JP4035783B2 - ランプ点灯装置 - Google Patents

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Description

本発明はランプ負荷を調光制御する機能を備えたランプ点灯装置に関する。
従来からランプ負荷を調光制御する機能を備えた照明制御装置の中には、ランプを長年使用することによって汚れが付着することにより、その見掛上の照度が下がってくるため、前記汚れに応じてランプの調光制御時に補正を加えて、ランプの照度を上げて見掛けの照度の低下を防止し、長期間に亙り前記見掛けの照度を一定に保つ制御を行うものがある。これには、新品のランプを取り替えてからその経過時間を計時し、この経過時間が所定時間が経つ毎に前記ランプの照度を段階的に上げて前記見掛上の照度を一定に保っている。
ところで、上記のような制御を行うには、ランプを新品に交換してからその経過時間を計時しなければならないが、従来はこれをタイムスケジュール等で用いるリアルタイムクロックを用いて計時していた。しかし、上記したランプの汚れ具合を計るための前記経過時間の計時にはそれほど精度を必要としないにも拘らず、高価なリアルタイムクロックを用いているため、上記したランプが汚れてもその見掛上の照度を一定に保つ制御機能を備えた装置が高価になってしまうという不具合があった。
又、上記のような従来の照明制御装置で、ランプに付着した汚れによりその見掛上の照度が低下するのを防いで、見掛上の照度をほぼ一定に保つ制御をしても、ランプの寿命が来れば、ランプを交換しなければならない。しかし、従来この種の照明制御装置にはランプの交換時期を知らせる機能がなく、管理者がその時機を見計らってランプの交換を行うと共に、ランプの交換を行った直後にランプが汚れてもその見掛け上の照度を一定にする制御を新たに行うための装置の初期化を行わなければならず、このため、管理者に負担が掛かると共に、ランプの交換時期を逸して、球切れなどを起こしてしまう等という不具合があった。
又、上記した従来の照明制御装置では、前記ランプを交換した直後の初期照度を管理者により任意に設定したり、前記ランプの汚れに応じて前記ランプの照度を上昇させる割合を前記管理者により任意に設定することができなかった。更に、ランプが汚れても見掛上の照度をほぼ一定する制御の動作状態を前記管理者により確認する手立てがなかった。
上記のように従来の照明制御装置において、ランプの汚れによる見掛上の照度の低下が起こらないように、ランプを新品に交換してからの経過時間が所定時間経つ毎に、前記ランプの調光制御時に補正を加えて前記ランプの照度を上げる制御を行うが、前記経過時間を計時するのに、高価なリアルタイムクロックを用いているため、装置が高価になってしまうという不具合があった。
又、従来この種の照明制御装置にはランプの交換時期を知らせる機能がなく、管理者がランプの交換時期を見計らってランプの交換を行うと共に、ランプの交換を行った直後にランプが汚れてもランプの見掛け上の照度を一定にする制御を新たに行うための装置の初期化を行わなければならず、このため、管理者に負担が掛かると共に、ランプの交換時期を逸して、球切れなどを起こしてしまう等という不具合があった。
又、前記従来の照明制御装置では、前記ランプを交換した直後の初期照度を管理者により任意に設定したり、前記ランプの汚れに応じて前記ランプの照度を上昇させる割合を前記管理者により任意に設定することができなかった。更に、ランプが汚れても見掛上の照度をほぼ一定する制御の動作状態を前記管理者により確認する手立てがなかった。更に、上記した従来の照明制御装置を用いて電源からのランプへの電力の供給量を調整してランプを点灯させる従来の照明装置においても、従来の照明制御装置が持っているのと同様の解決すべき課題があった。
そこで、本発明は、ランプの見掛上の照度をほぼ一定に保持することができるランプ点灯装置を提供することを目的としている。
請求項1の発明は、調光制御信号を作成する調光制御信号作成手段と、調光制御信号を作成する調光制御信号作成手段と、この調光制御信号作成手段の動作クロックを用いてランプの経過時間を計時する計時手段と、この計時手段によって計時された経過時間を管理者の操作によって大きくする計時時間増加手段と、前記計時手段によって計時された経過時間および計時時間増加手段によって大きくされた経過時間が所定の時間になる毎に前記調光制御信号作成手段によって作成される調光制御信号が指定する前記ランプの照度を決定する調光レベルを所定の補正値だけ増加させる制御を行う照度補正手段とを含んでなる照明制御装置と;照明制御装置により前記ランプを点灯する点灯回路と;を具備していることを特徴とする。
ランプ点灯装置は、調光制御信号に基づいてランプの照度を変化させる制御を行っている際に、補正手段は、前記計時手段により経過時間が所定の時間になる毎に、調光制御信号が指定する前記ランプの照度を決定する調光レベルを所定の補正値だけ増加させる制御を行って、経過時間が長くなるに伴い、ランプの照度を漸次増加させる。
請求項2の発明は、請求項1記載のランプ点灯装置において、前記ランプの交換時間に到達した場合に前記経過時間を初期化することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1記載のランプ点灯装置において、前記ランプの調光レベルの初期値を設定する初期値設定手段を具備したことを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、ランプの汚れによる見掛上の照度の低下を防止して見掛上の照度をほぼ一定に保持することができる。
また、ランプの汚れによる見掛けの照度低下を防止する制御が所定通り行われているかどうかを確認することができる。
請求項2記載の発明によれば、ランプの交換時間に到達した場合に経過時間を初期化するので、ランプ交換後、さらにランプの汚れによる見掛上の照度の低下を防止する制御をすることができる。
請求項3記載の発明によれば、初期値設定手段は、ランプの調光レベルの初期値を設定することができるので、ランプの使用状態により保持する見掛上の照度を任意に変化させることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の照明制御装置を用いた本発明の照明装置の第1の実施の形態を示したブロック図である。1は制御された電力を伝送線3を介して点灯回路4a〜4cに送ることにより複数のランプ3の点灯、消灯及び調光を集中的に行う照明制御装置、2は照明制御装置1を介してランプ5a〜5cを点灯させる電力を供給する電源、3a〜3cは照明制御装置1から点灯回路4a〜4cへ前記電力を伝送する伝送線、4a〜4cは伝送線3により伝送された電力を用いてランプ5a〜5cを点灯させる点灯回路、5a〜5cは点灯回路4a〜4cに取り付けてあるランプである。
ここで、照明制御装置1はランプ5aを調光制御する窓側調光制御部11a、ランプ5bを調光制御する中央調光制御部11b、ランプ5cを調光制御する壁側調光制御部11cと、調光制御部11a〜11cの調光特性等を制御する調光制御信号を発生する調光信号制御部12を有し、調光制御部11a〜11cは調光制御盤13に収容されている。
図2は図1に示した調光信号制御部12の詳細構成例を示したブロック図である。121は調光制御部11a〜11cの調光制御特性を指定する調光制御信号を作成するCPU、122はCPU121の動作クロックCKを発生する発信回路、123はCPU121を制御するプログラムや後述する照度補正テーブルを格納しているROM、123はCPU121の動作に必要なデータを記憶するRAM、125は調光信号制御部11a〜11cへの各種設定や動作指示の入力を管理者が行うと共に、調光信号制御に関わる各種情報を表示する表示操作部、126は時間情報等を保存するE2PROM、127はCPU121により作成された調光制御信号を調光制御部11a〜11cに出力する調光信号出力インタフェースである。ここで、調光制御信号作成手段、計時手段、照度補正手段、交換時期報知手段は前記ROM123内に格納されているプログラムで構成されている。
次に本実施の形態の動作について説明する。照明制御装置1の例えば窓側調光制御部11aは調光信号制御部12から出力される調光制御信号に従って内蔵のサイリスタ等により電源3から供給される電流の流通角を調整して、その出力電力の大きさ調整し、この大きさを調整した電力を伝送線3を介して点灯回路4aに出力する。点灯回路4aは入力される電力を用いてランプ5aを点灯する。これにより、窓側調光制御部11によって電源3から点灯回路4aへ供給される電力の大きさが調整され、この電力の大きさに応じた照度でランプ5aが点灯するため、ランプ5aの調光が行われる。他の中央、壁側調光制御部の動作も同様である。
ところで、照明負荷を構成するランプ5a〜5cは新品を取り付けてから時間が経つに連れてその表面が汚れ、見掛け上の照度が落ちてくる。そこで、調光信号制御部4はこのようなランプ5a〜5cの汚れによる見掛け上の照度低下を補正して、ランプの使用期間中、見掛け上の照度をほぼ一定に保つような制御を行っている。
次に上記した調光信号制御部12によるランプ5a〜5cの汚れによる見掛け上の照度の低下を防止して見掛上の照度を一定に保つ制御について図2を参照して説明する。まず、CPU121は図5に示したフローチャートに従った動作を行うことにより、この例では一日の経過時間を計時する。まず、ステップ501にて発信回路122から供給されるクロックCKを1秒毎にカウントし、そのカウント値が1秒増加するとステップ502に進み、総カウント値が86400秒(1日)になったかどうかを判定し、なっていない場合はこの割込処理を終了する。ステップ502にて86400秒になった場合、ステップ503に進んで、E2PROM126に保存されている時間に1日分の時間を加算して処理を終了する。CPU121は図5に示したような時間カウント動作を割り込みで繰り返し行って、E2PROM126に1日単位の経過時間を保存する。尚、ランプ5a〜5cを新品に交換した時、E2PROM126はクリアされるため、E2PROM126には、ランプ5a〜5cを新品に交換した時からの現在までの経過時間が保存されることになる。
又、CPU121は図6に示したフローチャートに従った処理を少なくとも1日1回は行う。即ち、CPU121はステップ601にてE2PROM126に保存されているランプ5a〜5cを新品に交換してからの経過時間を読み出して、ROM123に格納されている図4に示すような照度補正テーブルの経過時間範囲と照合して、E2PROM126に保存されている経過時間がこの照度補正テーブルの経過時間範囲ステップを更新したかどうかを判定し、更新しない場合はステップ604に進んで従来通りの調光制御信号を調光制御部11a〜11cに出力する。一方、E2PROM126に保存されている経過時間がROM123に格納されている照度補正テーブルの経過時間範囲ステップのいずれかを更新した場合、ステップ602に進んで、更新した時間がランプの交換時間に該当するかどうかを判定し、該当する場合はステップ606に進み、該当しない場合はステップ603へ進む。
ステップ603へ進んだ場合、CPU121はROM123に格納されている前記照度補正テーブルで前記更新したステップの経過時間範囲に対応する補正値を読み出した後、ステップ604へ進む。ステップ604にて、CPU121は調光制御部11a〜11cの調光特性の調光レベルに前記読み出した補正値を加算した調光レベルを指定する調光制御信号を作成し、ステップ605にてこの調光制御信号を調光信号出力インタフェース127から調光制御部11a〜11cに出力する。これにより、調光制御部11a〜11cは各負荷のランプ5a〜5cと前記補正値分だけその照度が高くなるような制御信号を発生して、各端末4a〜4cに出力する。これにより、ランプ5a〜5cの照度が上がるため、汚れにより低下した見掛けの照度の低下がほぼ元のレベルに回復して、見掛けの照度をほぼ一定とする。
一方、ステップ602にて、ランプの交換時間が来たことが分かると、前述したようにCPU121はステップ606へ進み、E2PROM126に保存されているランプ5a〜5cの経過時間をクリアして、ステップ607へ進む。CPU121はステップ607にて、上記した調光制御信号を作成する際の調光レベルを、補正値を加えていない初期値に戻す初期化をした後、ステップ605へ進む。従って、ステップ607からステップ605へ進んだ場合、調光信号出力インタフェース127は初期化された調光レベルを指定する調光制御信号を調光制御部11a〜11cに出力する。このため、調光制御部11a〜11cは前記調光制御信号が初期化された分、点灯回路4a〜4cに送る電力を絞るため、ランプ5a〜5cの照度が低下して、暗くなる。これにより、管理者にランプ5a〜5cの交換時期が来たことが報知される。
図3は、上記した調光信号制御部12によるランプ5a〜5cの汚れによる見掛け上の照度低下を防止する制御動作による例えばランプ5aの照度の時間変化を示したグラフである。この例では、ランプ5aを交換した時の照度は、調光信号制御部12により80%に指定されている。その後t1時間経過すると、調光信号制御部12によりランプ5aの照度が85%になるように指定されるため、その前の期間よりもランプ5aの照度は5%上がることになる。しかし、この間ランプ5aが汚れて見掛け上の照度が低下しているため、上記したように照度を5%上げることにより、見掛け上の照度はランプを交換した直後程度の照度に回復する。以下同様でt2時間経過すると照度は90%。t3時間経過すると照度は95%に上げられて、ランプ5aの汚れによる見掛け上の照度の低下を防止して、ランプが使用されている期間ほぼ一定の見掛け上の照度が保持されるような制御が行われる。
又、ランプ5aの交換時期が迫っている時には、図3の例ではその照度が95%まで上がっているため、ランプ5aの交換時期が来て、CPU121が調光レベルを初期化すると、ランプ5a〜5cの照度は80%まで下がって、その照度が15%暗くなり、これを感知した管理者はランプ5aの交換時期が来たことを知る。
本実施の形態によれば、ランプを新品と交換してから経った時間をCPU121の動作クロックCKにより計時しているため、高価なリアルタイムクロックを用いることなく、ランプの汚れによる見掛上の照度低下を防止する制御を照明装置を高価にすることなく行うことができる。又、その際、前記動作クロックCKにより計時した経過時間をE2PROM126に保存しているため、停電時があっても、前記経過時間を保持することができ、停電回復後にランプの汚れによる照度低下を防止する制御を支障なく継続することができる。
又、本例ではランプ5a〜5cの交換時期をCPU121が検知し、交換時期が来ると、ランプ5a〜5cの汚れに対応して上げていたランプの照度を元の初期レベルに戻して、ランプの照度を低下させることにより、ランプ5a〜5cの交換時期を管理者に報知することができるため、管理者はランプ交換時期をランプの使用時間等を計算して監視する等の作業をしなくて済むようになり、管理者の負担を軽減させることができる。しかも、このランプの交換時間を報知する機能はソフトウェア的に行っていて装置に何等の部品も付加する必要がないため、装置を高価にすることなく行うことができる。
ここで、CPU121がランプ5a〜5cの交換時期を検知した場合、表示操作部125に別途取り付けられたLEDやブサー等を動作させて、ランプの交換時期を管理者に報知してもよく、上記ランプを暗くする報知方法と併用してもよい。
更に、本例では、前記CPU121がランプの交換時期を検知すると、ランプの汚れによる見掛け上の照度低下を防止するための制御をCPU121が初期化してしまうため、管理者はランプを交換した後に前記初期化を行う操作をする必要がなくなり、管理者の負担を低減させることができる。
尚、上記実施の形態の調光信号制御部12ではランプの汚れによる見掛け上の照度低下を防止するための制御を調光制御部11a、11b、11cを通してランプ5a、5b、5cの全系統について一括して行ったが、各系統毎にランプを交換してからの経過時間を個別に計時して、各系統毎に前記制御を同様に行うこともできる。
又、図1に示した上記実施の形態の照明装置の構成とは別に、調光制御盤13内の調光制御部が調光信号を伝送線を介して各点灯回路に送ると、各点灯回路はこの調光信号に基づいて、別途与えられる点灯用電源の電力の大きさを調整して負荷のランプに送ることにより、調光を行うような構成の照明装置及び照明制御装置に関しても、本発明を適用して同様の効果を得ることができる。尚、各点灯回路4a〜4cにはアドレスが付けられていて、自己宛のアドレスの調光信号を受け取ることによって、各点灯回路に取り付けられているランプ5a〜5cを別々に調光制御する構成のものであってもよい。
図7は本発明の第2の実施の形態を示したブロック図である。本例は照明制御装置の調光信号制御部の構成及び動作が第1の実施の形態と異なるだけのため、調光信号制御部のみを図示してある。図において、125は表示操作部を示し、特に制御対象のランプを新品に交換した時から現在までに経過した時間を表示する時間表示部1251と経過時間を管理者の操作によって大きくするアップボタン1252と同経過時間を初期値に戻すリセットボタン1253を有している。他のハード的構成は図2に示した第1の実施例と同様であるため、説明は省略する。尚、計時時間増加手段は図7に示したROM123内に格納されているプログラムで構成されている。
次に本実施の形態の動作について図8のフローチャートを用いて説明する。まず、管理者は図示されない制御対象のランプを新品に交換した直後に、表示操作部125のアップボタン1252を押して、本例の前記ランプの汚れによる見掛け上の照度低下を防止する制御が所定通りに動作するかどうかを試す作業を行う。
これを受けてCPU121は上記した表示操作部125のリセットボタン1253が押されたかどうかをステップ801にて監視し、押された場合はステップ808へ進み、押されない場合はステップ802に進み、表示操作部125のアップボタン1252が押されたかどうかを判定し、押されない場合はステップ807へ進み、押された場合はステップ803へ進む。CPU121はステップ803にて、E2PROM126に保存されている経過時間に100時間を加算すると共に、この加算結果を表示操作部125の時間表示部1251に表示する。
その後、CPU121はROM123から調光制御時の補正値を一覧とした図4に示した照度補正テーブルと同様の照度補正テーブルを参照して、前記加算結果の経過時間がこのテーブル内の経過時間範囲のステップを更新したかどうかを判定し、更新しない場合はステップ807に進んで、今までと同一の調光制御信号を調光信号出力インタフェース127から図示されない調光制御部へ出力した後、ステップ801に戻る。一方、前記テーブル内の経過時間範囲のステップを更新した場合はステップ805に進んで、ROM123の前記照度補正テーブルから該当の補正値を読み出し、ステップ806へ進んで、現在の調光レベルに読み出した補正値を加えた調光レベルを指定する調光制御信号を作成する。その後、CPU121はステップ807に進んで上記作成した調光制御信号を調光信号出力インタフェース127から図示されない調光制御部へ出力した後、ステップ801へ戻る。
管理者が表示操作部125のアップボタン1252を押す度毎に、ステップ801〜807の処理が繰り返されて、図示されないランプの経過時間が100時間毎に加算される。この経過時間が増加すると、CPU121のランプの汚れによる見掛上の照度低下を防止する制御によって、前記ランプの照度補正が必要な時間に到達する度に、図示されないランプの照度が上昇して、ランプの汚れによる見掛けの照度低下を防止する制御が所定通り行われているかどうかを確認することができる。管理者は上記した確認が終了すると、表示操作部125のリセットボタン1253を押すため、CPU121はステップ801にてこれを検出して、ステップ808へ進み、E2PROM126に保存されている前記経過時間をクリアして、初期値0時間に戻すと共に、ステップ809にて前記ランプの調光レベルも補正値を加えていない初期調光レベルに戻した後、処理を終了する。以降は第1の実施例で説明したのと同様の調光制御及びランプの汚れによる見掛け上の照度低下を防止する制御を行う。
本実施の形態によれば、制御対象のランプを交換した直後に管理者は表示操作部125のアップボタン1252を押すことにより、E2PROM126に保存されている前記ランプの経過時間を加算して、ランプの汚れによる見掛け上の照度低下を防止する制御がうまく動作するかどうかを容易且つ短時間に確認することができる。
尚、本例は通常のランプの汚れによる見掛け上の照度低下を防止する制御時にもE2PROM126内の前記経過時間を表示操作部125の時間表示部1251に表示して、ランプを交換してから現在までにどれ程の時間が経ったかを管理者に知らせることもできる。
図9は本発明の第3の実施の形態を示したブロック図である。本例は照明制御装置の調光信号制御部の一部が第1の実施の形態と異なるため、調光信号制御部のみを図示してある。図において、125は表示操作部を示し、特に制御対象のランプを新品に交換した時の初期照度のレベルを表示するレベル表示部1251、前記レベルをアップするアップボタン1252、1253、前記レベルをダウンするダウンボタン1254、1255、設定した初期レベルを装置にセットするセットボタン1256及び装置の動作モードを切り換えるモード切替ボタン1257及び初期照度設定モードを知らせるLED1258を有している。又、上記したレベル表示部1251は現在設定しているランプの系統を示す系統表示部も付加されている。他のハード的構成は図2に示した第1の実施例と同様であるため、説明は省略する。尚、本例のROM123には図4に示した照度補正テーブルが格納されておらずこの照度補正テーブルはE2PROM126に保存されている。従って、照度補正テーブル内の上記した補正値はCPU121によって書き換え可能となっている。又、初期値設定手段は図9に示したROM123内に格納されているプログラムで構成されている。
次に本実施の形態の動作について図10のフローチャートを参照して説明する。本例では、制御対象のランプを交換した時にその初期照度を管理者が望む値に設定することができる。この場合、管理者は表示操作部125の動作モード切替ボタン1257を押して、CPU121を初期照度レベル設定モードにする。これにより、CPU121はステップ101にてモードが初期照度設定モードに切り替わったと判定して、ステップ102に進み、表示操作部125のLED1258を点灯した後、ステップ103へ進む。管理者は上記したモード切替ボタン1257を押して初期照度設定モードにすると、アップボタン1252、1253及びダウンボタン1254、1255を押して前記ランプの初期照度を設定する。尚、初期照度として最初から最も標準の値がE2PROM126に格納されているため、管理者はこの標準の照度値に数値を加減算する操作を行って望んでいる初期照度を設定するもとする。
CPU121はこのような管理者の操作を受けて、ステップ103にてアップボタン1252が押されたかどうかを判定し、押された場合はステップ104に進んで、E2PROM126に保存されている初期調光レベルを+1した後、ステップ111に進む。ステップ103にてアップボタン1252が押されていない場合は、ステップ105に進む。CPU121はステップ105にてアップボタン1253が押されたかどうかを判定し、押された場合はステップ106に進んで、E2PROM126に保存されている初期調光レベルを+10した後、ステップ111に進む。ステップ105にてアップボタン1253が押されていない場合は、ステップ107に進む。
CPU121はステップ107にてダウンボタン1254が押されたかどうかを判定し、押された場合はステップ108に進んで、E2PROM126に保存されている初期調光レベルを−1した後、ステップ111に進む。ステップ107にてダウンボタン1254が押されていない場合は、ステップ109に進む。CPU121はステップ109にてダウンボタン1255が押されたかどうかを判定し、押された場合はステップ110に進んで、E2PROM126に保存されている初期調光レベルを−10した後、ステップ111に進む。ステップ109にてダウンボタン1255が押されていない場合は、ステップ111に進む。
CPU121はステップ111に進んだ場合、この時点でE2PROM126に保存されている初期調光レベルを読み出して、表示操作部125の初期レベル表示部1251に表示する。その後、CPU121はステップ112にて表示操作部125のセットボタン1256が押されたかどうかを判定し、押された場合はステップ113に進んで、現在E2PROM126に保存されている調光レベルを、確定した初期調光レベルとして認識した後、ステップ114に進む。CPU121はステップ114にてE2PROM126に保存されている初期調光レベルに基づいて調光制御信号を作成し、この調光制御信号を調光信号出力インタフェース127から図示されない調光制御部に出力して処理を終了する。
一方、CPU121はステップ112にて前記セットボタン1256が押されなかった場合、ステップ101に戻る。CPU121は上記したアップボタン1222、1223、ダウンボタン1224、1225を押される度に、上記したステップ101〜112の処理を繰り返し行って、E2PROM126の初期調光レベルを書き替え、ステップ112にて前記セットボタン1256が押さると、初期調光レベルが確定され、管理者による初期調光レベルの設定が終了する。
管理者は初期調光レベルの設定が終了すると、モードボタン1257を押しす。これにより、CPU121はステップ115に進んで、表示操作部125のLED1258を消灯して、通常のランプの汚れによる見掛け上の照度低下を防止する制御に戻り、ステップ116、117、118を実行する。この際、本例では、E2PROM126に設定された初期調光レベルに対応した照度を前記ランプがその汚れにも拘らず見掛上一定に保つような制御が行われる。
本実施の形態によれば、ランプを交換した直後に通常のランプの汚れによる見掛け上の照度低下を防止する制御を開始するが、この開始時点におけるランプの初期照度を管理者により任意の値に設定することができる。このため、ランプの初期照度を状況に応じて設定ですることができ、装置の使い勝手を向上させることができる。尚、上記した初期調光レベルの設定はランプの系統毎にも行え、その際には表示部1251に設定対象系統が表示される。
図11は本発明の第4の実施の形態を示したブロック図である。本例は照明制御装置の調光信号制御部の一部が第1の実施の形態と異なるだけであるため、調光信号制御部のみを図示してある。図において、125は表示操作部を示し、特にランプの汚れに応じてその照度を上昇するための管理者により設定された補正値を表示するための補正値表示部1251、前記補正値をアップするためのアップボタン1252、前記補正値をダウンするためのダウンボタン1253、設定した補正値を装置にセットするためのセットボタン1254、補正値修正モードと通常モードを切り替えるためのモード切替スイッチ1255及び補正値修正モードを表示するLED1256を有している。尚、上記した補正値表示部1251には補正値を修正しているランプの系統を示す系統表示部も付加されている。他のハード的構成は図2に示した第1の実施の形態と同様であるため、説明は省略する。又、補正値設定手段は図11に示したROM123内に格納されているプログラムで構成されている。
次に本実施の形態の動作について図12のフローチャートを参照して説明する。本例では、制御対象のランプの汚れに応じてその見掛上の照度を初期照度レベルに保持する制御を行う際に、前記ランプを新品に交換してから所定時間経つごとに前記ランプの照度を上昇させるが、このランプの照度を上昇させる補正値を管理者が任意の値に設定して、前記ランプの照度の上昇度合いを状況に応じて変更することができる。
この場合、管理者は表示操作部125のモード切替ボタン1255を押して、CPU121を補正値設定モードにする。これにより、CPU121はステップ121にてモードが補正値設定モードに切り替わったと判定すると、ステップ122に進んで、表示操作部125のLED1256を点灯した後、ステップ123へ進む。管理者は上記したモード切替ボタン1255を押して補正値設定モードにすると、アップボタン1252、ダウンボタン1253を押して前記補正値を修正して任意の値を設定する操作を行う。
CPU121はこのような管理者の操作を受けて、ステップ123にてアップボタン1252が押されたかどうかを判定し、押された場合はステップ124に進んで、E2PROM126に保存されている照度補正テーブルの補正値を+1した後、ステップ127に進む。ステップ123にてアップボタン1252が押されていない場合は、ステップ125に進む。CPU121はステップ125にてダウンボタン1253が押されたかどうかを判定し、押された場合はステップ126に進んで、E2PROM126に保存されている照度補正テーブル内の補正値を−1した後、ステップ127に進む。ステップ125にてダウンボタン1253が押されていない場合は、ステップ127に進む。
CPU121はステップ127に進んだ場合、この時点でE2PROM126に保存されている照度補正テーブル内の補正値を読み出して、表示操作部125の補正値表示部1251に表示する。その後、CPU121はステップ128にて表示操作部125のセットボタン1254が押されたかどうかを判定し、押された場合はステップ129に進んで、現在E2PROM126に保存されている照度補正テーブルの補正値を確定した値と認識した後、ステップ130に進む。CPU121はステップ130にて、E2PROM126に保存されている照度補正テーブルに基づいて調光制御信号を作成し、この調光制御信号を調光信号出力インタフェース127から図示されない調光制御部に出力して処理を終了する。
一方、CPU121はステップ128にて前記セットボタン1254が押されなかった場合、ステップ121に戻る。CPU121は上記したアップボタン1252、ダウンボタン1253が押される度に、上記したステップ121〜128の処理を繰り返し行って、E2PROM126に保存されている照度補正テーブルの補正値を書き替え、ステップ128にて前記セットボタン1254が押されると、前記補正値が確定され、管理者による補正値の設定が終了する。
管理者は上記した照度補正テーブル内の設定が終了すると、モード切替ボタン1255を押す。これにより、CPU121はステップ131に進んで、表示操作部125のLED1256を消灯して、通常のランプの汚れによる見掛け上の照度低下を防止する制御に戻り、ステップ132、133、134を実行する。この際、本例では、E2PROM126に保存されている照度補正テーブル内の前記設定された補正値を用いて所定時間毎に図示されないランプの照度を上げて、前記ランプがその汚れにも拘らず見掛上一定に保つような制御を行う。
本実施の形態によれば、ランプの汚れに応じて所定時間毎にランプの照度を上昇させる補正値を管理者が任意の値に設定することができるため、ランプの汚れの進度に応じて、ランプの照度を上昇させる割合を設定することができ、ランプの使用場所に合わせて、ランプの汚れによる見掛上の照度の低下を防止するための最適な制御を行うことができる。尚、上記した補正値の設定はランプの系統毎にも行え、その際には表示部1251に設定対象系統が表示される。
本発明の照明制御装置を用いた本発明の照明装置の第1の実施の形態を示したブロック図。 図1に示した調光信号制御部の詳細構成例を示したブロック図。 図2に示したCPUが所定時間経過毎にランプの照度を上げる特性を示した特性図。 図2に示したROMに格納されている照度補正テーブル例を示したブロック図。 図2に示したCPUがランプを新品に交換してから経過した時間を計時する動作を示したフローチャート。 図2に示したCPUによるランプの汚れによる見掛上の照度の低下を防止する制御を示したフローチャート。 本発明の第2の実施の形態を示したブロック図。 図7に示したCPUの動作を示したフローチャート。 本発明の第3の実施の形態を示したブロック図。 図9に示したCPUの動作を示したフローチャート。 本発明の第4の実施の形態を示したブロック図。 図10に示したCPUの動作を示したフローチャート。
符号の説明
1…照明制御装置、2…電源、3a〜3c…伝送線、4a〜4c…点灯回路、5a〜5c…ランプ、11a〜11c…調光制御部、12…調光信号制御部、13…調光制御盤
121…CPU、122…発振回路、123…ROM、124…RAM、125…表示操作部、126…E2PROM、127…調光信号出力インタフェース。

Claims (3)

  1. 調光制御信号を作成する調光制御信号作成手段と、この調光制御信号作成手段の動作クロックを用いてランプの経過時間を計時する計時手段と、この計時手段によって計時された経過時間を管理者の操作によって大きくする計時時間増加手段と、前記計時手段によって計時された経過時間および計時時間増加手段によって大きくされた経過時間が所定の時間になる毎に前記調光制御信号作成手段によって作成される調光制御信号が指定する前記ランプの照度を決定する調光レベルを所定の補正値だけ増加させる制御を行う照度補正手段とを含んでなる照明制御装置と;
    照明制御装置により前記ランプを点灯する点灯回路と;
    を具備していることを特徴とするランプ点灯装置。
  2. 前記ランプの交換時間に到達した場合に前記経過時間を初期化することを特徴とする請求項1記載のランプ点灯装置。
  3. 前記ランプの調光レベルの初期値を設定する初期値設定手段を具備したことを特徴とする請求項1記載のランプ点灯装置。
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