JP4030818B2 - 天井の施工方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、野縁を利用して天井パネルを取り付ける天井の施工方法に係り、特に、既存天井を撤去せずにその下側に新たな天井を施工する場合に適用しても優れた施工性を確保できる天井の施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、住宅等の建物にあっては長寿命化が求められるようになってきており、古くなった家屋に手を加えて新しくするハウスリフォームが注目を集めてきている。建物の内装のリフォームに関しては、例えば壁等は壁紙の張り替え等によって比較的簡単にリフォームできるものの、天井に関しては、既存天井を撤去して新たに天井を施工し直すことが一般的であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のように、既存天井を撤去するリフォームでは、工事に伴う騒音や振動の発生が避けられず、近隣の迷惑になるといった問題があった。特に、集合住宅の場合は騒音や振動の影響が大きいため、これが天井のリフォームの普及の妨げになっているといった課題があった。また、工事自体が大掛かりになる上、廃材処理が不可欠になるため、低コスト化が困難であるとった課題もあった。
【0004】
この発明は、前記課題に鑑みて、騒音や振動が少なく、短期間で簡単かつ安価に天井を施工できる天井の施工方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明では、対向する壁部にそれぞれ配置してほぼ平行に対向配置したレール状の野縁受け間に伸縮野縁を架設状態に配置し、この伸縮野縁の発生する押圧力によって該伸縮野縁と該伸縮野縁の長手方向両端の前記野縁受けとを壁部に押圧固定した後、対向する野縁受け間に架設状態に配置した野縁の両端部をそれぞれ前記野縁受けにスライド移動自在に支持した状態で該野縁を天井パネルとの目的の固定位置に位置決めし、次いで、前記野縁に嵌合し外れ防止部材が装着されたパネル取付部材により、前記野縁に天井パネルを固定することを特徴とする天井の施工方法を前記課題の解決手段とした。
請求項2記載の発明では、対向する壁部にそれぞれ固定してほぼ平行に配置したレール状の野縁受け間に架設状態に配置した伸縮野縁の長手方向両端を、該伸縮野縁の発生する押圧力によって前記野縁受けに圧接させ、次いで、前記野縁に嵌合し外れ防止部材が装着されたパネル取付部材により、前記野縁に天井パネルを取り付けることを特徴とする天井の施工方法を前記課題の解決手段とした。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の天井の施工方法において、伸縮野縁の長手方向両端を伸縮野縁の発生する押圧力によって前記野縁受けに圧接すると同時に前記野縁受けにスライド移動可能に支持することを特徴とする。
請求項4記載の発明では、請求項1から3のいずれかに記載の天井の施工方法において、天井の施工領域の周囲の壁部に沿って周設した周設フレームと、該周設フレームに対して下側から嵌合固定されるパネル固定フレームとの間に、前記天井パネルの前記壁部付近に配置された端部を挟み込んで固定することを特徴とする。
【0006】
本発明の天井の施工方法は、既存天井を撤去せずに、既存天井の下側に新たな天井を施工する場合に適用した場合でも、優れた施工性を確保できる。
すなわち、既存天井下側に新たに天井を施工する場合、出来る限り天井高さを高く確保したい(新たに施工する天井の下面がより上方になるようにする)要求があり、この要求に対応するため壁部に対する野縁受けの固定位置を既存天井に近づけると、野縁の施工作業、つまり野縁の移動や天井パネルとの固定位置への位置決め等を、既存天井下の狭隘な作業スペースで行わねばならない。本発明に係る施工方法では、対向する壁部に固定した野縁受けによって野縁の両端をスライド移動自在に支持した状態で、天井パネルとの固定位置に野縁を位置決めする構成であるので、野縁を円滑に移動させることができ、天井パネルとの固定位置への位置決めを容易に行える。
【0007】
ところで、住宅の浴室、トイレ等では、コンクリート造や、壁面がタイル張りになっている構造の壁部が多く採用されており、このような壁部ではビスや釘等の打ち込みに手間が掛かるため、野縁受け等の天井の構成部材の壁部への固定方法が問題となる。請求項1記載の発明では、伸縮野縁の押圧力によって、対向する壁部に対して野縁受けを押圧固定する構成を採用しており、ビスや釘等を使用しなくても、壁部に対して野縁受けを固定できる。このような固定方法であれば、コンクリート壁にアンカーボルト等の固定用金具を埋め込んだり、タイルを一部除去する等の工事を行って野縁受けを固定する場合に比べて、低コストで簡単に野縁受けの固定を実現できる。しかも、伸縮野縁による押圧固定であれば、多数本のビスや釘の打ち込み等による固定方法に比べて簡単であり、さらに、騒音を発生させないといった利点もある。
【0008】
請求項2記載の発明に係る伸縮野縁は、該伸縮野縁が発生する押圧力によって長手方向両端部を野縁受けに対して圧接させる構成により、野縁受けの目的位置に停止状態に配置することができる。この発明では、請求項3記載のように、野縁受けに圧接させた伸縮野縁の端部を、野縁受けにスライド移動可能に支持する構成を採用することがより好ましい。この場合、伸縮野縁が発生する押圧力は弱いもので良く、例えば手動でスライド移動させることが可能な程度とするなど、スライド移動による目的位置への伸縮野縁の移動の障害にならない程度とする。これにより、伸縮野縁の野縁受けに対するスライド移動による目的位置への移動、目的位置での静止を簡単に切り替えることができ、また、目的位置への位置決めのやり直しも容易に行えるため、天井の施工能率を向上できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について詳しく説明する。
【0010】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明に係る天井の施工方法によって施工した天井(天井板を取り付けた後の状態)を示す下面図である。図2は、本発明に係る天井の施工方法において野縁受け、伸縮野縁、野縁の施工を完了した状態(天井板の取り付け前)を示す下面図である。図3は図1のA−A線断面矢視図、図4は図1のB−B線断面矢視図、図5は図1のC−C線断面矢視図である。
【0011】
まず、本発明の施工方法によって施工する天井について説明する。
図1〜図5において、符号1は、本発明に係る天井の施工方法によって施工された天井を示す。図3〜図5に示すように、この天井1は既存天井11の下方に施工されており、伸縮野縁2、廻り縁3、野縁4、天井板5等を有して構成されている。
【0012】
図2、図3等に示すように、この天井1の施工領域1Aの周囲の壁部7の前記施工領域1Aに臨む壁面に周設されている廻り縁3は、真っ直ぐなビーム状の周設フレーム31(以下「廻り縁本体」と称する場合がある)と、この廻り縁本体31に下側から嵌合されることで、前記廻り縁本体31との間に天井パネル5を挟み込むパネル固定フレーム32とを有して構成されている。
【0013】
前記廻り縁本体31は、レール状の野縁受け6の下側に、長尺なパネル固定フレーム33を該野縁受け6に沿って一体的に固定したものである。パネル固定フレーム33は、廻り縁本体31とは別体の前記パネル固定フレーム32が下側から嵌合固定される部材であり、具体的には、断面L字状の長尺な部材であるパネル固定フレーム32の「L」字の屈曲部を介して一方の側に延在する側板部の成形によって形成された嵌合片32aが下側から圧入嵌合される嵌合溝33aを有している。嵌合溝33aに嵌合された嵌合片32aは、嵌合溝33a内面及び嵌合片32a外面に形成された凹凸の係合によって引き抜き不可能に固定される。
【0014】
野縁受け6やパネル固定フレーム32、33は、ここではアルミニウム等の軽量かつ成形性に優れる金属の成形品であるが、これら部材の形成素材はこれに限定されず、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等の樹脂成形品であっても良い。パネル固定フレーム32は、廻り縁3の下面側(図3下側)の化粧材としても機能するものであり、下面側は化粧面になっている。
なお、ここでは、野縁受け6に該野縁受け6とは別体のパネル固定フレーム33を固定、一体化した廻り縁本体31を例示したが、これに限定されず、廻り縁本体としては、前述のアルミニウム等の金属や樹脂等によって、野縁受け部分とパネル固定フレーム部分とを一体成形した構成も採用可能である。
【0015】
施工領域1Aの周囲の壁部7に周設された廻り縁3の内、前記天井施工領域1Aを介してほぼ平行として対向配置されている一対の廻り縁3の野縁受け6間には、前記伸縮野縁2が架設状態に配置されており、前記一対の廻り縁3の廻り縁本体31は、この伸縮野縁2が発生する押圧力によって壁部7にそれぞれ押圧固定されている。図2、図3において具体的には、伸縮野縁2は、横方向に離間させて天井1の施工領域1Aをほぼ3等分するようにしてほぼ平行に2本配置されており、一対の廻り縁3の長尺な廻り縁本体31をほぼ均等の押圧力を以て壁部7に押圧固定している。なお、伸縮野縁2の具体的構成については、後に詳述する。
【0016】
野縁4は、2本の伸縮野縁2の間にて、これら伸縮野縁2と並行させるようにして野縁受け6間に架設されており、施工領域1Aの中央部に配置されている。この野縁4は、ここではアルミニウム等の軽量かつ成形性に優れる金属によって断面長方形の長尺筒状に形成されており、長期の使用による下方への撓み等の変形を生じにくくなっている。なお、野縁4の断面形状等は、下方への撓み等の変形が生じにくい程度の強度、耐久性を有するものであれば良く、筒状に形成することに限定されない。
【0017】
ここでは、壁部7に囲まれた部屋として、面積が1〜2坪(1坪3.3m)程度の浴室を想定している。
建物の部屋の内部空間Sを取り囲むようにして形成されている壁部7は、コンクリート製の壁本体部7aの前記内部空間S側に臨む内面側に、タイルの貼付等によって表面層7bを形成したものである。このような壁部7にビスやアンカーピン等の固定部品を内部空間Sに臨む表面側から固定する場合、コンクリート製の壁本体部7aに到達させて固定するには、タイルの一部除去等の工事を行う必要があるが、壁本体部7aに固定せず、表面層7bのみに食い込ませる固定であれば、タイルの除去等を行わなくても固定可能であり、表面層7bの処理等も簡単なもので済む。また、施工に伴う騒音の発生も解消できる。
【0018】
この天井1では、長方形板状の2枚の天井パネル5を施工領域1Aの中央部にて接続するようにして横並びに連設することで、施工領域1A下からみて連続する天井面8を形成している。野縁4は、天井パネル5同士の接続部上に配置されており、その下面4a側に設けられている固定手段9によって、接続部の両側の天井パネル5を固定している。
【0019】
天井パネル5としては発泡ポリスチレン等の樹脂発泡成形品を採用し、軽量化を図っている。図4〜図6等に例示する固定手段9は野縁4の下面4a側に突出状態に固定され、天井パネル5が突き刺し固定される突き刺し片であり(以下、固定手段を「突き刺し片」と称する場合がある)、具体的には、野縁下面4a側から突設された軸部9aと、野縁4の長手方向に直交するようにして両側に突出されている突き刺し針部9bとを有するT字状に形成されており、野縁4の長手方向に沿って複数連設されている。横並びに配列されて隣り合う一対の天井パネル5は、野縁4の下側にて、前記突き刺し片9を対向する両側から挟み込むようにして、その側面5aから突き刺し針部9bに突き刺して固定されており、側面5a同士が当接あるいは僅かな隙間を介して近接状態となっているため、ほぼ連続する天井面8が形成され、優れた美観が得られる。
なお、固定手段としては、前述の突き刺し部材に限定されず、例えば、野縁下面4aに天井パネル5を接着固定するブチルテープや、野縁下面4aへの接着材による固定等、各種構成が採用可能である。
【0020】
次に、前記天井1の施工方法について説明する。
まず、図2に示すように、施工領域1Aの周囲の壁部7に廻り縁本体31をブチルテープ等の仮止め手段によって仮止めして周設する。各廻り縁本体31は、断面コ字状の野縁受け6の断面「コ」字の開口部が施工領域1Aの中央部を向く姿勢で壁部7に取り付けられる。
次いで、施工領域1Aの周囲の壁部7の内、内部空間Sを介して対向する一対の壁部7にそれぞれ配置、仮止めした廻り縁本体31間に伸縮野縁2を配置する。次に、この伸縮野縁2を伸長させることで、この伸縮野縁2によって該伸縮野縁2の両端の廻り縁本体31を壁部7に押圧固定する。伸縮野縁2は具体的には一対の廻り縁本体31の野縁受け6間に架設され、伸縮野縁2の押圧力は野縁受け6に作用する。
【0021】
図3、図5等に示すように、伸縮野縁2は、筒状の主ビーム21と、この主ビーム21内にスライド移動自在に収容され該主ビーム21の長手方向一端21aからの突出寸法が可変になっているサブビーム22と、主ビーム21に対してサブビーム22を固定する固定手段23とを有する構成であり、主ビーム21の長手方向一端からのサブビーム22の突出寸法を変更することで全長を変更できる。前記固定手段23は、具体的には、主ビーム21の側壁部に該主ビーム21の長手方向に沿って開口されたスリット21cを貫通させて、その内側のサブビーム22に螺着されるネジであり、一度、締め付け固定した後に反転操作して締め付け力を緩めれば、主ビーム21に対するサブビーム22の固定状態を解除できる。但し、固定手段23としては、これに限定されず、各種構成が採用可能である。
【0022】
サブビーム22先端(主ビーム21からの突出先端)には、該伸縮野縁2の長手方向に沿って延在するボルト24が突出状態に取り付けられており、このボルト24には、プレート状の押圧片25が該ボルト24に貫通させて該ボルト24に沿って移動自在に設けられている。また、この押圧片25よりもサブビーム22側には、スプリング26と、前記ボルト24に貫通させて該ボルト24に沿って移動自在に設けられたスプリング押し27と、このスプリング押し27よりもサブビーム22側にて前記ボルト24に螺着され、回転操作によってボルト24に対する螺着位置が変更されるスプリング押しナット28とが設けられている。前記ボルト24は、サブビーム22先端のプレート22aの螺着穴22bに螺着されており、さらに固定ナット29の締め付けによってサブビーム22に固定されている。
ボルト24のサブビーム22からの突出先端に螺着されたナット24aは、ボルト24からの押圧片25の抜け止め部材として機能する。
【0023】
この伸縮野縁2を用いて野縁4の架設用の一対の廻り縁本体31を壁部7に押圧固定する作業は、前記一対の廻り縁本体31の野縁受け6間に伸縮野縁2を架設し、次いで、主ビーム21に対するサブビーム22のスライド移動によって、該伸縮野縁2の全長を野縁受け6間の距離にほぼ一致させ、固定手段23によってサブビーム22と主ビーム23とを固定する。ここで、伸縮野縁2の長手方向両端の一端(主ビーム21の長手方向他端21b)と、長手方向両端の他端(押圧片25のサブビーム22に対する逆側の端部)とを、それぞれ、コ字状の野縁受け6の断面「コ」字の開口部に挿入して、この開口部の最も奥側に位置するウェブ6aに当接又は近接させる。主ビーム21の他端部21b及び押圧片25は、野縁受け6のウェブ6aを介して対向する両側の側板部6b間に丁度嵌合する寸法に形成されているため、伸縮野縁2は、主ビーム21の他端部21b及び押圧片25を野縁受け6の断面「コ」字の開口部に挿入、嵌合することで、野縁受け6に対する安定な取り付け状態が得られる。
【0024】
主ビーム21に対するサブビーム22の固定が完了したら、スプリング押しナット28を回転操作してスプリング押し27をサブビーム22から離間する方向に移動することで、押圧片25を野縁受け6に押し付けつつ、スプリング押し27と押圧片25との間にてスプリング26を圧縮せしめ、このスプリング26の付勢力によって廻り縁本体31を壁部7に押圧固定する。
ここで、ボルト24、押圧片25、スプリング26、スプリング押し27、スプリング押しナット28は、一対の壁部7間にて、伸縮野縁2の両端に配置されている野縁受け6をそれぞれ壁部7に押圧固定する押圧力を発生する押圧力発生機構を構成する。
【0025】
なお、押圧力発生機構の具体的構成は前述のものに限定されず、例えば付勢力を発生するスプリングの配置位置を変更したもの等、各種構成が採用可能である。また、押圧力発生機構としては、スプリングの付勢力を利用したものに限定されず、例えば、図3において、スプリング26、スプリング押し27を省略し、ボルト24に螺着されているナット24bの回転操作によって押圧片25を押圧移動することで野縁受け6を押圧して、壁部7に廻り縁本体31を押圧固定する構成も採用可能である。
【0026】
図7は、入り隅部において直交する廻り縁本体31同士の接続構造を示す。この接続構造は、野縁受け6同士の接続によって廻り縁本体31同士を接続する構成であり、図7では各廻り縁本体31の野縁受け6部分のみを図示している。
図7において、野縁4の架設用の野縁受け6に符号6A、この野縁受け6Aに対して直交する向きで接続される野縁受け6に符号6Bを付している。
野縁受け6A、6Bの断面寸法、形状はほぼ一致しており、この入り隅部では、野縁受け6Bの長手方向端部からウェブ6aを突出させた形状のジョイント片3cを、野縁4の架設用の野縁受け6Aの長手方向端部に挿入嵌合して接続するようになっている。
【0027】
平坦な天井面8を得るには、各廻り縁3の一対のパネル固定フレーム32、33による天井パネル8の固定位置が、複数枚の天井パネル5が横並びに配列施工される平面に一致するように、各廻り縁本体31の施工位置を調整する必要があるが、本発明に係る施工方法では、前述の接続構造によって、廻り縁本体31間の相対的な位置決めが容易になり、施工能率を向上できる。
なお、野縁4の架設に関与しない野縁受け6Bの壁部7に対する固定は、高い強度を要求されないため、例えば、壁部7の表面層7bのみへのビス固定等、簡易なもので済む。
【0028】
図2に例示したように、施工領域1Aを形成する周囲の壁部7の内面側全周にわたって連続するように廻り縁本体31を施工した場合は、複数本の廻り縁本体31によって施工領域1Aを取り囲む枠状体が形成されて、枠状体としての強度も得られるようになり、施工後の天井1の形状安定性等が確保されるといった利点もある。
なお、野縁受け6Bは、野縁4の架設に寄与するものでは無いので、省略することも可能である。例えば、野縁受け6Bの位置に施工される廻り縁本体31に代えて、野縁受けを有していない構造の廻り縁本体、つまり、パネル固定フレーム33のみからなる構成の廻り縁本体等を施工することも可能である。
【0029】
各廻り縁本体31の施工が完了したら、一対の野縁受け6(前述の野縁受け6A)間に野縁4を架設する。野縁4は、具体的には、長手方向両端部をそれぞれ野縁受け6の断面「コ字」の開口部に挿入して下側の側板部6b上に載置する。側板部6bは平坦な上面を形成しており、側板部6b上に載置された野縁4は、側板部6b上面上での摺動(又は滑動)によって、野縁受け6の長手方向に沿ってスライド移動自在に支持される。
本実施の形態では、角筒状の野縁4を採用しているが、野縁の具体的断面形状等はこれに限定されず、強度を確保できるとともに、野縁受け6に対する円滑なスライド移動を実現できる構成であれば良く、各種構成が採用可能である。
【0030】
野縁4の施工が完了したら天井パネル5を施工する。天井パネル5は、廻り縁本体31と該廻り縁本体31に下側から嵌合されるパネル固定フレーム32との間での挟み込み固定、及び、野縁4への固定手段9による施工領域1A中央部での固定によって、安定に支持される。また、適宜、両面接着テープ(例えばブチルテープ)等の固定手段12を用いて、伸縮野縁2との固定も行う。
【0031】
ここで野縁4への天井パネル5の固定手段として採用した突き刺し部材9による固定は、突き刺し部材9が天井パネル5同士の接続部に位置し、固定後は両側の天井パネル5の間に挟み込まれるようになることから、野縁4を野縁受け6の長手方向に沿って適宜スライド移動(側板部6b上でのスライド移動)させることで、野縁4から下側に突出されている突き刺し部材9の突き刺し針部9bの天井パネル側面5aからの突き刺し作業や、突き刺し作業後に天井パネル5を支持する所定の支持位置(固定位置)への移動(後述)等を行い、最終的に、それぞれ突き刺し針部9bを突き刺して支持した両側の天井パネル5の間に突き刺し部材9全体が挟み込まれた状態とする。
なお、突き刺し部材9は、野縁4の長手方向両端部には設けられていないため、野縁4の長手方向両端部の野縁受け6に対する挿入、スライド移動の邪魔にはならない。
【0032】
ところで、天井1を構成する複数枚の天井パネル5は、多くの場合、施工領域1Aの寸法に対応して現場で採寸して使用することになると考えられ、天井パネル5同士の接続位置は必ずしも正確に施工領域1Aの中央になるとは限らない。また、複数枚の天井パネル5のサイズが一定になるとも限らない。また、壁部7の歪みや凹凸等によって、野縁受け6の施工位置にも誤差が生じることが多いものと考えられる。このため、仮に、野縁受け6の特定位置に固定した野縁4に固定手段9によって天井パネル5を固定する構成であると、施工領域1A全体を隙間無く覆うように天井パネル5を施工することが非常に難しくなり、天井パネル5の採寸誤差等によって天井パネル5同士の接続部分等に隙間が生じやすくなってしまう。しかしながら、本発明に係る施工方法であれば、採寸した天井パネル5に対応して、野縁4を、野縁受け6に沿ったスライド移動によって天井パネル5同士の接続位置に移動することが容易であるため、施工する天井パネル5のサイズに柔軟に対応することができ、複数枚の天井パネル5を隙間無く施工することが容易になる。また、野縁4の位置決めのやり直し等も非常に簡単に行うことができ、これにより天井1の施工能率を向上できる。
【0033】
前記天井1は、施工完了後も、野縁受け6に沿った野縁4のスライド移動が可能であるため、例えば、地震等による建物躯体の歪みや壁部7の変形等が生じた場合に、野縁4が適宜スライド移動することで、建物躯体の歪みや壁部7の変形等の影響を天井パネル5に作用させないようにすることができるといった利点もある。
【0034】
本実施の形態では、一対の野縁受け6間に、施工領域1Aをほぼ3等分するような位置で間隔を開けてほぼ平行に2本の伸縮野縁2を架設し、さらに、この2本の伸縮野縁2の中間位置にて一対の野縁受け6間に野縁4を架設するため、野縁受け6に沿った野縁4のスライド移動は2本の伸縮野縁2間の範囲になっているが、施工する2枚の天井パネル5のサイズが異なり、天井パネル5同士の接続位置が施工領域1Aの中央部からずれる場合には、天井パネル5同士の接続位置への野縁4の設置に鑑みて、一対の伸縮野縁2の架設位置を適宜調整することも可能である。
【0035】
なお、3枚以上の天井パネル5を横並びに配列状態に施工する構成も採用可能であり、この場合には、天井パネル5同士の接続部のそれぞれに対応する位置に野縁4を設置し、接続部の両側の天井パネル5の側部を野縁4に固定する。
伸縮野縁2の設置本数は、野縁4の架設用の一対の野縁受け6の安定固定が可能であれば良く、2本以上で特に限定は無いが、野縁4の設置位置の自由度の確保、野縁4の野縁受け6に沿ったスライド移動の自由度の確保の点で、出来るだけ設置本数を少なくする方が有利である。
【0036】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態を、図8〜図17を参照して説明する。
図8は、本発明に係る天井の施工方法によって施工した天井50(天井パネル51を取り付けた後の状態)を示す下面図である。図9は、本発明に係る天井の施工方法において野縁受けとして機能する廻り縁52、伸縮野縁53の施工を完了した状態(天井パネル51の取り付け前)を示す下面図である。図10は図8のD−D線断面矢視図、図11は図8のE−E線断面矢視図である。
【0037】
図8〜図11に示すように、天井50は、天井パネル51、廻り縁52、伸縮野縁53等を有して構成され、既存天井11の下方に設けられている。
天井50の施工領域50Aの周囲の壁部7の前記施工領域50Aに臨む壁面に周設されている廻り縁52は、長尺ビーム状の周設フレーム54(以下、廻り縁本体54と称する場合がある)と、この廻り縁本体54に対して下側から嵌合されることで、前記廻り縁本体54との間に天井パネル51を挟み込むパネル固定フレーム55とを有して構成されている。
【0038】
廻り縁本体54及びパネル固定フレーム55は、それぞれ、アルミニウム等の軽量かつ成形性に優れる金属を成形して長尺に形成された一部品である。但し、これら部材の形成素材としては、軽量かつ成形性に優れたものであれば良く、例えばポリエチレンやポリプロピレン等の樹脂を採用することも可能である。
【0039】
図12(a)、(b)に示すように、廻り縁本体54には、レール状の野縁受け56と、パネル固定フレーム55の嵌合片32aが下側から嵌合固定される嵌合溝57とが形成されている。前記パネル固定フレーム55としては、ここでは、第1の実施の形態にて説明したパネル固定フレーム32と同様の構成のものを採用している。廻り縁本体54の前記嵌合溝57は、野縁受け56よりも下側にて該廻り縁本体54の下面に開口されており、第1の実施の形態にて説明したパネル固定フレーム33の嵌合溝33aと同様に、圧入嵌合された嵌合片32aを引き抜き不可能に固定できる構成になっている。
【0040】
図8、図9に示すように、天井50の施工領域50Aの周囲の壁部7に周設されている廻り縁52の内、前記施工領域50Aを介して対向してほぼ平行に延在する一対の廻り縁52の野縁受け56間に架設状態に配置された伸縮野縁53は、該伸縮野縁53自身が発生する押圧力によって野縁受け56間に支持されている。具体的には、伸縮野縁53は、横方向に離間させて天井50の施工領域50Aをほぼ3等分する位置にそれぞれ配置されており、合計2本設けられている。
【0041】
図10、図11等に示すように、この実施の形態では、伸縮野縁53に取り付けたパネル取付部材58のパネル固定部58aに天井パネル51を固定することで、パネル取付部材58を介して伸縮野縁53に天井パネル51を取り付け、支持させるようになっており、伸縮野縁53の他に野縁の設置が必須では無い。また、この実施の形態では、具体的には、施工領域50Aに平面視長方形板状の2枚の天井パネル51を施工領域50Aの中央部にて接続して施工する構成を例示しており、各伸縮野縁53に天井パネル51を1枚ずつ取り付けるようにしている。
【0042】
次に、この天井50の施工方法を説明する。
まず、天井50の施工領域50Aの周囲の壁部7に廻り縁本体54を周設する。廻り縁本体54は、例えば壁部7の表面層7bのみに対するビス止め等によって壁部7に固定する。
【0043】
図13は、施工領域50Aの周囲の壁部7の入り隅部にて直交する廻り縁本体54同士の接続構造を示す。
この接続構造では、入り隅部を形成している両側の壁部7に配置される各廻り縁本体54のジョイント金具挿入穴54a(図12(a)参照)に、L字状のジョイント金具60の両側の挿入片60aの片側を挿入し、このジョイント金具60を介して、両廻り縁本体54を平面視直交する向きで接続する。これにより、入り隅部の両側の廻り縁本体54間の位置決めが容易になるから、各廻り縁本体54とパネル固定フレーム55との間での天井パネル51を挟み込んで固定する固定位置が、天井を構成する複数枚の天井パネル51の施工平面上となるように、各廻り縁本体54を位置決めする作業の作業性を向上できる等の利点がある。
【0044】
なお、入り隅部にて接続される各廻り縁本体54は、斜めに切断された端部同士を接合することで隙間無く接続できるようになっており、これにより、天井50の下側から見てもジョイント金具60が露出しないようになっている。
ジョイント金具の両側の挿入片60a間の相対的な傾斜角度は90度に限定されず、各種採用可能である。両側の挿入片60a間の相対的な傾斜角度が、入り隅部を形成する壁面間の相対的な傾斜角度(内角側の角度)に適合するジョイント金具を適宜選択使用することで、廻り縁本体同士の目的角度を以て接続でき、建物の部屋の設計、壁部構造等に幅広く対応して、廻り縁本体の接続を実現できる。
【0045】
次いで、施工した廻り縁本体54の内、前記施工領域50Aを介して対向してほぼ平行に延在する一対の廻り縁本体54の野縁受け56間に伸縮野縁53を架設し、野縁受け56の長手方向への位置決めを完了した後、該伸縮野縁53の発生する押圧力によって該伸縮野縁53の長手方向両端をそれぞれ野縁受け56に押圧することで、伸縮野縁53を対向する野縁受け56間に支持する。ここでは、2本の伸縮野縁53を、横方向に離間させて天井50の施工領域50Aをほぼ3等分する位置に配置する。
【0046】
図14に示すように、伸縮野縁53は、円筒状の野縁本体81と、円柱状または円筒状に形成され、長手方向(軸方向)一端が前記野縁本体81にスライド移動自在に挿入されている野縁ジョイント82と、該野縁ジョイント82の長手方向他端がスライド移動自在に内挿された有底円筒状の野縁キャップ83と、該野縁キャップ83に収納され、該野縁キャップ83の先端底部83aと野縁ジョイント82の長手方向他端との間で伸縮するスプリング84とを有して構成されており、スプリング84を押し縮めて該伸縮野縁53の全長を縮小した状態で一対の野縁受け56間に配置した後、スプリング84の圧縮力を解除し、スプリング84の付勢力によって該伸縮野縁53の長手方向両端、すなわち、野縁本体81の先端(長手方向他端)と野縁キャップ83先端とをそれぞれ野縁受け56に押し付け、この押し付け力によって目的位置に停止(支持)される。
【0047】
図10、図11に示すように、前記野縁受け56は断面コ字状であり、野縁受け56の断面「コ」字の開口部は、施工領域50Aの中央部に向けられている。伸縮野縁53の長手方向両端は、具体的には、野縁受け56の前記「コ」字の開口部に挿入され、スプリング84の付勢力によって、断面「コ」字の開口部から最も奥側に位置するウェブ56aに押圧された状態で、ウェブ56aの上下一対の側板部56bの内の下側の側板部56b上に載置される。
【0048】
伸縮野縁53の目的位置への架設、支持が完了したら、伸縮野縁53にパネル取付部材58を取り付ける。図15(a)、(b)に示すように、パネル取付部材58は樹脂一体成形品であり、プレート状のパネル固定部58aと、このパネル固定部58aの一方の面上に突設された湾曲板状の一対の弾性片58bがリング状に配設されてなる野縁取付部58cとを有し、野縁取付部58cの一対の弾性片58b間に伸縮野縁53を嵌合させることで、伸縮野縁53に取り付けられる。パネル固定部58aの前記野縁取付部58cに対向する側の面は、天井パネル51が接着剤等によって固定されるパネル固定面58dであり、このパネル取付部材58は、前記パネル固定面58dが下側を向く姿勢で伸縮野縁53に取り付けられる。野縁取付部58cは、該野縁取付部58cの一対の弾性片58bの弾性変形によって、伸縮野縁53の外径に追従できるようになっており、伸縮野縁53の長手方向のどこにでも嵌合させることができる。
なお、図8等では、一本の伸縮野縁53の長手方向中央部にパネル取付部材58を一つだけ取り付けた構成を例示したが、本発明はこれに限定されず、一本の伸縮野縁53に複数のパネル取付部材58を取り付けることも可能である。
【0049】
パネル取付部材58の取り付けが完了したら、パネル取付部材58のパネル固定部58aのパネル固定面58dへの天井パネル51の接着固定と、廻り縁本体54に対するパネル固定フレーム55の嵌合による天井パネル51の挟み込み固定とによって、天井パネル51を固定する。これにより、天井50が完成する。パネル取付部材58は、プレート状のパネル固定部58aによって天井パネル51と接着されるパネル固定面58dの面積を充分に確保できることから、伸縮野縁53に対する取り付け数を少なく抑えることができる。
【0050】
天井パネル51としては、軽量、かつ、パネル取付部材58のパネル固定部58aへの接着固定が容易なものであれば良く、例えば、アルミニウム薄板と樹脂発泡材との複合パネル等を採用することが好ましい。また、前述の第1の実施の形態にて例示した突き刺し部材9の突き刺し針部9bの突き刺しが不要であるから、薄く、より軽量のものを使用できる。前記複合パネルとしては、例えば図17に示すように、一対のアルミニウム薄板51a間に低発泡ポリエチレン層51bを挟み込んで一体化し、厚さ2mm程度に形成したもの等である。また、図17に例示した天井パネル51であれば、準不燃性の難燃性能が得られるとともに、薄く形成しても天井パネルとして充分な強度を容易に確保できる。
【0051】
図16(a)、(b)に示すように、2枚の天井パネル51間は、一方の天井パネル51の端部に取り付けられているジョイント突片59Aと、他方の天井パネル51の端部に取り付けられているジョイント受け片59Bとの嵌合によって、天井パネル51間の隙間の無い(あるいは隙間が少ない)接続状態が容易に得られ、しかも、この接続状態を長期にわたって安定に維持できる。ジョイント突片59A及びジョイント受け片59Bは、いずれも天井パネル51の裏面側(施工時に上側となる面)に固定されており、天井パネル51同士を接続すると天井50の下からは見えなくなり、施工後の天井50の美観には影響しない。ジョイント突片59A及びジョイント受け片59Bは、いずれも樹脂製であり、より具体的には、一対の天井パネル51を接近させると、ジョイント突片59Aの側部に突出形成されている嵌合突起59aが、ジョイント受け片59Bの側部に開口されている嵌合溝59bに挿入、嵌合されるようになっており、この嵌合状態では、一対の天井パネル51ががたつくことなく、面一の天井面51Aを形成するように位置決めされる。
ジョイント突片59Aやジョイント受け片59Bは、天井パネル51の変形防止用の補強材としても機能するため、長期にわたって天井パネル51の変形が防止され、優れた美観を維持できる。
なお、図8に示すように、ジョイント突片59A及びジョイント受け片59Bの寸法、配置位置は、廻り縁本体54とパネル固定フレーム55との間での天井パネル51の挟み込み固定には干渉しないようになっている。
【0052】
ところで、伸縮野縁53を野縁受け56の長手方向の目的位置に停止(支持)させるための押圧力は、一対の野縁受け56間に伸縮野縁53を強固に固定するものでは無く、野縁受け56との摩擦力を高めて伸縮野縁53を目的位置に仮止めしておくものであり、例えば手動操作によって伸縮野縁53を野縁受け56の長手方向に沿ってスライド移動できる程度とする。しかも、伸縮野縁53の両端部、すなわち野縁本体81及び野縁キャップ83は筒状の部材であり、円筒面状の側面を有しているため、野縁受け56との接触部分が少ない上、さらに、この伸縮野縁53の長手方向両端が挿入される断面コ字状の野縁受け56の内面が、伸縮野縁53のスライド移動の障害とならない程度の平坦面になっていることから、伸縮野縁53の長手方向両端の野縁受け56長手方向に沿った摺動又は滑動によるスライド移動は円滑かつ容易に行える。さらに、樹脂製の野縁キャップ83と、野縁本体81先端(野縁キャップ83と対向する側の端部)に設けられた樹脂製ラバー85とによって、伸縮野縁53の長手方向両端の野縁受け56に対する摺動抵抗が低く抑えられることも、野縁受け56に対する伸縮野縁53の摩擦抵抗の低減、スライド移動の円滑化に寄与している。
なお、伸縮野縁の両端形状は、概略円柱状に限定されず、野縁受けに対して円滑なスライド移動を実現できる構成であれば良く、例えば外観角柱状等に形成されたもの等も採用可能である。
【0053】
なお、ラバー85は、野縁受け56に対する緩衝部材としても機能するものであり、伸縮野縁53の野縁本体81の野縁受け56に対する当接やスライド移動によって、野縁受け56が傷付くことを防止しており、この傷付き防止によって、野縁受け56に対して伸縮野縁53が容易かつ円滑にスライド移動できる状態を長期にわたって維持する。
樹脂製の野縁キャップ83も、ラバー85と同様に、野縁受け56の傷付け防止の効果を発揮する。
【0054】
前述のように、野縁受け56の長手方向に沿って伸縮野縁53を容易かつ円滑にスライド移動できることから、例えば、この伸縮野縁53を一対の野縁受け56間に配置、施工する際に、野縁受け56の長手方向へのスライド移動によって、該伸縮野縁53の位置調整等を簡単に行うことができる。また、位置決めの完了した伸縮野縁53を、ビス等の固定部材を用いて野縁受け56に固定してしまう訳ではないので、位置決めのやり直しも容易に行える。したがって、この施工方法によれば、天井50の施工を効率良く行うことができる。
【0055】
この実施の形態では、伸縮野縁53以外の野縁を使用しない構成を例示したが、本発明はこれに限定されず、伸縮野縁53以外の野縁を適宜設置して、天井パネル51の固定に利用することも可能であることは言うまでも無い。
この実施の形態では、1枚の天井パネル51に対して1本の伸縮野縁53を配置して、この天井パネル51の固定に利用する構成を例示したが、サイズの大きい天井パネルの固定では、1枚の天井パネルに対して複数本の伸縮野縁53を設置して、天井パネルの固定に利用する構成も採用可能である。また、1枚の天井パネルに対して追加設置する野縁は、伸縮野縁に限定されず、伸縮機能を有していないビーム状の野縁であっても良いが、但し、追加設置する野縁としては、該野縁が架設されている野縁受けの延在方向に沿ってスライド移動自在に設置できるものを採用する。
この実施の形態では、2枚の天井パネルを施工する構成を例示したが、3枚以上の天井パネルを横並びに配列状態に施工することも可能である。この場合、例えば、各天井パネル毎に伸縮野縁を施工して天井パネルの固定に利用する。
【0056】
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図18は、本発明に係る天井の施工方法によって施工した天井100(天井パネル101A、101Bを取り付けた後の状態)を示す下面図、図19は本発明に係る天井の施工方法において野縁受けとして機能する廻り縁102、伸縮野縁103の施工を完了した状態(天井パネル101A、101Bの取り付け前)を示す下面図、図20は図18のF−F線断面矢視図、図21は図18のG−G線断面矢視図である。
【0057】
図18〜図21に示すように、天井100は、天井パネル101A、101B、廻り縁102、伸縮野縁103等を有して構成され、既存天井11の下方に設けられている。但し、この実施の形態では、長方形状の3枚の天井パネル(1枚の天井パネル101Aと、その両側に配置された天井パネル101B)を、廻り縁102、伸縮野縁103等によって支持して、横並びに配列、接合した構成になっている。
天井パネル101A、101Bとしては、軽量、かつ、長期の使用によっても曲げ変形等を生じない程度の強度を有するものであれば良いが、軽量と強度の点で、例えば、アルミニウム薄板と樹脂発泡材との複合パネル等を採用することが好ましく、ここでは、前述の第2の実施の形態にて例示したアルミニウム複合パネルを採用している。
【0058】
天井100の施工領域100Aの周囲の壁部7の前記施工領域100Aに臨む壁面に周設されている廻り縁102は、長尺ビーム状の周設フレーム104(以下、廻り縁本体と称する場合がある)と、この廻り縁本体104に対して下側から嵌合されることで、前記廻り縁本体104との間に天井パネル101Bを挟み込むパネル固定フレーム105とを有して構成されている。
【0059】
パネル固定フレーム105の固定フレーム本体105a(後述)及び廻り縁本体104は、それぞれ、アルミニウム等の軽量かつ成形性に優れる金属を成形して長尺に形成された一部品になっている。但し、これら部材の形成素材としては、軽量かつ成形性に優れたものであれば良く、例えばポリエチレンやポリプロピレン等の樹脂を採用することも可能である。
【0060】
図22(a)、(b)に示すように、廻り縁本体104には、レール状の野縁受け106と、パネル固定フレーム105に突設されている嵌合片105bが嵌合固定される嵌合溝107とが形成されている。但し、この廻り縁本体104は、嵌合溝107がスリット状に形成された嵌合溝形成部104aと、廻り縁本体104の壁部7に当接される取り付け壁104bとの間を連結する連結部104cを有しており、嵌合溝107は、取り付け壁104bの壁部7に対する当接面から連結部104cを介して例えば数mm〜十数mm程度、ずれた位置にある。
【0061】
前記パネル固定フレーム105は、嵌合片105bを廻り縁本体104の嵌合溝107に嵌合したときに、廻り縁本体104全体、及び、廻り縁本体104と天井パネル101Bとの接合部分を下から見えないように覆うカバー(化粧材)として機能する長尺の部材であり、具体的には、廻り縁本体104の下面側に該廻り縁本体104の長手方向に沿って配置される長尺プレート状のカバー部105cと、このカバー部105cの全長にわたって突設されている前記嵌合片105bとからなる断面L字状の長尺部材である固定フレーム本体105aと、この固定フレーム本体105aのL字の屈曲部付近にて前記カバー部105cの側部に該カバー部105cの長手方向全長にわたって突設された軟質フィン105dとを有している。
【0062】
ここでは、固定フレーム本体105aは、第1の実施の形態にて説明したパネル固定フレーム32と同様の構成であり、嵌合片105bを廻り縁本体104の嵌合溝107に嵌合することで、カバー部105cが、廻り縁本体104から施工領域100A側に廻り縁本体104の全長にわたって張り出されているパネル押さえ片104dとの間に天井パネル101Bの端部を挟み込むようになっている(図20、図21参照)。また、カバー部105cの施工領域100A側の端部に突設されている軟質フィン105e(図22(a)参照)は、カバー部105cによってパネル押さえ片104dとの間に挟み込んだ天井パネル101Bとカバー部105cとの間の段差を覆って、美観を確保する機能を果たす。
【0063】
廻り縁本体104の前記嵌合溝107は、野縁受け106よりも下側の嵌合溝形成部104aに該廻り縁本体104下面に開口して形成されており、圧入嵌合された嵌合片105bをしっかりと固定できる構成になっている。また、ここでは、廻り縁本体104の全長にわたって形成されている嵌合溝107に、パネル固定フレーム103の全長にわたって形成されている嵌合片105bを嵌合する構成になっているため、優れた引き抜き耐力が得られる。
【0064】
軟質フィン105d、105eは、例えばPVC(塩化ビニル)等の柔軟性を有する合成樹脂から形成されている。
軟質フィン105dは、パネル固定フレーム105を廻り縁本体104に固定したときに、取り付け壁104bの壁部7に対する当接面に達する大きさに形成されており、廻り縁本体104の嵌合溝107付近から、廻り縁本体104と壁部7との接合部までの領域を下から見えないように覆うカバー(化粧材)として機能する。この軟質フィン105dは前述のように柔軟性を有するため、壁部7表面に凹凸が有ったとしても、これによく追従して壁部7との間の隙間を非常に小さくできる(または、密接によって隙間を完全に解消できる)ことから、優れた美観を確保できる。
【0065】
図18、図19に示すように、天井100の施工領域100Aの周囲の壁部7に周設されている廻り縁102の内、前記施工領域100Aを介して対向してほぼ平行に延在する一対の廻り縁102の野縁受け106間に架設状態に配置された伸縮野縁103は、該伸縮野縁103自身が発生する押圧力によって野縁受け106間に支持されている。具体的には、伸縮野縁103は、天井100の施工領域100Aをほぼ3等分する位置(つまり2箇所)となるように、複数本(ここでは2本)横並びに並行配置されている。
【0066】
図20、図21等に示すように、この実施の形態では、パネル取付部材108を介して天井100の中央部の天井パネル101Aを伸縮野縁103に取り付け、支持することができ、伸縮野縁103が天井パネル101Aを支持するための野縁を兼ねる。また、この実施の形態では、具体的には、施工領域100Aに平面視長方形板状の3枚の天井パネル101A、101Bを横並びに接続して施工する構成を例示しており、伸縮野縁103に支持された天井パネル101Aと、伸縮野縁103と横並びの位置関係にある廻り縁102との間に天井パネル101Bを支持するようにしている。
【0067】
次に、この天井100の施工方法を説明する。
まず、天井100の施工領域100Aの周囲の壁部7に廻り縁本体104を周設する。廻り縁本体104は、例えば壁部7の表面層7bのみに対するビス止め等によって壁部7に固定する。図20、図21において、符号100aはビス、100bは両面接着性を有する粘着テープである。粘着テープ100bとしては特に限定は無いが、ここではブチルテープを採用している。
【0068】
図23(a)、(b)は、施工領域100Aの周囲の壁部7の入り隅部にて直交する廻り縁本体104同士の接続構造を示す。
この接続構造では、入り隅部を形成している両側の壁部7に配置される各廻り縁本体104のジョイント金具挿入穴104eに、L字状のジョイント金具120の両側の挿入片120aの片側を挿入し、このジョイント金具120を介して、両廻り縁本体104を平面視直交する向きで接続する。これにより、入り隅部の両側の廻り縁本体104間の位置決めが容易になるから、各廻り縁本体104とパネル固定フレーム105との間での天井パネル101の固定位置が、天井を構成する複数枚の天井パネル101A、101Bの施工平面上となるように、各廻り縁本体104を位置決めする作業の作業性を向上できる等の利点がある。
【0069】
なお、入り隅部にて接続される各廻り縁本体104は、斜めに切断された端部同士を接合することで隙間無く接続できるようになっており、これにより、天井100の下側から見てもジョイント金具120が露出しないようになっている。ジョイント金具の両側の挿入片120a間の相対的な傾斜角度は90度に限定されず、各種採用可能である。両側の挿入片120a間の相対的な傾斜角度が、入り隅部を形成する壁面間の相対的な傾斜角度(内角側の角度)に適合するジョイント金具を適宜選択使用することで、廻り縁本体同士の目的角度を以て接続でき、建物の部屋の設計、壁部構造等に幅広く対応して、廻り縁本体の接続を実現できる。
【0070】
次いで、施工した廻り縁本体104の内、前記施工領域100Aを介して対向してほぼ平行に延在する一対の廻り縁本体104の野縁受け106間に伸縮野縁103を架設し、野縁受け106の長手方向への位置決めを完了した後、該伸縮野縁103を伸長させ、該伸縮野縁103の発生する押圧力によって該伸縮野縁103の長手方向両端をそれぞれ野縁受け106に押圧することで、一対の野縁受け106間にて野縁受け106の長手方向の目的位置に伸縮野縁103を支持する。ここでは、2本の伸縮野縁103を、天井100の施工領域100Aをほぼ3等分する位置に並行配置する。
【0071】
図24に示すように、伸縮野縁103は、パイプ131と、このパイプ131の一端部に該パイプ131の軸回りに回転自在に支持された回転シャフト132と、この回転シャフト132に突設されているロッド状の雄ねじ部132aに螺着されたパイプ133とを有しており、全体としてビーム状に構成されている。この伸縮野縁103は、回転シャフト132を回転操作して、パイプ131の一端部から突出状態に配置されている前記雄ねじ部132aとパイプ133との螺着位置を変化させることで、該伸縮野縁103の全長寸法を変化(伸縮)させることができる。回転シャフト132は、前記雄ねじ部132aの一端に形成された装着部132bをパイプ131の一端部に挿入することによってパイプ131に簡単に装着できる。装着部132bは、パイプ131の一端部への挿入によってパイプ131の軸回りに回転自在に支持されるようになっており、これにより、回転シャフト132全体が一体的にパイプ131に回転自在に軸支される。なお、図24中、符号132cは、回転シャフト132のパイプ131に対する挿入限界を設定するストッパである。
【0072】
前述の構成の伸縮野縁103であれば、天井100の施工現場等で、短時間で簡単に組み立てることができる。また、この伸縮野縁103は解体も容易であり、しかも、解体後に再度組み立てることも可能であるため、例えば天井100の解体時に廃棄せずに他の天井の施工に再利用できるといった利点もある。
【0073】
この伸縮野縁103を一対の野縁受け106間に架設状態に支持する手順は、具体的には、図20、図21に示すように、パイプ131又はパイプ133の切断等によって全長寸法を調整した伸縮野縁103を一対の廻り縁本体104の野縁受け106間に架設状態に配置し、次いで、パイプ131の一端部に挿入、支持しておいた回転シャフト132の回転操作によって伸縮野縁103を伸長させることで、伸縮野縁103の長手方向両端をそれぞれ野縁受け106に圧接させ、野縁受け106の長手方向の目的位置に停止(支持)させる。伸縮野縁103の廻り縁本体104間での支持が完了したら、雄ねじ部132aに予め螺着しておいたナット134をパイプ133に対して締め付けることなどによってパイプ131、133間が接近することを規制し、廻り縁本体104を壁部7に押し付ける押圧力の安定維持を図ることが好ましい。
【0074】
前記野縁受け106は施工領域100Aの中央部に向けて開口する断面コ字状に形成されており、伸縮野縁103の長手方向両端は、具体的には、野縁受け106の前記「コ」字の開口部に挿入して、野縁受け106の長手方向にスライド移動して位置調整を行った後、断面「コ」字の開口部の上下一対の底部を形成するガイド板106b、106cの内の下底部側のガイド板106c上に載置し、次いで、伸縮野縁103の伸長によって、一対の廻り縁本体104の野縁受け106間に伸縮野縁103を突っ張らせるようにして、これら野縁受け106の長手方向の目的位置に停止させる。このときの伸縮野縁103から廻り縁本体104に作用する押圧力は、具体的には、野縁受け106の断面「コ」字の開口部から最も奥側に位置するウェブ106aに作用する。
【0075】
但し、伸縮野縁103を野縁受け106の長手方向の目的位置に停止(支持)させるための押圧力は、一対の野縁受け106間に伸縮野縁103を強固に固定するものでは無く、例えば手動操作によって伸縮野縁103を野縁受け106の長手方向に沿ってスライド移動できる程度とする。しかも、伸縮野縁103の両端部、すなわちパイプ131、133は筒状の部材であり、円筒面状の側面を有しているため、野縁受け106との接触部分が少ない上、さらに、断面コ字状の野縁受け106の内面が伸縮野縁103のスライド移動の障害とならない程度の平坦面になっていることから、伸縮野縁103の長手方向両端の野縁受け106長手方向に沿った摺動又は滑動によるスライド移動は円滑かつ容易に行える。
なお、伸縮野縁の両端形状は、概略円柱状に限定されず、野縁受けに対して円滑なスライド移動を実現できる構成であれば良く、各種採用可能である。
【0076】
第1、第2の実施の形態に例示したように、スプリングの付勢力を利用して野縁受けに対する押圧力が与えられる構成の伸縮野縁では、一対の野縁受け間に架設状態に施工する際に、一対の野縁受け間に配置した伸縮野縁をスプリングの付勢力に抗して伸長させて野縁受け間に突っ張らせる必要があるが、前述の伸縮野縁103dであれば、回転シャフト132の回転操作によって該回転シャフト132とパイプ133との螺着位置を変更することで全長寸法が調整され、これにより、スプリングを介すること無く、野縁受けに対する押圧力(一対の野縁受け間に突っ張る方向に作用する押圧力)が調整される構成であるから、一対の野縁受け間に突っ張らせるために伸長させる際に、スプリングの付勢力を考慮する必要が無く、一対の野縁受け間に突っ張らせる作業を非常に簡単に行うことができる。
前記伸縮野縁103のように、伸縮野縁としては、該伸縮野縁の構成部材間の螺着位置の変更によって、一対の野縁受け間に突っ張る方向に作用する押圧力を調整できる構成を採用することが有利である点が多く、このような伸縮野縁は当該第3の実施の形態のみならず、前述の第1、第2の実施の形態など、一対の野縁受け間に架設した伸縮野縁を天井パネルの取り付けに利用する構成の各種天井の施工にも適用可能である。構成部材間の螺着位置の変更によって一対の野縁受け間に突っ張る方向に作用する押圧力を調整できる構成の伸縮野縁の具体的構成は、第3の実施の形態に例示したものに限定されず、各種採用可能である。
【0077】
伸縮野縁103の目的位置への架設、支持が完了したら、天井100の中央部に施工する天井パネル101Aに固定されているパネル取付部材108を伸縮野縁103に取り付けて、伸縮野縁103に天井パネル101Aを支持させることで、天井パネル101Aを目的位置に施工できる。次いで、この天井パネル101Aの両側に、天井パネル101Bを施工、固定(廻り縁本体104に対するパネル固定フレーム105の嵌合を含む)することで、天井100全体を完成できる。
【0078】
図25(a)、(b)において、パネル取付部材108は、第2の実施の形態のパネル取付部材58と同様に、台座108d上に突設された一対の弾性片108aの間に伸縮野縁103を挟み込むようにして伸縮野縁103に嵌合して取り付けられる構造であるが、このパネル取付部材108は天井パネル101Aに固定されているものであるため、伸縮野縁103に対するパネル取付部材108の嵌合、取り付けを行うだけで、天井パネル101Aを伸縮野縁103によって目的位置に支持できる。
【0079】
図21等に示すように、天井パネル101Aの天井パネル101Bと接続される両端部(図21において天井パネル101Aの左右両端部)の裏面側(施工時に上側となる面。図21上側の面)には、天井パネル101Bとの接続用のジョイント片109Aがそれぞれ固定されており、パネル取付部材108は具体的には、天井パネル101Aの両側の前記ジョイント片109Aに固定されている。天井パネル101Aは、各パネル取付部材108を伸縮野縁103に嵌合することで、2本の伸縮野縁103によって目的の姿勢で安定支持される。
なお、図25(a)、(b)中、符号108bのビスは、パネル取付部材108を天井パネル101Aのジョイント片109Aに固定する固定手段である。また、図示していないが、天井パネル101Aに対するジョイント片109Aの固定は、接着剤による接着固定等、各種採用可能である。
【0080】
パネル取付部材108がジョイント片109Aを介して天井パネル101Aに固定されている構成では、パネル取付部材108と天井パネル101Aとの間の固定面積の確保がジョイント片109Aによって容易であることから、伸縮野縁103に対するパネル取付部材108の取り付け数を少なく抑えることができ、この実施の形態では、一本の伸縮野縁103に対して1つのパネル取付部材108によって天井パネル101Aを取り付けている。
ジョイント片109Aのサイズ、天井パネル101Aに対する設置数等には特に限定は無いが、図27に示すように、この実施の形態では、天井パネル101Aの天井パネル101Bと接続される両側の縁部の全長にわたって延在するジョイント片109Aを採用しているため、パネル取付部材108と天井パネル101Aとの間の固定面積を充分に確保することができ、例えばパネル取付部材108の取り付け位置付近にて天井パネル101Aに局所的な変形が生じるといった不都合を防止できる。一方、図28に示すように、天井パネル101B側のジョイント片109Bも、天井パネル101Bの天井パネル101Aと接続される側の縁部の全長にわたって延在するプレート状に形成されている。
なお、一本の伸縮野縁103に対するパネル取付部材108の取り付け数は、前述の1個に限定されず、複数であっても良いことは言うまでも無い。
【0081】
この実施の形態に例示した伸縮野縁103を構成するパイプ131、133や回転シャフト132は、いずれも、円筒状又は円柱状の部材であるため、パネル取付部材108は、これらパイプ131、133や回転シャフト132に対して押し込みよって簡単に嵌合させることができる。また、パネル取付部材108は、一対の弾性片108bの弾性変形によって、伸縮野縁103の各部の外径に追従できるようになっており、伸縮野縁103の長手方向のどこにでも嵌合させることができる。
なお、この実施の形態では、伸縮野縁103に対する天井パネル101Aの取り付け、支持が完了してから、天井パネル101Bを施工するので、伸縮野縁103に対するパネル取付部材108の嵌合等、天井パネル101Aの裏面側での作業を、天井パネル101Bの施工予定位置を介して効率良く行えるといった利点がある。
【0082】
図26(a)、(b)は、伸縮野縁103に嵌合したパネル取付部材108に外れ防止部材110を装着して、この外れ防止部材110によって、一対の弾性片108aの先端間が開かないように連結した状態を示す。この場合、伸縮野縁103に嵌合したパネル取付部材108の離脱を防ぐことができ、天井パネル101Aの施工後の垂れ下がり等を防止できる利点がある。
図26(a)、(b)に例示した外れ防止部材110は、一対の係合片110aを有する断面コ字状の部材であり、パネル取付部材108に対して横方向からスライド挿入して、一対の係合片110a間に一対の弾性片108aの先端を内側に収容し、一対の弾性片108aの先端を覆うように装着することで、各係合片110aと弾性片108aとの係合によって弾性片108a間の開放を防止し、伸縮野縁103に対するパネル取付部材108の嵌合解除や離脱を規制するようになっている。パネル取付部材108に外れ防止部材110を装着する作業も、天井パネル101Bの施工予定位置を介して効率良く行えることは言うまでも無い。
なお、外れ防止部材としては、一対の弾性片108aの先端間が開かないように連結して、伸縮野縁103に嵌合したパネル取付部材108の離脱を防止する構成であれば特に限定は無く、各種構成の採用が可能である。
【0083】
天井パネル101Aの両側の天井パネル101Bの施工は、天井パネル101Aの施工完了後、該天井パネル101Bの天井パネル101Aに対して接続される側の縁部の裏面側(施工時に上側となる面)に固定されているジョイント片109Bを天井パネル101Aのジョイント片109Aに嵌合させて、天井パネル101A、101Bの端面同士を突き合わせるようにして接合するとともに、ジョイント片109Bとは逆側の縁部を、廻り縁本体104のパネル押さえ片104dに重ね合わせるようにして配置し、廻り縁本体104に対する下側からのパネル固定フレーム105の嵌合、すなわち、廻り縁本体104の嵌合溝107に対する下側からのパネル固定フレーム105の嵌合片105bの押し込み嵌合によって、パネル押さえ片104dとパネル固定フレーム105のカバー部105cとの間に挟み込むようにして固定する。
【0084】
天井パネル101A、101Bの間は、ジョイント片109A、109B同士の嵌合によって安定な接続状態を容易に確保でき、しかも、この接続状態を長期にわたって安定に維持できる。ジョイント片109A、109Bはいずれも合成樹脂製であり、より具体的には、天井パネル101Aに対して接近させた天井パネル101Bのジョイント片109Bの側部に突出形成されている嵌合突起109aを、ジョイント片109Aの側部に開口されている嵌合溝109bに挿入、嵌合することで、天井パネル101A、101B間にがたつきの少ない安定な接続状態が確保され、ほぼ面一の天井面100Bが形成される。ジョイント片109A、109Bは、いずれも天井パネル101A、101Bの裏面側(施工時に上側となる面)に位置するため、天井100が完成すると天井100の下からは見えなくなり、天井100の美観には影響しない。
なお、ジョイント片109A、109Bは、天井パネル101A、101Bの変形防止用の補強材としても機能するため、長期にわたって天井パネル101A、101Bの変形が防止され、優れた美観を維持できる。
【0085】
ここで、伸縮野縁103は、野縁受け106の長手方向に沿って容易かつ円滑にスライド移動できることから、各天井パネル101Bのサイズや、実際の天井施工領域100Aのサイズ、変形等に対応して、野縁受け106の長手方向へのスライド移動によって伸縮野縁103の位置調整等を簡単に行うことができる。また、位置決めの完了した伸縮野縁103を、ビス等の固定部材を用いて野縁受け106に固定してしまう訳ではないので、位置決めのやり直しも容易に行える。したがって、この施工方法によれば天井100の施工を効率良く行うことができる。
【0086】
図20、図21等に示すように、この天井100では、廻り縁本体104の嵌合溝107が、廻り縁本体104の壁部7に対して、連結部104cにほぼ相当する寸法だけ天井施工領域100Aの中央部側にずれていることに対応して、廻り縁本体104に嵌合固定したパネル固定フレーム105のカバー部105cと壁部7表面(表面材を含む壁部の表面。天井施工領域100Aに臨む面)との間に、例えば数mm〜十数mm程度の離間距離t(図29参照)が確保されるようになっている。このため、例えば、図29に示すように、天井100の施工後に、タイル等の壁表面材の施工によって壁部7に新たに表面層7cを形成しても、この表面層7cの表面がカバー部105cの壁部7側端部に達しない範囲であれば、廻り縁本体104からのパネル固定フレーム105の離脱に表面層7cが干渉しないから、廻り縁本体104からパネル固定フレーム105を強制的に引き抜いて離脱させることが可能である。これにより、例えば天井パネルの交換等を行える。
【0087】
これに対し、図30に示す比較例の廻り縁111の廻り縁本体112は、前述の廻り縁本体104の連結部104cに相当する構成を有していないものであり、前述のパネル固定フレーム105の嵌合片105aが圧入、嵌合される嵌合溝112aが、該廻り縁本体112の壁部7A(既設の表面層を含む)に対する取り付け面112bから非常に近い位置に形成されている(図30では、嵌合溝112aと取り付け面112bとの間の離間距離t1として、廻り縁本体112の取り付け面112bを形成する金属板の厚さに相当する寸法しか確保されていない)構成であり、この廻り縁本体112に嵌合固定したパネル固定フレーム105は壁部7Aにほぼ接触するようになる。このため、天井の施工後に壁部7Aに施工した表面層7cがパネル固定フレーム105に被ってしまうと、廻り縁本体112からパネル固定フレーム105を離脱しようとする場合には、パネル固定フレーム105の下側の表面層7cの撤去工事など、大掛かりな工事が必要となってしまう。
【0088】
前述の廻り縁102(廻り縁本体104及びパネル固定フレーム105)を用いて構成された天井では、天井100の施工後に壁部7に施工した壁表面材等が、廻り縁本体104に固定したパネル固定フレーム105に被らない限り、壁表面材の一部撤去等の工事を要することなく、廻り縁本体104からのパネル固定フレーム105の離脱作業を行うことができ、これにより、天井パネルの交換等を、壁表面材の一部撤去等の工事を要する場合に比べて非常に簡単に行える。
なお、前記廻り縁102では、天井100の施工後に壁部7の表面層の新設、改修、既設の表面層上への新たな表面層の形成などを行っても、パネル固定フレーム105の柔軟な軟質フィン105dが表面層の表面位置や表面形状に良く追従して、表面層表面との密接状態を容易に確保できるため、美観の確保が容易であるといった利点がある。
また、前記廻り縁102は、この第3の実施の形態に限定されず、本発明に係る第1、第2の実施の形態に係る天井など、各種天井にも適用可能である。
【0089】
この実施の形態では、伸縮野縁103以外の野縁を使用しない構成を例示したが、本発明はこれに限定されず、伸縮野縁103以外の野縁を別途設置して、天井パネルの取り付けに利用することも可能であることは言うまでも無い。
この実施の形態では、1枚の天井パネル101Aの取り付けに2本の伸縮野縁103を利用する構成を例示したが、サイズの大きい天井パネルの固定では、1枚の天井パネル101Aに対して3本以上の伸縮野縁103を設置して、天井パネルの固定に利用する構成も採用可能である。また、1枚の天井パネル101Aの取り付け用の野縁として、伸縮野縁以外に、伸縮機能を有していないビーム状の野縁を追加することも可能であるが、但し、追加設置する野縁としては、野縁受けの延在方向に沿ってスライド移動自在に設置できるものを採用する。
この実施の形態では、合計3枚の天井パネルを施工する構成を例示したが、4枚以上の天井パネルの横並びの配列施工することに適用することも可能である。この場合、例えば、天井の中央部に位置する複数枚の天井パネルを伸縮野縁に支持し、伸縮野縁に支持、固定された天井パネルと廻り縁(詳細には廻り縁本体)とによって、天井の外周部に位置する天井パネルを支持する構成等も採用可能である。
【0090】
なお、本発明は前述の実施の形態に限定されず、各種変更が可能である。
本発明に係る天井の施工方法は、既存天井の下側への天井の施工に適用することのみならず、既存天井の無いところへの天井の施工にも適用可能である。
また、前記実施の形態では、野縁受けと、下側からパネル固定フレームが嵌合固定される部分とが一体化されている廻り縁本体の施工によって、野縁受けを施工する構成を例示したが、請求項1、2記載の発明はこれに限定されず、野縁受けと、下側からパネル固定フレームが嵌合固定される部分とが別体になっており、個別に施工する構成も採用可能である。但し、野縁受けと、下側からパネル固定フレームが嵌合固定される部分とが一体化されている廻り縁本体を施工する構成であれば、部品点数の削減、工程数の削減等が可能であり、施工能率の向上、低コスト化の点でより好ましい。
【0091】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の天井の施工方法によれば、野縁受けにスライド移動自在に支持した野縁(請求項2記載の伸縮野縁を含む)に天井パネルを固定するようになっているため、天井パネルのサイズや実際の施工時の位置等に対応して、天井パネルとの固定位置への野縁の移動、位置決めを効率良く行うことができる。また、位置決めの完了した野縁の再移動も可能であるから、位置決めのやり直し等を容易に行うことができる。結局、施工現場で天井パネルのサイズや施工位置等に柔軟に対応して野縁の位置を変更することで、天井パネルとの固定作業を効率良く行えるから、天井の施工能率を向上できる。また、熟練者でなくても容易に施工できるといった利点もある。
【0092】
伸縮野縁の発生する押圧力によって、野縁を架設する一対の野縁受けを壁部に押圧固定する構成では、壁部に対する野縁受けの固定を、釘やビス等を使用すること無く、非常に簡単に行うことができる。また、釘やビス等を使用しないため、コンクリート壁やタイル張りの壁部に対しても、簡単かつ低コストで野縁受けを固定できる。しかも、施工に伴う騒音や振動の発生も殆ど無いため、近隣の住宅等に騒音や振動の悪影響を与えることなく施工を進めることができる。
【0093】
それぞれ壁部に固定されている一対の野縁受け間に架設して、野縁受けにスライド移動可能に支持した伸縮野縁に天井パネルを取り付ける構成であれば、野縁受けに対する伸縮野縁のスライド移動を規制する障害物を無くすことができ、より自由な移動が可能になる。これにより、天井の施工能率を一層向上できる。
【0094】
請求項4記載の発明によれば、天井の施工領域の周囲の壁部に沿って周設した周設フレームに対する下側からのパネル固定フレームの嵌合固定によって、上下のフレーム間に天井パネルの端部を挟み込んで固定する構成であるから、野縁や伸縮野縁の位置決めや、これら野縁や伸縮野縁に対する天井パネルの固定作業が完了した後でも、天井パネルの固定作業を効率良く行うことができるといった利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態の天井の施工方法によって施工した天井の一例を示す下面図である。
【図2】 本発明の第1の実施の形態の天井の施工方法において野縁受け、伸縮野縁、野縁の施工を完了した状態(天井パネルの取り付け前)を示す下面図である。
【図3】 図1のA−A線断面矢視図である。
【図4】 図1のB−B線断面矢視図である。
【図5】 図1のC−C線断面矢視図である
【図6】 本発明の第1の実施の形態の天井の施工方法に適用される野縁及び突き刺し部材を示す斜視図である。
【図7】 本発明の第1の実施の形態の天井の施工方法に適用される、入り隅部での廻り縁同士の接続構造の一例を示す分解斜視図である。
【図8】 本発明の第2の実施の形態の天井の施工方法によって施工した天井の一例を示す下面図である。
【図9】 本発明の第2の実施の形態の天井の施工方法において野縁受け、伸縮野縁の施工を完了した状態(天井パネルの取り付け前)を示す下面図である。
【図10】 図8のD−D線断面矢視図である。
【図11】 図8のE−E線断面矢視図である。
【図12】 本発明の第2の実施の形態の天井の施工方法に適用される廻り縁を示す図であり、(a)は断面図、(b)は正面図である。
【図13】 本発明の第2の実施の形態の天井の施工方法に適用される、入り隅部での廻り縁同士の接続構造の一例を示す下面図である。
【図14】 本発明の第2の実施の形態の天井の施工方法に適用される伸縮野縁を示す断面図である。
【図15】 本発明の第2の実施の形態の天井の施工方法に適用されるパネル取付部材を示す図であって、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図16】 本発明の第2の実施の形態の天井の施工方法に適用される天井パネル同士の接続構造を示す図であって、(a)は接続前の状態、(b)は接続状態を示す。
【図17】 本発明の第2の実施の形態の天井の施工方法に適用される天井パネルの一例を示す断面図である。
【図18】 本発明の第3の実施の形態の天井の施工方法によって施工した天井の一例を示す下面図である。
【図19】 本発明の第3の実施の形態の天井の施工方法において野縁受け、伸縮野縁の施工を完了した状態(天井パネルの取り付け前)を示す下面図である。
【図20】 図18のF−F線断面矢視図である。
【図21】 図18のG−G線断面矢視図である。
【図22】 本発明の第3の実施の形態の天井の施工方法に適用される廻り縁を示す図であり、(a)は廻り縁本体とパネル固定フレームとを分解して示した断面図、(b)は廻り縁本体を示す正面図である。
【図23】 本発明の第3の実施の形態の天井の施工方法に適用される、入り隅部での廻り縁同士の接続構造の一例を示す図であり、(a)は下面図、(b)は斜視図である。
【図24】 本発明の第3の実施の形態の天井の施工方法に適用される伸縮野縁を示す正面図である。
【図25】 本発明の第3の実施の形態の天井の施工方法に適用される伸縮野縁に対する天井パネルの取り付け構造を示す図であって、(a)は取り付け前、(b)は取り付け後を示す。
【図26】 本発明の第3の実施の形態の天井の施工方法に適用される伸縮野縁に対する天井パネルの取り付け構造の別態様を示す図であって、(a)はパネル取付部材と外れ防止部材とを分離して示した図、(b)はパネル取付部材に外れ防止部材を装着した状態を示す図である。
【図27】 本発明の第3の実施の形態の天井の施工方法に適用される伸縮野縁に対して取り付けられる構造天井パネルの一例(但しパネル取付部材の図示は省略)を示す図であり、(a)は断面図、(b)は正面図である。
【図28】 本発明の第3の実施の形態の天井の施工方法に適用される天井パネルの一例を示す図であり、(a)は断面図、(b)は正面図である。
【図29】 本発明の第3の実施の形態に係る廻り縁と、該廻り縁が取り付けられている壁部に施工された表面層との関係を示す断面図である。
【図30】 本発明の第3の実施の形態に対する比較例の廻り縁と、該廻り縁が取り付けられている壁部に施工された表面層との関係を示す断面図である。
【符号の説明】
1…天井、1A…天井の施工領域、2…伸縮野縁、5…天井パネル、21b…伸縮野縁の長手方向端部(主ビームの他端)、25…伸縮野縁の長手方向端部(押圧片)、6…野縁受け、7…壁部、31…廻り縁本体,周設フレーム、32…パネル固定フレーム、50…天井、50A…天井の施工領域、51…天井パネル、53…伸縮野縁、54…周設フレーム(廻り縁本体)、55…パネル固定フレーム、56…野縁受け、81…伸縮野縁の長手方向端部(野縁本体)、83…伸縮野縁の長手方向端部(野縁キャップ)、100…天井、100A…天井の施工領域、101A,101B…天井パネル、103…伸縮野縁、104…周設フレーム(廻り縁本体)、105…パネル固定フレーム、106…野縁受け。

Claims (4)

  1. 対向する壁部にそれぞれ配置してほぼ平行に対向配置したレール状の野縁受け間に伸縮野縁を架設状態に配置し、この伸縮野縁の発生する押圧力によって該伸縮野縁と該伸縮野縁の長手方向両端の前記野縁受けとを壁部に押圧固定した後、対向する野縁受け間に架設状態に配置した野縁の両端部をそれぞれ前記野縁受けにスライド移動自在に支持した状態で該野縁を天井パネルとの目的の固定位置に位置決めし、次いで、前記野縁に嵌合し外れ防止部材が装着されたパネル取付部材により、前記野縁に天井パネルを固定することを特徴とする天井の施工方法。
  2. 対向する壁部にそれぞれ固定してほぼ平行に配置したレール状の野縁受け間に架設状態に配置した伸縮野縁の長手方向両端を、該伸縮野縁の発生する押圧力によって前記野縁受けに圧接させ、次いで、前記野縁に嵌合し外れ防止部材が装着されたパネル取付部材により、前記野縁に天井パネルを取り付けることを特徴とする天井の施工方法。
  3. 伸縮野縁の長手方向両端を伸縮野縁の発生する押圧力によって前記野縁受けに圧接すると同時に前記野縁受けにスライド移動可能に支持することを特徴とする請求項2記載の天井の施工方法。
  4. 天井の施工領域の周囲の壁部に沿って周設した周設フレームと、該周設フレームに対して下側から嵌合固定されるパネル固定フレームとの間に、前記天井パネルの前記壁部付近に配置された端部を挟み込んで固定することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の天井の施工方法。
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