以下、本発明を具現化する表示装置の基本的な実施の形態を図面に従って説明する。但し、本発明の技術的範囲は以下に記載する実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶものである。
図1は、本発明に係わるマルチビュー表示装置(以下、単に「表示装置」と記す。)の概念図である。図中、1は第1の映像ソース、2は第2の映像ソース、3は第1の映像ソースからの第1の映像データ、4は第2の映像ソースからの第2の映像データ、5は表示制御手段、6は表示データ、7は表示部(例えば液晶パネル等)、8は第1の映像ソース1に基づく第1の表示画像、9は第2の映像ソース2に基づく第2の表示画像、10は表示部7に対して左側に位置する観察者(利用者)、11は表示部7に対して右側に位置する観察者(利用者)である。
図1の概念図は、表示部7に対する観察者10、11の相対的位置に応じて、換言すれば表示部7に対する視野角に応じて、観察者10は第1の表示画像8を、観察者11は第2の表示画像9を実質的に同時に見ることができ、しかも各々の表示画像8、9は表示部7の表示面全体に渡ってみることができることを概念的に示すものである。図1において、第1の映像ソース1は例えばDVDプレーヤの映画画像やテレビ受信機の受信画像等、第2の映像ソース2は例えばカーナビゲーション装置の地図やルート案内画像等であり、それぞれの第1の映像データ3及び第2の映像データ4は表示制御手段5に供給され、それらが表示部7で実質的に同時に表示できるように処理される。
表示制御手段5から表示データ6が供給される表示部7は、後述する視差バリアを備えた液晶パネル等で構成される。表示部7の横方向の総画素の半数が第1の映像ソース1に基づく第1の表示画像8の表示に、残りの半数の画素が第2の映像ソース2に基づく第2の表示画像9の表示に使用される。表示部7に対して左側に位置する観察者10には、第1の表示画像8に対応する画素のみが見え、第2の表示画像9は表示部7の表面に形成されている視差バリアによって遮られて実質的に見えない。一方、表示部7に対して右側に位置する観察者11には、第2の表示画像9に対応する画素のみが見え、第1の表示画像8は視差バリアにより遮られて実質的に見えない。尚、視差バリアについては、例えば、特開平10−123461号公報、特開平11−84131号公報に開示された構成を応用できる。
このような構成により、単一の画面で左右の利用者に異なる情報やコンテンツを提供することができる。もちろん、第1、第2の映像ソースが同じであれば、従来通り左右の利用者が同じ画像を見ることもできる。
図2は、本発明に係る表示装置の車両への搭載例を示す斜視図である。図中、12は助手席、13は運転席、14はウインドシールド、15は操作部、16はスピーカである。
図1の表示装置の表示部7は、例えば図2に示すように、運転席13と助手席12とのほぼ中央のダッシュボード部分に配置される。表示装置に対する各種操作は、表示部7の表面に一体的に形成したタッチパネル(図示せず)や操作部15又は、赤外線又は無線リモートコントローラ(図示せず)の操作によって行われる。車両の各ドアにはスピーカ16が配置され、表示画像に連動した音声や警告音等が出力される。
運転席13に図1の観察者11が、助手席12には観察者10が座る。表示部7に対する第1視方向(運転席側)から見ることができる画像は例えばカーナビゲーション装置の地図等の画像であり、実質的に同時に第2視方向(助手席側)から見ることができる画像は例えばテレビ受信画像やDVDムービー画像である。従って、運転席13の運転者がカーナビゲーションによる運転支援を受けるのと同時に助手席12の同乗者はテレビやDVDを楽しむことができる。しかもそれぞれの画像は例えば7インチの画面全体を使用して表示されるため、従来のマルチウインドウ表示のように画面サイズが小さくなることもない。つまり、運転者、同乗者にとっては、あたかも各々に独立した専用のディスプレイがあるかの如く、それぞれに最適な情報やコンテンツが提供されるのである。
図3は、表示部7の断面構造の概略図である。図中、100は液晶パネル、101はバックライト、102は液晶パネルのバックライト側に設置された偏光板、103は液晶パネルの発光方向側の前面に配置された偏光板、104はTFT(Thin Film Transistor)基板、105は液晶層、106はカラーフィルタ基板、107はガラス基板、108は視差バリアである。液晶パネル100は、TFT基板104とそれに対向して配置されるカラーフィルタ基板106の間に液晶層105を挟持した一対の基板と、その発光方向側の前面に配置された視差バリア108とガラス基板107とを、2枚の偏光板102・103の間に挟んだ構成となっており、バックライト101からやや離隔して配設される。また、液晶パネル100は、RGB色(三原色)で構成される画素を有する。
液晶パネル100の各画素は、左側(助手席側)表示用と、右側(運転席側)表示用に分けられて表示制御される。そして、左側(助手席側)表示用画素は、視差バリア108により右側(運転席側)への表示は遮断され、左側(助手席側)からは見えるようになっている。また、右側(運転席側)表示用画素は、視差バリア108により左側(助手席側)への表示が遮断され、右側(運転席側)からは見えるようになっている。これによって、運転者と同乗者に異なった表示を提供することが可能となる。つまり、運転者にはナビゲーションの地図情報を与え、同時に同乗者にはDVDの映画等を見せることが可能となる。なお、視差バリア108、前記液晶パネルの各画素の構成を変更すれば、3方向等、複数方向に異なった画像を表示する構成も可能である。また、視差バリア自体を電気的に駆動可能な液晶シャッタ等で構成して視野角を可変するようにしてもよい。
図4は、表示パネルを正面から見た構造の概略図であり、図3は図4中のA−A′断面である。図中、109は左側(助手席側)表示用の画素、110は右側(運転席側)表示用の画素である。図3及び図4は、例えば横方向に800画素、縦方向に480画素並べられた液晶パネル100の一部を表す。左側(助手席側)表示用の画素109と右側(運転席側)表示用の画素110は縦方向にグループ化され、交互に並んでいる。視差バリア108は、横方向にある間隔で配置され、縦方向には一様である。これによって、左側から表示パネルを見ると、視差バリア108が右側用画素110を覆い隠して、左側用画素109が見える。また同様に右側から見ると、視差バリア108が左側用画素109を覆い隠して、右側用画素110が見える。さらに正面付近では、左側用画素109と右側用画素110の両方が見えるため、左側表示画像と右側表示画像とが実質的に重なって見える。ここで、図4中の交互に並んだ左側用画素109及び右側用画素110は、図3のようにRGB色を有しているが、各グループ縦方向内は、R列、G列、B列のように単色で構成されていてもよいし、RGBが複数混じった列として構成されていてもよい。
具体的には、例えば、前記表示部7において、右側(運転席側)と左側(助手席側)の2方向に異なる映像を表示させるためには、夫々の映像に対応するソース信号を構成する800×480の画素を400×480の画素に圧縮することで、前記表示部7の画素数である800×480に対応した映像信号に合成するように構成できる。このとき、図10に示すように、運転席側のソース信号については本来映像を表示すべきソース信号のうち奇数列の画素を間引き、また、助手席側のソース信号については偶数列の画素を間引く構成を採用できる。ただし、間引き方はこれに限定するものではなく、1画素を構成するR,G,Bの各要素単位に奇数列、偶数列で間引き処理してもよい。間引き処理により圧縮された夫々の映像ソースを列が交互になるように合成処理して最終の映像ソースが生成される。
このようにして表示部に表示された映像を右側(運転席側)から眺めたときに、例えば、図1に示す運転者の観察位置によっては、図4に示す視差バリア108により覆い隠されるべき左側用画素109の映像が視差バリア108から僅かに洩れる場合があり、同様に左側(助手席側)から眺めたときに、同乗者の観察位置によっては、視差バリア108により覆い隠されるべき右側用画素110の映像が視差バリア108から僅かに洩れる場合がある。そのような場合に備えて、例えば右側(運転席側)に表示される映像の映像品位が向上するように、左側(助手席側)に表示される映像を調整して表示する制御手段(図6に符号200で示される)を備えている。
図5はTFT基板104の概略を示す回路図である。111は表示パネル駆動部、112は走査線駆動回路、113はデータ線駆動回路、114はTFT素子、115〜118はデータ線、119〜121は走査線、122は画素電極、123はサブピクセルである。
図5に示すように、サブピクセル123は各データ線115〜118及び各走査線119〜121によって囲まれた領域を一単位とし、複数形成される。各サブピクセルには、液晶層105に電圧を印加する画素電極122とそれをスイッチング制御するTFT素子114が形成されている。表示パネル駆動部111は走査線駆動回路112及びデータ線駆動回路113の駆動タイミングを制御する。走査線駆動回路112はTFT素子114の選択走査を行い、またデータ線駆動回路113は画素電極122への印加電圧を制御する。
前記複数のサブピクセルは、第1の画像データと第2の画像データの合成データもしくは、第1と第2の個々の画像データに基づいて、例えばデータ線115と117に第1の画素データ(左側画像表示用)を、またデータ線116と118に第2の画素データ(右側画像表示用)を送信することよって、第1の画像を表示する第1の画像データ群と第2の画像を表示する第2の画像データ群が形成される。
図6は、本発明に係わる表示装置の概要を示すブロック図であり、いわゆるAudio Visual Navigation 複合機への適用例である。図中、124はタッチパネル、200は制御手段、201はCD/MD再生部、202はラジオ受信部、203はTV受信部、204はDVD再生、205はHD(Hard Disk)再生部、206はナビゲーション部、207は分配回路、208は第1の画像調整回路、209は第2の画像調整回路、210は音声調整回路、211は画像出力部、212はVICS情報受信部、213はGPS情報受信部、214はセレクタ、215は操作部、216はリモコン送受信部、217はリモコン、218はメモリ、219は外部音声/映像入力部、220はカメラ、221は明るさ検知手段、222は乗員検知手段、223はリア表示部、224はETC車載器、225は通信ユニットである。
表示部7は、タッチパネル124、液晶パネル100及びバックライト101から構成される。表示部7の液晶パネル100は、これまでに述べてきたように、第1視方向として運転席側から見られる画像と、第2視方向として助手席側から見られる画像とを、実質的に同時に表示することが可能となっている。尚、表示部7には、液晶パネル以外のフラットパネルディスレイ、例えば有機ELディスプレイパネル、プラズマディスプレイパネル、冷陰極フラットパネルディスプレイ等を用いることもできる。
制御手段200は、各種ソース(CD/MD再生部201、ラジオ受信部202、TV受信部203、DVD再生部204、HD再生部205及びナビゲーション部206)からの画像や音声は、制御手段200からの指示に基づき左用に指定された映像ソースを208に、右用に指定されたソースを209に分配させる分配回路207を介して、画像であれば第1の画像調整回路208及び第2の画像調整回路209に、音声であれば音声調整回路210にそれぞれ分配される。そして、第1及び第2の画像調整回路208、209では、輝度や色調、コントラストなどが調整され、調整された各画像を画像出力部211にて、表示部7に表示させる。また音声調整回路210では各スピーカへの分配や音量、音声が調整され、調整された音声が、スピーカ16から出力される。
制御手段200は、例えば、右側(運転席側)からの映像に左側の映像が視差バリアから洩れて二重映像となるような場合に、右側の映像品位が向上するように左側の映像を調整する。具体例として、左側(助手席側)に対応する第1の映像ソースが右側(運転席側)に対応する第2の映像ソースと同一のソース信号となるように前記分配回路207を切り替えるように制御することができる。この場合には、図11に示すように、右側(運転席側)からの映像は第2の映像ソースに対応する映像そのものが表示されるので画像品位が向上するのである。また、他の具体例として、左側(助手席側)に対応する第1の映像ソースを遮断し、第1の画像調整回路208で単一色の映像信号を生成するように制御することができる。この場合には、視差バリアから洩れる左側の映像が単一色となることから、左側(助手席側)からの映像が静的になり、右側に表示される映像に対して輝度や色が変動するちらつき等の影響を排除できるので、右側に表示される映像の品位が向上するのである。
図7は画像出力部211の概略を示すブロック図である。図中、226は第一の書込回路、227は第二の書込回路、228はVRAM(Video RAM)である。
画像出力部211は、例えば図7に示すように、第1の書込回路226と第2の書込回路227とVRAM(Video RAM)228と表示パネル駆動部111とを備えている。例えば、第1の書込回路226は、調整された画像データのうち208から出力される画像の奇数列に対応する画像データ(即ち、図1の第1の表示画像8用の画像データ)を、第2の書込回路227は209から出力される偶数列に対応する画像データ(即ち、図1の第2の表示画像9用の画像データ)をもとにし、それぞれVRAM228における該当する領域に書き込む。また表示パネル駆動部111は液晶パネル100を駆動する回路であり、VRAM228に保持されている画像データ(第1の画像データと第2の画像データの合成データ)に基づいて、液晶表示パネル100の対応する画素を駆動する。尚、VRAM228には第1の画像データと第2の画像データの合成されたマルチビュー表示用の画像に対応するように画像データの書き込みが行われているので、駆動回路は1つでよく、その動作も通常の液晶表示装置の駆動回路の動作と同じである。また別の構成として、第1の画像データと第2の画像データを合成せずに、それぞれの画像データに基づいて、液晶表示パネルの対応する画素を駆動する第1の表示パネル駆動回路及び第2の表示パネル駆動回路を用いることも考えられる。
ここで、図6で示した各種ソースの一例について説明をすると、HD再生部205を選択した場合、ハードディスク(HD)に記憶されたMP3ファイル等の音楽データやJPEGファイル等の画像データ、ナビゲーション用の地図データ等が読み出され、音楽データを選択するためのメニュー表示や画像データを表示部7に表示させることができる。
ナビゲーション部206は、ナビゲーションの為に利用される地図情報を記憶した地図情報記憶部を備え、VICS情報受信部212、GPS情報受信部213から情報を入手し、ナビゲーション動作の為の画像を作成し、表示させることができる。またTV受信部203は、アンテナからセレクタ214を介して、アナログTV放送波及びデジタルTV放送波を受信する。
図8は制御手段200の概略を示すブロック図である。図中、229はインターフェース、230はCPU、231は記憶部、232はデータ記憶部である。
尚、制御手段200は分配回路207並びに各種ソースを制御し、選択された2つのソースもしくは1つのソースについて表示を行わせる。また制御手段200は、これら各種ソースをコントロールするための操作メニュー表示を表示部7に表示させることも行っている。ここで、図8で示すように、制御手段200はマイクロプロセッサなどで構成され、インターフェース229を介して、表示装置内の各部や各回路を統括的に制御しているCPU230を備えている。このCPU230には、表示装置の動作に必要な各種のプログラムを保持するROMからなるプログラム記憶部231と、各種のデータを保持するRAMからなるデータ記憶部232とが設けられている。なお、ROMやRAM等は、CPUに内蔵されたものでも、外部に設けたものでも使用することが可能である。又、ROMはフラッシュメモリの様に電気的に書き換え可能な不揮発性メモリでもよい。
ユーザは、上記各種ソースのコントロールを、表示部7の表面に取り付けられているタッチパネル124や表示部7の周囲に設けられたスイッチ、もしくは音声認識等の入力操作や選択操作を操作部215によって行うことができる。またリモコン送受信部216を介して、リモコン217により入力もしくは選択操作をしてもよい。制御手段200は、このタッチパネル124や操作部215の操作に従って、各種ソースを含めた制御を行っている。また、制御手段200は、図2のように車両内に複数備え付けられたスピーカ16の各音量等を、音声調整回路210を用いて制御することができるように構成されている。また制御手段200は、メモリ218に画質設定情報やプログラム、車両情報等の各種設定情報を記憶させることも行っている。
図9はメモリ218の概略を示すブロック図である。図中、233は第1の画面RAM、234は第2の画面RAM234、235は画質設定情報記憶手段、236は対環境調整値保持手段である。
メモリ218は、例えば図9に示すように、使用者が設定した第1の画像および第2の画像の画質の調整値がそれぞれ書き込み可能な第1の画面RAM233および第2の画面RAM234を有する。また、第1の画像及び第2の画像の画質を調整する場合に、読み出すことができるプリセット値として各画質調整用に予め複数段階の画質調整値が記憶されている画質設定情報記憶手段235も有する。さらに車外の明るさ変化等の周囲環境変化に応じた画質を調整するために、周囲環境に対する第1の映像及び第2の映像の画質の調整値を保持する対環境調整値保持手段236を有している。ここで画質設定情報記憶手段235及び対環境調整値保持手段236は、フラッシュメモリなどの電気的書き換え可能不揮発性メモリ又はバッテリバックアップされた揮発性メモリにより構成される。
外部音声/画像入力部219に接続された、例えば後方監視用のカメラ220からの画像を表示部7に表示するようにしてもよい。なお、後方監視用カメラ220以外に、ビデオカメラ及びゲーム機等を外部音声/画像入力部219に接続してもよい。
制御手段200は、明るさ検知手段221(例えば、車両のライトスイッチや光センサ)や乗員検知手段222(例えば、運転席や助手席に設けられる感圧センサ)により検知された情報を元に、音声の定位位置等の設定を変更させることが可能である。
223は車両の後席用に設けられたリア表示部であり、画像出力部211を介して、表示部7に表示される画像と同じもの、もしくは運転席用の画像か助手席用の画像の一方が表示可能である。
制御手段200は、ETC車載器250からの料金表示等を表示させることを行っている。また制御手段200は、携帯電話などと無線接続するための通信ユニット225を制御し、これに関する表示がされるようにしてもよい。
さらに、本発明による表示制御装置の具体例を、車両に搭載されたマルチビュー表示装置を例に説明する。図12に示すように、車両を目的地に誘導するナビゲーション装置Nと、地上波デジタル放送を受信する電波受信装置302と、前記ナビゲーション装置N及び前記電波受信装置302による表示画像を同時に表示可能なマルチビュー表示部325と、前記マルチビュー表示部325を表示制御する表示制御装置340と、セキュリティ用の撮像素子330等が車両に搭載されている。尚、前記マルチビュー表示部325と表示制御装置340により表示装置が構成される。
前記ナビゲーション装置Nは、道路地図データを記憶した地図データ記憶手段305と、自車の位置情報を認識するGPS受信手段306と、GPSアンテナ306aと、自車の走行状態を管理する自律航法手段307と、地図データに基づいて指定された目的地までの経路を探索する経路探索手段308と、地図上に自車の走行位置を表示する走行状態表示処理手段309と、各種の動作モードや動作条件を設定する操作部326等を備えて構成され、単一または複数のCPUとその動作プログラムが格納されたROM及びワーキングエリアに使用されるRAMを備えて各ブロックが制御されるように構成され、指定された地点に自車を誘導するナビゲーション機能を有している。
前記電波受信装置302は、受信アンテナ320と、前記受信アンテナ320を介して受信された伝送チャンネル(周波数帯域)を選局するチューナ321と、選局された受信信号からデジタル信号を取り出して誤り訂正処理を行ないTS(トランスポートストリーム)パケットを出力するOFDM復調部322と、TSパケットのうち映像・音声パケットから音声信号を復号してスピーカ324に出力するとともに、映像信号を復号して表示部325に出力するデコーダ323を備えたデジタルテレビ受信機で構成されている。
前記撮像素子330は車両に複数配置され、車両外に配置された撮像素子330b,330cは、バックモニターや車間距離計測用に用いることが可能となっている。また、車両室内に設置される撮像素子330aは、防犯等のセキュリティ用で、助手席を観察できる位置に配置され視聴者検出センサ、照度検出センサ、色検出センサとしても機能する。
前記マルチビュー表示部25は、図13に示すように、TFTアレイ916を形成したTFT基板912とそれに対向して配置される対向基板914の間に液晶層913を挟持した一対の基板を2枚の偏光板911の間に配置した液晶パネルと、マイクロレンズと遮光スリットを形成した視差バリア層915を形成した視差バリア基板917とを一体形成して構成されている。
前記TFTアレイ916は、図14に示すように、データ線925と走査線924によって囲まれた領域を一単位とする複数の画素が形成され、各画素には液晶層913に電圧を印加する画素電極923と、それをスイッチング制御するTFT素子922が形成されている。走査線駆動回路921はTFT素子922の選択走査を行い、またデータ線駆動回路920は、画素電極923への印加電圧を制御する。表示パネル駆動部926は走査線駆動回路921及びデータ線駆動回路920の駆動タイミングを制御する。
前記複数の画素は、一列置き(一データ線置き)に配列(奇数列と偶数列に分類)された第一の画素群と第二の画素群の二つの画素群で形成され、それぞれはソースの異なる映像信号に基づいて各別に駆動される。前記二つの画素群を通過した光は、それぞれ視差バリア層915によって異なる方向へ導かれ、或いは、特定方向の光は遮光されるため、空間上の表示面918近傍に限って、異なる方向へ異なる映像を表示することが可能となっている。尚、二つの画素群は一列置きに配列するものに限られるのではなく、画面内において分散配置されていればよい。
前記マルチビュー表示部325は、運転席と助手席の中央部のフロントパネルに設置され、運転席側から観察される映像と助手席側から観察される映像が異なるように表示することが可能な構成となっている。例えば、助手席側では前記電波受信装置2からの映像情報が観察される一方で、運転者席側では前記ナビゲーション装置Nのディスプレイとして使用が可能である。
前記表示制御装置340は、図12に示すように、前記撮像素子330aによる助手席付近を含む撮影データが記録されるデータ記録部341と、前記マルチビュー表示部325の設置環境や視聴者の有無等を解析する画像解析部342と、前記マルチビュー表示部325の各画素群を駆動する映像信号を変換生成する映像信号変換処理手段346と、複数のソース信号から適切なソース信号を選択する映像信号選択出力手段347と、前記映像信号選択出力手段347により選択されるソース信号を指定するとともに後述するモード切替手段として機能する操作部348と、変換関数記録手段349等を備えて構成されている。
前記画像解析部342は、前記データ記録部341に保存された画像データを解析して、室内の明るさを算出する照度検出手段343と、室内の色(内装等)を算出する色検出手段344と、助手席に視聴者が同乗しているかを判断する視聴者検出手段345を備えて構成される。
前記操作部348は、運転者或いは同乗者が、前記マルチビュー表示部325に表示できる二つの映像の夫々について、ナビゲーション装置Nからの案内表示、前記電波受信装置302で受信されたテレビ映像の表示、或いは、バックモニター用の撮像素子からの画像表示等、表示させたいコンテンツを選択する操作パネルであり、前記映像信号選択出力手段47はその選択内容に基づいて、映像信号を選択して前記マルチビュー表示部325に出力する。
前記映像信号変換処理手段346は、前記マルチビュー表示部325に表示できる二つの映像のうち、一方の側の映像の表示品位(表示性能)のみを重点的に向上させたい場合に、前記変換関数記録手段349に格納されている変換関数に基づいて映像信号を調節する。
デュアル・ビュー表示を行うが故に発生する二重映像は、異なる二つの映像表示を完全に分離しきれないことに起因して発生する。つまり、他方の画素群に対する映像表示が一方の画素群に対する映像表示上に僅かに重複して認識されるように表示されている。このような状況を分析するために官能評価が行なわれ、その結果が以下のように得られている。
図15は、二つの画素群に種々の異なる映像を表示させたときに、二重映像の見え方の変化にについて評価を行った結果である。図中の評価点は、複数の任意の評価者がそれぞれ、二重映像が顕著な場合に0点、二重映像が改善されている場合に1点を加え、各評価者の平均を算出したものである。
図15(a)は、一方の画素群に対する映像の面内平均輝度と、他方の画素郡に対する映像の面内平均輝度との比( 『一方の側の映像の面内平均輝度 』/『 他方の側の映像の面内平均輝度』 )をパラメータとして評価を行なった結果である。面内平均輝度は、マルチビュー表示部325の特性上、二方向の異なる映像を同条件で直接的に輝度計を用いて測定することは困難であったため、それぞれ二方向の映像を表示する画素群への入力信号(輝度データ信号)の平均値の比を算出することにより行なっている。一方の側の映像の面内平均輝度が高い程、つまり、一方の側の映像の面内平均輝度が高く他方の側の映像の面内平均輝度が低い程、二重映像が改善されている。究極的には、他方の面内平均輝度が0、つまり、黒表示のときに完全に改善される結果が得られている。但し、他方の側の映像が黒表示される場合以外に、一方の側の映像の面内平均輝度が高く他方の側の映像の面内平均輝度が低い例として、他方の側の映像が単一色であれば改善効果が得られ、例えば青色に表示される場合であっても十分な改善効果が得られる。
図15(b)は、一方の画素群に対する映像と他方の画素群に対する映像の表示内容の違い、つまり、映像の類似性(映像が完全に一致している場合が1.0)をパラメータとして評価を行った結果である。映像の類似性は、一方の側の映像を表示する画素群(第一の画素群)個別の入力信号と、その表示画素位置に対応する、他方の側の映像を表示する画素群(第二の画素群)の表示画素位置との入力信号との比をとったものを二つの画素群間全てにおいて算出し平均した値であり、信号の一致度が大きい場合(映像が一致した場合)に二重映像が改善される結果が得られている。
図15(c)は、面内平均色度をパラメータとして評価を行った結果である。面内平均色度についても上述の評価結果同様に、二方向の映像間で一致度が大きい程、二重映像が改善される結果が得られている。
図16は、一方の映像表示にのみ着目し、周囲の環境とその表示品位(見えやすさ)との関係について評価を行った結果である。ここでは、一方の映像表示にのみ着目するため、他方の映像表示は、上述した二重映像の発生しない条件とし、ここでは黒状態として評価を行っている。また、評価方法も上述と同じ、複数の任意の評価者による評価点方式により行なわれている。
図16(a)は、周囲の明るさをパラメータとし、映像表示の明るさ(最大輝度)との関係について、映像表示の見えやすさについて評価を行った結果である。周囲の明るさが明るい程、映像表示の明るさも明るい方が表示品位が良く評価される。逆に、周囲の明るさが暗いときは映像表示の明るさを暗くした方が表示品位が良い評価結果が得られている。
図16(b)は、周囲の色をパラメータとして、映像表示の見えやすさについて評価を行った結果である。周囲の色と映像表示の色が近いほど、表示品位が悪く評価され、周囲の色と映像表示の色が補色の関係になるほど、表示品位が良い評価結果が得られている。
上述した二つの映像信号の関係、或いは周囲環境と表示品位に基づいて、前記マルチビュー表示部325に表示できる二つの映像のうち、一方向の側の映像のみの表示品位を向上させることのできる変換関数が求められている。
つまり、映像信号変換処理手段346は、上述した映像信号、或いは周囲環境と表示品位に基づいて、マルチビュー表示部に表示できる二つの映像のうち、一方向の側の映像のみの表示品位を向上させるのである。
また、前記映像信号変換処理手段346は、前記操作部348の操作により、その映像信号変換処理機能を機能させるか否かのいくつかのモード切替手段としての機能を備えている。一つは、常に映像信号変換処理機能を機能させないモードであり、一つは、操作者の手動により何れか一方の側の映像について、それを機能させるモードであり、一つは、自動で助手席に同乗者の有無を判断し、運転席側の映像の表示品位を向上すべく、その機能を自動で切り替えるモードであり、更に一つは、運転者が運転中(走行中)か否かを自動で判断し、助手席側の映像の表示品位を向上すべく、その機能を自動で切り替えるモードである。
常に映像信号変換処理機能を機能させないモード及び運転席と助手席双方に視聴者が確認されるとき、二つの画素群に入力される映像信号は、映像信号変換処理手段346では変換処理されず、二方向に標準的なマルチビュー映像出力を行う通常駆動となる。即ち、このモードで表示制御する前記映像信号選択出力手段347によって、第一の画素群と前記第二の画素群をソースの異なる映像信号に基づいて各別に駆動する第一駆動モード制御手段が構成される。
操作者の手動により何れか一方の側の映像について高品位表示制御を行ない、運転席または助手席の何れかに視聴者が確認されないとき自動的に何れか一方の側の映像について高品位表示制御を行なう前記映像信号変換処理手段346と前記変換関数記録手段349とで、第一または第二の何れか一方の画素群により表示される映像品位が向上するように、前記第一または第二の画素群を駆動する第二駆動モード制御手段が構成され、前記操作部348によってモード切替手段が構成される。即ち、前記第二駆動モード制御手段とモード切替手段により、一方の視方向に表示される映像の映像品位が向上するように、他の視方向に表示される映像を調整して表示する制御手段が構成される。
自動で助手席に同乗者の有無を判断し、運転席側の映像の表示品位を向上すべく、その機能を自動で切り替えるモードについて、図17に示すフローチャートを用いて説明する。前記撮像素子330aにより撮像され(S1)、前記データ記録部341に保存された室内の助手席付近の画像データに基づいて前記画像解析部342により画像解析される(S2)。前記視聴者検出手段345により、助手席に同乗者がいると判断されると(S3)、操作部348で選択されているコンテンツの映像信号が前記映像信号選択手段47によって選択され(S8)、前記マルチビュー表示部325の助手席側への表示画素群に出力され、運転席側への表示画素群にはナビゲーションのための画像が出力される(S9)。
この状態で前記視聴者検出手段345により助手席に同乗者がいないと判断されると(S3)、撮像データから、周囲の明るさ、色が算出される(S4)。前記操作部348で指定されているコンテンツの映像信号が前記映像信号選択手段347で選択されると(S5)、前記映像信号変換処理手段346は、運転席側に表示する映像信号に対して周囲環境から判断される最適な最大輝度の輝度調節と色補正を行い(S6)、助手席に表示する映像信号には、運転席側に表示する映像が二重映像とならないように運転席側に対する映像信号と実質的に同一の映像信号を選択し(S7)、それぞれマルチビュー表示装置に出力する(S9)。
ここに実質的に同一の映像信号とは、他方の画素群を駆動する映像信号が一方の画素群を駆動する映像信号と完全に同一である場合のみならず、他方の画素群を駆動する映像信号が一方の画素群を駆動する映像信号のソース信号から生成された信号をも広く含む意味である。マルチビュー表示装置においては、一画面で二つの映像を表示する場合には、構成上、本来ならば、通常の二倍の表示画素分のデータを表示しなくてはならない。しかし、全てを表示するためには、それに対応して画素数を増やす必要が生じるが、そのためには高精細な画素を形成する必要があり、非常に高価なものとなってしまう。そこで、データを間引き半分の解像度としている。このため、他方の画素群に一方の画素群と同一の信号を入力してもよいが、代わりに、間引かれていた映像信号を入力することでフルスペック表示とすることも可能となる。つまり、映像信号は異なるが、映像表示としては実質的に同一となるのである。
尚、上述の助手席または運転席における視聴者の有無を検知する視聴者検出手段345の構成は、上述した撮像素子330aと画像解析手段342による画像解析に限られるものではなく、座席に設置される圧力センサや人体を検出する赤外線センサなど公知の技術を使用して構成することが可能である。また、周囲環境を検出する方法も同様に撮像素子330aと画像解析手段342による画像解析に限られるものではなく、照度計や分光光度計等の公知の技術を使用して構成することが可能である。
前記操作部348において、運転者が運転中か否かを自動で判断する旨のモードの場合にも、上述したフローチャートと同様の手順で機能するものである。但し、この場合は、助手席側の映像の表示品位が向上するように機能する。また、運転者が運転中か否かの判断は、直接速度計から検出し(不図示)、あるいは他の公知の技術を用いて検出することができる。
上述の実施形態では、前記第二駆動モード制御手段によって、運転席側に表示する映像信号に対して周囲環境から判断される最適な最大輝度の輝度調節と色補正を行い、助手席に表示する映像信号には、運転席側に表示する映像が二重映像とならないように運転席側に対する映像信号と実質的に同一の映像信号を選択するものを説明したが、前記第二駆動モード制御手段による表示制御はこれに限定されるものではなく、以下の種々の態様を適宜採用することができる。
即ち、前記第二駆動モード制御手段は、一方の画素群により表示される映像品位が向上するように、前記第一または第二の画素群を駆動するものであればよく、例えば、他方の画素群を単一色に駆動し、または、オフするものであってもよい。この場合、二重映像という不都合を解消するため、他方の画素群を単一色に駆動し、または、オフすることにより、一方の画素群の周囲から漏れる他方の画素群が静的になり、一方の画素群に対して輝度や色が変動するちらつき等の影響を排除できるので、一方の画素群による映像の品位が向上するようになるのであり、他方の画素群をオフして黒くする場合には、一方の画素群に表示される映像とのコントラストが際立ち、より一層映像の品位が向上するようになるのである。
また、一方の画素群の所定領域に対する映像信号の輝度または色合いの平均に基づいて他方の画素群の所定領域を同一輝度または単一色に駆動し若しくはオフするものであってもよい。この場合、一方の画素群の全面または一部領域である所定領域に対する映像信号の輝度または色合いの平均を求め、その平均に基づいて対応する他方の画素群の全面または一部領域である所定領域が、同一輝度または単一色に駆動等されるので、領域毎に適切な状態で映像の品位の向上を図ることができるようになるのである。例えば、一方の画素群の所定領域の色合いの平均に基づいて、他方の画素群の所定領域の色合いを同じ色合いで表示し、或いはその補色で表示し、一方の画素群の所定領域の輝度の平均に基づいて、他方の画素群の所定領域の輝度を下げる等の制御により、画面のちらつきを排除し、またはコントラストを際立たせる等により映像の品位が向上するようになるのである。
また、前記一方の画素群の所定領域に対する映像信号の平均輝度に基づいて他方の画素群の所定領域に対する映像信号の輝度を調整するものであってもよい。この場合には、一方の画素群の全面または一部領域である所定領域に対する映像信号(例えばYUV信号)の輝度Yまたは色合い(U,V)の平均を求め、その平均に基づいて対応する他方の画素群の全面または一部領域である所定領域に対する映像信号の輝度が調整されるので、一方の画素群に表示される映像の視認性を向上させることができるようになるのである。例えば、求められた平均輝度よりも低い平均輝度となるように他方の画素群に対する映像信号を調整することにより、コントラストを際立たせて視認性を向上させることができるようになる。
さらに、前記一方の画素群の所定領域に対する映像信号の色合いの平均に基づいて他方の画素群の所定領域に対する映像信号の色合いを調整するものであってもよい。上述した所謂二重映像は、異なる二つ映像が重なって認識されることにより発生するものであるため、異なる二つ映像が類似することにより、二重映像の程度は軽減される。このため、上述の構成を採用することにより、他方の画素群に表示される映像が、一方の画素群に表示される映像の色に類似するように調整されることで、二重映像の程度が軽減されるのである。
またさらに、これらの態様を適宜組み合わせて二重映像の問題を軽減させることも可能である。さらに上述の何れの場合であっても、図15または図16に示すような変換関数と同様の変換関数を事前に獲得し、前記変換関数記録手段349に格納しておくことにより容易に映像データの変換処理を行なうことができる。
上述の平均輝度の調節や平均色の調節については、画面全体を一つの領域として、また、映像の類似性については、個々の画素毎にその類似性を判断して映像信号の変換処理を行う場合に限らず、画面をいくつかの領域に分け、それぞれの領域毎に変換処理を行ってもよい。
つまり、画面全体を一つの領域として、画面内平均輝度の調節や画面内平均色の調節を行った場合には、各画素に同一の変換関数を乗算することとなるため、最適に調節される画素の割合が比較的低くなるが、画面をいくつかの領域に分けることにより高品位の映像表示が可能になる。
また、個々の画素毎にその類似性を判断して変換処理を行う場合には、その変換処理を個々の画素毎に異なる変換関数を用いることとなるので、高い処理能力を有する必要が生じるが、画面をいくつかの領域に分け、変換処理量を低減することにより処理能力の問題を解決することができる。
上述の実施形態では、所定条件に応じて定まる特定の視方向に対する映像を単一色で表示する制御手段として、運転席または助手席の何れかに視聴者が確認されないとき自動的に何れか一方の側の映像について高品位表示制御を行なうものを説明したが、前記所定条件を各視方向に対する個別の映像間に設定された優先順位として定義し、前記制御手段は優先順位の低い映像に対応する視方向の映像を単一色で表示することにより優先順位の高い映像に対応する視方向の映像が高品位になるように制御できる。例えば、電波受信装置によるテレビ映像とナビゲーション装置からの案内映像との間で当該案内映像に優先順位を高く設定しておけば、優先順位の低いテレビ映像に代えて単一色が表示され、案内映像が高品位に表示されるようになる。
また、前記所定条件を各視方向と各視方向に対する個別の映像の組合せに設定された優先順位として定義し、前記制御手段が優先順位の低い映像に対応する視方向の映像を単一色で表示するように構成してもよい。例えば、運転席側にナビゲーション装置からの案内映像を表示させ、助手席側には電波受信装置によるテレビ映像を表示させる場合に、助手席側にテレビ映像を表示させる組合せを運転席側に案内映像を表示させる組合せよりも優先順位を高く設定しておけば、助手席側のテレビ映像が高品位となるように、運転席側には案内映像に代えて単一色が表示されるようになる。
さらに、前記所定条件を各視方向と各視方向に対する個別の映像と車両状態の組合せに設定された優先順位として定義し、前記制御手段は優先順位の低い映像に対応する視方向の映像を単一色で表示するように構成してもよい。例えば、運転席にナビゲーション装置からの案内映像を表示させ、助手席にも同じくナビゲーション装置からの案内映像を表示させる場合に、車両の走行時に助手席側に案内映像を表示させる組合せを走行時に運転席側に案内映像を表示させる組合せよりも優先順位を高く設定しておけば、助手席側の案内映像が高品位となるように運転席側には案内映像に代えて単一色が表示されるようになる。
上述の構成によれば、例えば、走行中か停車中かといった特定の車両状態のときに、車内の特定の視方向から眺める特定の視方向の映像の品位を向上させることができるようになるのであり、上述の場合には、走行中に運転者がナビゲーション装置を操作する危険性を回避して助手席の同乗者が安全に操作することができるという付随的な効果も得られるようになる。
またさらに、例えば、運転席にナビゲーション装置からの案内映像を表示させ、助手席にも同じくナビゲーション装置からの案内映像を表示させる場合に、車両の走行時に助手席側に案内映像を表示させる組合せを走行時に運転席側に案内映像を表示させる組合せよりも優先順位を低く設定しておけば、運転席側の案内映像が高品位となるように助手席側には案内映像に代えて単一色が表示されるようになる。
上述の場合には、走行中に運転者が必要とするナビゲーション装置方の案内情報を高品位に表示することができるようになる。
尚、本発明に規定する映像との用語は静止画像及び動画像の何れをも含むものである。
1:第1の映像ソース、2:第2の映像ソース、3:第1の画像データ、4:第2の画像データ、5:表示制御部、6:表示データ、7:表示部、8:第1の表示画像、9:第2の表示画像、10:観察者、11:観察者、12:助手席、13:運転席、14:ウインドシールド、15:操作部、16:スピーカ、
100:液晶パネル、101:バックライト、102:偏光板、103:偏光板、104:TFT基板、105:液晶層、106:カラーフィルタ基板、107:ガラス基板、108:視差バリア、109:左側(助手席側)表示用の画素、110:右側(運転席側)表示用の画素、111:表示パネル駆動部、
112:走査線駆動回路、113:データ線駆動回路、114:TFT素子、115〜118:データ線、119〜121:走査線、122:画素電極、123:サブピクセル、124:タッチパネル、200:制御部、201:CD/MD再生部、202:ラジオ受信部、203:TV受信部、204:DVD再生部、205:HD(Hard Disk)再生部、206:ナビゲーション部、207:分配回路、208:第1の画像調整回路、209:第2の画像調整回路、210:音声調整回路、211:画像出力部、212:VICS情報受信部、213:GPS情報受信部、214:セレクタ、215:操作部、216:リモコン送受信部、217:リモコン、218:メモリ、219:外部音声/映像入力部、220:カメラ、221:明るさ検知手段、222:乗員検知手段、223:リア表示部、224:ETC車載器、225:通信ユニット、226:第1の書込回路、
227:第2の書込回路、228:VRAM(Video RAM)、229:インターフェース、230:CPU、231:記憶部、232:データ記憶部、233:第1の画面RAM、234:第2の画面RAM234、235:画質設定情報記憶手段、236:対環境調整値保持手段、325:マルチビュー表示部、330:撮像素子、340:表示制御装置、341:データ記録部、342:画像解析部
346:映像信号変換処理手段、347:映像信号選択出力手段、348:操作部、349:変換関数記録手段