JP4041415B2 - Rope return device in vehicle collision test equipment - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両衝突試験装置において、前記ドーリー装置を駆動走行させる牽引用ワイヤロープを折り返すためのロープリターン装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術を説明するに当たり、本発明の実施形態の図面を援用する。車両衝突試験装置Aは、図9に示されるように、ウインチ1により周回走行されるエンドレスの牽引用ワイヤロープW1 に、ドーリー装置Dが連結されている。そして、このドーリー装置Dを駆動走行させることにより、連結用ワイヤロープW2 を介してドーリー装置Dと連結させたテスト車両Tを牽引走行させ、所定速度で走行するテスト車両Tを衝突壁2に衝突させたり、或いは、テスト車両Tどうしを衝突させたりして、その損壊状況を調査するための装置である(例えば、特許文献1参照)。この車両衝突試験装置Aでは、前記ドーリー装置Dは、床面FL(テスト車両Tの走行面)に形成されるガイドレール設置溝部3に設置されたガイドレールGに装着される(図3参照)。なお、図9において、4は、ウインチ1の駆動モータであり、5は、ウインチ1に送出される牽引用ワイヤロープW1 の張力を調整するための張力調整装置であり、6は、前記張力調整装置5に取付けられた重錘である。
【0003】
図1及び図9に示されるように、この車両衝突試験装置Aにおいて、テスト車両Tの走行開始位置の付近には、ガイドレールGに接続するリターンシーブピット7が設けられていて、該リターンシーブピット7にロープリターン装置R’が配設されている。このロープリターン装置R’は、ガイドレールGの始端部における牽引用ワイヤロープW1 の間隔Kを定めるための第1及び第2の各リターンシーブ22,23と、前記各リターンシーブ22,23に巻き付けられた牽引用ワイヤロープW1 を折り返して、ウインチ1に戻すための第3リターンシーブ24とから構成されている。そして、従来のロープリターン装置R’においては、各リターンシーブ22,23,24は、ベース25の上面に固着されている。このため、ガイドレールGの内側に配置される牽引用ワイヤロープW1 は、ドーリー装置Dのクランプ装置Cの部分にクランプされて走行される側(張り側の牽引用ワイヤロープW1a)と、前記ドーリー装置Dの走行に伴い、ウインチ1から繰り出される側(弛み側の牽引用ワイヤロープW1b)の2本が、所定の間隔Kをおいて並列状態で配置されている(図1参照)。張り側の牽引用ワイヤロープW1aと弛み側の牽引用ワイヤロープW1bとの間隔Kは、それらの接触を回避するために、可能な限り広くすることが望ましいが、通常は、約80mmとされている。そして、張り側と弛み側の各牽引用ワイヤロープW1a,W1bのバランスを図る観点から、両者の幅方向のほぼ中央部の直上に、ドーリー装置Dのクランプ装置Cが配置されている。このため、作業者が、張り側の牽引用ワイヤロープW1aを、ドーリー装置Dに連結する(クランプ装置Cの部分にクランプさせる)ときには、前記張り側の牽引用ワイヤロープW1aを矢印8の方向に引っ張って、前記クランプ装置Cの直下にまで引き寄せながら、持ち上げる必要がある(図3参照)。このため、張り側の牽引用ワイヤロープW1aを、ドーリー装置Dのクランプ装置Cの直下の部分まで引き寄せるのに大きな力が必要となる。特に、前記張り側の牽引用ワイヤロープW1aを引き寄せたときに平面視において形成される角度(ワイヤ取付角θ)が大きいと、重労働である。
【0004】
これを防止するためには、前記張り側の牽引用ワイヤロープW1aを、ドーリー装置Dのクランプ装置Cの直下に配置すれば、張り側の牽引用ワイヤロープW1aを引き寄せる必要がほとんどなくなる(換言すれば、ワイヤ取付角θが小さくなる)ため、張り側の牽引用ワイヤロープW1aをドーリー装置Dに連結する作業が容易になる。しかし、張り側の牽引用ワイヤロープW1aを、クランプ装置Cの直下に配置するために弛み側の牽引用ワイヤロープW1bの位置をずらすと、該弛み側の牽引用ワイヤロープW1bが、対応するガイドレール単体9b(図3参照)の内壁部10と接触するおそれがある。特に、前記ガイドレール単体9bの側には、ストライカ17が取付けられているため、前記ストライカ17と接触するおそれが大きくなる。
【0005】
更に、後述するように、車両衝突試験装置Aでは、テスト車両Tの走行距離をできるだけ長くすることが望ましい。そのためには、ドーリー装置Dを、ガイドレールGの始端部(テスト車両Tの走行開始位置)で、ガイドレール設置溝部3とリターンシーブピット7との接続位置にできるだけ近づけて配置させる必要がある。ところが、この場合、ドーリー装置Dが第1リターンシーブ22に接近した分だけワイヤ取付角θが大きくなってしまう。このため、張り側の牽引用ワイヤロープW1aを、ドーリー装置Dのクランプ装置Cの直下の部分まで引き寄せるのに、更に大きな力を必要とする。
【0006】
これを避けるため、前記ワイヤ取付角θを小さくすると、ドーリー装置Dを、より前方に配置しなければならない。すると、ドーリー装置Dの走行長が短くなってしまう。ここで、車両衝突試験装置Aは、通常、屋内に設置されるため、その走行路の全長は一定であり、延長することは極めて困難である。この結果、ドーリー装置Dの走行長が短い(換言すれば、テスト車両Tの走行距離が短い)と、前記ドーリー装置Dによって牽引走行されるテスト車両Tを所定速度で衝突壁に衝突させるためには、その加速度を大きくしなければならない。すると、ドーリー装置Dのクランプ装置Cの部分で滑りが発生したり、テスト車両T内のダミー人形(図示せず)の姿勢がくずれたりするという不具合が発生する。
【0007】
【特許文献1】
特開昭62−267638号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した不具合に鑑み、ガイドレールにおけるテスト車両の走行開始位置に装着したドーリー装置に、牽引用ワイヤロープを連結する作業が、容易にできるようにすることを課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、ガイドレール内に配設されるエンドレスの牽引用ワイヤロープと、解除可能に連結された前記牽引用ワイヤロープに牽引されて前記ガイドレールに沿って走行して、テスト車両を牽引するドーリー装置と、前記テスト車両の走行開始位置において前記牽引用ワイヤロープを折り返すためのロープリターン装置とを備えた車両衝突試験装置であって、前記ロープリターン装置は、エンドレスの牽引用ワイヤロープの張り側と弛み側の間隔を定めるための第1及び第2の各リターンシーブと、前記第1及び第2の各リターンシーブの間に配置されて、該各リターンシーブに対する巻付け角を確保しながら、ガイドレールにおける牽引用ワイヤロープの走行方向と交差する方向に走行させて折り返すと共に、前記牽引用ワイヤロープに張力を付与するための第3リターンシーブとを備えた構成であり、前記張り側の牽引用ワイヤロープが巻き付けられる第1リターンシーブは、張り側及び弛み側の各牽引用ワイヤロープの間隔方向に沿って、その位置が調整可能であることを特徴としている。
【0010】
本発明に係るロープリターン装置を使用して、ドーリー装置に張り側の牽引用ワイヤロープを連結させるときには、次のようにして行う。ドーリー装置を、ガイドレールの始端部(テスト車両の走行開始位置)に配置させる。ロープリターン装置における張り側の牽引用ワイヤロープが巻き付けられる第1リターンシーブを、張り側及び弛み側の各牽引用ワイヤロープの間隔方向に沿わせ、しかも、ドーリー装置におけるクランプ装置の側に向かって移動させる。こうすることにより、張り側の牽引用ワイヤロープが巻き付けられる第1リターンシーブにおけるその巻付け開始位置が、クランプ装置の側に接近する。このため、張り側の牽引用ワイヤロープが巻き付けられる第1リターンシーブが、クランプ装置に引き寄せられた分だけ、作業者が該牽引用ワイヤロープを引き寄せる長さは短くて済む。そして、そのときのワイヤ取付角が小さくなる。この結果、作業者が、張り側の牽引用ワイヤロープをドーリー装置に連結する作業が簡単になる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明を前提として、前記第1リターンシーブの位置は、調整ボルトによって調整されるように構成されていることを特徴としている。この発明の場合、調整ボルトの操作をするだけで、前記第1リターンシーブを移動させることができるため、確実であると共に、その構成が簡単である。
【0012】
請求項3に記載の発明は、ガイドレール内に配設されるエンドレスの牽引用ワイヤロープと、解除可能に連結された前記牽引用ワイヤロープに牽引されて前記ガイドレールに沿って走行して、テスト車両を牽引するドーリー装置と、前記テスト車両の走行開始位置において前記牽引用ワイヤロープを折り返すためのロープリターン装置とを備えた車両衝突試験装置であって、前記ロープリターン装置は、エンドレスの牽引用ワイヤロープの張り側と弛み側の間隔を定めるための一対のガイドシーブと、前記一対のガイドシーブの間で、しかも、ガイドレールにおける牽引用ワイヤロープの走行方向に沿って配置され、前記牽引用ワイヤロープに張力を付与するためのリターンシーブとを備えた構成であり、前記張り側の牽引用ワイヤロープが掛装される側のガイドシーブは、張り側及び弛み側の各牽引用ワイヤロープの間隔方向に沿って、その位置が調整可能であることを特徴としている。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明を前提として、前記張り側の牽引用ワイヤロープが巻き付けられる側のガイドシーブの位置は、調整ボルトによって調整されるように構成されていることを特徴としている。
【0014】
請求項3及び請求項4に記載の発明は、請求項1及び請求項2に記載の発明における第3リターンシーブの配置を、ガイドレールにおける牽引用ワイヤロープの走行方向と交差する方向ではなく、前記走行方向に沿わせて配置したものである。このため、請求項3及び請求項4に記載の発明と同等の作用効果が奏される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、実施形態をあげて、本発明を更に詳細に説明する。図1は車両衝突試験装置Aにおける第1実施形態のロープリターン装置R1 の近傍の平面図、図2はドーリー装置Dの正面図、図3は同じく、後方からの側面断面図、図4の(イ),(ロ)は、クランプ装置Cを構成するトリガレバー15がストライカ17に衝突して、張り側の牽引用ワイヤロープW1aが解除される状態を示す図、図5はロープリターン装置R1 の平面図、図6は、同じく一部を破断した側面図である。図1に示されるように、ガイドレールGが設置されるガイドレール設置溝部3の始端部(テスト車両Tの走行開始位置の近傍)には、前記ガイドレール設置溝部3と接続するリターンシーブピット7が設けられていて、このリターンシーブピット7の内側に、本発明の第1実施形態のロープリターン装置R1 が配設されている。通常の状態で、このリターンシーブピット7は、ピット蓋体7aにより閉塞されていて、床面FLと同一面となっている。
【0016】
最初に、ガイドレールGについて説明する。図1及び図3に示されるように、本発明に係る車両衝突試験装置Aを構成するガイドレールGは、溝型鋼から成る一対のガイドレール単体9a,9b で構成されていて、それらは、床面FLに形成された断面略U字状のガイドレール設置溝部3の全長に亘って、所定の距離をおいて相対向する形態で設置されている。そして、相対向する一対のガイドレール単体9a,9b における上側フランジ部の間の部分に、ドーリー装置Dが装着されるための空間部11が形成されている。また、両ガイドレール単体9a,9b の内側部分には、ドーリー装置Dを構成するクランプ装置C(後述)に解除可能にして連結される牽引用ワイヤロープW1 (張り側及び弛み側の各牽引用ワイヤロープW1a,W1b)が、所定の間隔Kをおいてほぼ並列状態で、しかも、ガイドレール設置溝部3の長手方向にほぼ沿って配置されている。この結果、各牽引用ワイヤロープW1a,W1bが、各ガイドレール単体9a,9b の内側壁部10と接触するおそれはない。
【0017】
次に、ドーリー装置Dについて簡単に説明する。図2及び図3に示されるように、このドーリー装置Dを構成するドーリー本体12の上面には、複数個(本実施形態の場合、4個)のガイドローラ13が、それぞれ回転自在にして取付けられている。各ガイドローラ13は、一対のガイドレール単体9a,9b における上側フランジ部に当てがわれる。こうすることにより、ドーリー装置Dは、一対のガイドレール単体9a,9b の間の空間部11に冠着される。また、ドーリー本体12の下部には、牽引用ワイヤロープW1 のうちの張り側の牽引用ワイヤロープW1aを解除可能に連結するためのクランプ装置Cが配設されている。このクランプ装置Cは、張り側の牽引用ワイヤロープW1aを挟み込んでクランプするための一対のクランプ部材14a,14b と、それらを押圧してクランプ状態を保持するためのトリガレバー15とを備えている。このトリガレバー15は、ドーリー本体12に装着された軸受16に支持されていて、水平面内で回動可能である。また、図3及び図4に示されるように、前記トリガレバー15において、一方側のクランプ部材14bを押圧する部分には、カム部15aが形成されている。該トリガレバー15を所定方向に回動させると、前記カム部15aが一方側のクランプ部材14bを押圧する。こうすることによって、張り側の牽引用ワイヤロープW1aは、一対のクランプ部材14a,14b に挟み込まれ、クランプ状態で保持される。その状態を、図4の(イ)に示す。
【0018】
前記トリガレバー15の先端部は、一方側のクランプ部材14bを押圧している状態で、ドーリー本体12の側方に突出している。その状態を、図3において二点鎖線で示す。図4に示されるように、張り側の牽引用ワイヤロープW1aによって駆動走行されるドーリー装置Dが、ガイドレールGの所定位置に達すると、前記トリガレバー15の先端部が、当該位置における一方側(図3の図面視における右側)のガイドレール単体9bの内側に取付けられたストライカ17に衝突する。この結果、トリガレバー15が回動され、一方側のクランプ部材14bへの押圧状態が解除される。こうすることによって、クランプ装置Cにおける張り側の牽引用ワイヤロープW1aのクランプが解除され、該牽引用ワイヤロープW1aは、自重によりドーリー装置Dから落下する。その状態を、図4の(ロ)に示す。
【0019】
また、図2に示されるように、ドーリー本体12の上面には、テスト車両Tと連結用ワイヤロープW2 とを解除可能にして連結するための連結装置Bが配設されている。この連結装置Bは、連結用ワイヤロープW2 を引っ掛けるためのフック部18と、該フック部18に引っ掛けられた連結用ワイヤロープW2 が外れないように閉塞するための閉塞部材19と、前記閉塞部材19を閉塞状態で保持するためのレバー部材21とを備えている。前記閉塞部材19は、垂直面内で回動可能であり、前記レバー部材21は、水平面内で回動可能である。そして、前記レバー部材21は、ドーリー本体12から側方に突出するトリガレバー(図示せず)と連結されていて、該トリガレバーが、ガイドレールGの所定位置でストライカ17に衝突して回動すると、前記レバー部材21も一体に回動される。このトリガレバーは、前述したクランプ装置Cのトリガレバー15とほとんど同一の形態である。
【0020】
テスト車両Tの走行中、前記連結用ワイヤロープW2 は、前記フック部18に引っ掛けられている。そして、閉塞部材19により、フック部18の開口部分が閉塞されている。しかも、前記閉塞部材19は、レバー部材21により回動不能に保持されているため、テスト車両Tの走行中に連結用ワイヤロープW2 が外れることはない。そして、図示しないトリガレバーがストライカ17に衝突すると、該トリガレバーが回動される。それと共に、前記レバー部材21も回動されるため、前記閉塞部材19によるフック部18の閉塞状態が解除される。こうすることによって、フック部18が開口され、テスト車両Tがドーリー装置Dを追い越すことによって、ドーリー装置Dと連結用ワイヤロープW2 の連結が解除される。
【0021】
次に、第1実施形態のロープリターン装置R1 について説明する。図5及び図6に示されるように、このロープリターン装置R1 は、張り側及び弛み側の各牽引用ワイヤロープW1a,W1bの間隔Kを定めるための第1及び第2の各リターンシーブ22,23と、前記各リターンシーブ22,23から送出された各牽引用ワイヤロープW1a,W1bを巻き付けるための第3リターンシーブ24とから構成されている。上記した各リターンシーブ22,23,24は、リターンシーブピット7内に設置されたベース25の上面に、回転自在にして取付けられている。そして、各リターンシーブ22,23,24に巻き付けられる張り側及び弛み側の各牽引用ワイヤロープW1a,W1bの高さ位置は、ガイドレールGにおけるそれらの高さ位置と同一である。また、第1及び第2の各リターンシーブ22,23は、張り側の第1リターンシーブ22が、リターンシーブピット7の長手方向の手前側(図5の図面視における下側)に配置されていると共に、弛み側の第2リターンシーブ23が少し奥側に配置されている。
【0022】
また、第3リターンシーブ24は、第1及び第2の各リターンシーブ22,23よりも更に奥側に配置されていて、その回転中心は、リターンシーブピット7の幅方向における第1及び第2の各リターンシーブ22,23どうしの間に存している。このため、第1及び第2の各リターンシーブ22,23から離脱された各牽引用ワイヤロープW1a,W1bの折返し部分26,27は、リターンシーブピット7の長手方向にほぼ沿って配置されている。この結果、第1実施形態のロープリターン装置R1 を構成するベース25は、その長手方向を、ガイドレールGの長手方向とほぼ直交させる形態でリターンシーブピット7に設置されている。こうすることにより、リターンシーブピット7の幅L(ガイドレールGの長手方向に沿った長さ)を狭くすることができ、車両衝突試験装置Aが設置される敷地を有効に使用することができる。
【0023】
第1及び第2の各リターンシーブ22,23について説明する。各リターンシーブ22,23のうち、張り側の牽引用ワイヤロープW1aが巻き付けられる第1リターンシーブ22は、シーブブラケット28により、各牽引用ワイヤロープW1a,W1bの間隔方向に沿って移動可能に取付けられていて、弛み側の牽引用ワイヤロープW1bが巻き付けられる第2リターンシーブ23は、シーブブラケット29により、ベース25の上面に固着されている。各リターンシーブ22,23の構成は、張り側の第1リターンシーブ22が移動可能であることを除いてほとんど同一であるため、本明細書では、張り側の第1リターンシーブ22についてのみ説明する。図5及び図6に示されるように、第1リターンシーブ22は、張り側の牽引用ワイヤロープW1aを導入して送出するために、両側方部分が開口された略角筒状のシーブブラケット28に取付けられている。即ち、平面視におけるシーブブラケット28のほぼ中央部分には、高さ方向に沿って回転軸31が取付けられていて、該回転軸31に、第1リターンシーブ22が回転自在にして支承されている。前記シーブブラケット28の底板28aは、その長手方向に突出されていて、その突出部分に、前記ガイドシーブブラケット28をベース25に固定する固定ボルト32を挿通させるための各長孔33が、前記シーブブラケット28の長手方向に沿って形成されている。前記第1リターンシーブ22は、前記回転軸31に支承された状態で、シーブブラケット28に装着されている。そして、各長孔33の部分に挿通された各固定ボルト32が、対応するベース25の各雌ねじに螺合されて締め込まれることによって、前記ベース25に固定される。
【0024】
図5及び図6に示されるように、前記シーブブラケット28の奥側には、該シーブブラケット28を、各牽引用ワイヤロープW1a,W1bの間隔方向に沿って移動させるための調整装置Eが設けられている。即ち、シーブブラケット28における奥側の側壁部28bには、調整ボルト34が螺合されている。この調整ボルト34の軸心は、ガイドレールGの長手方向と直交する方向に沿っている。そして、その頭部34aの部分に、該頭部34aよりも小径の回転支持部34bが設けられている。この調整ボルト34は、そのねじ軸部34cの先端部が、前記シーブブラケット28の奥側の側壁部28bに螺合されていると共に、前記回転支持部34bが、ベース25の上面に立設された支持ブロック体35に、回転可能にして挟持されている。この結果、作業者が、調整ボルト34を所定方向に回転させると、該調整ボルト34は、前記支持ブロック体35に挟持されたまま、そのねじ軸部34cを同方向に回転させる。しかし、シーブブラケット28は回動不能であるため、前記調整ボルト34の回転に伴い、前記シーブブラケット28は、調整ボルト34の軸心方向(ガイドレールGの長手方向と直交する方向)に沿って進退される。このようにして、第1リターンシーブ22を、張り側及び弛み側の各牽引用ワイヤロープW1a,W1bの間隔方向に沿って移動させることができる。上記したように、この調整装置Eは、調整ボルト34を回転させることによって、張り側の第1リターンシーブ22を移動させる構成である。このため、その構成が簡単になると共に、牽引用ワイヤロープW1aの張力に抗して移動させることが容易である。
【0025】
次に、第3リターンシーブ24について説明する。図5及び図6に示されるように、この第3リターンシーブ24は、張り側の第1リターンシーブ22に導入され、その走行方向をほぼ90度転換させて送出される張り側の牽引用ワイヤロープW1aを巻き付け、第1及び第2の各リターンシーブ22,23における各牽引用ワイヤロープW1a,W1bの巻付け角を確保しながら、当該第3リターンシーブ24の部分でその走行方向をほぼ180度転換させ、弛み側の牽引用ワイヤロープW1bとして送出させるという機能を有している。前記第3リターンシーブ24から送出された弛み側の牽引用ワイヤロープW1bの折返し部分26は、弛み側の第2リターンシーブ23に掛装されて、その走行方向をほぼ90度転換させて、ウインチ1(図9参照)に戻される。この第3リターンシーブ24は、前述した張り側の第1リターンシーブ22と同様に、シーブブラケット36に取付けられた回転軸37に、回転自在にして支承されている。そして、その奥側には、前述したシーブブラケット28とほとんど同一構成の調整装置Eが取付けられている。このため、第3リターンシーブ24を、張り側及び弛み側の各牽引用ワイヤロープW1a,W1bの間隔方向に沿って移動させることができる。こうすることにより、張り側及び弛み側の各牽引用ワイヤロープW1a,W1bの張力を調整することができる。
【0026】
第1実施形態のロープリターン装置R1 の作用について説明する。このロープリターン装置R1 を使用して、ドーリー装置Dに張り側の牽引用ワイヤロープW1aを連結させるときには、次のようにして行う。図1及び図7に示されるように、最初に、ドーリー装置Dを、ガイドレールGの始端部(テスト車両Tの走行開始位置)に配置させる。このときのドーリー装置Dとクランプ装置Cを、図7において二点鎖線で示す。ロープリターン装置R1 に取付けられた調整装置Eの調整ボルト34を所定方向に回転させ、張り側の牽引用ワイヤロープW1aが、ドーリー装置Dのクランプ装置Cにおけるクランプ位置Pに近づくように、シーブブラケット28の位置を調整する。即ち、張り側の第1リターンシーブ22を、張り側及び弛み側の各牽引用ワイヤロープW1a,W1bの間隔方向(矢印38の方向)に沿って移動させる。この場合、張り側の牽引用ワイヤロープW1aは、自身の張力作用により、ほとんど無動力で移動される。それに伴い、張り側の第1リターンシーブ22における牽引用ワイヤロープW1aの巻付け開始位置Qも、矢印38の方向に、距離eだけ移動される。図7において、移動前の第1リターンシーブ22を二点鎖線で示し、移動後の第1リターンシーブ22を実線で示す。張り側の牽引用ワイヤロープW1aの巻付け開始位置Q’は、移動前の巻付け開始位置Qから、距離eだけ、クランプ位置Pの側に接近する。この結果、ワイヤ取付角θを形成する斜辺は、クランプ装置Cのクランプ位置Pと移動後の巻付け開始位置Q’とを結ぶ直線(図示せず)となる。これは、クランプ位置Pにおける牽引用ワイヤロープW1aのワイヤ取付角θが小さくなることを意味している。
【0027】
上記した作用を、従来のロープリターン装置R’の場合と比較しながら、更に詳細に説明する。ここで、従来のロープリターン装置R’の場合、第1リターンシーブ22における牽引用ワイヤロープW1aの巻付け開始位置Qは、常に一定である。このため、ワイヤ取付角θが大きく、前記牽引用ワイヤロープW1aをクランプ位置Pまで引き寄せるために、大きな力を必要とする。このときのワイヤ取付角θの臨界角(作業者が、張り側の牽引用ワイヤロープW1aを引き寄せて、持ち上げることが可能な最大角度)を「θc」とする。前記ワイヤ取付角θが、臨界角θcよりも大きくなると、作業者が、張り側の牽引用ワイヤロープW1aをドーリー装置Dに連結させることは困難になる。即ち、ドーリー装置Dを、これ以上ガイドレールGの始端部に接近させて配置させることはできない。このとき、リターンシーブピット7からドーリー装置Dのクランプ位置Pまでの距離を「S」とする。
【0028】
ところが、第1実施形態のロープリターン装置R1 の場合、第1リターンシーブ22における牽引用ワイヤロープW1aの巻付け開始位置Qを、ドーリー装置Dのクランプ位置Pの側に向かって、距離eだけ移動させることができる。この結果、牽引用ワイヤロープW1aのワイヤ取付角θは、臨界角θcよりも小さくなり、作業者は、小さな力で、前記牽引用ワイヤロープW1aをクランプ位置Pまで引き寄せることができる。
【0029】
これを別の視点から見ると、第1リターンシーブ22を距離eだけ移動させることにより、ガイドレールGにおけるドーリー装置Dの装着位置を、そのワイヤ取付角θが臨界角θcになるまでリターンシーブピット7の側に移動させることができるということを意味している。図7において、この状態のドーリー装置Dとクランプ装置Cを一点鎖線で示し、このときのリターンシーブピット7からクランプ位置P’までの距離を「S’」とする。上記した結果、本実施形態におけるドーリー装置Dの装着位置は、従来の場合と比較して、距離S’と距離Sの差(ΔS)だけ、リターンシーブピット7に接近する。こうすることにより、ドーリー装置Dによって牽引走行されるテスト車両Tの走行開始位置も、後退させることができる。
【0030】
この状態で、作業者は、張り側の牽引用ワイヤロープW1aを、クランプ位置P’まで引き寄せながら持ち上げて、クランプ装置Cの部分にクランプさせる。このときのワイヤ取付角θは臨界角θcであり、従来の場合と同一なので、作業者が、張り側の牽引用ワイヤロープW1aをクランプ位置P’まで引き寄せて持ち上げるために必要な力は、従来の場合と同一である。牽引用ワイヤロープW1aのクランプ終了後、作業者は、調整ボルト34を逆回転させ、張り側の牽引用ワイヤロープW1aの張力に抗しながら、前記張り側の第1リターンシーブ22を最初の位置に戻して固定させる。このように、本実施形態のロープリターン装置R1 では、張り側の牽引用ワイヤロープW1aを引き寄せる力を、従来の場合よりも大きくさせないで、ガイドレールGにおけるドーリー装置Dの装着位置を、ガイドレールGの始端部に、より接近させることができる。この結果、ドーリー装置Dの走行距離が長くなると共に、テスト車両Tの走行距離も長くなり、ドーリー装置Dの加速度をそれほど大きくしなくても済むと共に、走行中におけるドーリー装置Dと張り側の牽引用ワイヤロープW1aとの間の滑りも生じにくくなる。この結果、衝突試験におけるテスト車両Tの走行精度が向上する。
【0031】
上記した第1実施形態のロープリターン装置R1 は、牽引用ワイヤロープW1a,W1bにおける第3リターンシーブ24に送出される部分(折返し部分26,27)が、ガイドレールGの長手方向とほぼ直交する形態である。こうすることにより、リターンシーブピット7の幅L(ガイドレールGの長手方向に沿った長さ)を短くすることができ、車両衝突試験装置Aが設置される敷地を有効に使用することができる。しかし、前記各折返し部分26,27は、ガイドレールGにおける各牽引用ワイヤロープW1a,W1bの走行方向と交差していれば、その角度は何度であっても構わない。
【0032】
次に第2実施形態のロープリターン装置R2 について説明する。この実施形態のロープリターン装置R2 は、図8に示されるように、ガイドレールGの直後方に張り側及び弛み側の各牽引用ワイヤロープW1a,W1bの間隔Kを定めるための一対のガイドシーブ39,41が配設されていると共に、前記一対のガイドシーブ39,41の間の後部で、牽引用ワイヤロープW1a,W1bの走行方向に沿って、リターンシーブ42が配設された構成である。そして、張り側の牽引用ワイヤロープW1aが巻き付けられるガイドシーブ39の位置が、各牽引用ワイヤロープW1a,W1bの方向に沿って調整可能となっているため、この実施形態のロープリターン装置R2 であっても、前述した第1実施形態のロープリターン装置R1 と同一の作用効果が奏される。また、この実施形態のロープリターン装置R1 の場合、一対の第1リターンシーブ22,23によって案内される張り側及び弛み側の各牽引用ワイヤロープW1a,W1bは、ほとんど屈曲されないため、一対のガイドシーブ39,41にかかる負荷を低減させることができる。
【0033】
【発明の効果】
本発明に係る車両衝突試験装置におけるロープリターン装置は、ガイドレール内に配設されるエンドレスの牽引用ワイヤロープと、解除可能に連結された前記牽引用ワイヤロープに牽引されて前記ガイドレールに沿って走行して、テスト車両を牽引するドーリー装置と、前記テスト車両の走行開始位置において前記牽引用ワイヤロープを折り返すためのロープリターン装置とを備えた車両衝突試験装置であって、前記ロープリターン装置は、エンドレスの牽引用ワイヤロープの張り側と弛み側の間隔を定めるための第1及び第2の各リターンシーブと、前記第1及び第2の各リターンシーブの間に配置されて、該各リターンシーブに対する巻付け角を確保しながら、ガイドレールにおける牽引用ワイヤロープの走行方向と交差する方向に走行させて折り返すと共に、前記牽引用ワイヤロープに張力を付与するための第3リターンシーブとを備えた構成であり、前記張り側の牽引用ワイヤロープが巻き付けられる第1リターンシーブは、張り側及び弛み側の各牽引用ワイヤロープの間隔方向に沿って、その位置が調整可能であることを特徴としている。このため、張り側の牽引用ワイヤロープが巻き付けられる第1リターンシーブを移動させることにより、前記張り側の牽引用ワイヤロープを引き寄せる長さを短くでき(換言すれば、ワイヤ取付角が小さくなる)、作業者が、ドーリー装置と張り側の牽引用ワイヤロープを連結する作業が簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両衝突試験装置Aにおける第1実施形態のロープリターン装置R1 の近傍の平面図である。
【図2】ドーリー装置Dの正面図である。
【図3】同じく、後方からの側面断面図である。
【図4】(イ),(ロ)は、クランプ装置Cを構成するトリガレバー15がストライカ17に衝突して、張り側の牽引用ワイヤロープW1aが解除される状態を示す図である。
【図5】ロープリターン装置R1 の平面図である。
【図6】同じく一部を破断した側面図である。
【図7】第1リターンシーブ22の取付位置を調整して、張り側の牽引用ワイヤロープW1aをドーリー装置Dに連結させる状態の作用説明図である。
【図8】第2実施形態のロープリターン装置R2 の平面図である。
【図9】車両衝突試験装置Aの全体概略図である。
【符号の説明】
A:車両衝突試験装置
D:ドーリー装置
G:ガイドレール
K:間隔
1,R2 :ロープリターン装置
T:テスト車両
1 :牽引用ワイヤロープ
1a:張り側の牽引用ワイヤロープ
1b:弛み側の牽引用ワイヤロープ
22:第1リターンシーブ
23:第2リターンシーブ
24:第3リターンシーブ
34:調整ボルト
39,41:ガイドシーブ
42:リターンシーブ
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a rope return device for turning back a pulling wire rope for driving the dolly device in a vehicle collision test apparatus.
[0002]
[Prior art]
In describing the prior art, the drawings of the embodiments of the present invention are incorporated. As shown in FIG. 9, the vehicle collision test apparatus A includes an endless traction wire rope W that travels around by the winch 1. 1 In addition, a dolly device D is connected. And, by driving this dolly device D, the connecting wire rope W 2 The test vehicle T connected to the dolly device D via the tow travels, and the test vehicle T traveling at a predetermined speed collides with the collision wall 2 or the test vehicles T collide with each other. It is an apparatus for investigating the situation (see, for example, Patent Document 1). In this vehicle collision test apparatus A, the dolly device D is mounted on a guide rail G installed in a guide rail installation groove 3 formed on the floor surface FL (the running surface of the test vehicle T) (see FIG. 3). . In FIG. 9, reference numeral 4 denotes a drive motor for the winch 1, and reference numeral 5 denotes a traction wire rope W delivered to the winch 1. 1 6 is a weight attached to the tension adjusting device 5.
[0003]
As shown in FIGS. 1 and 9, in this vehicle collision test apparatus A, a return sheave pit 7 connected to the guide rail G is provided in the vicinity of the travel start position of the test vehicle T. A rope return device R ′ is disposed in the pit 7. This rope return device R ′ is a tow wire rope W at the starting end of the guide rail G. 1 First and second return sheaves 22 and 23 for determining a distance K between the first and second return sheaves 22 and 23, and a traction wire rope W wound around the return sheaves 22 and 23. 1 And a third return sheave 24 for returning to the winch 1. In the conventional rope return device R ′, each return sheave 22, 23, 24 is fixed to the upper surface of the base 25. For this reason, the tow wire rope W arranged inside the guide rail G 1 Is the side of the dolly device D which is clamped by the clamp device C and travels (the tension-side traction wire rope W 1 a) and the side pulled out from the winch 1 as the dolly device D travels (the wire rope W for pulling on the slack side) 1 The two pieces b) are arranged in parallel at a predetermined interval K (see FIG. 1). Wire rope W for towing on the tight side 1 a and pulling wire rope W on the slack side 1 The distance K from b is desirably as wide as possible in order to avoid such contact, but is usually about 80 mm. And each pulling wire rope W on the tension side and the slack side 1 a 、 W 1 From the viewpoint of balancing b, the clamping device C of the dolly device D is disposed almost directly above the center in the width direction of both. For this reason, the operator pulls the tension-side tow wire rope W 1 When a is connected to the dolly device D (clamped to the portion of the clamp device C), the tension-side traction wire rope W 1 It is necessary to lift a while pulling a in the direction of arrow 8 and pulling it down to just below the clamping device C (see FIG. 3). For this reason, the pulling wire rope W on the tension side 1 A large force is required to draw a to the portion immediately below the clamping device C of the dolly device D. In particular, the pulling wire rope W on the tension side 1 If the angle (wire attachment angle θ) formed in a plan view when a is pulled is large, it is heavy labor.
[0004]
In order to prevent this, the tension-side pulling wire rope W 1 If a is placed directly under the clamping device C of the dolly device D, the towing wire rope W 1 Since there is almost no need to draw a (in other words, the wire attachment angle θ is reduced), the tension-side pulling wire rope W 1 The operation | work which connects a to the dolly apparatus D becomes easy. However, the pulling wire rope W 1 To place a directly below the clamping device C, the pulling wire rope W on the slack side 1 When the position of b is shifted, the pulling wire rope W on the slack side 1 There exists a possibility that b may contact the inner wall part 10 of the corresponding guide rail single-piece | unit 9b (refer FIG. 3). In particular, since the striker 17 is attached to the guide rail unit 9b, the possibility of contact with the striker 17 is increased.
[0005]
Furthermore, as will be described later, in the vehicle collision test apparatus A, it is desirable to make the travel distance of the test vehicle T as long as possible. For that purpose, it is necessary to arrange the dolly device D as close as possible to the connection position between the guide rail installation groove 3 and the return sheave pit 7 at the start end of the guide rail G (the travel start position of the test vehicle T). However, in this case, the wire attachment angle θ is increased by the amount that the dolly device D approaches the first return sheave 22. For this reason, the pulling wire rope W on the tension side 1 A greater force is required to draw a up to the portion immediately below the clamping device C of the dolly device D.
[0006]
In order to avoid this, if the wire attachment angle θ is reduced, the dolly device D has to be disposed further forward. Then, the running length of the dolly device D is shortened. Here, since the vehicle collision test apparatus A is normally installed indoors, the total length of the travel path is constant and it is extremely difficult to extend. As a result, when the travel length of the dolly device D is short (in other words, the travel distance of the test vehicle T is short), the test vehicle T pulled by the dolly device D collides with the collision wall at a predetermined speed. The acceleration must be increased. Then, the malfunction that slip | slip generate | occur | produces in the part of the clamp apparatus C of the dolly apparatus D, and the attitude | position of the dummy doll (not shown) in the test vehicle T will generate | occur | produce.
[0007]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 62-267638
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
In view of the above problems, an object of the present invention is to facilitate the operation of connecting a tow wire rope to a dolly device mounted at a travel start position of a test vehicle on a guide rail.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The invention according to claim 1 for solving the above-mentioned problems is that the guide rail is pulled by the endless pulling wire rope disposed in the guide rail and the pulling wire rope connected releasably. A vehicle collision test device comprising: a dolly device that travels along the road and pulls the test vehicle; and a rope return device that folds the tow wire rope at a travel start position of the test vehicle. The return device is disposed between the first and second return sheaves for determining the distance between the tight side and the slack side of the endless pulling wire rope, and the first and second return sheaves, While securing the wrapping angle for each return sheave, it is folded by traveling in the direction intersecting the traveling direction of the pulling wire rope on the guide rail. And a third return sheave for applying tension to the pulling wire rope, and the first return sheave around which the pulling wire rope on the tension side is wound includes a tension side and a slack side. The position is adjustable along the interval direction of each pulling wire rope.
[0010]
When the rope pulling device according to the present invention is used to connect the tension-side pulling wire rope to the dolly device, it is performed as follows. The dolly device is disposed at the start end of the guide rail (travel start position of the test vehicle). The first return sheave around which the pulling wire rope on the rope return device is wound is arranged along the interval direction of the pulling wire ropes on the tension side and the slack side, and further toward the clamping device side in the dolly device. Move. By doing so, the winding start position of the first return sheave around which the tension-side pulling wire rope is wound approaches the clamping device side. For this reason, the length by which the operator pulls the pulling wire rope to the extent that the first return sheave around which the tensioning pulling wire rope is wound is pulled to the clamping device can be shortened. And the wire attachment angle at that time becomes small. As a result, the operator can easily connect the tension-side pulling wire rope to the dolly device.
[0011]
The invention described in claim 2 is characterized in that, based on the invention described in claim 1, the position of the first return sheave is adjusted by an adjusting bolt. In the case of the present invention, the first return sheave can be moved only by operating the adjusting bolt, which is reliable and simple in configuration.
[0012]
The invention described in claim 3 is driven by the endless tow wire rope disposed in the guide rail and the tow wire rope releasably connected to travel along the guide rail, A vehicle collision test apparatus comprising a dolly device for towing a test vehicle and a rope return device for turning back the tow wire rope at a travel start position of the test vehicle, wherein the rope return device is an endless towing device. Between the pair of guide sheaves for defining the distance between the tension side and the slack side of the wire rope for use and the pair of guide sheaves and along the direction of travel of the wire rope for towing in the guide rail, And a return sheave for applying tension to the wire rope, and the pulling wire rope on the tension side Side guide sheaves to be instrumentation along the spacing direction of the pulling wire rope tight side and slack side is characterized by its position is adjustable.
[0013]
According to a fourth aspect of the present invention, on the premise of the third aspect of the present invention, the position of the guide sheave on the side on which the towing wire rope on the tension side is wound is adjusted by an adjustment bolt. It is characterized by being.
[0014]
The invention according to claim 3 and claim 4 is arranged such that the arrangement of the third return sheave in the invention according to claim 1 and claim 2 is not the direction intersecting the traveling direction of the tow wire rope in the guide rail, It is arranged along the traveling direction. For this reason, an effect equivalent to that of the invention described in claim 3 and claim 4 is achieved.
[0015]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to embodiments. FIG. 1 shows a rope return device R according to a first embodiment of a vehicle collision test apparatus A. 1 2 is a front view of the dolly device D, FIG. 3 is a side sectional view from the rear, and FIGS. 4A and 4B show the trigger lever 15 that constitutes the clamp device C. Colliding with striker 17 and pulling wire rope W on the tight side 1 FIG. 5 shows a state where a is released, and FIG. 5 shows a rope return device R 1 FIG. 6 is a side view, partly broken away. As shown in FIG. 1, a return sheave pit 7 connected to the guide rail installation groove 3 is provided at the start end of the guide rail installation groove 3 where the guide rail G is installed (near the travel start position of the test vehicle T). The rope return device R according to the first embodiment of the present invention is provided inside the return sheave pit 7. 1 Is arranged. In a normal state, the return sheave pit 7 is closed by the pit cover 7a and is flush with the floor surface FL.
[0016]
First, the guide rail G will be described. As shown in FIGS. 1 and 3, the guide rail G constituting the vehicle collision test apparatus A according to the present invention is composed of a pair of guide rail units 9a and 9b made of channel steel, The guide rail installation groove 3 having a substantially U-shaped cross section formed on the surface FL is installed in a form facing each other at a predetermined distance over the entire length. A space 11 for mounting the dolly device D is formed in a portion between the upper flange portions of the pair of guide rails 9a, 9b facing each other. In addition, a pulling wire rope W that is releasably connected to a clamping device C (described later) constituting the dolly device D is provided at the inner part of both guide rails 9a and 9b. 1 (Tensioning wire and slacking wire ropes W 1 a 、 W 1 b) is arranged in a substantially parallel state at a predetermined interval K and substantially along the longitudinal direction of the guide rail installation groove 3. As a result, each tow wire rope W 1 a 、 W 1 There is no possibility that b contacts the inner wall portion 10 of each guide rail unit 9a, 9b.
[0017]
Next, the dolly device D will be briefly described. As shown in FIGS. 2 and 3, a plurality of (four in the case of this embodiment) guide rollers 13 are mounted on the upper surface of the dolly body 12 constituting the dolly device D so as to be rotatable. It has been. Each guide roller 13 is applied to the upper flange portion of the pair of guide rail units 9a and 9b. By doing so, the dolly device D is crowned in the space 11 between the pair of guide rails 9a, 9b. In addition, at the lower part of the dolly body 12 is a tow wire rope W. 1 Wire rope W for towing 1 A clamping device C for releasably connecting a is provided. This clamping device C has a tension-side pulling wire rope W. 1 A pair of clamp members 14a and 14b for sandwiching and clamping a and a trigger lever 15 for pressing them and holding the clamped state are provided. The trigger lever 15 is supported by a bearing 16 mounted on the dolly body 12 and can be rotated in a horizontal plane. As shown in FIGS. 3 and 4, a cam portion 15 a is formed in a portion of the trigger lever 15 that presses the clamp member 14 b on one side. When the trigger lever 15 is rotated in a predetermined direction, the cam portion 15a presses the clamp member 14b on one side. By doing this, the tension-side tow wire rope W 1 a is sandwiched between the pair of clamp members 14a and 14b and held in a clamped state. This state is shown in FIG.
[0018]
The tip of the trigger lever 15 protrudes to the side of the dolly body 12 while pressing the clamp member 14b on one side. This state is indicated by a two-dot chain line in FIG. As shown in FIG. 4, the tension-side pulling wire rope W 1 When the dolly device D driven and driven by a reaches a predetermined position of the guide rail G, the tip of the trigger lever 15 is positioned on the one side of the guide rail unit 9b on the one side (right side in the drawing of FIG. 3) at the position. It collides with the striker 17 attached inside. As a result, the trigger lever 15 is rotated, and the pressing state to the clamp member 14b on one side is released. By doing so, the pulling wire rope W on the tension side in the clamping device C 1 The clamp of a is released, and the tow wire rope W 1 a falls from the dolly device D by its own weight. This state is shown in FIG.
[0019]
Further, as shown in FIG. 2, the upper surface of the dolly body 12 has a test vehicle T and a connecting wire rope W. 2 And a connecting device B for connecting them in a releasable manner. The connecting device B is a connecting wire rope W. 2 Hook portion 18 for hooking the wire, and a connecting wire rope W hooked on the hook portion 18 2 And a lever member 21 for holding the closing member 19 in a closed state. The closing member 19 is rotatable in a vertical plane, and the lever member 21 is rotatable in a horizontal plane. The lever member 21 is connected to a trigger lever (not shown) protruding laterally from the dolly body 12, and the trigger lever collides with the striker 17 at a predetermined position of the guide rail G and rotates. Then, the lever member 21 is also rotated integrally. This trigger lever has almost the same form as the trigger lever 15 of the clamping device C described above.
[0020]
While the test vehicle T is running, the connecting wire rope W 2 Is hooked on the hook portion 18. The opening portion of the hook portion 18 is closed by the closing member 19. In addition, since the closing member 19 is held by the lever member 21 so as not to rotate, the connecting wire rope W can be used while the test vehicle T is traveling. 2 Will not come off. When a trigger lever (not shown) collides with the striker 17, the trigger lever is rotated. At the same time, the lever member 21 is also rotated, so that the closed state of the hook portion 18 by the closing member 19 is released. By doing so, the hook portion 18 is opened, and the test vehicle T overtakes the dolly device D, thereby connecting the dolly device D and the connecting wire rope W. 2 Is disconnected.
[0021]
Next, the rope return device R of the first embodiment 1 Will be described. As shown in FIGS. 5 and 6, the rope return device R 1 Tension wire and slack side wire ropes W 1 a 、 W 1 First and second return sheaves 22 and 23 for determining an interval K of b, and each traction wire rope W sent from each return sheave 22 and 23 1 a 、 W 1 and a third return sheave 24 for winding b. The return sheaves 22, 23, 24 described above are rotatably attached to the upper surface of the base 25 installed in the return sheave pit 7. And each pulling wire rope W on the tension side and the slack side wound around each return sheave 22, 23, 24 1 a 、 W 1 The height positions of b are the same as those height positions in the guide rail G. Each of the first and second return sheaves 22 and 23 is arranged such that the first return sheave 22 on the tension side is on the front side in the longitudinal direction of the return sheave pit 7 (lower side in the drawing view of FIG. 5). In addition, the second return sheave 23 on the slack side is disposed slightly on the back side.
[0022]
The third return sheave 24 is disposed further to the back than the first and second return sheaves 22 and 23, and the center of rotation is the first and second in the width direction of the return sheave pit 7. Between the return sheaves 22 and 23. Therefore, each traction wire rope W separated from each of the first and second return sheaves 22 and 23 is used. 1 a 、 W 1 The folded portions 26 and 27 of b are arranged substantially along the longitudinal direction of the return sheave pit 7. As a result, the rope return device R of the first embodiment 1 Is installed in the return sheave pit 7 so that its longitudinal direction is substantially perpendicular to the longitudinal direction of the guide rail G. By doing so, the width L of the return sheave pit 7 (the length along the longitudinal direction of the guide rail G) can be reduced, and the site where the vehicle collision test apparatus A is installed can be used effectively. .
[0023]
The first and second return sheaves 22 and 23 will be described. Of each return sheave 22, 23, the pulling wire rope W on the tight side 1 The first return sheave 22 around which a is wound is connected to each traction wire rope W by a sheave bracket 28. 1 a 、 W 1 The wire rope W for pulling on the slack side is attached so as to be movable along the interval direction of b. 1 The second return sheave 23 around which b is wound is fixed to the upper surface of the base 25 by a sheave bracket 29. The configurations of the return sheaves 22 and 23 are almost the same except that the tension-side first return sheave 22 is movable. Therefore, in this specification, only the tension-side first return sheave 22 will be described. . As shown in FIGS. 5 and 6, the first return sheave 22 is provided with a tension-side traction wire rope W. 1 In order to introduce and send out a, it is attached to a substantially square tube-shaped sheave bracket 28 whose both side portions are open. That is, the rotary shaft 31 is attached to the substantially central portion of the sheave bracket 28 in a plan view along the height direction, and the first return sheave 22 is rotatably supported on the rotary shaft 31. . The bottom plate 28a of the sheave bracket 28 protrudes in the longitudinal direction, and each elongated hole 33 for inserting a fixing bolt 32 for fixing the guide sheave bracket 28 to the base 25 is inserted into the protruding portion. It is formed along the longitudinal direction of the bracket 28. The first return sheave 22 is attached to the sheave bracket 28 while being supported by the rotating shaft 31. Then, the fixing bolts 32 inserted through the long holes 33 are screwed into the corresponding female screws of the base 25 and tightened to be fixed to the base 25.
[0024]
As shown in FIGS. 5 and 6, on the back side of the sheave bracket 28, the sheave bracket 28 is connected to each traction wire rope W. 1 a 、 W 1 An adjusting device E for moving along the interval direction b is provided. That is, the adjustment bolt 34 is screwed into the rear side wall portion 28 b of the sheave bracket 28. The axis of the adjustment bolt 34 is along a direction orthogonal to the longitudinal direction of the guide rail G. A rotation support portion 34b having a smaller diameter than the head portion 34a is provided at the head portion 34a. The adjustment bolt 34 has a tip end portion of a screw shaft portion 34 c screwed into a side wall portion 28 b on the back side of the sheave bracket 28, and the rotation support portion 34 b is erected on the upper surface of the base 25. The support block 35 is held so as to be rotatable. As a result, when the operator rotates the adjusting bolt 34 in a predetermined direction, the adjusting bolt 34 rotates the screw shaft portion 34c in the same direction while being held by the support block body 35. However, since the sheave bracket 28 is not rotatable, the sheave bracket 28 moves along the axial direction of the adjustment bolt 34 (direction perpendicular to the longitudinal direction of the guide rail G) as the adjustment bolt 34 rotates. Be advanced and retreated. In this way, the first return sheave 22 is connected to each of the tensioning and slack side pulling wire ropes W. 1 a 、 W 1 It can be moved along the interval direction of b. As described above, the adjusting device E is configured to move the tension-side first return sheave 22 by rotating the adjusting bolt 34. For this reason, the structure becomes simple and the tow wire rope W 1 It is easy to move against the tension of a.
[0025]
Next, the third return sheave 24 will be described. As shown in FIGS. 5 and 6, the third return sheave 24 is introduced into the tension-side first return sheave 22, and the tension-side traction wire is sent out by changing its traveling direction by approximately 90 degrees. Rope W 1 a tow wire rope W in each of the first and second return sheaves 22 and 23 1 a 、 W 1 While securing the winding angle of b, the traveling direction of the third return sheave 24 is changed by approximately 180 degrees, and the traction wire rope W on the slack side 1 It has a function to send as b. The slack-side traction wire rope W delivered from the third return sheave 24. 1 The folded portion 26 of b is hooked on the second return sheave 23 on the slack side, changes its traveling direction by approximately 90 degrees, and is returned to the winch 1 (see FIG. 9). The third return sheave 24 is rotatably supported by a rotating shaft 37 attached to the sheave bracket 36, similarly to the tension-side first return sheave 22 described above. And on the back side, an adjusting device E having almost the same configuration as the sheave bracket 28 described above is attached. For this reason, the third return sheave 24 is connected to the traction wire rope W on the tension side and the slack side. 1 a 、 W 1 It can be moved along the interval direction of b. By doing this, each pulling wire rope W on the tension side and the slack side 1 a 、 W 1 The tension of b can be adjusted.
[0026]
Rope return device R of the first embodiment 1 The operation of will be described. This rope return device R 1 To pull the wire rope W on the tension side to the dolly device D 1 When a is connected, it is performed as follows. As shown in FIGS. 1 and 7, first, the dolly device D is disposed at the start end of the guide rail G (the travel start position of the test vehicle T). The dolly device D and the clamp device C at this time are indicated by a two-dot chain line in FIG. Rope return device R 1 The adjusting bolt 34 of the adjusting device E attached to the wire is rotated in a predetermined direction to pull the tension-side pulling wire rope W. 1 The position of the sheave bracket 28 is adjusted so that a approaches the clamp position P in the clamp device C of the dolly device D. That is, the first return sheave 22 on the tension side is connected to each of the pulling wire ropes W on the tension side and the slack side. 1 a 、 W 1 It is moved along the interval direction of b (the direction of the arrow 38). In this case, the pulling wire rope W 1 a is moved almost unpowered by its own tension. Accordingly, the tow wire rope W in the first return sheave 22 on the tension side 1 The winding start position Q of a is also moved in the direction of the arrow 38 by the distance e. In FIG. 7, the first return sheave 22 before movement is indicated by a two-dot chain line, and the first return sheave 22 after movement is indicated by a solid line. Wire rope W for towing on the tight side 1 The winding start position Q ′ of a approaches the clamp position P side by a distance e from the winding start position Q before the movement. As a result, the hypotenuse forming the wire attachment angle θ becomes a straight line (not shown) connecting the clamp position P of the clamp device C and the winding start position Q ′ after the movement. This is because the tow wire rope W at the clamp position P 1 This means that the wire attachment angle θ of a becomes smaller.
[0027]
The above-described operation will be described in more detail while comparing with the case of the conventional rope return device R ′. Here, in the case of the conventional rope return device R ′, the traction wire rope W in the first return sheave 22 is provided. 1 The winding start position Q of a is always constant. For this reason, the wire attachment angle θ is large, and the pulling wire rope W 1 In order to pull a to the clamp position P, a large force is required. At this time, the critical angle of the wire attachment angle θ (the operator pulls the tension wire rope W 1 The maximum angle at which a can be pulled and lifted is defined as “θc”. When the wire attachment angle θ is larger than the critical angle θc, the operator can pull the pulling wire rope W on the tension side. 1 It becomes difficult to connect a to the dolly device D. That is, the dolly device D cannot be placed closer to the starting end of the guide rail G. At this time, the distance from the return sheave pit 7 to the clamping position P of the dolly device D is “S”.
[0028]
However, the rope return device R of the first embodiment 1 In the case of traction wire rope W in the first return sheave 22 1 The winding start position Q of a can be moved by the distance e toward the clamp position P side of the dolly device D. As a result, the tow wire rope W 1 The wire attachment angle θ of a becomes smaller than the critical angle θc, and the operator can perform the pulling wire rope W with a small force. 1 a can be pulled to the clamp position P.
[0029]
From another viewpoint, the first return sheave 22 is moved by the distance e, so that the mounting position of the dolly device D on the guide rail G is changed to the return sheave pit until the wire mounting angle θ becomes the critical angle θc. This means that it can be moved to the 7 side. In FIG. 7, the dolly device D and the clamp device C in this state are indicated by a one-dot chain line, and the distance from the return sheave pit 7 to the clamp position P ′ at this time is “S ′”. As a result, the mounting position of the dolly device D in the present embodiment approaches the return sheave pit 7 by the difference (ΔS) between the distance S ′ and the distance S as compared with the conventional case. By doing so, the travel start position of the test vehicle T towed by the dolly device D can also be moved backward.
[0030]
In this state, the operator can pull the pulling wire rope W on the tight side. 1 While a is pulled up to the clamp position P ′, it is lifted to clamp the clamp device C. The wire attachment angle θ at this time is the critical angle θc, which is the same as in the conventional case. 1 The force required to pull a up to the clamping position P ′ and lift it is the same as in the conventional case. Tow wire rope W 1 After completing the clamping of a, the operator rotates the adjustment bolt 34 in the reverse direction, and pulls the pulling wire rope W on the tension side. 1 The first return sheave 22 on the tension side is returned to the initial position and fixed while resisting the tension of a. Thus, the rope return device R of this embodiment 1 Then, the tension side tow wire rope W 1 The mounting position of the dolly device D on the guide rail G can be brought closer to the starting end of the guide rail G without increasing the force for attracting a than in the conventional case. As a result, the mileage of the dolly device D is increased, the mileage of the test vehicle T is also increased, the acceleration of the dolly device D does not have to be increased so much, and the traction of the dolly device D and the tension side during traveling is increased. Wire rope W 1 Sliding between a is less likely to occur. As a result, the running accuracy of the test vehicle T in the collision test is improved.
[0031]
Rope return device R of the first embodiment described above 1 The tow wire rope W 1 a 、 W 1 The part (folded part 26, 27) sent out to the 3rd return sheave 24 in b is a form substantially orthogonal to the longitudinal direction of the guide rail G. By doing so, the width L of the return sheave pit 7 (the length along the longitudinal direction of the guide rail G) can be shortened, and the site where the vehicle collision test apparatus A is installed can be used effectively. . However, the folded portions 26 and 27 are connected to the pulling wire ropes W in the guide rail G. 1 a 、 W 1 The angle may be any number as long as it intersects with the traveling direction of b.
[0032]
Next, the rope return device R of the second embodiment 2 Will be described. Rope return device R of this embodiment 2 As shown in FIG. 8, each of the pulling wire ropes W on the tension side and the slack side is provided immediately after the guide rail G. 1 a 、 W 1 A pair of guide sheaves 39, 41 for determining the interval K of b is provided, and at the rear part between the pair of guide sheaves 39, 41, the tow wire rope W 1 a 、 W 1 The return sheave 42 is disposed along the traveling direction b. And the wire rope W for traction on the tension side 1 The position of the guide sheave 39 around which a is wound is determined by each pulling wire rope W. 1 a 、 W 1 Since it is adjustable along the direction of b, the rope return device R of this embodiment 2 Even so, the rope return device R of the first embodiment described above. 1 The same effect is produced. Moreover, the rope return device R of this embodiment 1 In this case, each of the pulling wire ropes W on the tension side and the slack side guided by the pair of first return sheaves 22 and 23 is provided. 1 a 、 W 1 Since b is hardly bent, the load applied to the pair of guide sheaves 39 and 41 can be reduced.
[0033]
【The invention's effect】
The rope return device in the vehicle collision test apparatus according to the present invention is pulled along the guide rail by being pulled by the endless pulling wire rope disposed in the guide rail and the pulling wire rope releasably connected. A vehicle collision test device comprising: a dolly device that travels and pulls the test vehicle; and a rope return device that turns back the tow wire rope at a travel start position of the test vehicle, the rope return device Are arranged between the first and second return sheaves for defining the distance between the tight side and the slack side of the endless pulling wire rope, and the first and second return sheaves, Travel in a direction that intersects the travel direction of the pulling wire rope on the guide rail while securing the winding angle for the return sheave And a third return sheave for applying tension to the pulling wire rope, and the first return sheave around which the pulling wire rope on the tension side is wound includes a tension side and a slack. It is characterized in that its position can be adjusted along the interval direction of each pulling wire rope on the side. For this reason, by moving the first return sheave around which the tension-side traction wire rope is wound, the length of the tension-side traction wire rope can be reduced (in other words, the wire attachment angle is reduced). The operator can easily connect the dolly device and the tension-side pulling wire rope.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 shows a rope return device R according to a first embodiment of a vehicle collision test apparatus A. 1 FIG.
FIG. 2 is a front view of the dolly device D. FIG.
FIG. 3 is a side cross-sectional view from the rear side.
4 (a) and 4 (b) show that the trigger lever 15 constituting the clamping device C collides with the striker 17 and pulls the pulling wire rope W on the tension side. 1 It is a figure which shows the state from which a is cancelled | released.
Fig. 5 Rope return device R 1 FIG.
FIG. 6 is a side view, partly broken away.
FIG. 7: Adjusting the attachment position of the first return sheave 22 to pull the pulling wire rope W 1 It is an operation explanatory view in the state where a is connected to dolly device D.
FIG. 8: Rope return device R of the second embodiment 2 FIG.
FIG. 9 is an overall schematic diagram of a vehicle collision test apparatus A.
[Explanation of symbols]
A: Vehicle collision test equipment
D: Dolly device
G: Guide rail
K: Interval
R 1 , R 2 : Rope return device
T: Test vehicle
W 1 : Tow wire rope
W 1 a: Wire rope for towing on the tension side
W 1 b: Tow wire rope on the slack side
22: First return sheave
23: Second return sheave
24: Third return sheave
34: Adjustment bolt
39, 41: Guide sheave
42: Return sheave

Claims (4)

ガイドレール内に配設されるエンドレスの牽引用ワイヤロープと、
解除可能に連結された前記牽引用ワイヤロープに牽引されて前記ガイドレールに沿って走行して、テスト車両を牽引するドーリー装置と、
前記テスト車両の走行開始位置において前記牽引用ワイヤロープを折り返すためのロープリターン装置とを備えた車両衝突試験装置であって、
前記ロープリターン装置は、エンドレスの牽引用ワイヤロープの張り側と弛み側の間隔を定めるための第1及び第2の各リターンシーブと、
前記第1及び第2の各リターンシーブの間に配置されて、該各リターンシーブに対する巻付け角を確保しながら、ガイドレールにおける牽引用ワイヤロープの走行方向と交差する方向に走行させて折り返すと共に、前記牽引用ワイヤロープに張力を付与するための第3リターンシーブとを備えた構成であり、
前記張り側の牽引用ワイヤロープが巻き付けられる第1リターンシーブは、張り側及び弛み側の各牽引用ワイヤロープの間隔方向に沿って、その位置が調整可能であることを特徴とする車両衝突試験装置におけるロープリターン装置。
An endless tow wire rope disposed in the guide rail;
A dolly device that is pulled by the pulling wire rope that is releasably connected and travels along the guide rail to pull the test vehicle;
A vehicle collision test device comprising a rope return device for turning back the tow wire rope at a travel start position of the test vehicle,
The rope return device includes first and second return sheaves for determining a distance between a tension side and a slack side of an endless pulling wire rope;
It is arranged between each of the first and second return sheaves, and while traveling around in a direction intersecting with the traveling direction of the pulling wire rope in the guide rail, while turning around the return sheave, it is folded back. And a third return sheave for applying tension to the pulling wire rope,
A vehicle crash test characterized in that the position of the first return sheave around which the tension-side traction wire rope is wound can be adjusted along the interval direction of the tension-side and slack-side traction wire ropes. Rope return device in the device.
前記第1リターンシーブの位置は、調整ボルトによって調整されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両衝突試験装置におけるロープリターン装置。The rope return device for a vehicle collision test apparatus according to claim 1, wherein the position of the first return sheave is adjusted by an adjustment bolt. ガイドレール内に配設されるエンドレスの牽引用ワイヤロープと、
解除可能に連結された前記牽引用ワイヤロープに牽引されて前記ガイドレールに沿って走行して、テスト車両を牽引するドーリー装置と、
前記テスト車両の走行開始位置において前記牽引用ワイヤロープを折り返すためのロープリターン装置とを備えた車両衝突試験装置であって、
前記ロープリターン装置は、エンドレスの牽引用ワイヤロープの張り側と弛み側の間隔を定めるための一対のガイドシーブと、
前記一対のガイドシーブの間で、しかも、ガイドレールにおける牽引用ワイヤロープの走行方向に沿って配置され、前記牽引用ワイヤロープに張力を付与するためのリターンシーブとを備えた構成であり、
前記張り側の牽引用ワイヤロープが掛装される側のガイドシーブは、張り側及び弛み側の各牽引用ワイヤロープの間隔方向に沿って、その位置が調整可能であることを特徴とする車両衝突試験装置におけるロープリターン装置。
An endless tow wire rope disposed in the guide rail;
A dolly device that is pulled by the pulling wire rope that is releasably connected and travels along the guide rail to pull the test vehicle;
A vehicle collision test device comprising a rope return device for turning back the tow wire rope at a travel start position of the test vehicle,
The rope return device includes a pair of guide sheaves for determining a distance between a tension side and a slack side of an endless pulling wire rope;
Between the pair of guide sheaves, and arranged along the traveling direction of the pulling wire rope in the guide rail, and a configuration including a return sheave for applying tension to the pulling wire rope,
The position of the guide sheave on the side on which the tension-side traction wire rope is hung is adjustable along the interval direction of the tension-side and slack-side traction wire ropes. Rope return device in a collision test device.
前記張り側の牽引用ワイヤロープが巻き付けられる側のガイドシーブの位置は、調整ボルトによって調整されるように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の車両衝突試験装置におけるロープリターン装置。4. The rope return device for a vehicle collision test apparatus according to claim 3, wherein the position of the guide sheave on the side where the wire rope for traction on the tension side is wound is adjusted by an adjustment bolt. .
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