JP4035359B2 - 熱可塑性樹脂発泡体及び熱可塑性樹脂発泡体の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホルムアルデヒド捕捉能、アンモニア捕捉能等を有する熱可塑性樹脂発泡体及び該発泡体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、住宅の高気密化高断熱化が進む中で、様々な揮発性ガスによる室内空気汚染が重要な問題となっている。かかる揮発性ガスの一つにホルムアルデヒドがあり、ホルムアルデヒドは建築材料、建築内装材、家具などから室内に放出され、目、鼻、喉等を刺激し、アレルギー等を引き起こすと言われている。このような状況に鑑み、室内に放出されたホルムアルデヒドを吸収し除去する対策が必要となり、宅内ホルムアルデヒド濃度の規制基準値も定められた。
【0003】
一方、植物に由来するポリフェノール化合物はホルムアルデヒドとの反応性が高い上に、人体に無害なものが多く、しかも揮発性がないので二次汚染を引き起こすおそれもないことが知られており、該ポリフェノール化合物を含有させることによりホルムアルデヒド捕捉能等が付与されたシート等が提案されている。
【0004】
また、本出願人らは先に、ホルムアルデヒドやアンモニア等の捕捉能に優れる発泡体であって、ポリフェノール化合物を樹脂に配合して押出発泡することにより製造する熱可塑性樹脂発泡体に関する出願(特願2001−303716)を行った。
【0005】
本出願人らの上記出願には、ポリフェノール化合物含有熱可塑性樹脂発泡体は通常特有の臭気を有するので、この臭気を低減するために、基材組成に脱臭剤を添加する対応が記載されている。
【0006】
しかしながら、臭気低減のために脱臭剤を添加する方法は確かに効果的ではあるが、発泡体を長時間にわたって連続生産すると、樹脂溶融物中のごみ等を押出機内にて取り除くためのスクリーンブレーカーのメッシュに不純物の塊による目詰まりが発生するという新たな問題が生じた。メッシュが目詰まりするとダイ圧力の変動等の製造条件が不安定となるので、不純物を除去するためのメッシュ交換を頻繁に行なわなければならなくなり、更にメッシュで除去しきれない粒状の塊が発泡体に混入し、発泡体の表面状態が悪化する等の新たな改善すべき課題が発生した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の課題に鑑み、ホルムアルデヒドやアンモニア等の捕捉能に優れ、特有の臭気が低減され、外観にも優れる熱可塑性樹脂発泡体、及びその発泡体を安定して製造するための方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、スクリーンブレーカーの目詰まり発生の原因について、ポリフェノール化合物と脱臭剤との反応に着目し鋭意研究を行った結果、上記課題を解決するための手段を見出すに至った。
【0009】
即ち本発明は、
(1)熱可塑性樹脂からなる発泡体であって、亜鉛化合物と弱アルカリ性無機物質と含水珪酸とからなる組成物、及びポリフェノール化合物が添加されていることを特徴とする熱可塑性樹脂発泡体、
(2)亜鉛化合物と弱アルカリ性無機物質と含水珪酸とからなる組成物が0.05〜10重量%、ポリフェノール化合物が0.01〜20重量%添加されていることを特徴とする前記(1)記載の熱可塑性樹脂発泡体、
(3)熱可塑性樹脂発泡体が厚みが0.5〜10mm、平均気泡径が0.3〜3mm、見掛け密度が15〜75kg/m3であるポリオレフィン系樹脂発泡体であることを特徴とする前記(1)又は(2)記載の熱可塑性樹脂発泡体、
(4)ポリフェノール化合物が下記一般式(I)で表される化合物であることを特徴とする前記(1)乃至(3)のいずれかに記載の熱可塑性樹脂発泡体、
【0010】
【化3】
(但し、(I)式中R1、R2、R3はそれぞれ水素原子又は水酸基のいずれかを、R4は水素原子又は下記一般式(II)で表されるガロイロ基のいずれかを表す。)
【0011】
【化4】
【0012】
(5)メルトフローレイトが0.1〜30g/10分、密度が940kg/m3以下のポリエチレン系樹脂に、ポリフェノール化合物と、亜鉛化合物と弱アルカリ性無機物質と含水珪酸とからなる組成物とを、ポリフェノール化合物が0.01〜20重量%、亜鉛化合物と弱アルカリ性無機物質と含水珪酸とからなる組成物が0.05〜10重量%含有されるように添加してなる樹脂組成物に、更に発泡剤を添加して調製した発泡性溶融樹脂組成物を押出発泡させることを特徴とする熱可塑性樹脂発泡体の製造方法、
を要旨とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の熱可塑性樹脂発泡体(以下、発泡体という。)を構成する熱可塑性樹脂に制限はないが、通常は、汎用性、加工性の点から、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂を使用することが好ましく、更に、柔軟性に富み耐薬品性にも優れており、建築用や家具用の素材として優れた発泡体を得ることができるという点でポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂が好ましい。但し、本発明はこれらに限定するものではなく、該熱可塑性樹脂として例えば、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂等を使用することもできる。
【0014】
前記熱可塑性樹脂には、気泡調整剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、赤外線反射剤、難燃剤、流動性向上剤、耐候剤、着色剤、熱安定剤、酸化防止剤、充填剤等の各種添加剤を必要に応じて添加しても良い。
【0015】
前記熱可塑性樹脂を構成するポリスチレン系樹脂としては、スチレンの単独重合体や共重合体が挙げられ、その共重合体中に含まれるスチレンモノマー単位は少なくとも25重量%以上、好ましくは50重量%以上、より好ましくは70重量%以上である。具体的には、ポリスチレン、ゴム変性ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリスチレン−ポリフェニレンエーテル共重合体などが挙げられる。更に、ポリスチレン系樹脂は、上記スチレンの単独重合体や共重合体に40重量%以下の範囲内でその他の重合体を混合したものも含む。ポリスチレン系樹脂は発泡が容易であると共に機械的強度に優れているため、低密度で断熱性に優れた建築用の素材として優れた発泡体を得ることができる。
【0016】
また、前記熱可塑性樹脂を構成するポリエチレン系樹脂としては、エチレンの単独重合体、エチレンモノマー単位が60重量%以上含有されているエチレン系共重合体等が挙げられ、具体的には、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が好ましい。更に、ポリエチレン系樹脂は、上記エチレンの単独重合体や共重合体に40重量%以下の範囲内でその他の重合体を混合したものも含む。尚、上記ポリエチレン系樹脂の中で密度が940kg/m3以下のポリエチレン系樹脂が発泡性の点から特に好ましい。
【0017】
また、前記熱可塑性樹脂を構成するポリプロピレン系樹脂としては、プロピレンの単独重合体やプロピレンモノマー単位が60重量%以上含有されているプロピレン系共重合体等が挙げられ、該共重合体の共重合成分としては、エチレン、ブチレン、その他のα−オレフィン等が挙げられ、該α−オレフィンの炭素数は12以下、好ましくは8以下である。更に、ポリプロピレン系樹脂には、上記プロピレンの単独重合体や共重合体に40重量%以下の範囲内でその他の重合体を混合したものも含む。
【0018】
該ポリプロピレン系樹脂の中でも、押出機中に供給されるポリプロピレン系樹脂としては、230℃におけるメルトテンション(MT)が1.5cN以上、メルトフローレイトが1〜20g/10分のものが好ましく、特にメルトテンション(MT)については更に3.0cN、特に4.0cN以上であることがより好ましい。かかるポリプロピレン系樹脂を用いると、ポリスチレン系樹脂やポリエチレン系樹脂等のような、目的に応じた厚み、見掛け密度の発泡体を形成することが比較的容易な熱可塑性樹脂と同様に、取り扱うことができるので、ポリプロピレン系樹脂により発泡体を形成することの難しさを解消することができる。
【0019】
尚、該メルトテンション(MT)の上限は発泡性の点から概ね30cNである。また、上記MTを満足するポリプロピレン系樹脂から得られた本発明の発泡体において、発泡体を切り出して、ヒートプレスにより脱泡して得た試験片から測定されるMTは、1.5〜30cN、更に2.0〜25cNとなっていることが、外観に優れ、厚みや見掛け密度が均一な発泡成形体となっていることに繋がるので好ましい。
【0020】
前記ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂に混合するその他の重合体としては、例えばブタジエンゴム、ブタジエン−スチレン共重合体ゴム、スチレン−エチレン共重合体、スチレン系エラストマー等が挙げられる。
【0021】
本発明の発泡体を形成するために押出機中に供給される熱可塑性樹脂のメルトフローレイト(MFR)は0.1〜20g/10分であることが好ましい。メルトフローレイトが0.1g/10分未満の場合は、押出発泡時に押出機先端に取り付けられたダイ内の圧力が上昇し過ぎて発泡体の形成が困難になる虞がある。一方、メルトフローレイトが20g/10分を超える場合は、流れがよすぎて押出発泡に必要な圧力を保持できず、発泡体の形成が困難になる虞がある。
【0022】
本明細書におけるメルトテンション(MT)は、ASTM D1238に準拠して製作された株式会社東洋精機製作所製のメルトテンションテスターII型を使用して、孔の直径2.095mm、長さ8mmのまっすぐな孔を有する円筒状のオリフィスを用い、樹脂温度230℃、ピストン速度10mm/分の押出条件で測定するものとする。
【0023】
メルトテンションの測定の手順を次に説明する。
まず、上記装置を用い上記条件下オリフィスから樹脂を紐状に押出し、この紐状物を直径45mmの張力検出用プーリーに掛けた後、5rpm/秒(紐状物の捲取り加速度:1.3×10-2m/秒2 )程度の割合で捲取り速度を徐々に増加させていきながら直径50mmの捲取りローラーで捲取る。
【0024】
次に、張力検出用プーリーに掛けた紐状物が切れるまで捲取り速度を増加させ、紐状物が切れた時の捲取り速度:R(rpm)を求める。次いで、R×0.7(rpm)の一定の捲取り速度において紐状物の捲取りを再度行い、張力検出用プーリーと連結する検出器により検出される紐状物のメルトテンションを経時的に測定し、縦軸にメルトテンションを、横軸に時間を取ったグラフに示すと、振幅をもったグラフが得られる。本明細書におけるメルトテンションとしては、振幅の安定した部分の振幅の中央値を採用する。但し、捲取り速度が500rpmに達しても紐状物が切れない場合には、捲取り速度を500rpmとして紐状物を捲き取って求めたグラフより紐状物のメルトテンションを求める。尚、メルトテンションの経時による測定の際に、まれに特異な振幅値が検出されることがあるが、このような特異な振幅値は無視するものとする。
【0025】
本明細書における熱可塑性樹脂のメルトフローレイト(MFR)は、JIS K 7210(1976)により測定される値であり、ポリプロピレン系樹脂はJIS K 7210(1976)の表1の条件14により、ポリスチレン系樹脂はJIS K 7210(1976)の表1の条件8により、ポリエチレン系樹脂はJIS K 7210(1976)の表1の条件4により、ポリカーボネート樹脂はJIS K 7210(1976)の表1の条件20により測定するものとする。
【0026】
本発明の発泡体の連続気泡率は5%以上、更に10%以上、特に50%以上であることが好ましい。連続気泡率が大きい場合は、発泡体の外部及び内部に形成された連続気泡構造部分の気泡膜がホルムアルデヒド等と直接接触するので発泡体の内部においてもホルムアルデヒド等を捕捉することができる。よって、このような発泡体は、非発泡体及び独立気泡構造の発泡体と比較して遥かに優れたホルムアルデヒド等の捕捉能を有する。
【0027】
つまり、この優れたホルムアルデヒド等の捕捉能は、吸着体である発泡体の表面積を増加させることによる吸着効率の増加とポリフェノール化合物による化学的な吸着能、更に上記化学的な吸着能による捕捉能の持続性と発泡体の連続気泡構造によって形成される複雑に入り組んだ通気路による大気中への吸着物質放出抑制効果が相俟って発揮されると考えられる。
【0028】
上記範囲の連続気泡率を有する発泡体を得る為には、例えば、後述する押出発泡法において押出発泡温度を調整することにより収縮のない外観良好な連続気泡構造を有する発泡体を得ることができる。具体的には、独立気泡構造の発泡体を得るための押出発泡温度条件よりも、多少高めの温度で押出発泡することにより連続気泡率の高い発泡体が得られる。
【0029】
また、独立気泡構造の発泡体であっても、図3に示す貫通孔形成装置1を用いて、貫通孔形成用針4が設けられている針ロール2と受ロール3とを用い、針ロール2と受ロール3とを回転させながら、発泡体5を針ロール2と受ロール3との間隙を通過させることにより貫通孔7が形成された連続気泡構造の発泡体6とすることができる。
【0030】
本明細書における連続気泡率の測定は、ASTM D−2856−70[1976再認定](手順C)に準じて次の様に行なう。
エアピクノメーターを使用して測定試料の真の体積Vx(cm3)を求め、測定試料の外寸から見掛けの体積Va(cm3)を求め、式(1)により連続気泡率(%)を計算する。尚、真の体積Vxとは、測定試料中の樹脂の体積と独立気泡部分の体積との和である。
【0031】
【数1】
連続気泡率(%)={(Va−Vx)/(Va−W/ρ)}×100・・(1)
式(1)において、Wは測定試料の重量(g)、ρは発泡体を構成する基材の密度(g/cm3)である。
【0032】
測定試料は、発泡体がシート状の場合は、縦40mm、横25mmのシート状サンプルを複数枚切り出し、切り出したサンプルを重ね合せて厚み約25mmとしたものを用いる。尚、試験片は試験片相互の間にできるだけ隙間があかないように積み重ねて約25mmの厚さとする。発泡体が板状、長尺状の場合は、縦40mm、横25mm、厚み25mmに切り出したものを試験片として用いる。尚、上記サイズの試験片を発泡体から切り出せない場合はできるだけ大きなサンプルを複数切り出して、それらを組み合わせることにより縦40mm、横25mm、厚み25mmの試験片とする。
【0033】
本発明の発泡体には、亜鉛化合物と弱アルカリ性無機物質と含水珪酸とからなる組成物、及びポリフェノール化合物が添加されている。かかる物質が添加されている発泡体は、ホルムアルデヒドやアンモニア等の捕捉能に優れると共に、特有の臭気が低減される。
【0034】
本発明の発泡体においては、前記ポリフェノール化合物は、熱可塑性樹脂、ポリフェノール化合物、亜鉛化合物と弱アルカリ性無機物質と含水珪酸とからなる組成物(以下、脱臭組成物ともいう。)を合計した組成物中の含有量が0.01〜20重量%となるように添加されていることが好ましく、0.1〜10重量%となるように添加されていることがより好ましく、0.1〜5重量%となるように添加されていることが更に好ましい。ポリフェノール化合物の添加量が少なすぎる場合は、十分なホルムアルデヒド捕捉能等を得ることができない虞がある。ポリフェノール化合物の添加量が多すぎる場合は、発泡体を得ることが困難になる上に含有量に見合う効果を得ることができない虞があり、コストも高くなる。
【0035】
本発明の発泡体においては、前記脱臭組成物は、熱可塑性樹脂、ポリフェノール化合物、脱臭組成物を合計した組成物中の含有量が0.05〜10重量%となるように添加されていることが好ましく、0.1〜5重量%となるように添加されていることがより好ましい。亜鉛化合物と弱アルカリ性無機物質と含水珪酸とからなる組成物の添加量が少なすぎる場合は、製造時の臭気、発泡体の臭気を十分に低減する効果を得ることができない虞がある。一方、該脱臭組成物の添加量が多すぎる場合は、発泡体を得ることが困難になる上に含有量に見合う効果を得ることができない虞があり、コストも高くなる。
【0036】
本発明におけるポリフェノール化合物とは、同一のベンゼン環に2つ以上の水酸基を持つ物質群を意味し、それらの物質としては、レゾルシノール、カテコール、ヒドロキノン、ピロガロール、フロログルシノール及びそれらの誘導体、並びに前述の化合物と同様の構造を分子内に有する化合物を挙げることができる。これら化合物は人工的に合成することもできるが、植物などの天然物から得ることもできる。
【0037】
植物中には多種多様なポリフェノール化合物が存在するが、その多くはフラボノイド化合物、即ちフラボン類、フラボノール類、フラバノン類、フラバノノール類、イソフラボン類、アントシアニジン類、ロイコシアニジン類及びフラバノール類並びにそれらの重合体、ポリヒドロキシ誘導体、メチル化物及び配糖体などとして存在し、それら化合物の多くはTHE HANDBOOK OF NATURAL FLAVONOIDS (Volume1、2)Copyright 1999 by JOHN WILEY & SONS, LTDに収載されている。本発明では植物に含まれるそれら天然のポリフェノール化合物が好ましく、それらの中では下記の一般式(I)で表わされる化合物が最も好ましい。
【0038】
【化5】
【0039】
但し、(I)式中R1、R2、R3はそれぞれ水素原子又は水酸基のいずれかを、R4は水素原子又は下記一般式(II)で表されるガロイロ基のいずれかを表す。)
【0040】
【化6】
【0041】
上記一般式(I)で表わされる化合物には、ベンゾピラン環の2位と3位に不斉炭素が存在するが、本発明ではそれらの不斉炭素に由来する異性体の種類は問わない。
【0042】
上記一般式(I)で表わされる化合物の具体例を挙げるとすれば、(−)−エピカテキン((−)−epicatechin:式(I)においてR1、R2は水酸基を示し、R3、R4は水素原子を示し、2位および3位の立体配置は2R、3Rを表す。)、(−)−カテキン((−)−catechin:式(I)においてR1、R2は水酸基を示し、R3、R4は水素原子を示し、2位および3位の立体配置は2S、3Rを表す。)、(+)−カテキン((+)−catechin:式(I)においてR1、R2は水酸基を示し、R3、R4は水素原子を示し、2位および3位の立体配置は2R、3Sを表す。)、(+)−エピカテキン((+)−epicatechin:式(I)においてR1、R2は水酸基を示し、R3、R4は水素原子を示し、2位および3位の立体配置は2S、3Sを表す。)、(−)−エピカテキンガレート((−)−epicatechin gallate:式(I)においてR1、R2は水酸基を示し、R3は水素原子を示し、R4はガロイル基を示し、2位および3位の立体配置は2R、3Rを表す。)、(−)−カテキンガレート((−)−catechin gallate:式(I)においてR1、R2は水酸基を示し、R3は水素原子を示し、R4はガロイル基を示し、2位および3位の立体配置は2S、3Rを表す。)、(+)−カテキンガレート((+)−catechin gallate:式(I)においてR1、R2は水酸基を示し、R3は水素原子を示し、R4はガロイル基を示し、2位および3位の立体配置は2R、3Sを表す。)、(+)−エピカテキンガレート((+)−epicatechin gallate:式(I)においてR1、R2は水酸基を示し、R3は水素原子を示し、R4はガロイル基を示し、2位および3位の立体配置は2S、3Sを表す。)、(−)−エピガロカテキン((−)−epigallocatechin:式(I)においてR1、R2、R3は水酸基を示し、R4は水素原子を示し、2位および3位の立体配置は2R、3Rを表す。)、(−)−ガロカテキン((−)−gallocatechin:式(I)においてR1、R2、R3は水酸基を示し、R4は水素原子を示し、2位および3位の立体配置は2S、3Rを表す。)、(+)−ガロカテキン((+)−gallocatechin:式(I)においてR1、R2、R3は水酸基を示し、R4は水素原子を示し、2位および3位の立体配置は2R、3Sを表す。)、(+)−エピガロカテキン((+)−epigallocatechin:式(I)においてR1、R2、R3は水酸基を示し、R4は水素原子を示し、2位および3位の立体配置は2S、3Sを表す。)、(−)−エピガロカテキンガレート((−)−epigallocatechin gallate:式(I)においてR1、R2、R3は水酸基を示し、R4はガロイル基を示し、2位および3位の立体配置は2R、3Rを表す。)、(−)−ガロカテキンガレート((−)−gallocatechin gallate:式(I)においてR1、R2、R3は水酸基を示し、R4はガロイル基を示し、2位および3位の立体配置は2S、3Rを表す。)、(+)−ガロカテキンガレート((+)−gallocatechin gallate:式(I)においてR1、R2、R3は水酸基を示し、R4はガロイル基を示し、2位および3位の立体配置は2R、3Sを表す。)、(+)−エピガロカテキンガレート((+)−epigallocatechin gallate:式(I)においてR1、R2、R3は水酸基を示し、R4はガロイル基を示し、2位および3位の立体配置は2S、3Sを表す。)、(−)−エピアフゼレキン((−)−epiafzelechin:式(I)においてR1、R3、R4は水素原子を示し、R2は水酸基を示し、2位および3位の立体配置は2R、3Rを表す。)、(−)−アフゼレキン((−)−afzelechin:式(I)においてR1、R3、R4は水素原子を示し、R2は水酸基を示し、2位および3位の立体配置は2S、3Rを表す。)、(+)−アフゼレキン((+)−afzelechin:式(I)においてR1、R3、R4は水素原子を示し、R2は水酸基を示し、2位および3位の立体配置は2R、3Sを表す。)、(+)−エピアフゼレキン((+)−epiafzelechin:式(I)においてR1、R3、R4は水素原子を示し、R2は水酸基を示し、2位および3位の立体配置は2S、3Sを表す。)、(−)−エピアフゼレキンガレート((−)−epiafzelechingallate:式(I)においてR1、R3は水素原子、R2は水酸基を示し、R4はガロイル基を示し、2位および3位の立体配置は2R、3Rを表す。)、(−)−アフゼレキンガレート((−)−afzelechingallate:式(I)においてR1、R3は水素原子、R2は水酸基を示し、R4はガロイル基を示し、2位および3位の立体配置は2S、3Rを表す。)、(+)−アフゼレキンガレート((+)−afzelechingallate:式(I)においてR1、R3は水素原子、R2は水酸基を示し、R4はガロイル基を示し、2位および3位の立体配置は2R、3Sを表す。)、(+)−エピアフゼレキンガレート((+)−epiafzelechingallate:式(I)においてR1、R3は水素原子、R2は水酸基を示し、R4はガロイル基を示し、2位および3位の立体配置は2S、3Sを表す。)などがある。これら化合物の多くは、茶樹(Camellia sinensis)の葉や茎、及びそれらを飲用に加工した緑茶、紅茶、ウーロン茶、プアール茶などに含まれている。
【0043】
本発明において植物由来のポリフェノール化合物を用いる場合、原料とする植物の種類や部位は特に限定されないが、例えば、茶樹、柿、栗、カカオ、ケブラチオ、ミモザ、リンゴ、カンキツ類、ブドウ、ブルーベリー及びローズマリーなどの葉、茎、木部、樹皮、根、実及び種子、あるいはそれらの加工物を適宜選択して、ポリフェノール化合物の原料とすることができる。これら原料は、適当な大きさに粉砕することにより、そのまま本発明に用いることもできるが、通常はこれら原料からさらに水、熱水、含水有機溶媒及び有機溶媒などを用いてポリフェノール化合物の抽出を行う。本発明に用いる際の該抽出物の最終的な形態は液体、固体(粉末を含む)の別を問わない。本発明においては、これら抽出物はもちろんのこと、これら抽出物からさらに所望の純度に精製されたポリフェノール化合物を使用することもできる。
【0044】
茶からポリフェノール化合物を得る方法としては、特公平1−44234号公報、同2−12474号公報、同2−22755号公報、特開平4−20589号公報、同5−260907号公報、同8−109178号公報などに具体例が記載されおり、茶以外の植物からポリフェノール化合物を得る場合も、前述の方法を実施することができる。
【0045】
一方、本発明の発泡体に添加される前記脱臭組成物に使用されている個々の脱臭成分は、それ自体はいずれも公知の化合物である。
【0046】
本発明で用いる脱臭組成物を構成している亜鉛化合物としては、種々の亜鉛化合物、例えば、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、塩化亜鉛、リン酸亜鉛、硝酸亜鉛、炭酸亜鉛等の無機亜鉛化合物、酢酸亜鉛、シュウ酸亜鉛、クエン酸亜鉛、フマル酸亜鉛、ギ酸亜鉛等の有機亜鉛塩が使用できるが、特に好ましいものは亜鉛華(酸化亜鉛)である。
これらの亜鉛化合物が脱臭組成物に含有されていると、硫化水素等の硫化物臭の除去効果が得られる。
【0047】
本発明で用いる脱臭組成物を構成している弱アルカリ性物質としては、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ストロンチウム等のアルカリ土類金属の酸化物又は水酸化物が最も適しており、その他、多価金属の水酸化物、アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ金属の酢酸塩、炭酸アンモニウム等も有効である。特に好ましいものは水酸化マグネシウムである。これらのアルカリ性物質が脱臭組成物中に含有されていることにより、ホルムアルデヒド捕捉能の他に、中和反応による酸性臭気の除去効果が得られる。
【0048】
本発明で用いる脱臭組成物を構成している含水珪酸としては、化学式SiO2・nH2Oで表されるシリカ微粒子の表面に多数のシラノール基を有する粒子が二次粒子に凝集したものが好ましく挙げられる。このような含水ケイ酸は、ケイ酸ソーダを鉱酸と反応させて得られる超微粒子含水ケイ酸の凝集体であって、多数の空隙を有している。このような含水ケイ酸は、例えば、水沢化学(株)から商品名P−801、P−802、P−526、P−527、P−603、P−604、P−554A、P−73、P−78A、P−78D、P−78F、P−707、P−740、P−752、P−50、P−766、C−1、S−0、NP−8、P−802Y、P−832、P−87、P−363、C−002、C−402、C−484等として市販されており、本発明で使用することができる。
【0049】
本発明における脱臭組成物を構成している含水珪酸としては、ゼオライト、セピオライト等の鉱物も挙げられる。
【0050】
これらの含水珪酸がポリフェノール化合物を含有する発泡体に添加されていると、含水珪酸中に存在する多数の空隙がホルムアルデヒドやアセトアルデヒドといった悪臭成分の取り込みに有意に作用するばかりでなく、ポリフェノール化合物と弱アルカリ性物質との間の活発な化学反応が抑制され、含水珪酸の緩衝物質としての機能が発現される。
【0051】
本発明の発泡体に添加される脱臭組成物においては、前記亜鉛化合物と弱アルカリ性物質と含水珪酸との使用比率によって脱臭特性の調整ができる。前記亜鉛化合物と弱アルカリ性物質と含水珪酸との使用比率は、弱アルカリ性物質100重量部に対して、亜鉛化合物10〜50重量部、含水珪酸10〜500重量部の範囲が好ましく、弱アルカリ性物質100重量部に対して、亜鉛化合物20〜30重量部及び含水珪酸50〜400重量部の範囲がより好ましい。このような組み合わせ及び配合比において、本発明の脱臭目的が最良に達成される。
【0052】
本発明の発泡体を製造するに際して、前記脱臭組成物を熱可塑性樹脂に単に混合してもよいが、脱臭組成物を溶融混練してペレット状等に造粒したものを用いてもよい。更に、高濃度(例えば、10〜50重量%の濃度)の脱臭組成物を含有するマスターバッチで添加してもよく、該マスターバッチを脱臭組成物が含まれていない熱可塑性樹脂で希釈したものを添加してもよい。
【0053】
また、本発明の発泡体を製造するに際して、前記ポリフェノール化合物を熱可塑性樹脂に単に混合してもよいが、前記脱臭組成物の熱可塑性樹脂への添加方法と同様に、ペレット状等に造粒したもの、マスターバッチ、マスターバッチ希釈したものを添加してもよい。
更に、ポリフェノール化合物と脱臭組成物とを、両者を含むマスターバッチにて、熱可塑性樹脂への添加することもできる。
【0054】
本発明の発泡体は、上記の通り熱可塑性樹脂にポリフェノール化合物と脱臭組成物とが添加されているので、ポリフェノール化合物添加によるホルムアルデヒド等の捕捉能などの効果に加えて、ポリフェノール化合物が添加されている発泡体特有の臭気が低減されたものとなる。また、発泡体製造時においても、添加するポリフェノール化合物が原因の臭気発生が低減される。更に、粒状の塊の発生が抑制されるので、発泡体製造時にメッシュを交換する作業が軽減され、メッシュで除去しきれない粒状の塊が発泡体に混入することがなくなり、発泡体の表面状態の悪化を防止できる。
【0055】
従来の発泡体に混入する粒状の塊は、脱臭剤とポリフェノール化合物の反応により発生する結晶化物であると考えられ、本発明においては、前述の通り脱臭組成物中に含有されている含水珪酸が緩衝物質として作用し粒状の塊の発生が抑制されると考えられる。
【0056】
また、本発明の発泡体は、ポリフェノール化合物のみが添加されている発泡体と比較すると、ホルムアルデヒドの捕捉速度が向上する効果も得られる。かかる効果は、脱臭組成物が含水珪酸を含むことで発泡体のアルカリ性が強くなり、ホルムアルデヒドとポリフェノール化合物との結合反応速度が速くなることが原因であると考えられる。
【0057】
本発明の発泡体は、厚みが0.5〜10mm、平均気泡径が0.3〜3mm、見掛け密度が15〜75kg/m3のシート状の発泡体として形成することが好ましい。かかる構成の発泡体は、例えば、畳表と畳の芯材との間に挿入する畳の構成部材や、タンス、押し入れ、食器棚や下駄箱の下敷き材や、製袋加工して袋として使用され、空気中のホルムアルデヒドやアンモニアを効果的に捕捉することができる。特に、基材樹脂としてオレフィン系樹脂、中でもポリエチレン系樹脂を使用すると、機械的強度、柔軟性、靭性等の物性に優れると共に安価なホルムアルデヒド等の捕捉用材料を得ることができる。
【0058】
上記構成において、厚みが0.5mm未満の場合は、薄すぎて機械的強度が不足する虞があり、厚みが10mmを越えると厚すぎて畳の構成部材等、用途によっては不適当なものとなる。平均気泡径が0.3mm未満の場合は、シートの表面に凹凸が発生し平滑性に劣るものとなる虞があり、平均気泡径が3mmを越える場合は、外観や触感が悪くなる虞がある。見掛け密度が15kg/m3未満の場合は、発泡倍率が大きすぎて気泡膜が薄くなり機械的強度が低下する虞があり、見掛け密度が75kg/m3を越えると、柔軟性が不十分となり畳の構成部材や、押し入れの下敷き材等として使用するには不都合なものとなる虞がある。
【0059】
また本発明の発泡体は、厚みが10〜70mm、平均気泡径が0.2〜5mm、見掛け密度が20〜100kg/m3、長手方向に対する垂直断面の面積が25cm2以上の板状として形成することも好ましい。かかる構成の発泡体は、例えば、断熱性とホルムアルデヒド捕捉能等を併せ持つ建築用材料として好適なものである。このような用途に使用する場合、基材樹脂としてポリエチレン系樹脂を用いることが、機械的物性、柔軟性、価格のバランスが取れている点で好ましく、圧縮強度や剛性が要求される場合は、ポリスチレン系樹脂が好ましい。
【0060】
上記構成において、厚みが10mm未満の場合は断熱性が不足する虞があり、厚みが70mmを越える場合は厚すぎて発泡体の内部のホルムアルデヒド等の捕捉効率が低下する可能性があるので、ポリフェノール化合物の添加量に見合うホルムアルヒド捕捉能等を得ることができなくなる虞がある。平均気泡径が0.2mm未満の場合は気泡膜が薄くなるので用途によっては圧縮強度が低下する虞があり、平均気泡径が5mmを越える場合は断熱性が悪くなる虞がある。見掛け密度が20kg/m3未満の場合は気泡膜が薄くなるので用途によっては機械的強度が低下する虞があり、見掛け密度が100kg/m3を越える場合は断熱性が悪くなる虞がある。
【0061】
また本発明の発泡体は、見掛け密度が20〜100kg/m3、長手方向に対する垂直断面の面積が5cm2以上である、棒状長尺発泡体又は長手方向に連続する割れ目を有する筒状長尺発泡体として形成することも好ましい。かかる構成の長尺発泡体は、目地材等に使用でき、筒状長尺発泡体は、例えば、新築家屋の柱、手すり、扉、窓などに該筒状長尺発泡体の割れ目を拡開して取付け、家財の搬入時に建物を保護する建築物等の保護材として好適に使用できる。上記のような用途に使用する場合、基材樹脂としてポリエチレン系樹脂を用いることが、機械的物性、柔軟性、緩衝性の点で好ましい。
【0062】
尚、本明細書において発泡体の見掛け密度は、JIS K7222−1985に基づいて測定される値である。また、発泡体の厚みは、JIS K7222−1985の試験片の厚さの測定方法に基づいて測定される値である。
【0063】
また、本明細書における発泡体の平均気泡径の測定方法は次の通りである。厚み方向の平均気泡径(a)及び幅方向の平均気泡径(b)は、発泡体の幅方向垂直断面(発泡体の押出方向と直交する垂直断面)を、押出方向の平均気泡径(c)は、発泡体の押出方向垂直断面(発泡体を幅方向に二等分し、且つ、発泡板の幅方向と直交する垂直断面)を顕微鏡等を用いてスクリーンまたはモニタ等に拡大投影し、投影画像上において測定しようとする方向に直線を引き、その直線と交差する気泡の数をカウントし、直線の長さ(但し、この長さは拡大投影した投影画像上の直線の長さではなく、投影画像の拡大率を考慮した真の直線の長さを指す。)をカウントされた気泡の数で割ることによって、各々の方向における平均気泡径を求める。
【0064】
但し、厚み方向の平均気泡径(a)の測定は幅方向垂直断面の中央部及び両端部の計3箇所に厚み方向に全厚に亘る直線を引き各々の直線の長さと該直線と交差する気泡の数から各直線上に存在する気泡の平均径(直線の長さ/該直線と交差する気泡の数)を求め、求めれられた3箇所の平均径の算術平均値を厚み方向の平均気泡径(a)とする。
【0065】
また、幅方向の平均気泡径(b)は幅方向垂直断面の中央部及び両端部の計3箇所の部分において、発泡体の厚みを二等分する位置に、長さ3000μmの直線を幅方向に引き、長さ3000μmの直線と(該直線と交差する気泡の数−1)から各直線上に存在する気泡の平均径(3000μm/(該直線と交差する気泡の数−1))を求め、求めれられた3箇所の平均径の算術平均値を幅方向の平均気泡径(b)とする。
【0066】
また、押出方向の平均気泡径(c)は長手方向垂直断面の中央部及び両端部の計3箇所の部分において、発泡体の厚みを二等分する位置に、長さ3000μmの直線を長手方向に引き、長さ3000μmの直線と(該直線と交差する気泡の数−1)から各直線上に存在する気泡の平均径(3000μm/(該直線と交差する気泡の数−1))を求め、求めれられた3箇所の平均径の算術平均値を押出方向の平均気泡径(c)とする。
【0067】
上記の通りに求められた平均気泡径(a)、(b)及び(c)の算術平均値を発泡体の平均気泡径とする。
【0068】
以下、本発明の発泡体の好ましい製造例について説明する。
本発明の発泡体は、押出機にて熱可塑性樹脂と(i)ポリフェノール化合物と(ii)亜鉛化合物と弱アルカリ性無機物質と含水珪酸とからなる組成物とを加熱混練し、更に物理発泡剤を押出機中に圧入混練して発泡性溶融樹脂組成物とし、次に該発泡性溶融樹脂組成物を押出機先端に取り付けたダイから押出して発泡させることによって得ることができる。
【0069】
本発明の発泡体を得るために使用する上記物理発泡剤としては、プロパン、n−ブタン、i−ブタン、工業用ブタン、ペンタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン等の環式脂肪族炭化水素、1,1−ジフルオロエタン、1,1−ジフルオロ−1−クロロエタン、1,1,1,2−テトラフルオロエタン、メチルクロライド、エチルクロライド、メチレンクロライド等のハロゲン化炭化水素、炭酸ガス、窒素等の無機ガス、水およびこれらの混合物等が挙げられる。又、本発明においては、アゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、アゾビスイソブチロニトリル、重炭酸ナトリウム等の化学発泡剤を併用することもできる。
【0070】
但し、オゾン層の破壊等環境へ悪影響を及ぼす可能性があるクロロフロロカーボンを含まないものを使用することが好ましい。また、見掛け密度の小さいものを得ることができる点から有機系物理発泡剤を50重量%以上含む物理発泡剤を使用することが好ましい。
【0071】
本発明発泡体の見掛け密度は、基材樹脂、発泡剤の種類、発泡剤の添加量等によって変化するので、発泡剤の種類、基材樹脂の種類に応じて目的とする見掛け密度が得られるように発泡剤の添加量を選択する必要がある。
【0072】
本発明発泡体の形成においては、物理発泡剤とともに気泡調整剤が併用される。該気泡調整剤としては、タルク、シリカ等の無機粉末や、多価カルボン酸の酸性塩、多価カルボン酸と炭酸ナトリウム或いは重炭酸ナトリウムとの反応混合物等が挙げられる。
【0073】
また、前記のとおり熱可塑性樹脂に添加される(i)ポリフェノール化合物と(ii)亜鉛化合物と弱アルカリ性無機物質と含水珪酸とからなる組成物の添加量は(i)が0.01〜20重量%、好ましくは0.1〜10重量%、更に好ましくは0.1〜5重量%、(ii)が添加0.05〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%である。
【0074】
また、本発明の発泡体を押出発泡に用いる前記ダイとしては、環状ダイ、フラットダイ、異形ダイが挙げられる。環状ダイを用いる場合は、前記発泡性溶融樹脂組成物を、押出機先端に設けられた環状ダイを通して大気圧下に押出して筒状に発泡させ、この筒状発泡体を押出方向に沿って切り開けば発泡シートを得ることができる。フラットダイを用いる場合は、板状発泡体を得ることができ、異形ダイを用いれば、種々の異なる断面形状の発泡体を得ることができる。
【0075】
また、厚みが10〜70mm、平均気泡径が0.2〜5mm、見掛け密度が20〜100kg/m3、長手方向に対する垂直断面の面積が25cm2以上である発泡体や、見掛け密度が20〜100kg/m3、長手方向に対する垂直断面の面積が5cm2以上である、棒状長尺発泡体又は長手方向に連続する割れ目を有する筒状長尺発泡体を製造する場合は、押出機とダイの間にアキュームレーターを設置してもよい。アキュームレーターを設置することにより、吐出速度を飛躍的に増大させることができるので、高発泡倍率、高厚みの本発明発泡体を得ることが容易になる。
【0076】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
【0077】
表1に実施例、比較例において使用した、緑茶抽出物からなる2種類のポリフェノール化合物の成分組成を、表2に本発明実施例にて添加した脱臭組成物マスターバッチの成分組成及び比較例にて添加した脱臭剤マスターバッチの成分組成をそれぞれ示す。
【0078】
【表1】
【0079】
【表2】
【0080】
実施例1
MFRが4.5g/10分、密度が0.916kg/m3のポリエチレン樹脂(84.3重量部)と、ポリエチレン系樹脂100重量部に対してクエン酸ナトリウム5重量部とタルク10重量部が配合された気泡調節剤マスターバッチ(2.0重量部)と、ポリエチレン系樹脂100重量部に対してモノステアリン酸グレイセライドが12重量部配合された収縮防止剤マスターバッチ(11.4重量部)と、脱臭組成物マスターバッチD(1.3重量部)と、緑茶抽出物B(1.0重量部)とを混合した原料を押出機に供給して、加熱、混練して溶融樹脂とした後、物理発泡剤としてイソブタンとノルマルブタンが重量比3対7の割合で配合された混合発泡剤(上記混合原料100重量部に対して9.0重量部)を押出機内の溶融樹脂に圧入し、更に混練して発泡性溶融樹脂混合物とした後、発泡可能な温度に調節した。次いで、該発泡性溶融樹脂混合物を環状ダイから押出して、シート状の発泡体を製造した。得られたシート状の発泡体を、貫通孔形成用針がロール上に多数設けられている貫通孔形成装置を通すことにより貫通孔を形成した。
【0081】
実施例2
MFRが4.5g/10分、密度が0.916kg/m3のポリエチレン樹脂(83.6重量部)と、前記気泡調節剤マスターバッチ(2.5重量部)と、前記収縮防止剤マスターバッチ(11.4重量部)と、脱臭組成物マスターバッチE(1.5重量部)と、緑茶抽出物B(1.0重量部)とを混合した原料を用い、上記混合原料100重量部に対して9.0重量部の前記混合発泡剤を押出機内の溶融樹脂に圧入したこと以外は実施例1と同様にシート状の発泡体を製造した。
【0082】
実施例3
MFRが4.5g/10分、密度が0.916kg/m3のポリエチレン樹脂(84.1重量部)と、前記気泡調節剤マスターバッチ(2.2重量部)と、前記収縮防止剤マスターバッチ(11.4重量部)と、脱臭組成物マスターバッチF(1.3重量部)と、緑茶抽出物B(1.0重量部)とを混合した原料を用い、上記混合原料100重量部に対して9.0重量部の前記混合発泡剤を押出機内の溶融樹脂に圧入したこと以外は実施例1と同様にシート状の発泡体を製造した。
【0083】
実施例4
MFRが4.5g/10分、密度が0.916kg/m3のポリエチレン樹脂(75.8重量部)と、前記気泡調節剤マスターバッチ(0.3重量部)と、前記収縮防止剤マスターバッチ(11.4重量部)と、脱臭組成物マスターバッチE(7.5重量部)と、緑茶抽出物B(5.0重量部)とを混合した原料を用い、上記混合原料100重量部に対して9.0重量部の前記混合発泡剤を押出機内の溶融樹脂に圧入したこと以外は実施例1と同様にシート状の発泡体を製造した。
【0084】
比較例1
MFRが4.5g/10分、密度が0.916kg/m3のポリエチレン樹脂(84.4重量部)と、前記気泡調節剤マスターバッチ(3.2重量部)と、前記収縮防止剤マスターバッチ(11.4重量部)と、緑茶抽出物B(1.0重量部)とを混合した原料を用い、上記混合原料100重量部に対して9.0重量部の前記混合発泡剤を押出機内の溶融樹脂に圧入したこと以外は実施例1と同様にシート状の発泡体を製造した。
【0085】
比較例2
MFRが4.5g/10分、密度が0.916kg/m3のポリエチレン樹脂(84.1重量部)と、前記気泡調節剤マスターバッチ(2.3重量部)と、前記収縮防止剤マスターバッチ(11.4重量部)と、脱臭剤マスターバッチC(1.2重量部)と、緑茶抽出物B(1.0重量部)とを混合した原料を用い、上記混合原料100重量部に対して9.0重量部の前記混合発泡剤を押出機内の溶融樹脂に圧入したこと以外は実施例1と同様にシート状の発泡体を製造した。
【0086】
比較例3
MFRが4.5g/10分、密度が0.916kg/m3のポリエチレン樹脂(84.8重量部)と、前記気泡調節剤マスターバッチ(2.5重量部)と、前記収縮防止剤マスターバッチ(11.4重量部)と、脱臭剤マスターバッチC(0.3重量部)と、緑茶抽出物B(1.0重量部)とを混合した原料を用い、上記混合原料100重量部に対して9.0重量部の前記混合発泡剤を押出機内の溶融樹脂に圧入したこと以外は実施例1と同様にシート状の発泡体を製造した。
【0087】
実施例1〜4、比較例1〜3において得られた発泡体の連続気泡率、見掛け密度、厚さ、幅、平均気泡径を表3に示す。
【0088】
【表3】
【0089】
実施例5
MFRが3g/10分、溶融張力が20gfのポリプロピレン樹脂(87.1重量部)と、気泡調節剤としてのクエン酸ナトリウム(0.1重量部)及びタルク(0.3重量部)と、緑茶抽出物A(5.0重量部)と、脱臭組成物マスターバッチE(7.5重量部)とを混合した原料を押出機に供給して、加熱、混練して溶融樹脂とした後、物理発泡剤としてイソブタン(上記混合原料100重量部に対して8重量部)を押出機内の溶融樹脂に圧入し、更に混練して発泡性溶融樹脂混合物とした後、発泡可能な温度に調節した。次いで、該発泡性溶融樹脂混合物を環状ダイから押出して、シート状の発泡体を製造した。
得られたシート状の発泡体を図3に示す態様の装置を通して貫通孔を形成した。
【0090】
比較例4
MFRが3g/10分、溶融張力が20gfのポリプロピレン樹脂(94.6重量部)と、気泡調節剤としてのクエン酸ナトリウム(0.1重量部)及びタルク(0.3重量部)と緑茶抽出物A(5.0重量部)を混合した原料を用い、脱臭組成物マスターバッチE(7.5重量部)を添加しないこと以外は実施例5と同様に、シート状の発泡体を製造し、更に実施例5と同様に得られたシート状の発泡体に貫通孔を形成した。
【0091】
実施例5、比較例4における、押出時の到達最高温度、得られた発泡体の連続気泡率、見掛け密度、厚さ、幅、平均気泡径を表4に示す。
【0092】
【表4】
【0093】
【表5】
【0094】
表5における臭気の評価は以下の基準にて評価した。尚、臭気は、茶を炒ったような臭気、糖を加熱したような甘い臭気、鼻につくような酸系の臭気であった。
◎:製造時に臭気がほとんど感じられず、得られた発泡体からは臭気が感じられない。
○:製造時に臭気が多少感じられるが、得られた発泡体からは臭気が感じられない。
△:製造時にかなりの臭気があり、得られた発泡体から多少臭気が感じられる。
【0095】
表5における製造時の安定性の評価は以下の基準にて評価した。
◎:24時間以上連続的に発泡体を製造してもメッシュ詰りによる押出機の圧力上昇が見られず、安定した条件で発泡体の製造が可能である。
○:連続的に発泡体を製造して6〜12時間でメッシュ詰りが発生する。押出機の圧力が上昇を始めた時点でのメッシュの交換にて安定した条件で発泡体の製造が可能である。
△:連続的に発泡体を製造して6時間未満でメッシュ詰りが発生する。製造途中でのメッシュ交換頻度が高く、安定した条件で製造が困難である。
【0096】
尚、上記メッシュとは押出機とダイとの連結部の樹脂流路に取り付けられる金網であって、溶融樹脂中の不純物や異物などを取り除くためのものである。実施例及び比較例においてはSUS-304メッシュ平畳織金網 0.57/0.43×10/60メッシュ(太陽金網株式会社製)を3枚重ねで使用した。
【0097】
実施例1〜5、比較例1〜4において得られた発泡板についてホルムアルデヒド濃度試験、アンモニア濃度試験を行なった。結果を表5に示す。
【0098】
【表6】
【0099】
ホルムアルデヒド吸収試験は、次のように行なった。
図1に示すように、内径240mmのデシケーター11の底部に蒸留水300mlを入れた内径90mmの結晶皿12を置き、その上に中板13を置いた。中板13の上に試験の対象となる発泡体14と、0.1%ホルムアルデヒド溶液1.0mlを滴下したろ紙15を置き、蓋16をして、20℃、RH65%の恒温恒湿室に放置した。所定時間経過後に結晶皿12中の蒸留水に溶け込んだホルムアルデヒド濃度をアセチルアセトン法により測定し、ホルムアルデヒド吸収量を求めた。また、発泡体をデシケーター内に入れないで同試験を行った場合をブランクとして、試験対象物のホルムアルデヒド吸収能を確認した。
尚、発泡体14は縦100mm×横150mmのものを10枚用いた。
【0100】
アンモニア消臭試験は、次のように行った。
図2に示すように1000ml容の広口試薬瓶21に発泡体22を入れ、その上にろ紙23を置いた。広口試薬瓶21の口をアルミホイル24で密封した後、マイクロシリンジのニードル(図示はしない。)をアルミホイル24に突き刺して、5%アンモニア水溶液10μlをろ紙23の上に滴下させた。ニードルによるアルミホイル24のピンホール25を直ちにビニールテープ26で塞ぎ、室温(25℃)に放置した。所定時間経過後にガス検知管を用いてヘッドスペース27中のアンモニアガス濃度を測定した。また、発泡体を瓶内に入れないで同試験を行った場合をブランクとして、試験対象物のアンモニア消臭能を確認した。
尚、発泡体22は縦100mm×横150mmのシート状のものを3枚用いた。
【0101】
【発明の効果】
本発明の熱可塑性樹脂発泡体は、ポリフェノール化合物が添加されているので、ホルムアルデヒドやアンモニア捕捉能等を有するものである。また、ポリフェノール化合物との反応を阻害するように処理の施された脱臭剤として亜鉛化合物と弱アルカリ性無機物質と含水珪酸とからなる組成物が添加されているので、製造時に臭気がほとんど感じられず、ホルムアルデヒドやアンモニア捕捉能を維持しながら得られた発泡体からは臭気が感じられない。更に、発泡体に結晶化物が含まれることによる物性、外観の低下も抑制される。また、本発明の発泡体はポリフェノール化合物のみを含有するものと比較してホルムアルデヒドの捕捉能が更に向上している。
【0102】
従って、本発明の発泡体は、断熱性とホルムアルデヒド捕捉能等を併せ持つ建築用材料、緩衝性とホルムアルデヒド捕捉能等を併せ持つ包装材料、養生材や雑貨品として優れた素材である。
【0103】
本発明においては、(−)−エピカテキン、(−)−エピカテキンガレート、(−)−エピガロカテキン、(−)−エピガロカテキンガレート等の特定構造のポリフェノール化合物を使用するとより優れたホルムアルデヒド捕捉能等を得ることができる。
【0104】
本発明においては、厚み、平均気泡径、見掛け密度を特定範囲内のシート状発泡体として構成すると、畳の構成部材や、タンスや押し入れの下敷き材等として優れたものとなる。又、本発明においては、厚み、平均気泡径、見掛け密度、長手方向に対する垂直断面の面積を特定範囲内の板状発泡体として構成すると、断熱性とホルムアルデヒド捕捉能等を併せ持つ建築用材料として好適なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ホルムアルデヒド濃度の測定法の説明図である。
【図2】アンモニア濃度の測定法の説明図である。
【図3】貫通孔形成装置の一例を示す図面である。
Claims (4)
- 熱可塑性樹脂からなる発泡体であって、亜鉛化合物と弱アルカリ性無機物質と含水珪酸とからなる組成物、及びポリフェノール化合物が添加されていることを特徴とする熱可塑性樹脂発泡体。
- 亜鉛化合物と弱アルカリ性無機物質と含水珪酸とからなる組成物が0.05〜10重量%、ポリフェノール化合物が0.01〜20重量%添加されていることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂発泡体。
- 熱可塑性樹脂発泡体が厚みが0.5〜10mm、平均気泡径が0.3〜3mm、見掛け密度が15〜75kg/m3であるポリオレフィン系樹脂発泡体であることを特徴とする請求項1又は2記載の熱可塑性樹脂発泡体。
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JP2002117990A JP4035359B2 (ja) | 2002-04-19 | 2002-04-19 | 熱可塑性樹脂発泡体及び熱可塑性樹脂発泡体の製造方法 |
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