JP4027210B2 - 超音波骨評価装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波骨評価装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば骨粗鬆症等の診断・検査等に用いられるような超音波骨評価装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような超音波骨評価装置は、被測定者の体の一部(例えば踵等)に超音波を放射し、その内部を伝搬(通過)する超音波の音速や、減衰度合い等を測定する。そして、それらの測定値を、例えば多数の人について測定した場合の平均的測定値等の基準値と比較することにより、被測定者の骨の状態(健全さ)を評価する。
【0004】
しかしながら、このような従来の超音波骨評価装置では、骨評価の結果や各データを、パーソナルコンピュータに取り込み、パーソナルコンピュータに接続ケーブルによって接続されているプリンタで印刷していた。
【0005】
このため、システム全体が大掛かりになり、また、使用の際は、比較的広いスペースを必要としていた。
【0006】
また、これらを別の場所に移動(運搬)する際は、前記接続を一旦外し、移動後、再び接続し直す作業を行わなければならず、これらの運搬に手間と時間とがかかるという欠点があった。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−136517号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、パーソナルコンピュータ等を介在させることなく骨評価の結果を印刷することができ、システム全体を小型化することができる超音波骨評価装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(12)の本発明により達成される。
【0010】
(1) 被検体に対し超音波の送受信を行って骨評価を行う超音波骨評価装置であって、
可動部を有し、被検体に対し超音波の送受信を行う測定部と、
前記測定部からの情報に基づいて骨評価を行う評価部と、
操作部と、前記操作部からの動力を前記可動部へ伝達する回転可能な軸を有する動力伝達機構とを有し、前記可動部を移動させる移動手段とを備える装置本体を有し、
前記装置本体に、少なくとも骨評価の結果を印刷するプリンタおよび中空部を有する筒状の把手を設け、該中空部内に前記軸を前記把手の長手方向に対し平行に配置し、
前記プリンタは、前記把手の近傍に位置し、前記装置本体に対して着脱自在であることを特徴とする超音波骨評価装置。
【0011】
(2) 被検体に対し超音波の送受信を行って骨評価を行う超音波骨評価装置であって、
被検体挿入部を挟んで対向し、一方に対して他方が相対的に移動し得る1対の振動子ユニットを有し、該1対の振動子ユニットにより被検体に対し超音波の送受信を行う測定部と、
前記測定部からの情報に基づいて骨評価を行う評価部と、
操作部と、前記操作部からの動力を前記振動子ユニットへ伝達する回転可能な軸を有する動力伝達機構を有し、前記振動子ユニットを移動させる移動手段とを備える装置本体を有し、
前記装置本体に、少なくとも骨評価の結果を印刷するプリンタおよび中空部を有する筒状の把手を設け、該中空部内に前記軸を前記把手の長手方向に対し平行に配置し、
前記プリンタは、前記把手の近傍に位置し、前記装置本体に対して着脱自在であることを特徴とする超音波骨評価装置。
【0012】
(3) 前記把手は、前記測定部と前記操作部との間に設けられている上記(1)または(2)に記載の超音波骨評価装置。
【0013】
(4) 前記把手は、前記測定部と前記操作部との間に、これらを掛け渡すように設けられている上記(1)または(2)に記載の超音波骨評価装置。
【0014】
(5) 前記装置本体は、前記測定部と前記操作部との間に凹部を有し、
前記プリンタは、前記凹部に設けられる上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の超音波骨評価装置。
【0015】
(6) 前記動力伝達機構は、伝達トルクの上限値を規制するトルク規制手段を有する上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の超音波骨評価装置。
【0016】
(7) 前記装置本体は、被検体が載置される載置部を有し、
前記プリンタは、前記載置部の側方に設けられる上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の超音波骨評価装置。
【0017】
(8) 前記プリンタは、熱転写プリンタまたはドットプリンタである上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の超音波骨評価装置。
【0018】
(9) 前記プリンタは、被測定者に関する情報を印刷する上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の超音波骨評価装置。
【0019】
(10) 前記プリンタは、骨評価の結果を数値とともに、グラフ化して印刷する上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の超音波骨評価装置。
【0020】
(11) 前記装置本体に対し、データを入力する機能および表示する機能を有する外部装置を接続して使用する上記(1)ないし(10)のいずれかに記載の超音波骨評価装置。
【0021】
(12) 前記外部装置は、小型情報端末である上記(11)に記載の超音波骨評価装置。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の超音波骨評価装置を添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0023】
図1は、本発明の超音波骨評価装置の実施形態を示す斜視図、図2および図3は、それぞれ、図1に示す超音波骨評価装置の装置本体の内部の駆動系(移動手段)等を示す斜視図、図4は、図1に示す超音波骨評価装置の回路構成例を示すブロック図である。
【0024】
これらの図に示す超音波骨評価装置1は、被測定者の踵(かかと)の部分(被検体)に対して超音波の送受信を行い、踵骨(生体組織)を伝搬(通過)する超音波の音速や減衰度合い等を測定し、その測定値に基づいて骨評価を行うものである。
【0025】
図1に示すように、超音波骨評価装置1は、装置本体2と、装置本体2に設けられるプリンタ3とを備えている。以下、これらの各構成要素について順次説明する。
【0026】
装置本体2は、樹脂製のケーシング21と、ケーシング21の上部に設けられ、被測定者の足を置く足置き部(被検体が載置される載置部)22と、測定部4と、操作部5とを備えている。
【0027】
なお、ケーシング21の構成材料は、樹脂に限定されないことは、言うまでもない。
【0028】
測定部4は、足置き部22を挟んで対向するように配設された1対の振動子ユニット23、24を有している。なお、ケーシング21のうち、振動子ユニット23および24を覆っている部分(ドーム状の部分)は、この測定部4に属するものとする。
【0029】
これら振動子ユニット23および24は、被測定者の踵部に対する超音波の送受信等を行うものであり、振動子ユニット23と振動子ユニット24との間の部分(間隙)が、被測定者の踵の部分(被検体)が挿入される被検体挿入部となっている。
【0030】
また、振動子ユニット23および24の一方は、他方に対し、接近・離間する方向(図1中の矢印A方向)に相対的に移動し得るように設置されている(本実施形態では、振動子ユニット(可動部)23が移動し得るように設置されている)。
【0031】
図4に示すように、振動子ユニット23、24は、それぞれ、互いの振動面が対向するように配置された超音波振動子232、242を有している。また、図1に示すように、超音波振動子232、242の各振動面の前方(被検体挿入部側)には、例えばポリウレタン等の超音波透過性に優れた材質によって形成された接触子231、241が設けられている。
【0032】
図1に示すように、操作部5は、ケーシング21の上部に、正逆両方向に回転可能に設けられたハンドル25を有している。なお、ケーシング21のうち、ハンドル25の下方の部分(筒状の部分)は、この操作部5に属するものとする。
【0033】
図2に示すように、ハンドル25は、円板状のハンドル本体251と、ハンドル本体251に設置され、操作者が把持する棒状のレバー(把持部)252とで構成されている。
【0034】
ハンドル本体251には、凹部253が形成されており、レバー252は、図1に示す凹部253内に収納された姿勢と、図2に示す凹部253から上方に突出した姿勢とを採り得るように、ハンドル本体251に対し、その一方の端部を中心に回動自在(伏倒可能)に設置されている。このレバー252は、非操作時には、凹部253内に収納し、操作時には、そのレバー252を図2に示すように立ち上げ、上方に突出させる。
【0035】
また、図2および図3に示すように、装置本体2は、振動子ユニット(可動部)23を移動させる移動手段6を有している。
【0036】
この移動手段6は、前記ハンドル25(操作部5)と、ハンドル25からの動力(駆動力)を振動子ユニット23へ伝達する動力伝達機構7とを有し、ハンドル25を回転操作すると、動力が発生し、振動子ユニット23が移動するようになっている。
【0037】
測定に際しては、被測定者の足を足置き部22に載せた後、ハンドル25を所定方向に回転操作して両振動子ユニット23、24を接近させ、両振動子ユニット23、24の接触子231、241をそれぞれ前記足の踵部の両側に接触させた状態(両振動子ユニット23、24で踵部を挟んだ状態)とする。なお、移動手段6については、後に詳述する。
【0038】
図1に示すように、装置本体2には把手26が設けられている。これにより、この把手26を、例えば手指で把持することができ、これによって、超音波骨評価装置1(装置本体2)の持ち運びを容易に行うことができる。
【0039】
把手26の外形は、略棒状をなしている。また、把手26は、中空部を有している。すなわち、把手26は、略筒状をなしている。
【0040】
この把手26の中空部内には、後述する動力伝達機構7の少なくとも一部、本実施形態では、動力伝達機構7の軸95が、把手26の長手方向に対し略平行に配置されている。
【0041】
これにより、動力伝達機構7の軸95を設置するためのスペースを別途設ける必要がなくなり、超音波骨評価装置1(装置本体2)を小型化することができる。これによって、持ち運びをより容易に行うことができる。
【0042】
また、把手26は、足置き部22の側方に位置している。すなわち、把手26は、測定部4と操作部5との間に、これらを掛け渡すように設けられている。
【0043】
また、把手26の長手方向と、振動子ユニット23の移動方向(図1中の矢印A方向)とは、略直交している。
【0044】
また、把手26は、装置本体2を床面110に載置して測定を行う際において、床面110と略平行となるように設けられている。
【0045】
また、図6に示すように、把手26を把持して装置本体2を持ち上げたとき、振動子ユニット23の移動方向(図6中の矢印A方向)が略鉛直方向となるような位置に把手26が設けられている。
【0046】
このような把手26は、ケーシング21を構成する部材と一体的に形成されるのが好ましい(一体成形されるのが好ましい)。
【0047】
これにより、部品点数を削減することができ、また、組み立て工程を減少させることができ、生産性が向上する。また、把手26を、装置本体2(ケーシング21)に対し、より強固に固定することができる。
【0048】
また、図1に示すように、装置本体2のケーシング21には、音響整合剤供給容器(音響整合剤供給具)120が着脱自在に収納される収納部28が設けられている。
【0049】
音響整合剤供給容器120内には、例えば、ゼリー状ないしゲル状の音響整合剤(音響整合材)が収容(収納)されており、音響整合剤供給容器120からその音響整合剤を所定の部位へ供給し得るようになっている。
【0050】
この音響整合剤は、超音波骨評価装置1の使用に先だって、例えば、接触子(生体接触部)231、241の表面に塗布される。これによって、接触子231、241と生体との間に空気が介在するのを防止(阻止)することができ、より正確かつ確実に、測定や評価を行うことができる。
【0051】
図1に示すように、超音波骨評価装置1は、装置本体2に設けることができる程度の小型のプリンタ3を有している。
【0052】
プリンタ3は、骨評価の結果等を印刷(プリント)するものであり、装置本体2に電気的に接続される。
【0053】
このプリンタ3は、装置本体2に対し、着脱自在に設置されてもよく、また、固定的に設置されてもよい。
【0054】
また、プリンタ3の印刷方式は、特に限定されず、例えば、熱転写方式等の各種の印刷方式を採用することができる。なお、プリンタ3としては、例えば、熱転写プリンタ、ドットプリンタ等を用いることができる。
【0055】
図1に示すように、装置本体2は、測定部4と操作部5との間に凹部27を有しており、プリンタ3は、この凹部27に設けられている。すなわち、プリンタ3は、足置き部22の側方に設けられている。
【0056】
これにより、デッドスペースの有効利用を図ることができ、超音波骨評価装置1(装置本体2)を小型化することができる。これによって、持ち運びをより容易に行うことができる。
【0057】
図4に示すように、装置本体2は、ケーシング21内に設けられた図示しない回路基板を有しており、この回路基板には、制御手段(制御回路)81と、送信ユニット82と、受信ユニット83とが設けられている。
【0058】
前記振動子ユニット23、24の超音波振動子232、242は、それぞれ、送信ユニット82、受信ユニット83に電気的に接続されている。
【0059】
また、送信ユニット82と、受信ユニット83は、それぞれ、制御手段81に電気的に接続されている。
【0060】
制御手段81は、例えば、マイクロコンピュータ等で構成されており、制御手段81には、図示しない記憶部(記録部)等が接続されている。制御手段81は、例えば、骨評価や、プリンタ3の制御等、超音波骨評価装置1全体の制御を行う。
【0061】
この制御手段81により、測定部4からの情報に基づいて骨評価を行う評価部の主機能が達成される。
【0062】
また、制御手段81には、図示しないインターフェース部等を介して、前記プリンタ3が電気的に接続されている。
【0063】
また、制御手段81には、図示しないインターフェース部等を介し、情報(データ)を入力する機能および表示する機能を有する外部装置として、PDA(Personal Digital(Data)Assistants)11が電気的に接続されている。このPDA11は、例えばタッチパネルや操作キー等で構成された入力手段111と、例えば液晶表示パネル等で構成された表示手段112と、図示しない制御手段と、図示しない記憶部(記録部)とを有している。
【0064】
なお、装置本体2に対し、接続して使用する前記外部装置としては、PDAに限らず、この他の小型(ポケット型)情報端末等を用いてもよい。
【0065】
次に、移動手段6について説明する。
図2および図3に示すように、移動手段6は、ハンドル25(操作部5)と、ハンドル25からの動力(駆動力)を振動子ユニット23へ伝達する動力伝達機構7と、レール14等を有している。
【0066】
振動子ユニット24は、装置本体2に固定的に設置された基部13に固定されている。
【0067】
一方、振動子ユニット23は、基部12に固定されている。装置本体2には、レール14が図2および図3中の矢印A方向に沿って設置されており、基部12の下端部には、レール14に係合する係合部121が形成されている。これにより、振動子ユニット23は、レール14に沿って、図2および図3中の矢印A方向に移動することができる。
【0068】
動力伝達機構7は、伝達トルクの上限値を規制するトルク規制手段として、トルクコントローラ(トルクリミッタ)15、軸(シャフト)、歯車、リードスクリュー等を有している。以下、具体的に説明する。
【0069】
図2に示すように、ハンドル25の中心部の下部には、軸90の一方の端部が固着されており、軸90の他方の端部には、歯車91が固着されている。
【0070】
また、トルクコントローラ15の軸154には、前記歯車91に噛合する歯車92が固着されており、軸155には、かさ歯車93が固着されている。
【0071】
このトルクコントローラ15は、操作部5側、すなわち、把手26(軸95)よりも入力側に設けられている。なお、トルクコントローラ15については、後に詳述する。
【0072】
また、装置本体2に対して、軸95が回転可能に設置されている。この軸95は、前述したように、把手26の中空部内に配置されている。
【0073】
軸95の一方の端部には、前記かさ歯車93に噛合するかさ歯車94が固着され、他方の端部には、かさ歯車96が固着されている。
【0074】
また、装置本体2に対して、リードスクリュー98が回転可能に設置されている。
【0075】
リードスクリュー98の一方の端部には、前記かさ歯車96に噛合するかさ歯車97が固着されている。
【0076】
また、図3に示すように、前記振動子ユニット23が固定されている基部12には、スライダ99が固着されている。このスライダ99には、前記リードスクリュー98に螺合する雌ネジ(ナット)991が形成されている。
【0077】
従って、ハンドル25を図3中時計回りに回転操作すると、その動力(駆動力)が、前記軸90、歯車91、92、トルクコントローラ15、かさ歯車93、94、軸95、かさ歯車96および97を介して、リードスクリュー98に伝達され、リードスクリュー98が所定方向に回転し、これにより、スライダ99、基部12および振動子ユニット23が、一体的に、レール14に沿って、振動子ユニット24に接近する方向に移動する。
【0078】
また、ハンドル25を図3中反時計回りに回転操作すると、その動力(駆動力)が、前記軸90、歯車91、92、トルクコントローラ15、かさ歯車93、94、軸95、かさ歯車96および97を介して、リードスクリュー98に伝達され、リードスクリュー98が前記と反対方向に回転し、これにより、スライダ99、基部12および振動子ユニット23が、一体的に、レール14に沿って、振動子ユニット24から離間する方向に移動する。
【0079】
次に、トルクコントローラ15について説明する。
図5は、トルクコントローラ15の構成例を模式的に示す図である。
【0080】
同図に示すように、トルクコントローラ15は、所定の間隙を介して対向配置された1対のマグネット(永久磁石)151、152と、この1対のマグネット151、152間に配置されたヒステリシス板153とを有している。
【0081】
各マグネット151、152には、それぞれ、N極とS極とが周方向に沿って交互に設けられている。
【0082】
これらのマグネット151、152は、一体的に回転し得るように図示しない保持部材で保持された状態で、図示しないベースに対し、回転可能に設置されている。この保持部材には、軸154が固着されている。
【0083】
一方、ヒステリシス板153は、図示しないベースに対し、回転可能に設置さている。このヒステリシス板153には、軸155が固着されている。
【0084】
ここで、本実施形態では、前記軸154を入力側(駆動側)の軸、すなわち、ハンドル25側の軸とし、前記軸155を出力側(従動側)の軸、すなわち、振動子ユニット23側の軸としているが、それを逆にしてもよい。
【0085】
ヒステリシス板153は、マグネット151、152に磁力で吸着され、マグネット151、152が一体的に回転すると、それとともに回転するが、軸155に作用するトルク(伝達トルク)が予め設定された値(上限値)に到達すると、そのヒステリシス板153とマグネット151、152との間にすべりが生じ、前記上限値を超えるトルクが軸155に作用しないようになっている。
【0086】
すなわち、振動子ユニット23と振動子ユニット24とで足を挟んだ状態で、ハンドル25を回転操作し続けると、振動子ユニット23から足に作用する(加わる)力が予め設定された値(上限値)に到達し、このトルクコントローラ15において、ヒステリシス板153とマグネット151、152との間にすべりが生じる。これによって、振動子ユニット23から前記上限値の力が足に作用した状態で、ヒステリシス板153の回転が停止し、その上限値を超える力が足に作用しないようになっている。
【0087】
前記トルクコントローラ15の伝達トルクの上限値は、マグネット151に対するマグネット152の周方向の相対位置を変更することで、調節することができるようになっている。
【0088】
この超音波骨評価装置1では、トルクコントローラ15で規制する伝達トルクの上限値は、特に限定されないが、例えば、足に作用する力が、5〜7kgf程度となるように設定されるのが好ましい。
【0089】
なお、トルクコントローラ15の方式は、前記のものに限定されず、各種の方式を採用することができる。
【0090】
次に、超音波骨評価装置1の作用(測定動作)を説明する。
まず、PDA11の入力手段111により、被測定者のファクター情報(被測定者に関する情報)を入力する。ファクター情報としては、特に限定されず、例えば、性別、年齢等が挙げられる。なお、生年月日を入力することにより、自動的に年齢が算出されるようになっていてもよい。
【0091】
次に、PDA11の入力手段111により、検査(測定)開始の指示を入力する。
【0092】
これにより、検査(測定)が開始される。すなわち、制御手段81は、送信ユニット82に対してトリガーを送信する。このトリガーを受信した送信ユニット82は、所定のパルスを超音波振動子232に送信する。そして、このパルスを受信した超音波振動子232は、その振動面から送信波(超音波)を発信する。超音波振動子232から発信された送信波は、振動子ユニット23、24内に充填された音響整合材(図示せず)、被測定者の踵部(図示せず)等を通過した後、対向配置された超音波振動子242に受信される。
【0093】
超音波振動子242に受信された信号は、受信ユニット83に設けられた受信アンプ(図示せず)等によって増幅された後に制御手段81へと送信される。そして制御手段81は、この受信された信号に基づいて超音波の伝搬時間や減衰度合い等の測定値を算出する。
【0094】
さらに、制御手段81は、別途に求められた踵部の幅(両接触子231、241間の距離)をも利用して所定の演算を行い、被測定者の踵部内を伝搬した超音波の音速(速度)を算出する。
【0095】
超音波骨評価装置1は、このようにして、測定者の踵部内を伝搬した超音波の音速および減衰度合い(以下、それぞれを単に、「音速」、「減衰度合い」と言う。)を測定する。この音速が速いほど、骨密度が高いと考えられる。また、減衰度合いによって、骨量の多少が推定できる。
【0096】
すなわち、超音波骨評価装置1は、音速および減衰度合いの測定値を評価指標として、被測定者の骨評価を行う。
【0097】
また、評価指標とするものは、音速または減衰度合いの測定値そのものに限らず、音速の測定値と減衰度合いの測定値とに対して所定の演算を施して得られた演算値であってもよい。このような演算値によれば、音響的に骨を診た場合の総合的な評価指標が得られる。
【0098】
よって、本発明においては、骨評価の基礎となる測定値(評価指標)とは、音速または減衰度合いの測定値そのものの他に、音速の測定値と減衰度合いの測定値とに対して所定の演算を施して得られた演算値をも含む概念である。
【0099】
なお、本発明では、音速および減衰度合いのいずれか一方を測定するものであってもよい。
【0100】
超音波骨評価装置1は、上述したような評価指標について、被測定者の測定値を比較情報と比較することにより、被測定者の骨評価を行う。この比較情報は、特に限定されないが、例えば、予め多数の人について測定した場合の年齢別平均的測定値を含むもの等とすることができる。
【0101】
なお、骨評価の結果は、例えば、測定値(評価指標)そのものでもよく、また、前記測定値を所定の比較情報と比較したものであってもよく、また、これら両方であってもよい。
【0102】
前記骨評価の結果や被測定者に関する情報は、PDA11の表示手段112により表示される。この骨評価の結果は、数値とともに、グラフ化して表示されるのが好ましい。
【0103】
また、骨評価の結果や被測定者に関する情報は、プリンタ3により、プリント用紙に印刷される。この骨評価の結果は、数値とともに、グラフ化して印刷されるのが好ましい。
【0104】
図7は、プリンタ3による印刷例を示す図である。
同図に示すように、プリント用紙31には、例えば、検査番号、性別および年齢等の被測定者に関する情報、検査年月日(時間を含む)、骨評価の結果(数値およびグラフ)等がプリンタ3によって印刷される。
なお、本発明では、この印刷例に限定されないことは、言うまでもない。
【0105】
以上説明したように、この超音波骨評価装置1によれば、装置本体2にプリンタ3が設けられているので、パーソナルコンピュータ等を介在させることなく、そのプリンタ3によって骨評価の結果等を印刷することができる。これにより、システム全体を小型化することができる。
【0106】
また、超音波骨評価装置1を別の場所に移動(運搬)する際は、接続を一旦外し、移動後、再び接続し直す作業を行う必要がないので、容易に移動(運搬)することができる。
【0107】
特に、装置本体2に把手26が設けられているので、その持ち運びを容易に行うことができる。すなわち、超音波骨評価装置1を、1人でも容易に持ち運ぶことができる。
【0108】
以上、本発明の超音波骨評価装置を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。
【0109】
なお、本発明では、被検体は、踵の部分には限定されず、被測定者の体の他の部分(部位)であってもよい。
【0110】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、装置本体にプリンタが設けられるので、パーソナルコンピュータ等を介在させることなく、そのプリンタによって骨評価の結果等を印刷することができる。これにより、システム全体を小型化することができる。
【0111】
また、超音波骨評価装置を別の場所に移動(運搬)する際は、接続を一旦外し、移動後、再び接続し直す作業を行う必要がないので、容易に移動(運搬)することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超音波骨評価装置の実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1に示す超音波骨評価装置の装置本体の内部の駆動系(移動手段)等を示す斜視図である。
【図3】図1に示す超音波骨評価装置の装置本体の内部の駆動系(移動手段)等を示す斜視図である。
【図4】図1に示す超音波骨評価装置の回路構成例を示すブロック図である。
【図5】図1に示す超音波骨評価装置のトルクコントローラの構成例を模式的に示す図である。
【図6】図1に示す超音波骨評価装置を、把手を把持して持ち上げた状態を示す斜視図である。
【図7】図1に示す超音波骨評価装置のプリンタによる印刷例を示す図である。
【符号の説明】
1 超音波骨評価装置
2 装置本体
21 ケーシング
22 足置き部
23、24 振動子ユニット
231、241 接触子
232、242 超音波振動子
25 ハンドル
251 ハンドル本体
252 レバー
253 凹部
26 把手
27 凹部
28 収納部
3 プリンタ
31 プリント用紙
4 測定部
5 操作部
6 移動手段
7 動力伝達機構
81 制御手段
82 送信ユニット
83 受信ユニット
90 軸
91、92 歯車
93、94 かさ歯車
95 軸
96、97 かさ歯車
98 リードスクリュー
99 スライダ
991 雌ネジ
11 PDA
111 入力手段
112 表示手段
12、13 基部
121 係合部
14 レール
15 トルクコントローラ
151、152 マグネット
153 ヒステリシス板
154、155 軸
110 床面
120 音響整合剤供給容器
Claims (12)
- 被検体に対し超音波の送受信を行って骨評価を行う超音波骨評価装置であって、
可動部を有し、被検体に対し超音波の送受信を行う測定部と、
前記測定部からの情報に基づいて骨評価を行う評価部と、
操作部と、前記操作部からの動力を前記可動部へ伝達する回転可能な軸を有する動力伝達機構とを有し、前記可動部を移動させる移動手段とを備える装置本体を有し、
前記装置本体に、少なくとも骨評価の結果を印刷するプリンタおよび中空部を有する筒状の把手を設け、該中空部内に前記軸を前記把手の長手方向に対し平行に配置し、
前記プリンタは、前記把手の近傍に位置し、前記装置本体に対して着脱自在であることを特徴とする超音波骨評価装置。 - 被検体に対し超音波の送受信を行って骨評価を行う超音波骨評価装置であって、
被検体挿入部を挟んで対向し、一方に対して他方が相対的に移動し得る1対の振動子ユニットを有し、該1対の振動子ユニットにより被検体に対し超音波の送受信を行う測定部と、
前記測定部からの情報に基づいて骨評価を行う評価部と、
操作部と、前記操作部からの動力を前記振動子ユニットへ伝達する回転可能な軸を有する動力伝達機構を有し、前記振動子ユニットを移動させる移動手段とを備える装置本体を有し、
前記装置本体に、少なくとも骨評価の結果を印刷するプリンタおよび中空部を有する筒状の把手を設け、該中空部内に前記軸を前記把手の長手方向に対し平行に配置し、
前記プリンタは、前記把手の近傍に位置し、前記装置本体に対して着脱自在であることを特徴とする超音波骨評価装置。 - 前記把手は、前記測定部と前記操作部との間に設けられている請求項1または2に記載の超音波骨評価装置。
- 前記把手は、前記測定部と前記操作部との間に、これらを掛け渡すように設けられている請求項1または2に記載の超音波骨評価装置。
- 前記装置本体は、前記測定部と前記操作部との間に凹部を有し、
前記プリンタは、前記凹部に設けられる請求項1ないし4のいずれかに記載の超音波骨評価装置。 - 前記動力伝達機構は、伝達トルクの上限値を規制するトルク規制手段を有する請求項1ないし5のいずれかに記載の超音波骨評価装置。
- 前記装置本体は、被検体が載置される載置部を有し、
前記プリンタは、前記載置部の側方に設けられる請求項1ないし6のいずれかに記載の超音波骨評価装置。 - 前記プリンタは、熱転写プリンタまたはドットプリンタである請求項1ないし7のいずれかに記載の超音波骨評価装置。
- 前記プリンタは、被測定者に関する情報を印刷する請求項1ないし8のいずれかに記載の超音波骨評価装置。
- 前記プリンタは、骨評価の結果を数値とともに、グラフ化して印刷する請求項1ないし9のいずれかに記載の超音波骨評価装置。
- 前記装置本体に対し、データを入力する機能および表示する機能を有する外部装置を接続して使用する請求項1ないし10のいずれかに記載の超音波骨評価装置。
- 前記外部装置は、小型情報端末である請求項11に記載の超音波骨評価装置。
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