障壁構造(MQB)を備えた半導体レーザ素子の一例の伝導体バンドダイアグラムである。また、図2は実施形態例1の半導体レーザ素子の伝導体バンドダイアグラムでもある。
本例の半導体レーザ素子の多重量子障壁構造(MQB)は、図2に示すように、GaInNAsSb井戸層と、GaNy1Asバリア層(バルクのλg=1.08μm)から構成される2重量子井戸、その両側にGaNy1As低エネルギーギャップ層(バルクのλg=1.08μm)5分子層とAlxGa1-xy1As(x=0.12、バルクのλg=0.96μm)高エネルギーギャップ層5分子層とから構成される5周期のMQBである。
MQBのトータルの膜厚は、約15nmとなる。
【0015】
図3には、量子井戸の電子のn=1レベルから計算した、各バリア層のエネルギー障壁(ΔEb)を示す。
図3に示すように、GaNAsバルクバリア層は133meVのエネルギー障壁、及びAlGaNAsバルクバリア層は233meVのエネルギー障壁を構成する。一方、GaNAs/AlGaNAs系MQBは、エネルギー障壁が電子波の干渉により実効的エネルギー障壁として330meVまで増加する。
【0016】
GaNAs/AlGaNAs系MQBの利点は、第1には、MQBの各層がNを含むので、結晶性が良くなるということ、第2には、バルクのAlGaNAs(λg〜0.87μm)よりも低Al組成で同じエネルギー障壁を実現することができるので、その結果、酸素に起因する非発光再結合センターを減少させることができることである。そして、これにより、しきい値電流密度を低下させることができる等のレーザ特性を向上させることができる。
第3には、MQBの成長工程で、窒素(N)流量を変えたり、切り替えたりする必要が無いので、特に、分子線エピタキシー法で成長する場合に、ラジカルが安定して成長し易いということである。
【0017】
ここで、図4を参照して、別の例を説明する。図4は、本発明に係る多重量子障壁構造(MQB)を備えた半導体レーザ素子の別の例の伝導体バンドダイアグラムである。また、図4は実施形態例2の半導体レーザ素子の伝導体バンドダイアグラムでもある。
本例の半導体レーザ素子の多重量子障壁構造(MQB)は、図4に示すように、MQBをGaNy1As低エネルギーギャップ層(バルクのλg=1.08μm)5分子層と、GaNy1AsP高エネルギーギャップ層(バルクのλg=0.96μm)5分子層とから構成される5周期のMQBである。MQBのトータルも膜厚としては約15nmとなる。
【0018】
GaNAs/GaNAsP系MQBの利点は、第1には、MQBの各層がNを含むので結晶性が良くなるということ、第2には、バルクのGaNAsP(λg=0.87μm)よりも低P組成で同じエネルギー障壁を実現することができるので、バリア層の引っ張り歪量が低減されて井戸層とバリア層界面のせん断応力が低減され、結晶性が向上することである。そして、それにより、しきい値電流密度の低減等のレーザ特性を向上させることができる。
第3には、MQBの成長工程で、窒素(N)流量を変えたり、切り替えたりする必要が無いので、特に、分子線エピタキシー法で成長する場合に、ラジカルが安定して成長し易いということである。
【0019】
図2及び図4では、量子井戸構造のバリア層としてGaNAsを用いたが、GaNAsSbでも良い。
また、MQBの低Eg層をGaNAsとしたが、GaNAsSb層でも良く、MQBの高Eg層をAlGaNAs、又はGaNAsPとしたが、Sbを含んだAlGaNAsSb、又はGaNAsPSbでも良い。
MQBを構成する材料は、ここで述べた以外の材料、例えば低Eg層としてInGaNAsSb、或いは高Eg層としてAlInGaNAsSbP等を用いても良い。
【0020】
このように、ΔEbが大きく取れるため高い特性温度を有することができ、尚且つ、バリア層にNを含むので結晶性の向上した、しきい値電流密度の低いレーザを提供できる。
本発明は、端面出射型半導体レーザ素子にも、また、面発光型半導体レーザ素子にも適用できる。更には、発光波長が、0.85μmよりも長波長帯の半導体レーザ素子、例えば1.3μm帯、及び1.55μm帯の半導体レーザ素子に好適に適用できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に、実施形態例を挙げ、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を具体的かつ詳細に説明する。
実施形態例1
本実施形態例は、本発明に係る半導体レーザ素子の実施形態の一例であって、図1は本実施形態例の半導体レーザ素子の層構造を示す模式図、図2は本実施形態例の半導体レーザ素子の伝導体バンドダイアグラムである。
本実施形態例の半導体レーザ素子10は、リッジ導波路型の1300nm帯半導体レーザ素子であって、図1に示すように、n−GaAs(100)面基板12上に、膜厚0.5μmのn−GaAs(n=1×1018cm-3)バッファ層14、膜厚2μmのn−Al0.3Ga0.7As(n=1×1018cm-3)クラッド層16、膜厚0.08μmのGaAs光閉じ込め層18、MQB構造層20、活性層22、MQB構造層24、膜厚0.08μmのGaAs光閉じ込め層26、膜厚2μmのp−Al0.3Ga0.7As(p=1×1018cm-3)クラッド層28、及び膜厚0.3μmのp−GaAs(p=3×1019cm-3)コンタクト層30を、順次、積層してなる積層構造を備えている。
【0022】
MQB構造層20、24をそれぞれ上下に有する活性層22は、Ga0.63In0.370.011As0.973Sb0.016井戸層22aと、GaNy1As(y1=0.018)バリア層(バルクのλg=1.08μm)22bとを有する2重量子井戸として構成されている。
MQB構造層20は、GaNy1As低エネルギーギャップ層(バルクのλg=1.08μm)の5分子層20aと、AlXGa1-Xy1As(X=0.12、λg=0.96μm)高エネルギーギャップ層の5分子層20bとの5周期のMQB構造層として構成されている。ここで、N組成は、厚膜のGaNAs層のX線回折により求めたものである。
また、MQB構造層24は、MQB構造層20と同じ構成である。MQB構造層20、24のそれぞれのトータルの膜厚は、約15nmである。
【0023】
積層構造のうち、p−GaAsコンタクト層30及びp−Al0.3Ga0.7Asクラッド層28の上部は、エッチングされ、活性層幅3μmのリッジ導波路型として形成されている。
リッジ側面及びp−Al0.3Ga0.7Asクラッド層28の残り層上には、p側電極34を設けた窓領域を除いて、絶縁膜32が成膜されている。
p側電極34は、Au−ZnまたはTi/Pt/Au等のp型オーミック性金属膜として形成されている。また、n−GaAs基板12の裏面を研磨して板厚を100μm程度に調整した後、n側電極36として、Au−Ge/Ni/Au金属膜が設けてある。
共振器長は300μm、前端面(出射端面)は劈開面であり、後端面には反射率80%の反射膜(図示せず)がHRコーティングにより設けられている。
【0024】
半導体レーザ素子10の作製では、通常の成長プロセスを適用することによって、容易に作製することができる。また、MQB構造層20、24は、ガスソースMBE法、MBE法、CBE法、MOCVD法のいずれかにより容易に形成することができる。
【0025】
本実施形態例の半導体レーザ素子10を試作し、ボンディングして、光出力−注入電流特性を調べた結果、25℃のしきい値電流密度(Jth)は0.5kA/cm2と低く、25℃から85℃のしきい値温度特性は、160Kという高い特性温度が得られた。
【0026】
実施形態例2
本実施形態例は本発明に係る半導体レーザ素子の実施形態の別の例であって、図4は本実施形態例の半導体レーザ素子の伝導体バンドダイアグラムである。
本実施形態例の半導体レーザ素子は、リッジ導波路型の1300nm帯半導体レーザ素子であって、MQB構造層の構成を除いて、実施形態例1の半導体レーザ素子10と同じ構成を備えている。
活性層22を上下に挟む本実施形態例のMQB構造層42、46は、図4に示すように、GaNAsP/GaNAsからなるMQB構造層である。
MQB構造層42、46は、それぞれ、GaNy1As(y1=0.018、λg=1.08μm)低エネルギーギャップ層の5分子層と、GaNy1AsPy2(y1=0.018、y2=0.12、λg=0.96μm)高エネルギーギャップ層の5分子層とから構成される5周期のMQBである。
以上の構成により、本実施形態例の半導体レーザ素子は、実施形態例1と同様の効果を奏することができる。
【0027】
実施形態例1及び2で2重量子井戸として構成されている活性層22のGaNy1Asバリア層22bは、Sbを含んだGaNy1AsSbバリア層でも良い。
また、MQBの低Eg層をGaNAsとしたが、GaNAsSbでも良く、MQBの高Eg層をAlGaNAs又はGaNAsPとしたが、Sbを含んだAlGaNAsSb又はGaNAsPSbでも良い。MQBを構成する材料は、ここで述べた以外の材料を用いても良い。
【0028】
実施形態例1及び2では、活性層の上下両側にMQB構造層を設けているが、活性層の上下少なくとも一方にMQB構造層を設けても、バルク層のみの障壁層を有する構造よりも、しきい値電流密度が低く、特性温度が高くなるという効果を奏することを確認することができた。
また、クラッド層はAlGaAsを用いたが、InGaPでも良い。更には、2重量子井戸を用いたが、単一量子井戸でも3重量子井戸以上の多重量子井戸でも良い。
また、実施形態例1及び2では、波長1300nm帯の半導体レーザ素子を例として示したが、波長1480nm帯、1550nm帯、1650nm帯の半導体レーザ素子にも同様に適用することができる。
【0029】
光閉じ込め層は、GaAsを用いたSCH構造の代わりに、AlXGa1-XAsを用いたGRIN−SCH構造でも良い。
本実施形態例は、ストライプ型半導体レーザ素子の構造として、リッジ導波路型半導体レーザ素子を例として示したが、本発明は、埋め込み型ヘテロ構造(BH)ストライプレーザでも、TJSレーザ等にも適用できる。
更には、面発光レーザの活性層としても、本発明を適用することができる。
また、活性層の少なくとも一方の側にMQBを設けることにより、面発光型半導体レーザ素子にも本発明を適用することができる。更には、フォトダイオード等の受発光素子にも適用できる。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、活性層が、GaInNAs(Sb)井戸層とGaNAs(Sb)障壁層とを有する量子井戸構造として構成されているとき、量子井戸構造の少なくとも一方の側に隣接して多重量子障壁層を装荷することにより、しきい値電流密度が低く、特性温度が高く、活性層を含む層を含む層の結晶性が良好な半導体レーザ素子を実現することができる。
例えば、GaAs基板上に形成された1300nm帯GaInNAs(Sb)量子井戸構造の半導体レーザ素子では、活性層の少なくとも一方の側に多重量子障壁層(MQB)を設けることにより、結晶性が向上して、しきい値電流密度が低減し、かつΔEbが大きくなることにより150K以上の特性温度を実現することができる。
これにより、低しきい値電流密度で、かつ高温度特性を有するペルチェ素子フリーのアクセス向けの1.3μm帯の半導体レーザ素子を提供できる。また、本発明を適用することにより、GaAs基板上に形成された1.3μm帯GaInNAs(Sb)面発光型半導体レーザ素子の特性を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1の半導体レーザ素子の層構造を示す模式図である。
【図2】実施形態例1の半導体レーザ素子の伝導体バンドダイアグラムである。
【図3】量子井戸の電子のn=1レベルから計算した、バリア層のエネルギー障壁(ΔEb)を示す。
【図4】実施形態例2の半導体レーザ素子の伝導体バンドダイアグラムである。
【図5】従来のGaNAsP又はAlGaNAsバリア層を用いた半導体レーザ素子の伝導体バンドダイアグラムを示す。
【符号の説明】
10 実施形態例1の半導体レーザ素子
12 n−GaAs(100)面基板
14 n−GaAs(n=1×1018cm-3)バッファ層
16 n−Al0.3Ga0.7As(n=1×1018cm-3)クラッド層
18 GaAs光閉じ込め層
20 MQB構造層
22 活性層
24 MQB構造層
26 GaAs光閉じ込め層
28 p−Al0.3Ga0.7As(p=1×1018cm-3)クラッド層
30 p−GaAs(p=3×1019cm-3)コンタクト層
32 絶縁膜
34 p側電極
36 n側電極

Claims (5)

  1. 性層と、クラッド層とを有し、発生した光からレーザ光を得る共振器構造をGaAs基板上に備える半導体レーザ素子において、
    活性層が、GaInNAs(Sb)井戸層とGaNAs(Sb)障壁層とを有する量子井戸構造として構成され、
    GaNAs(Sb)からなる低バンドギャップ・エネルギー層と、GaNAsP(Sb)又はAlGaNAs(Sb)からなる高バンドギャップ・エネルギー層とを有する多重量子障壁層が、量子井戸構造の少なくとも一方の側に隣接して装荷されていることを特徴とする半導体レーザ素子。
  2. 発光波長が、0.85μmよりも長波長帯であることを特徴とする請求項に記載の半導体レーザ素子。
  3. 発光波長が、1.3μm帯であることを特徴とする請求項に記載の半導体レーザ素子。
  4. 発光波長が、1.55μm帯であることを特徴とする請求項に記載の半導体レーザ素子。
  5. 面発光型半導体レーザ素子であることを特徴とする請求項1から4の何れか一に記載の半導体レーザ素子。
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