JP4035586B2 - タイヤ補強鋼線の除去方法及びその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、タイヤ補強鋼線の除去方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、増えつづける廃タイヤの処理が社会問題化している。
廃タイヤを処理する場合は、資源として再利用可能に解体処理することがもっとも望ましい。
【0003】
しかし、タイヤはゴム又は合成ゴムよりなる主体部に、強靭な合成繊維より構成されたカーカスのほか、鋼線よりなるビード、ブレーカー、チェーファーなど数多くの埋入された補強部材からなり、しかも、これらはゴム又は合成ゴムよりなる主体部に強靭に接着ないしは密着されている。
【0004】
従って、それぞれの部材を再利用可能な資源とするため、各構成部材毎に分離回収するのは容易でないという問題があった。
例えば、このような廃タイヤを再利用可能に解体処理する手段として、タイヤを超低温に冷却し、ゴム部を固化させることで粉砕処理しやくし、粉砕後に篩い分けなどによりそれぞれの材料に分類していく方法(特許文献1)や、廃タイヤにフックを引っ掛け、強力な力で引くことによって廃タイヤ内に埋入されたワイヤーなどの鋼線を強制的に引き抜く方法(特許文献2)などが提案されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002-219378号公報
【0006】
【特許文献2】
特開2000-254920号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前者の冷却固化後粉砕する方法は、ゴム状材質部を超低温に冷却するのに莫大な冷却装置を要し、処理は確実に行えても経費が嵩み、再利用可能とはいえ、資源としては高価になりすぎるといった問題がある。
【0008】
後者のワイヤー引き抜き方法は、前者のようなコスト的な問題は無い反面、引き抜くことができるのはビードなどの周方向に連続した補強鋼線に限られ、タイヤ内に幅方向に沿って配列される補強鋼線は分離引き抜きは出来ず、完全な分離処理は出来ない問題がある。
【0009】
この発明は、上記問題を解消し、廃タイヤを内部に含まれる補強鋼線とゴム材質部とを確実容易に分離分解処理し、資源として容易に再利用出来るように廃タイヤを処理することを課題としてなされたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する請求項1の発明は、補強鋼線が埋入されたタイヤを高周波の電磁場に載置して前記鋼線を加熱することで、ゴム状材質部との接合を解いたタイヤを径方向に裁断し、裁断個所の中間部に前記タイヤに対しタイヤの幅方向に沿う姿勢とした押し刃と前記タイヤの周方向姿勢にした押し刃とをタイヤの内側から径方向外側へ向けて突き出し、前記鋼線を引っ掛けた押し刃が通過できる幅のスリットへ前記各押し刃を強制的に押込んで通過させ、スリットを通過できずに残るゴム状材質部から前記鋼線をしごき抜くことを特徴とする方法である。
【0011】
ここで「タイヤの幅方向の長さ」とは、タイヤの回転軸に沿ってタイヤの一端から他端までの間を測定した長さをいう。
従って、高周波誘導加熱により補強鋼線を接合状態より解いた廃タイヤに強制的に押し込まれるタイヤの幅方向姿勢の押し刃によって、周方向に沿う補強鋼線はすべてスリット部でしごき抜かれ、また、この時に二つ折れ状態になったタイヤから周方向姿勢の押し刃によってタイヤの幅方向に延在する補強鋼線もスリット部でしごき抜かれる。
【0012】
これによって、廃タイヤ内の補強鋼線はほとんど引き抜かれるので以後はゴム状材質部材を裁断する程度の裁断刃で裁断処理が可能となる。
請求項2の発明は、上記請求項1のタイヤ補強鋼線の除去方法において、タイヤが強制的に押し込まれるスリットの開口縁にタイヤ表面に掛かりあうエッジを設け、ゴム状材質部より前記鋼線をしごき抜く際、前記エッジに前記ゴム状材質部を引っ掛けるようにしたことを特徴とするものである。
【0013】
この発明の方法によれば、スリットの開口縁に沿ったエッジにゴム状材質部が引っかかって残るので、より確実に補強鋼線を引き抜くことができる。
請求項3の発明は、請求項1の発明を実施する装置に関し、埋入した補強鋼線を高周波誘導加熱装置で加熱したタイヤを直径方向に裁断する切断装置と、該切断されたタイヤの中間部に、前記タイヤ内側から径方向外側へ向け突き出される、該タイヤの幅方向に沿った姿勢の第1の押し刃と、該第1の押し刃と同方向へ突き出される、前記タイヤの周方向に沿った姿勢の第2の押し刃と、前記第1の押し刃及び第2押し刃の突き出し方向に直交する面を有して前記タイヤを挟んで対峙する、それぞれの押し刃が補強鋼線を引っ掛けた状態で通過できるだけの幅のスリットを有するゲート部材と、前記それぞれの押し刃を前記スリットに通過させることで前記タイヤを構成するゴム状材質部からしごきぬかれた鋼線と、前記スリットを有するゲート部材にさえぎられて残ったゴム状材質部とをそれぞれ搬出するコンベヤとからなるものである。
【0014】
従って、この装置によれば、押し刃、スリットなど簡単な構造の機構で構成されるので、安価に実施でき、また処理速度も速く、大量の廃タイヤを確実迅速に分類処理できるのである。
【0015】
請求項4の発明は、請求項3のタイヤ補強鋼線の除去装置において、ゲート部材のスリットが、第1の押し刃の押し込み方向へ行くに従い間隔が狭くなるハ字状のガイドの奥方に設けられ、かつスリット開口縁に押し刃に対向し、タイヤ表面に掛りあうエッジが設けられてなるものである。
【0016】
ハ字状のガイドを設けることにより補強鋼線を引き抜く方向に揃えることとなり、それだけ引き抜き力が少なくて済む。従って、コスト低減と引き抜き処理時間の短縮が可能となる。また、スリットの開口縁に沿ってエッジを設けたので、ゴム状材質部分のひつ掛りがよくなり、補強鋼線の引き抜きがより確実に可能となる。
【0017】
【実施の形態】
次に、この発明の実施の形態について説明する。
なお、説明の順として、まずこの発明の方法を実施する装置から説明する。
【0018】
図1は、この発明の方法を実施する装置全体の斜視図、図2は、補強鋼線が電磁誘導加熱されたタイヤを裁断する加熱切断処理部の側面図、図3は同じく平面図、図4はタイヤの切断装置の正面図、図5は切断したタイヤを搬出する装置の側面図、図6は同平面図、図7は補強鋼線を廃タイヤからしごき抜く、鋼線除去部の側面図、図8は鋼線除去部の要部説明図、図9は同じく駆動部を示す平面図である。
【0019】
まず、図1により、装置全体の構成を説明する。
図1においてタイヤ補強鋼線の除去装置は、図示は省略されているが、廃タイヤの貯留庫から送り出された廃タイヤ1を運ぶコンベヤ3と、このコンベヤ3により廃タイヤ1が供給される、廃タイヤの電磁波電磁誘導加熱装置5を備えた加熱切断処理部4と、この加熱切断処理部4から切断されたタイヤ1を運び出す移載装置6と、このタイヤから周方向、幅方向に埋入された補強鋼線をしごき抜く補強鋼線除去部7、及び補強鋼線除去部7から分離された補強鋼線とゴム状材質部材とをそれぞれ分離された状態で搬出するベルトコンベヤ8、9とから構成されている。
【0020】
次に各部の構造を詳細に説明する。
タイヤを運ぶために設けられたコンベヤ3の搬送末端部31には次の加熱切断処理部へ向け廃タイヤ1を供給するためのシュートコンベヤ32が設けられ、このシュートコンベヤ32に続いて廃タイヤ1の加熱切断処理部4が設けられている。
【0021】
図2において、加熱切断処理部4は、シュートコンベヤ32より平置き姿勢で滑り込まされた廃タイヤ1が載置される支持板41が設けられている。
この支持板41位置から、ガイドレール42が延設され、廃タイヤ1を両側から挟みつけて挟持する平面視「く」字状に形成されたはさみ板40、40を有する移送台車43が、図3に示すように駆動モータ44によりガイドレール42の全長に沿って往復移動可能に設置されている。
【0022】
なお、この実施の形態では、移送台車43によりタイヤを移送する場合を説明しているが、これに限らずロボットアームなどによる構成としても良い。
そして、支持板41に隣接して高周波電磁誘導加熱装置5が、ガイドレール42に沿って設けられている。
【0023】
この高周波電磁誘導加熱装置5は、従来周知と同じものであるが、廃タイヤ1を挟んで上側と下側に設けられ、上側の高周波電磁誘導加熱装置5はシリンダピストン装置45により、廃タイヤ1の上面側に対し上下動可能とされている。
【0024】
この高周波電磁誘導加熱装置5に隣接して廃タイヤ1の裁断装置50が配置されている。
この裁断装置50は、図4にも示すように、廃タイヤ1を移送方向に対して直交する方向に二分するようにギロチン刃51を有し、ギロチン刃51がタイヤの直径方向に位置するように支持する載置台52と、ギロチン刃51を上下方向に駆動するシリンダピストン装置53とから構成され、ギロチン刃51はホルダ54に支持され、ホルダ54はスライドガイド55にスライダ56、56を介して上下動可能に支持されている。
【0025】
裁断装置50に隣接して切断された廃タイヤ1の搬出コンベヤ6が設けられている。
この搬出コンベヤ6は、図5、図6に示すように、裁断された廃タイヤ1を載置する搬送板61を有する台車62をガイドレール63に沿って往復移動させる構造とされ、台車62に設けたモーター64によって駆動されるようにされている。
【0026】
図中66はモーター64に設けられた駆動車輪を示し、ガイドレール63に接して回転することで台車62を駆動するようにされている。また、65は台車62に軸支された遊動輪を示す。
【0027】
そして、この搬出コンベヤ6は全体が油圧シリンダ装置67により上下動されるようにされている。
なお、この搬出コンベヤ6も台車62による構成としたが、これに限らずロボットアームなどによる搬送手段としても良い。
【0028】
搬出コンベヤ6の搬送末端部には、補強鋼線除去部7が配設され、この中央部分70に搬出コンベヤ6から廃タイヤ1が供給されるようにされている。
この補強鋼線除去部7は、分割された廃タイヤ1が搬出コンベヤ6により運ばれて来たときに、廃タイヤ1の停止する位置の直上部分に図8に示すように廃タイヤ1の幅方向に沿った第1の押し刃71、71と周方向に沿った第2の押し刃72が配置されている。
【0029】
第1の押し刃71は、図9に拡大して示すように平面視で押出側が半円筒状に張り出た滑らかな曲面とされた刃を有しており、タイヤ内に周方向に沿って埋入されている補強鋼線1a、1cを引掛けるようにされ、第2の押し刃72は、平面視で直角三角形状をなし、押出側の縁73に鋸歯状の刃が形成され、タイヤ内の幅方向に埋入された補強鋼線1bを引掛けるようにされている。また、第2の押し刃72、72は中心部で2分され、その間に第1の押し刃71が収まるようにされている。
【0030】
この第1と第2の押し刃71、72が進み出ていく方向で、最大径の廃タイヤ1の外縁部分に、廃タイヤ1を受け止めるようにハ字状配置にガイド板75、75が設けられている。このガイド板75、75の縁の近づいた部分は、それぞれ第1の押し刃71が、鋼線を引っ掛けた状態で通過できるだけの幅のスリット部76とされている。
【0031】
また、ガイド板75には、図10に示すようにスリット部76に対し十文字状に交叉する、第2の押し刃72が鋼線を引っ掛けた状態で通過できるだけの幅のスリット部77が設けられている。
【0032】
なお、このガイド板75は、廃タイヤ1に対する面の背面側が図8に示すようにステー78によって基枠に頑丈に支持されている。
第1の押し刃71と第2の押し刃72は、両者が同時にスリット部76へ向けて移動していくようにされるが、これに限らず、まず第1の押し刃71が外方へ移動したあと第2の押し刃72が移動して進んで行くようしても良い。
【0033】
次にこの第1の押し刃71と第2の押し刃72の作用を説明する。
図7に示したように、基枠79の上部には、第2の押し刃72の基板部72aを摺動支持するガイドレール80が設けられ、さらにこのガイドレール80の上部には第1の押し刃71の基板部71aを支持するガイドレール81が設けられている。
【0034】
そして、ガイドレール81の上面に図11に示すように中心線81aを挟んで対称となる位置にシリンダピストン装置82、82が設けられ、ピストン82aの先端にはそれぞれ第1の押し刃71、71の基板部71a、71aが取り付けられ、この基盤部に第2の押し刃72も一体に連接されている。
【0035】
従って第1の押し刃71が動き出すと第2の押し刃72も同時に移動し始めるようにされている。
ガイド板75の内側と外側にそれぞれホッパ85と86が設けられ、内側のホッパ85はゴム状材質部の搬出コンベヤ8に接続され、外側のホッパ86、86は引き抜かれた補強鋼線の搬出コンベヤ9に接続されている。
【0036】
以上が装置の構造であるが、次に、上記装置を用いて実施するこの発明の方法について説明する。
タイヤ貯留庫から排出された廃タイヤ1は、ベルトコンベヤ3、シュートコンベヤ32によって前処理部4の支持板41へと送られる。
【0037】
予め支持板41直上には移送台車43が待機しており、移送台車43のはさみ板40、40が対向方向へ移動して廃タイヤ1をはさみ、高周波電磁誘導加熱装置5直上へと運ぶ。
【0038】
ここに廃タイヤ1を降ろすと、台車43は退避移動し、上方の高周波誘導過熱装置5がピストンシリンダ装置45により下降され、次いで下方の高周波電磁誘導加熱装置5と共に励起起動され、廃タイヤ1内の補強鋼線が高温に加熱される。一定以上の温度にまで加熱すれば、上方の高周波誘導過熱装置5がピストンシリンダ装置45により上昇され再び台車が廃タイヤ1の直上に移動しタイヤはさみ板40、40で廃タイヤ1は同じように把持され隣接する裁断装置50へと運び込まれる。
【0039】
廃タイヤ1を裁断装置50へ降ろし、台車43が退避移動すれば、直ちにギロチン刃51が下降され、廃タイヤ1は内部に埋入された補強鋼線と共に直径方向に二つに裁断される。
【0040】
二つに裁断された廃タイヤ1は再び台車43によって、隣接する搬出コンベヤ6へと運ばれ、この搬出コンベヤ6により補強鋼線除去部7へと送られる。
補強鋼線除去部7へと廃タイヤ1が運びこまれれば、油圧シリンダ装置67により搬出コンベヤ6が上昇され、廃タイヤ1は直上にある第1の押し刃71、第二の押し刃72が廃タイヤ1の中心部分になるように配置される。
【0041】
次いで、シリンダピストン装置82、82が作動され、ピストン82a、82aが同時に突き出される。
これにより第1の押し刃71、第2の押し刃72がタイヤ1の径方向外側へ向け移動し始めタイヤ1をそれぞれガイド板75、75の方向へと押し出す。
【0042】
第1の押し刃71がスリット部76へかかると、図12に示すように廃タイヤ1は押し刃71に押されてガイド板75、75に沿ってU字状に押し曲げられ変形する。
【0043】
その状態となると図13に示すように第2の押し刃72が、廃タイヤ1内の幅方向に並ぶ補強鋼線1Qを三角形状の鋸歯状刃73に次々と引っ掛けていく。
このまま突き出していくと、スリット部76を通過した第1の押し刃71は廃タイヤ1内に埋入された周方向の補強鋼線1Pを引きずって押し進められ、第二の押し刃72は、幅方向の補強鋼線1Qを日木津って推し進められる。補強鋼線1P、1Qは高温に熱せられタイヤを構成するゴム部との接着性がなくされているので、鋼線だけが容易に引き抜かれる。
【0044】
一方、廃タイヤ1のゴム部はガイド板75でせき止められているので、第1、第2の押し刃71、72がガイド板75のスリット部76を通過し終われば、図13に示すように廃タイヤ1内部に埋入されていた周方向ならびに幅方向に配列された補強鋼線1P、1Qがゴム部から完全にしごきぬかれる。
【0045】
完全にゴム部から補強鋼線が抜き取られれば、搬出コンベヤ6が後退され、それに伴い補強鋼線1P、1Qはホッパ86より搬出コンベヤ9に落とされ、またゴム状材質部はホッパ85より搬出コンベヤ8に落とされ、以後それぞれ自動的に分類されて搬出されていく。
【0046】
以上説明したように、廃タイヤ1は、内部の補強鋼線を高周波電磁誘導加熱装置5で加熱し、ゴム状材質部と接合を解き、この鋼線に押し刃71、72による引き抜き力を加え、スリット部を通過させるので容易に鋼線が引きぬかれ、廃タイヤ1のゴム状材質部と、補強鋼線部とが分離されるのである。
【0047】
上記の実施の形態において、分割された廃タイヤ1から鋼線を引き抜くためのガイド板75のスリット部76の開口縁に図示したように尖ったエッジ部75a、75aを形成し、ガイド板75へ向けて押し込まれてくる廃タイヤ1の表面にエッジ部75a、75aを食い込ませてタイヤのゴム部に食い込ませて係合させるようにすれば鋼線の引き抜きが確実かつ容易に行われるようになる。
【0048】
なお、上記で説明したガイド板75としては、図13に示すように平面配置状態が平面視直線状になるようにしても良い。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の方法によれば廃タイヤの中の周方向、幅方向に埋入された補強鋼線を容易に引き抜くことができ、廃タイヤのゴム状材質部と補強鋼線類とを容易に分類することができる。また、この方法では、大きさにもよるが、直径2メートル近い大径のタイヤでも一分に一個程度の割合で処理可能なため、大量の廃タイヤも迅速に分類処理することができる。
【0050】
そして、このように分類処理された廃タイヤのゴム状材質部には鋼線類が含まれていないので、ゴム状材質部のカッターによる粉砕も容易にでき、硬質の鋼線類も含まれないことからカッターの寿命も長くなるなどの効果も得られる。
【0051】
また、この発明の方法を実施する装置も、高周波電磁誘導加熱装置はじめコンベヤやつかみ装置など汎用されているものを組み合わせて構成すれば良いので製造も容易にでき、実施も容易となるなどの効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】タイヤ補強鋼線の除去装置の全体斜視図である。
【図2】補強鋼線が電磁誘導加熱されたタイヤを裁断する加熱切断処理部の側面図である。
【図3】補強鋼線が電磁誘導加熱されたタイヤを裁断する加熱切断処理部の平面図である。
【図4】タイヤの切断装置の正面図である。
【図5】切断したタイヤを搬出する装置の側面図である。
【図6】切断したタイヤを搬出する装置の平面図である。
【図7】補強鋼線を廃タイヤからしごき抜く、鋼線除去部の側面図である。
【図8】鋼線除去部の説明図である。
【図9】第1と第2の押し刃の平面図である。
【図10】ガイド板の正面図である。
【図11】鋼線除去部の駆動部を示す平面図である。
【図12】第1、第2の押し刃の作動説明図である。
【図13】鋼線除去部で、鋼線を抜き終わった作動終期の説明図である。
【図14】ガイド板の他の構成例を示す平面図である。
【図15】タイヤ補強鋼線の除去装置のさらに他の構成例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 廃タイヤ
2 タイヤストッカー
3 コンベヤ
5 廃タイヤの電磁波電磁誘導加熱装置
4 加熱切断処理部
6 廃タイヤ1を運び出す移載装置
7 補強鋼線除去部
8 ベルトコンベヤ
9 ベルトコンベヤ
71 第1の押し刃
72 第2の押し刃
75 ガイド板

Claims (4)

  1. 補強鋼線が埋入されたタイヤを高周波の電磁場に載置して前記鋼線を加熱することで、ゴム状材質部との接合を解いたタイヤを径方向に裁断し、裁断個所の中間部に前記タイヤに対しタイヤの幅方向に沿う姿勢とした押し刃と前記タイヤの周方向に沿う姿勢にした押し刃とをタイヤの内側から径方向外側へ向けて突き出し、前記鋼線を引っ掛けた押し刃が通過できる幅のスリットへ前記各押し刃を強制的に押込んで通過させ、スリットを通過できずに残るゴム状材質部から前記鋼線をしごき抜くことを特徴とするタイヤ補強鋼線の除去方法。
  2. 請求項1のタイヤ補強鋼線の除去方法において、タイヤが強制的に押し込まれるスリットの開口縁にタイヤ表面に掛かりあうエッジを設け、ゴム状材質部より前記鋼線をしごき抜く際、前記エッジに前記ゴム状材質部を引っ掛けるようにしたことを特徴とするタイヤ補強鋼線の除去方法。
  3. 埋入した補強鋼線を高周波誘導加熱装置で加熱したタイヤを幅方向に裁断する切断装置と、該切断されたタイヤの中間部に、前記タイヤ内側から径方向外側へ向け突き出される、該タイヤの幅方向に沿った姿勢の第1の押し刃と、該第1の押し刃と同方向へ突き出される、前記タイヤの周方向に沿った姿勢の第2の押し刃と、前記第1の押し刃及び第2押し刃の突き出し方向に直交する面を有して前記タイヤを挟んで対峙する、それぞれの押し刃が補強鋼線を引っ掛けた状態で通過できるだけの幅のスリットを有するゲート部材と、前記それぞれの押し刃を前記スリットに通過させることで前記タイヤを構成するゴム状材質部からしごきぬかれた鋼線と、前記スリットを有するゲート部材にさえぎられて残ったゴム状材質部とをそれぞれ搬出するコンベヤとからなるタイヤ補強鋼線の除去装置。
  4. 請求項3のタイヤ補強鋼線の除去装置において、ゲート部材のスリットが、第1の押し刃の押し込み方向へ行くに従い間隔が狭くなるハ字状のガイドの奥方に設けられ、かつスリット開口縁に、押し刃に対向しタイヤ表面に係りあうエッジが設けられてなるタイヤ補強鋼線の除去装置。
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