JP4035018B2 - 形状獲得方法、装置、プログラム、およびこのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

形状獲得方法、装置、プログラム、およびこのプログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特徴量が均一な部分を同一の領域とすることにより、画像から人工物の形状を獲得する方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
画像から人工物の形状を自動的に獲得する技術は非常に有用であり、様々に利用されている。例えば、衛星画像から山林の中にある建築物を検出することで、不法建築の発見等に役立てることができる。また、ロボットのカメラに人工物の検出機能を付けることで、作業対象物の発見や障害物の回避などが実現できる。
【0003】
画像から形状を獲得するには、ある特徴量に注目し、その特徴量が均一な画像領域を抽出し、その領域の輪郭を形状として獲得するという方法が一般的である。例えば、画像における色を特徴量として、画像を領域分割し物体の形状を獲得する研究が行われている(非特許文献2,3参照)。つまり、特徴量として各画素が持つ画素値を用いて、画素値が近い画素をグルーピングすることで領域を分割し、対象物体の形状を獲得する方法である。
【0004】
撮影方向の異なる複数枚の画像があれば、ステレオ視などの方法によって画像中の点の3次元位置を計測することができる。そこで、別の例として、画像面から奥行き方向の距離を特徴量として形状を獲得するという方法がある(非特許文献1参照)。以下、上空から撮影した複数枚の航空写真から建物の上面形状を獲得する例を図16を用いて説明する。
【0005】
複数枚の画像から点の3次元位置を計測する場合、複数の画像間で、計測対象となる点の対応関係を知る必要がある。そのためには点が画像中ではっきりと認識できる点、つまり輝度値の変化が大きな点(特徴点)だけが計測の対象となる。複数枚の画像から特徴点を抽出し、画像間の対応関係をとることは、画素値のパターンを複数枚の画像間で探索することにより自動的に行うことができる(1601)。その対応関係から例えばステレオ視を用いて各特徴点の3次元位置を計測できる(1602)。ここで計測される3次元位置はカメラからの相対位置として求まるが、カメラの絶対位置(緯度・経度・標高)が分かっていれば・特徴点の3次元位置も絶対位置に変換できる。そして、点の高度を特徴量として同じ高さの特徴点ごとに集合に分ける(1603)。その集合を包含するような2次元図形を作ることで、画像から建物上面の領域を抽出し、その領域の輪郭として建物上面形状を獲得できる(1604)。図16では3つの領域が抽出できている。
【0006】
なお、以下の説明で特徴点の3次元位置について述べる場合は、北緯・東経・標高の絶対座標で位置が与えられており、東方向をx軸、北方向をy軸、標高の高さ方向をz軸とする。また、xy平面を水平面と呼ぶ。
【0007】
[非特許文献1]
石川裕治、宮川勲、若林佳織、有川知彦「3次元特徴点集合に基づく建物モデル復元手法の一検討」電子情報通信学会、2002年度総合大会 情報・システム講演論文集2、229ページ
[非特許文献2]
Henricsson,O.,1998.The Role of Color Attributes and Similarity Grouping in 3-D Building Reconstruction.In:Computer Vision and Image Understanding,Vol.72,No.2,pp.163-184.
[非特許文献3]
谷口慶治著「画像処理工学基礎編」共立出版、1996年、第5章
[非特許文献4]
東京大学教養学部統計学教室編「統計学入門」東京大学出版会、1991年、32ページ、
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
「高さ」や「色」などの特徴量を使っても、形状獲得に十分な情報を得られない場合がある。上記の例で言えば、高さの計測で誤差が生じたり、同一面の一部分だけ色が違っていたりすることも十分に考えられる。このような状況では特徴量の均一性が失われているので、特徴量の均一な部分で領域を作成しても、最終的に獲得したい形状が一つの領域にまとまらず、複数の断片的な形状の集まりとして獲得されてしまう。
【0009】
例えば、図16と同じ手順で建物上面形状を獲得する場合に、図17のように3次元位置が計測されたとする(1701)。この場合は、もともと特徴点はすべて一つの平らな長方形の建物上面に位置していたが、計測誤差により一点がやや低く計測されてしまっている。次に、図16の1603,1604と同様に、同じ高さの点を集めて、その集合を包含するような2次元図形を作成することで、形状を抽出する(1702)。2次元図形として凸包を使うとして、1702において、同じ高さの点だけを含むように領域を形成すると、計測誤差を持つ点のために二つの領域に分割されてしまう。よって、最終的に建物の上面形状も2つに分裂して抽出されてしまう。
【0010】
別な例として、航空写真から建物の上面形状を抽出するのに、特徴量として色を使う場合を考える。一般に一つの家屋の屋根は全体が同じ色で塗られているため、色の同じ領域を抽出することで家屋の上面形状を獲得できる。しかし、屋根に何か物を置いていたり、高い樹木が屋根に掛かっていたり、近隣の高い建物の陰が屋根に掛かっていたりすると、色のみを用いた方法では領域を十分に抽出できなくなる。
【0011】
以上に説明したように、特徴量の均一性に基づいた画像領域の作成という方法では、利用する特徴量が形状を完全に反映していないことが原因で、形状をうまく抽出できない場合がある。そのため別の基準を併用して、より正しい領域の決定を行う必要がある。
【0012】
本発明は、上記の課題を解決するために発明されたものであり、撮影した対象物体が、一部分異なる特徴量(例えば色)を持っている場合や、特徴量(例えば高さ)の計測に誤差を含む場合でも、形状を正しく獲得できるようにすることが課題である。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため本発明は、画像から対象物体の外観形状を獲得する方法であって、画像中の輝度値、あるいは濃淡値が変化する点を特徴点とし、基準平面から前記特徴点の3次元位置までの高さ、あるいは前記画像を取得した撮像視点から前記特徴点の3次元位置までの奥行き方向の距離を特徴量とし、前記画像内において同じ特徴量を備える点のみを含む領域を同一の領域として前記画像から抽出する過程と、前記領域を複数併合して新たな領域を生成する過程と、前記併合前および併合後の領域の各々について輪郭を表わす多角形の2つの辺の長さ、及び前記2つの辺の成す角度、及び前記角度と直角との差異に基づいて当該領域の形状評価値を算出する過程と、前記形状評価値に基づいて前記併合前および併合後の領域のいずれかを前記物体の形状として選択する過程と、を有することを特徴とする形状獲得方法を課題解決の手段とする。
【0014】
あるいは、画像から対象物体の外観形状を獲得する方法であって、画像中の輝度値、あるいは濃淡値が変化する点を特徴点とし、基準平面から前記特徴点の3次元位置までの高さ、あるいは前記画像を取得した撮像視点から前記特徴点の3次元位置までの奥行き方向の距離を特徴量とし、前記画像内において同じ特徴量を備える点のみを含む領域を同一の領域として前記画像から抽出する過程と、前記領域を複数併合して新たな領域を生成する過程と、前記併合前および併合後の領域の各々について前記領域内の前記特徴点に対する基準平面から前記特徴点の3次元位置までの高さ、あるいは前記画像を取得した撮像視点から前記特徴点の3次元位置までの奥行き方向の距離、あるいは前記特徴点の画素値を特徴量とし、前記特徴量の平均値との差異に基づいて当該領域の均一性評価値を算出する過程と、前記均一性評価値に基づいて前記併合前および併合後の領域のいずれかを前記物体の形状として選択する過程と、を有することを特徴とする形状獲得方法を課題解決の手段とする。
【0015】
あるいは、画像から対象物体の外観形状を獲得する方法であって、画像中の輝度値、あるいは濃淡値が変化する点を特徴点とし、基準平面から前記特徴点の3次元位置までの高さ、あるいは前記画像を取得した撮像視点から前記特徴点の3次元位置までの奥行き方向の距離を特徴量とし、前記画像内において同じ特徴量を備える点のみを含む領域を同一の領域として前記画像から抽出する過程と、前記領域を複数併合して新たな領域を生成する過程と、前記併合前および併合後の領域の各々について輪郭を表わす多角形の2つの辺の長さ、及び前記2つの辺の成す角度、および前記角度と直角との差異に基づいて当該領域の形状評価値を算出する過程と、前記併合前および併合後の領域の各々について前記領域内の前記特徴点に対する基準平面から前記特徴点の3次元位置までの高さ、あるいは前記画像を取得した撮像視点から前記特徴点の3次元位置までの奥行き方向の距離、あるいは前記特徴点の画素値を特徴量とし、前記特徴量の平均値との差異に基づいて当該領域の均一性評価値を算出する過程と、前記形状評価値と前記均一性評価値の双方に基づいて前記併合前および併合後の領域のいずれかを前記物体の形状として選択する過程と、を有することを特徴とする形状獲得方法を課題解決の手段とする。
【0020】
あるいは、画像から対象物体の外観形状を獲得する装置であって、画像中の輝度値、あるいは濃淡値が変化する点を特徴点とし、基準平面から前記特徴点の3次元位置までの高さ、あるいは前記画像を取得した撮像視点から前記特徴点の3次元位置までの奥行き方向の距離を特徴量とし、前記画像内において同じ特徴量を備える点のみを含む領域を同一の領域として前記画像から抽出する手段と、前記領域を複数併合して新たな領域を生成する手段と、前記併合前および併合後の領域の各々について輪郭を表わす多角形の2つの辺の長さ、及び前記2つの辺の成す角度、及び前記角度と直角との差異に基づいて当該領域の形状評価値を算出する手段と、前記形状評価値に基づいて前記併合前および併合後の領域のいずれかを前記物体の形状として選択する手段と、を有することを特徴とする形状獲得装置を課題解決の手段とする。
【0021】
あるいは、画像から対象物体の外観形状を獲得する装置であって、画像中の輝度値、あるいは濃淡値が変化する点を特徴点とし、基準平面から前記特徴点の3次元位置までの高さ、あるいは前記画像を取得した撮像視点から前記特徴点の3次元位置までの奥行き方向の距離を特徴量とし、前記画像内において同じ特徴量を備える点のみを含む領域を同一の領域として前記画像から抽出する手段と、前記領域を複数併合して新たな領域を生成する手段と、前記併合前および併合後の領域の各々について前記領域内の前記特徴点に対する基準平面から前記特徴点の3次元位置までの高さ、あるいは前記画像を取得した撮像視点から前記特徴点の3次元位置までの奥行き方向の距離、あるいは前記特徴点の画素値を特徴量とし、前記特徴量の平均値との差異に基づいて当該領域の均一性評価値を算出する手段と、前記均一性評価値に基づいて前記併合前および併合後の領域のいずれかを前記物体の形状として選択する手段と、を有することを特徴とする形状獲得装置を課題解決の手段とする。
【0022】
あるいは、画像から対象物体の外観形状を獲得する装置であって、画像中の輝度値、あるいは濃淡値が変化する点を特徴点とし、基準平面から前記特徴点の3次元位置までの高さ、あるいは前記画像を取得した撮像視点から前記特徴点の3次元位置までの奥行き方向の距離を特徴量とし、前記画像内において同じ特徴量を備える点のみを含む領域を同一の領域として前記画像から抽出する手段と、前記領域を複数併合して新たな領域を生成する手段と、前記併合前および併合後の領域の各々について輪郭を表わす多角形の2つの辺の長さ、及び前記2つの辺の成す角度、および前記角度と直角との差異に基づいて当該領域の形状評価値を算出する手段と、前記併合前および併合後の領域の各々について前記領域内の前記特徴点に対する基準平面から前記特徴点の3次元位置までの高さ、あるいは前記画像を取得した撮像視点から前記特徴点の3次元位置までの奥行き方向の距離、あるいは前記特徴点の画素値を特徴量とし、前記特徴量の平均値との差異に基づいて当該領域の均一性評価値を算出する手段と、前記形状評価値と前記均一性評価値の双方に基づいて前記併合前および併合後の領域のいずれかを前記物体の形状として選択する手段と、を有することを特徴とする形状獲得装置を課題解決の手段とする。
【0027】
あるいは、上記の形状獲得方法における過程を、コンピュータに実行させるためのプログラムとしたことを特徴とする形状獲得プログラムを課題解決の手段とする。
【0028】
あるいは、上記の形状獲得方法における過程を、コンピュータに実行させるためのプログラムとし、該プログラムを、該コンピュータが読み取りできる記録媒体に記録したことを特徴とする形状獲得プログラムを記録した記録媒体を課題解決の手段とする。
【0029】
本発明では、領域の輪郭を表す多角形の2つの辺の成す角度と直角の差異に基づいて当該領域の形状評価値を算出し、それに基づいて領域を併合するか否かを決定し、物体の形状を獲得する。あるいは、領域内の点の特徴量と領域内の点の特徴量の平均値との差異に基づいて当該領域の均一性評価値を算出し、それに基づいて領域を併合するか否かを決定し、物体の形状を獲得する。あるいは、上記形状評価値と均一性評価値の双方を算出して、これらの双方の評価値に基づいて領域を併合するか否かを決定し、物体の形状を獲得する。これにより、人工物体が写っている画像領域が、一部異なる特徴量を含んでいる場合でも、形状の評価値を併用して、正しく形状を獲得できるようにする。つまり、撮影した対象物体が、一部分異なる特徴量(例えば色)を持っている場合や、特徴量(例えば高さ)の計測に誤差を含む場合でも、形状を正しく獲得できるようにする。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図を用いて詳細に説明する。
【0031】
従来の手法の項で述べたように、画像から形状を獲得する方法として、画素値が急に変わる点(特徴点)に対して、ステレオ視によって3次元世界における高さを求め、高さの同じ特徴点を集め、その特徴点の集合の凸包2次元平面を物体の上面形状として抽出する方法がある。以下の例では、特徴点の高さを特徴量として使った場合で説明を行うが、画素値を特徴量として用いた場合もわずかな変更で下記の手法を適用できる。
【0032】
まず、本発明の一実施形態例による構成を図1に示す。本発明は、領域分割手段101、領域併合手段102、形状評価手段103、および均一性評価手段104から成る。
【0033】
最初に、領域分割手段101は入力された画像に対して特徴量を計算し、特徴量が均一な領域を抽出・生成し、領域の集合を出力する。ここでの入力は画像に限らず、要素が2次元配列され、各要素が何らかの特徴量を持つようなデータであってもよい。特徴量としては、各画素に対する画素値や、特徴点に対する画像面から奥行き方向への距離、などが考えられる。
【0034】
領域併合手段102は領域集合を入力として受け取り、形状評価手段103より出力される形状評価値、および、均一性評価手段104より出力される特徴量の均一性評価値に基づいて、領域の併合を行うかどうかを判定する。判定の方法としては、併合後の領域に対して得られた形状評価値が高く、かつ、特徴量の均一性評価値が高い場合に領域を併合しやすくする。併合処理終了後、領域集合を出力装置105に出力する。
【0035】
形状評価手段103では、領域を入力として受け取り、領域の輪郭である多角形を対象に処理を行う。人工物の形状抽出を目的として、二つの辺a,bが成す角θが直角である場合に高い評価値を返すようにする。さらにa,bの組み合わせは入力された2次元図形において相異なるすべての辺の組み合わせに対してθを求めて評価値に反映する。aおよびbの長さが長いほどθの影響が大きくなるように評価値を定めるものとする。
【0036】
均一性評価手段104では、領域分割手段101で用いられた特徴量の値が、入力された領域おいてどの程度均一であるかに関して評価値を算出し、出力する。具体的な例としては特徴量の集合に対する代表値を算出し、その代表値から各特徴量との差の絶対値を総和し、その総和が小さいほど均一性が高いとする。代表値としては特徴量の平均値、最頻値、中央値(メディアン)などを利用する。
【0037】
領域分割手段101の処理の流れの一例を図2に、実際の処理の例を図3,4,5に示す。
【0038】
上空から撮影した画像を用いて、建物の上面形状を獲得する例を図3に示す。上空から2つの建物α,γと一本の木βを含む地域を撮影し(301)、302に示すような画像を得たとする。この画像から特徴点を抽出すると303のようになる。特徴点とは画像において明瞭な点を意味し、具体的には輝度値が急激に変化する点が特徴点となる。一般に対象物体の角が特徴点となりやすく、また、建物の上面に模様がある場合もそこで画素値が大きく変化するので特徴点となる。以上のようにして、最初に入力された画像から特徴点を得る(201,202)。
【0039】
次に、撮影方向を変えた複数の画像からステレオ視によって各点の3次元位置を計測する(203)。なお、3次元位置は画像を使わずにレーザー測定装置による測量など他の測定方法によって求めてもよい。得られた各点の3次元位置を図4に示す。この例では、点aの高さは実際は10mであるが、計測時の誤差により5mとなっている。特徴点の高さを特徴量と考えて、高さが同じ点をグルーピングする(204)。各グループでは図4のxy平面において凸包を作成し、その凸包が他の高さの点を含まないようにする(205)。これは各グループの凸包が同じ特徴を持つ領域だとして物体の形状を抽出しようとしているので、他の特徴量を持つ点が領域に含まれるのを防ぐためである。
【0040】
最後に、各グルーブの凸包をそれぞれ一つの領域として出力する(206)。なお、特徴点を1つしか含まない場合や点が一直線に並ぶ場合は領域として面積を持たないので、特徴点集合には含まない。
【0041】
図4のグルーピングの結果を図5に示す。高さが10mで同じ点が10点あるが、10mより低い点が2つあるため1つの領域にはならずにA,B,Cの3つの領域として出力する。特に領域BとCの場合は、点aが持つ誤差によって本来1つになるべき形状がBとCに分割されてしまっている。
【0042】
形状評価手段103での処理の流れの一例を図6に示す。形状評価手段103では領域を入力とし(601)、この領域の輪郭を表す多角形の2つの辺i,jの成す角度θと直角の差異に基づいて当該領域の形状評価値Sを算出する。つまり、その角度θが直角に近いほどSの値が大きくなるようにする。図6の例では、そのxy平面上の2次元形状の相異なる辺の組(i,j)のすべてに対し、liは辺iの長さ、ljは辺jの長さとして、li×ljの総和Sum_Lとli×lj×θの総和Sumを計算し(602〜605)、それらの比Sum/Sum_Lを形状評価値Sとして出力する(606)。
【0043】
上記とは別の形状評価値Sの算出例として、以下の式(1)で表される形状評価値Sを計算して出力する例を示す。
【0044】
【数1】
Figure 0004035018
【0045】
ここで、liは辺iの長さ、ljは辺jの長さ、θijは辺iと辺jの成す角(0<θij≦π)、βはパラメータである。式(1)における和は、隣り合う辺の組(i,j)だけでなく、相異なる辺の組すべてに対して計算する。二つの辺が互いに直交する位置にあれば、それらが隣り合っていなくても、建物形状の特徴として高く評価するためである。また、辺iおよび辺jの長さが長いほどSの値に対するθijの影響が大きくなる。これは長い辺の位置関係ほど形状に大きな影響を与えていると考えられるからである。
【0046】
β=0.3としたときの、Sの値の例を図7に示す。正方形(形状1)の評価が一番高いが、形状から人工物を検出するという目的にとっては、正方形の評価が高いことは望ましい。形状1に近い形状2の評価も同じくらい高くなっている。形状2は平面図形としては直角を持たないが、長い辺の相対位置が直角なので評価が高くなっている。式(1)において、隣り合う辺の組だけでなく相異なる辺の組すべてに対して計算していることにより、形状Bのような角が少し欠けた図形に対しても評価を高くすることができる。形状3は形状2に比べ形状1からの変形が大きいので評価が下がっている。形状4も形状1や形状2に比べて評価が低い。形状4は直角を含むが、一辺が短いので評価値が小さくなっている。このことは、あまりに細長い長方形は建物などの人工物と認めずに評価を低くすることを意味し、式(1)で辺の長さを考慮した効果である。
【0047】
なお、式(1)は一例であり、定数を乗じたり加算したりした値を用いた場合においても、同様に本発明は成立し、また、式(1)における指数関数exp()の部分は、θijがπ/2に近いほど大きくなるような任意の関数に置き換えてもよい。
【0048】
均一性評価手段104の処理の流れの一例を図8に示す。均一性評価手段104では領域を入力とし(801)、領域内の点の特徴量と領域内の点の特徴量の平均値との差異に基づいて当該領域の均一性評価値Dを算出する。図8の例では、特徴量として特徴点の高さを用いる。具体的には、領域に含まれる特徴点を集めて(802)、それらの特徴点の平均値Zを計算する(803)。次に、各特徴点の高さについてZとのずれdZを計算し(804)、特徴点の高さの分散ρを式(2)で計算して(805)、ρの逆数を当該領域の均一性評価値Dとして出力する。
【0049】
ρ=√(dZ2/(特徴点の数−1)) …(2)
均一性評価手段104では、特徴量として特徴点の高さを用いているので、領域に含まれている特徴点の高さがその平均値Zからずれていなければ、領域の特徴量は均一であると見なす。例えば、図5の領域A,B,Cはいずれも、領域中のすべての特徴点が同じ高さにあるので、分散ρの値は0、均一性評価値Dは∞となる。なお、特徴量として画素値を用いる場合には、領域に含まれるすべての画素値の集合に対して分散を求めることで、同様の評価値を算出することは容易である。
【0050】
上記とは別の均一性評価値Dの算出例としては、分散の代わりに特徴点集合の高さの標準偏差を用いることも考えられる。非特許文献4によれば、平均値からのばらつきを表す量の一つとして標準偏差があり、本例では標準偏差の逆数を均一性評価値Dとして用いる。例えば、図5の領域A,B,Cはいずれも、領域中のすべての特徴点が同じ高さにあるので、標準偏差は0、均一性評価値Dは∞となる。なお、特徴量として画素値を用いる場合には、領域に含まれるすべての画素値の集合に対して標準偏差を求めることで、同様の評価値を算出することは容易である。
【0051】
領域併合手段102の処理の流れの一例を図9に示す。領域併合手段102は、併合後の領域の形状評価値Sや均一性評価値Dの値を考慮して併合するか判定する。以下に示す例では、領域集合から領域の組を列挙し、各組に判定および併合の処理を行うこととする(902)。ただし3つ以上の領域を一度に判定および併合することも容易に考えられる。まだ選択されていない領域の組(Ai,Aj)を選択し(903)、Ai,Ajを併合して領域An+1を作成する(904)。具体的には、Ai,Ajの両方を包含するような凸包をxy平面で作成し、その領域をAn+1とする。そしてAn+1に対して形状評価値Sと均一性評価値Dを求め(905,906)、S×Dがある適当な閾値(例えば、0.2と設定)よりも大きければ(907)、領域集合からAi,Ajを削除してAn+1を加える(908)。このように併合の条件(907)を満たす領域の組を順次併合していき、最終的に得られた領域集合を出力して終了する(909)。
【0052】
併合の条件(907)について説明する。形状評価値Sは大きい方が形状が望ましいことを意味し、均一性評価値Dは大きい方が特徴量の均一性が高いことを意味する。よって総合的にはSとDがともに大きい領域が望ましく、それを表す評価関数の一つとして併合の条件(907)で用いたS×Dが考えられる。よって、この評価関数値がある閾値より大きな場合に領域を併合することにし、点の位置の誤差により均一性が多少悪くなっていたとしても、形状が望ましい領域を得ることができる。なお、条件式の形は0.2<S×Dに限るものではなく、SおよびDが大きい時に真となる可能性が高くなる条件式であれば良い。閾値の値は対象物体や3次元位置計測の精度に依存するため、正しい形状を人手で獲得したものを正解サンプルとしていくつか用意し、そのサンプルから閾値を決める方法が考えられる。
【0053】
SおよびDの値の一例を図10に示す。図中の「AB」は、AとBを併合した結果得られる領域を示す。904の処理によって、併合後の領域はAi,Ajの両方を包含する凸包として得られるので、例えば図5の領域B,Cを併合した結果得られる領域には、B,Cそれぞれに元々含まれていた特徴点の他に、図5の点a(高さ5m)も含まれる。同様にA,Bでも高さの違う点b(高さ8m)を含む。他の特徴点の高さは10mであり、点bよりも点aのほうが高さが大きく異なるので、ABよりもBCのほうが均一性が低い。その結果Dの値は小さくなる(0.529<1.41)。しかし、ABよりもBCのほうがSの評価値は高く、その結果S×Dの値も大きくなっている。
【0054】
図10の結果をもとに領域併合手段102の処理(図9)を説明する。初期の領域集合は{A,B,C}となる。図9の903において、領域の組(Ai,Aj)として、(A,B)、(A,C)、(B,C)という順番で列挙されたとすると、(A,B)、(A,C)は907の判定でnoと判定され、併合(908の処理)は行われない。そして(B,C)の時に、907の判定でyesとなり、BとCが領域集合から削除されてBCが領域集合に加えられる。このときの領域の状態を図11に示す。
【0055】
次に、領域の組(Ai,Aj)として、(A,BC)が選択される。この場合は907の判定でnoと判定され、併合(908の処理)は行われない。領域集合は(A,BC)以外の選択が無いので902の判定はyesとなり、処理を終了し、領域集合として{A,BC}を出力する。
【0056】
なお、図5の例で点aの高さが0mであったとすると、BCのS×Dの値は0.176<0.2となり、907の判定でnoと判定されるためBとCは併合されない。つまり高さ0mの点aは10mの建物上面から大きく外れているため、BCの一様性は著しく低く、形状評価関数Sの値が良くても、BとCは同一の面とは認められない。点aの高さが0mの場合は、位置測定の誤差によって観測された高さではなく、もともと建物がBとCに分割されており点aは地上の点が観測されたものである、と考えるのがむしろ自然である。よって、BとCを併合しないという結果は本発明の正しさを示していると考えられる。併合判定の結果は閾値によっても変わってくるが、地上付近の点が多く観測された場合に領域を併合しにくくなるという性質は、より正しい形状を与えるために望ましいと考えられる。
【0057】
最後に出力装置105の実施形態例による処理の流れの一例を図12に示す。出力装置105は、領域併合装置102から出力された領域集合を入力として受け取り、領域集合の各領域から柱状のモデルデータを作成する(1201)。まず、各領域に対して凸包Siを作成し柱状モデルの上面とする(1202)。次に、各領域に含まれる特徴点の高さの平均値を算出し、柱状モデルの高さZiとする(1203)。Siを上面とし高さZiを持つ柱状モデルを作成した後(1204)、xy平面における元々の凸包の2次元位置に柱状モデルを配置し(1205)、全体を一つの形状モデルとして出力する。図11に示す領域集合{A,BC}を元に作成した3次元形状モデルを図13に示す。図3の撮影対象となった実世界と比較すると、上面に平面領域をもつ建物に関しては3次元形状モデルを復元できていることが分かる。
【0058】
本発明の手法により、上空からの画像から得られた3次元点集合から、点の3次元位置に多少の誤差があっても安定して3次元の都市モデル等を構築することができる。実際の画像から3次元の都市モデルを作成した結果を図14に示す。作成した3次元モデルは様々な数値シミュレーションやカーナビゲーション等のアプリケーションに利用することができる(図15)。
【0059】
上述の実施形態例では、形状評価値Sと均一性評価値Dの双方を用いる例を示したが、どちらか一方の評価値を用いるようにしても良い。その場合には、その一方のみの評価手段や評価の過程を備えれば良い。
【0060】
なお、図1で示した処理の各部の一部もしくは全部の処理機能を、コンピュータ等の演算処理手段や制御手段を用いて実現できること、あるいは、図2,6,8,9、及び図12で示した処理の過程をコンピュータ等に実行させることができることは言うまでもなく、コンピュータ等でその各部の処理機能を実現するためのプログラム、あるいは、コンピュータ等にその処理の過程を実行させるためのプログラムを、そのコンピュータ等が読み取り可能な記録媒体、例えば、FD(フレキシブルディスク)や、MO,ROM、メモリカード、CD,DVD、リムーバルディスクなどに記録して、保存したり、提供したりすることが可能であり、また、インターネットのような通信ネットワークを通じて、該プログラムを提供したりすることが可能である。このようにして記録媒体や通信ネットワークにより提供されたプログラムを、コンピュータ等の演算処理手段や制御手段にインストールすることで、本発明が実施可能となる。
【0061】
【発明の効果】
本発明によれば、人工物体が写っている画像領域が、一部異なる特徴量を含んでいる場合でも、形状評価値および均一性評価値の一方もしくは双方を使用して、正しく形状を獲得できる。つまり、撮影した対象物体が、一部分異なる特徴量(例えば色)を持っている場合や、特徴量(例えば高さ)の計測に誤差を含む場合でも形状を正しく獲得できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態例による構成を示す図
【図2】上記実施形態例による領域分割手段での処理の流れの一例を示す図
【図3】上記領域分割手段での処理例として、上空から撮影した画像を用いて建物の上面形状を獲得する例を示す図
【図4】(a),(b)は、上記領域分割手段での処理例として、得られた各点の3次元位置を示す図
【図5】(a),(b)は、上記領域分割手段での処理例として、グルーピングの結果を示す図
【図6】上記実施形態例による形状評価手段での処理の流れの一例を示す図
【図7】(a),(b),(c),(d)は、上記形状評価手段での処理例として、形状評価値Sの値の例を示す図
【図8】上記実施形態例による均一性評価手段の処理の流れの一例を示す図
【図9】上記実施形態例による領域併合手段の処理の流れの一例を示す図
【図10】上記領域併合手段の処理例として、形状評価値Sおよび均一性評価値Dの値の一例を示す図
【図11】(a),(b)は、上記領域併合手段の処理例として、領域集合からの領域の削除と併合による領域の状態の一例を示す図
【図12】上記実施形態例による出力装置の処理の流れの一例を示す図
【図13】上記出力装置の処理例として、作成された3次元形状モデルの一例を示す図
【図14】本発明により実際の画像から3次元の都市モデルを作成した結果の一例を示す図
【図15】作成した3次元モデルの利用例を説明する図
【図16】従来技術による、上空から撮影した複数枚の航空写真から建物の上面形状を獲得する例を説明する図
【図17】上記従来技術の問題点を説明する図
【符号の説明】
101…領域分割手段
102…領域併合手段
103…形状評価手段
104…均一性評価手段
105…出力装置

Claims (8)

  1. 画像から対象物体の外観形状を獲得する方法であって、
    画像中の輝度値、あるいは濃淡値が変化する点を特徴点とし、基準平面から前記特徴点の3次元位置までの高さ、あるいは前記画像を取得した撮像視点から前記特徴点の3次元位置までの奥行き方向の距離を特徴量とし、前記画像内において同じ特徴量を備える点のみを含む領域を同一の領域として前記画像から抽出する過程と、
    前記領域を複数併合して新たな領域を生成する過程と、
    前記併合前および併合後の領域の各々について輪郭を表わす多角形の2つの辺の長さ、及び前記2つの辺の成す角度、及び前記角度と直角との差異に基づいて当該領域の形状評価値を算出する過程と、
    前記形状評価値に基づいて前記併合前および併合後の領域のいずれかを前記物体の形状として選択する過程と、を有する
    ことを特徴とする形状獲得方法。
  2. 画像から対象物体の外観形状を獲得する方法であって、
    画像中の輝度値、あるいは濃淡値が変化する点を特徴点とし、基準平面から前記特徴点の3次元位置までの高さ、あるいは前記画像を取得した撮像視点から前記特徴点の3次元位置までの奥行き方向の距離を特徴量とし、前記画像内において同じ特徴量を備える点のみを含む領域を同一の領域として前記画像から抽出する過程と、
    前記領域を複数併合して新たな領域を生成する過程と、
    前記併合前および併合後の領域の各々について前記領域内の前記特徴点に対する基準平面から前記特徴点の3次元位置までの高さ、あるいは前記画像を取得した撮像視点から前記特徴点の3次元位置までの奥行き方向の距離、あるいは前記特徴点の画素値を特徴量とし、前記特徴量の平均値との差異に基づいて当該領域の均一性評価値を算出する過程と、
    前記均一性評価値に基づいて前記併合前および併合後の領域のいずれかを前記物体の形状として選択する過程と、を有する
    ことを特徴とする形状獲得方法。
  3. 画像から対象物体の外観形状を獲得する方法であって、
    画像中の輝度値、あるいは濃淡値が変化する点を特徴点とし、基準平面から前記特徴点の3次元位置までの高さ、あるいは前記画像を取得した撮像視点から前記特徴点の3次元位置までの奥行き方向の距離を特徴量とし、前記画像内において同じ特徴量を備える点のみを含む領域を同一の領域として前記画像から抽出する過程と、
    前記領域を複数併合して新たな領域を生成する過程と、
    前記併合前および併合後の領域の各々について輪郭を表わす多角形の2つの辺の長さ、及び前記2つの辺の成す角度、および前記角度と直角との差異に基づいて当該領域の形状評価値を算出する過程と、
    前記併合前および併合後の領域の各々について前記領域内の前記特徴点に対する基準平面から前記特徴点の3次元位置までの高さ、あるいは前記画像を取得した撮像視点から前記特徴点の3次元位置までの奥行き方向の距離、あるいは前記特徴点の画素値を特徴量とし、前記特徴量の平均値との差異に基づいて当該領域の均一性評価値を算出する過程と、
    前記形状評価値と前記均一性評価値の双方に基づいて前記併合前および併合後の領域のいずれかを前記物体の形状として選択する過程と、を有する
    ことを特徴とする形状獲得方法。
  4. 画像から対象物体の外観形状を獲得する装置であって、
    画像中の輝度値、あるいは濃淡値が変化する点を特徴点とし、基準平面から前記特徴点の3次元位置までの高さ、あるいは前記画像を取得した撮像視点から前記特徴点の3次元位置までの奥行き方向の距離を特徴量とし、前記画像内において同じ特徴量を備える点のみを含む領域を同一の領域として前記画像から抽出する手段と、
    前記領域を複数併合して新たな領域を生成する手段と、
    前記併合前および併合後の領域の各々について輪郭を表わす多角形の2つの辺の長さ、及び前記2つの辺の成す角度、及び前記角度と直角との差異に基づいて当該領域の形状評価値を算出する手段と、
    前記形状評価値に基づいて前記併合前および併合後の領域のいずれかを前記物体の形状として選択する手段と、を有する
    ことを特徴とする形状獲得装置。
  5. 画像から対象物体の外観形状を獲得する装置であって、
    画像中の輝度値、あるいは濃淡値が変化する点を特徴点とし、基準平面から前記特徴点の3次元位置までの高さ、あるいは前記画像を取得した撮像視点から前記特徴点の3次元位置までの奥行き方向の距離を特徴量とし、前記画像内において同じ特徴量を備える点のみを含む領域を同一の領域として前記画像から抽出する手段と、
    前記領域を複数併合して新たな領域を生成する手段と、
    前記併合前および併合後の領域の各々について前記領域内の前記特徴点に対する基準平面から前記特徴点の3次元位置までの高さ、あるいは前記画像を取得した撮像視点から前記特徴点の3次元位置までの奥行き方向の距離、あるいは前記特徴点の画素値を特徴量とし、前記特徴量の平均値との差異に基づいて当該領域の均一性評価値を算出する手段と、
    前記均一性評価値に基づいて前記併合前および併合後の領域のいずれかを前記物体の形状として選択する手段と、を有する
    ことを特徴とする形状獲得装置。
  6. 画像から対象物体の外観形状を獲得する装置であって、
    画像中の輝度値、あるいは濃淡値が変化する点を特徴点とし、基準平面から前記特徴点の3次元位置までの高さ、あるいは前記画像を取得した撮像視点から前記特徴点の3次元位置までの奥行き方向の距離を特徴量とし、前記画像内において同じ特徴量を備える点のみを含む領域を同一の領域として前記画像から抽出する手段と、
    前記領域を複数併合して新たな領域を生成する手段と、
    前記併合前および併合後の領域の各々について輪郭を表わす多角形の2つの辺の長さ、及び前記2つの辺の成す角度、および前記角度と直角との差異に基づいて当該領域の形状評価値を算出する手段と、
    前記併合前および併合後の領域の各々について前記領域内の前記特徴点に対する基準平面から前記特徴点の3次元位置までの高さ、あるいは前記画像を取得した撮像視点から前記特徴点の3次元位置までの奥行き方向の距離、あるいは前記特徴点の画素値を特徴量とし、前記特徴量の平均値との差異に基づいて当該領域の均一性評価値を算出する手段と、
    前記形状評価値と前記均一性評価値の双方に基づいて前記併合前および併合後の領域のいずれかを前記物体の形状として選択する手段と、を有する
    ことを特徴とする形状獲得装置。
  7. 請求項1ないし3のいずれかに記載の形状獲得方法における過程を、コンピュータに実行させるためのプログラムとした
    ことを特徴とする形状獲得プログラム。
  8. 請求項1ないし3のいずれかに記載の形状獲得方法における過程を、コンピュータに実行させるためのプログラムとし、
    該プログラムを、該コンピュータが読み取りできる記録媒体に記録した
    ことを特徴とする形状獲得プログラムを記録した記録媒体。
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