JP4033511B2 - 基板処理装置及び方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばプラズマ処理装置のように、例えば半導体基板を収めた反応室内で反応生成物を半導体基板に作用させて当該半導体基板を処理するような基板処理装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体ウエハに対して成膜や、スパッタリング等の処理を行うためのプラズマ処理装置は、図5及び図6に示すように、上記半導体ウエハに対して処理を行う反応室1と、半導体ウエハを保持し反応室1への半導体ウエハの出入を行う搬送機構5及び該搬送機構5の駆動機構が収められた予備室2とが隣接して設けられている。又、図5ではその図示を省略しているが、反応室1には、図6に示すように、電極21上に半導体ウエハ30を保持するための爪部31が設けられている。該爪部31は、電極21上に載置された半導体ウエハ30の周縁部30aに接触するリング部32と、半導体ウエハ30の厚さ方向であって反応室1の底板1a側へリング部32から突設する脚部33と、該脚部33の先端部分に取り付けられた昇降リング34とを有する。このような爪部31は、反応室1の外部に設けた駆動装置35にて底板1aを介して昇降リング34が半導体ウエハ30の厚さ方向へ、基板解放位置36と基板保持位置37との間で昇降される。したがって、駆動装置35にて爪部31が基板保持位置37に配置されたときには、電極21上に載置された半導体ウエハ30の周縁部30aにリング部32が当接して半導体ウエハ30を電極21へ保持する。一方、駆動装置35にて爪部31が基板解放位置36に配置されたときには、上記周縁部30aとリング部32との当接は解除され半導体ウエハ30の保持は解除される。
尚、図5及び図6において、電極21への電源は図示を省略している。
【0003】
又、反応室1と予備室2とは、搬送機構5及び半導体ウエハ30が通過可能なゲート通路43を介して連通している。又、反応室1内が真空状態であっても予備室2は大気圧状態となることから、ゲート通路43の予備室2における予備室側開口部43aが設けられる、予備室2の内壁41には、反応室1と予備室2とを遮断する開閉可能なゲート3が設けらている。ゲート3の反応室対向面42において内壁41に接触する部分には、反応室1と予備室2との気密を保つためのO−リング6が取り付けられている。このような構成では、ゲート通路43の壁面及び該ゲート通路43にさらされるゲート3の反応室対向面42には、反応時に反応室1内で生成される反応生成物が付着することになる。
よって、従来より、ゲート通路43の壁面における上記反応生成物の除去を容易にするため、ゲート通路43の壁面に沿った形の管状体でありゲート通路43に着脱可能なカバー4をゲート通路43に嵌め込んでいる。カバー4を用いることで、上記反応生成物はカバー4の内面に付着するのでゲート通路43部分への付着はなく、カバー4を交換することで容易に上記反応生成物を除去可能とすることでメンテナンス性を良くしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一般にゲート3の反応室対向面42やO−リング6の近傍部分は、カバー4のような覆いを設けることが困難である。よってメンテナンス時には、この部分に付着した上記反応生成物の除去に多くの時間を費やすことになり、又、この部分の上記反応生成物は、O−リング6部分でのリーク発生の原因となったり、ダスト源となるため、プラズマ処理装置のメンテナンスサイクルを早める大きな要因となる。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、ゲート部分でのリーク発生防止及びメンテナンス性の向上を図ることができる基板処理装置及び方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1態様である基板処理装置は、保持台に保持される基板を内部に収納し処理工程時には上記基板に反応生成物にて当該基板の処理が行なわれる処理室であって、上記基板の移送を行う移送機構が通過可能なゲート通路を有すると共に、上記ゲート通路における上記処理室の外側の開口部に対して開閉自在であり閉時には上記処理室の気密を保持するゲートを有する処理室を備えた基板処理装置であって、
開口が形成されかつ上記ゲート通路の処理室側開口部を上記処理工程時に覆い上記ゲート通路への上記反応生成物の付着を防止するカバーと、
上記処理室に設けられると共に上記保持台の周縁部に配置され上記基板を上記保持台に保持する爪部と、
上記カバー及び上記爪部に接続され上記カバーが上記処理室側開口部を覆う遮蔽位置と上記処理室側開口部を覆わない非遮蔽位置との間にて上記ゲート通路の延在方向に対して直交方向へ上記カバー及び上記爪部を移動させ上記処理工程時には上記カバーを上記遮蔽位置へ移動する駆動装置と、
を備えたことを特徴とする。
【0006】
本発明の第2態様である基板処理方法は、ゲート通路を通り基板を処理室へ移送して上記処理室内に収納した後、開口を有しかつ上記ゲート通路への反応生成物の付着を防止するカバーにて上記ゲート通路の処理室側開口部を覆うと共に、上記処理室に設けられ保持台の周縁部に配置された爪部を上記カバーと同時に駆動させることで上記基板を上記保持台に保持し、その後、上記処理室内の基板に対して上記反応生成物を作用させて処理を行うことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態の基板処理装置及び基板処理方法について図を参照しながら以下に説明する。尚、上記基板処理方法は、上記基板処理装置にて実行されるものである。又、本実施形態では、保持台の機能を果たす一例が電極21に相当する。又、処理室の機能を果たす一実施形態が反応室1に相当する。又、処理室の外側の開口部は、予備室側開口部43aに相当する。又、基板に相当するものとして本実施形態では半導体ウエハ30を例に採るが、上記基板は例えば液晶用基板等も含まれる概念である。
尚、図1から図3において、電極21へ電力を供給する電源の図示、及び反応室1及び予備室2の天井部分にそれぞれ設けられる開閉可能な蓋の図示は省略している。又、本実施形態では、予備室2は反応室1と同様に密閉可能な構造を採るが、これに限定されるものではなく、密閉されていない空間をも含む概念である。
又、基板処理装置の機能を果たす一実施形態として、本実施形態ではプラズマCVD装置を例に採るが、これに限定されるものではない。即ち、反応室1内において基板に対して処理を行う際に、反応生成物がゲート通路43等に付着するような処理装置に対して本実施形態の基板処理装置及び方法は適用可能である。
【0008】
本実施形態の基板処理装置91では、反応室1内で半導体ウエハ30に対する処理が行われるとき、反応室1におけるゲート通路43の開口である反応室側開口部43bを覆い上記反応生成物がゲート通路43へ付着するのを防止するカバー50を反応室1内に設けたものである。
【0009】
カバー50は、図1に示すように、遮蔽板51と該遮蔽板51が取り付けられる台座52とを有する。
遮蔽板51は、反応室1の内壁1bに沿うように形成され、かつ反応室側開口部43bのすべてを覆うように、図4に示す反応室側開口部43bの幅寸法Iに対してより大きい幅寸法IIを有する帯状の薄板である。尚、本実施形態では、上記幅寸法Iは約230mmであり上記寸法IIは約250mmである。このような遮蔽板51は、例えばアルミニウムや、例えばSUS316のようなステンレスの金属材にて作成するのが便利である。又、カバー50には上記反応生成物が付着するが、付着した反応生成物がカバー50から剥離したときには半導体ウエハ30を汚染することにもなる。よって、上記反応生成物の剥離を防止するために、少なくとも遮蔽板51の半導体ウエハ30に対向する側面53には、遮蔽板51がアルミニウムにてなる場合には硬質アルマイトを施すのが望ましく、遮蔽板51がステンレスにてなる場合にはその表面をブラスト処理するのが望ましい。
【0010】
台座52は、反応室1の周囲に沿って延在するものであり、本実施形態では反応室1が円筒形であり、又、反応室1の中央部には電極21が設けられていることから、台座52は円環状の薄板からなる。尚、台座52の形状は円環状に限るものではなく、反応室1の形状に応じて変形すればよい。又、台座52は必ずしも全周にわたり連続する必要はなく、少なくとも後述の駆動装置35にてカバー50が駆動可能となるように設けられればよい。台座52の周縁部の一部分には、上記遮蔽板51が立設される。台座52に立設された遮蔽板51は、反応室1の内壁1bと約0.5mmのすき間を介して配置される。この程度のすき間であれば、反応生成物が該すき間を介してゲート通路43側へ付着することをほとんど防止することができる。又、上記底板1aに対向する台座52の底面52aには、後述の駆動装置35に備わるシャフトであって反応室1の底板1aを介して反応室1の外部から内部へ延在する昇降シャフト11の一端がネジ止めされる。よって、台座52及び遮蔽板51を有するカバー50は、駆動装置35にて半導体ウエハ30の厚さ方向に沿って非遮蔽位置55と遮蔽位置56との間で昇降される。又、本実施形態では、上記非遮蔽位置55にカバー50が配置されたときには、ゲート通路43から反応室1内へ搬送機構5が進入可能なように、遮蔽板51には開口54が形成されている。よって、カバー50が非遮蔽位置55に配置されたとき、即ち半導体ウエハ30に対して処理を行わないときには、ゲート通路43はカバー50によって遮蔽されておらず、一方、カバー50が遮蔽位置56に配置されたとき、即ち半導体ウエハ30に対して処理が行われるときには、ゲート通路43及びゲート3の反応室対向面42はカバー50の遮蔽板51によって遮蔽される。
尚、本実施形態では、反応室1の底板1a側からカバー50を駆動するように構成しているので、カバー50には開口54を設けているが、開口54は必ずしも必要なものではない。例えば反応室1の天井側からカバー50を駆動するような構造を採ったときには開口54は必ずしも必要ではない。
又、本実施形態では、カバー50は駆動装置35にて半導体ウエハ30の厚さ方向に沿って昇降するように構成しているが、これに限られるものではなく、例えば、反応室1の周囲に沿って半導体ウエハ30の周方向にカバー50を移動させてもよい。尚、この場合にも開口54は必ずしも必要ではない。
【0011】
又、本実施形態では、カバー50と爪部31との動作を連動させるために、台座52は爪部31の昇降リング34と一体的に形成されている。よって、本実施形態ではカバー50と爪部31とは一体的に形成されている。したがって、駆動装置35にてカバー50が上記非遮蔽位置55と遮蔽位置56との間で昇降するのと同時に、爪部31が上記基板解放位置36と基板保持位置37との間で昇降する。このような構成を採ることで、カバー50と爪部31との両者を駆動装置35のみにて駆動することができる。尚、上記台座52と上記昇降リング34とを着脱可能な構造としてもよい。
【0012】
駆動装置35は、台座52の周囲における直径位置の2点にて台座52を昇降するものであり、大別して、駆動源であるモータ19と、該モータ19によって回転されるナット部12,12と、該ナット部12の回転により半導体ウエハ30の厚さ方向に昇降するボールネジ10,10と、該ボールネジ10に対して同軸上に配置され接続される上記昇降シャフト11,11とを備える。
昇降シャフト11,11は、上述のようにその一端が台座52の底面52aに着脱自在に連結され、半導体ウエハ30の厚さ方向に沿って反応室1の底板1aを貫通して、さらに反応室1の底板1aに取り付けられたベローズ9,9の内部を貫通して反応室1の外部へ延在する。尚、ベローズ9,9は、昇降シャフト11,11をその軸方向に移動可能に支持するとともに反応室1内の気密を保持する。又、反応室1の底板1aへのベローズ9,9の取り付けも、O−リング18,18を介在させており、反応室1内の気密を保持している。
【0013】
昇降シャフト11,11の各他端は、昇降シャフト11と同軸上に沿って延在するボールネジ10A,10Bの一端にそれぞれ連結される。ボールネジ10A,10Bには、該ボールネジを中心としてその周方向に回転自在なナット部12A,12Bが係合している。又、各ナット部12A,12Bには、ボールネジ10A,10Bと同じ回転中心にて配されボールネジ10A,10Bの軸方向に沿って延在する支持部材20A,20Bの一端部がそれぞれ固定され、支持部材20A,20Bの各他端部には、支持部材20A,20Bと同じ回転中心にて第1プーリ15A,15Bが固定されている。これらの第1プーリ15A,15Bは、タイミングベルト14にて連結されている。よって、各ナット部12A,12Bは、第1プーリ15A,15B及びタイミングベルト14を介してボールネジ10の周方向に沿ってともに同方向へ同期して回転可能である。
さらに、反応室1の底板1aには、ベローズ9,9のフランジを介してケーシング29,29の一端が固定される。該ケーシング29,29は、ベローズ9,9、ナット部12A,12B等の部分を内部に収納する円筒形状であり、その他端部は、ベアリング29a,29aを介することで支持部材20A,20Bがボールネジ10の周方向へ回転可能として、支持部材20A,20B及びナット部12A,12Bを支持する。よって、ナット部12A,12B、支持部材20A,20B、及び第1プーリ15A,15Bは、ケーシング29,29にてボールネジ10A,10Bの軸方向への移動が禁止される。
さらに、いずれか一方の支持部材、例えば支持部材20Aの他端部にはさらに、支持部材20Aと同じ回転中心にて第2プーリ16が取り付けられ、該第2プーリ16は、タイミングベルト13を介してモータ19の出力軸に設けた第3プーリ17に連結される。よって、モータ19が動作することで、第3プーリ17、タイミングベルト13、第2プーリ16、及び支持部材20Aを介して上記一方のナット部12Aは上記周方向へ回転される。又、これと同時に、支持部材20Aに固定されている第1プーリ15Aも上記周方向へ回転する。第1プーリ15Aが回転することで、タイミングベルト14、プーリ15Bを介してナット部12Bも同期して回転する。上述のようにナット部12A,12Bは、ケーシング29,29を介して反応室1の底板1aに支持されていることから、ナット部12A,12Bは昇降しない。よって、ナット部12A,12Bが回転することでボールネジ10A,10Bが半導体ウエハ30の厚さ方向に昇降し、それによって昇降シャフト11,11が昇降し、さらにカバー50及び爪部31が昇降することになる。又、タイミングベルト14を介してボールネジ10A及びボールネジ10Bの両方を同期して駆動していることで、カバー50及び爪部31を水平に維持した状態で昇降させることができる。
尚、各ボールネジ10A,10Bの端部は、それぞれボールネジ10A,10Bの周方向へ回転可能な状態でフレーム26に取り付けられている。又、ケーシング29,29は、図1では仮想線にて示されている。
【0014】
尚、本実施形態では上述のようにカバー50及び爪部31の両者を昇降させることによる重量上の問題から、台座52の昇降を2点にて行うものであるが、カバー50及び爪部31の軽量化が図られた場合や、カバー50のみを昇降される場合等には、台座52の昇降を一点支持にて行うこともできる。
【0015】
このように構成される基板処理装置91の動作を以下に説明する。
まず、反応室1内へ半導体ウエハ30を投入するとき、駆動装置35のモータ19を動作させて昇降シャフト11,11を上昇させることにより、カバー50は非遮蔽位置55へ上昇される。カバー50が非遮蔽位置55に位置することで、遮蔽板51の開口54とゲート通路43の反応室側開口部43aとは重なり、又、同時に爪部31は基板解放位置36に位置する。そして、予備室2のゲート3を開けた後、駆動装置27を駆動して半導体ウエハ30を保持した搬送機構5をゲート通路43、開口54を通過させ、搬送機構5は半導体ウエハ30を電極21上に載置する。半導体ウエハ30を電極21上に載置した後、駆動装置27により搬送機構5は予備室2へ戻る。
【0016】
ゲート3を閉じ、又、モータ19を動作させて昇降シャフト11,11を下降させることによりカバー50は遮蔽位置56へ配置される。カバー50が遮蔽位置56に位置することで、ゲート通路43は遮蔽板51にて覆われ、又、同時に爪部31は基板保持位置37に配置され半導体ウエハ30を電極21へ保持する。
尚、カバー50及び爪部31の昇降のストローク、即ち例えばカバー50における非遮蔽位置55と遮蔽位置56との間の距離は、約50mmであり、駆動装置35はこの50mmを約6.5秒で移動させる。このとき、移動開始直後及び移動終了直前におけるそれぞれ約10mmを移動するときの移動速度は、それ以外の部分を移動するときの移動速度に比べて低速となるように、モータ19は制御装置28にて動作制御される。これは、カバー50及び爪部31に付着した反応生成物が移動開始及び停止の衝撃により剥離するのを防止するためである。
遮蔽板51にてゲート通路43が覆われた状態で半導体ウエハ30には所定の処理が行われる。
【0017】
半導体ウエハ30への処理が終了した後、再び、モータ19を動作させて昇降シャフト11,11を上昇させることにより、カバー50を非遮蔽位置55へ、同時に爪部31を基板解放位置36へ配置する。そして、予備室2のゲート3を開けた後、駆動装置27を駆動して搬送機構5を反応室1へ移動させて半導体ウエハ30を保持させる。そして半導体ウエハ30を保持した搬送機構5を駆動装置27により予備室2へ戻す。このような動作を繰り返すことで各半導体ウエハ30の処理が実行されていく。
【0018】
カバー50及び爪部31には反応生成物が付着する。よって、カバー50及び爪部31を交換するときには、反応室1の天井部分の蓋を開けてカバー50の台座52と昇降シャフト11,11とを締結しているネジを外すことで、昇降シャフト11,11と台座52とを分離し、一体的に構成されたカバー50及び爪部31を反応室1内から取り出す。そして一体的に構成されている新たなカバー50及び爪部31を反応室1内へ配置し台座52を昇降シャフト11,11にネジにて締結する。
【0019】
このように本実施形態の基板処理装置91によれば、半導体ウエハ30の処理時において、ゲート通路43及びゲート3のO−リング6部分等は遮蔽板51にて遮蔽されているので、ゲート通路43へ付着する反応生成物は少なく、ましてゲート3のO−リング6のシール部に付着する反応生成物は極く少なくすることができる。したがって、ゲート通路43及びゲート3について反応生成物の除去作業が軽減されメンテナンス性の向上を図ることができるとともに、ゲート3部分でのリーク発生防止を図ることができる。さらに又、従来より反応室1内に備わる、半導体ウエハ30を保持する爪部31に対して、カバー50を一体的に形成する構造とし、又、カバー50の台座52と昇降シャフト11,11とをネジ止めするようにしたことから、よりメンテナンス性の向上を図ることができる。
又、本実施形態の基板処理装置91では、従来より反応室1内に備わる半導体ウエハ30を保持する爪部31とカバー50とを一体的に形成した構造を採用したことから、既存設備を改造する必要がないという効果もある。
【0020】
尚、上述の基板処理装置91では、駆動装置35について、ボールネジ10、タイミングベルト13,14、プーリ15,16,17、モータ19を備えた構造としたが、図3に示すように、真空シール用ベローズ24を貫通する昇降シャフト11を昇降シリンダ22にて直接昇降させる機構を採用することもできる。この場合、カバー50は一本の昇降シャフト11にて昇降されることから、反応室1内でカバー50が昇降シャフト11を中心として回転しないように、反応室1内には、台座52に係合しかつ台座52を昇降方向に案内する係合部材23を設ける。
【0021】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明の第1態様の基板処理装置及び第2態様の基板処理方法によれば、駆動装置に連結され移動されるカバーを反応室内に設け、基板への処理時には上記カバーにてゲート通路の反応室側開口部を覆い上記ゲート通路への反応生成物の付着を防止するようにしたことから、反応生成物がゲート通路及びゲートのシール部に付着するのを防止できる。したがって、付着した反応生成物の除去作業が軽減されメンテナンス性が向上し、かつメンテナンスサイクルの延長や、反応室からのリーク発生防止を図ることができる。さらに、上記カバーは駆動装置に連結して取り付けることから、さらにメンテナンス性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施態様の基板処理装置の構造を示す斜視図である。
【図2】 図1に示す基板処理装置の断面図である。
【図3】 図1に示す基板処理装置に備わる駆動装置の他の構成例を示す斜視図である。
【図4】 図1に示す基板処理装置に備わるカバーの大きさを説明するための図である。
【図5】 従来の基板処理装置の構造を示す斜視図である。
【図6】 図5に示す基板処理装置の断面図である。
【符号の説明】
1…反応室、2…予備室、3…ゲート、5…搬送機構、
21…電極、
30…半導体ウエハ、31…爪部、35…駆動装置、
50…カバー、51…遮蔽板、52…台座、
91…基板処理装置。
Claims (3)
- 保持台に保持される基板を内部に収納し処理工程時には上記基板に反応生成物にて当該基板の処理が行なわれる処理室であって、上記基板の移送を行う移送機構が通過可能なゲート通路を有すると共に、上記ゲート通路における上記処理室の外側の開口部に対して開閉自在であり閉時には上記処理室の気密を保持するゲートを有する処理室を備えた基板処理装置であって、
開口が形成されかつ上記ゲート通路の処理室側開口部を上記処理工程時に覆い上記ゲート通路への上記反応生成物の付着を防止するカバーと、
上記処理室に設けられると共に上記保持台の周縁部に配置され上記基板を上記保持台に保持する爪部と、
上記カバー及び上記爪部に接続され上記カバーが上記処理室側開口部を覆う遮蔽位置と上記処理室側開口部を覆わない非遮蔽位置との間にて上記ゲート通路の延在方向に対して直交方向へ上記カバー及び上記爪部を移動させ上記処理工程時には上記カバーを上記遮蔽位置へ移動する駆動装置と、
を備えたことを特徴とする基板処理装置。 - ゲート通路を通り基板を処理室へ移送して上記処理室内に収納した後、開口を有しかつ上記ゲート通路への反応生成物の付着を防止するカバーにて上記ゲート通路の処理室側開口部を覆うと共に、上記処理室に設けられ保持台の周縁部に配置された爪部を上記カバーと同時に駆動させることで上記基板を上記保持台に保持し、その後、上記処理室内の基板に対して上記反応生成物を作用させて処理を行うことを特徴とする基板処理方法。
- 上記カバーによる上記処理室側開口部を覆う動作は、上記処理室内へ収納された上記基板を上記処理室内の上記保持台への保持と同時に行なわれる、請求項2記載の基板処理方法。
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