JP4043283B2

JP4043283B2 - Rubber composition for pneumatic tire

Info

Publication number: JP4043283B2
Application number: JP2002146168A
Authority: JP
Inventors: 直也網野; 司丸山; 和憲石川
Original assignee: Yokohama Rubber Co Ltd
Current assignee: Yokohama Rubber Co Ltd
Priority date: 2002-05-21
Filing date: 2002-05-21
Publication date: 2008-02-06
Anticipated expiration: 2022-05-21
Also published as: JP2003335902A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機化処理された層状粘土鉱物を用いた空気入りタイヤのインナーライナー用ゴム組成物、更に詳しくは、固体状ゴムと有機化処理された層状粘土鉱物との相溶化剤として特定の液状ゴムを配合した空気入りタイヤのインナーライナー用ゴム組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】
空気入りタイヤでは、通常、空気透過防止のために空気透過性の低いブチルゴムを配合したインナーライナーを設けている。車両の安全性やインナーライナーの薄ゲージ化による軽量化の目的から、更に空気透過性の低いゴムが求められている一方、ブチルゴムを用いたインナーライナーは、隣接パーツとの接着力が弱く別途接着層を設ける必要があることやコストが高いため、ブチルゴムの配合量を極力減らしたインナーライナーも求められている。その手法の一つとして、粘土を配合する方法が示されている（特開昭５７―２３４６号公報、特開平５―１７６４１号公報、および特表平８―５１０４２１号公報）が、粘土は、補強剤として配合されるカーボンブラックと比べて粒子が大きく、ゴムとの結合力が弱いために大量に配合するとゴムの物性が低下するという問題があった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
本発明では、層間剥離する有機化処理された層状粘土鉱物のゴムへの配合に当たり、相溶化剤を用いることで粘土鉱物が少量で足り、かつ気体透過性も大きく低下させる、空気入りタイヤのインナーライナー用ゴム組成物を提供することを目的とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、ジエン系ゴム、ブチルゴムおよびハロゲン化ブチルゴムから選ばれる１種または２種以上の固体状ゴム１００重量部と有機化剤として有機オニウム塩を用いて有機化処理された層状粘土鉱物１〜１５０重量部とを配合したゴム組成物であって、更に、当該固体状ゴムおよび層状粘土鉱物の相溶化剤として、無水マレイン酸構造を含有するジエン系液状ゴムおよび液状ブチルゴムから選ばれる１種以上の液状ゴムから製造されたアンモニウム塩構造を有する変性液状ゴムを１〜５０重量部含む空気入りタイヤのインナーライナー用ゴム組成物が提供される。
【０００５】
また、本発明によれば、前記アンモニウム塩構造を有する変性液状ゴムが下記式１で示される変性液状ゴムである、前記ゴム組成物が提供される。
【化２】

式中、Ｒ¹は、分子鎖中にヘテロ原子を含んでもよいアルキレン基であり、Ｒ²、Ｒ³およびＲ⁴は、水素原子、アルキル基、アリール基またはアリル基であり、これらは同一であっても異なってもよく、Ｘは、Ｃｌ、Ｂｒ、Ｉ、ＢＦ₄、ＰＦ₆、またはＲ⁵ＣＯＯ（Ｒ⁵は、水素原子または炭素数１〜２０個の炭化水素基である）であり、Ｙは、Ｏ、ＮＨ、またはＳである。
【０００６】
また、本発明によれば、前記固体状ゴムがジエン系ゴム８０〜０重量部とブチルゴムまたはハロゲン化ブチルゴム２０〜１００重量部とからなり、かつ、前記液状ゴムがアンモニウム塩構造を有する変性液状ブチルゴムである、前記ゴム組成物が提供される。
【０００７】
また、本発明によれば、前記固体状ゴムがジエン系ゴム１００〜８０重量部とブチルゴムまたはハロゲン化ブチルゴム０〜２０重量部とからなり、かつ、前記液状ゴムがアンモニウム塩構造を有する変性ジエン系液状ゴムである、前記ゴム組成物が提供される。
【０００８】
更に、本発明によれば、前記アンモニウム塩構造を有する変性ジエン系液状ゴムの主鎖を構成するモノマー単位が、前記固体状ゴムに含まれるジエン系ゴムの少なくとも１成分の主鎖を構成するモノマー単位と同一である、前記ゴム組成物が提供される。
【０００９】
【発明の実施の形態】
本発明者等は、層状粘土鉱物を有機オニウムイオンによりイオン交換した有機化粘土（有機化処理された層状粘土）と相溶化剤として無水マレイン酸構造を含有する液状ゴムから製造されたアンモニウム塩構造を有する変性液状ゴムをタイヤ用のインナーライナーゴムに配合することにより、少量の有機化処理粘土を用いてインナーライナーの空気透過性を大幅に低下させることができることを見出した。この原理は、層状粘土が有機化によって疎水化されてゴムへの親和性が高まり、相溶化剤によって層状粘土が各層毎に剥離してゴム中に微分散するナノ複合体が形成され、このようにしてゴム中に微分散した層状粘土が一方向に配向して気体の透過性を遮断するものと考えられる。
【００１０】
本発明で用いる固体状ゴムとしては、一般に、タイヤ用インナーライナーに使用されるゴム、即ち、ジエン系ゴムおよびその水添物（ＮＲ、ＩＲ、エポキシ化天然ゴム、ＳＢＲ、ＢＲ（高シスＢＲおよび低シスＢＲ）、ＮＢＲ、水素化ＮＢＲ、水素化ＳＢＲ等）、ブチルゴム（ＩＩＲ）、およびハロゲン化ブチルゴム（Ｂｒ−ＩＩＲ、Ｃｌ−ＩＩＲ）を使用することができる。
【００１１】
本発明で用いる有機化処理された層状粘土鉱物には、粘土鉱物を構成する層状構造のシート表面に有機化剤がイオン結合することによって有機化された粘土が使用される。この有機化によって粘土鉱物を構成する層状シート間に有機化剤が入り込み、そのシート間が拡張され、これをゴムと混練するときは、シートが剥離しながらゴム中に混入される。かかる有機化剤としては、有機オニウムイオン塩を用いることが好ましく、その有機オニウムイオンとしては、有機アンモニウムイオン、有機スルホニウムイオン、有機ホスホニウムイオン、ピリジニウムイオン等が使用される。本発明では、有機アンモニウムイオンを用いたものが好ましい。
【００１２】
本発明で用いる前記層状粘土鉱物には、モンモリロナイト、サポナイト、ハイデライト、ノントライト、ヘクトライト、スティブンサイト等のスメクタイト系や、バーミキュライト、ハロイサイト等があり、天然または合成のいずれも使用することができる。また、本発明では、これら層状粘土鉱物の一種あるいは二種以上が使用されてもよい。
【００１３】
本発明で相溶化剤として用いるアンモニウム塩構造を有する変性液状ゴムとしては、下記式１に示される無水マレイン酸構造を含有する液状ゴムから製造されたアンモニウム塩構造を有する変性液状ゴムが有効に使用される。
【化３】

式中、Ｒ¹は、分子鎖中にヘテロ原子を含んでもよいアルキレン基であり、Ｒ²、Ｒ³およびＲ⁴は、水素原子、アルキル基、アリール基またはアリル基であり、これらは同一であっても異なってもよく、Ｘは、Ｃｌ、Ｂｒ、Ｉ、ＢＦ₄、ＰＦ₆、またはＲ⁵ＣＯＯ（Ｒ⁵は、水素原子または炭素数１〜２０個の炭化水素基である）であり、Ｙは、Ｏ、ＮＨ、またはＳである。
【００１４】
このようなアンモニウム塩構造を有する変性液状ゴムは、例えば、市販の液状無水マレイン酸変性ポリイソブチレンゴム、液状無水マレイン酸変性ポリイソプレンゴム、あるいは液状無水マレイン酸変性ポリブタジエンゴムなどの液状ゴムを下記式２の３級アミノ化合物と酸、あるいは下記式３の４級アンモニウム化合物で反応処理することによって容易に得ることができる。このアンモニウム塩構造を有する変性液状ゴムは、加硫への影響（耐スコーチ）を考慮すると、４級アミンであることが好ましい。
【００１５】
【化４】

式中、Ｒ¹は、分子鎖中にヘテロ原子を含んでもよいアルキレン基であり、Ｒ²、Ｒ³は、水素原子、アルキル基、アリール基、またはアリル基であり、これらの基は同一であっても異なってもよく、Ｙは、Ｏ、ＮＨまたはＳである。
【００１６】
【化５】

式中、Ｒ¹は、分子鎖中にヘテロ原子を含んでもよいアルキレン基であり、Ｒ²、Ｒ³、Ｒ⁴は、水素原子、アルキル基、アリール基、またはアリル基であり、これらの基は同一であっても異なってもよく、Ｘは、Ｃｌ、Ｂｒ、Ｉ、ＢＦ₄、ＰＦ₆またはＲ⁵ＣＯＯ（Ｒ⁵は、水素原子、炭素数１〜２０個の炭化水素基）であり、Ｙは、Ｏ、ＮＨまたはＳである。
【００１７】
本発明の空気入りタイヤのインナーライナー用ゴム組成物は、一般的なバンバリーミキサー、ブラベンダーミキサーあるいは二軸押出機等を用いて、前記固体状ゴムに有機化処理された層状粘土鉱物とアンモニウム塩構造を有する変性液状ゴムを配合、混練することによって、有機化処理された層状粘土鉱物の層状シートが微分散されたゴム／粘土ナノ複合体として得られるが、有機化処理された層状粘土鉱物が少量で空気遮断性の優れたインナーライナーを得るためには、本発明では、前記固体状ゴム１００重量部に対して、有機化処理された層状粘土鉱物を１〜１５０重量部、好ましくは５〜１００重量部と、相溶化剤としての無水マレイン酸構造を含有する液状ゴムから製造されたアンモニウム塩構造を有する変性液状ゴムを１〜５０重量部、好ましくは２〜４０重量部とを配合することが好ましい。
【００１８】
一般に、前記相溶化剤は、マトリクスゴムと同じ組成の変性液状ゴムを用いることが好ましい。そこで、通常のタイヤ用インナーライナーにブチル系ゴムの高配合系が用いられる場合には、その相溶化剤は、前記変性液状ゴムが無水マレイン酸構造を含有する変性液状ブチルゴムから製造されたアンモニウム塩構造を有する液状ブチルゴムであることが好ましく、このような場合には、ジエン系ゴム８０〜０重量部、およびブチルゴムあるいはハロゲン化ブチルゴム２０〜１００重量部からなる固体状ゴム１００重量部に対して、有機化処理された層状粘土鉱物１〜１５０重量部と相溶化剤としての前記アンモニウム塩構造を有する変性液状ブチルゴム１〜５０重量部とを配合した空気入りタイヤのインナーライナー用ゴム組成物とすることが好ましい。
【００１９】
しかしながら、タイヤ用インナーライナーにジエン系ゴムまたはブチル系ゴムの低配合系が用いられる場合には、その相溶化剤は、前記変性液状ゴムが無水マレイン酸構造を含有するジエン系液状ゴムから製造されたアンモニウム塩構造を有する変性ジエン系液状ゴムを使用することも有効であり、このような場合には、ジエン系ゴム１００〜８０重量部、およびブチルゴムあるいはハロゲン化ブチルゴム０〜２０重量部からなる固体状ゴム１００重量部に対して、前記有機化処理された層状粘土鉱物１〜１５０重量部と相溶化剤としての前記アンモニウム塩構造を有する変性ジエン系液状ゴム１〜５０重量部とを配合した空気入りタイヤのインナーライナー用ゴム組成物とすることも有効である。
【００２０】
この場合に、更に、相溶化剤としての前記アンモニウム塩構造を有する変性ジエン系液状ゴムの主鎖を構成するモノマー単位が、前記固体状ゴムに含まれるジエン系ゴムの少なくとも１成分の主鎖を構成するモノマー単位と同一であるようにすることもより一層有効である。
【００２１】
本発明の空気入りタイヤのインナーライナー用ゴム組成物には、上記必須成分に加えて、更に、カーボンブラックやシリカ等の補強剤、加硫また架橋剤、加硫または架橋促進剤、各種オイル、老化防止剤、充填剤、軟化剤、可塑剤等の一般のゴム組成物に配合される各種配合剤および添加剤を配合することができ、これら配合剤、添加剤の配合量も一般的な量とすることができる。
【００２２】
【実施例】
以下、標準例、実施例および比較例によって本発明を更に説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでないことは言うまでもない。
【００２３】
有機化処理された層状粘土鉱物（アンモニア処理粘土）の調製
水３Ｌに、ジオレイルジメチルアンモニウムクロライド（日本油脂製、カチオン２−ＯＬＲ、７５％含有物）９３.２ｇを添加した後、温度を８０℃とした。この水溶液に、層状粘土鉱物Ｎａ型モンモリロナイト（クニミネ工業製、クニピアＦ）１００ｇを徐々に添加し、８０℃で５時間攪拌することにより、層状粘土鉱物の有機化処理を行なった。得られた沈殿物をろ過および水で洗浄した後、乾燥することによりジオレイルジメチルアンモニウムイオンで有機化処理された粘土鉱物を得た。
【００２４】
無水マレイン酸構造を有する液状ブチルゴムから製造されたアンモニウム塩構造を有する変性液状ブチルゴムの調製
液状無水マレイン酸変性ブチルゴム（日本石油製、Ｍ−１０００−８０）１００ｇに７５％ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド水溶液２６．４ｇおよびピリジン０．０５ｇを添加した後、１１０℃で攪拌を行なった。反応終了後、水を除去することによりアンモニウム塩構造を有する変性液状ブチルゴムを得た。
【００２５】
無水マレイン酸構造を有する液状ポリイソプレンゴムから製造されたアンモニウム塩構造を有する変性ジエン系液状ゴム（変性液状ポリイソプレンゴム）の調製
液状無水マレイン酸変性ポリイソプレンゴム（クラレ製、ＬＩＲ４０３）１００ｇに７５％ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド水溶液２２.３ｇおよびピリジン０．０５ｇを添加した後、１１０℃で攪拌を行なった。反応終了後、水を除去することによりアンモニウム塩構造を有する変性液状ポリイソプレンゴムを得た。
【００２６】
標準例、実施例１〜４および比較例１〜３
下記表１に示す配合および表２に示す厚さのインナーライナーとなるように、１９５／７０Ｒ１４のサイズの各タイヤを試作し、これを用いてタイヤ重量、空気漏れおよびドラム耐久試験を実施した。
【００２７】
【表１】

【００２８】
試験方法
１）空気漏れテスト：初期圧力２００ｋＰａ、室温２１℃、無負荷条件にて３ケ月間放置する。内圧の測定間隔は４日毎とし、測定圧力Ｐｔ、初期圧力Ｐｏ、経過日数ｔとして、次式Ｐｔ／Ｐｏ＝ｅｘｐ（−αｔ）に回帰してα値を求める。得られたαを用い、ｔ＝３０（日）を代入し、β＝〔１−ｅｘｐ（−αｔ）〕×１００を得る。βを１ケ月当たりの圧力低下率（％／月）とする。
２）ドラム耐久テスト：空気圧１００ｋＰａ、荷重６ｋＮ、速度８０ｋｍ／時間の条件で５０００ｋｍ走行した時のタイヤの破壊状況を調べた。
【００２９】
結果を以下の表２に示す。タイヤ重量と空気漏れ量の結果は、標準例を１００とした指数で示し、この数値が小さい程、タイヤ重量は軽く、また、空気漏れが少なく良好であることを示す。
【表２】

【００３０】
【発明の効果】
表２の結果によると、本発明のように、有機化処理された層状粘土鉱物と相溶化剤としての無水マレイン酸構造を含有する変性液状ゴムから製造されたアンモニウム塩構造を有する液状ゴムとを共に配合することによって、軽量化が可能で、かつ、空気透過性の低いゴムが得られることが判り、したがって、かかるゴム組成物は、空気入りタイヤのインナーライナー部材に有効に使用される。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a rubber composition for an inner liner of a pneumatic tire using an organically treated layered clay mineral, and more specifically, as a compatibilizer between a solid rubber and an organically treated layered clay mineral. The present invention relates to a rubber composition for an inner liner of a pneumatic tire containing a liquid rubber.
[0002]
[Prior art]
In general, a pneumatic tire is provided with an inner liner blended with butyl rubber having low air permeability to prevent air permeation. Rubber with lower air permeability is required for vehicle safety and weight reduction by reducing the thickness of the inner liner, while the inner liner using butyl rubber has low adhesive strength to adjacent parts and is bonded separately. Since it is necessary to provide a layer and the cost is high, an inner liner in which the amount of butyl rubber is reduced as much as possible is also demanded. As one of the methods, a method of blending clay is shown (Japanese Patent Laid-Open No. 57-2346, Japanese Patent Laid-Open No. 5-17641, and Japanese Patent Laid-Open No. 8-510421 ). Compared with carbon black blended as a reinforcing agent, the particles are larger and the bonding strength with rubber is weak, so that there is a problem that the physical properties of rubber deteriorate when blended in large quantities.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
In the present invention, when blending an organically treated layered clay mineral that delaminates into a rubber, a small amount of clay mineral is sufficient by using a compatibilizing agent, and gas permeability is greatly reduced. An object is to provide a rubber composition for a liner.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
According to the present invention, a layered clay mineral that has been organically treated using 100 parts by weight of one or more solid rubbers selected from diene rubber, butyl rubber, and halogenated butyl rubber and an organic onium salt as an organic agent. 1 to 150 parts by weight of a rubber composition, wherein the solid rubber and the layered clay mineral are further selected from diene-based liquid rubber and liquid butyl rubber containing a maleic anhydride structure as a compatibilizer for the solid rubber and layered clay mineral. There is provided a rubber composition for an inner liner of a pneumatic tire containing 1 to 50 parts by weight of a modified liquid rubber having an ammonium salt structure produced from at least one kind of liquid rubber .
[0005]
Further, according to the present invention, the modified liquid rubber with the ammonium salt structure is a modified liquid rubber represented by the following formula 1, the rubber composition is provided.
[Chemical 2]

In the formula, R ¹ is an alkylene group which may contain a hetero atom in the molecular chain, R ² , R ³ and R ⁴ are a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group or an allyl group, and these are the same X may be Cl, Br, I, BF ₄ , PF ₆ , or R ⁵ COO (R ⁵ is a hydrogen atom or a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms). , Y is O, NH, or S.
[0006]
Further, according to the present invention, the solid rubber is composed of 80 to 0 parts by weight of a diene rubber and 20 to 100 parts by weight of butyl rubber or halogenated butyl rubber, and the liquid rubber has a modified liquid butyl rubber having an ammonium salt structure. The rubber composition is provided.
[0007]
According to the present invention, the solid rubber comprises 100 to 80 parts by weight of a diene rubber and 0 to 20 parts by weight of a butyl rubber or a halogenated butyl rubber, and the liquid rubber has a modified ammonium salt structure. The rubber composition is provided as a liquid rubber.
[0008]
Further, according to the present invention, the monomer unit constituting the main chain of the modified diene liquid rubber having an ammonium salt structure constitutes the main chain of at least one component of the diene rubber contained in the solid rubber. The rubber composition is provided which is identical to the unit.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The inventors of the present invention have prepared an ammonium salt structure produced from an organized clay obtained by ion exchange of a layered clay mineral with an organic onium ion (organized layered clay) and a liquid rubber containing a maleic anhydride structure as a compatibilizing agent. It has been found that the air permeability of the inner liner can be significantly reduced by using a small amount of organically treated clay by blending the modified liquid rubber having the above with the inner liner rubber for tires. This principle is that the layered clay is hydrophobized by organicization and the affinity to rubber is increased, and the layered clay is separated for each layer by the compatibilizing agent to form a nanocomposite that is finely dispersed in the rubber. Thus, it is considered that the layered clay finely dispersed in the rubber is oriented in one direction to block the gas permeability.
[0010]
The solid rubber used in the present invention is generally a rubber used for a tire inner liner, that is , a diene rubber and a hydrogenated product thereof (NR, IR, epoxidized natural rubber, SBR, BR (high cis BR and Low cis BR), NBR, hydrogenated NBR, hydrogenated SBR, etc.), butyl rubber (IIR), and halogenated butyl rubber (Br-IIR, Cl-IIR) can be used .
[0011]
As the organically treated layered clay mineral used in the present invention, a clay that has been organized by the organic agent being ionically bonded to the sheet surface of the layered structure constituting the clay mineral is used. By this organic formation, an organic agent enters between the layered sheets constituting the clay mineral, and the space between the sheets is expanded. When this is kneaded with the rubber, the sheet is mixed into the rubber while being peeled off. As such an organic agent, an organic onium ion salt is preferably used. As the organic onium ion, an organic ammonium ion, an organic sulfonium ion, an organic phosphonium ion, a pyridinium ion, or the like is used. In the present invention, those using organic ammonium ions are preferred.
[0012]
Examples of the layered clay mineral used in the present invention include smectites such as montmorillonite, saponite, hydelite, nontrite, hectorite, and stevensite, vermiculite, and halloysite, and either natural or synthetic can be used. . In the present invention, one or more of these layered clay minerals may be used.
[0013]
The modified liquid rubber having an ammonium salt structure is used as a compatibilizer in the present invention, modified liquid rubber is effectively used with an ammonium salt structure produced from liquid rubber containing a maleic anhydride structure represented by the formula 1 Is done.
[Chemical 3]

In the formula, R ¹ is an alkylene group which may contain a hetero atom in the molecular chain, R ² , R ³ and R ⁴ are a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group or an allyl group, and these are the same X may be Cl, Br, I, BF ₄ , PF ₆ , or R ⁵ COO (R ⁵ is a hydrogen atom or a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms). , Y is O, NH, or S.
[0014]
Such a modified liquid rubber having an ammonium salt structure is, for example, a liquid rubber such as a commercially available liquid maleic anhydride-modified polyisobutylene rubber, liquid maleic anhydride-modified polyisoprene rubber, or liquid maleic anhydride-modified polybutadiene rubber. It can be easily obtained by reacting with a tertiary amino compound of 2 and an acid, or with a quaternary ammonium compound of the following formula 3. The modified liquid rubber having an ammonium salt structure is preferably a quaternary amine considering the influence on vulcanization (resistance to scorch).
[0015]
[Formula 4]

In the formula, R ¹ is an alkylene group that may contain a hetero atom in the molecular chain, R ² and R ³ are a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group, or an allyl group, and these groups are the same. Y may be O, NH or S.
[0016]
[Chemical formula 5]

In the formula, R ¹ is an alkylene group that may contain a hetero atom in the molecular chain, and R ² , R ³ , and R ⁴ are a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group, or an allyl group, and these groups ^{May be the} same or different, and X is Cl, Br, I, BF ₄ , PF ₆ or R ⁵ COO (R ⁵ is a hydrogen atom, a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms). , Y is O, NH or S.
[0017]
A pneumatic rubber composition for an inner liner of a tire of the present invention, the general Banbury mixer, Brabender mixer or with a twin-screw extruder or the like, the solid rubber organizing treatment in layered clay mineral and ammonium salts By mixing and kneading the modified liquid rubber having a structure, a layered sheet of organically treated layered clay mineral is obtained as a finely dispersed rubber / clay nanocomposite. for good innerliner of the air barrier property in a small amount, in the present invention, the relative solid rubber 100 parts by weight, 1 to 150 parts by weight of a layered clay mineral which has been organically treated, preferably 5 and 100 parts by weight of the modified liquid rubber having an ammonium salt structure produced from liquid rubber containing a maleic anhydride structure as a compatibilizing agent 1-50 The amount unit, preferably be blended with 2 to 40 parts by weight.
[0018]
In general, the compatibilizer is preferably a modified liquid rubber having the same composition as the matrix rubber. Therefore, when the innerliner for ordinary tire high loading system of butyl rubber is used, the compatibilizing agent, the ammonium salt of the modified liquid rubber is prepared from modified liquid rubber containing a maleic anhydride structure A liquid butyl rubber having a structure is preferable. In such a case, 80 to 0 parts by weight of a diene rubber and 100 parts by weight of a solid rubber composed of 20 to 100 parts by weight of butyl rubber or halogenated butyl rubber, A rubber composition for an inner liner of a pneumatic tire in which 1 to 150 parts by weight of an organically treated layered clay mineral and 1 to 50 parts by weight of a modified liquid butyl rubber having an ammonium salt structure as a compatibilizer is blended. Is preferred.
[0019]
However, when a low-blend system of diene rubber or butyl rubber is used for the inner liner for tire, the compatibilizer is produced from a diene liquid rubber in which the modified liquid rubber contains a maleic anhydride structure. It is also effective to use a modified diene liquid rubber having an ammonium salt structure. In such a case, a solid comprising 100 to 80 parts by weight of a diene rubber and 0 to 20 parts by weight of butyl rubber or halogenated butyl rubber. against Jo 100 parts by weight of rubber, was blended with the modified diene having an ammonium salt structure liquid rubber 1-50 parts by weight as the organic-treated layered clay mineral 1 to 150 parts by weight of a compatibilizer air It is also effective to use a rubber composition for an inner liner of a contained tire.
[0020]
In this case, further, the monomer units constituting the main chain of the modified diene liquid rubber having the ammonium salt structure as a compatibilizing agent, a backbone of at least one component of the diene rubber contained in the solid rubber It is even more effective to make the monomer units identical to the constituent monomer units.
[0021]
In addition to the above essential components, the rubber composition for the inner liner of the pneumatic tire of the present invention further includes a reinforcing agent such as carbon black and silica, a vulcanization or crosslinking agent, a vulcanization or crosslinking accelerator, various oils, Various compounding agents and additives blended in general rubber compositions such as anti-aging agents, fillers, softeners, plasticizers, etc. can be blended, and the blending amounts of these blending agents and additives are also general amounts. It can be.
[0022]
【Example】
Hereinafter, although the present invention will be further described with reference to standard examples, examples and comparative examples, it goes without saying that the scope of the present invention is not limited to these examples.
[0023]
Preparation of Organically Treated Layered Clay Mineral (Ammonia Treated Clay) After adding 93.2 g of dioleyldimethylammonium chloride (manufactured by Nippon Oil & Fats, cation 2-OLR, 75% content) to 3 L of water, the temperature was adjusted to 80 C. To this aqueous solution, 100 g of layered clay mineral Na-type montmorillonite (Kunimine Kogyo, Kunipia F) was gradually added and stirred at 80 ° C. for 5 hours to perform organic treatment of the layered clay mineral. The obtained precipitate was filtered and washed with water, and then dried to obtain a clay mineral that had been organically treated with dioleyldimethylammonium ions.
[0024]
Preparation of modified liquid butyl rubber having ammonium salt structure produced from liquid butyl rubber having maleic anhydride structure 75% hydroxyethyltrimethylammonium chloride aqueous solution 26 to 100 g of liquid maleic anhydride modified butyl rubber (manufactured by Nippon Oil, M-1000-80) After adding 0.4 g and 0.05 g of pyridine, the mixture was stirred at 110 ° C. After completion of the reaction, water was removed to obtain a modified liquid butyl rubber having an ammonium salt structure.
[0025]
Preparation of modified diene-based liquid rubber (modified liquid polyisoprene rubber) having an ammonium salt structure produced from a liquid polyisoprene rubber having a maleic anhydride structure 75 g per 100 g of liquid maleic anhydride-modified polyisoprene rubber (Kuraray, LIR403) After adding 22.3 g of an aqueous hydroxyethyltrimethylammonium chloride solution and 0.05 g of pyridine, the mixture was stirred at 110 ° C. After completion of the reaction, water was removed to obtain a modified liquid polyisoprene rubber having an ammonium salt structure.
[0026]
Standard example, Examples 1-4 and Comparative Examples 1-3
Each tire having a size of 195 / 70R14 was prototyped so as to be an inner liner having the composition shown in Table 1 and the thickness shown in Table 2, and the tire weight, air leakage, and drum durability test were performed using the tire .
[0027]
[Table 1]

[0028]
Test Method 1) Air Leakage Test: Leave for 3 months under an initial pressure of 200 kPa, room temperature of 21 ° C. and no load. The measurement interval of the internal pressure is every 4 days, and the α value is obtained by regressing the following formula Pt / Po = exp (−αt) as the measurement pressure Pt, the initial pressure Po, and the elapsed days t. Using the obtained α, t = 30 (days) is substituted to obtain β = [1-exp (−αt)] × 100. Let β be the rate of pressure drop per month (% / month).
2) Drum durability test: The condition of tire destruction was examined when the vehicle traveled 5000 km under conditions of an air pressure of 100 kPa, a load of 6 km, and a speed of 80 km / hour.
[0029]
The results are shown in Table 2 below. The results of the tire weight and the amount of air leakage are shown as an index with a standard example being 100, and the smaller this value, the lighter the tire weight and the better the air leakage.
[Table 2]

[0030]
【The invention's effect】
According to the results in Table 2, as in the present invention, a liquid rubber having an ammonium salt structure manufactured from an organically treated layered clay mineral and a modified liquid rubber containing a maleic anhydride structure as a compatibilizing agent. It has been found that, by blending together, a rubber that can be reduced in weight and has a low air permeability can be obtained, and thus such a rubber composition is effectively used for an inner liner member of a pneumatic tire.

Claims

100 parts by weight of one or more solid rubbers selected from diene rubbers, butyl rubbers and halogenated butyl rubbers, and 1 to 150 parts by weight of layered clay minerals treated with an organic onium salt as an organic agent. The rubber composition further comprising a diene liquid rubber containing a maleic anhydride structure and a liquid butyl rubber as a compatibilizer for the solid rubber and the layered clay mineral. A rubber composition for an inner liner of a pneumatic tire, comprising 1 to 50 parts by weight of a modified liquid rubber having an ammonium salt structure.

The modified liquid rubber having the ammonium salt structure is represented by the following formula 1:

In the formula, R ¹ is an alkylene group which may contain a hetero atom in the molecular chain, R ² , R ³ and R ⁴ are a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group or an allyl group, and these are the same X may be Cl, Br, I, BF ₄ , PF ₆ , or R ⁵ COO (R ⁵ is a hydrogen atom or a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms). Y is O, NH, or S.
The rubber composition according to claim 1, wherein the rubber composition is a modified liquid rubber.

The solid rubber is composed of 80 to 0 parts by weight of a diene rubber and 20 to 100 parts by weight of butyl rubber or halogenated butyl rubber, and the liquid rubber is a modified liquid butyl rubber having an ammonium salt structure. The rubber composition as described in 2.

The solid rubber is composed of 100 to 80 parts by weight of a diene rubber and 0 to 20 parts by weight of butyl rubber or halogenated butyl rubber, and the liquid rubber is a modified diene liquid rubber having an ammonium salt structure. Or the rubber composition of 2.

The monomer unit constituting the main chain of the modified diene liquid rubber having an ammonium salt structure is the same as the monomer unit constituting the main chain of at least one component of the diene rubber contained in the solid rubber. 5. The rubber composition according to 4.