JP4025265B2 - 磁気パターン検出装置 - Google Patents

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本発明は、例えば、紙幣等の磁気印刷物に形成された磁気パターンのエッジ部分の検出のみならず、その磁気パターンや磁気情報に含まれる磁性粉の微弱な濃淡変化に対応した磁束の変化を忠実にかつ高精度に読み取ることが可能な、磁気パターン検出装置に関する。
従来、紙幣等に代表されるような磁気印刷物には、磁気インクを用いて磁気パターンが印刷されている。この印刷された磁気パターンは、基体の表面若しくは内部に形成された微小な磁性体微粒子(以下、磁性粉と略す)からなる平面構造をなしている。
従来の紙幣等に印刷された磁気パターンの検出原理を、図29、図30、図31に基づいて説明する。これらの図において、15は永久磁石、32および33は磁気抵抗素子(MR素子)、21は磁性粉を含有する磁気インク、20は磁気インクで磁気パターンを印刷した磁気印刷物である。
図29に示すように、永久磁石等により形成される一様なバイアス磁界中に磁気抵抗素子32、33を近接して配置する。
図30に示すように、磁気抵抗素子32、33は直列接続されていると共に、定電圧電源に接続されている。
磁性粉を含有した磁気インク21等が接近した場合の検出信号について説明する。
磁気印刷物20が走査されると、図29の(a)→(b)→(c)のように変化する。磁気印刷物20の走査方向は図中左から右である。
図29(a)の状態では、磁気抵抗素子32の直下の磁束密度が増加し、磁気抵抗素子32の抵抗値が増加する。そのため、出力端子34の電位が高くなる。図中矢印は、磁力線を表している。
図29(b)の状態では、磁気抵抗素子32および33の直下の磁束密度は等しく、抵抗値も同じである。そのため、出力端子34は中間状態となる。
図29(c)の状態では、磁気抵抗素子33の直下の磁束密度が増加し、磁気抵抗素子33の抵抗値が増加する。そのため、出力端子34の電位は低くなる。このように、磁気印刷物が走査されることにより、図31に示すような微分型の検出信号が得られる(以下、空間差分検出と略す)。
このような方式による磁気センサ回路の検出信号eは、磁気抵抗素子32、33のそれぞれの抵抗値をR32、R33とすれば、出力端子34の電位e=(R32/(R32+R33))Vinとなる。通常、この検出信号は微弱であるため、図32に示すようにコンデンサ35を介して変動分のみを増幅している。増幅率は、約1万倍程度である。
この従来の空間差分検出方法の長所は、特許文献1、特許文献2に開示されている。
特開昭52−73793号公報 特開昭52−73794号公報
各種のノイズに関しては、両磁気抵抗素子は空間的に極めて近接して配置されているので、両者の受ける温度的、磁気的、また機械的原因による変動分は等しいと考えることができ、ΔR32=ΔR33である。従って、ノイズ成分に関してはΔe=0となる。これは、磁気抵抗素子の抵抗値R32とR33が等しいことが条件となる。
一般的には磁気抵抗素子32の抵抗値と磁気抵抗素子33の抵抗値は異なる場合が多く、さらに磁気抵抗素子32と磁気抵抗素子33の抵抗値の温度係数が異なっていることが多い。R32とR33が等しい場合は、出力端子の電位はVin/2となりかつノイズ成分も無くなる。
ただし、R32とR33が等しくない場合、あるいは抵抗値の温度係数が異なる場合は、ノイズ成分も出力され、また出力端子34の電位はVin/2からずれ、周囲の温度が変化すれば温度ドリフトも生じることになる。このような場合でも、コンデンサ35を介して増幅すれば(交流増幅)、磁気抵抗素子の抵抗値の差異、温度係数の差異による直流成分は増幅されることなく、端子37では比較的安定して信号を検出することができる。また、微分型の検出信号であれば、交流増幅の影響も受けにくい。
しかし、図32のような従来の空間差分検出方法では、図33に示すように、帯型の磁気パターン38は、その帯の両端のみの信号が図32の出力端子34で検出されるが、その両端以外の磁束が変化しない帯の途中では信号は検出されない。図33の検出信号39の縦軸は電圧を意味し、横軸は時間を意味する。図中の動作点とは、基準の電圧を意味する。以下同様に、検出信号の図においては、縦軸は電圧を意味し、横軸は時間を意味する。
さらに、図34に示すように、磁気抵抗素子32と磁気抵抗素子33の中心間距離40と同じピッチを有するくし型の磁気パターン41についても、磁気抵抗素子32と磁気抵抗素子33に同じ磁束がかかるために、連続したパターンの両端のみ信号が図32の出力端子34で検出される。
しかし、その途中の領域Aに対応した信号は検出されない。このように、磁気パターンによる実際の磁束の変化に忠実に比例した信号を検出することはできなかった。
ここで、磁気パターンによる磁束の変化に忠実に対応した信号を検出できない例について説明する。
図35は、磁気インクに含有されている磁性粉に濃淡のある磁気パターンを走査した場合の例である。
濃淡のある磁気パターンの例として、3つの磁気印刷物20の磁気パターン43,44,45を示し、色の濃淡で磁気インクに含まれる磁性粉の含有量の大小を表している。
図35(a)において、磁気パターン43は、磁性粉の含有量が大・中・小とステップ状に変化した場合の例である。磁気パターン44,45は、磁性粉の含有量に勾配があり、中心が最も大である場合の例である。磁気パターン45は、磁気パターン44に比べて勾配が緩やかである場合の例である。
図35(b)の波形46は、図32の検出回路における出力端子34での検出信号である。磁性粉の含有量がステップ状に変化する変化点のみ信号は検出されるが、含有量が変化しない箇所は、信号は検出されない。勾配がある磁気パターン44,45に対しては微分型の信号が検出されるが、勾配の緩やかな磁気パターン45に対する信号は、磁気パターン44からの検出信号に比べて、信号振幅が小さくなる。
図35(c)の波形47は、図32におけるコンデンサ35を通過した後の接続点36における信号を表している。コンデンサ35を通過することにより、変化の小さい信号は振幅が小さくなる(コンデンサはハイパスフィルタであるため)。そのため、勾配の小さい磁気パターン45からの信号は殆ど振幅が無くなることになる。
このように、従来の空間差分検出方法では、磁性粉の含有量に大小がある磁気パターンでは、実際の磁気パターンが検出できないばかりでなく、磁性粉の含有量の勾配が緩やかな磁気パターン44,45では、信号はほとんど検出されなかった。
そこで、本発明の目的は、磁気パターンのエッジ部分の検出のみならず、紙幣等に印刷された磁気パターン内部に含まれる磁性粉の微弱な濃淡変化に対応した磁束の変化を忠実にかつ高精度に検出することが可能な磁気パターン検出装置を提供することにある。
本発明は、基体の表面若しくは内部に形成された磁気パターンに含まれる磁性体微粒子の微弱な濃淡変化に対応した磁束の変化を検出する磁気パターン検出装置であって、磁気抵抗素子からなる磁束変化検出手段と、前記磁束変化検出手段の前記磁気抵抗素子に対して一定の外部磁界を印加する磁界印加手段と、前記磁束変化検出手段と直列接続された直列回路の接続点に現れる出力信号を検出する磁気抵抗素子からなる出力信号検出手段と、前記接続点に現れる出力信号を増幅する増幅手段とを具え、前記出力信号検出手段は、前記磁気パターンに含まれる磁性体微粒子と前記一定の外部磁界との磁気的相互作用に基づいた磁束の変化の影響を受けることなく、かつ、
該磁気的相互作用に基づいた磁束の変化を、前記磁束変化検出手段の前記磁気抵抗素子の抵抗値の変化に比例した出力信号として検出し、前記磁気抵抗素子は、基板上に半導体結晶を成長させた薄膜層を感磁部の動作層とする薄膜磁気抵抗素子であり、該薄膜磁気抵抗素子の動作層には、キャリアを増加させるための不純物が添加されている半導体薄膜を動作層とすることを特徴とする。
本発明は、基体の表面若しくは内部に形成された磁気パターンに含まれる磁性体微粒子の微弱な濃淡変化に対応した磁束の変化を検出する磁気パターン検出装置であって、磁気抵抗素子からなる磁束変化検出手段と、前記磁束変化検出手段と直列接続された直列回路の接続点に現れる出力信号を検出する磁気抵抗素子からなる出力信号検出手段と、前記磁束変化検出手段の前記磁気抵抗素子および前記出力信号検出手段の前記磁気抵抗素子に対して一定の外部磁界を印加する磁界印加手段と、前記接続点に現れる出力信号を増幅する増幅手段とを具え、前記磁束変化検出手段の前記磁気抵抗素子および前記出力信号検出手段の前記磁気抵抗素子は、前記磁界印加手段の前記一定の外部磁界を発生する側の同一面内に配設され、前記出力信号検出手段は、前記磁気パターンに含まれる磁性体微粒子と前記一定の外部磁界との磁気的相互作用に基づいた磁束の変化を、前記磁束変化検出手段の前記磁気抵抗素子の抵抗値の変化に比例した出力信号として検出し、
前記磁気抵抗素子は、基板上に半導体結晶を成長させた薄膜層を感磁部の動作層とする薄膜磁気抵抗素子であり、該薄膜磁気抵抗素子の動作層には、キャリアを増加させるための不純物が添加されている半導体薄膜を動作層とすることを特徴とする。
ここで、前記磁束変化検出手段を構成する前記磁気抵抗素子は、磁束密度の変化に対して磁気抵抗変化率が大きい特性を有し、前記出力信号検出手段を構成する前記磁気抵抗素子は、磁束密度の変化に対して磁気抵抗変化率が小さい特性を有してもよい。
前記磁束変化検出手段を構成する前記磁気抵抗素子、および、前記出力信号検出手段を構成する前記磁気抵抗素子において、素子長をLとし、素子幅をWとし、形状因子をL/Wと定義するとき、前記磁束変化検出手段を構成する前記磁気抵抗素子の前記形状因子L/Wを、磁気抵抗変化率が大きい範囲に対応した値に設定し、前記出力信号検出手段を構成する前記磁気抵抗素子の前記形状因子L/Wを、磁気抵抗変化率が小さい範囲に対応した値に設定してもよい。
前記磁束変化検出手段を構成する前記磁気抵抗素子の前記形状因子L/Wを、0.3以下の値に設定し、前記出力信号検出手段を構成する前記磁気抵抗素子の前記形状因子L/Wを、10以上の値に設定してもよい。
本発明は、基体の表面若しくは内部に形成された磁気パターンに含まれる磁性体微粒子の微弱な濃淡変化に対応した磁束の変化を検出する磁気パターン検出装置であって、磁気抵抗素子からなる磁束変化検出手段と、前記磁束変化検出手段の前記磁気抵抗素子に対して一定の外部磁界を印加する磁界印加手段と、前記磁束変化検出手段と直列接続された直列回路の接続点に現れる出力信号を検出する固定抵抗からなる出力信号検出手段と、前記接続点に現れる出力信号を増幅する増幅手段とを具え、前記出力信号検出手段は、前記磁気パターンに含まれる磁性体微粒子と前記一定の外部磁界との磁気的相互作用に基づいた磁束の変化の影響を受けることなく、かつ、該磁気的相互作用に基づいた磁束の変化を、前記磁束変化検出手段の前記磁気抵抗素子の抵抗値の変化に比例した出力信号として検出し、前記磁気抵抗素子は、基板上に半導体結晶を成長させた薄膜層を感磁部の動作層とする薄膜磁気抵抗素子であり、該薄膜磁気抵抗素子の動作層には、キャリアを増加させるための不純物が添加されている半導体薄膜を動作層とすることを特徴とする。
前記薄膜磁気抵抗素子の動作層の組成は、InGa1−xAsSb1−y(0≦x≦1、0≦y≦1)であり、不純物は珪素、錫、セレン、テルル、或いは硫黄としてもよい。
前記キャリアの数は、4×1016/cm以上1×1018/cm以下としてもよい。
以上説明したように、本発明によれば、出力信号検出手段を、磁束の変化の影響を受けない位置に配置したので、磁束変化検出手段に印加される一定な外部磁界と磁気パターンに含まれる磁性体微粒子との磁気的相互作用に基づいた磁束の変化の影響を受けることがなくなり、磁束変化検出手段の抵抗値の変化分のみを磁束の変化に比例した出力信号として検出することが可能となり、これにより、磁気パターンのエッジ部分の検出のみならず、磁気パターンに含まれる磁性粉の微弱な濃淡変化に対応した磁束の変化を忠実にかつ高精度に検出することができる。
また、本発明によれば、基板上に半導体結晶を成長させた薄膜層を感磁部の動作層とする薄膜磁電変換素子を複数個有し、動作層にはキャリアを増加させるための不純物が添加させているので、複数個の素子の特性を揃え、かつ、温度特性に優れた磁気パターン検出装置を作製することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明の第1の実施の形態を、図1〜図16に基づいて説明する。
<装置構成>
図1〜図3は、本発明に係る実際の磁気パターンによる磁束の変化に比例した信号を得るため(以下、絶対磁気量検出と略す)の磁気パターン検出装置の概略構成を示す。
(磁気パターン検出装置の概要)
磁気パターン検出装置の概略構成について説明する。
図1は、磁気パターン検出装置の磁束変化検出手段および出力信号検出手段として構成されたMRヘッド100の構成を示す。
磁気印刷物20に対向配置された磁界印加手段としての磁石15の一面(N極側)には、磁束変化検出手段としての磁気抵抗素子13が取り付けられている。また、この磁石15のN極側と反対側の面(S極側)には、出力信号検出手段としての磁気抵抗素子14が取り付けられている。これら磁気抵抗素子13,14は、プリント基板18上で配線され、直列接続された直列回路を構成している。
磁気抵抗素子13は、磁気インク21に含まれる磁性粉と磁石15から印加される一定な磁界との磁気的相互作用に基づいた磁束の変化を、抵抗値の変化として検出する。
磁気抵抗素子14は、磁気インク21に含まれる磁性粉と磁石15から印加される一定な磁界との磁気的相互作用に基づいた磁束の変化の影響を受けない位置(すなわち、磁石15のS極側)に配設されている。
図2は、磁気抵抗素子13と磁気抵抗素子14とがプリント基板18上で直列接続された信号測定回路を示す。このプリント基板18からなる信号測定回路200とMRヘッド100とによって、磁気パターン検出装置が構成される。
磁気抵抗素子14は、磁気的相互作用に基づいた磁束の変化の影響を受けることなく、直列接続された磁気抵抗素子13の抵抗値の変化分のみを磁束の変化に比例した出力信号(すなわち、出力電圧19)として検出する。この磁気抵抗素子14により検出された出力電圧19は、その後、後述するように直流増幅された出力信号として出力される。
(MRヘッド)
図3は、実装されたMRヘッド100の構成を示す。
実際には、このようにCAN16で封止したものが使用される。すなわち、磁気抵抗素子13を8mm×6mm×4.5mmの希土類磁石15に両側に(N側の磁気抵抗素子13とS側の磁気抵抗素子14)に貼り付ける。その後、これら素子13,14をCAN16の中に挿入し、エポキシ樹脂17をポッティングし、MRヘッド100として作製する。端子4は、それぞれの磁気抵抗素子13,14の電極パッド部にAu線で接続されている。
MRヘッド100をプリント基板18に固定し、図2に示すように、磁気抵抗素子13と磁気抵抗素子14とを直列に接続し、さらにVinの定電圧電源に接続する。
磁気印刷物20は、図1に示す矢印方向に走査する。磁気印刷物20が走査される場合、磁気抵抗素子13は磁束密度の変化を感じるが、磁気抵抗素子14は磁束密度の変化を感じない。
(磁気抵抗素子)
図4は、磁気抵抗素子13,14の基本構成を示す。
1は動作層、2は電極、3はモールド樹脂、4は電極2と接続された端子を示す。なお、磁気抵抗素子13,14の動作層1は、磁気抵抗素子の場合は高い磁気抵抗変化率を得るためにできるだけ高い電子移動度を有していることが好ましく、Si,GaAs、InSbやInAsおよびこれらの混晶系であるInAsSbなどが好ましい。
本発明に用いられる基板は、固体形状を示すものであればどんなものでもよく、例えば半導体でも誘電体でもセラミックでもガラス基板でも用いることができる。また、半導体基板の中でもGaAs、Si、InP、GaPなどの基板を用いると、特に動作層1の高い電子移動度が得られるようになり、特に好ましいものとなる。
動作層1中にキャリアを増加させるための不純物を添加する方法としては、動作層1を形成する際に同時に行ってもよいが、成膜後にイオン注入法を用いて打ち込んでもよい。用いられる不純物は、例えば、InSbやInAsのようなIII−V族化合物半導体の場合は、Si、SnのようなIV族元素やSe、Te、Sに代表されるVI族元素を添加するとよい。その中でも特にSi、Snが好ましい。
動作層1にキャリアを増加させるための不純物を添加することで、作製した磁気抵抗素子13,14の温度特性を改善する効果がある。しかし、あまりに多くの不純物を添加してしまうと、磁気抵抗素子13,14の感度を左右する電子移動度を低下させてしまうという問題があるため、添加するキャリアの数は、4×1016/cmから1×1018/cmとすることが好ましく、さらに好ましくは、5×1016/cmから5×1017/cmとするのがよい。
動作層1を形成する方法としては、真空蒸着法が一般的に用いられるが、分子線エピタキシー(MBE)法は薄膜の膜厚や組成の制御性が高く特に好ましい方法である。このため、本発明における磁気パターン検出装置に配置される複数の素子の特性差はほとんど無い。
電極2に用いられる電極材料は、Cu単層やTi/Au、Ni/Au、Cr/Cu、Cu/Ni/Au、Ti/Au/Ni、Cr/Au/Ni、Cr/Ni/Au/Niのような積層としてもよい。この電極材料は、作製した素子の使用される動作条件と環境条件に耐えられる材質であれば、どのような材料を用いてもかまわない。また、電極2を形成する方法としては、電子ビーム蒸着や抵抗化熱蒸着といった一般的な真空蒸着法や、スパッタ法やメッキ法によって形成してもよい。また、電極2を形成後に電極2と動作層1とのオーミック接触性を良好にするために、急昇温熱アニール(RTA)法を用いて熱処理することも好ましい。
磁気抵抗素子13,14の動作原理を示す。
図5に示すように、メサエッチング後のInSb薄膜の幅(素子幅)11をWとし、短絡電極間の距離(素子長)12をLとすると、L/Wを形状因子と呼ぶ。本例では、L/W=0.2とした。
この磁気抵抗素子13,14に電磁石15で一様な磁場をかけて、抵抗値と磁束密度との関係を測定した。
図6は、抵抗値と磁束密度との関係を示す測定結果を示す。図7は、磁気抵抗変化率ΔR/Rと磁束密度との関係を示す。
ここで、ΔR=R−Rであり、Rは磁場中での抵抗値、Rは磁場無しでの抵抗値である。これらの図からわかるように、抵抗値と磁束密度とは比例関係があることがわかり、この線形領域で検出が行われる。
(増幅回路)
図8は、直流増幅回路(反転増幅器)の構成例を示す。
入力電圧19をV1、抵抗22をR1、抵抗23をRf、端子24の電圧をVa、端子25の電圧をVb、出力電圧26をVoutとする。開ループ利得が十分大きいと、オペアンプの入力電圧Va=Vbとみなすことができる。磁気抵抗素子13、14のそれぞれの抵抗値をR13、R14とすれば、入力電圧はV1=(R14/(R13+R14))Vin、出力電圧はVout=(1+Rf/R1)Vb−(Rf/R1)V1となる。ポテンシオ27でVbを変えることにより、Voutを変えることができる。抵抗28をR1’、抵抗29をRf’とすると、Vb=(Rf’/(R1’+Rf’))Vddとなる。V1=2.5V(R14/R13=1の場合)、R1=1kΩ、Rf=10MΩ、R1’/Rf’=1.0002とすると、Vout=0Vとなる。
この状態で、V1が2.5Vから2.5001Vと0.1mV変化するとVout=1Vとなる(10,000倍増幅)。オペアンプの電源電圧は、±5Vであるため、V1が0.5mV以上変化すると、Vout=5Vとなり電源電圧で飽和してしまうことになる。抵抗値の温度係数等が若干でも異なり、抵抗比がR14/R13=1.0004以上になると、たちまち出力電圧Voutは電源電圧で飽和してしまうことになる。本例では、図9に示すように、2段接続された増幅回路で直流増幅し、増幅率は10,000倍とした。
(磁気パターン)
図10は、磁気印刷物20の磁気パターンの構成例を示す。
磁気パターンを構成する磁気インク20として、磁性粉の含有量(すなわち、磁気量)の異なる4種類(A,B,C,D)用意する。磁気インク20の1本の大きさは幅0.8mm、長さ8.0mmであり、これを16本、4.5mmの間隔でA,B,C,D順番に並べて磁気印刷物20上に印刷することにより、磁気パターンを作成する。
磁気抵抗素子13は、磁気インク21に含まれる磁性粉と磁石15から印加される一定な磁界との磁気的相互作用に基づいた磁束の変化を、抵抗値の変化として検出する。
そして、このような磁気パターンが形成された磁気印刷物20を、前述した本発明に係るMRヘッド100に略接触させた状態で、図10の矢印方向に走査して、信号検出を行う。
図11は、MRヘッド100により検出された磁気パターンに対応した信号波形を示す。磁束パターンA,B,C,Dの磁気量の大きさに比例して、信号が検出されていることがわかる。従って、磁気パターンすなわち磁気印刷物20の磁性粉の含有量の違いを正確にかつ忠実に検出できることがわかる。
<装置動作>
以下、本装置の動作について説明する。
(磁気パターン検出原理)
図12は、磁気パターンの信号検出原理を示す。
図1のMRヘッド100を用いて、磁気印刷物20に形成された磁性粉を含有した磁気インク21からなる磁気パターンの信号を検出する原理について説明する。
図12において、磁気印刷物20は走査されると、(a)→(b)→(c)のように左から右へ移動する。図中矢印は、磁石15から印加される磁力線を表している。
図12(a)では、磁気抵抗素子13から磁気インク21に含まれる磁性粉までの距離が、磁石15の磁力線が及ぼす範囲に比べて遠いため、磁気抵抗素子13の直下の磁束密度は磁気インク21の影響を受けることがない。
図12(b)では、磁性粉の透磁率が空気に比べてかなり大きいため、磁石15の磁力線が磁性粉に引き込まれる状態になるため、磁力線と磁性紛との磁気的相互作用によって磁気抵抗素子13の直下の磁束密度が増加し、磁気抵抗素子13の抵抗値が増加する。
図12(c)では、(a)と同様に、磁気抵抗素子13の直下の磁束密度は磁気インク21の影響を受けることがない。
以上説明したように、磁気抵抗素子13は磁力線の影響を受けるが、磁気抵抗素子14は、(a)〜(c)のいずれの場合も磁性粉との距離が離れており、磁気インク21に含まれる磁性粉と磁力線との磁気的相互作用を受けないことから、磁気抵抗素子14の直上の磁束密度は磁性粉によって乱されることがなく常に一定な磁界に保たれており、何ら影響を受けることはない。なお、図12では、磁気抵抗素子13側をN極、磁気抵抗素子14側をS極としたが、これに限るものではなく、磁気抵抗素子13側をS極、磁気抵抗素子14側をN極として構成してもよい。
(出力信号測定原理)
図13は、出力信号150の測定原理を示す。
図2の信号測定回路200を用いて、磁気抵抗素子13により検出された信号を、磁気抵抗素子14により出力電圧19(出力信号)として測定する原理について説明する。
図13の位置Aでは、磁気抵抗素子13と磁気抵抗素子14との抵抗値は等しいので、出力電圧19はVin/2である。なお、位置Aは、図12(a)の位置に対応する。
図13の位置Bでは、磁気抵抗素子13の抵抗値が増加し、磁気抵抗素子14の抵抗値はそのままであるため、出力電圧19はVin/2よりも低くなる。なお、位置Bは、図12(b)の位置に対応する。
図13の位置Cでは、磁気抵抗素子13と磁気抵抗素子14の抵抗値は等しいので、出力電圧19はVin/2である。なお、位置Cは、図12(c)の位置に対応する。
このように磁気印刷物20が走査されることにより、図13に示すような出力信号が得られる。この出力信号は、磁石15からの一定な磁場が磁気パターンを構成する磁気インク21の磁性粉が近づくことにより生じる磁気的相互作用によって磁気抵抗素子13直下の磁束密度が変化し、この変化した磁束密度に比例して測定されるものである。しかし、この測定において、磁気抵抗素子14自身はその磁気的相互作用に基づく磁束の変化の影響を受けない位置に配置されていることから、出力信号は、紙幣等に印刷された磁気パターンに含まれる磁性粉の濃淡の度合いに忠実に比例した高精度な信号として検出されることになる。
(検出例)
上記のような検出・測定原理により、検出された出力信号の波形について説明する。
図14は、図26の帯型の磁気パターン38を検出した場合の出力電圧19の信号波形48を示す。
図15は、図27のくし型の磁気パターン41を検出した場合の出力電圧19の信号波形49を示す。
図16は、図28の濃淡のある磁気パターン43,44,45を検出した場合の出力電圧19の信号波形50を示す。
以上の測定結果から、出力信号として、磁気パターンに含まれる磁性粉によって変化した磁束に比例した波形が得られる。すなわち、出力信号は、磁気パターンに含まれる磁性粉の濃淡の度合いに忠実に比例した高精度な信号として表されることがわかる。
(直流増幅)
上記のように検出された出力信号を直流増幅する物理的意味について説明する。
紙幣等の磁気印刷物20に形成された磁気パターンの検出を行う場合、磁気インク21での磁束の変化は微弱ため、MRヘッド100の磁気抵抗素子13(磁束変化検出手段)と磁気印刷物20は接触した状態或いはできるだけ接近した状態で走査される。
このため、磁気抵抗素子13と磁気印刷物20との摩擦により、磁気抵抗素子13は、磁気印刷物20が走査される毎に素子温度が上昇することになる。
出力電圧19は、磁気抵抗素子13の抵抗値によって変化するが、抵抗値の変化は、素子温度変化のよるものと磁気インク21の磁性粉による磁束の変化によるものとがある。磁気抵抗素子13は、動作層1として電子移動度が大きいInSbが使用されていることが多い。InSbは禁制帯が0.17eVと小さく、抵抗値の温度係数が約2%/℃とかなり大きい。このようなInSbを用いた磁気抵抗素子13の抵抗値変化は、磁気インク21の磁性粉による磁束の変化によるものに比べて、素子温度変化によるものが大きいことが多い。
出力信号の直流増幅において、磁気抵抗素子13の温度係数が大きいと、直流増幅後の図8又は図9の出力電圧26は、オペアンプの電源電圧で容易に飽和してしまい、磁気インク21による磁束密度の変化が検出できなくなってしまう。直流増幅回路の増幅率は約1万倍と高いため、磁気抵抗素子13の抵抗が温度によって変化しやすいと、増幅された出力信号26はたちまち飽和してしまうことになる。
本発明の磁気抵抗素子13の動作層1は、キャリアを増加させるための不純物が添加されている半導体薄膜により形成されている。
この不純物が添加されていることにより、磁気抵抗素子13の抵抗値の温度係数を0.2%/℃程度とかなり小さくすることが可能となる。そのため、磁気抵抗素子13の抵抗値の変化は、ほぼ磁気インク21の磁性粉による磁束の変化によるものだけになり、安定して出力電圧19を直流増幅することが可能となる。
このように本発明に係る磁気パターン検出装置は、基板上に半導体結晶を成長させた薄膜層を感磁部の動作層とする薄膜磁電変換素子を複数個有し、さらに動作層にはキャリアを増加させるための不純物が添加させているため、複数個の素子の特性を揃え、温度特性に優れている。
以上説明したように、抵抗値の温度係数が小さい磁気抵抗素子13を用いた直流増幅により、温度特性に優れ、かつ、磁気インク21に含まれる磁性粉と磁石15により印加される一定な磁界との磁気的相互作用に基づいた磁束の変化に比例した出力信号を得ることができる。つまり、出力信号は、絶対磁束変化量の検出が可能となるため、磁気パターンに含まれる磁性粉の濃淡の度合いに忠実に比例した高精度な信号を得ることができる。
次に、本発明の第2の実施の形態を、図17〜図19に基づいて説明する。
前述した第1の例では、図3に示すようなMRヘッド100も用いたが、本例では、MRヘッド100として、図17に示すような、磁束変化検出手段としての磁気抵抗素子13のみを希土類の磁石15のN側に貼り付けた構造として構成した場合の例である。
図18に示すように、出力信号検出手段としては、前述した磁気抵抗素子14の代わりに、固定抵抗30をプリント基板18上に配置する。
そして、図19に示すように、磁気抵抗素子13と固定抵抗30とを直列に接続し、さらに5Vの定電圧電源に接続した。
なお、その他の測定回路等の構成は、第1の例と同様であり、磁気印刷物20を走査して出力信号の測定を行った。その結果、直流増幅された出力信号も、第1の例と同様に、磁性粉の含有量の違いを正確に検出することができ、これにより、出力信号は、絶対磁束変化量の検出が可能となり、磁気パターンに含まれる磁性粉の濃淡の度合いに忠実に比例した高精度な信号を得ることができる。
次に、本発明の第3の実施の形態を、図20〜図21に基づいて説明する。
本例では、出力信号検出手段として、図20に示すように、固定抵抗30の代わりに、磁気抵抗素子31をプリント基板18上に配置し、その上に希土類の磁石15を貼り付けた。なお、MRヘッド100は、前述した第2の例と同じものを用いて構成した。
そして、図21に示すように、磁気抵抗素子13と磁気抵抗素子31とを直列に接続し、さらに5Vの定電圧電源に接続した。
磁気パターンの測定は、第2の例と同様にして、磁気印刷物20を走査して行った。
その結果、直流増幅された出力信号は、第1の例および第2の例と同様に、磁性粉の含有量の違いを正確に検出することができる。従って、絶対磁束変化量の検出を行えるため、磁気パターンに含まれる磁性粉の濃淡の度合いに忠実に比例した高精度な信号を得ることができる。
次に、本発明の第4の実施の形態を、図22〜図28に基づいて説明する。
図22は、図5に示す磁気抵抗素子13の形状因子L/Wを0.1から20まで変化させて、磁気抵抗変化率ΔR/Rと磁束密度との関係を測定した結果を示す。
図23は、磁束密度2000(G)における磁気抵抗変化率と形状因子L/Wをプロットし直したものを示す。形状因子L/Wが、0.3程度から磁気抵抗変化率は急激に低下することがわかる。
図24は、1つのチップ上に3端子の磁気抵抗素子48,49を作製した構成例であり、作製プロセスは実施例1と同様である。磁気抵抗素子48,49は、直列に接続されている。50,51,52は電極パッド部であり、図25の番号の箇所に対応している。
本例では、図25に示す磁束変化手段を磁気抵抗素子48とし、出力信号検出手段を磁気抵抗素子49として直列回路を構成したものをMRヘッド100とした。
図22および図23の結果より、磁気抵抗素子48の形状因子L/Wを0.2とし、磁気抵抗素子49の形状因子L/Wを25とした。
図26は、磁気抵抗素子48,49の磁気抵抗変化率ΔR/Rと、磁束密度との関係の測定結果を示す。
磁束密度5000(G)における磁気抵抗素子48の磁気抵抗変化率は約250%であったのに対して、磁気抵抗素子49の磁気抵抗変化率は約10%であった。
図27は、3端子接続型の磁気抵抗素子48,49をエポキシ樹脂にてトランスファーモールドを行い、実施例2と同様にして作製したMRヘッド100の構成例を示す。
磁気抵抗素子48,49は、MRヘッド100の外部磁界を発生する側の同一面上に取り付けられている。磁気抵抗素子49は、実施例1の磁気抵抗素子14に相当するものである。
磁気抵抗素子14は、磁気パターンに含まれる磁性粉が生み出す磁束密度の変化の影響を受けない位置に配置されているのに対して、ここでの磁気抵抗素子49は、磁束密度の変化の影響を受ける位置に配置されているが、磁束密度の変化を素子として殆ど感じないことになる。
図28は、プリント基板18に作製した図27のMRヘッド100を取り付け、磁気印刷物20を走査して磁気インク21とMRヘッド100による一定磁界との磁気的相互作用を測定した。その結果、検出された出力信号は、実施例1と同様に、磁気インク21の磁気パターンに含まれる磁性粉の微量な含有量の違いを正確に検出することができる。これにより、磁性粉の濃淡の度合いに忠実に比例した高精度な信号を得ることができる。
本発明は、例えば、紙幣等の磁気印刷物に形成された磁気パターンのエッジ部分の検出のみならず、その磁気パターンや磁気情報に含まれる磁性粉の微弱な濃淡変化に対応した磁束の変化を忠実にかつ高精度に読み取ることが可能な、磁気パターン検出装置に関する。これにより、磁気パターンのエッジ部分の検出のみならず、紙幣等に印刷された磁気パターン内部に含まれる磁性粉の微弱な濃淡変化に対応した磁束の変化を忠実にかつ高精度に検出することが可能となる。
本発明の第1の実施の形態である、磁気パターンの検出方法を示す説明図である。 MRヘッド内の2個の磁気抵抗素子が直列接続された測定回路を示す回路図である。 MRヘッドの構造を示す説明図である。 本発明に用いた磁気抵抗素子の構成例を示す説明図である。 磁気抵抗素子の形状因子(L/W)を示す説明図である。 磁気抵抗素子の磁束密度と素子抵抗値との関係を示す特性図である。 磁気抵抗素子の磁束密度と磁気抵抗変化率との関係を示す特性図である。 直流増幅回路の構成例を示す回路図である。 2段接続の直流増幅回路を示す説明図である。 検出に用いられる磁気パターンの例を示す説明図である。 磁気パターンに含まれる磁性粉の含有量に対応して検出された出力信号の波形を示す波形図である。 磁気パターンの検出原理を示す説明図である。 検出された出力信号の波形を示す波形図である。 帯型の磁気パターンから検出された出力信号の波形を示す説明図である。 くし型の磁気パターンから検出された出力信号の波形を示す説明図である。 濃淡のある磁気パターンから検出された出力信号の波形を示す説明図である。 本発明の第2の実施の形態である、MRヘッドの構造を示す説明図である。 磁気パターンの検出方法を示す説明図である。 MRヘッド内の磁気抵抗素子と固定抵抗とが接続された測定回路を示す回路図である。 本発明の第3の実施の形態である、磁気パターンの検出方法を示す説明図である。 MRヘッド内の磁気抵抗素子とプリント基板上の磁気抵抗素子とが接続された測定回路を示す回路図である。 本発明の第4の実施の形態である、種々の形状因子のおける磁気抵抗素子の磁束密度―磁気抵抗変化率測定の結果を示す説明図である。 形状因子と磁気抵抗変化率の関係の測定結果を示す説明図である。 3端子の磁気抵抗素子の構成を示す説明図である。 3端子の磁気抵抗素子の接続構成を示す回路図である。 3端子磁気抵抗素子内の2個の磁気抵抗素子の磁束密度―磁気抵抗変化率測定の結果を示す説明図である。 MRヘッドの構造を示す説明図である。 磁気パターン検出の方法を示す説明図である。 従来の磁気パターンの検出方法である空間差分検出法の原理を示す説明図である。 従来の空間差分検出法における2個の磁気抵抗素子が直列接続された測定回路を示す回路図である。 従来の空間差分検出法で検出された出力信号の波形を示す波形図である。 従来の空間差分検出法における出力信号の増幅回路の1例を示す回路図である。 従来の空間差分検出法における磁気パターン検出信号の一例である。 従来の空間差分検出法における磁気パターンから検出された出力信号の波形を示す説明図である。 従来の空間差分検出法における磁気パターンから検出された出力信号の波形を示す説明図である。
符号の説明
1 磁気抵抗素子の動作層
2 電極
3 モールド樹脂
4 端子
7 メサエッチングしたInSb薄膜
8 短絡電極
10 電極パッド部
11 素子幅(W)
12 素子長(L)
13 磁気抵抗素子
14 磁気抵抗素子
15 希土類磁石
16 CAN
17 エポキシ樹脂
18 プリント基板
19 出力信号(出力電圧)
20 磁気印刷物
21 磁気インク
22 抵抗
23 抵抗
24 オペアンプ(−)端子電圧
25 オペアンプ(+)端子電圧
26 出力電圧
27 ポテンシオ
28 抵抗
29 抵抗
30 固定抵抗
31 磁気抵抗素子
32 磁気抵抗素子
33 磁気抵抗素子
34 出力端子
35 コンデンサ
36 端子
37 端子
38 帯状の磁気パターン
39 検出信号
40 中心間距離
41 磁気パターン
42 検出信号
43 磁気パターン
44 磁気パターン
45 磁気パターン
46 コンデンサ通過前の検出信号
47 コンデンサ通過後の検出信号
48 磁気抵抗素子
49 磁気抵抗素子
50 電極パッド部
51 電極パッド部
52 電極パッド部
100 MRヘッド
150 出力信号
200 信号測定回路

Claims (8)

  1. 基体の表面若しくは内部に形成された磁気パターンに含まれる磁性体微粒子の微弱な濃淡変化に対応した磁束の変化を検出する磁気パターン検出装置であって、
    磁気抵抗素子からなる磁束変化検出手段と、
    前記磁束変化検出手段の前記磁気抵抗素子に対して一定の外部磁界を印加する磁界印加手段と、
    前記磁束変化検出手段と直列接続された直列回路の接続点に現れる出力信号を検出する磁気抵抗素子からなる出力信号検出手段と、
    前記接続点に現れる出力信号を増幅する増幅手段と
    を具え、
    前記出力信号検出手段は、
    前記磁気パターンに含まれる磁性体微粒子と前記一定の外部磁界との磁気的相互作用に基づいた磁束の変化の影響を受けることなく、かつ、
    該磁気的相互作用に基づいた磁束の変化を、前記磁束変化検出手段の前記磁気抵抗素子の抵抗値の変化に比例した出力信号として検出し、
    前記磁気抵抗素子は、基板上に半導体結晶を成長させた薄膜層を感磁部の動作層とする薄膜磁気抵抗素子であり、該薄膜磁気抵抗素子の動作層には、キャリアを増加させるための不純物が添加されている半導体薄膜を動作層とすることを特徴とする磁気パターン検出装置。
  2. 基体の表面若しくは内部に形成された磁気パターンに含まれる磁性体微粒子の微弱な濃淡変化に対応した磁束の変化を検出する磁気パターン検出装置であって、
    磁気抵抗素子からなる磁束変化検出手段と、
    前記磁束変化検出手段と直列接続された直列回路の接続点に現れる出力信号を検出する磁気抵抗素子からなる出力信号検出手段と、
    前記磁束変化検出手段の前記磁気抵抗素子および前記出力信号検出手段の前記磁気抵抗素子に対して一定の外部磁界を印加する磁界印加手段と、
    前記接続点に現れる出力信号を増幅する増幅手段と
    を具え、
    前記磁束変化検出手段の前記磁気抵抗素子および前記出力信号検出手段の前記磁気抵抗素子は、前記磁界印加手段の前記一定の外部磁界を発生する側の同一面内に配設され、
    前記出力信号検出手段は、
    前記磁気パターンに含まれる磁性体微粒子と前記一定の外部磁界との磁気的相互作用に基づいた磁束の変化を、前記磁束変化検出手段の前記磁気抵抗素子の抵抗値の変化に比例した出力信号として検出し、
    前記磁気抵抗素子は、基板上に半導体結晶を成長させた薄膜層を感磁部の動作層とする薄膜磁気抵抗素子であり、該薄膜磁気抵抗素子の動作層には、キャリアを増加させるための不純物が添加されている半導体薄膜を動作層とすることを特徴とする磁気パターン検出装置。
  3. 前記磁束変化検出手段を構成する前記磁気抵抗素子は、磁束密度の変化に対して磁気抵抗変化率が大きい特性を有し、
    前記出力信号検出手段を構成する前記磁気抵抗素子は、磁束密度の変化に対して磁気抵抗変化率が小さい特性を有することを特徴とする請求項2記載の磁気パターン検出装置。
  4. 前記磁束変化検出手段を構成する前記磁気抵抗素子、および、前記出力信号検出手段を構成する前記磁気抵抗素子において、素子長をLとし、素子幅をWとし、形状因子をL/Wと定義するとき、
    前記磁束変化検出手段を構成する前記磁気抵抗素子の前記形状因子L/Wは、磁気抵抗変化率が大きい範囲に対応した値に設定され、
    前記出力信号検出手段を構成する前記磁気抵抗素子の前記形状因子L/Wは、磁気抵抗変化率が小さい範囲に対応した値に設定されたことを特徴とする請求項2又は3記載の磁気パターン検出装置。
  5. 前記磁束変化検出手段を構成する前記磁気抵抗素子の前記形状因子L/Wは、0.3以下の値に設定され、
    前記出力信号検出手段を構成する前記磁気抵抗素子の前記形状因子L/Wは、10以上の値に設定されたことを特徴とする請求項4記載の磁気パターン検出装置。
  6. 基体の表面若しくは内部に形成された磁気パターンに含まれる磁性体微粒子の微弱な濃淡変化に対応した磁束の変化を検出する磁気パターン検出装置であって、
    磁気抵抗素子からなる磁束変化検出手段と、
    前記磁束変化検出手段の前記磁気抵抗素子に対して一定の外部磁界を印加する磁界印加手段と、
    前記磁束変化検出手段と直列接続された直列回路の接続点に現れる出力信号を検出する固定抵抗からなる出力信号検出手段と、
    前記接続点に現れる出力信号を増幅する増幅手段と
    を具え、
    前記出力信号検出手段は、
    前記磁気パターンに含まれる磁性体微粒子と前記一定の外部磁界との磁気的相互作用に基づいた磁束の変化の影響を受けることなく、かつ、
    該磁気的相互作用に基づいた磁束の変化を、前記磁束変化検出手段の前記磁気抵抗素子の抵抗値の変化に比例した出力信号として検出し、
    前記磁気抵抗素子は、基板上に半導体結晶を成長させた薄膜層を感磁部の動作層とする薄膜磁気抵抗素子であり、該薄膜磁気抵抗素子の動作層には、キャリアを増加させるための不純物が添加されている半導体薄膜を動作層とすることを特徴とする磁気パターン検出装置。
  7. 前記薄膜磁気抵抗素子の動作層の組成は、InGa1−xAsSb1−y(0≦x≦1、0≦y≦1)であり、
    不純物は珪素、錫、セレン、テルル、或いは硫黄であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の磁気パターン検出装置。
  8. 前記キャリアの数は、4×10 16 /cm 以上1×10 18 /cm 以下であることを特徴とする請求項7記載の磁気パターン検出装置。
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