JP4039228B2 - 動力伝達用チェーンおよび動力伝達装置 - Google Patents

動力伝達用チェーンおよび動力伝達装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両などに採用される無段変速機用チェーン等の動力伝達用チェーンおよび無段変速機等の動力伝達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)としては、例えば、エンジン側に設けられたドライブプーリと、駆動輪側に設けられたドリブンプーリと、両者間に架け渡された無端状のチェーンとを備えたものがある。この無段変速機では、ドライブプーリやドリブンプーリの円錐面状のシーブ面とチェーンのピン端面とが境界潤滑で接触することにより大きな動力伝達が行われ、またドライブプーリとドリブンプーリのそれぞれの溝幅(シーブ面間距離)を連続的に変えることで無段の変速が可能となっている。
【0003】
このような無段変速機においては、現在、VDT(Van Doornes Transmissie)のプッシュタイプ(押し式)のベルトが主流であるが、トルク容量が低い(200N・m以下)等の理由から、中型・大型車への適用は難しいという課題がある。
一方、プルタイプ(引っ張り式)についても研究開発が進められており、約280N・mのトルク容量を有するチェーンが実用化されているが、同様に、中型・大型車への適用は難しいという課題がある。
【0004】
プッシュタイプ、プルタイプのいずれであっても、無段の変速を可能とし、かつ効率良く動力伝達を行う必要があることから、境界潤滑状態(接触面内の一部が微小突起の直接接触で、残部が潤滑油膜を介して接触する潤滑状態)で、ドライブプーリやドリブンプーリのシーブ面と接触させて組み込まれる。詳細には、変速時にはシーブ面の内外方向に滑り接触をするとともにシーブ面の周方向に若干の滑り接触をすることで動力を伝達し、また一定の伝達比に固定して動力伝達が行われる時にはシーブ面の周方向に若干の滑り接触をすることで動力を伝達する状態で組み込まれる。
ところが、このような境界潤滑状態の接触では金属チェーンのピン端面とシーブ面とが直接金属接触する部分があるので、特に高面圧高トルク条件(高面圧400MPa以上、高トルク300N・m以上)下での使用において、異常摩耗が生じてしまうという問題がある。この問題を解決するために、摩擦係数を小さくあるいは接触面圧を小さくすることが考えられるが、これらが小さいとスリップ(特にマクロスリップ)が生じて、効率良く動力伝達が行われないという問題が生じる。
【0005】
このようななか、例えば、特に無段階に調節可能な円錐円板形巻き掛け伝動装置のためのリンクプレートチェーンであって、該リンクプレートチェーンの、プレートによって形成された個別のチェーンリンクを結合するジョイント部材が、プレートの切欠内に挿入された、互いに支え合う転動面を備えたクレードル部材の対として構成されている形式のものにおいて、円錐円板と作用接触するクレードル部材の少なくとも端面が、窒素を含有する縁部層例えば浸炭窒化層を備えているリンクプレートチェーンが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−147542号公報(請求項1、図1、図3)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したリンクプレートチェーンは、プーリとの接触面を浸炭窒化層にしているので、ある程度耐摩耗性が向上したものとなっているが、高面圧高トルク条件および境界潤滑条件下での使用に充分に耐えられるものではない。上述したように、上記したような無段変速機では、プッシュタイプ、プルタイプのいずれであっても、中型・大型車への適用が重要課題となっており、高面圧高トルク条件および境界潤滑条件下で使用しても長期にわたって安定して所定の伝達比で動力伝達が行える技術の開発が嘱望されていた。
【0008】
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、高面圧高トルク条件および境界潤滑条件下の使用に耐えうる耐摩耗性を備えた動力伝達用チェーンおよび動力伝達装置の提供をその目的とする。さらに、高面圧高トルク条件および境界潤滑条件下において効率良く動力伝達を行える高摩擦係数をも兼ね備えた動力伝達用チェーンおよび動力伝達装置の提供をその目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の動力伝達用チェーンは、複数のリンクと、これらを相互に連結する複数のピンとを備え、円錐面状のシーブ面を有する第1のプーリと、円錐面状のシーブ面を有する第2のプーリとの間に架け渡されて用いられ、前記ピンの端面と前記第1および第2のプーリのシーブ面との間で滑り接触をするとともに、面圧400MPa以上、トルク300N・m以上の条件下で使用される動力伝達用チェーンであって、前記ピンは、その端面側の最表面に硬質皮膜を有し、前記硬質皮膜がタングステン含有ダイヤモンドライクカーボン膜であり、このタングステン含有ダイヤモンドライクカーボン膜が、端面に形成した下地膜としてのクロム膜を介して形成されていることを特徴としている。
上記の構成によれば、動力伝達装置に組み込んだ場合にシーブ面と接触するピン端面に硬質皮膜を有するので、高面圧高トルク条件(高面圧400MPa以上、高トルク300N・m以上)および境界潤滑条件下で使用される動力伝達装置に適用したとしても、長期にわたって異常摩耗を生じることがないものを提供できる。
特に、硬質皮膜がタングステン含有ダイヤモンドライクカーボン膜であり、このタングステン含有ダイヤモンドライクカーボン膜が、端面に形成した下地膜としてのクロム膜を介して形成されているので、より一層、硬質皮膜が剥離しにくくなり、密着性を高めるための端面の粗面化処理が不要になる。
ここで、本発明において、「硬質皮膜」とは、ビッカース硬度1000(Hv)以上、好ましくは1000〜2000(Hv)の硬さを有する皮膜をいう。
【0010】
また、本発明の他の動力伝達用チェーンは、複数のリンクと、これらを相互に連結する複数のピンとを備え、円錐面状のシーブ面を有する第1のプーリと、円錐面状のシーブ面を有する第2のプーリとの間に架け渡されて用いられ、前記ピンの端面と前記第1および第2のプーリのシーブ面との間で滑り接触をするとともに、面圧400MPa以上、トルク300N・m以上の条件下で使用される動力伝達用チェーンであって、前記ピンは、その端面側の最表面に硬質皮膜を有し、前記硬質皮膜がダイヤモンドライクカーボン膜であり、このダイヤモンドライクカーボン膜が、端面に形成した下地膜としてのクロム膜と、該クロム膜の上に形成した中間膜としてのタングステン含有ダイヤモンドライクカーボン膜とを介して形成されていること特徴としている。
上記の動力伝達用チェーンにおいて、前記硬質皮膜がダイヤモンドライクカーボン膜であるので、高面圧高トルク条件および境界潤滑条件下で使用しても異常摩耗が生じない程度の耐摩耗性と高面圧高トルク条件および境界潤滑条件下において効率良く動力伝達が行える程度の高摩擦係数とを兼ね備えたものとなるので、高面圧高トルク条件および境界潤滑条件下で使用される動力伝達用のチェーンとしてより一層適したものを提供できる
特に、ダイヤモンドライクカーボン膜が、端面に形成した下地膜としてのクロム膜と、該クロム膜の上に形成した中間膜としてのタングステン含有ダイヤモンドライクカーボン膜とを介して形成されているため、硬質皮膜と下地膜との密着性が高まり、硬質皮膜がさらに剥離しにくくなる。
【0011】
本発明の動力伝達装置は、円錐面状のシーブ面を有する第1のプーリと、円錐面状のシーブ面を有する第2のプーリと、両者の間に架け渡され、前記第1および第2のプーリのシーブ面と滑り接触をする端面を有する複数のピンと、これらピンによって相互に連結された複数のリンクとを有するチェーンとを備えた動力伝達装置であって、前記チェーンが、ピン端面側の最表面に硬質皮膜を有する前記動力伝達用チェーンであることを特徴としている。
上記の構成によれば、ピン端面側の最表面に硬質皮膜を有しているので、高面圧高トルク条件および境界潤滑条件であっても、長期にわたって異常摩耗を生じることがなく、そのため長期にわたって安定して所定の伝達比で動力伝達を行うことができる。
特に、この動力伝達装置の動力伝達用チェーンにおいては、硬質皮膜が、タングステン含有ダイヤモンドライクカーボン膜であり、このタングステン含有ダイヤモンドライクカーボン膜が、端面に形成した下地膜としてのクロム膜を介して形成されているか、または硬質皮膜が、ダイヤモンドライクカーボン膜であり、このダイヤモンドライクカーボン膜が、端面に形成した下地膜としてのクロム膜と、該クロム膜の上に形成した中間膜としてのタングステン含有ダイヤモンドライクカーボン膜とを介して形成されているため、硬質皮膜がさらに剥離しにくくなる。
さらに、本発明の他の動力伝達装置は、円錐面状のシーブ面を有する第1のプーリと、円錐面状のシーブ面を有する第2のプーリと、両者の間に架け渡され、前記第1および第2のプーリのシーブ面と滑り接触をする端面を有する複数のピンと、これらピンによって相互に連結された複数のリンクとを有し、面圧400MPa以上、トルク300N・m以上の条件下で使用されるチェーンとを備えた動力伝達装置であって、前記第1および第2のプーリのシーブ面側の最表面に、ダイヤモンドライクカーボン膜またはタングステン含有ダイヤモンドライクカーボン膜が、下地膜としてのクロム膜を介して形成されていることを特徴としている。
上記の構成によれば、シーブ面側の最表面にダイヤモンドライクカーボン膜またはタングステン含有ダイヤモンドライクカーボン膜を有しているので、高面圧高トルク条件および境界潤滑条件であっても、長期にわたって異常摩耗を生じることがなく、そのため長期にわたって安定して所定の伝達比で動力伝達を行うことができる。
特に、この動力伝達装置のシーブ面側の最表面に、ダイヤモンドライクカーボン膜またはタングステン含有ダイヤモンドライクカーボン膜が、下地膜としてのクロム膜を介して形成されているため、ダイヤモンドライクカーボン膜またはタングステン含有ダイヤモンドライクカーボン膜が、さらに剥離しにくくなる。
【0012】
特に、上記の動力伝達装置において、前記硬質皮膜がダイヤモンドライクカーボン膜またはタングステン含有ダイヤモンドライクカーボン膜あり、高面圧高トルク条件および境界潤滑条件下で使用しても異常摩耗が生じない程度の耐摩耗性と高面圧高トルク条件および境界潤滑条件下において効率良く動力伝達が行える程度の高摩擦係数とを兼ね備えたものとなるので、より一層、長期にわたって安定して所定の伝達比で動力伝達を行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の動力伝達用チェーンとしての無段変速機用チェーン(以下、単に「チェーン」ともいう)および動力伝達装置としての無段変速機の実施の形態について説明する。まず、本発明の動力伝達用チェーンとしてのチェーンについて、図面を参照しながら説明する。
【0014】
図1は、本発明の動力伝達用チェーンとしてのチェーンの一実施形態の要部構成を模式的に示す斜視図であり、図2はそのX−X矢視断面図である。本形態に係るチェーン1は、無端状であって、複数の金属(軸受鋼等)製リンク2と、これらリンク2を交互に連結するための複数の金属(軸受鋼等)製ピン3とから構成される。
リンク2は、直方体状であって、1枚につき貫通孔4が2つずつ設けられており、貫通孔4毎にそれぞれピン3が2つずつ圧入できるようになっている。そして、リンク2は、チェーン1の幅方向に平行に配列され、1列おきに貫通孔4が1つ分ずれるよう、さらにチェーン1の長手方向に屈曲可能なように連結されている。
ピン3は、傾斜した端面5a、5bを有し、かつ貫通孔4内周面に沿う側面を有する金属(軸受鋼等)製棒状体5と、その端面5a、5bの傾斜に沿うようにして形成された後述する硬質皮膜6とから構成されている。そして、ピン3は、その側面をリンク2の貫通孔4内周面に沿わせて、周方向に摺動可能に圧入されている。なお、ピン3側面や貫通孔4内周面には、摩耗や摺動抵抗を減少させるために、二硫化モリブデン、フッ素等の固体潤滑材を塗布したり、あるいはショットピーニング処理やバレル処理等の粗面化処理を施して潤滑油溜まりのための凹部を形成してもよい。また、ピン3はリンク2から抜け落ちないように端面5a、5b側が膨らんだ形状等になっていてもよい。
【0015】
硬質皮膜6は、ビッカース硬度1000(Hv)以上、好ましくは1000〜2000(Hv)程度の硬さを有する膜である。このようにピン3の端面側の最表面に硬質皮膜6を有することにより、高面圧高トルク条件および境界潤滑条件下で使用される無段変速機に適用した場合であっても長期にわたって異常摩耗を生じることがない。
硬質皮膜6の具体例としては、炭化チタン(TiC)、窒化チタン(TiN)、アルミナ(Al)、ダイヤモンドなどを用いた化学蒸着膜(CVD膜)や、窒化チタン(TiN)、チタン(Ti)、ダイヤモンドライクカーボン(Diamond-Like Carbon、以下「DLC」ともいう)などを用いた物理蒸着膜(PVD膜)等があげられる。また、例えば、タングステン含有ダイヤモンドライクカーボン膜(以下、「タングステン含有DLC膜」ともいう)といった複数の材料からなる膜であってもよい。なかでも、DLCを含む膜が好ましく、特に好ましくはDLCを主成分(50重量%以上)として含む膜が好適である。なぜなら、DLCは、窒化チタンなどに比べ潤滑条件および無潤滑条件において摩擦係数の差が小さく、また窒化チタンや窒化クロムなどに比べ高面圧(400MPa以上)潤滑条件において摩擦係数が高いことから、接触面内に直接接触(無潤滑部)と油膜を介する部分(潤滑部)が混合して存在する境界潤滑条件下において、表面の接触状態が運転中に変動したとしても摩擦係数が安定し、高効率で安定した動力の伝達を行えると考えられるからである。また、DLCは、成膜が容易で安価であるという利点も有するからである。
【0016】
硬質皮膜6の製膜方法について、以下に、DLC膜、タングステン含有DLC膜を例として具体的に説明する。
硬質皮膜6としてのDLC膜(DLCのみからなる膜)は、例えば、アルゴンガス、炭化水素ガスなどの導入ガスが導入された蒸着室内で端面5a、5bに対し炭素を蒸着することにより形成することができる(スパッタリング法)。なお、蒸着室内の圧力、放電電圧などの製膜条件は、グラファイト(SP)構造とダイヤモンド(SP)構造とが共存した非晶質構造を有する所定膜厚の皮膜になるよう適宜選択する。また、端面5a、5bを除く部分にマスク部材を用いてマスキングを施し、炭素が蒸着しないようにするのが好ましい。
上記のスパッタリング法以外に、ベンゼンを原料ガスとしたイオンビーム蒸着によるイオンプレーティング法等の他の物理蒸着法(PVD)、化学蒸着法(CVD)、あるいはプラズマジェットを利用したプラズマ溶射などの溶射法を用いて、DLC膜を形成してもよい。また、ローレット加工等により、端面5a、5bを粗面に仕上げることでDLC膜が形成される端面5a、5bへの密着性(密着強度)を高めてもよい。上記スパッタリング法等のPVDは、物理的メカニズムを利用した成膜法であることから、下地(金属製の棒状体5)の材料に左右されることがなく、他の成膜法に比べて下地に対する高い密着性を容易に確保できるので、DLC膜の形成に最適である。
【0017】
硬質皮膜6としてのタングステン含有DLC膜は、例えば、アルゴンガス、炭化水素ガスなどの導入ガスが導入された蒸着室内で端面5a、5bに対しタングステンカーバイドを蒸着することにより、あるいは炭化水素ガスが導入された蒸着室内で端面5a、5bに対しタングステンを蒸着することにより形成することができる(スパッタリング法)。なお、蒸着室内の圧力、放電電圧などの製膜条件は、グラファイト(SP)構造とダイヤモンド(SP)構造とが共存した非晶質構造を有する所定膜厚の皮膜になるよう適宜選択する。また、端面5a、5bを除く部分にマスク部材を用いてマスキングを施しておくことが好ましい。このようなタングステン含有DLC膜であれば、端面5a、5bとの密着性(密着強度)が高いので、端面5a、5bの粗面化処理を行わなくても、剥離が生じにくいという利点がある。なお、アルゴンガス雰囲気下でタングステンカーバイドをターゲットとしたスパッタリング法で成膜した場合、タングステンカーバイド膜が形成されるが、このタングステンカーバイド膜はタングステンを含有するダイヤモンドライクカーボン膜と実質的に同じであり、密着性が高い膜となっている。
【0018】
タングステン含有DLC膜は、そのタングステン成分が膜表面側に比べ形成面側に多く含まれるように成膜されていることが好ましい。すなわち、金属原子であるタングステン成分が金属素材である棒状体5の端面5a、5b側に多く存在するように、タングステン含有DLC膜の組成成分を傾斜させることで、密着性をさらに向上させることができるとともに、耐摩耗性と高摩擦係数とを兼ね備えた皮膜となるからである。このような組成成分が傾斜したタングステン含有DLC膜は、例えば、成膜中に炭素水素ガス量の変更あるいはシャッターによる端面5a、5bの遮蔽などを適宜行うことにより形成できる。
なお、タングステン含有DLC膜は、上記したDLC膜と同様に、スパッタリング法以外の他の物理蒸着法、化学蒸着法、あるいは溶射法を用いて形成することができるのは勿論である。
【0019】
本形態に係るチェーンは、ピン3として、金属製棒状体5の端面5a、5bに直接硬質皮膜6を設けて、ピン3の端面側の最表面に硬質皮膜6を有するものを用いているので、高面圧高トルク条件および境界潤滑下での使用に耐えられる耐摩耗性を備えたものとなっている。特に、硬質皮膜6としてDLC膜を形成した場合には、耐摩耗性に加えて、高摩擦係数をも備えたものとなっている。また、硬質皮膜6としてタングステン含有DLC膜を形成した場合には、良好な耐摩耗性と高摩擦係数とを兼ね備え、しかもDLC膜に比べ、より剥離しにくいものとなっている。
【0020】
図3は、本発明の動力伝達用チェーンとしてのチェーンの他の実施形態を模式的に示す断面図である。このチェーン1は、金属製の棒状体5の端面5a、5bに、下地膜7を介して硬質皮膜6が形成されて構成される。下地膜7は、主に硬質皮膜6の密着性を高めるために形成される膜である。下地膜7としては、硬質皮膜6としてDLC膜を形成する場合には、タングステン含有DLC膜の他、クロム、チタンなどの活性な遷移金属からなる金属薄膜が好ましい。また、硬質皮膜6としてタングステン含有DLC膜を形成する場合には、クロム、チタンなどの活性な遷移金属からなる金属薄膜が好ましい。このような2層構造にすることにより、より一層、硬質皮膜6が剥離しにくくなる。また、密着性を高めるための、端面5a、5bの粗面化処理が不要になるという利点がある。ここで、下地膜7としては、硬質皮膜6がDLC膜あるいはタングステン含有DLC膜の場合には、密着性向上の観点から、クロム膜がより好適である。
【0021】
硬質皮膜6としてタングステン含有DLC膜、下地膜7としてクロム膜を形成する場合は、例えば、スパッタリング法により所定膜厚のクロム膜を形成した後、上述した方法と同様にしてタングステン含有DLC膜を形成するようにすればよい。なお、下地膜7としてのクロム膜は、スパッタリング法以外の他の物理蒸着法、化学蒸着法、あるいは溶射法を用いて形成してもよいのは勿論である。
【0022】
本形態に係るチェーンは、ピン3として、金属製棒状体5の端面5a、5bに下地膜7を介して硬質皮膜6を設けて、ピン3の端面側の最表面に硬質皮膜6を有しているので、端面5a、5bを粗面化せずとも剥離しにくくなっており、しかも高面圧高トルク条件および境界潤滑条件下での使用に耐えられる耐摩耗性を備えたものとなっている。特に、硬質皮膜6としてDLC膜やタングステン含有DLC膜を形成した場合には、耐摩耗性に加えて、高摩擦係数をも備えたものとなっている。
【0023】
図4は、本発明の動力伝達用チェーンとしてのチェーンのさらに他の実施形態を模式的に示す断面図である。このチェーン1は、金属製の棒状体5の端面5a、5bに、下地膜7を介して中間膜8が形成され、さらにこの中間膜8を介して硬質皮膜6が形成されて構成される。中間膜8は、硬質皮膜6と下地膜7との密着性を高めるために形成される膜である。中間膜8としては、硬質皮膜6がDLC膜で下地膜7がクロム、チタンなどの遷移金属からなる膜である場合には、タングステン含有DLC膜であることが好ましい。このような3層構造にすることにより、耐摩耗性と高摩擦係数とを兼ね備えた硬質皮膜6がさらに剥離しにくくなる。また、端面5a、5bの粗面化処理が不要になるという利点もある。
【0024】
硬質皮膜6としてDLC膜、中間膜8としてタングステン含有DLC膜、下地膜7としてクロム膜を形成する場合は、例えばスパッタリング法により所定膜厚のクロム膜を端面5a、5b上に形成した後、スパッタリング法により所定膜厚のタングステン含有DLC膜を形成し、さらにこのタングステン含有DLC膜上に、上述した方法と同様にして所定膜厚のDLC膜を形成すればよい。なお、下地膜7としてのクロム膜や中間膜8としてのタングステン含有DLC膜は、スパッタリング法以外の他の物理蒸着法、化学蒸着法、あるいは溶射法を用いて形成してもよいのは勿論である。
【0025】
本形態に係るチェーンは、ピン3として、金属製棒状体5の端面5a、5bに下地膜7、さらに中間層9を介して硬質皮膜6を設けて、ピン3の端面側の最表面に硬質皮膜6を有するものを用いているので、より一層剥離にくくなっており、しかも高面圧高トルク条件および境界潤滑条件下での使用に耐えられる耐摩耗性を備えたものとなっている。特に、硬質皮膜6としてDLC膜やタングステン含有DLC膜を形成した場合には、耐摩耗性に加えて、高摩擦係数をも備えたものとなっている。
【0026】
なお、上記では端面5a、5bに一層、二層、三層の膜を形成する場合について説明したが、本発明はこれに限定するものではなく、端面側の最表面に硬質皮膜6を形成するのであれば、何層構造にしてもよい。
また、上記ではピン3の材質として軸受鋼を用いる場合を説明したが、これに限定するものではなく、その他の金属を用いることができる。
また、ピン3は貫通孔4毎に2つずつ圧入した場合を説明したが、これに限定するものではなく、1つずつであっても差し支えない。
また、ピン3の他に、貫通孔4と摺動しないストリップが圧入されたものであっても、そのストリップの端面がシーブ面と接触する場合には同様に適用できる。すなわち、ストリップの端面側の最表面に硬質皮膜6を形成するようにしてもよい。さらに、ストリップとピン3との間で接触が生じる場合には、両者のうちの少なくとも一方に、摩耗や摺動抵抗を減少させるために、二硫化モリブデン、フッ素等の固体潤滑材を塗布したり、あるいはショットピーニング処理やバレル処理等の粗面化処理を施して潤滑油溜まりのための凹部を形成してもよい。
【0027】
つぎに、本発明の動力伝達装置としての無段変速機の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図5は、本発明の動力伝達装置としての無段変速機の一実施形態の要部構成を示す模式的な斜視図である。本形態に係る無段変速機は、例えば自動車に搭載され、第1のプーリとしての金属(構造用鋼等)製ドライブプーリ10と、第2のプーリとしての金属(構造用鋼等)製ドリブンプーリ20と、その間に架け渡された無端状のチェーン1とを備えている。なお、図5中のチェーン1は理解を容易にするために一部断面を明示している。
図6も参照して、ドライブプーリ10は、エンジン側に接続された入力軸11に一体回転可能に取付けられたものであり、円錐面状の傾斜面12aを有する固定シーブ12と、その傾斜面12aに対向して配置される円錐面状の傾斜面13aを有する可動シーブ13とを備えており、これらシーブの傾斜面12a、13aにより溝を形成し、この溝によってチェーン1を挟んで保持するようになっている。また、可動シーブ13には、溝幅を変更するための油圧アクチュエータ(図示せず)が接続されており、変速時に、図6の左右方向に可動シーブ13を移動させることにより溝幅を変化させ、それにより図6の上下方向にチェーン1を移動させて入力軸11に対するチェーン1の巻掛け半径を変化できるようになっている。
【0028】
一方、ドリブンプーリ20は、駆動輪側に接続された出力軸21に一体回転可能に取り付けられており、ドライブプーリ10と同様に、チェーン1を挟む溝を形成するための傾斜面を有する固定シーブ22と可動シーブ23とを備えている。また、このプーリ20の可動シーブ23には、ドライブプーリ10の可動シーブ13と同様に、油圧アクチュエータ(図示せず)が接続されており、変速時に、可動シーブ13を移動させることにより、溝幅を変化させ、それによりチェーン1を移動させて出力軸21に対するチェーン1の巻掛け半径を変化できるようになっている。
【0029】
上記ドライブプーリ1とドリブンプーリ2との間に架け渡されるチェーン1は、上述した、図1および図2に示すものである。すなわち、チェーン1を構成するピン3は、金属製の棒状体5と、硬質皮膜6とから構成されるものである。なお、詳細については、上述したとおりであるので、その説明は省略する。
【0030】
本形態に係る無段変速機は、ピン3の端面側の最表面に硬質皮膜6を有するチェーン1を用いているので、高面圧高トルク条件(高面圧400MPa以上、高トルク300N・m以上)および境界潤滑条件下であっても、長期にわたって摩耗が生じないものとなっている。特に、硬質皮膜6としてDLC膜を用いた場合には、高摩擦係数をも兼ね備えたものとなるので、長期にわたって安定して所定の伝達比で動力伝達を行うことができる。詳細には、例えば出力軸21の回転を減速する場合、ドライブプーリ10側の溝幅を可動シーブ13の移動によって拡大させ、チェーン1のピン端面を円錐面状のシーブ面の内側方向(図6の下方向)に向けて滑り接触させながらチェーン1の入力軸11に対する巻き掛け径を小さくする一方、ドリブンプーリ20側では可動シーブ23の移動によって溝幅を縮小させ、チェーン1のピン端面を円錐面状のシーブ面の外側方向に向けて滑り接触させながらチェーン1の出力軸21に対する巻き掛け径を大きくする。逆に、例えば出力軸21の回転を増速する場合、ドライブプーリ10側の溝幅を可動シーブ13の移動によって縮小させ、チェーン1のピン端面を円錐面状のシーブ面の外側方向(図6の上方向)に向けて滑り接触させながらチェーン1の入力軸11に対する巻き掛け径を大きくする一方、ドリブンプーリ20側では可動シーブ23の移動によって溝幅を拡大させ、チェーン1のピン端面を円錐面状のシーブ面の内側方向に向けて滑り接触させながらチェーン1の出力軸21に対する巻き掛け径を小さくする。このように、変速時にはシーブ面の内外方向に滑り接触をするとともにシーブ面の周方向に若干の滑り接触をし、また一定の伝達比に固定して動力伝達が行われる時にはシーブ面の周方向に若干の滑り接触を生じながら、動力伝達が行われるが、上記したようなチェーンを用いているので、滑り接触によって異常摩耗が生じるのが長期にわたって防止され、さらに硬質皮膜6としてDLCを含む膜を形成している場合には高摩擦係数をも確保しているので、特にマクロスリップにより動力伝達の効率が悪くなるといったことも防止される。
【0031】
なお、上記ではチェーンとして図1および図2に示すものを用いる場合について説明したが、本発明はこれに限定するものではなく、例えば、図3や図4に示すチェーンを用いてもよいのは勿論である。
【0032】
図7は、本発明の動力伝達装置としての無段変速機の他の実施形態を説明するための部分的な拡大断面図である。本形態に係る無段変速機は、図5および図6に示す無段変速機と比べ、ピン3端面側の最表面に硬質皮膜6を形成せず(ピン3として金属製棒状体5からなるものを用いる)、ドライブプーリ10(およびドリブンプーリ20)のシーブ面12a、13a(22a、23a)側に硬質皮膜31、32(41、42)を設けた点で異なる。本形態に係る無段変速機においても、図5および図6に示す無段変速機と同様に、高面圧高トルク条件(高面圧400MPa以上、高トルク300N・m以上)および境界潤滑条件下であっても、長期にわたって異常摩耗が発生するのが防止される。そして、硬質皮膜6としてDLCを含む膜を用いた場合には、高摩擦係数をも兼ね備えるので、より一層、安定して所定の伝達比で動力伝達を行うことができる。なお、シーブ面側の最表面に硬質皮膜6を形成するのであれば、上述したチェーン1の場合と同様に、下地膜や中間膜などを設けて多層構造にしてもよいのは勿論である。
【0033】
【発明の効果】
以上のように、本発明の動力伝達用チェーンによれば、高面圧高トルク条件および境界潤滑条件下で使用しても異常摩耗が生じない程度の耐摩耗性を備えたものを提供できる。特に、硬質皮膜としてDLC膜またはタングステン含有DLC膜を用いているので、耐摩耗性に加えて、高面圧高トルク条件および境界潤滑条件下において効率良く動力伝達が行える程度の高摩擦係数を備えたものを提供できる。
また、本発明の動力伝達装置によれば、高面圧高トルク条件および境界潤滑条件下であっても、長期にわたって異常摩耗が発生するのを防止することができるものを提供できる。特に、硬質皮膜としてDLC膜またはタングステン含有DLC膜を用いているので、耐摩耗性に加えて、高面圧高トルク条件および境界潤滑条件下において効率良く動力伝達が行える程度の高摩擦係数をも兼ね備えることとなる。このため、より一層、長期にわたって安定して所定の伝達比で動力伝達を行うことができるものを提供できる。
【0034】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の動力伝達用チェーンによれば、高面圧高トルク条件および境界潤滑条件下で使用しても異常摩耗が生じない程度の耐摩耗性を備えたものを提供できる。特に、硬質皮膜としてDLCを含む膜を用いた場合には、耐摩耗性に加えて、高面圧高トルク条件および境界潤滑条件下において効率良く動力伝達が行える程度の高摩擦係数を備えたものを提供できる。
また、請求項3記載の動力伝達装置によれば、高面圧高トルク条件および境界潤滑条件下であっても、長期にわたって異常摩耗が発生するのを防止することができるものを提供できる。特に、硬質皮膜としてDLCを含む膜を用いた場合には、耐摩耗性に加えて、高面圧高トルク条件および境界潤滑条件下において効率良く動力伝達が行える程度の高摩擦係数をも兼ね備えるので、より一層、長期にわたって安定して所定の伝達比で動力伝達を行うことができるものを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の動力伝達用チェーンとしての無段変速機用チェーンの一実施形態の要部構成を模式的に示す斜視図である。
【図2】図1のX−X矢視断面図である。
【図3】本発明の動力伝達用チェーンとしての無段変速機用チェーンの他の実施形態を模式的に示す断面図である。
【図4】本発明の動力伝達用チェーンとしての無段変速機用チェーンのさらに他の実施形態の模式的に示す断面図である。
【図5】本発明の動力伝達装置としての無段変速機の一実施形態の要部構成を模式的に示す断面図である。
【図6】図5に示す無段変速機のドライブプーリ、チェーンの部分的な拡大断面図である。
【図7】本発明の動力伝達装置としての無段変速機の他の実施形態を説明するための部分的な拡大断面図である。
【符号の説明】
1 無段変速機チェーン
2 リンク
3 ピン
4 貫通孔
5 金属製の棒状体
5a、5b 金属製の棒状体の端面
6 硬質皮膜

Claims (4)

  1. 複数のリンクと、これらを相互に連結する複数のピンとを備え、円錐面状のシーブ面を有する第1のプーリと、円錐面状のシーブ面を有する第2のプーリとの間に架け渡されて用いられ、前記ピンの端面と前記第1および第2のプーリのシーブ面との間で滑り接触をするとともに、面圧400MPa以上、トルク300N・m以上の条件下で使用される動力伝達用チェーンであって、
    前記ピンは、その端面側の最表面に硬質皮膜を有し、
    前記硬質皮膜がタングステン含有ダイヤモンドライクカーボン膜であり、このタングステン含有ダイヤモンドライクカーボン膜が、端面に形成した下地膜としてのクロム膜を介して形成されていることを特徴とする動力伝達用チェーン。
  2. 複数のリンクと、これらを相互に連結する複数のピンとを備え、円錐面状のシーブ面を有する第1のプーリと、円錐面状のシーブ面を有する第2のプーリとの間に架け渡されて用いられ、前記ピンの端面と前記第1および第2のプーリのシーブ面との間で滑り接触をするとともに、面圧400MPa以上、トルク300N・m以上の条件下で使用される動力伝達用チェーンであって、
    前記ピンは、その端面側の最表面に硬質皮膜を有し、
    前記硬質皮膜がダイヤモンドライクカーボン膜であり、このダイヤモンドライクカーボン膜が、端面に形成した下地膜としてのクロム膜と、該クロム膜の上に形成した中間膜としてのタングステン含有ダイヤモンドライクカーボン膜とを介して形成されていること特徴とする動力伝達用チェーン。
  3. 円錐面状のシーブ面を有する第1のプーリと、
    円錐面状のシーブ面を有する第2のプーリと、
    両者の間に架け渡され、前記第1および第2のプーリのシーブ面と滑り接触をする端面を有する複数のピンと、これらピンによって相互に連結された複数のリンクとを有するチェーンとを備えた動力伝達装置であって、
    前記チェーンが、請求項1または2記載の動力伝達用チェーンであることを特徴とする動力伝達装置。
  4. 円錐面状のシーブ面を有する第1のプーリと、
    円錐面状のシーブ面を有する第2のプーリと、
    両者の間に架け渡され、前記第1および第2のプーリのシーブ面と滑り接触をする端面を有する複数のピンと、これらピンによって相互に連結された複数のリンクとを有し、面圧400MPa以上、トルク300N・m以上の条件下で使用されるチェーンとを備えた動力伝達装置であって、
    記第1および第2のプーリのシーブ面側の最表面に、硬質皮膜としてのダイヤモンドライクカーボン膜またはタングステン含有ダイヤモンドライクカーボン膜が、下地膜としてのクロム膜を介して形成されていることを特徴とする動力伝達装置。
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