JP4033875B2 - 受信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、受信技術に関し、特に符号化された信号を受信する受信装置に関する。
無線通信システムにおいて、受信した信号の誤り率を改善するためのひとつの技術として、誤り訂正方式が使用される。このような誤り訂正方式のひとつがたたみ込み符号である。たたみ込み符号化された信号を受信装置が復号する際、一般的に軟判定してから復号する方が、硬判定してから復号するよりも、受信特性が改善される。硬判定復号では、復調されたデータに対応した2値の枝メトリックによって尤度が計算されるのに対して、軟判定復号では、受信信号から導出した多値の枝メトリックによって尤度が計算される(例えば、特許文献1参照。)。
特開平9−205465号公報
衛星通信システムにおいて、複数の到来波にもとづくフェージングや、地球上の移動局から衛星局が見えなくなるブロッキングによって、移動局での受信信号の受信電力が小さくなる。その結果、受信電力が最低受信感度よりも低くなるイレージャ状態が発生する。このようなイレージャ状態が発生すると、一般的に雑音の影響が大きくなるので、軟判定された値に含まれる誤差も大きくなる。そのため、復号された信号に含まれる誤差が大きくなり、受信特性が悪化する。このようなイレージャ状態における受信特性の悪化を改善するために、以下の処理が一般的になされている。すなわち、(1)受信信号の受信電力が測定され、受信電力が小さくなったときにイレージャ状態の発生が認識され、(2)イレージャ状態が発生すると、「0」のごとく、枝メトリックに影響を及ぼさない値が出力される。
本発明者はこうした状況下、以下の課題を認識するに至った。受信電力は瞬時に大きく変動するが、このような変動の影響を低減するために、受信電力の測定では、一般的にフィルタリングがなされている。フィルタによる処理遅延のために、実際の無線伝送路の状態、すなわちイレージャが発生しているか否かと、測定した受信電力の値の間には、時間差が発生する。そのため、イレージャが発生しているにもかかわらず、通常の軟判定が実行されたり、イレージャの発生が終了しているにもかかわらず、枝メトリックに影響を及ぼさない値の出力が実行される。その結果、復号器にとって最適な処理がなされていない。
一方、連続した信号系列が受信される場合には、以下のような課題も存在する。ここで、信号系列において、データの間にユニークワードが周期的に配置されている。また、このような信号系列を受信した受信装置は、受信した信号系列を復調した後に軟判定を実行し、軟判定した信号系列をバッファに一旦蓄積する。さらに、受信装置は、蓄積した信号系列からユニークワードを検出する。一般的に、このようなユニークワードの検出によって、復調された信号の位相が確定される。なお、ユニークワードの検出は、蓄積した信号系列の中から、周期的に配置されるべきユニークワードのパターンを探索することによって、実現される。しかしながら、イレージャの発生によって、枝メトリックに影響を及ぼさない値の出力が実行されていれば、ユニークワードとデータとの判別が不可能になり、ユニークワードの探索が実行できなくなる。その結果、ユニークワードが検出できなくなる。実際問題として、フェージングなどによる受信電力の低下により、復調動作が一時的に不安定となるケースでは、復調出力の位相が急激にシフトし、位相スリップと呼ばれる状態に陥ることがある。その場合には、ユニークワードといった既知信号による判定が必要とされるが、ユニークワードが検出されないと復調された信号の位相が確定されなくなって、受信特性が悪化する。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、イレージャが発生している場合であっても、受信特性の悪化を低減する受信装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の受信装置は、データ信号の間に既知信号が周期的に配置された信号系列であって、かつ符号化がなされた信号系列を受信する受信部と、受信部において受信した信号系列を復調する復調部と、復調部において復調した信号系列に対する位相誤差を導出する導出部と、導出部において導出した位相誤差が小さい場合、復調部において復調した信号系列を軟判定し、導出部において導出した位相誤差が大きい場合、復調部において復調した信号系列のうちの既知信号の部分に対して、軟判定を実行しながら、復調部において復調した信号系列のうちのデータ信号の部分に対して、軟判定のうちの信頼性の低い部分にて硬判定を実行する判定部と、判定部において判定した信号系列のうち、既知信号の部分の値を周期的に取得し、当該取得した値をもとに、復調部において復調した信号系列の位相を確定する確定部と、確定部において位相の確定がなされた信号系列であって、かつ判定部において判定した信号系列のうち、データ信号を復号する復号部と、を備える。
「軟判定のうちの信頼性の低い部分にて硬判定を実行する」とは、軟判定において規定された複数の値のうち、信頼性が低い値として規定された値だけを選択し、選択した値によって硬判定を実行することである。
この態様によると、位相誤差の大きさによらず既知信号を軟判定するので、既知信号の検出能力の維持ができ、位相誤差の大きさに応じてデータ信号を軟判定あるいは硬判定するので、データ信号の受信特性を向上できる。
判定部は、復調部において復調した信号系列の中から、既知信号が配置されるべきタイミングを特定することによって、既知信号の部分とデータ信号の部分とをそれぞれ特定する特定部と、特定部において特定した既知信号の部分に対して、複数の値のうちのいずれかを選択するように軟判定を実行する手段と、特定部において特定したデータ信号の部分に対して、軟判定での複数の値のうち、低い信頼性に相当したふたつの値を有効にして硬判定を実行する実行部と、を備えてもよい。この場合、信号系列の中から、既知信号の部分とデータ信号の部分とを特定するので、既知信号の部分とデータ信号の部分とのそれぞれに対して、異なった判定を実行できる。
確定部は、判定部において軟判定した既知信号の部分の符号と、前後の既知信号の部分の符号との関係が既知信号での関係と異なっている場合に、当該既知信号の部分に対する信頼性と、前後の既知信号の部分に対する信頼性とを反映しながら、当該既知信号の部分の位相スリップを検出する検出部と、検出部において位相スリップを検出した場合、既知信号の部分と次の既知信号の部分との間に配置されたデータ信号の部分に対して、位相の回転を実行する回転部と、を備えてもよい。
「既知信号での関係」とは、軟判定した既知信号の部分の符号と、前後の既知信号の部分の符号とにそれぞれ対応すべき既知信号の符号間の関係である。この場合、軟判定した既知信号を使用して位相スリップを検出するので、信頼性の情報を使用することによって、位相スリップの検出精度を向上できる。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、イレージャが発生している場合であっても、受信特性の悪化を低減できる。
本発明を具体的に説明する前に、概要を述べる。本発明の実施例は、連続した信号を受信する受信装置に関する。受信装置は、符号化された信号を受信し、受信した信号を復調した後に、軟判定を実行する。さらに、受信装置は、軟判定した信号を復号する。また、受信した信号は、複数のブロックの連続によって構成されており、ブロックのそれぞれにUW(ユニークワード)とデータとが配置されている。受信した信号は、受信した信号からUWを検出し、検出したUWによって復調した信号の位相を確定する。このような受信装置において受信される信号にイレージャが発生すると、復調した信号に含まれる誤差が増大する。その結果、復号された結果にも誤りが発生する。
一方、復号された結果に発生される誤りを低減するために、枝メトリックに影響を及ぼさない値、例えば「0」の値が軟判定によって出力されれば、UWとデータに対して同一の値が出力されるので、UW検出が不可能になる。その結果、復調した信号の位相が確定されなくなる。本実施例に係る受信装置は、イレージャが発生した場合に、復号された結果に発生される誤りを低減しながらも、復調した信号の位相を確定するために以下のように動作する。また、受信装置は、これらの動作とイレージャ発生の検出との時間差を小さくするように以下の処理を実行する。
受信装置は、復調した信号に含まれる位相誤差を導出する。導出した位相誤差がしきい値よりも大きければ、受信装置は、イレージャ状態の発生を検出する。復号される直前の信号からイレージャ状態の発生が検出されるので、イレージャ状態に対する処理と測定の時間差を小さくできる。イレージャ状態になると、受信装置は、UWの部分に対して軟判定の実行を維持すると共に、データの部分に対して硬判定を実行する。ここで、硬判定は、軟判定での信頼性の低い値を使用するように実行される。例えば、軟判定での値が「+7」、「+5」、「+3」、「+1」、「−1」、「−3」、「−5」、「−7」のように規定されている場合、信頼性の低い値として「+1」、「−1」の値が使用される。「+1」、「−1」の値のごとく、符号の判定がなされた値を使用するので、復号器は、枝メトリックに及ぼす影響を小さくしながら、最新の状態に枝メトリックを更新する。その結果、復号された結果に発生される誤りを低減しながら、イレージャ状態が終了したときに通常の状態への復帰が早くなされる。一方、UWの部分に対して、軟判定が引き続き実行されるので、UWの検出が可能になる。さらに、軟判定による信頼性の情報を使用しながら、位相の確定が実行されるので、位相確定の精度の向上が可能になる。
図1は、本発明の実施例に係る受信装置100の構成を示す。受信装置100は、アンテナ10、RF部12、直交検波部16、AD部18、復調部20、導出部22、比較部24、軟判定部26、インタリーブバッファ28、デインタリーブ部30、フレーム同期部32、UWテーブル34、確定部36、復号部38、制御部40を含む。
RF部12は、アンテナ10を介して受信した無線周波数のアナログ信号を受信する。なお、無線周波数のアナログ信号は、図示しない衛星局から送信されているものとする。また、無線周波数のアナログ信号は、連続的な信号であり、データの間にUWが周期的に配置されている。また、データには、たたみ込み符号化がなされているものとする。ここで、既知信号が配置されるべき周期を「ブロック」と定義するので、無線周波数のアナログ信号は、複数のブロックの連続によって構成されているといえる。
図2は、受信装置100において入力される信号のフォーマットを示す。図中の「C1」、「C2」、「C3」、「C4」、「C5」、「C6」等は、UWを示す。これらの値は、受信装置100にとって既知であればよく、すべてが同一の値でなくてもよい。なお、ここでは、説明を容易にするために、UWはすべて同一の値であるとする。また、「D1」から「DN」等は、データを示す。さらに、図示のごとく、ひとつのブロックが、ふたつのUWとN個のデータから形成されている。また、複数のブロックによってひとつのフレームが形成されており、複数のフレームによって信号系列が形成されている。図1に戻る。RF部12は、受信した無線周波数のアナログ信号に対して、増幅処理を実行した後に、中間周波数への周波数変換処理を実行する。その結果、RF部12は、中間周波数のアナログ信号を出力する。以上の処理を実行するために、RF部12は、図示しないLNA(Low Noise Amplifier)、ミキサ、局部発振器等を含む。
直交検波部16は、中間周波数のアナログ信号に対して、直交検波を実行し、ベースバンドのアナログ信号を出力する。なお、ベースバンドのアナログ信号は、一般的に、同相成分と直交成分を含むので、ふたつの信号線によって示されるべきであるが、ここでは、図の明瞭化のために、ベースバンドのアナログ信号をひとつの信号線にて示す。以下においても同様である。以上の処理を実行するために、直交検波部16は、ミキサ、局部発振器、AGC(Automatic Gain Control)を含む。
AD部18は、ベースバンドのアナログ信号に対して、アナログ−デジタル変換を実行し、ベースバンドのデジタル信号を出力する。ここで、アナログ−デジタル変換は、同相成分と直交成分のそれぞれに対して独立に実行される。また、デジタル信号のビット数は、任意の値であり、サンプリングレートは、シンボルレートのN(Nは2以上の整数)倍であるとする。
復調部20は、AD部18からのベースバンドのデジタル信号から搬送波を再生する。なお、搬送波の再生には、逓倍法、コスタスループ法、逆変調法等の公知の技術が使用されればよい。また、復調部20は、再生した搬送波によって、ベースバンドのデジタル信号を復調する。ここでは説明を容易にするために、一例として、変調方式が、BPSK(Binary Phase Shift Keying)であるものとして説明する。なお、変調方式は、これに限定されるものではない。
導出部22は、復調部20において復調したデジタル信号に対する位相誤差を導出する。ここでの位相誤差は、復調したデジタル信号の位相と、本来配置されるべき信号点の位相との位相差の絶対値によって導出される。ここで、本来配置されるべき信号点の位相とは、「BPSK」の場合、例えば、「0」、「π」に相当する。そのため、導出部22は、復調したデジタル信号の位相と、「0」あるいは「π」との位相差の絶対値を計算する。また、位相差の絶対値は、シンボル単位に導出される。さらに、導出部22は、シンボル単位に導出された位相差の絶対値に対して、移動平均を実行することによって、最終的な位相誤差が導出される。そのため、位相誤差の値は、シンボル単位に更新される。
比較部24は、導出部22から位相誤差を順次入力し、入力した位相誤差をしきい値と比較することによって、イレージャ状態になっているか否かを判定する。ここで、しきい値は、予め規定されている。図3は、比較部24において記憶されているしきい値のデータ構造を示す。図示のごとく、状態変化欄50、しきい値欄52が含まれている。ここで、イレージャ状態でない状態は、「通常状態」と呼ばれるものとする。また、しきい値は、「通常状態→イレージャ状態」の場合と「イレージャ状態→通常状態」の場合のそれぞれに対して規定される。図示のごとく、前者に対するしきい値は「A」とされ、後者に対するしきい値は「B」とされる。なお、「A」の値の大きさは、「B」の値の大きさよりも大きいものとする。
その結果、通常状態からイレージャ状態への状態の変化は発生しにくくなり、イレージャ状態から通常状態への状態の変化も発生しにくくなる。すなわち、状態の変化に対して、ヒステリシスを与えることによって、状態の変化が頻繁に発生することを防止できる。なお、状態の変化が頻繁に発生すると、受信装置100の動作が不安定になる可能性がある。状態が通常状態であるとき、位相誤差がしきい値「A」より大きくなれば、比較部24は、イレージャ状態への変更を決定する。一方、状態がイレージャ状態であるとき、位相誤差がしきい値「B」より小さくなれば、比較部24は、通常状態への変更を決定する。
軟判定部26は、比較部24での比較結果にしたがって軟判定の方法を変えながら、軟判定を実行する。すなわち、軟判定部26は、通常状態である場合、すなわち導出部22において導出した位相誤差がしきい値よりも小さい場合、復調部20において復調した信号系列を軟判定する。一方、軟判定部26は、イレージャ状態である場合、すなわち導出部22において導出した位相誤差がしきい値よりも大きい場合、復調部20において復調した信号のうちのUWの部分に対して、軟判定を実行する。つまり、軟判定部26は、複数の値のうちのいずれかを選択するように軟判定を実行する。また、軟判定部26は、イレージャ状態である場合、復調部20において復調した信号のうちのデータの部分に対して、軟判定のうちの信頼性の低い部分にて硬判定を実行する。つまり、軟判定部26は、軟判定での複数の値のうち、低い信頼性に相当したふたつの値を有効にして硬判定を実行する。
図4は、軟判定部26における軟判定の動作原理を示す。図中において、縦軸は振幅を示しており、振幅の値に対応付けられた複数の軟判定の値も示されている。ここで、振幅の値が正である場合、振幅の大きい方から順に「+7」、「+5」、「+3」、「+1」と複数の値が規定される。一方、振幅の値が負である場合、振幅の大きい方から順に「−7」、「−5」、「−3」、「−1」と複数の値が規定される。軟判定部26は、復調された信号をこれらの値のいずれかに対応づける。なお、前述の通常状態の場合、「+7」から「−7」までの間の値が軟判定に使用されるが、イレージャ状態の場合、データの部分に対して、「+1」と「−1」の値、すなわち信頼性の低い値が軟判定に使用される。図1に戻る。
軟判定部26の動作において、特にイレージャ状態の場合、UWの部分とデータの部分とに対して処理が異なるので、信号系列の中での両者が配置されるべきタイミングは、予め特定されていなければならない。そのため、後述のフレーム同期部32において、復調部20において復調した信号系列の中から、UWが配置されるべきタイミングが特定され、軟判定部26は、特定されたタイミングをもとに、UWの部分とデータの部分とをそれぞれ特定する。
インタリーブバッファ28は、軟判定部26において判定した信号を記憶する。インタリーブバッファ28における記憶領域は、行列として構成されており、入力した信号を行の方向に順次記憶していく。また、ひとつの行に記憶される信号の数は、前述のブロックに含まれる信号の数に対応する。すなわち、ひとつのブロックがひとつの行に記憶される。また、列の数は、ひとつのフレームに含まれるブロックの数として規定される。そのため、行列として構成されている記憶領域に、ひとつのフレームに含まれる信号がそれぞれ記憶される。
図5は、インタリーブバッファ28におけるデータ構造を示す。第1行目に「C1」、「C2」、「D1」から「DN」が記憶される。すなわち、ひとつのブロックに含まれた信号が、すなわちUWとデータとが記憶される。また、その他の行も同様である。なお、ひとつの行に記憶された信号の数がひとつのブロックに含まれた信号の数に等しいので、所定の列にはUWが記憶される。図中において、左端の列とその隣の列にUWが記憶されている。ここで、「5」、「6」等と具体的な数値によって示されている部分は、軟判定の結果である。前述のごとく、行の方向に信号は入力される。例えば、「C1」、「C2」、「D1」から「DN」の順に信号が入力される。図1に戻る。
フレーム同期部32は、インタリーブバッファ28に記憶された信号から、UWが配置された列を特定することによって、フレームの同期を確立する。前述のごとく、UWは同一の値に規定されているので、雑音の影響を無視すれば、UW間の位相差は「0」になる。フレーム同期部32は、インタリーブバッファ28でのひとつの列に対して、隣接した値間の位相差をそれぞれ計算する。計算したそれぞれの位相差が「0」に近ければ、フレーム同期部32は、当該列に記憶された信号をUWと特定する。また、計算したそれぞれの位相差が「0」に近くなければ、フレーム同期部32は、別の列に対して同様の処理を繰り返し実行する。以上のような処理によって、フレーム同期部32は、隣接したふたつの列に配置されるべきUWを特定する。また、フレーム同期部32は、フレーム同期が確立したときに、そのタイミングと、UWが記憶されている列に関する情報を出力する。なお、本実施例においてUWは同一の値であるとして説明したが、UWは既知の信号であるので、UWが同一でない値であっても、フレーム同期部32では隣接した値間の位相差が把握できることから、同該業者であればその対応は容易である。
デインタリーブ部30は、インタリーブバッファ28に記憶された信号を列の方向に順次出力していく。すなわち、図5において、例えば、「D1」、「D(X+1)」の順に信号が出力される。ここで、出力の順番は、列の方向に限定されるものではなく、インタリーブバッファ28に入力される信号の順番と異なっていればよい。
UWテーブル34は、UWの値を記憶する。前述のごとく、すべてのUWの値は、同一であるものとされるので、UWテーブル34は、同一の値を記憶する。また、正の値が記憶されているものとする。また、同期が確立されたタイミングをフレーム同期部32から受けつけると、UWテーブル34は、記憶していたUWの値を確定部36に出力する。
確定部36は、フレーム同期部32から列に関する情報を受けつけ、受けつけた情報をもとに、デインタリーブ部30から出力された信号系列のうち、UWの部分の値を特定する。ここでは、連続したふたつの列に含まれるべきUWの部分が特定される。さらに、確定部36は、取得したUWの値をもとに、復調部20において復調した信号系列の位相を確定する。具体的に説明すると、確定部36は、第1段階として、軟判定部26において軟判定したひとつのUWの部分(以下、「処理対象UW」という)の符号と、前後のUWの部分の符号との関係が、UWでの関係と異なっているかを調査する。ここで、前述のごとく、UWでの関係とは、すべて同一の正の値となる関係である。そのため、確定部36は、前後のUWの部分の符号が正であるにもかかわらず、負の符号を有した処理対象UWを特定する。図5では、「−1」の行が特定される。
これに続いて、確定部36は、第2段階として、処理対象UWに対する信頼性と、前後のUWの部分に対する信頼性とを反映しながら、処理対象UWの位相スリップを検出する。ここで、信頼性は、軟判定値の絶対値の大きさに対応づけられる。そのため、確定部36は、前後のUWの部分の絶対値がしきい値「α」よりも大きく、かつ特定された処理対象UWの絶対値がしきい値「β」よりも小さい場合に、処理対象UWにて位相スリップが生じていると決定する。ここで、しきい値「α」と「β」は、同一の値であってもよい。さらに、確定部36は、位相スリップを検出した場合、処理対象UWと次のUWの部分との間に配置されたデータの部分に対して、位相の回転を実行する。ここで、処理対象UWと次のUWの部分との間に配置されたデータの部分とは、インタリーブバッファ28に記憶された信号のうち、処理対象UWと同一の行に記憶されたデータに相当する。また、位相の反転は、符号の反転によって実行される。図5において、しきい値αが「3」であるとすると、前述の「−1」等の上段と下段でのUWの値がしきい値よりも大きくなっている。一方、しきい値βも「3」であるとすると、前述の「−1」がしきい値よりも小さくなっている。その結果、確定部36は、「−1」等を検出する。
復号部38は、確定部36において位相の確定がなされた信号のうち、データを復号する。通常状態とイレージャ状態に応じて、軟判定部26は、データに対して異なった判定を実行するが、復号部38は、そのような判定の相違に依存せずに、軟判定を実行する。すなわち、軟判定部26は、イレージャ状態の際に硬判定を実行しているが、このような硬判定は、軟判定における複数の値のうちのふたつが使用されているだけであるので、復号部38は、信頼性が単に低くなっているものとして処理を実行する。なお、符号化として、たたみ込み符号化が使用されているので、復号部38は、軟判定ビタビ復号を実行する。ここで、軟判定ビタビ復号には、公知の技術が使用されればよいので、詳細な説明は省略する。制御部40は、受信装置100でのタイミング等を制御する。
この構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされた通信機能のあるプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
以上の構成による受信装置100の動作を説明する。図6は、受信装置100におけるイレージャ状態の検出動作の手順を示すフローチャートである。通常状態であれば(S10のY)、比較部24は、しきい値「A」を選択する。導出部22において導出した位相誤差がAより大きければ(S12のY)、比較部24は、通常状態からイレージャ状態への変更を決定し(S14)、その結果を軟判定部26に出力する。一方、導出部22において導出した位相誤差がAより大きくなければ(S12のN)、比較部24は、通常状態を維持し、その結果を軟判定部26に出力する。通常状態でなければ(S10のN)、比較部24は、しきい値「B」を選択する。導出部22において導出した位相誤差がBより小さければ(S16のY)、比較部24は、イレージャ状態から通常状態への変更を決定し(S18)、その結果を軟判定部26に出力する。一方、導出部22において導出した位相誤差がBより小さくなければ(S16のN)、比較部24は、イレージャ状態を維持し、その結果を軟判定部26に出力する。
図7は、受信装置100における判定処理の手順を示すフローチャートである。比較部24から通常状態を指定されていれば(S30のY)、軟判定部26は、軟判定を実行する(S32)。一方、比較部24からイレージャ状態を指定されていれば(S30のN)、軟判定部26は、UWを軟判定し(S34)、データを硬判定する(S36)。
図8は、受信装置100における位相確定処理の手順を示すフローチャートである。処理対象UWと前後のUWの部分との符号が異なっており(S50のY)、前後のUWの部分の絶対値がしきい値「α」よりも大きく(S52のY)、かつ処理対象UWの絶対値がしきい値「β」よりも小さければ(S54のY)、確定部36は処理対象UWに続くデータの位相を反転する(S56)。一方、処理対象UWと前後のUWの部分との符号が異なっておらず(S50のN)、あるいは前後のUWの部分の絶対値がしきい値「α」よりも大きくなく(S52のN)、あるいは処理対象UWの絶対値がしきい値「β」よりも小さくなければ(S54のN)、確定部36は処理を終了する。
本発明の実施例によれば、位相誤差の大きさによらずUWを軟判定するので、UWを検出できる。また、UWを検出できるので、復調した信号の位相を特定するために、UWを使用できる。また、位相誤差の大きさに応じてデータを軟判定あるいは硬判定するので、復号部での枝メトリックに及ぼす影響を位相誤差の大きさに応じて調節できる。また、位相誤差が小さくなれば、軟判定を実行することによって復号結果の信頼性を向上できる。また、位相誤差が大きくなれば、硬判定を実行することによって復号結果に及ぼす影響を小さくできる。また、位相誤差が大きくなっても、受信特性の悪化を抑圧できる。また、硬判定を実行する際に、軟判定のために規定された複数の値のうち、信頼性の小さい部分を使用するので、枝メトリックに及ぼす影響を小さくできる。また、位相誤差が大きい場合であっても、硬判定の値によって枝メトリックを更新しているので、位相誤差が小さくなるときに、通常の状態への復帰を高速に実行できる。
また、信号系列の中から、UWの部分とデータの部分とを特定するので、UWの部分とデータの部分とのそれぞれに対して、異なった判定を実行できる。また、軟判定したUWを使用して位相スリップを検出するので、信頼性の情報を使用することによって、位相スリップの検出精度を向上できる。また、位相誤差が大きい場合に、UWとデータに対する処理を別にすることによって、位相スリップの検出精度を向上しながら、受信特性の悪化を抑圧できる。また、位相誤差をもとにイレージャ状態を検出し、イレージャ状態を検出したときに判定の処理の種類を切り替えるので、イレージャ状態の検出と切替との間との時間差を小さくできる。また、時間差を小さくできるので、イレージャ状態の検出の遅れによる受信特性の悪化を抑圧できる。また、時間差を小さくできるので、イレージャ状態の終了からの復帰を高速に実行できる。
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
本発明の実施例において、受信装置100は、連続信号を受信している。しかしながらこれに限らず、受信装置100は、バースト信号を受信してもよい。すなわち、受信される信号の形式によらず、実施例の適用が可能である。
本発明の実施例に係る受信装置の構成を示す図である。 図1の受信装置において入力される信号のフォーマットを示す図である。 図1の比較部において記憶されているしきい値のデータ構造を示す図である。 図1の軟判定部における軟判定の動作原理を示す図である。 図1のインタリーブバッファにおけるデータ構造を示す図である。 図1の受信装置におけるイレージャ状態の検出動作の手順を示すフローチャートである。 図1の受信装置における判定処理の手順を示すフローチャートである。 図1の受信装置における位相確定処理の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
10 アンテナ、 12 RF部、 16 直交検波部、 18 AD部、 20 復調部、 22 導出部、 24 比較部、 26 軟判定部、 28 インタリーブバッファ、 30 デインタリーブ部、 32 フレーム同期部、 34 UWテーブル、 36 確定部、 38 復号部、 40 制御部、 100 受信装置。

Claims (3)

  1. データ信号の間に既知信号が周期的に配置された信号系列であって、かつ符号化がなされた信号系列を受信する受信部と、
    前記受信部において受信した信号系列を復調する復調部と、
    前記復調部において復調した信号系列に対する位相誤差を導出する導出部と、
    前記導出部において導出した位相誤差が小さい場合、前記復調部において復調した信号系列を軟判定し、前記導出部において導出した位相誤差が大きい場合、前記復調部において復調した信号系列のうちの既知信号の部分に対して、軟判定を実行しながら、前記復調部において復調した信号系列のうちのデータ信号の部分に対して、軟判定のうちの信頼性の低い部分にて硬判定を実行する判定部と、
    前記判定部において判定した信号系列のうち、既知信号の部分の値を取得し、当該取得した値をもとに、前記復調部において復調した信号系列の位相を確定する確定部と、
    前記確定部において位相の確定がなされた信号系列であって、かつ前記判定部において判定した信号系列のうち、データ信号を復号する復号部と、
    を備えることを特徴とする受信装置。
  2. 前記判定部は、
    前記復調部において復調した信号系列の中から、既知信号が配置されるべきタイミングを特定することによって、既知信号の部分とデータ信号の部分とをそれぞれ特定する特定部と、
    前記特定部において特定した既知信号の部分に対して、複数の値のうちのいずれかを選択するように軟判定を実行する手段と、前記特定部において特定したデータ信号の部分に対して、軟判定での複数の値のうち、低い信頼性に相当したふたつの値を有効にして硬判定を実行する実行部と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
  3. 前記確定部は、
    前記判定部において軟判定した既知信号の部分の符号と、前後の既知信号の部分の符号との関係が既知信号での関係と異なっている場合に、当該既知信号の部分に対する信頼性と、前後の既知信号の部分に対する信頼性とを反映しながら、当該既知信号の部分の位相スリップを検出する検出部と、
    前記検出部において位相スリップを検出した場合、前記既知信号の部分と次の既知信号の部分との間に配置されたデータ信号の部分に対して、位相の回転を実行する回転部と、 を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の受信装置。
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