JP4042014B2 - 瞬間釣り糸操り装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、引張スプリングを利用して、自動的に魚信合わせを行うことのできる瞬間釣り糸操り装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
魚を釣る場合、針に魚がかかった直後、釣り糸を操るいわゆる魚信合わせという動作を行う必要がある。従来、この魚信合わせは、釣り竿を瞬間的に跳ね上げ竿の反発力により行うものであった。
【0003】
しかし、魚信合わせを行うことは、初心者や腕力の弱い人には難しいことなので釣りを楽しむことができず、釣りの普及にもならなかった。そこで、この魚信合わせをモータ等の電動装置により自動化することも考えられたが、モータ等では、魚信合わせに必要な瞬間的な釣り糸操りを行うことが不可能であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は如上のような問題点を解決するものであって、第1の課題は、スプリングの解放時の瞬発力を利用して、釣り人が行う魚信合わせと同じ釣り糸の操り動作を自動的に行うことのできる瞬間釣り糸操り装置を提供し、初心者や腕力の弱い人でも釣りを容易に楽しむことができるようにすることである。
【0005】
第2の課題は、モータ利用の場合と異なり、バッテリーなどの電源を必要とせず、又、水辺で使用しても故障や事故の心配のない瞬間釣り糸操り装置を提供することである。第3の課題は、魚信合わせと同じ釣り糸の操り動作を行うためのスプリングのセットが、ワンタッチで簡単にできる瞬間釣り糸操り装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するため、次のような手段を採用する。第1に、釣り竿と直列または並列に設けられた外筒と、外筒内に摺動自在に差し込まれた内筒と、内筒内に摺動自在に装着された引張スプリングと、外部に設けられた解放操作部とを有する瞬間釣り糸操り装置とする。
【0007】
第2に、内筒には、釣り竿側先端部付近に引張スプリングの前方セット部を形成し、反対側端部付近に引張スプリングの後方セット部を形成する。第3に、引張スプリングには、先端部に釣り糸繰り部と前方セット装置とを設け、反対側端部には後方セット装置を設け、後方セット装置を外筒に固定したものとする。
【0008】
第4に、内筒を引き出す動作により引張スプリングの前方セット装置を内筒の前方セット部にセットし、その後内筒を外筒内に挿入する動作で引張スプリングを引張らせて後方セット装置を内筒の後方セット部にセットする。第5に、解放操作部を作動させることにより引張スプリングの前方のセットを解放して瞬時に釣り糸を繰る。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図示の実施例と共に発明の実施の形態につき説明する。図1は、引張スプリングを利用した瞬間釣り糸操り装置の部分側面断面図である。釣り竿と直列又は並列に設けられた外筒1と、外筒1内に摺動自在に差し込まれた内筒2と、内筒2内に摺動自在に装着された引張スプリング3と、外部に設けられた解放操作部4とを有する瞬間釣り糸繰り装置である。尚、本実施例においては、外筒1は釣り竿と直列に設けられている。
【0010】
外筒1の外部には、引張スプリング3に保持された力を瞬時に解放するための解放操作部4とセット解除レバー14が取り付けられている。本実施例においては、解放操作部4とセット解除レバー14とは、釣り人側からみて外筒1の上部に取り付けられている。該解放操作部4を操作することによりセット解除レバー14が作動し、引張スプリング3に保持された力を解放し、瞬間的に釣り糸繰り動作を行うものである。尚、図1中上方には、図示されていない釣り竿が接続されている。
【0011】
外筒1のセット解除レバー14に対応する位置には、貫通孔11が形成されている。該貫通孔11は、図3に示されるように引張スプリング3に設けられる前方セット装置5の解除ピン50が出入りするためのものである。尚、図1中符号12は、釣り糸15の外部への引き出し空部である。
【0012】
外筒1の後方側即ち釣り人からみて手元側には、固定ビス16が設けられている。固定ビス16は、引張スプリング3に設けられた後方セット装置6を外筒1の一定位置に固定するためのものである。従って、固定ビス16は外筒1の外部から内筒2を貫通して後方セット装置6に螺合している。
【0013】
内筒2には、長手方向に切欠長窓20が形成されている。該切欠長窓20は、後方セット装置6を外筒1の一定位置に固定したまま、固定ビス16の影響を受けることなく、内筒2を外筒1内で摺動させるために設けられている。
【0014】
内筒2の前方には、前方セット部となる前方停止孔21が形成されている。該前方停止孔21は、図2に示されるように引張スプリング3に設けられる前方セット装置5のセットピン51がはまるものである。又、内筒2の後方(手元側)には内筒2の後方セット部となる後方停止孔22が形成されている。該後方停止孔22は、後方セット装置6のセットボール62が進入するものである。前方停止孔21と後方停止孔22との距離は、引張スプリング3の引張力が十分発揮できるだけの間隔である。尚、内筒2の手元側には握り23が形成されており、本実施例においては、握り23の外径は外筒1の外径と同一径となるよう形成されている。
【0015】
引張スプリング3は、内筒2内にセット及び摺動自在に装着されている。引張スプリング3の前方先端部である釣り竿側には、釣り糸繰り部となる釣り糸繰り滑車52と前方セット装置5が設けられている。釣り糸15は、釣り竿から引かれ、釣り糸繰り滑車52の下方から上方に向かって巻かれた後、引き出し空部12へと導かれている。引張スプリング3の反対側端部即ち手元側には、後方セット装置6が設けられている。
【0016】
前方セット装置5には切欠長窓20に向かった摺動突起53が設けられている。該摺動突起53により、前方セット装置5は、切欠長窓20に沿って内筒2内を不規則な回転をすることなく、摺動自在となる。摺動突起53の高さは内筒2の厚み(切欠長窓20の深さ)と同じ高さとなる。又、摺動突起53は内筒2に形成さらた切欠長窓20にぴったりはまるよう形成されている。
【0017】
前方セット装置5は、解除ピン50とセットピン51とを両端に設けたセット用レバー54を内蔵する。セット用レバー54は、テコの原理を利用するため略L字形状をしている。セット用レバー54は、略L字形状の曲折部を支点としてテコの原理により一定距離回動するように装着されている。従って、解除ピン50側を時計方向に回動させると、セットピン51側は上方へと回動する。
【0018】
解除ピン50はセット用レバー54の上方部にはめ込み式に装着されている。解除ピン50は、上端部が手元側へ下降した傾斜面を形成している。解除ピン50は、スプリングにより外筒1外側方向へと付勢されていると共に、押圧されることにより、セット用レバー54内に引っ込む。
【0019】
セット用レバー54の解除ピン50の反対側端部には、セットピン51が装着されている。セットピン51は、スプリングにより前方停止孔21の方向に付勢されると共に、セット用レバー54の回動により前方停止孔21と前方セット装置5内との移動を可能とされている。尚、図1のセットピン51は、内筒2により押圧されて、前方セット装置5内に押し入れられ、セット用レバー54を時計方向に回動させている状態を表している。この時、解除ピン50も、外筒1内に押し込められている。
【0020】
引張スプリング3の後方セット装置6は、ボール規制軸60とセット解除スプリング61とセットボール62とよりなる。ボール規制軸60は、断面略H形状をしており、後方セット装置6に、縁部をストッパーとして脱落することがなく、且つ、前後に摺動自在なるよう装着されている。ボール規制軸60は、中間部付近を境に手元側で太く前方引張スプリング3側で細く形成されている。又、ボール規制軸60は、先端側で引張スプリング3と連結さら、反対側である手元側には、ボール規制軸60を手元方向に付勢するセット解除スプリング61が装着されている。図1のセット解除スプリング61は、ボール規制軸60を手元方向に引いている状態を表している。
【0021】
後方セット装置6の下部で、ボール規制軸60の中間部付近には、ボール規制軸60によって仕切られるセットボール62の収納空部が設けられている。本実施例においては、直径6ミリメートルのセットボール62が該収納空部に収納される。収納空部は、ボール規制軸60の細い部分で仕切られた場合にのみ、内筒2内壁との間にセットボール62が収納可能であり、ボール規制軸60の太い部分で仕切られた場合には、後方停止孔22との間で初めて、セットボール62を収納することが可能である。
【0022】
以下、瞬間釣り糸繰り装置の作動手順について説明する。先ず、外筒1内に摺動自在に差し込まれた内筒2を、手元側方向へと引き出す。その時、内筒2内の後方セット装置6は固定ビス16により外筒1の一定位置に固定されている。内筒2が手元方向へ引き出される際には、後方セット装置6のボール規制軸60は、セット解除スプリング61により手元側に引かれているため、収納空部を仕切るボール規制軸60は細い部分が位置している。従って、セットボール62は、移動する内筒2の内壁により後方停止孔22より押し出され、ボール規制軸60側へと押し上げられる。
【0023】
引張スプリング3が縮んでいる場合、前方セット装置5は内筒2の引き出しに連動せず内筒2内で停止しており、内筒2のみが引き出し方向に移動し、前方セット装置5は、相対的に反対方向へと移動している。内筒2の前方に設けられた前方停止孔21が、停止している前方セット装置5のセットピン51の真下にきた時、セットピン51はスプリングの付勢により前方停止孔21内にはまり込む。セットピン51の移動により、セット用レバー54は、左方向(時計と逆回り方向)に回動する。これにより前方セット装置5は内筒2の前方セット部にセットされる。図2のセットピン51はこの状態を表している。尚、このとき解除ピン50はまだ外筒1の内壁に当接したままである。
【0024】
前方のセットの終了後、内筒2を外筒1内の前方釣り竿側へと差し込んでいく。この時、前方セット装置5は内筒2の前方セット部にセットされているので、内筒2と共に引張スプリング3を引っ張りながら外筒1内を摺動していく。引張スプリング3が十分引っ張られる位置で、内筒2の後方停止孔22がセットボール62の真下に位置し、セットボール62は後方停止孔22へとはまり込む。この時、ボール規制軸60は、セット解除スプリング61の手元側への付勢より強い力で引張スプリング3により引かれているため、セット解除スプリング61が縮まり、引張スプリング3側へと移動する。これによりボール規制軸60の太い部分が、セットボール62の上方に進入し、後方停止孔22にはまっているセットボール62を上方より押圧する。これにより、後方セット装置6は内筒2の後方セット部にセットされる。図3はこの状態を表している。
【0025】
後方のセットの終了時、外筒1に形成された貫通孔11は、前方セット装置5の解除ピン50の位置に位置する。これにより解除ピン50は、スプリングの付勢により、切欠長窓20、貫通孔11を通過して外筒1の外側へと飛び出し、セット解除レバー14と係合する。図3は、この状態を表している。
【0026】
外筒1の外部には、図1に示されるように、解放操作部4と該解放操作部4を作動させることにより働くセット解除レバー14とが取り付けられている。セット解除レバー14は、鉤形状をなし、装着されたスプリング27により釣り竿側に付勢されている。又、セット解除レバー14は前方セット装置5の解除ピン50と係合する。セット解除レバー14の釣り竿側には、釣り糸15を解放操作部4側へガイドする釣り糸ガイド滑車17が設けられており、セット解除レバー14のセットレバー70側には、シャフト13が設けられている。
【0027】
解放操作部4は、操作枠41の内部に設置された解放操作装置7と、操作枠41の天部42上に設置された当たり感知装置8とで構成される。操作枠41は、本実施例においては、外筒1の手元側に設けられている。解放操作装置7は、セットレバー70とリンク71と作用軸72により構成される。セットレバー70は、操作枠41に支軸75を支点として上下回動可能に装着されており、釣り竿側でリンク71に回動自在に連結され、手元側は操作枠41外部へと突出している。尚、リンク71の釣り竿側端部には作用軸72が連結されている。
【0028】
作用軸72は、釣り竿側に押しバネ26が装着されており、セットレバー70側へと付勢されている。作用軸72の外筒1側には、セット解除突起73が設けられており、これと対応する対応突起74が、セット解除レバー14に連結されるシャフト13の端部位置に設けられており、作用軸72の手元側への移動によりセット解除突起73が対応突起74を利用してシャフト13を手元側に引くことになる。
【0029】
解放操作部4は、非セット時には、図1の点線部分で示されるように、セットレバー70の操作枠41の外への突出部分は下方へ下がっている。セットレバー70のリンク71側は上方へ上がり、作用軸72は、押しバネ26の力によりセットレバー70側へと押しやられている。
【0030】
これにより、セット解除突起73も手元側へと移動させられており、シャフト13は、セット解除突起73の移動に伴って、対応突起74がスプリング27の力より強い押しバネ26の力により手元側へ押し戻されている。
【0031】
解放操作部4をセットするには、操作部41の外へ突出しているセットレバー70を図1の実線に示されるように上方へ持ち上げる。セットレバー70のリンク71側は下方へ下がり、リンク71を介して作用軸72を先端方向へ押圧する。この働きにより押しバネ26が押圧されて、作用軸72は釣り竿側へと押しやられる。
【0032】
これにより、セット解除突起73も釣り竿側へ移動し、シャフト13は、対応突起74がセット解除突起73に当接するところまでスプリング27により引かれて移動する。この時、シャフト13と連結されているセット解除レバー14は前方セット装置5の解除ピン50と係合する。尚、解放操作部4がセットされた状態では、セットレバー70とリンク71の連結点は、セットレバー70とリンク71の水平連結状態より下方に位置しているため、セットはセットレバー70を下方へ回動し、リンク71を上方へ位置させない限り解除されない。
【0033】
釣り糸を繰る場合には、セットレバー70を下方に回動させると、リンク71との連結点が上方へと移動する。これにより作用軸72に設けられた押しバネ26の縮まっていたバネの力が発揮され、作用軸72を手元側へと移動させる。これに連動してセット解除突起73も手元側へ移動し、シャフト13の対応突起74も手元側へと引かれる。これによりセット解除レバー14が手元側へ引かれ、解除ピン50を手元側へ引くことになる。すると、セット用レバー54が時計回りに回動し、セットピン51が前方係止孔21よりはずれ、後方セット装置6に固定された引張スプリング3の引張力により、引張スプリング3の釣り糸繰り滑車52が手元側へと引きもどされる。釣り糸繰り滑車52に連動して釣り糸15も手元側へと繰られる。
【0034】
次に、当たり感知装置8は、魚の当たりを感知した時に、自動的にセットレバー70を作動させるものであって、図5に示されるように、操作枠41の天部42に設けられる。当たり感知装置8は、増幅回転板30と、釣り糸作用棒38、38’を有する釣り糸作用板39と、両者の連結板31と、スプリング33と、スプリングセット棒32と、セット作用軸34とで構成される。
【0035】
図6に示されるように、増幅回転板30は円板形状で、連結板31により釣り糸作用板39と連結されている。釣り糸作用板39は、増幅回転板30と同形の円板形状であり、中心点を挟んだ対向位置に、釣り糸作用棒38、38’が立設されている。
【0036】
増幅回転板30の中央部には、下方に向かってセット作用軸34が、操作枠41の天部42を貫通して、セットレバー70に設けられたセット用空部43にセット作用軸34先端が挿入されるよう固着されている。セット作用軸34は、操作枠41の天部42を貫通するあたりで太い円柱形状をなしており、下方に向かって両側を削られて薄い板形状となり、更に下方の先端部付近で削られて細い棒状に形成されている。セット作用軸34の細い棒状部分及び板形状部分の薄い部分はセット用空部43を通過可能であるが、板形状部分の幅広部分及び円柱形状の部分はセット用空部43で停止する太さに形成されている。
【0037】
増幅回転板30の中心点より釣り竿側へ向かった延長線上の天部42には、スプリングセット棒32が立設されており、連結板31との間に、スプリング33を張設している。スプリング33は、連結板31をスプリングセット棒32側へと引き力で付勢している。このため、増幅回転板30と釣り糸作用板39とセット作用軸34とには、スプリング33によりスプリングセット棒32側へ時計方向と逆回りに回動しようとする力が一体的に働いている。この回動の範囲を一定の位置間でのみ行うようにするため、ストッパーピン36とストッパーピン37及び当接ネジ35が設けられている。本実施例においては、ほぼ90度の間を回動自在としている。
【0038】
図5に示されるように、ストッパーピン36とストッパーピン37とは増幅回転板30の側面に外側に向かって設けられている。当接ネジ35は、増幅回転板30の横の手元側天部42に設けられている。当接ネジ35は、手元側からみて増幅回転板30のほぼ中心点の延長線上に立設されており、ストッパーピン36とストッパーピン37とは、当接ネジ35がストッパーピン36とストッパーピン37との間にくるよう設けられている。図6に示されるように、ストッパーピン36は、釣り糸作用棒38’の真下に設けられており、ストッパーピン37は、連結板31側でスプリング33が固着された位置のやや右よりの位置に設けられている。スプリング33が釣り竿側から手元側に向かって真っ直ぐとなって、バランスを保つようにするためである。尚、図8に示されるように、当接ネジ35には、補正ネジ44が貫通しており、ストッパーピン37の当接位置の補正が可能とされている。
【0039】
増幅回転板30が、スプリング33の力により時計と逆回りに回動するときには、ストッパーピン36が当接ネジ35に当接して、増幅回転板30の回動を停止し、増幅回転板30を時計回りに回動させるときには、ストッパーピン37が当接ネジ35に当接して、増幅回転板30の回動を一定位置に停止するためである。ストッパーピン37が当接ネジ35に当接するとき、スプリング33は、釣り竿側なら手元側に向かって釣り糸作用板39の中心を通ってほぼ一直線上に位置する。
【0040】
以下、当たり感知装置8の作動手順について説明する。当たり感知装置8は、非セット時には、ストッパーピン36が当接ネジ35に当接して増幅回転板30の回転を停止している状態にあり、セットレバー70の操作枠41の外への突出部分は下方へ下がっている。セット作用軸34は、薄い板形状をなす部分までセット用空部43に挿入されている。
【0041】
当たり感知装置8をセットするには、先ず、操作部41の外へ突出しているセットレバー70を図1の実線で示されるように上方へ持ち上げる。セットレバー70のリンク71側は下方へ下がり、セット作用軸34は、先端付近の細い棒形状の部分のみがセット用空部43内に挿入されている。これにより、増幅回転板30と釣り糸作用板39とセット作用軸34との一体的回動が可能となる。
【0042】
次に、ストッパーピン37が当接ネジ35に当接するまで増幅回転板30を時計回りに回動する。これにより図6に示されるように、セット作用軸34は90度回動して薄い板形状の部分がセットレバー70のセット用空部43と十字に交わる状態となり、セット作用軸34はセットレバー70のリンク71側の上方への力により固定される。この時釣り糸15は、手元側からみて、釣り糸作用棒38の右外側から手元側を通って左横へ延び、釣り糸作用棒38’の釣り糸側を通って左外側を通り、手元側へと延びてきている。
【0043】
魚が当たると、釣り糸15は釣り竿側へと引っ張られる。これにより、釣り糸15が釣り糸作用棒38を釣り竿側へ引っ張る。スプリング33は停止状態のバランスを失い、増幅回転板30と釣り糸作用板39をスプリングセット棒32側へと回動させる。これに従い、釣り糸作用棒38も時計と逆方向へと回動し、セット作用軸34も同方向へと回動する。このため、セットレバー70のセット用空部43と十字に交わっていたセット作用軸34の薄い板形状の部分がセット用空部43へとはまり込む。セットレバー70のリンク71側は上方へ押し上げられ、押しバネ26が伸びて作用軸72と共にセット解除突起73を手元側へと押す。これに対応する対応突起74は、セット解除レバー14に連結されるシャフト13を手元側へと引く。このとき、セット解除レバー14は解除ピン50と係合しているため解除ピン50を手元側へ引くことになる。これにより、釣り糸15は手元側へと繰られることとなる。
【0044】
図9は当たり感知装置の他実施例を示す断面側面図であり、図10は同斜視図であり、図11は同側面図である。本実施例が示す当たり感知装置8は、2枚の増幅回転板30と、両者の連結板31と、釣り糸作用棒38、38’を有する釣り糸作用板39と、スプリング33と、スプリングセット棒32と、増幅回転板30と釣り糸作用板39とを連結する回転軸28に取り付けられるカム29とで構成される。
【0045】
当たり感知装置の先の実施例との大きな相違点は、増幅回転板30と釣り糸作用板39とを、操作枠41を挟む形で対向させて、左右に分けた上、セットレバー70のリンク71側上部で、操作枠41の上部を左右に貫通する回転軸28により連結させて設け、回転軸28にカム29を、セットレバー70のセット時に、リンク71側のセットレバー70の上部位置に当接するよう設けたことである。
【0046】
増幅回転板30は、連結板31を介して2枚の板が連結して構成されている。操作枠41の釣り竿側で、手元側からみた右側の外側に向かっては、スプリングセット棒32(図示されていない)が設けられており、連結板31との間に、スプリング33が張設されている。スプリング33は、連結板31をスプリングセット棒32側へと引き力で付勢している。このため、回転軸28により一体的に回動可能とされている増幅回転板30と釣り糸作用板39とカム29とには、スプリング33によりスプリングセット棒32側へ時計方向と逆回りに回動しようとする力が一体的に働いている。
【0047】
この回動の範囲を一定の位置間でのみ行うようにするため、ストッパーピン36とストッパーピン37及び図示されていない当接ネジが設けられている。図10に示されるように、ストッパーピン36とストッパーピン37とは解放操作装置7側の増幅回転板30の側面に、外側に向かって設けられている。当接ネジは、ストッパーピン36とストッパーピン37との間にくるよう操作枠41の上部に増幅回転板30側の外側に向かって設けられている。セットレバー70のセット時に、ストッパーピン36はカム29と同じ方向にくるよう設けられ、ストッパーピン37はスプリング33が釣り竿側から手元側に向かって真っ直ぐとなるよう連結板31側のスプリング33の位置する位置のやや上方に設けられる。本実施例においては、ほぼ90度の間を回動自在としている。又、当接ネジには、補正ネジ(図示されていない))が貫通しており、ストッパーピン37の当接位置の補正が可能とされている。
【0048】
図10はセットレバー70をセットした状態を示している。この状態において、ストッパーピン37は当接ネジに当接しており、カム29は、リンク71側のセットレバー70の上方への力により固定されている。この状態で魚が当たると、先の実施例で述べた釣り糸繰り動作と同じ動作を行う。
【0049】
【発明の効果】
本発明は如上のように構成したため、以下のような効果を発揮する。第1にスプリングの瞬発力を利用するので、モータを利用する場合と異なり、瞬時に反応でき、魚信合わせに利用できる瞬間釣り糸操り装置となった。第2に、モータ利用の場合と異なり、バッテリーなどの電源を必要とせず、又、水辺で使用しても故障や事故の心配のない瞬間釣り糸操り装置となった。
【0050】
第3に、手元側セット部をセットすることにより、魚信合わせと同じ釣り糸の操り動作を行うためのスプリングのセットが、ワンタッチで簡単にできる瞬間釣り糸操り装置となった。第4に、内筒を外筒内に摺動自在に差し込むものであるので、スプリングに保持された力を解放操作部により瞬時に解放した場合にも、大きな音のでることがなく、他の釣り人に迷惑のかからない瞬間釣り糸操り装置となった。
【0051】
第5に実施例の効果ではあるが、釣り糸繰り滑車を設けたことにより、釣り糸繰り滑車がない場合に比べて倍の量の釣り糸を引くことができるため、瞬間釣り糸繰り装置を短いものとすることができ、軽量化が図られると共に持ち運びが便利なものとなった。
【0052】
第6に実施例の効果ではあるが、解放操作装置と連動する当たり関知装置を設けることにより、解放操作装置の操作を必要としない、瞬間釣り糸繰り装置となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】引張スプリングを利用した瞬間釣り糸操り装置の部分側面断面図
【図2】前方セット装置がセットされた状態を示す側面断面説明図
【図3】後方セット装置がセットされた状態を示す側面断面説明図
【図4】前方のセットを解放した瞬間の状態を示す側面断面説明図
【図5】自動解放のセット状態を示す側面説明図
【図6】同部分断面斜視図
【図7】解放状態の解放セット部を示す斜視図
【図8】当接ネジの部分拡大説明図
【図9】当たり感知装置の他実施例を示す断面側面図
【図10】同斜視図
【図11】同側面図
【符号の説明】
1......外筒
2......内筒
3......引張スプリング
4......解放操作部
5......前方セット装置
6......後方セット装置
7......解放操作装置
8......当たり感知装置
11.....貫通孔
12.....引き出し空部
13.....シャフト
14.....セット解除レバー
15.....釣り糸
16.....固定ビス
17.....釣り糸ガイド滑車
20.....切欠長窓
21.....前方停止孔
22.....後方停止孔
23.....握り
26.....押しバネ
27、33..スプリング
28.....回転軸
29.....カム
30.....増幅回転板
31.....連結板
32.....スプリングセット棒
34.....セット作用軸
35.....当接ネジ
36、37..ストッパーピン
38、38’.釣り糸作用棒
39.....釣り糸作用板
41.....操作枠
42.....天部
43.....セット用空部
44.....補正ネジ
50.....解除ピン
51.....セットピン
52.....釣り糸繰り滑車
53.....摺動突起
54.....セット用レバー
60.....ボール規制軸
61.....セット解除スプリング
62.....セットボール
70.....セットレバー
71.....リンク
72.....作用軸
73.....セット解除突起
74.....対応突起
75.....支軸

Claims (1)

  1. 釣り竿と直列または並列に設けられた外筒と、外筒内に摺動自在に差し込まれた内筒と、内筒内に摺動自在に装着された引張スプリングと、外部に設けられた解放操作部とを有する瞬間釣り糸操り装置において、
    内筒には、釣り竿側先端部付近に引張スプリングの前方セット部を形成し、反対側端部付近に引張スプリングの後方セット部を形成するとともに、
    引張スプリングには、先端部に釣り糸繰り部と前方セット装置とを設け、反対側端部には後方セット装置を設け、後方セット装置を外筒に固定したものとし、
    内筒を引き出す動作により引張スプリングの前方セット装置を内筒の前方セット部にセットし、その後内筒を外筒内に挿入する動作で引張スプリングを引張らせて後方セット装置を内筒の後方セット部にセットし、
    解放操作部を作動させることにより引張スプリングの前方のセットを解放して瞬時に釣り糸を繰ることを特徴とする瞬間釣り糸繰り装置。
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