JP4036650B2 - 廃水処理方法および廃水処理装置 - Google Patents

廃水処理方法および廃水処理装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、廃水処理方法および廃水処理装置に関する。詳しくは、ディスポーザから排水された有機物を含む廃水を集水し、この廃水をメタン発酵で分解してメタンガスを取り出す廃水処理方法および廃水処理装置に関する。
【0002】
【背景技術】
住宅等の台所で出る野菜屑、肉や魚の骨や残飯等を粉砕処理するディスポーザが知られている(特開平7−194991号公報)。
ディスポーザは、例えば、集合住宅では予め台所の流しに備え付けられており、粉砕された生ゴミは、洗浄水とともに廃水として流される。廃水は、浄化槽に集積され、一時貯留・浄化してから放流される。
浄化槽内での廃水の処理方法としては、活性汚泥法や接触酸化法等の浄化方法が一般的である。これらの浄化方法では、曝気された好気性微生物が廃水中の有機物を栄養源として、これを酸化、分解することで浄化を行う。その際、一部の有機物がメタン発酵により分解されてメタンガスが発生する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような浄化方法では、曝気のため大量の酸素が必要とされるためエネルギー消費が高いという問題があった。また、粉砕された生ゴミは洗浄水とともに集積されているため、廃水中の有機物の濃度が低く、メタン発酵の効率が悪いために、発生するメタンガスの濃度が低く、メタンガスをエネルギーとして利用することは困難であった。
【0004】
本発明は、取り出されるメタンガスの濃度が高く、エネルギー資源を有効利用できる廃水処理方法および廃水処理装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そのため、請求項1に記載された本発明の廃水処理方法は、図面を参照して説明すると、ディスポーザ5から排水された有機物30を含む廃水31を集水する集水手順と、集水された前記廃水をメタン発酵で分解してメタンガス35を取り出す発酵手順とを備える廃水処理方法であって、前記集水手順と前記発酵手順との間に、前記廃水中の前記有機物の濃度を浮上分離法で高める濃縮手順を備え、前記濃縮手順を実施する濃縮装置は、前記廃水を撹拌して当該廃水の中の有機物の粒径を揃え、凝集剤を投入して当該廃水に混合するとともに、空気が溶解された加圧水を当該廃水に注入する撹拌槽と、前記撹拌槽で混合された凝集剤の作用で塊になりかつ気泡が付着した廃水中の有機物を水面上に浮き上がらせるとともに、前記有機物が分離された水を処理水として下方に沈降させる分離槽と、前記分離槽から受け入れた前記有機物の塊から気泡が消滅して半固体化した汚泥を沈降させるとともに、前記有機物の塊とともに運ばれた水分を上澄み水として上部に溜める汚泥槽と、前記分離槽の下部に沈降した処理水および前記汚泥槽の上部に溜まった上澄み水を集水して貯留する処理水槽とを備え、前記処理水槽に貯留されてから浄化、殺菌処理された水を中水として中水槽に貯留することを特徴とする。
【0006】
以上の構成を備える本発明では、集水手順と発酵手順との間に濃縮手順を備え、この濃縮手順で廃水中の有機物の濃度を高めた後に発酵槽でメタン発酵させることとした。このメタン発酵は、嫌気性微生物により嫌気状態で行われ、有機物を最終的にはメタンガスと炭酸ガスとに分解するものである。
したがって、発酵手順において、メタン発酵の効率が良いので、取り出されるメタンガスは高濃度となり有効利用を図ることができる。さらに、メタン発酵は、嫌気状態で行われるので、酸素を大量に供給する必要が無く消費エネルギーを少なくできる。
また、廃水中の有機物を気泡とともに浮き上がらせることで、廃水を撹拌することなく容易かつ安全で、さらに、迅速に有機物を水から分離、濃縮し取り出すことが可能となる。
【0007】
請求項2に記載された本発明の廃水処理方法は、ディスポーザから排水された有機物を含む廃水を集水する集水手順と、集水された前記廃水をメタン発酵で分解してメタンガスを取り出す発酵手順とを備える廃水処理方法であって、前記集水手順と前記発酵手順との間に、前記廃水中の前記有機物の濃度を浮上分離法で高めるとともに、廃水中の水を分離する濃縮手順を備え、前記集水手順は、集合住宅の廃水を集水するものであって、前記濃縮手順で分離した水を前記集合住宅で利用可能な中水として中水槽に貯留することを特徴とする。
【0008】
のようにすれば、集合住宅で大量に排水される廃水を効率よく集水することができるので、大量のメタンガスを取り出すことができる。
【0009】
請求項に記載された本発明の廃水処理方法は、請求項1または2に記載の廃水処理方法において、前記発酵手順で取り出された前記メタンガス35をコジェネレーションシステム41に送る圧送手順を備えることを特徴とする。
このようにすれば、取り出されたメタンガスを利用して発電を行い電力38と熱39とを供給することで、資源を有効に活用することができる。
【0010】
請求項に記載された本発明の廃水処理装置は、ディスポーザ5から排水された有機物30を含む廃水31を集水する原水槽11と、集水された前記廃水をメタン発酵で分解してメタンガス35を取り出す発酵槽13とを備える廃水処理装置10であって、前記原水槽で集水された前記廃水中の前記有機物の濃度を浮上分離法で高めて前記発酵槽に送る濃縮装置12を備え、前記濃縮装置は、前記廃水を撹拌して当該廃水の中の有機物の粒径を揃え、凝集剤を投入して当該廃水に混合するとともに、空気が溶解された加圧水を当該廃水に注入する撹拌槽と、前記撹拌槽で混合された凝集剤の作用で塊になりかつ気泡が付着した廃水中の有機物を水面上に浮き上がらせるとともに、前記有機物が分離された水を処理水として下方に沈降させる分離槽と、前記分離槽から受け入れた前記有機物の塊から気泡が消滅して半固体化した汚泥を沈降させるとともに、前記有機物の塊とともに運ばれた水分を上澄み水として上部に溜める汚泥槽と、前記分離槽の下部に沈降した処理水および前記汚泥槽の上部に溜まった上澄み水を集水して貯留する処理水槽とを備え、前記処理水槽に貯留されてから浄化、殺菌処理された水を中水として貯留する中水槽を備えることを特徴とする。
【0011】
以上の構成を備える本発明では、請求項1に記載された発明と同様に、メタン発酵の効率が良いので、取り出されるメタンガスは高濃度となり有効利用を図ることができるとともに、メタン発酵が嫌気状態で行われるので、消費エネルギーを少なくできる。
【0012】
請求項に記載された本発明の廃水処理装置は、ディスポーザから排水された有機物を含む廃水を集水する原水槽と、集水された前記廃水をメタン発酵で分解してメタンガスを取り出す発酵槽とを備える廃水処理装置であって、前記原水槽で集水された前記廃水中の前記有機物の濃度を浮上分離法で高めて前記発酵槽に送るとともに、廃水中の水を分離する濃縮装置を備え、前記原水槽11は集合住宅1の廃水31を集水するものであって、前記濃縮手順で分離した水を前記集合住宅で利用可能な中水として貯留する中水槽を備えることを特徴とする。
このようにすれば集合住宅で大量に排水される廃水を効率よく集水することができるので、大量のメタンガス35を取り出すことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には本発明の一実施形態に係る廃水処理装置の概念図が示されている。図1において、廃水処理装置10は、集合住宅1に設置されており、各住戸のディスポーザ5から排水される廃水31に含まれる有機物30を分解し、メタン発酵を行うことによって生成されるメタンガス35をコジェネレーションシステム41に送る機能を有して構成されている。以下、処理の工程に従って各構成要素の説明を行う。
【0014】
複数の住戸が配置された集合住宅1の各々の住戸にはキッチンがあり、キッチンの流しの排水口にはディスポーザ5が設置されている。
ディスポーザ5は、調理の際に出る野菜屑や魚の骨あるいは残飯などの生ごみが投入されると、内蔵された回転刃等により生ごみを粉砕、微細化する。ディスポーザ5には排水管6が接続され、粉砕された生ごみが排出されるが、この際、排水管6が詰まらないために大量の洗浄水とともに廃水31が流される。
【0015】
排水管6は、複数の住戸のものが結合されパイプシャフトなどにまとめられて、集合住宅1の下部(例えば、地階)に設置される廃水処理装置10まで延ばされる。ここで、排水管6には、ディスポーザ5からの廃水31以外の屎尿や生活排水等は流入しないようにされている。
廃水処理装置10は、集水手順を実行するための原水槽11、濃縮手順を実行するための濃縮装置12、発酵手順を実行するための発酵槽13、圧送手順を実行するための圧送装置14および中水槽15から概略構成される。有機物30である粉砕された生ごみを含んだ廃水31は、先ず、原水槽11に送られる。
【0016】
原水槽11は、排水管6により運ばれた廃水31を一時貯留するための貯留槽で、1日当たりに排水される廃水31の予想最大量の半分程度の貯留量を備える。即ち、残り半分の廃水31が原水槽11より先の工程で連続的に処理されることで、このような貯留量とされているが、廃水処理装置10の点検、清掃、部品交換、故障および緊急時のため、別の浄化槽等への接続切り替え装置を備えることが望ましい。
原水槽11に一時貯留された廃水31は、次に、ポンプアップされて濃縮装置12へ送られる。
【0017】
図2には、本発明の廃水処理装置10に用いられる濃縮装置12が示されている。図2において、濃縮装置12は、加圧浮上分離式の固液分離装置であって、撹拌槽21、分離槽22、汚泥槽23および処理水槽24から概略構成される。
【0018】
原水槽11から送られてきた廃水31は、撹拌槽21に受け入れられる。撹拌槽21では、凝集剤が投入され、廃水31の中の有機物30の粒径を揃え凝集剤と混合するために撹拌される。
撹拌槽21では、内部に仕切板21Aが上下に渡って設けられる。この仕切板21Aの下部は、廃水31が流通するために開口されている。撹拌槽21の下部から、加圧ポンプで空気が溶解された加圧水を注入すると、微細気泡を含んだ廃水31は、軽くなるので浮き上がりながら分離槽22へ流入する。
【0019】
分離槽22では、凝集剤の作用で数mmから1cm程度の綿状の塊になった有機物30に気泡が付着し、比重が小さくなった有機物30がスカム31Aとして水面上に浮き上がる。一方、廃水31から有機物30が分離され浄化された水は処理水33として下方に沈降する。このようにして有機物30を含んだ廃水31は、浄化された処理水33と有機物30が高濃度に濃縮された汚泥32とに分離される。
【0020】
分離槽22の上部には、ポンプ(図示せず)と配管22Aとから構成される吸上装置25が設置される。この吸上装置25は、分離槽22の水面上に浮かぶスカム31Aを吸い上げ、汚泥槽23に送る。
分離槽22と処理水槽24との間には、分離槽22の下方に沈降する処理水33を処理水槽24に送るパイプ22Bが設けられている。
【0021】
汚泥槽23では、吸上装置25によって送られたスカム31Aから気泡が消滅し半固体化した汚泥32が沈降し、汚泥32とともに運ばれた水分が上澄み水32Aとして上部に溜まる。即ち、一種の沈降分離を行うことで、再度の固液分離が行われることとなる。
この上澄み水32Aは、分離槽22からパイプ22Bで送られた処理水33とともに処理水槽24に集められる。集められた処理水33は、さらに濾過や薬品等による浄化、殺菌処理等を施してから中水槽15へ送られる
汚泥槽21の下部に溜まった汚泥32は、その含水率を調整してから発酵槽13へ送られる。
【0022】
再度、図1を参照して、中水槽15に送られた処理水33は、再び集合住宅1へ戻され、中水34として利用される。例えば、集合住宅1のエントランスや自転車置き場あるいは駐車場等の共用部の清掃用水や散水用水として利用される。さらに、中水34が大量に供給可能であれば、集合住宅1の各住戸に給水されてトイレの洗浄用水等としての利用も可能である。また、中水34としての利用量が少ない場合は、下水道へ放流することもできる。
【0023】
発酵槽13では、有機物30が高濃度に濃縮された汚泥32に嫌気性微生物であるメタン生成菌を添加して、嫌気状態にすることでメタン発酵が行われる。メタン発酵は、有機物30を最終的にメタンガス35と炭酸ガスに分解するので、これらのガスが取り出され、汚泥32に含まれていた水分が発酵処理水36として取り出される。
発酵処理水36は、必要に応じて殺菌処理等を施した後、下水道に放流される。
メタンガス35は、炭酸ガスと分離された後に圧送装置14に送られる。
【0024】
圧送装置14は、メタンガス35を一時貯蔵するタンク(図示せず)とメタンガス35を加圧して送り出すポンプ(図示せず)とを備えている。
メタンガス35は、圧送装置14によってコジェネレーションシステム41に圧送される。
以上が本実施形態の廃水処理装置10の構成である。
【0025】
コジェネレーションシステム41は、例えば、都市ガス37を主なエネルギーとしてガスタービンにより発電を行い、電力38と熱39とを発生させるシステムである。廃水処理装置10から送られたメタンガス35は、ガスタービンを運転するためのエネルギーの一部として利用される。
【0026】
コジェネレーションシステム41により発電された電力38は、例えば、集合住宅1の管理室やエントランスホールあるいは共用廊下等の共用部の電灯等に利用される。また、熱39は、セントラル冷暖房設備の熱源として、集合住宅1の共用部や各住戸への冷暖房に利用される。
【0027】
従って、本実施形態の構成によれば以下の作用効果が得られる。
(1)発酵槽13へ送る前に濃縮装置12によって廃水31中の有機物30の濃度を高めた後に発酵槽13でメタン発酵させることとした。したがって、メタン発酵の効率が良くなるので、取り出されるメタンガス35の濃度が上昇し、メタンガス35を有効利用できる。
(2)濃縮装置12で有機物30の濃度を高め、水を分離することで、発酵槽13に送られる汚泥32の量を少なくできるため、発酵槽13の大きさを小さくでき、廃水処理装置10全体の大きさを小さくできるので設置スペースを取らず装置設備も安価に構築することができる。
【0028】
(3)廃水31が大量に排水される集合住宅1に廃水処理装置10を設置したので、効率よく集水することができるとともに、大量の廃水31から大量のメタンガス35を取り出すことができる。
(4)排水管6には、ディスポーザ5からの廃水31以外の屎尿や生活排水等は流入しないようにされていることで、廃水31の中の有機物30を濃縮し易くできる。
【0029】
(5)廃水処理装置10には、浮上分離法を採用した濃縮装置12を設置したので、廃水31に含まれる有機物30を気泡とともに浮き上がらせ、効率的に有機物30と水とを分離することができ、容易に有機物30の濃度を高めることが可能となる。
(6)濃縮装置12の撹拌槽21には、仕切板21Aを設けたので、原水槽11から注入される廃水31と、分離槽22へ送られる微細気泡を含んだ廃水31とが混合されることなく処理できる。
【0030】
(7)濃縮装置12には、分離槽22からスカム31Aを集めて汚泥槽23に送るための、ポンプと配管22Aとから構成される吸上装置25を備えたので、濃縮装置12を閉鎖型にすることができ、外部に悪臭が漏れず、集合住宅1に設置するのに特別な防臭設備を必要とせず設置することができる。
(8)濃縮装置12では、分離槽22で濃度を高められた汚泥32が、汚泥槽23で沈降分離されることで更に濃度を高められるので、発酵槽13でのメタン発酵の効率が良くなり、発生するメタンガス35の濃度を高めることができる。
【0031】
(9)廃水処理装置10では、原水槽11への集水、濃縮装置12での濃縮および発酵槽13での発酵の処理工程を連続的に行うことで、それぞれの装置や水槽の規模や容量を小さくすることができる。
(10)濃縮装置12で分離された中水34を集合住宅1で再利用できるので、水道水を節約することができる。また、中水槽15に中水34は常時貯留されるので、火事や地震時などの緊急用水として利用することもできる。
(11)発酵槽13で生成されたメタンガス35をコジェネレーションシステム41に送る圧送装置14を備えるので、取り出されたメタンガス35を利用して発電を行い電力38と熱39とを供給することで、資源を有効に活用することができる。
【0032】
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では集合住宅の廃水処理装置について説明したが、集合住宅の他、戸建住宅にも適用可能である。さらに、集合住宅および戸建住宅を含めた所定地域の廃水処理施設に適用できるとともに、飲食店、給食センターや食品加工場等の大量に生ごみが排出される事業所の廃水処理設備としての適用も可能である。
また、前記実施形態の廃水処理装置の説明にはない、予備の水槽やタンク、配管類を含んでもよいし、各種装置や水槽等を複数個配置したり処理工程を並列させてもよい。
【0033】
前記実施形態では、集合住宅の廃水処理に関して原水槽、濃縮装置および発酵槽を備える廃水処理装置による場合について説明したが、それ以外の方法による廃水処理装置を併用することもできる。例えば、一般的な廃水の浄化方法である活性汚泥法を用いた浄化槽が設置されてもよい。その場合、廃水の排出量に応じて処理方法を切り替える、切り替え手段を備えることで、過剰な廃水の流入を防止することができる。また、コジェネレーションシステムで得られる電力を曝気装置の運転に用いることで、総エネルギー消費量を低減することができる。
【0034】
前記実施形態では、濃縮装置における固液分離方法を浮上分離法としたが、自然沈殿による方法や遠心分離による方法あるいは濾過スクリーン等を使用した方法でも可能である。さらに、それらの複数の方法を組み合わせて行うことも可能である。
また、分離槽の水面上のスカムを汚泥槽に送るために、ポンプと配管とから構成される吸上装置を用いたが、スキマー等で掻き集めてベルトコンベア等で送る方法とすることも可能である。
【0035】
前記実施形態では、コジェネレーションシステムは、ガスタービンによる発電設備としたが、燃料電池を利用したものでもよい。この場合、圧送されたメタンガスから水素が生成され、この水素を燃料とする燃料電池によって、水素が酸化される際に発生する化学エネルギーから電力が取り出される。
【0036】
前記実施形態では、コジェネレーションシステムによって発生した電力を集合住宅の共用部等に利用することとしたが、電力事業用電力として供給することも可能である。また、コジェネレーションシステムによって発生した熱を集合住宅の冷暖房に利用することとしたが、セントラル給湯用温水として利用することも可能である。
【0037】
【発明の効果】
このような本発明によれば以下の効果がある。
請求項1の発明により、集水手順と発酵手順との間に濃縮手順を備え、この濃縮手順で廃水中の有機物の濃度を高めた後に発酵槽でメタン発酵させることとしたので、メタン発酵の効率が良くなり、取り出されるメタンガスを高濃度にできるため、メタンガスの有効利用が図りやすくなる。
【0038】
請求項2の発明により、濃縮手順は、浮上分離法で廃水中の有機物の濃度を高めるが、有機物を気泡とともに浮き上がらせることで、容易かつ安全で、さらに、迅速に有機物を水から分離、濃縮し取り出すことが可能となる。
【0039】
請求項3の発明により、集合住宅の廃水を集水することで、集合住宅で大量に排水される廃水を効率よく集水することができるので、大量のメタンガスを取り出すことができる。
【0040】
請求項4の発明により、発酵手順で取り出された前記メタンガスをコジェネレーションシステムに送る圧送手順を備えることで、取り出されたメタンガスを利用して発電を行い電力と熱とを供給できるため、資源を有効に活用することができる。
【0041】
請求項5の発明により、濃縮装置によって廃水中の有機物の濃度を高めて発酵槽でメタン発酵させることとしたので、メタン発酵の効率が良くなり、取り出されるメタンガスを高濃度にできるため、メタンガスの有効利用が図りやすくなる。
【0042】
請求項6の発明により、集合住宅の廃水を原水槽で集水することで、集合住宅で大量に排水される廃水を効率よく集水することができるので、大量のメタンガスを取り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を適用した廃水処理装置の構成概念図。
【図2】前記実施形態に係る濃縮装置を示す概念図。
【符号の説明】
1 集合住宅
5 ディスポーザ
10 廃水処理装置
11 原水槽
12 濃縮装置
13 発酵槽
14 圧送装置
30 有機物
31 廃水
32 汚泥
35 メタンガス
41 コジェネレーションシステム

Claims (5)

  1. ディスポーザから排水された有機物を含む廃水を集水する集水手順と、集水された前記廃水をメタン発酵で分解してメタンガスを取り出す発酵手順とを備える廃水処理方法であって、
    前記集水手順と前記発酵手順との間に、前記廃水中の前記有機物の濃度を浮上分離法で高める濃縮手順を備え、
    前記濃縮手順を実施する濃縮装置は、
    前記廃水を撹拌して当該廃水の中の有機物の粒径を揃え、凝集剤を投入して当該廃水に混合するとともに、空気が溶解された加圧水を当該廃水に注入する撹拌槽と、
    前記撹拌槽で混合された凝集剤の作用で塊になりかつ気泡が付着した廃水中の有機物を水面上に浮き上がらせるとともに、前記有機物が分離された水を処理水として下方に沈降させる分離槽と、
    前記分離槽から受け入れた前記有機物の塊から気泡が消滅して半固体化した汚泥を沈降させるとともに、前記有機物の塊とともに運ばれた水分を上澄み水として上部に溜める汚泥槽と、
    前記分離槽の下部に沈降した処理水および前記汚泥槽の上部に溜まった上澄み水を集水して貯留する処理水槽とを備え、
    前記処理水槽に貯留されてから浄化、殺菌処理された水を中水として中水槽に貯留することを特徴とする廃水処理方法。
  2. ディスポーザから排水された有機物を含む廃水を集水する集水手順と、集水された前記廃水をメタン発酵で分解してメタンガスを取り出す発酵手順とを備える廃水処理方法であって、
    前記集水手順と前記発酵手順との間に、前記廃水中の前記有機物の濃度を浮上分離法で高めるとともに、廃水中の水を分離する濃縮手順を備え、
    前記集水手順は、集合住宅の廃水を集水するものであって、前記濃縮手順で分離した水を前記集合住宅で利用可能な中水として中水槽に貯留することを特徴とする廃水処理方法。
  3. 請求項1または2に記載の廃水処理方法において、
    前記発酵手順で取り出された前記メタンガスをコジェネレーションシステムに送る圧送手順を備える、ことを特徴とする廃水処理方法。
  4. ディスポーザから排水された有機物を含む廃水を集水する原水槽と、集水された前記廃水をメタン発酵で分解してメタンガスを取り出す発酵槽とを備える廃水処理装置であって、
    前記原水槽で集水された前記廃水中の前記有機物の濃度を浮上分離法で高めて前記発酵槽に送る濃縮装置を備え、
    前記濃縮装置は、
    前記廃水を撹拌して当該廃水の中の有機物の粒径を揃え、凝集剤を投入して当該廃水に混合するとともに、空気が溶解された加圧水を当該廃水に注入する撹拌槽と、
    前記撹拌槽で混合された凝集剤の作用で塊になりかつ気泡が付着した廃水中の有機物を水面上に浮き上がらせるとともに、前記有機物が分離された水を処理水として下方に沈降させる分離槽と、
    前記分離槽から受け入れた前記有機物の塊から気泡が消滅して半固体化した汚泥を沈降させるとともに、前記有機物の塊とともに運ばれた水分を上澄み水として上部に溜める汚泥槽と、
    前記分離槽の下部に沈降した処理水および前記汚泥槽の上部に溜まった上澄み水を集水して貯留する処理水槽とを備え、
    前記処理水槽に貯留されてから浄化、殺菌処理された水を中水として貯留する中水槽を備えることを特徴とする廃水処理装置。
  5. ディスポーザから排水された有機物を含む廃水を集水する原水槽と、集水された前記廃水をメタン発酵で分解してメタンガスを取り出す発酵槽とを備える廃水処理装置であって、
    前記原水槽で集水された前記廃水中の前記有機物の濃度を浮上分離法で高めて前記発酵槽に送るとともに、廃水中の水を分離する濃縮装置を備え、
    前記原水槽は集合住宅の前記廃水を集水するものであって、前記濃縮手順で分離した水を前記集合住宅で利用可能な中水として貯留する中水槽を備えることを特徴とする廃水処理装置。
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