JP4032012B2 - アーキングホーン金具およびその取付構造 - Google Patents

アーキングホーン金具およびその取付構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気導体を介して電力を供給するための設備に落雷対策などのために設けられるアーキングホーンと、このアーキングホーンが取り付けられる碍子装置を含む据付け構造とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
アーキングホーンを備える碍子装置を支持する構造として、導電線路と接続する電気導体やケーブルを、碍子装置内を引き通して据付ける取付固定構造があって、従来からよく用いられている。地中送電線路においては、架空電線と地中配設ケーブルとを接続する箇所における気中終端接続部があって、碍子装置を含む固定構造を形成している。
図7は、従来から用いられている碍子装置固定構造の一例を示す概観図である。この図での碍子装置固定構造100は、碍子装置10とこれを据付ける支持架台50を備え、碍子装置10の内部には挿通する電気導体を有し、上部にある導体ロッド14から下部にあるケーブル15へと導電接続を行なう。そして、碍子装置10を介した上下の位置には、上部アーキングホーン金具20と下部アーキングホーン金具30とを備える。
【0003】
碍子装置10の碍子本体11は、磁気やポリマーなど絶縁材料から形成され、上部にいくに従って漸次径縮小するような筒状の形状となっており、外部には笠状の円周襞を、等間隔多段状にして多数の個数を有する。
碍子本体10は径が小さい方を天の方向にして、筒状の全体形状が天地(上下)方向の位置となるようにして配置される。そして、碍子本体10は、底面付近から横方向に突出した腕状支持部材13と、これをさらに支持するための支持碍子12とを介して、支持架台50に据え付け固定される。
碍子装置10の上部から天方向に導出されている導体ロッド14には、羽子板状の端子金具(41と42)が連結接続されており、端子金具42には、架空電線と連結する電線43が圧縮接続などによって繋がれて電気的に接続される。
【0004】
図7において、2組のアーキングホーン金具(20と30)に着目すると、これらのアーキングホーン金具は、落雷などの事故において生じる過大な電流を、上下2組のアーキングホーン間で放電させ、大地に逃がすように構成されている。上部アーキングホーン金具20は充電側金具であって、碍子装置10上部にある導体ロッド14に取り付けられて接続配置される。そしてこの金具20は、導体ロッド14と接続するための取付用金具21とこれに連結接続される電極ロッド体22を有し、電極ロッド体22はL字状にして下方に曲げられ、その先端部には先端球状体23を有する。
【0005】
下部アーキングホーン金具30は放電側金具であって、上方向に向けた真っ直ぐな電極ロッド体32を有する。電極ロッド体32はやはりその先端部には先端球状体33が設けられ、取付板31と締付部材31'を介して、碍子装置10を支持する支持架台50に取り付けられる。
上部アーキングホーン金具20における下向きの先端球状体23付きの電極ロッド体22と、下部アーキングホーン金具30における上向きの先端球状体33付きの電極ロッド体32とは、先端球状体が相対して、ロッドが同一線状に位置されるよう配置され、放電が効率的に行なわれるよう構成される。
【0006】
図8は、従来の上部アーキングホーン金具20を拡大して示す概観説明図である。この金具は、取付用金具21とL形の電極ロッド体22と先端球状部23との各構成要素を備えて構成される。取付用金具21は、両端または両側に円形開口部(21c,21c')をもつ筒状体の形状で、その断面は略Ω字形状をなして、内部には導体ロッド14を受け入れて把持固定するためのロッド受入部21aを有し、一方のみのスリット開閉分離が可能な締付け部とするために、スリット平面21eを設ける。このスリット面21eは、ロッド受入部21aに導体ロッド14を挿入しやすくするとともに、挿入した後に導体ロッド14を受け入れて締め付け固定するのに用いられ、このスリット平面21eの内部側の端部は、両端にある開口部(21c,21c')を結んだ直線からなる。
従来におけるこの取付用金具21は、各構成部材である取付用金具21、L形の電極ロッド体22、先端球状部23は、それぞれが別々に製造され、周知の連結接合手段によって一体化されて構成されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のアーキングホーン金具およびその取付構造においては、つぎのような問題点がある。
()金具の取付作業について
従来のアークホーン金具20が備える円筒形状の取付用金具21は、導体ロッド14の挿入方向の一辺でスリット的な僅かな開閉ができるだけの把持構造であるので、導体ロッド14に取付用金具21を取り付ける場合は、導体ロッド14の端部から取付用金具21をかぶせて挿入するような動作が必要となる。このため、導体ロッド14に付属する端子金具(41、42)が既に接続してある場合では、これらの端子金具(41、42)をすべて取り外しておかなければ、取付け作業ができない。すなわち、既設の設備に取り付けてあるアーキングホーン金具について、その取り替えや追加を行なう場合には、金具の脱着作業が非常に複雑で手間がかかるものとなり、コストアップにつながる。
また、下部側にあるアークホーン金具30については、支持部材51から略水平に突設して配置される取付用金具31において、電極ロッド体32の取付作業と方向や位置決めとが確実で容易にできることが現場サイドから要求されており、取付用金具31自体の構造改良やそのコストダウンが望まれていた。
【0008】
()アーキングホーン電極の先端の形状について
従来のアーキングホーン電極の先端形状は、図7または図8に示すように、ロッド径よりもかなり大きい径を有する突出型の先端球状体(23、33)となっており、このような拡大径の先端球状体(23、33)は、落雷等の放電効果を高くするための対策として必要とされていた。ところが、このような構造は、落雷等の影響で損傷した場合に、先端球状体(23、33)のみ取り替えるわけにはいかず、アーキングホーン金具30の全体を取り替える必要があるので、その作業負担が大変な大きなものとなる。また、従来のアーキングホーン金具の設計自体が複雑であって、部品点数や工数も多くて製造コスト高にもつながっていた。
()材料について
従来のアーキングホーン金具では、主要な構成部材は真鍮材料によって製造されており、その材料の使用にもとづく製品の性能や製造コストに関して、将来的に見て見直しを行なう必要があった。
【0009】
本発明によるアーキングホーン金具およびその取付構造は、上述したような従来技術の問題点を鑑みてなされたものであり、アーキングホーン金具とそれが係わる構成部材や取付構造に関して、取り付け/取り替えにかかる作業性の向上、部材の配置決定や組み合わせにかかる精度や確実性の向上、金具や構造の簡素化、製品性能の向上、コスト低減などを可能とした、アーキングホーン金具に関する新規な技術を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明によるアーキングホーン金具およびその取付構造は、次のような手段を備える。
(1)電極ロッド体と、この電極ロッド体の一端に連結接続するとともに、内部に他部材に受け入れて挟持により一体的に連結接続するための取付用金具と、を備えて構成されるアーキングホーン金具であって、
前記取付用金具は、それぞれが分離可能な2つの挟持体と、これら挟持体を他部材と共に締め付けるための2組の締付部材とを有し、
前記2つの挟持体の内側には前記他部材を受け入れるための部材受入部を有し、この部材受入部の両側には前記2組の締付部材を挿通させるための部材挿通穴を有し、構成されるアーキングホーン金具とした。
【0011】
(2)電極ロッド体と、この電極ロッド体の一端側に連結接続して他部材に取り付けるための取付用金具と、を備えて構成されるアーキングホーン金具であって、
前記取付用金具は、それぞれが分離可能な2つの取付板と、これら2つの取付板の厚みを調整するための調整板と、を有し、
前記2つの取付板はそれぞれが同形の横長板状体であって、その一方端側には電極ロッド体用穴部を、他方端側には取付用穴部を、有し、
これら2つの取付板は、電極ロッド体用穴部が合わされて2つが重ねられ、ここに電極ロッド体を挿通させて締結部材によりこれを連結接続し、
これら2つの取付板の取付用穴部のある側は、互いに離間されてそれぞれが別々の位置に配置されるとともに、前記調整板を介して高さ調整がなされて他部材に据付けられ、構成されるアーキングホーン金具とした。
【0012】
(3)(1)または(2)のアーキングホーン金具において、
前記電極ロッド体の先端形状は、ロッド径の方向に突出することのない略半球形状にして構成されるアーキングホーン金具とした。
(4)(1)または(2)のアーキングホーン金具において、
前記電極ロッド体および取付用金具は、鉄製材料から構成されるアーキングホーン金具とした。
【0013】
(5)2組のアーキングホーン金具と支持架台に据付けられる碍子装置とを含んで構成されるアーキングホーン取付構造であって、
前記碍子装置は筒状形状で内部を挿通する電気導体を有し、この電気導体の一方端側は前記支持架台を挿通して導出され、また他方端側は外部導体接続用の導電ロッドとして形成され、
前記アーキングホーン金具のうち、上部のアーキングホーン金具は前記導電ロッドに、下部のアーキングホーン金具は前記支持架台に、それら2つの先端部が向き合うようにして取り付けられ、
前記上部のアーキングホーン金具としては(1)に記載のアーキングホーン金具が、また前記下部のアーキングホーンとしては(2)に記載のアーキングホーン金具が適用され、構成されるアーキングホーン取付構造とした。
【0014】
【発明の実施の形態】
つぎに、本願発明によるアーキングホーン金具とその取付構造の実施の形態について、図1〜図6を参照して詳細に説明する。
まず、図1は、本願発明にかかるアーキングホーン金具及びその取付構造を示す、碍子装置固定構造の一例を示す概観図である。この図1での碍子装置固定構造200は、碍子装置10を天地方向にして据付ける支持架台50を備え、碍子装置10の内部には挿通される電気導体を有し、上部の導体ロッド14から下部のケーブル15へと導電接続を行なう。碍子装置10を介した上下の位置には、上部アーキングホーン金具60と下部アーキングホーン金具70とを備える。碍子装置10の上部から天方向に導出されている導体ロッド14には、さらに羽子板状の端子金具(41、42)が連結接続されており、端子金具42には、架空電線から連結接続される電線43が圧縮接続などによって繋がれて電気的に接続される。
【0015】
本願発明にかかるアーキングホーン金具60は上部にある充電側金具であって、 取付用金具61と電極ロッド体62を備える。取付用金具61は、碍子装置10の上部から天方向に導出される導体ロッド14に取り付けられて、これを挟持によって接続する。そして、電極ロッド体62はその一端が、取付用金具61に連結接続されており、この電極ロッド体62は水平に伸ばして途中からL字状にして下方に曲げられる全体形状をなし、その先端部の形状は、従来のような径拡大突出型の先端球状体ではなく、ロッド径の方向の面には突出することのない略半球形状にして構成されている。
【0016】
また、アーキングホーン金具70は碍子装置10の下部の取付板(71a、71b)から天方向に伸ばした放電側金具であって、真っ直ぐな電極ロッド体72を有する。この電極ロッド体72はやはりその先端部は突出型球状体ではなく、取付板(71a、71b)と複数の締付部材73を介して、碍子装置10下部にある支持架台50の水平な支持部材51に取り付けられる。
上部アーキングホーン金具60における下向き電極ロッド体62と、下部アーキングホーン金具70における上向きの電極ロッド体72とは、先端が相対するような同一線状に配置され、放電が効率的に行なわれるよう構成される。
【0017】
図2は、本願発明にかかる上部のアーキングホーン金具60の概観説明図であり、それぞれの図は、(1)は全体の上面図、(2)は全体の側面図、(3)は取付用金具の一例を示す図、(4)は取付用金具の別の例を示す図、である。
図2(1)及び(2)に示すように、このアーキングホーン金具60は、取付用金具61とL形に曲折された電極ロッド体62とを有する。電極ロッド体62はL形湾曲部62'において約90°曲げられ、先端部62''はロッド径面の方向に突出しない略半球形状になるように形成される。電極ロッド体62の他方の端部62'''は、取付用金具61の挟持部a1に配設された穴部a4に嵌合されて溶接部a5により堅固に接合される。
【0018】
取付用金具61は、図2(1)に示すように、それぞれが上下(水平方向では左右)に2つに分離可能な2つの挟持体(a1、a2)と、これら挟持体(a1、a2)を他部材を内包して共に締め付けるための2組の締付部材(b1、b2)とを有する。そして、2つの挟持体(a1、a2)の内側には、ロッド状の他部材を受け入れるための部材受入部a3を有し、この部材受入部a3の両側には2組の締付部材(b1、b2)を挿通させるための部材挿通穴を設ける。締付部材b1に対する部材挿通穴は(a1'−a2')であり、締付部材b2に対する部材挿通穴は(a1''−a2'')である。この取付用金具61は、2つの挟持体(a1、a2)にある部材受入部a3にロッド状の他部材を配設して、他部材の両サイドから締付部材(ボルト、ナット、ワッシャー)によって締め付けるタイプの挟持構成であり、分離両サイド挟持式の締付把持部の構造ということができる。
【0019】
図2(3)および(4)は、取付用金具の他の例を示す図である。図2(3)は、部材受入部a13に他部材として径の大きいロッド棒状体を受けいれる設計のため、部材受入部a13の内径をφとして、挟持体(a10、a11)の外側にかなりの円環状のふくらみ部分(a10'、a11')を設けたものである。また、図2(4)は、2つの挟持体(a20、a21)のうち、片方の挟持体a20は扁平な形状として、他方の挟持体a21に部材受入部a23に設けることとして設計したので、挟持体a21は外側にふくらみ部分a23を有する。なお、2つの挟持体(a1とa2)に部材受入部a3を設ける際の設計については、受け入れる他部材との兼ね合いにより、種々様々な設計が可能であって、図2に示したものは一部の例にすぎない。
【0020】
図3は、下部のアーキングホーン金具70(図1)の一例を示す図であって、この金具の取り付け時を想定して各構成部材を分解して示す。アーキングホーン金具70は、電極ロッド体72と、それぞれが別々に分離可能な2枚の取付板(71a、71b)と、を有するとともに、2枚の取付板を重ねて取り付けるにあたり、これら2つの取付板(71a、71b)の厚みの差異を調整するための調整板74を備える。
【0021】
電極ロッド体72の下端側にはネジ部72'を有し、この部分を2つの取付板(71a、71b)の電極ロッド体用穴部(71a'、71b')に挿入し、螺合して挟持する締付部材(73'、73'')によって締付けることにより、電極ロッド体72と取付板(71a、71b)とは一体的に連結接合がなされる。そして、取付板(71a、71b)の他方端にある取付用穴部(71a''、71b'')を用いて、水平方向に配設された2つの支持部材(51a,51b)の取付穴部(51a',51b')の位置に別々に取り付けられて固定され、アーキングホーン金具70全体の据付け作業が完了する。
【0022】
図3に示すように、2枚の取付板(71a、71b)はそれぞれが矩形横長の同形の板状体であって、その一方端側には電極ロッド体用穴(71a'、71b')を、他方端側には取付用穴(71a''、71b'')を有しており、これら2枚の取付板(71a、71b)は、電極ロッド体用穴(71a'、71b')が合わされて2枚が重ねられ、ここに電極ロッド体72のネジ部72'を挿通させ、締結部材(73'、73'')によりこれを連結接続する。
【0023】
これら2枚の取付板(71a、71b)はそれぞれが板厚を有しているので、板厚の高さ調整のために調整板74を用意する。2枚の取付板(71a、71b)を重ねて、そのまま水平位置の支持部材(51a,51b)に取付けて配置するときには、上にある取付板(71a)が傾むくので設定寸法に狂いを生じる。そこで、上になる取付板(71a)の側に別体の調整板74を介在させることにより、取付板(71a)の水平位置に保持して配置することができる。このようにして、2枚の板を配置するにあたっての水平高さの調整が可能となる。
【0024】
図3において、例えば、2枚の取付板(71a、71b)は同じ厚みt1の板を用いたとき、調整板74も同じ厚みt1のものとする。そして、取付用穴(71a'',71b'')のある側は、互いに離間されてそれぞれが別々の位置にある支持部材(51aと51b)に配置される構成であるので、2つの支持部材(51aと51b)の水平高さを平行に配置するためには、上側にある取付板71aの下の位置に調整板74を介して、支持部材51b上に据付け固定する。
【0025】
このように、2枚の取付板(71a、71b)は適切な水平高さになるよう調整されて配置設定がなされるので、アーキングホーン金具の組み立てや取付けにおいて、位置ズレ・寸法くるい・ガタツキを生じることがなく、信頼性の高い製品の設計および取付け作業が可能となる。
なお、取付板71aの穴部71a''、調整板74の中央の穴部74a、支持部材51bの取付穴部51b'は、それぞれ同じ位置にくるよう設定され、それぞれの穴部は同じ大きさの径からなる丸穴となるよう設計がなされるとよい。
【0026】
図4は、下部のアーキングホーン金具の例を部材別に示す図である。図4(1)は電極ロッド体72を、(2)は取付板(71aまたは71b)を、(3)および(4)は調整板(74',74'')を示す。ここでの取付板(71a)は、矩形横長の平板形状であって厚みt1を有し、四角は切り欠かれてコーナー部71cを形成している。コーナー部71は略丸形や切り欠き三角形状などにして角の出ない形状とするのがよい。左右の両端側には、取付用穴部(71a'')と電極ロッド体用穴部(71a')とを備え、ここの取付用穴部(71a'')は径θ1の丸穴とする。ここで使用される2枚の取付板(71aと71b)は全く同じ形状の板として、材料としては鉄製のものが用いられるとよい。
(3)および(4)に示すものは調整板(74',74'')であって、厚みはそれぞれt2とt3であり、四角は切り欠かれて、中央には径(θ3、θ4)の丸穴(74'a、74''a)を有する。ここでの径(θ3、θ4)は、取付板71aの穴部71a''の径θ1に合わせる。
【0027】
図4を参照するに、2枚の取付板(71aと71b)を同じものとした場合は、その厚みも同じでt1であるので、調整板74'の厚みt3は、取付板(71aまたは71b)の厚みt1に等しくなる。
また、2枚の取付板(71aと71b)の厚み(t1とt2)が異なる場合は、2枚重ねられたときに下に位置する取付板(71aまたは71b)の厚み(t1またはt2)と調整板74'の厚みt3とを等しくするとよい。
なお、(3)および(4)に示す調整板(74',74'')を用いるにあたって、その厚み(t3、t4)は様々なものが用意されていれば、取付現場で厚さや位置を調整する場合に大変便利である。
【0028】
図5は、下部アーキングホーン金具70(図1参照)の他の例を示す分解図である。アーキングホーン金具70は、電極ロッド体72と、それぞれが別体で分離可能な2つの取付板(80aと80b)を有するとともに、水平な支持部材(51c、51d)に取付けるにあたり、これら2つの取付板(80aと80b)の厚みの差異を調整して水平位置を出すために、調整板90を備える。
図6に示すように、2枚の取付板(80aと80b)はそれぞれが同形の横長板状体ではあるが、左右の両端部の形状は円形であるものの、その寸法は左右で大きく異なる。電極ロッド体用穴81aがある側の端部81Aと、取付用穴82aがある側の端部82Aとについて、その形状を比較すれば、端部81Aはかなり小さく、端部82Aは大きい。そして、取付板80aには中央やや左寄りに段差部83aが設けられ、取付板80aの厚さをt10とすれば、全体厚さは一様であるものの、段差t11を有する略平板形状をなす。
図6(3)の調整板90についてはもその厚みをt12とし、2枚の取付板(80aと80b)の厚みを同じt10とすれば、t12とt10とは等しくなる。調整板90の厚みt12については、取付板(80aと80b)の厚みや配置の兼ね合いにより適宜に設計がなされればよい。
【0029】
【発明の効果】
本発明では、以下に記載されるような格別な効果を奏する。
構成(1)について
従来のアークホーン金具の構造では、上部導体棒(上部ロッド)に取りつけた羽子板状の端子金具を外さないと脱着することができなかったものであるが、本願発明によれば、2分割型で受入れ部材の両側から挟持する構造としたので。上部導体棒に取り付けられた既設の端子を外すことなく、アーキングホーン金具の取り外しが可能となって、取付作業性が大幅に向上できる。また、この金具を単独に使用すれば被接地金具としても使用できる。
【0030】
構成(2)について
平板な取付用金具を2枚重ねて用いることにして、取付配置の構造を安定化させるとともに、調整板により高さや水平方向の寸法調整が自在となり、組み立て精度や作業性の向上に寄与する。
構成(3)について
アーキングホーンの先端部は、棒状体のままの先端略半円球形とし、突出しないようにして簡素化したので、製造コストのダウンに大きく貢献する。本願発明によるものは、従来の突出型円球形状と比べても、50%閃落電圧特性に差異はなく、機能的には何らの問題もない。しかも、アーキングホーンの先端がアーク溶損した場合でも、現場でサンダー削り、ローバル塗布することにより容易に再生することができるので、従来のようにアーキングホーン金具全体を取り替える必要もなくなる。
【0031】
構成(4)について
従来のアーキングホーン金具の構成部材は真鍮製であったものであるが、本願発明では新規の材料として鉄を採用して金具の設計及び構造を新たに行なうことにより、製造コストは従来品の半分以下にまでダウンさせることが可能となる。構成(5)について
新規な構成のアーキングホーン金具を採用して、碍子装置を含むアーキングホーン金具の取付け構造を再構築できるので、大幅なコストダウンと取付け作業性の向上が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明によるアーキングホーン金具取付構造の一例を示す概観図である。
【図2】本願発明によるアーキングホーン金具の一例を示す概観図であり、(1)は上面図、(2)は側面図、(3)と(4)は取付用金具の別の例を示す。
【図3】下部に用いるアーキングホーン金具の一例を示す図であって、この金具の取り付け時を想定して各構成部材を分解して示した構成図である。
【図4】下部に用いるアーキングホーン金具の1例を部材別に示す図である。
【図5】下部に用いるアーキングホーン金具の別の例を示す図であって、この金具の取り付け時を想定して各構成部材を分解して示した構成図である。
【図6】下部に用いるアーキングホーン金具の別の例を部材別に示す図である。
【図7】従来におけるアーキングホーン金具取付構造を示す概観図である。
【図8】従来における上部アーキングホーン金具を示す概観図であり、(1)はその上面図、(2)はその側面図である。
【符号の説明】
60,70 アーキングホーン金具
62,72 電極ロッド体
61 取付用金具
a1,a2,a10,a11,a20,a21 挟持体
b1,b2,73,73',73'' 締付部材
a3,a13,a22 部材受入部
a1',a2',a1'',a2'' 部材挿通穴
71a,71b,80a,80b 取付板
74,74',74'',90 調整板
71a',71b',81a,81b 電極ロッド体用穴部
71a'',71b'',82a,82b 取付用穴部
62'',72'' 電極ロッド体の先端部
50 支持架台
10 碍子装置
14 導体ロッド
200 碍子装置固定構造
15 ケーブル15
60 アーキングホーン金具(上部)
70 アーキングホーン金具(下部)
41,42 端子金具

Claims (4)

  1. 電極ロッド体と、この電極ロッド体の一端側に連結接続して他部材に取り付けるための取付用金具と、を備えて構成されるアーキングホーン金具であって、
    前記取付用金具は、それぞれが分離可能な2つの取付板と、これら2つの取付板の厚みを調整するための調整板と、を有し、
    前記2つの取付板はそれぞれが同形の横長板状体であって、その一方端側には電極ロッド体用穴部を、他方端側には取付用穴部を有し、
    これら2つの取付板は、電極ロッド体用穴部が合わされて2つが重ねられ、ここに電極ロッド体を挿通させて締結部材によりこれを連結接続し、
    これら2つの取付板の取付用穴部のある側は、互いに離間されてそれぞれが別々の位置に配置されるとともに、前記調整板を介して高さ調整がなされて他部材に据付けられ、構成されることを特徴とするアーキングホーン金具。
  2. 請求項に記載のアーキングホーン金具において、
    前記電極ロッド体の先端形状は、ロッド径の方向に突出することのない略半球形状にして構成される、ことを特徴とするアーキングホーン金具。
  3. 請求項に記載のアーキングホーン金具において、
    前記電極ロッド体および取付用金具は、鉄製材料から構成される、ことを特徴とするアーキングホーン金具。
  4. 2組のアーキングホーン金具と支持架台に据付けられる碍子装置とを含んで構成されるアーキングホーン取付構造であって、
    前記碍子装置は筒状形状で内部を挿通する電気導体を有し、この電気導体の一方端側は前記支持架台を挿通して導出され、また他方端側は外部導体接続用の導体ロッドとして形成され、
    前記アーキングホーン金具のうち、上部のアーキングホーン金具は前記導体ロッドに、下部のアーキングホーン金具は前記支持架台に、それら2つの先端部が向き合うようにして取り付けられ、
    前記上部のアーキングホーン金具としては、
    電極ロッド体と、この電極ロッド体の一端を連結接続するとともに、内部に他部材に受け入れて挟持により一体的に連結接続するための取付用金具と、を備えて構成されるアーキングホーン金具であって、
    前記取付用金具は、それぞれが分離可能な2つの挟持体と、これら挟持体を他部材と共に締め付けるための2組の締付部材と、を有し、
    前記2つの挟持体の内側には前記他部材を受け入れるための部材受入部を有し、この部材受入部の両側には前記2組の締付部材を挿通させるための部材挿通穴を有し、構成されるアーキングホーン金具が、
    また前記下部のアーキングホーンとしては、
    電極ロッド体と、この電極ロッド体の一端側に連結接続して他部材に取り付けるための取付用金具と、を備えて構成されるアーキングホーン金具であって、
    前記取付用金具は、それぞれが分離可能な2つの取付板と、これら2つの取付板の厚みを調整するための調整板と、を有し、
    前記2つの取付板はそれぞれが同形の横長板状体であって、その一方端側には電極ロッド体用穴部を、他方端側には取付用穴部を有し、
    これら2つの取付板は、電極ロッド体用穴部が合わされて2つが重ねられ、ここに電極ロッド体を挿通させて締結部材によりこれを連結接続し、
    これら2つの取付板の取付用穴部のある側は、互いに離間されてそれぞれが別々の位置に配置されるとともに、前記調整板を介して高さ調整がなされて他部材に据付けられ構成されるアーキングホーン金具が適用され、構成されることを特徴とするアーキングホーン取付構造。
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