JP4022534B2 - 医療用マニピュレータ - Google Patents
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Description
を取り付けて、内視鏡や鉗子等を挿入して、術者が内視鏡からの映像をテレビに映し、そ
の画面を見ながら手術を行っている。このような手術法は、開腹を必要としないため、患
者への負担が少なく、術後の回復も早く、入院日数が大幅に低減されている。このため、
このような手術方法は、適用分野の拡大が期待されている。
部の実像を見られない、また、鉗子には開閉するグリッパ機能しかなく操作性がよくない
という問題点がある。そのため、前述の手術方法で適切な処置により腹腔鏡下手術を行え
る術者は熟練した技術を身につけた医師に限定されていた。
術を医療分野へ応用することが研究されている。遠隔操作型ロボット技術は、術者が操作
するマスターアームと、実際に術部に処置を施すスレーブアームとが、完全に分離したロ
ボットシステムであり、マスターアームの指令値が電気信号としてスレーブアームに伝わ
るものである。
り、それぞれの自由度に対応してコントローラが設けられ、電気的に多数の制御系、部品
、配線を有する複雑なシステムとなっている。複雑なシステムのため、マスタースレーブ
マニピュレータシステムの操作に関する信頼性は高いレベルになく、メンテナンス費用が
高価である。
異なるスレーブアームが複数必要になる。そのためスレーブアームが非常に高価なものに
なり、さらに複数のスレーブアームのメンテナンスにも手間がかかるという問題がある。
いた方式が主であり、動力源から駆動部までの間にはワイヤが連結されていることから、
先端部分のみを取り外すことは機構的に不可能であった。複雑に配置されたワイヤの伸び
によるメンテナンスは細径であることから、作業に時間がかかるとともに専門的技術を要
求される作業であることから、システムが高価なものになっていた。
ンテナンス性を向上させ、低コスト化をはかった医療用マニピュレータを提供することを
目的とする。
より駆動される第1乃至第2のモータを有する駆動部と、前記第1のモータの動力を、前
記回転軸が形成された第1の方向とは異なる第2の方向に軸を有する回動力として伝達す
る第1の動力伝達部と、前記第1の動力伝達部の動力を、伝達しかつ前記回転軸まわりの
回動力に変換する第2の動力伝達部と、前記第2のモータの動力を、前記第2の方向に軸
を有する回動力として伝達する第3の動力伝達部と、前記第3の動力伝達部の動力を、伝
達しかつ前記回転軸まわりの回動力に変換する第4の動力伝達部と、前記第3の動力伝達
部が伝達する動力によって前記回転軸周りに回動する第1のグリッパと、前記第4の動力
伝達部が伝達する動力によって前記回転軸周りに回動する第2のグリッパと、を備え、前
記第1のグリッパと前記第2のグリッパを互いに逆位相で動作させることにより開閉動作
し、前記第1のグリッパと前記第2のグリッパを互いに同位相で動作させることにより前
記回転軸周りに回動し、さらに前記第1の動力伝達部と第2の動力伝達部とを互いに着脱
可能に嵌合連結或いは開放し、かつ前記第3の動力伝達部と第4の動力伝達部とを互いに
着脱可能に嵌合連結或いは開放する着脱手段とを有することを特徴とする医療用マニピュ
レータを提供する。
の歯車を有し、前記第1の動力伝達部と前記第2の動力伝達部が嵌合連結されたときに、
前記第1の歯車と前記第2の歯車が噛み合うものであってもよい。
有し、前記第3の動力伝達部と前記第4の動力伝達部が嵌合連結されたときに、前記第3
の歯車と前記第4の歯車が噛み合うものであってもよい。
5の動力伝達部が前記第3のモータの動力を回動力として伝達する軸とが共通であっても
よい。
3の動力伝達部が前記第2のモータの動力を回動力として伝達する軸と、前記第5の動力
伝達部が前記第3のモータの動力を回動力として伝達する軸とが共通であってもよい。
なるアームに対して、複数の処置部を容易に付け替え可能になり、低コストでメンテナン
ス性が優れた医療用マニピュレータを実現できる。
なるアームに対して、複数の処置部が容易に取り付けることが可能になり、低コストでメ
ンテナンス性が優れる医療用マニピュレータを提供することができる。
1は、操作指令部2と、作業部3と、両端が操作指令部2と作業部3とに接続された連結
部4とを備えている。術者は、患者の腹部に取り付けたトラカール5に医療用マニピュレ
ータ1を挿入して、操作指令部2を操作して手術を行う。作業部3は術部に処置を施す処
置部としてのグリッパ31と、グリッパ31を2自由度で姿勢変更可能に支持するA軸支
持部32、B軸支持部33とを有している。グリッパ31は開閉動作する構成になってい
る。A軸支持部32は、グリッパ31の開閉軸部を支持するともにA軸周りにグリッパ3
1全体を回動する構成になっている。B軸支持部33は、A軸支持部32の全体を支持す
るとともに、B軸周りにA軸支持部32を回動するようになっている。
2を有している。指操作部22はハンドル21を握る手の指が挿入される2つの指挿入部
22a,22bを有している。指挿入部22a,22bは指の動きにあうように回動する
構成になっている。指挿入部22a,22bには、開閉の移動量を検出するセンサ(図示
せず)が設けられている。ハンドル21は連結部4側に配置される台座部21aと旋回ア
ーム26と、操作者の手によって把持される把持部21bとを有している。台座部21a
と旋回アーム26は、C軸回動部23を介して接続されており、把持部21bはC軸周り
に回転可能になっている。旋回アーム26と把持部21bはD軸回動部24を介して接続
されており、把持部21bはD軸周りに回転可能になっている。図示しないがC軸回動部
23と、D軸回動部24には回転角センサが備えられている。指挿入部22a、22bの
開閉による当該センサ値を、グリッパ31a、31bの開閉動作に対応させている。同様
に、C軸回動部23のセンサ値をA軸の回転角度に、D軸回動部24のセンサ値をB軸の
回転角度にそれぞれ対応させている。
動部40は前述の角軸センサからの検出信号に基づいて、対応する駆動部41、42、4
3から動力を作業部3のグリッパ31、A軸支持部32、B軸支持部33に伝達する構造
になっている。
図を、図3は作業部3の概略断面図を示したものである。先端部3のグリッパ31aは、
駆動部41のモータM1の動力で駆動される。モータM1の動力は歯車ユニットG1を介
して、棒状のチューブからなる動力伝達部T1に伝えられる。この動力伝達部T1は連結
部4の軸心に平行なS軸周りに回動して、端部に取り付かれている歯車51aを介して、
歯車52aを回動させる。歯車52aは軸B上に回動できるように取り付けられており、
軸S周りの回転を軸B周りの回転に変換させている。歯車52aは歯車53aとかみ合う
ような歯形が、51aとかみ合う面とは反対側に構成されている。歯車52aは歯車53
aを介して、歯車54aを回動させる。そして、歯車54aは、グリッパ31aが取り付
けられている歯車55aとかみ合っており、歯車55aを軸A周りに回動させる。同様に
、作業部3のグリッパ31bも駆動部42のモータM2によって駆動される。モータM2
の回転動力は、歯車ユニットG2、動力伝達部T2、歯車51b、歯車52b、歯車53
b、歯車54bと伝わり、グリッパ31bが取り付けられている歯車55bを軸A周りに
回動させて、グリッパ31bの開閉を行っている。歯車52は、歯車51と歯車53と同
時にかみ合う必要があるので、図3に示すように、軸B上に歯車91a、歯車91bを用
いて歯車53a、歯車53bに回転させてもかまわない。本構成で使用されている歯車5
1と歯車52、歯車54と歯車55は平歯車とフェースギヤで組み合わせのものか、ある
いは、かさ歯車で組み合わせたものである。処置部3のサイズは15mm以下にする必要
があり、細径サイズの歯車製作には平歯車とフェースギヤは適している。また、フェース
ギヤは軸方向を調整することでバックラッシュを調整できる機構であるため、本提案の形
態には最適な組み合わせであると言える。
40のモータM3の動力で軸B周りを回動できる。モータM3の回転動力を歯車ユニット
G3、動力伝達部T3、歯車71を介して歯車72に伝達される。同様に、歯車71と歯
車72は平歯車とフェースギヤの組み合わせが適当である。歯車72は支持部材84に連
結されており、A軸支持部32を軸B周りに回動させる。
できる構成になっている。そのためグリッパの開閉軸とA軸は同軸になっている。グリッ
パ31aとグリッパ31bを逆位相で動作させれば、開閉動作ができ、同位相で動作させ
れば、軸A周りに回転することができる。駆動部40からの動力伝達は歯車機構を用いて
いることから、A軸支持部32はB軸支持部33から容易に取り外すことができる。B軸
支持部33の支持部材84とA軸支持部32の支持部材81は回転拘束され、かつ、精密
に位置決めを行うことができる構成(図示せず)になっており、着脱部材83を介して嵌
合結合されている。本実施の形態では、着脱部材83としてピンを用いた構成にしている
が、ネジ等の方式でも構わない。
動部40からの動力伝達方式は棒状チューブを用いた方式に限定されるものでない。ワイ
ヤ75とプーリ76、77を用いた動力伝達方式でも構わない。図2に示すように、モー
タM4と歯車ユニットG4をプーリ76、77の回転軸と平行に設置し、ワイヤ75はそ
れぞれのプーリ76、77に巻き付けて、動力を伝達させる。プーリ77はB軸に回転可
能に設置しているため、前述した歯車構成を用いることでグリッパ31aとグリッパ31
bを動作させることができる。棒状チューブを用いた方式は、大きな動力を得ることがで
き、機械的なガタが生じにくいというメリットがある。一方、ワイヤとプーリ方式は、軽
量化できるというメリットを持っている。両者ともメンテナンスは簡素となっている。
に伝え、歯車94に構成されたロッド状伝達部材95を介して、先端の歯車96を回動さ
せる。歯車96には処置部97が取り付けられた歯車98が噛み合っており、処置部97
は回動される。ロッド状伝達部材95は、軸心に作用する引っ張り力で動力を伝達する部
材から構成されているため、細径でも剛性を高くすることができる長所がある。
ができるので、操作指令部2と連結部4と駆動部40と作業部3のB軸支持部33のいわ
ゆるアーム部分を共通化して、作業部3のA軸支持部32とグリッパ31からなる処置部
を必要な作業によってつけ替えることで、製作コストは大幅に低減できる。術者は、作業
(つかむ作業、切る作業、縫合する作業など)に応じて、適した処置部をあらかじめアー
ム先端に取り付けて手術を行い、術後それを外し、洗浄や滅菌を行う。特にグリッパは直
接組織を扱うため、消耗が激しくメンテナンスや交換が頻繁に行われている。そのような
交換作業も本形態の医療用マニピュレータでは手間がかからず、専門的な知識が無くても
容易に交換等が可能になる。
2 操作指令部
3 作業部
4 連結部
21 ハンドル
22 指操作部
31 グリッパ
32 A軸支持部
33 B軸支持部
40 駆動部
51〜55、71、72、91、94、96 歯車
81、84 支持部材
83 着脱部材
T1〜T3 棒状チューブ型伝達部材
75 ワイヤ
76、77 プーリ
95 ロッド状伝達部材
M1〜M4 モータ
G1〜G4 歯車ユニット
Claims (5)
- 操作司令部と、
前記操作司令部からの信号により駆動される第1乃至第2のモータを有する駆動部と、
前記第1のモータの動力を、前記回転軸が形成された第1の方向とは異なる第2の方向
に軸を有する回動力として伝達する第1の動力伝達部と、
前記第1の動力伝達部の動力を、伝達しかつ前記回転軸まわりの回動力に変換する第2
の動力伝達部と、
前記第2のモータの動力を、前記第2の方向に軸を有する回動力として伝達する第3の
動力伝達部と、
前記第3の動力伝達部の動力を、伝達しかつ前記回転軸まわりの回動力に変換する第4
の動力伝達部と、
前記第3の動力伝達部が伝達する動力によって前記回転軸周りに回動する第1のグリッ
パと、
前記第4の動力伝達部が伝達する動力によって前記回転軸周りに回動する第2のグリッ
パと、
を備え、
前記第1のグリッパと前記第2のグリッパを互いに逆位相で動作させることにより開閉
動作し、前記第1のグリッパと前記第2のグリッパを互いに同位相で動作させることによ
り前記回転軸周りに回動し、
さらに前記第1の動力伝達部と第2の動力伝達部とを互いに着脱可能に嵌合連結或いは
開放し、かつ前記第3の動力伝達部と第4の動力伝達部とを互いに着脱可能に嵌合連結或
いは開放する着脱手段とを有することを特徴とする医療用マニピュレータ。 - 前記第1の動力伝達部は、第1の歯車を有し、
前記第2の動力伝達部は、第2の歯車を有し、
前記第1の動力伝達部と前記第2の動力伝達部が嵌合連結されたときに、前記第1の歯
車と前記第2の歯車が噛み合うことを特徴とする請求項1記載の医療用マニピュレータ。 - 前記第3の動力伝達部は、第3の歯車を有し、
前記第4の動力伝達部は、第4の歯車を有し、
前記第3の動力伝達部と前記第4の動力伝達部が嵌合連結されたときに、前記第3の歯
車と前記第4の歯車が噛み合うことを特徴とする請求項2記載の医療用マニピュレータ。 - 前記第1の動力伝達部が前記第1のモータの動力を回動力として伝達する軸と、前記第
5の動力伝達部が前記第3のモータの動力を回動力として伝達する軸とが共通であること
を特徴とする請求項1記載の医療用マニピュレータ。 - 前記第1の動力伝達部が前記第1のモータの動力を回動力として伝達する軸と、前記第
3の動力伝達部が前記第2のモータの動力を回動力として伝達する軸と、前記第5の動力
伝達部が前記第3のモータの動力を回動力として伝達する軸とが共通であることを特徴と
する請求項1記載の医療用マニピュレータ。
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