JP4024569B2 - 屋根融雪用下地パネル、および屋根融雪用パネルセット、ならびにそれらを使用した屋根融雪用パネル施工方法 - Google Patents

屋根融雪用下地パネル、および屋根融雪用パネルセット、ならびにそれらを使用した屋根融雪用パネル施工方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の目的】
この発明は、建築物屋根上の積雪を効率的に溶かすことができる融雪技術に関するものであって、特に、設置が容易で短時間の中に設置作業を完了することができ、しかも比較的廉価に市場供給することを可能とする新規な構造からなる屋根融雪用下地パネル、および新規な構造からなる屋根融雪用パネルセット、ならびにそれらを使用した新規な屋根融雪用パネル施工方法を提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】
建築物の屋根に大量に降り積もった雪は、これまでのところでは、人海戦術による雪下ろし作業によって排雪する以外に特に有効な手段がなく、連日に渡って降り続く雪を次々に排除するための人手の確保や費用の捻出等に多大の負担を覚悟しなければならず、連日のように湿気を含んだ重い雪が大量に積もり続けると、雪下ろしが間に合わなくなってしまい、多数の家屋が倒壊の危機に曝されてしまうこととなり、さらに、屋根の雪下ろし作業中に転落してしまう事故等、人命に関わる問題も多く発生してしまうことから、雪下ろし作業を必要としない建築物の開発は、これまでも多方面で進められている。
【0003】
雪対策を施した住宅には、屋根の勾配を50度以上に設定して屋根雪が自然に落下してしまうようにしたものがあり、確かに雪下ろし作業の労力や経費の軽減化を図ることができるものの、都市化による住宅の密集や自動車による交通の発達に従って、屋根からの雪を落したまま貯留状としておくことを不可能としただけではなく、勢い良く落下する雪の騒音は、周辺の住民に迷惑を掛けてしまうと共に、軒先付近を危険地帯に化してしまうといった問題を生じ、そのため、無落雪住宅のようなフラットな屋根面とする建築物も提案されているものの、それらは外観を限定してしまうという問題に加え、積雪荷重に耐えるだけの構造強度を必要とすることになって建築費の高騰に繋がってしまうといった難点を伴う外、何よりも既存の建築物への応用が効かないという大きな欠点があって実用性を欠くこととなっていた。
【0004】
そうした問題への対応策として、井戸水を屋根に散布する消雪パネルや、温水循環パイプ、電気ヒーターの敷設の外、屋根裏暖房、屋根裏に暖房空間を形成した二重構造屋根、太陽熱集熱板の設置等が盛んに行われるようになってきており、例えば、特開平10−339055号公報の温水循環式屋根消雪装置や、特開平9−310453号公報の融雪屋根構造等に開示されている融雪技術を利用し、建築物の屋根に積もった雪を融雪する積雪対策が有効とされるようになってきていて、前者の温水循環式屋根消雪装置には、複数の箱型ユニットを組み合わせて消雪用放熱器を形成する技術が開示されており、巨大な消雪用放熱器を大型クレーンを使用して設置しなければならない不便を解消し、瓦搬送用の小型コンベア等による地上から屋根上への搬送を可能とすることができることから、既存の建築物に対して比較的簡単な作業によって設置することができるものとなっているものの、箱形ユニットは、熱流体循環用の配管を蛇行状に装着する作業が非常に困難であるという欠点があり、また、後者の融雪屋根構造は、その施工に際し、新築あるいは既存に係わらず、建築物屋根構造が大掛かりなものとなって施主に多大の経済的負担を課してしまうという欠点を有するものであった。
【0005】
この発明は、上記したような状況で、これまでの屋根上積雪の融雪技術は、消雪用放熱器の設置における配管作業が困難であったり、屋根構造そのものを大幅に改造しなければならない等、設置作業に手間が掛り、施工主に経済的に大きな負担を負わせてしまっていたという事情に疑問を抱き、設置作業を容易なものとして工期を短縮し、より低廉にて施工可能な融雪装置の実現化はできないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な構造の屋根融雪用下地パネル、および新規な構造の屋根融雪用パネルセット、ならびにそれらを使用した新規な屋根融雪用パネル施工方法を実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
【0006】
【発明の構成】
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明に包含される屋根融雪用下地パネルは、基本的に次のような構成から成り立っている。
即ち、両側の立上り側面部と両立上り側面部下端縁間を繋ぐ底面部とから略溝状断面に形成され、単位長さおよび巾寸法とした溝型基板の、各立上り側面部内側には、夫々、対応する立上り側面部を越えることのない背丈寸法とした補強枠材部を内接配置すると共に、それら補強枠材部間には、それら補強枠材部を越えることのない背丈寸法とした断熱材を充填、一体化してなるものとした上、各立上り側面部の上端縁には、夫々ハゼ巻用接続部を予め折曲、形成したものにすると共に、補強枠材部上端露出面には天板用接続部を予め折曲、形成する一方、断熱材部表面には、予定蛇行状配管全体配置形の一部を分担する平行状配置、または平行状配置の一方が中途で外側に屈曲され、対応する補強枠材部と立上り側面部とに跨がる横断装着溝に連続するようにした異形平行状配置、または略U字状配置の何れかに相当し、配管断面を収容するか、略収容可能にするかした断面形とした装着溝を予め刻設、形成してなるものとした構成を要旨とする屋根融雪用下地パネルである。
【0007】
溝型基板は、両側面部内側に配置された補強枠材部と、これら補強枠材部間に充填された断熱材部との夫々を両側面および底面の外側から防水状態に包囲することによって補強枠材部ならびに断熱材部を一体化してしまい、一枚のパネル状にして取り扱いを容易にする機能を果たすものであって、金属板製あるいは合成樹脂製であり、補強枠材部および断熱材部を被覆してパネル状の形状を維持可能とするに充分な強度を有すると共に、充分な防水性を確保したものとしなければならず、建築物の屋根に設置されたときに、季節の変化に伴う寒暖や日光による紫外線、あるいは潮風や湿気等の自然環境下においても充分な耐久性を確保できる素材から形成すべきであり、例えば着色亜鉛鋼板、銅板、ステンレス板、アルミニウム板等の各種金属板を板金加工して形成したものとするのが望ましいといえるが、グラスファイバー樹脂やカーボンファイバー樹脂等の複合樹脂素材、あるいはポリカーボネートやアクリル樹脂等を成型したものとすることが可能である。
【0008】
立上り側面部は、屋根融雪用下地パネルの両側部に内蔵、配置された補強枠材部の外側壁面を隠蔽状に包囲するよう溝型基板の側面部を形成して、補強枠材部の外部への露出を阻止すると共に、中央の断熱材部に一体化するよう纏める機能を果たすものであり、屋根融雪用下地パネルを、運搬の際の他物との衝突や摩擦等の外力から保護して、水分の浸入を防止するよう充分な密閉性と耐久強度を確保できるものとすべきであり、必要に応じて連結用の金具や雌雄連結部等を設けて、複数枚の屋根融雪用下地パネルをタイル状に配列、設置する際に隣接するパネル同士を噛合状に連結、可能とする機能を付加したものとすることができる。
【0009】
底面部は、屋根融雪用下地パネルの底面を一枚の平板状に形成して、内部に収容された断熱材部および補強枠材部の夫々の底部を隠蔽状、且つ一体化するよう包み込み、運搬時の衝撃や摩擦を軽減すると共に、断熱材部ならびに補強枠材部の底部側から水分が浸入するのを防止する機能を果たすものであり、充分な密閉性と耐久強度を確保したものとしなければならず、必要に応じて建築物の屋根面に装着するための取付金具を一体に形成したり、あるいは、底面の適所に、屋根上の瓦や瓦棒等に直接的に嵌合、装着可能な凹欠形状部や嵌合鈎部等を形成、もしくは添設したものとすることができる。
【0010】
補強枠材部は、断熱材部の両側縁を補強して屋根融雪用下地パネルの外郭形状を維持し、製造された当初の単位長さおよび巾寸法を運搬や設置作業中に渡って保持可能とすると共に、設置後の雪による荷重から断熱材部や配管を保護する機能を果たすものであり、木材、集成材、合成樹脂材、金属素材、あるいはこれらの複合素材等から製造することが可能であり、気温の寒暖差や、配管による加熱と外気による冷却との繰り返しを受けて変形したり、結露等を発生することのない素材を選択すべきであって、運搬や設置作業が容易で、建築物への負担が少ない比較的軽量な素材を用いるのが望ましく、木材や合成樹脂成型品等を使用するのが経済的な面からも望ましいものであるということができる。
【0011】
ハゼ巻用接続部は、升目状またはタイル状に配列された複数枚の屋根融雪用下地パネルの隣接する縁部間に、設置の現場でハゼ巻作業を施すことにより、複数枚の屋根融雪用下地パネルを一枚板状に連結、可能とする機能を果たすものであり、隣接する屋根融雪用下地パネル同士を雪の荷重や強風の際にも不用意に離脱しない程度に充分な強度で連結できる構造としなければならず、溝型基板立上り側面部の上端全長に、あるいは同上端に沿って点在状となるよう形成したものとすることが可能である外、補強枠材部の天面適所に、補強枠材部の全長に渡ってか、または点在状に形成したものとすることが可能であり、屋根融雪用下地パネル内に雨や雪解け時の水分が浸透しないよう形成された鈎爪状断面形に形成されたものとするのが望ましい。
【0012】
天板用接続部は、屋根融雪用下地パネルを建築物の屋根上に設置し、配管を装着した後に、外部に露出状となっている断熱材部や補強枠材部の天面部および配管を、天板によって隠蔽状に封鎖する際、該天板の両縁部を、対応する屋根融雪用下地パネル天面の両縁部に容易に取付け可能とする機能を果たすものであり、補強枠材部天面に形成されたハゼ巻用接続部よりも中央寄りに形成されたものとしなければならず、天板を充分な強度で接続できると共に、屋根融雪用下地パネル内に水分が浸透しない構造としなければならず、天板縁部を掛着可能な鈎爪状断面形の別体金具を取り付けたものとすることができる外、溝型基板立上り側面部上端側に一体形成したものとすることが可能である。
【0013】
断熱材部は、屋根融雪用下地パネルの天面に装着される配管の底面側および周側壁面を断熱、保温して不要な放熱を防止すると共に、配管の取付け位置を固定状に保持して、配管の不要な移動や変形を阻止する機能を果たすものであり、予め溝型基板内に装着された発泡樹脂成型品や、溝型基板を屋根上に設置して配管作業を行った後に、該溝型基板中の補強枠材部間の配管を除く空間部に未硬化状態の発泡樹脂を注入して、隙間無く充填、硬化させたものとすることができる外、配管用の装着溝を樋状の部材や、針金によって成型し、その周囲にグラスファイバー製あるいはハニカム状の樹脂成型部材等からなる断熱材を溝型基板中に充填した構造とすることが可能である。
【0014】
装着溝は、屋根融雪用下地パネルの天面の所定位置に配管を配置、固定させて、配管中への流体の循環を可能とすると共に、循環する流体から放出された熱を屋根融雪用下地パネル天面から放出可能とする機能を果たすものであり、溝型基板内の補強枠材部間に充填された断熱材部の天面に、予定蛇行状配管全体配置形の一部を分担する平行状配置、または平行状配置の一方が中途で外側に屈曲され、対応する補強枠材部と立上り側面部とに跨がる横断装着溝に連続するようにした異形平行状配置、または略U字状配置の何れかに相当し、配管断面を収容するか、略収容可能にするかした断面形として予め刻設、形成したものとしなければならないが、屋根融雪用下地パネルを建築物の屋根上に設置した後に、必要に応じて工事中における後加工によって追加、形成することも可能である。
【0015】
横断装着溝は、隣接する屋根融雪用下地パネル同士の互いに対応する補強枠材部および立上り側面部を貫いた状態に配管可能として隣接する複数枚の屋根融雪用下地パネルに渡って蛇行状の配管を可能とする機能を果たすものであって、断熱材部の表面に平行状、または略U字状に形成された装着溝の中途部から、外側に向けて屈曲され、隣接する屋根融雪用下地パネル側に連続するよう刻設、形成されたものとしたものであり、屋根融雪用下地パネルを建築物の屋根上に設置した後に、必要に応じて工事中における後加工によって追加、形成したものとすることができる。
【0016】
【関連する発明(1)】
上記した屋根融雪用下地パネルに関連して、この発明には、その屋根融雪用下地パネルを構成の一部とする屋根融雪用パネルセットも包含しており、その構成は、基本的に次のとおりのものである。
即ち、両側の立上り側面部と両立上り側面部下端縁間を繋ぐ底面部とから略溝状断面に形成され、単位長さおよび巾寸法とした溝型基板の、各立上り側面部内側には、夫々、対応する立上り側面部を越えることのない背丈寸法とした補強枠材部を内接配置すると共に、それら補強枠材部間には、それら補強枠材部を越えることのない背丈寸法とした断熱材を充填、一体化してなるものとした上、各立上り側面部の上端縁には、夫々ハゼ巻用接続部を予め折曲、形成したものにすると共に、補強枠材部上端露出面には天板用接続部を予め折曲、形成する一方、断熱材部表面には、予定蛇行状配管全体配置形の一部を分担する平行状配置、または平行状配置の一方が中途で外側に屈曲され、対応する補強枠材部と立上り側面部とに跨がる横断装着溝に連続するようにした異形平行状配置、または略U字状配置の何れかに相当し、配管断面を収容するか、略収容可能にするかした断面形とした装着溝を予め刻設、形成してなる屋根融雪用下地パネルと、該屋根融雪用下地パネルの補強枠材部上端露出面に予め折曲、形成された天板用接続部に嵌合、連結し得る嵌合部を両端縁に有し、同下地パネルの断熱材部および両補強枠材部各表面を隠蔽可能とする伝熱性素材からなる天板との組合せからなる構成を要旨とする屋根融雪用パネルセットである。
【0017】
天板は、屋根融雪用下地パネルの上面に露出された補強枠材部や断熱材部および現場に装着された配管を隠蔽状に被覆して、屋根融雪用下地パネル中への水や塵埃の浸入の防止や、直射日光を遮断して紫外線による劣化を防ぐと共に、配管から放出される熱を伝導して外部に放熱する機能を果たすものであり、防錆や耐候性の高い合成樹脂成型パネルや銅板、ステンレス鋼板、アルミニウム合金板等を使用することが可能であり、比較的廉価で裁断やハゼ巻加工等が容易な上、比較的熱伝達に秀れる着色亜鉛鉄板を使用するのが経済的であり、天板の下面と断熱材部上面および/または配管上面との間に僅かな隙間を形成可能とするよう、両端縁嵌合部の形成位置を適宜設定するか、あるいは天板中央部を凸型段差状としてなるものとして、下面空気層を形成可能とし、天板の略全面を均質に融雪できるものとしたり、あるいは、天板の下面を少なくとも配管に直接、接合させるよう、両端縁嵌合部の形成位置を適宜設定するか、あるいは天板中央部適所を凹型段差状としてなるものとして、配管から放出される熱を良く伝達できるようにして、効率的な融雪を実現可能な構造とすることができる。
【0018】
【関連する発明(2)】
更に、この発明の骨幹を成す屋根融雪用下地パネルと、上記した屋根融雪用パネルセットとに関連し、この発明には、それら屋根融雪用下地パネルおよび屋根融雪用パネルセットの設置において必要となる、以下のような構成からなる屋根融雪用パネル施工方法も関連する発明として含まれる。
即ち、建築物の屋根上適所または屋根上の略全面に複数枚の屋根融雪用下地パネルを適宜配置させて、互いの配管装着溝同士を、予定蛇行状配管全体配置形を形成するように設置し、連続したパイプ用装着溝部に沿って一本または複数本の配管を埋設状に装着して、その配管端部を、建築物またはその近傍適所に設けられ、熱流体を強制的に循環可能とする流体供給装置に接続する一方、各屋根融雪用下地パネルの天面には、天板を装着して、屋根融雪用下地パネルに形成された天板用接続部の夫々に、対応する天板の嵌合部を掛着して防雨機能を付与し、かつ断熱材部および両補強枠材部各表面を隠蔽状にすることにより、配管中に循環される流体からの熱を天板を介して放熱可能とするようにした構成からなる、前記屋根融雪用下地パネルまたは屋根融雪用パネルセットを使用した屋根融雪用パネル施工方法である。
【0019】
この発明の屋根融雪用パネル施工方法を、より具体的な構成で示すならば、建築物の屋根上適所または屋根上の略全面に複数枚の屋根融雪用下地パネルを、予め刻設、形成されている平行状配置、または平行状配置の一方が中途で外側に屈曲され、対応する補強枠材部と立上り側面部とに跨がる横断装着溝に連続するようにした異形平行状配置、または略U字状配置の何れかに相当し、配管断面を収容するか、略収容可能にするかした断面形とした互いの装着溝同士を、予定蛇行状配管全体配置形を形成するよう、升目状やタイル状に連続配置させて、隣接するハゼ巻用接続部同士を、帯状ハゼ巻板で連結し、連続する装着溝に沿って一本または複数本の配管を埋設状に装着し、配管端部を、建築物またはその近傍適所に設けられ、熱流体を強制的に循環可能とする流体供給装置に接続する一方、各屋根融雪用下地パネルの天面には、同下地パネルの断熱材部および両補強枠材部各表面を隠蔽状とするよう伝熱性素材からなる天板を装着して、各補強枠材部上端露出面に予め形成された天板用接続部の夫々に、対応する天板両端縁の嵌合部を掛着して隠蔽状とするようにした屋根融雪用パネル施工方法であるということができる。
【0020】
この発明の屋根融雪用パネル施工方法を、さらに具体的に示すならば、建築物の屋根上適所または屋根上の略全面に複数枚の屋根融雪用下地パネルを、予め刻設、形成されている平行状配置、または平行状配置の一方が中途で外側に屈曲され、対応する補強枠材部と立上り側面部とに跨がる横断装着溝に連続するようにした異形平行状配置、または略U字状配置の何れかに相当し、配管断面を収容するか、略収容可能にするかした断面形とした互いの装着溝同士を、予定蛇行状配管全体配置形を形成するよう、升目状やタイル状に配置させて、対応する雌雄連結部同士を互いに噛合状に連結させると共に、隣接するハゼ巻用接続部同士を、帯状ハゼ巻板で連結した上、連続する装着溝に沿って一本または複数本の配管を埋設状に装着し、配管端部を、建築物またはその近傍適所に設けられ、熱流体を強制的に循環可能とする流体供給装置に接続する一方、各屋根融雪用下地パネルの天面には、同下地パネルの断熱材部および両補強枠材部各表面を隠蔽状とするよう伝熱性素材からなる天板を装着して、各補強枠材部上端露出面に予め形成された天板用接続部の夫々に、対応する天板両端縁の嵌合部を掛着して隠蔽状とするよう構成した屋根融雪用パネル施工方法ということができる。
【0021】
また、この発明に包含される屋根融雪用パネル施工方法を、表現を変えて示すならば、切妻屋根の屋根上軒先側の適所に、棟方向に渡って連続するよう複数枚の屋根用融雪パネルを、予め刻設、形成されている平行状配置、または平行状配置の一方が中途で外側に屈曲され、対応する補強枠材部と立上り側面部とに跨がる横断装着溝に連続するようにした異形平行状配置、または略U字状配置の何れかに相当し、配管断面を収容するか、略収容可能にするかした断面形とした互いの装着溝同士を、予定蛇行状配管全体配置形を形成するよう適宜配列させて、連続する装着溝に沿って一本または複数本の配管を埋設状に装着し、配管端部を、建築物またはその近傍適所に設けられ、熱流体を強制的に循環可能とする流体供給装置に接続する一方、各屋根融雪用下地パネルの天面には、同下地パネルの断熱材部および両補強枠材部各表面を隠蔽状とするよう伝熱性素材からなる天板を装着して、各補強枠材部上端露出面に予め形成された天板用接続部の夫々に、対応する天板両端縁の嵌合部を掛着して隠蔽状とするようにした屋根融雪用パネル施工方法であるということができる。
【0022】
さらに具体的な構成のものとして示すならば、切妻屋根の屋根上軒先側の適所に、棟方向に渡って連続するよう複数枚の屋根用融雪パネルを、予め刻設、形成されている平行状配置、または平行状配置の一方が中途で外側に屈曲され、対応する補強枠材部と立上り側面部とに跨がる横断装着溝に連続するようにした異形平行状配置、または略U字状配置の何れかに相当し、配管断面を収容するか、略収容可能にするかした断面形とした互いの装着溝同士を、予定蛇行状配管全体配置形を形成するよう適宜配列させて、連続する装着溝に沿って一本または複数本の配管を埋設状に装着し、配管端部を、建築物またはその近傍適所に設けられ、熱流体を強制的に循環可能とする流体供給装置に接続する一方、各屋根融雪用下地パネルの天面には、同下地パネルの断熱材部および両補強枠材部各表面を隠蔽状とするよう伝熱性素材からなる天板を装着して、各補強枠材部上端露出面に予め形成された天板用接続部の夫々に、対応する天板両端縁の嵌合部を掛着して隠蔽状とした上、屋根用融雪パネルの棟側の縁部に、屋根面との段差を埋めてなだらかな平面で連続するように繋ぐ滑り移動用案内板を設けたものとすることにより、放熱パイプ中に循環される流体からの熱を融雪用天板を介して放熱し、屋根上に積もった雪を、軒先側付近で融雪させて、その自重によって軒先側へ次第に滑り移動してくる棟側からの雪を、滑り移動用案内板が屋根用融雪パネル上に導き、次々に融雪して最終的に屋根上の全ての雪を溶かしてしまうことを可能とするようにした構成からなる屋根融雪用パネル施工方法であるということが可能である。
【0023】
流体供給装置は、配管中に熱を帯びた流体を強制的に循環、供給して配管から積雪に熱を放出して、連続的な融雪を可能とする機能を果たすものであり、地下水を汲み上げるポンプ装置や、冷水を加熱して循環可能なボイラや給湯機等を採用することができる。
【0024】
滑り移動用案内板は、屋根上に設置された屋根融雪用パネルセットの上側縁部の段差を解消して、屋根面上側から滑り移動する積雪が屋根融雪用パネルセットを直撃してしまうことを防止すると共に、その積雪を屋根融雪用パネルセット上に自動的に導く機能を果たすものであり、屋根面と屋根融雪用パネルセットの縁部とを滑らかに傾斜した直線または曲線で連続させる案内面を構成するものとしなければならず、傾斜角度と同じ角度に設定された三角断面の支持部材によって底面の複数箇所を支持された平板から形成することが可能である外、屋根面と屋根融雪用パネルセットの縁部との間に、軸芯を上下に向けた複数本の金属丸棒を平行状に配列して、滑らかに傾斜した直線または曲線で連続させるレール状の案内面を構成したものとすることも可能である。
以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
【0025】
【実施例】
図1の屋根融雪用パネルセットの斜視図、図2の2枚の屋根融雪用パネルセットを接続した状態の断面図、図3のタイル状に組み合わせた4枚の屋根融雪用下地パネルの斜視図、および図4の蛇行状に装着された配管の平面図に示される事例は、建築物の既存する屋根上に、複数枚の屋根融雪用下地パネルを升目状に接続して1枚の平板状に設置させ、隣接する屋根融雪用下地パネルの断熱材部表面に形成された装着溝同士を1本の蛇腹状に連続されるよう配置し、その装着溝に沿って配管を装着した上、各屋根融雪用下地パネルの天面に露出する断熱材部や配管を隠蔽状とするよう天板を装着した基本的構成からなるこの発明に包含される屋根融雪用パネルセットにおける代表的な一実施例を示すものである。
【0026】
屋根融雪用下地パネル2は、縦900mmないし1800mm前後、幅450mm前後に設定された平板状の底面部32と、幅方向縁部の双方に、夫々直立状に延伸された立上り側面部31,31とを形成した着色亜鉛鉄板製の溝型基板3を有し、該溝型基板3の立上り側面部31,31の各内側には、略角柱形に製材された木製の補強枠材部4,4が嵌合状に装着されており、溝型基板3の底面部32上の補強枠材部4,4間に形成された矩形空間部中には、発泡ウレタン製の断熱材部5が充填され、同断熱材部5の露出された天面には、縦方向の全長に渡って互いに150mmないし250mm程度の間隔を隔てて平行に配置され、配管6を装着可能とした装着溝51,51を刻設したものとなっている。
【0027】
各立上り側面部31,31の上端部を補強枠材部4,4の天面側に沿って折りまげて延伸させ、断熱材部5の両端縁に達した辺りで、その全長に渡る縁端帯形状部を外側に向けて折り返すことにより、断熱材部5を挟んで互いに外側に向けられた天板用接続部33,33を形成し、また、補強枠材部4,4の外側上角部に対応する立上り側面部31,31の中途部の夫々を、屋根融雪用下地パネル2の中央側に向けて屈曲して、ハゼ巻用接続部34,34を形成したものとし、さらに、各補強枠材部4,4の中の一方の外側壁面には、装着溝51に平行な凹型断面形の雌連結部41を形成し、他方の外側壁面には、その装着溝51に平行な凸型断面形に形成された雄連結部42を形成し、夫々の雌雄連結部41,42に沿って立上り側面部31,31を密接状に屈曲成型したものとしている。
このように形成された屋根融雪用下地パネル2,2,……の夫々には、夫々天板7を装着して、断熱材部5や補強枠材部4,4、配管6等を隠蔽状とすることによって屋根融雪用パネルセット1を形成するものとなる。
【0028】
【作用】
以上のとおりの構成からなるこの発明の屋根融雪用下地パネル、および屋根融雪用パネルセットを使用すれば、以下に示すような屋根融雪用パネル施工方法の実施が可能となる。
即ち、図3のように4枚の屋根融雪用下地パネル2,2,……を、図示していない建築物の屋根上に升目状またはタイル状に配列して雌雄連結部41,42を噛合させ、互いの装着溝51,51同士が連続するように配置させて屋根の真木や野地板、垂木等に達する釘打ち等によって仮固定すると共に、図2に示すように隣接するハゼ巻用接続部34,34同士を帯状ハゼ巻板8で連結し、必要に応じて断熱材部5に形成された平行な装着溝51,51の一端側同士をU字型状に連続するよう後加工し、また平行な装着溝51,51の中の一方の中途部を外側に屈曲させ、対応する補強枠材部4や立上り側面部31の一部を刳り抜き加工する等して、図4中に破線で示すような蛇行状に一本の配管6を装着し、配管6の両端を導出して、図示しない建築物適所に設置されたボイラーや蓄熱装置からなる流体供給装置に接続されたものとし、さらに、図1および図2のように各屋根融雪用下地パネル2,2,……の夫々に、設置現場で加工製造するか、あるいは工場で予め製造された着色亜鉛鉄板製の天板7を装着し、両端嵌合部71,71の夫々を天板用接続部33,33に掛着して締め付け、固定して断熱材部5および配管6を隠蔽するよう密閉したものとすれば、大型の融雪パネルを完成させることが可能となる。
【0029】
また、図5の軒先側に横断状に設置された屋根融雪用パネルセットの斜視図に示すように、建築物9の切妻屋根91の軒先側付近に、棟方向に平行な配置となるよう複数枚の屋根融雪用下地パネル2,2,……を一列に配列し、隣接する屋根融雪用下地パネル2の装着溝51,51同士を接続して固定し、一端側に装着溝51,51の端部がU字型状に連続するよう形成された屋根融雪用下地パネル2を設置して、複数枚の屋根融雪用下地パネル2,2,……に渡って一本の装着溝51が往復するよう刻設されたものとし、この装着溝51に沿って配管6を装着して、その配管6の端部を図示しない流体供給装置に接続したものとする一方、各屋根融雪用下地パネル2,2,……の天面には、夫々天板7を装着して隠蔽状としたものとなっており、これらの天板7は全ての屋根融雪用下地パネル2,2,……に対応可能な一枚の帯型状に延伸形成したものとすることも可能である。
【0030】
このようにして水平帯状に設置された屋根融雪用パネルセット1,1,……の上縁部の夫々には、建築物9の屋根91の表面と、屋根融雪用パネルセット1,1,……の上側角縁部とを連続する平面で繋ぐ、滑り移動用案内板72を設け、滑り移動用案内板72の下面と屋根91との間の複数適所には、滑り移動用案内板72を支える三角形状の図示しない支持枠材を装着して、補強したものとすることができる。
【0031】
【効果】
以上のとおり、この発明の屋根融雪用下地パネルによれば、小型に分割されたことにより、小型クレーンや瓦用コンベア等による地上から建築物屋根上への搬送が容易になり、作業員による持ち運びや取り付け作業も簡単である上、配管の装着溝が表面に露出しているので、現場であっても配管の装着作業が格段に容易なものになるという大きな特徴に加え、両縁側に形成されたハゼ巻用接続部を利用して、一般的な金属板による屋根葺き技術をそのまま活かすことができる上に、それを応用して予め屋根融雪用パネル用の天板をセットしたものとし、現場での後着け作業をより一層簡便化することも可能とすることから、従前までの配管作業の非効率さを解消して、設置作業の工数を大幅に削減することができるという秀れた特徴が得られるものである。
【0032】
屋根融雪用パネルセットによれば、屋根融雪用下地パネルの表面に露出状となった断熱材部およびその装着溝に装着された配管等を、伝熱性素材からなる天板を装着して隠蔽状としたことにより、内部への水の浸入を防止できると共に、配管からの熱を天板を通じて効率的に放熱することができるので、迅速な融雪を可能とし、しかも断熱材部や配管を日光や寒暖差等の自然環境から隔絶して、それら各部品の寿命を延命するものとなり、天板および溝型基板の露出された部分を再塗装すれば半永久的に利用できるという特徴を発揮するものである。
【0033】
屋根融雪用パネル施工方法によれば、屋根融雪用下地パネルを建築物の屋根上に升目状またはタイル状に配列させることにより、所望する屋根の一部範囲または全部の面積を屋根融雪用パネルセットで覆い、好ましい融雪効果を得ることができ、また、軒先付近の棟方向に渡って屋根融雪用下地パネルを配列させ、水平状に屋根融雪用下地パネルを設置すれば、軒先側の屋根融雪用下地パネルに触れる積雪から融雪され、これによって消雪された軒先側に屋根上方から滑り移動してきた積雪が屋根融雪用下地パネルに塞き止められて融雪されるものとなり、軒先側の一部にのみ設置した屋根融雪用下地パネルによって次第に屋根全体の積雪を消雪してしまうことができるという秀れた効果を発揮するものとなる。
【0034】
特に、実施例に説明した屋根融雪用パネルセット1および屋根融雪用下地パネル2は、前述の屋根融雪用パネル施工方法に従って設置するようにしたことから、上記した特徴に加え、以下のような効果を発揮するものとなる。
図1のように木材によって形成された補強枠材4,4によって周縁部を補強した屋根融雪用下地パネル2は、外力から断熱材部5を保護して搬送や組立ての際の変形を防止すると共に、雌雄連結部41,42の形状を確りと保持して、図2のように、複数枚の屋根融雪用下地パネル2,2,……同士を確実に一体化させることができ、ハゼ巻用接続部34に帯状ハゼ巻板8を装着するときや、天板用接続部33に天板7を装着する際には、一般的な金属板の屋根葺き作業と同様の作業によって取り付けることができ、不馴れな作業者であっても屋根葺き作業の経験者であれば戸惑うことなく、速やかに作業を進めることができるという利点が得られるものとなる。
【0035】
断熱材部5に形成された装着溝51,51に、予め横断装着溝を形成したり、U字型の折返し部分を形成しておくか、あるいは、設置作業に平行して、これらの横断装着溝やU字型の折返し部分を形成しながら設置、配管作業を進めることにより、図3や図4中に示したように、複数枚の屋根融雪用下地パネル2,2,……を適宜自由に設置した後、その設置範囲に応じて自在に蛇行配管を装着することが可能となり、熱ムラが少なく効果的な融雪効果を得ることができ、また、図5に示したように、屋根91の軒先側の適所に、棟方向に渡り複数枚の屋根融雪用下地パネル2,2,……を一列状に設置し、その上側縁に滑り移動用案内板72を設けることにより、屋根融雪用下地パネル2,2,……上の雪が融雪された後、屋根上側の積雪が滑落状に移動してきた場合であっても、滑り移動用案内板72よって案内された雪は衝突することなく、円滑に屋根融雪用下地パネル2,2,……上に移動するので、屋根融雪用下地パネル2,2,……の破損を防いで、効率的な消雪を実現可能とすることができる。
【0036】
叙述の如く、この発明の屋根融雪用下地パネル、および屋根融雪用パネルセット、ならびにそれらを使用した屋根融雪用パネル施工方法は、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも、工場で大量生産した屋根融雪用下地パネルを使用するので設置作業も容易となり、従前からの屋根用の融雪装置に比較して廉価に製造、設置可能となり、遥かに経済的なものとすることができる上、設置作業の効率自体も大幅に高めることができることから、費用の削減と工期の短縮とを確実に達成可能にするものであり、除雪作業の労力と経済的な負担とを軽減できる融雪設備が求められる建築業界からは固よりのこと、何よりも降雪地帯に立地して除雪対策に頭を痛めている多くの一般住民から高く評価され、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。
【図面の簡単な説明】
図面は、この発明の屋根融雪用下地パネル、および屋根融雪用パネルセット、ならびにそれらを使用した屋根融雪用パネル施工方法の技術的思想を具現化した幾つかの実施例を示すものである。
【図1】 組立て作業中の屋根融雪用パネルセットを示す斜視図である。
【図2】 連結された屋根融雪用パネルセットを示す断面図である。
【図3】 連結作業中の複数枚の屋根融雪用パネルセットを示す斜視図である。
【図4】 設置された複数枚の屋根融雪用パネルセットを示す平面図である。
【図5】 軒先付近に設置された屋根融雪用パネルセットを示す平面図である。
【符号の説明】
1 屋根融雪用パネルセット
2 屋根融雪用下地パネル
3 溝型基板
31 同 立上り側面部
32 同 底面部
33 同 天板用接続部
34 同 ハゼ巻用接続部
4 補強枠材部
41 同 雌連結部
42 同 雄連結部
5 断熱材部
51 同 装着溝(横断装着溝)
6 配管
7 天板
71 同 嵌合部
72 同 滑り移動用案内板
8 帯状ハゼ巻板
9 建築物
91 同 屋根

Claims (9)

  1. 両側の立上り側面部と両立上り側面部下端縁間を繋ぐ底面部とから略溝状断面に形成され、単位長さおよび巾寸法とした溝型基板の、各立上り側面部内側には、夫々、対応する立上り側面部を越えることのない背丈寸法とした補強枠材部を内接配置すると共に、それら補強枠材部間には、それら補強枠材部を越えることのない背丈寸法とした断熱材を充填、一体化してなるものとした上、各立上り側面部の上端縁には、夫々ハゼ巻用接続部を予め折曲、形成したものにすると共に、補強枠材部上端露出面には天板用接続部を予め折曲、形成する一方、断熱材部表面には、予定蛇行状配管全体配置形の一部を分担する平行状配置、または平行状配置の一方が中途で外側に屈曲され、対応する補強枠材部と立上り側面部とに跨がる横断装着溝に連続するようにした異形平行状配置、または略U字状配置の何れかに相当し、配管断面を収容するか、略収容可能にするかした断面形とした装着溝を予め刻設、形成してなるものとしたことを特徴とする屋根融雪用下地パネル。
  2. 両側の立上り側面部と両立上り側面部下端縁間を繋ぐ底面部とから略溝状断面に形成され、単位長さおよび巾寸法とした溝型基板の、各立上り側面部内側には、夫々、対応する立上り側面部を越えることのない背丈寸法とした補強枠材部を内接配置すると共に、それら補強枠材部間には、それら補強枠材部を越えることのない背丈寸法とした断熱材を充填、一体化してなるものとした上、各立上り側面部の上端縁には、夫々ハゼ巻用接続部を予め折曲、形成したものにすると共に、補強枠材部上端露出面には天板用接続部を予め折曲、形成する一方、断熱材部表面には、予定蛇行状配管全体配置形の一部を分担する平行状配置、または平行状配置の一方が中途で外側に屈曲され、対応する補強枠材部と立上り側面部とに跨がる横断装着溝に連続するようにした異形平行状配置、または略U字状配置の何れかに相当し、配管断面を収容するか、略収容可能にするかした断面形とした装着溝を予め刻設、形成してなる屋根融雪用下地パネルと、該屋根融雪用下地パネルの補強枠材部上端露出面に予め折曲、形成された天板用接続部に嵌合、連結し得る嵌合部を両端縁に有し、同下地パネルの断熱材部および両補強枠材部各表面を隠蔽可能とする伝熱性素材からなる天板との組合せからなるものとしたことを特徴とする屋根融雪用パネルセット。
  3. 天板が、その下面と断熱材部上面および/または配管上面との間に僅かな隙間を形成可能とするよう、両端縁嵌合部の形成位置を適宜設定するか、あるいは天板中央部を凸型段差状としてなるものとした、請求項2記載の屋根融雪用パネルセット。
  4. 天板が、その下面を少なくとも配管に直接当接させるよう、両端縁嵌合部の形成位置を適宜設定するか、あるいは天板中央部適所を凹型段差状としてなるものとした、請求項2記載の屋根融雪用パネルセット。
  5. 建築物の屋根上適所または屋根上の略全面に複数枚の屋根融雪用下地パネルを適宜配置させ、互いの配管装着溝同士を予定蛇行状配管全体配置形を形成するように設置した上、連続したパイプ用装着溝部に沿って一本または複数本の配管を連続状に埋設し、その配管端部を、建築物またはその近傍適所に設けられて熱流体を強制的に循環可能とするようにした流体供給装置に接続する一方、各屋根融雪用下地パネルの天面には天板を装着し、屋根融雪用下地パネルに形成された天板用接続部の夫々に、対応する天板の嵌合部を掛着して防雨機能を付与し、かつ断熱材部および両補強枠材部各表面を隠蔽状にすることにより、配管中を循環させる流体からの熱を天板を介して放熱可能とするようにした屋根または屋根部分に形成することを特徴とする、請求項1ないし4何れか記載の屋根融雪用下地パネルまたは屋根融雪用パネルセットを使用した屋根融雪用パネル施工方法。
  6. 建築物の屋根上適所または屋根上の略全面に複数枚の屋根融雪用下地パネルを、予め刻設、形成されている平行状配置、または平行状配置の一方が中途で外側に屈曲され、対応する補強枠材部と立上り側面部とに跨がる横断装着溝に連続するようにした異形平行状配置、または略U字状配置の何れかに相当し、配管断面を収容するか、略収容可能にするかした断面形とした互いの装着溝同士を、予定蛇行状配管全体配置形を形成するよう、升目状やタイル状に連続配置させ、隣接するハゼ巻用接続部同士を帯状ハゼ巻板で連結した上、連続する装着溝に沿って一本または複数本の配管を連続状に埋設し、その配管端部を、建築物またはその近傍適所に設けられて熱流体を強制的に循環可能とする流体供給装置に接続する一方、各屋根融雪用下地パネルの天面には、同下地パネルの断熱材部および両補強枠材部各表面を隠蔽状とするようにした伝熱性素材からなる天板を装着し、各補強枠材部上端露出面に予め形成された天板用接続部の夫々に、対応する天板両端縁の嵌合部を掛着して隠蔽状としてしまうようにしたことを特徴とする、請求項1ないし4何れか記載の屋根融雪用下地パネルまたは屋根融雪用パネルセットを使用した屋根融雪用パネル施工方法。
  7. 建築物の屋根上適所または屋根上の略全面に複数枚の屋根融雪用下地パネルを、予め刻設、形成されている平行状配置、または平行状配置の一方が中途で外側に屈曲され、対応する補強枠材部と立上り側面部とに跨がる横断装着溝に連続するようにした異形平行状配置、または略U字状配置の何れかに相当し、配管断面を収容するか、略収容可能にするかした断面形とした互いの装着溝同士を、予定蛇行状配管全体配置形を形成するよう、升目状やタイル状に配置させ、対応する雌雄連結部同士を互いに噛合状に連結させると共に、隣接するハゼ巻用接続部同士を帯状ハゼ巻板で連結した上、連続する装着溝に沿って一本または複数本の配管を連続状に埋設し、配管端部を、建築物またはその近傍適所に設けられて熱流体を強制的に循環可能とする流体供給装置に接続する一方、各屋根融雪用下地パネルの天面には、同下地パネルの断熱材部および両補強枠材部各表面を隠蔽状とするよう伝熱性素材からなる天板を装着し、各補強枠材部上端露出面に予め形成された天板用接続部の夫々に、対応する天板両端縁の嵌合部を掛着して隠蔽状としてしまうようにしたことを特徴とする、請求項1ないし4何れか記載の屋根融雪用下地パネルまたは屋根融雪用パネルセットを使用した屋根融雪用パネル施工方法。
  8. 切妻屋根の屋根上軒先側の適所に、棟方向に渡って連続するよう複数枚の屋根用融雪パネルを、予め刻設、形成されている平行状配置、または平行状配置の一方が中途で外側に屈曲され、対応する補強枠材部と立上り側面部とに跨がる横断装着溝に連続するようにした異形平行状配置、または略U字状配置の何れかに相当し、配管断面を収容するか、略収容可能にするかした断面形とした互いの装着溝同士を、予定蛇行状配管全体配置形を形成するよう適宜配列、配置した上、連続する装着溝に沿って一本または複数本の配管を連続状に埋設し、その配管端部を、建築物またはその近傍適所に設けられて熱流体を強制的に循環可能とする流体供給装置に接続する一方、各屋根融雪用下地パネルの天面には、同下地パネルの断熱材部および両補強枠材部各表面を隠蔽状とするよう伝熱性素材からなる天板を装着し、各補強枠材部上端露出面に予め形成された天板用接続部の夫々に、対応する天板両端縁の嵌合部を掛着して隠蔽状とするよう構成した、請求項1ないし4何れか記載の屋根融雪用下地パネルまたは屋根融雪用パネルセットを使用した屋根融雪用パネル施工方法。
  9. 切妻屋根の屋根上軒先側の適所に、棟方向に渡って連続するよう複数枚の屋根用融雪パネルを、予め刻設、形成されている平行状配置、または平行状配置の一方が中途で外側に屈曲され、対応する補強枠材部と立上り側面部とに跨がる横断装着溝に連続するようにした異形平行状配置、または略U字状配置の何れかに相当し、配管断面を収容するか、略収容可能にするかした断面形とした互いの装着溝同士を、予定蛇行状配管全体配置形を形成するよう適宜配列、配置した上、連続する装着溝に沿って一本または複数本の配管を埋設状に装着し、その配管端部を、建築物またはその近傍適所に設けられて熱流体を強制的に循環可能とする流体供給装置に接続する一方、各屋根融雪用下地パネルの天面には、同下地パネルの断熱材部および両補強枠材部各表面を隠蔽状とするよう伝熱性素材からなる天板を装着し、各補強枠材部上端露出面に予め形成された天板用接続部の夫々に、対応する天板両端縁の嵌合部を掛着して隠蔽状とした上、屋根用融雪パネルの棟側の縁部に、屋根面との段差を埋めてなだらかな平面で連続するように繋ぐ滑り移動用案内板を設けたものとすることにより、放熱パイプ中を循環させる流体からの熱を融雪用天板を介して放熱し、屋根上に積もった雪を軒先側付近で融雪させ、その自重によって軒先側へ次第に滑り移動してくる棟側からの雪を、滑り移動用案内板が屋根用融雪パネル上に導き、次々に融雪して最終的に屋根上の全ての雪を溶かしてしまうように屋根または屋根部分に形成することを特徴とする、請求項1ないし4何れか記載の屋根融雪用下地パネルまたは屋根融雪用パネルセットを使用した屋根融雪用パネル施工方法。
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