JP4022268B2 - シランで変性された床仕上げ剤ビヒクル - Google Patents
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Description
(発明の分野)
本発明は、アミノシランと二次反応させてフィルム形成時の架橋を促進させる、反応性官能基を有するエマルジョンポリマーの製造方法に関する。
【0002】
本発明のポリマーは、特に、洗剤耐性及び除去容易性が必要とされているポリッシュ及び被覆組成物において有用である。
【0003】
(発明の背景)
耐久性及び強靱性が重要なポリッシュ(polish)及び被覆の分野においては、架橋剤として金属イオンを用いるポリマーが伝統的に用いられている。これらの金属含有ポリマーによって、単一包装系ですべての必要な配合成分を有するポリッシュ及び被覆組成物を製造することができるようになった。単一包装系により、複数包装組成物と比較して、更なる混合及び調剤を行うことなく、より低いコストで、被覆剤をその場で用いることができるようになった。しかしながら、より最近になって、金属含有被覆は、環境問題の理由により、政府から厳しい圧力を受けるようになってきた。これらの問題を解決する試みにおいて、製造者は、素材メーカーから、金属イオンを用いずに同等の特性を与えるポリマーを供給することを要求されている。環境問題に対応して、製造者は、金属非含有の単一包装エマルジョンポリマー系を用いることが多くなっている。
【0004】
しかしながら、単一包装エマルジョンポリマーを雰囲気条件下で硬化させると、またそれらの特性を金属含有ポリマー系と比較すると、エマルジョンポリマーは、耐久性、強靱性及び耐性、例えばフロアマシンによるメンテナンス工程によるパッドにより誘発される引掻に対する耐性に関して固有の欠点を示す。したがって、水性ベースの金属非含有被覆は、強度、耐久性及び強靱性が重要なポリッシュ及び被覆の用途においては広い許容性は見いだせない。水性ベースの金属非含有系の他の欠点は、金属含有系と同等の特性を得るためには複数包装系が必要であるという点である。複数包装系では、エンドユーザーは被覆を適用する直前に成分を混合する必要がある。時には複数包装系の使用者は訓練されておらず、配合者が成分の適切な混合をするのに失敗し、このため、洗浄目的のための被覆の除去容易性のような特性において劣る被覆になることがしばしばである。
【0005】
シラン官能基をポリマー中に導入することによって、雰囲気温度又は約25℃において自己架橋する組成物を得ることができることは一般的に知られている。架橋は、水の存在下で、アルコキシシラン基がシラノールに容易に加水分解し、続いて縮合してSi−O−Si結合を形成することによって起こる(例えば、Feasibility of Using Alkoxy Silane Functional Monomers for the Development of Crosslinking Emulsions, T.R.Bourne, B.G.Bufkin, G.C.Wildman及びJ.R.Graveのthe Journal of Coatings Technology, vol.54, No.684, 1982年1月号参照)。しかしながら、シラン官能基が容易に加水分解し次に縮合するために、単一包装系で安定なシリコーン変性水性ポリマーを製造することが、非常に困難であった。
【0006】
本発明者らは、従来の金属含有系の環境上の問題点を解決する、新規で予期しなかった水性又は水分散ポリマー系を見出した。本発明の水性系は、雰囲気温度で硬化し、単一包装系として配合され、金属イオンを含まないので環境に優しく、水性ベースであるにも拘わらず、金属イオンベースのポリマー系と同等の、耐久性、強靱性、耐洗浄剤性並びに除去容易性を示す。
【0007】
更に本発明者らは、予期しなかったことにシラン官能基でポリマーを変性することによって、金属含有ポリマーの特性を改良することができることを見出した。
【0008】
上記のことは、アセトアセトキシ官能性ポリマーをアミン官能性シランと二次反応させることによって達成される。本発明のエマルジョンポリマーから調製される被覆は、床及び壁基材への塗布用として特に有用である。
【0009】
(従来の技術)
本発明者らは、単一包装自己架橋性水性ポリマー系の開発に関連した問題点の多くが、アセトアセトキシ官能性ポリマーをアミン官能性シランと二次反応させることによって回避されることを見出した。したがって、官能基を導入することによってポリマーの特性を改変することは一般に知られているが、従来技術のいずれにおいても、アセトアセトキシ基とアミン官能性シランとを二次重合反応させる、硬化後の乾燥被覆の除去容易性を保持できる官能性アセトアセトキシ基を含むポリマーの製造は開示されていない。
【0010】
ヨーロッパ特許出願EP−0442653A2においては、所望の官能基を有するポリマーの製造方法が開示されている。官能基は、接着促進剤、シリコーン類、オレフィン系不飽和基などであってよい。所望の基は、NH及び/又はNH2 結合官能基を有する前駆体ポリマーを調製し、これを更に、NH又はNH2 官能基とエナミンを形成することのできる少なくとも一つのエノール性カルボニル及び少なくとも一つの所望の基を含む分子と反応させることによって、組成物中に導入される。
【0011】
ヨーロッパ特許出願EP−0483583A2においては、硬化剤又はアセトアセテート及び/又はアセトアセタミド官能性ポリマーとしてアミノシランを用いることが開示されている。この組成物の硬化は、雰囲気中の湿分またはエナミン形成中に遊離した水の存在によりアルコキシシラン基が加水分解し続いて縮合することによって起こる。これは二つの成分の包装系であり、シランとアセトアセテート官能性ポリマーとは、使用の直前に混合又は配合しなければならない。米国特許出願091,489号(ローム アンド ハース カンパニー)においては、エノール性カルボニル含有前駆体ポリマーを、少なくとも一つの所望の官能基及びエノール性カルボニルとエナミンを形成することのできる少なくとも一つのアミンとを有するポリマーと反応させることによって、接着促進剤、立体安定剤(steric stabilizers)などのような種々の所望の基を有するポリマーを官能化することが開示されている。
【0012】
米国特許出願111,801(ローム アンド ハース カンパニー)においては、官能性アセトアセテート基を有するポリマーを調製し、次にアセトアセテート基をアミン官能性シランと二次反応させて重合し、自己架橋性で、雰囲気硬化性のフィルム形成性ポリマーを調整する方法が開示されている。
【0013】
(発明の概要)
本発明は、官能性アセトアセテート基を有するエマルジョンポリマーを調製し、アミノ官能性シランと二次反応(post−react)させて、自己架橋性で雰囲気硬化性のポリマーを製造する方法を提供するものである。本発明のポリマーから得られる被覆は、耐洗浄剤性と、洗浄目的のためのエマルジョンポリマーの除去容易性とのバランスを保持しつつ、耐擦り傷性(scuff mark resistance)、耐ブラックヒールマーク性(black heel mark resistance)、表面摩耗抵抗(mar resistance)、バフ洗浄及び研磨のような機械的な床メンテナンス工程での引っ掻きに対する耐性のような改良された特性を示す。
【0014】
(詳細な説明)
本発明は、アミノ官能性シランと二次反応させた官能性アセトアセテート基を有する、自己架橋性で、雰囲気硬化性の、水性ベースのフィルム形成性ポリマーを提供するものである。
【0015】
本発明のポリマーから得られるポリッシュ及び被覆組成物は、耐洗浄剤性、耐ブラックヒールマーク性、耐擦り傷性、表面摩耗抵抗、機械メンテナンス工程によるパッドで誘発される引っ掻きに対する耐性、及び耐衝撃性、引張強度のような引張特性などの改良された特性を示す。更に、本発明のポリマーから得られる水性ベースのポリッシュ及び被覆組成物は、金属イオンポリマー系と同等の除去容易性を示す。
【0016】
(ポリマー)
本発明において用いるのに好ましいポリマーは、β−ケトエステルとしても知られている、アセトアセテートペンダント基を有するビニルポリマーである。本明細書で用いる「ペンダント」という用語は、ポリマー骨格に結合しており、更なる反応に供されることができるという意味を有する。「ペンダント」という用語は、ポリマー鎖の末端におけるかかる基の結合を排除するような厳密な意味で用いるべきではない。すなわち、米国特許第4,960,924号において教示されているような、アセトアセテート官能性メルカプタンによって連鎖末端に導入されたアセトアセテート官能基を有するポリマーは、本発明において有用である。概して、アセトアセテートペンダント基は、アセトアセテート基に結合している有機二価基R1 、あるいは、二つのアセトアセテート基を有する三価の有機基R2 を介してポリマー骨格に結合している。
【0017】
【0018】
アセトアセテート官能性ポリマー(acetoacetate functional polymers)は、当該技術において公知の手段によって調製することができる。好ましい方法は、アセトアセテート官能性モノマーを含む配合物を重合することである。好ましいモノマーは、下式で示されるアセトアセトキシエチルメタクリレートであり、便宜上、本明細書においてはAAEMと称する。
【0019】
【0020】
アセトアセテート官能基を導入するために有用な他のモノマーの例は、アセトアセトキシエチルアクリレート、アセトアセトキシプロピルメタクリレート、アリルアセトアセテート、アセトアセトキシブチルメタクリレート、2,3−ジ(アセトアセトキシ)プロピルメタクリレートなどである。概して、任意の重合性ヒドロキシ官能性モノマーを、ジケテン又は他の好適なアセトアセチル化剤との反応によって対応するアセトアセテートに転化させることができる(例えば、Comparison of Methods for the Preparation of Acetoacetylated Coating resins, Witzeman, J.S.; Dell Nottingham, W; Del Rector, F, J.Coatings Technology; vol.62, 1990, 101(本明細書の一部として参照される)参照)。
【0021】
本発明のビニルポリマーは、ほとんどの場合、アセトアセテート官能性モノマーと他のモノマーとのコポリマーであることが多い。有用なコモノマーの例は、エチレンのような単純なオレフィン、アルキルアクリレート及びメタクリレート(アルキル基は1〜20個、より好ましくは1〜8個の炭素原子を有する)、ビニルアセテート、アクリル酸、メタクリル酸、アクリロニトリル、スチレン、イソボルニルメタクリレート、アクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリレート及びメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート及びアクリレート、N−ビニルピロリジノン、ブタジエン、イソプレン、例えば塩化ビニル及び塩化ビニリデンのようなビニルハライド、アルキルマレエート、アルキルフマレート、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸などである。
【0022】
酸基が十分な量(通常はポリマー固形分を基準として酸官能性モノマー5重量%以上、好ましくはポリマーの8〜25重量%)であって、本発明のポリマーから得られるポリッシュ及び被覆組成物に乾燥フィルム除去容易性を与えることが特に重要である。除去容易性の作用は、フィルムのポリマーマトリクス中においてポリマー酸によりアミン塩が形成され、引き続いて水による塩の水和又は溶媒和が起こることにより、ポリマーが膨潤するという形式で起こると考えられている。酸官能性モノマーを8〜25%に保持して、ポリッシュフィルムの耐洗浄剤性と耐水性を保持することが好ましい。十分な酸官能性をポリッシュフィルムに与えた場合には、アルカリ性洗浄剤溶液によるスクラビングに対するポリッシュフィルムの耐性及び水溶液に対する耐性に関して大きく妥協することになる。
【0023】
また、低レベルのジビニル又はポリビニルモノマー、例えばグリコールポリアクリレート、アリルメタクリレート、ジビニルベンゼンなどを含ませて、ラテックス粒子中に制御された量のゲルを導入することも可能であり、幾つかの場合においてはそのようにすることが望ましい。しかしながら、これを行う場合には、フィルム形成の質が大きく損なわれないことが確実であることが重要である。更に、連鎖移動剤を含ませて、ポリマーの分子量を制御してもよい。
【0024】
アセトアセテート官能性ポリマーは、約0.5〜95重量%のアセトアセテート官能性モノマーを含んでいてよい。任意の用途において、必要なアセトアセテート官能性モノマーの量は、特定の最終用途に必要な二次官能性の所望の度合いにより、場合に応じて変化するであろう。しかしながら、概して、アセトアセテートモノマーの濃度は、1〜75%である。従来の床ポリッシュ及び被覆組成物は、通常約0.5〜50重量%のアセトアセテートモノマーを含む。1,000〜1,000,000の分子量を有するポリマーを用いることができる。より低い分子量のポリマーを用いる場合には、十分に高いレベルのアセトアセテートを含ませて、二次官能化の度合いを最大にしなければならない。例えば、10,000以下の分子量を有するAAEMのコポリマーは、典型的には、30%以上のAAEMを含む。
【0025】
概して、ビニルポリマーは、遊離基開始剤及び適当な加熱を用いた好適な遊離基開始重合法によって、水中の分散ポリマー又はエマルジョンポリマーとして調製される。フィルム形成性ポリマーが望ましい場合があるので、有用なエマルジョンポリマーは、概して70℃以下のガラス転移温度を有する。なぜならば、これらのポリマーは造膜により、室温において良好な品質のフィルムを形成するからである。フィルム形成工程において溶解されたポリマーを用いる場合には、フィルム形成性であるので、より高いガラス転移温度を有するポリマーを用いることができる。
【0026】
本発明のある態様においては、水性媒体中における重合、特に水性エマルジョン重合を用いてポリマーを調製する。公知の分散剤、例えばアニオン性及び/又は非イオン性乳化剤、例えばアルカリ又はアンモニウムアルキルスルフェート、アルキルスルホン酸、及び脂肪酸、オキシエチル化アルキルフェニルなどを用いることができる。用いる分散剤の量は、通常、全モノマーの重量を基準として0.1〜6重量%である。熱開始法又はレドックス開始法のいずれかを用いることができる。公知の遊離基開始剤(過酸化水素、有機ヒドロペルオキシド、例えばt−ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、t−アミルヒドロペルオキシド、アンモニウム及び/又はアルカリペルスルフェート、有機ペルオキシド、例えばt−ブチルペルピバレート、t−ブチルペルベンゾエート、ベンゾイルペルオキシド、ジ(n−プロピル)ペルオキシジカーボネート、アセチルシクロ−ヘキシルスルホニルペルオキシドなど)を、典型的には全モノマーの重量を基準として0.05〜3.0重量%の量で用いることができる。好適な還元体(例えば、還元性糖類例えばイソアスコルビン酸、ナトリウムビスルファイト、ナトリウムチオスルフェート、ヒドロキシルアミン、ヒドラジン、ナトリウムヒドロスルファイト)とカップリングした同一の開始剤を用いるレドックス系を、同等のレベルで、多くの場合遷移金属塩のような金属触媒、例としては硫酸鉄、硫酸銅、硫酸バナジウムなどと組み合わせて用いることができる。更に、非酸化性熱開始剤、例えば2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロリドなどを用いることができる。多くの場合、低レベルの連鎖移動剤、例えばメルカプタン(例えば、モノマーの全重量を基準として0.05〜6重量%のn−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、ブチル又はメチルメルカプトプロピオネート、メルカプトプロピオン酸)を用いて、分子量を制御する。
【0027】
本発明は、また、溶媒可溶性又は水溶性ポリマーを用いて実施することもできる。これが望ましい場合には、ポリマーは、モノマー混合物が水溶性である場合には水中で直接調製することができ、あるいはほとんどの場合には、重合溶媒は水混和性溶媒、例えばイソプロパノール、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールなどである。この場合には、水を重合混合物中に含ませるか、又は重合が完了した後に加えることができる。幾つかの場合においては、ポリマーは、通常の有機溶媒、例えばキシレン、ブチルアセテート、メチルエチルケトン、メチル−t−ブチルエーテルなどの中で調製される。有機溶媒を、水と共に又は水を用いずに、用いる場合には、有機溶剤可溶性遊離基開始剤、例えばアゾビスイソブチロニトリル、t−ブチルペルオクトエート又はベンゾイルペルオキシドを用いることが都合がよく、いかなる加熱もスムーズな共重合を行わせるのに都合がよい。本発明のための水溶性ポリマーを調製するための他の方法は、十分なアクリル酸又はメタクリル酸又は他の重合性酸モノマーを(通常は10%以上)有するビニル分散ポリマーを調製して、アンモニア又は他の塩基を加えることによってエマルジョンポリマーを可溶化させる方法である。このタイプの水溶性ポリマーは、従来の分散ポリマーとのブレンドとして有利に用いられ、それらは好ましくは同様にペンダントアセトアセテート官能基を有する。アルカリ可溶性樹脂とラテックスポリマーとのブレンドは、光沢及びレオロジー特性の特に有利な特性の組合せを有しており、被覆及び印刷インクの用途において有用である。
【0028】
本発明の他の態様においては、水性分散液は、少なくとも二つの互いに非相溶性のコポリマーから形成されるコポリマー粒子を含む。これらの互いに非相溶性のコポリマーは、以下のモルホロジー構成、例えばコア/シェル、シェル相が不完全にコアを被包しているコア/シェル粒子、多数のコアが相互侵入網目粒子を形成しているコア/シェル粒子などの形態で存在することができる。これらのすべての場合において、粒子の表面積の過半は少なくとも一つの外部相によって占められており、粒子の内部は少なくとも一つの内部相によって占められている。二つのポリマー組成物の相互の非相溶性は、当該技術において公知の種々の方法で測定することができる。例えば、染色法を用いて相の外観の間の相違を強めて走査電子顕微鏡を使用することは、このような方法の例である。
【0029】
かかる分散液を調製するのに用いるエマルジョン重合法は、Joseph M.Owensらのカナダ国特許298,674号において教示されている。カナダ国特許298,674号によって教示されているようにラテックス粒子中にポリマー分子を配置する方法を用いて、シェル内のアセトアセテートペンダントの濃度を高めることが有利である。
【0030】
上記に示したように、本発明方法は、主として、水性溶媒中に分散又は溶解しているビニルポリマーを官能化するために用いる。予期しなかったことに、ペンダントアセトアセテートを有するビニルポリマーは、水中において、特に熱エージングにより加水分解する傾向がある。加水分解はほぼ全てのpHで起こってアセト酢酸を形成し、これが次にアセトン及び二酸化炭素に分解する。
【0031】
【式1】
【0032】
先行出願である米国特許出願第632,302号においては、水性アセトアセテートポリマーを、調製後に、1モル当量のアンモニア又は第1級アミン、例えばエタノールアミン、メチルアミン又はイソプロピルアミンで処理することによって、この問題に対する解決法を与えている。この出願中において記載されているように、ポリマーは、典型的には、上記記載のアミンの一つによって塩基性のpH、好ましくは9より大きなpHに中和される。これらの条件下においては、エナミンが形成される。エナミンを形成する反応は概して迅速であり、形成速度は温度と共に上昇する。概して、エナミン形成は8時間以内に完了する。別の方法は、pHを約9に上昇させ、系を平衡化し、pHを約9に再調節して、エナミン形成によって消費したアミンを補充するという方法である。エナミンは、通常7より大きなpHにおいて、加水分解に対して安定である。
【0033】
同等のペンダントエナミン官能基を有するビニルポリマーを調製する他の方法は、適当なアミンから誘導されたあらかじめ形成されたエナミンモノマー及びアセトアセテートモノマーを用いる方法である。この場合においては、重合中にpHをアルカリ性側に保持して、エナミンがアセトアセテートに再び加水分解することを避けなければならない。
【0034】
(アミノ官能性シラン)
本発明のアミノシラン変性ポリマーは、アセトアセテート官能性モノマー、例えばアセトアセトキシエチルメタクリレートによってポリマー鎖上に導入されたアセトアセテート官能基を有するポリマーに、有効量のアミノシランを加えることによって調製される。ポリマーに加えるアミノシランの量は、ポリマーのアセトアセテート官能基含量の関数である。上記したように、アセトアセトキシ官能性モノマーのレベルは、概して、ポリマーの重量を基準として約1〜約75重量%である。ポリマーを変性するアミノシランのレベルは、アセトアセトキシ基1モルに対してアミン基約0.10〜約1.0モルである。本発明のAAEM官能性エマルジョンをアミノシラン変性することによって、フィルム形成中に十分な架橋が起こって、アルカリ性洗浄剤による洗浄工程においてポリマーフィルムが膨潤する傾向を防ぎ、機械バフ磨き及び研磨工程の機械的応力に抵抗するのに十分な結合が達成される。
【0035】
アセトアセテート官能性ビニルポリマーに対して不十分な量のアミノシランを用いると、例えば耐洗浄剤性、耐ブラックヒールマーク性、耐擦り傷性、表面摩耗抵抗、及び乾燥した被覆の床の機械メンテナンス工程に対する感受性のような特性が低下する。更に詳しくは、十分なポリッシュフィルムの膨潤が起こってポリッシュフィルムの結合強度が損なわれるので、ポリッシュフィルムの耐洗浄剤性が低下する。床ポリッシュを洗浄剤で研磨する機械的工程は、ポリッシュフィルムの完全性を損なわせるのに十分である。また、アセトアセテート官能性ビニルポリマーに対して不十分な量のアミノシランを使用した場合、フィルム形成の間に起こる架橋が限定されることにより、ポリッシュフィルムの結合力が低下し、このためにフロアマシンによる研磨工程によってパッドの引っ掻き傷が生じる。一方、これに対して、ビニルポリマーのアセトアセテート官能基のモル数に対するアミノシランのモル数が1を大きく超える場合には、フィルム形成のような被覆特性は、シリコーン基の過剰の予備架橋のために損なわれる。
【0036】
本発明の実施において、種々の分子量及び構造のアミノシランを用いて、アセトアセテート官能性ポリマーを変性することができる。本発明において用いられるアミノシランの一般的構造は、次式の通りである。
【0037】
R1 −Si(R2 )3-n (OR3 )n
【0038】
式中、nは1以上3以下であり、R1 はアルキル又はフェニル基又はこれらの組合わせであり、アセトアセトキシ基とエナミンを形成することのできる少なくとも一つのアミン基を有しており、R3 は、アルキル、フェニル又は水素原子或いはこれらの組合わせであり、R2 は、水素原子、フェニル又はアルキル基又はこれらの組合わせである。基R2 は、シランのオリゴマーであってもよく、OR3 基を含んでいても含んでいなくてもよい。アセトアセトキシ基とエナミン形成をすることのできるアミン官能基を含んでいても含んでいなくてもよい。しかしながら、好ましくは、アミノシランは、ゲル透過クロマトグラフィーによって測定して、約140〜約500、最も好ましくは約150〜約250の平均分子量を有する。溶解度、加水分解速度、アセトアセテート前駆体ポリマーとの相溶性、ポリマー安定性などのような条件は、アミノシランの構造及び分子量に対する唯一の限定である。便宜上、分子量は約190〜約250の最大値を超えず、nは1又は2であり、R2 はメトキシ又はエチルオキシ基であり、R1 は3〜6個の炭素原子を有するアルキル基であってアセトアセトキシ基とエナミンを形成することのできるアミン基を1個しか有していないことが最も好ましい。
【0039】
アセトアセテート官能性ビニルポリマーの有効な変性剤であることが見出されたアミノシランは、ダウコーニング,Midland, Michigan、Union Carbide Speciality Chemicals Division, Danbury Connecticut及びハルス オブ アメリカ社, Piscataway, New Jersey、ワッカーシリコン社, Adrian, Michiganから入手することのできる、トリメトキシシリルプロピルジエチレントリアミン、N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、アミノエチルアミノプロピルメチルジメトキシシラン、アミノエチルアミノプロピルトリメトキシシラン(ダウコーニング社製、Z−6020)、アミノプロピルメチルジメトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン、ポリマー性アミノアルキルシリコーン、アミノエチルアミノエチルアミノプロピル−トリメトキシシラン、N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、メチルアミノ−プロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルメチルジエトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、4−アミノブチルトリエトキシシラン、オリゴマー性アミノアルキルシランなどからなる群から選択することができる。
【0040】
本発明の実施においては、特定量のアミノシランをアセトアセテート官能性ビニルポリマーに加えることによって、アミノシラン変性被覆を調製する。加えるシランの量は、上記に記載した理由により、ポリマーのアセトアセテート含量に対して特定の割合でなければならない。アミノ官能性シランは、好ましくは、アセトアセテート官能性ビニルエマルジョンポリマーを重合した後に加える。
【0041】
本発明の他の態様においては、本明細書の一部として参照される米国特許第3,328,325号及び第3,467,610号において教示されているように、前駆体ポリマー中の酸官能基を、亜鉛、カルシウム、ジルコニウムなどのような二価の金属イオンと更に反応させることができる。金属イオンは、好ましくは、金属酸化物、テトラアミノ金属重炭酸塩コンプレックス、又は金属塩の他の形態で導入する。酸官能基に対する二価金属イオンのレベルは、酸官能基2モルに対して約0.005モル乃至酸官能基2モルに対して約1モル、好ましくは酸2モルに対して約0.20モル乃至酸2モルに対して約0.50モルである。
【0042】
概して、アミノシランは、アセトアセテート官能性前駆体ポリマーに直接加えることができる。しかしながら、最終シリコーン変性ポリマーの最適の特性及び加工性を得るためには、補助的に界面活性剤が必要とされる。これは特に、例えば前駆体ポリマーが乳化重合によって製造される場合に当てはまる。この場合においては、界面活性剤は、例えば、アミノシランと組合わせて用いた場合に、向上せしめられた安定性、並びに向上せしめられた所望の特性、例えば表面摩耗抵抗を与える。
【0043】
補助界面活性剤は、好ましくはアミノシランの添加前又は添加後に、あるいは、例えば乳化重合の場合に該当するように、前駆体の調製の際にその一部として、加えることができる。
【0044】
界面活性剤は、その「親水−親油バランス」(HLB)値によって特徴付けられる。10未満のHLB値を有する界面活性剤は、より高い親油性特性を有すると考えられ、一方、10を超えるHLB値を有する界面活性剤は、より高い親水性特性を有すると考えられる。好ましい界面活性剤の中では、より親水性特性のHLB値、すなわち10を超えるHLB値を有する非イオン界面活性剤が望ましい。HLB値は15を超えることがより好ましい。
【0045】
前駆体の10重量%以下のレベルの界面活性剤を用いることができる。界面活性剤のより好ましいレベルは、前駆体の3〜6重量%である。界面活性剤のレベルの対する唯一の制限は、例えば、低い耐水性、不安定性などである。
【0046】
本発明の実施において用いることのできる界面活性剤の例は、非イオン性のもの、例えば、オクチルフェノキシポリエトキシエタノール、ノニルフェノキシポリエトキシエタノール、ポリプロピルオキシエトキシアルコールなど、及びイオン性のもの、例えばラウリル硫酸ナトリウム及びステアリン酸ナトリウムなどからなる群から選択される。
【0047】
(添加剤)
本発明のアミノシランで変性されたアセトアセテート官能化ビニルポリマーは、選択された最終用途に応じて配合することができる。増粘剤、分散剤、顔料、増量剤、充填剤、凍結防止剤、可塑剤、接着促進剤、造膜助剤、湿潤剤、脱泡剤、着色剤、非アルデヒドベースの殺生物剤、石鹸及び滑剤などのような添加剤を含ませることができる。
本発明はその実施態様として以下のものを包含する。
1. アセトアセテート官能基を有するポリマーを二次反応させる方法であって、アセトアセテート官能性モノマー及び酸官能性モノマーを含むモノマー混合物を重合し、重合後に、アセトアセテート官能性ポリマーをアミノ官能性シランと二次反応させる方法。
2. アセトアセテート官能性モノマーが、アセトアセトキシエチルアクリレート、アセトアセトキシエチルメタクリレート、アセトアセトキシプロピルメタクリレート、アリルアセトアセテート、アセトアセトキシブチルメタクリレート及び2,3−ジ(アセトアセトキシ)プロピルメタクリレートからなる群から選択される前記第1項に記載の方法。
3. アセトアセテート官能性モノマーが、ポリマーの全重量の約0.5〜約95重量%である前記第1項に記載の方法。
4. アセトアセテート官能性モノマーが、ポリマーの全重量の0.5〜約50重量%である前記第1項に記載の方法。
5. アミノ官能性シランが、トリメトキシシリルプロピルジエチレントリアミン、N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、アミノエチルアミノプロピルメチルジメトキシシラン、アミノエチルアミノプロピルトリメトキシシラン(ダウコーニング社製、Z−6020)、アミノプロピルメチルジメトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン、ポリマー性アミノアルキルシリコーン、アミノエチルアミノエチルアミノプロピル−トリメトキシシラン、N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、メチルアミノ−プロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルメチルジエトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、4−アミノブチルトリエトキシシラン及びオリゴマー性アミノアルキルシランからなる群から選択される前記第1項に記載の方法。
6. アミノ官能性シランが、アセトアセテート官能性ポリマーの全重量の約0.1〜約20重量%である前記第5項に記載の方法。
7. アミノ官能性シランが、ゲル透過クロマトグラフィーにより測定して、約140〜約500、好ましくは約150〜約250の重量平均分子量を有する前記第6項に記載の方法。
8. 酸官能性モノマーが、アセトアセテート官能性ポリマーの全重量を基準として、5重量%を超える前記第1項に記載の方法。
9. 酸官能性モノマーが、アセトアセテート官能性ポリマーの全重量を基準として、約8〜約25重量%である前記第8項に記載の方法。
10. 前記第1項に記載の二次反応アミノシラン変性アセトアセテート官能化ポリマー(aminosilane−modified acetoacetate−functional polymer)を用いる被覆組成物。
11. 前記第1項に記載の二次反応アミノシラン変性アセトアセテート官能化ポリマーを用いる床ポリッシュ組成物。
12. 多価金属イオン架橋剤及び前記第1項に記載の二次反応アミノシラン変性アセトアセテート官能化ポリマーを用いる被覆組成物。
13. 多価金属イオン性架橋剤が亜鉛である前記第12項に記載の被覆組成物。
14. 多価金属イオン性架橋剤及び前記第1項に記載の二次反応アミノシラン変性アセトアセテート官能化ポリマーを用いる床ポリッシュ組成物。
15. 多価金属イオン性架橋剤が亜鉛である前記第14項に記載の床ポリッシュ組成物。
16. 前記第8項に記載の二次反応アミノシラン変性アセトアセテート官能化ポリマーを用いる床ポリッシュ組成物。
17. 床基材に前記第1項記載のアミノシラン変性アセトアセテート官能化ポリマーを施すことを含む、床基材の表面摩耗抵抗、耐擦り傷性、耐ブラックヒールマーク性及び耐パッド引掻性(pad scratch resistanc e)を向上させる方法。
18. 弾性又は非弾性床基材に前記第8項記載のアミノシラン変性アセトアセテート官能化ポリマーを施すことを含む、床基材の表面摩耗抵抗、耐擦り傷性、耐ブラックヒールマーク性及び耐パッド引掻性を向上させる方法。
19. 床基材に前記第1項記載の亜鉛で架橋されたアミノシラン変性アセトアセテート官能化ポリマーを施すことを含む、床基材の表面摩耗抵抗、耐擦り傷性及び耐ブラックヒールマーク性を向上させる方法。
20. 床基材に前記第8項記載の亜鉛で架橋されたアミノシラン変性アセトアセテート官能化ポリマーを施すことを含む、床基材の表面摩耗抵抗、耐擦り傷性及び耐ブラックヒールマーク性を向上させる方法。
21. アセトアセトキシ官能性ポリマーとアミノシランとを二次反応させる工程を、オクチルフェノキシポリエトキシエタノール、ノニルフェノキシポリエトキシエタノール、ポリプロピルオキシエトキシアルコール、ラウリル硫酸ナトリウム及びステアリン酸ナトリウムからなる群から選択される界面活性剤の存在下で行う前記第1項に記載の方法。
22. 界面活性剤の量が、アセトアセトキシ官能性ポリマーの重量を基準として約0.5〜約20重量%、好ましくは約3〜約6重量%である前記第21項に記載の方法。
23. 界面活性剤の親水/親油バランスが8以上、好ましくは15以上である前記第22項に記載の方法。
24. 界面活性剤が非イオン性である前記第23項に記載の方法。
25. 界面活性剤がオクチルフェノキシポリエトキシエタノールである前記第24項に記載の方法。
【0048】
(試験法)
シリコーン変性ラテックスをベースとする明澄な被覆の特性の評価
(表面摩耗特性)
この試験は、硬質の物体による浅い角度での被覆の打撃に基づく。与えられた実施例において、該物体は試験を行った人間の指の爪であった。この試験によって、被覆の光沢の減少を導く摩耗に対して被覆がどの程度の耐性を示すかが示される。
【0049】
被覆を基材に施して硬化させた後、被覆された基材を、テーブルの表面のような固い表面上に配置し、実験者の指の爪で打撃を加えた。実験者の指の爪を被覆された表面と平行に保持し、衝撃角度を表面の基準面から45度以上にして、被覆が傷つけられる可能性を高めた。
【0050】
被覆を比較する場合には、同一の実験者が試験を行うことが重要である。この試験は相対的な差異を示すために行われるものである。
【0051】
本発明者らは以下の評価システムを用いた。
【0052】
評価値 外観
1−優秀 確認できる傷はない
3−良好 薄い引っ掻き傷として傷が見られる
5−不良 幅広い引っ掻き傷として傷が見られる
【0053】
(耐ブラックヒール性及び耐擦り傷性)
耐ブラックヒール性及び耐擦り傷性を測定するための方法は、Chemical Specialty Manufacturers Association Bulletin No.9-73に記載された方法で行った。但し、推奨されている2インチのラバーキューブに代えて市販のラバーシューズヒールを用いた。
【0054】
本発明者らは、ブラックヒール及びスカッフマークが付けられた被覆基材の面積の割合を測定した。これは、透明なグラフ用紙によって簡便に行われる。ブラックヒールマークは、被覆上又は被覆中にラバーが実際に付着したものである。
【0055】
一方、スカッフマークは、被覆が物理的に排除されることによるものであり、光沢が低下した面積として視認される。スカッフマーク及びブラックヒールマークは、ヒールが基材に衝突する箇所で同時に起こる可能性がある。すなわち、ブラックヒールマークを除去するとスカッフマークが出現する可能性がある。
【0056】
(光沢及び再被覆の光沢)
ポリッシュ配合物の光沢特性及び再被覆光沢特性を測定するための方法は、Annual Book of ASTM Standards, Section 15, Vol.15.04、試験法ASTM D1455に記載された方法を用いた。
【0057】
(耐洗浄剤性)
耐洗浄剤性を測定するための方法は、Annual Book of ASTM Standards, Section 15, Vol.15.04、試験法ASTM D3207に記載された方法を用いた。但し、試験洗浄剤溶液として、Forward(S.C.Johnson&Son,Inc., Racine, Wisconsin 53403 USA)の1/20水希釈液を用い、ブラシ装置に1000gの重さを加えた。
【0058】
(除去容易性)
ポリッシュの除去容易性を測定するための方法は、Annual Book of ASTM Standards, Section 15, Vol.15.04、試験法ASTM D1792に記載された方法を用いた。但し、ブラシ装置に1000gの重さを加えた。
【0059】
(耐久性及び機械メンテナンス感受性を評価するための床摩耗試験)
床摩耗試験領域の残留ポリッシュを剥離させ、以下の通常の清掃手順で再びポリッシュを行った。
【0060】
床にダストモップをかけて、遊離している汚れを取り除き、市販の剥離剤(「SSS Easy Strip」,Standardized Sanitation Systems, Inc., Burlington, Massachusetts 01803 )の1:1水溶液を、約1,000平方フィート/ガロンの割合で、ストリングモップによって施し、約5分の浸漬時間の後、175rpmのフロアマシン(Howell Electric Motors, Plainfields, New Jersey 、モデル88400−026)に取り付けた16インチのブラック剥離フロアパッド(3M社,St.Paul, Minnesota 55101;「Scotch Brite」 スリムラインフロアパッド)を用いてスクラビングした。剥離した床を、清浄な水で湿ったモップによって2回十分にすすぎ、乾燥させた。剥離した床を、床の通常の通行方向に対して直角に20個の1平方フィートの区分に分割した。それぞれの区分に、モヘヤアプリケーター(4インチ×6インチ)によって、約2,000平方フィート/ガロンの割合で、試験すべきポリッシュの4層の被覆を施した。次の被覆を施す前に、それぞれの被覆を1時間乾燥させた。
【0061】
ビニル組成物タイルで構成される床に被覆を施し、雰囲気条件下で特定時間硬化させた後、床を歩行者の通行に解放した。床試験領域は、歩行のほかにメンテナンスカート、サンプルトレーなどによるタイヤの通行にも曝露された。十分な曝露時間の前後において視認により光沢並びに擦り傷及び引っ掻き傷を測定した。交通に4週間曝露した後、以下に示す通常の清掃方法で、試験床に対して機械磨きメンテナンスを行った。
【0062】
床にダストモップをかけて遊離している汚れを取り除き、床を、2000rpmの電気床磨き機(Hako Minuteman, 111 S.Route 53, Addison, Illinois 60101, モデルM23000−02,2速)に取り付けた18インチのUHS Tan Bufferパッド(3M社、St.Paul, Minnesota 55101、「Scotch Brite」Ultra High Speed Tan Buffer Pad)を用いて磨きにかけた。試験床に、磨き機を5回の通過させる操作を、1週間に1回の割合で4週間の間行った。磨き後の視認される光沢又は磨きに対する感受性、並びに試験仕上げ剤のパッド引っ掻きに対する耐性を、週単位で測定した。
【0063】
機械磨き操作からのパッドによる引っ掻き傷に関して被覆を比較する場合には、同一の操作者が試験を行い、被覆の感受性を評価することが重要である。この試験は相対的な差異を識別するものである。
【0064】
本発明者らは以下の評価システムを用いた。
【0065】
評価値 外観
1−なし 認識できる傷はない
3−僅か 薄い円形の傷がみられる
5−適度 広い円形の傷がみられる
【0066】
(耐洗浄剤性及び除去容易性試験のための床摩耗試験)
歩行者の通行に曝露して4週間後に耐洗浄剤性試験を行った。洗浄剤の試験に関しては、床にダストモップをかけて遊離している汚れを取り除き、Forward DC(S.C.Johnson&Son,Inc.,Racine,Wisconsin )の1/20水希釈液を、ストリングモップによって、約1,000平方フィート/ガロンの割合で施した。1分の浸漬時間の後、175rpmのフロアマシン(Howell Electric Motors,Plainfield,New Jersey,モデル88400−026)に取り付けた16インチのブルースクラビングフロアパッド(3M社,St.Paul,Minnesota 55101、「Scotch Brite」スリムラインフロアパッド)を用いてスクラビングした。スクラビング工程は、試験床上を機械が3回通過する工程を含んでいた。スクラビングされた床を、清浄な水で湿らせたモップを用いて、2回十分にすすぎ、乾燥させた。ポリッシュ被覆を、フィルム損傷/除去性及び曇りに関して評価した。
【0067】
床からのポリッシュ被覆の除去容易性の試験を、試験のための床の調製に関して説明したのと同一の方法で、歩行者の通行及び機械磨き工程に曝露して8週間後に行なった。ポリッシュ被覆を、フィルム除去及び除去容易性に関して評価した。
【0068】
(用語)
以下の実施例においてほかに示さない限り、以下の用語、記号及び/又は略号は、以下に示す意味を有するものと理解されなければならない。以下の略号及び用語は、実施例において報告された耐洗浄剤性、除去容易性、耐ブラックヒールマーク性、機械メンテナンス試験からの耐擦り傷性及びパッド回転に対する耐性を報告する際に用いられる評価程度を示すものとして用いられる。「極めて劣る」は最も低い評価値であり、「優秀」は最も高い評価値である。例えば、10ポイントのスケールは、極めて劣る、劣る、劣−可、可、可−良、良、良−極めて良、極めて良、極めて良−優秀、優秀の10段階を含む。
【0069】
VP =極めて劣る
P =劣る
P−F =劣る−可
F =可
F−G =可−良
G =良
G−VG =良−極めて良
VG =極めて良
VG−Exc=極めて良−優秀
Exc =優秀
【0070】
以下の実施例は、本発明の幾つかの態様を示すために与えられる。これらの実施例は本発明の範囲を制限するものではなく、かかる範囲は明細書及び特許請求の範囲においてより詳細に記載されている。
【0071】
他に示さない限り、パーセントは全固形分を基準とした重量%である。
【0072】
ポリッシュビヒクルにおいて用いるためのエマルジョンポリマーの特性を適切に評価するためには、ポリマーをポリッシュとして配合することが必要である。本発明のエマルジョンポリマーの配合は、通常行われており当業者によく理解されている方法で行われる。用いた成分、それらの特性及び添加方法は、従来技術のエマルジョンポリマーについて通常行われているものと同一である。
【0073】
【0074】
(実施例I)
実施例Iは、アミノシラン変性がAAEM含有ラテックスに及ぼす被覆特性の向上を示す。ここでは、被覆特性に対するアミノシランのレベルの効果も示す。
【0075】
(前駆体ラテックスの調製)
Joseph M.Owensらに与えられたカナダ国特許298,694号において教示されている方法にしたがって、以下の比のモノマーを含むモノマーエマルジョンからポリマー分散液(前駆体ラテックスIA)を調製した。
【0076】
第1段:BA40%/MMA21%/AAEM20%/HEMA10%/MAA9%を51%;
第2段:MMA10%/STY80%/AA10%を49%。
【0077】
前駆体ラテックスIA及びIBの調製に関する詳細を以下に説明する。両方の前駆体の調整法は、IBにおいてはモノマーアセトアセトキシエチルメタクリレート(AAEM)を除いた他は同一であった。
【0078】
2段重合ポリマー(前駆体ラテックスIA)を、二つのモノマー混合物から調製した。第1段(全モノマーの51%を構成する)は、水162.0g、ラウリル硫酸ナトリウム(28%水溶液)2.9g、ブチルアクリレート159.0g、メチルメタクリレート100.0g、アセトアセトキシエチルメタクリレート80.0g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート40.0g及びメタクリル酸36.0gを含んでいた。このモノマーエマルジョン混合物から22.5gの試料を取り出し、乾燥窒素下で水388.0g及びラウリル硫酸ナトリウム(28%水溶液)22.7gの混合物を含むケトルに加え、85℃に加熱した。水12.0g中に溶解した過硫酸アンモニウム3.7gの開始剤充填物を加えた。10分後に、残りのモノマーを1時間かけて徐々に加えた。1時間後、水162.0g、ラウリル硫酸ナトリウム(28%水溶液)2.9g、メチルメタクリレート40.0g、スチレン318.0g及びアクリル酸40.0gを含む第2のモノマー混合物(全モノマーの49%を構成する)を、別の供給流中の水56g中に溶解した過硫酸アンモニウム1.0gと共に、1時間かけて徐々に加えた。これらの添加が完了した後、エマルジョンを59℃に冷却し、追加工程として、水7.0g中に溶解したt−ブチルヒドロペルオキシド0.55gを加え、次に水20g中に溶解したイソアスコルビン酸0.24gを加えた。追加工程を20分後に繰り返した。次に、ラテックスを、アミノシランで変性する前に雰囲気温度に冷却した。
【0079】
前駆体IA及びIBは、IBにおいてAAEMを除いた他はその調製、2段重合工程及び組成において同一である。
【0080】
(シリコーン変性ラテックスの調製)
混合容器中に、上記に記載のように調製した前駆体IAを入れた。攪拌しながら、混合物を全固形分が35%になるように希釈し、TRITON X405(70%)を、約5分間かけて攪拌されている前駆体(ポリマー固形分3.3%)に加えた。X405を加えて約10分後、アンモニア水でpHを7に調節し、約5分間かけてアミノシランを滴下した。反応の最終生成物は固形分30%を有していた(必要な場合には水で固形分を調節した)。アミノシランの添加が完了した後、混合物を約1時間攪拌した。アミノシランの添加に続いて、アンモニア水で混合物のpHを8.5に調節した。用いた物質の量を表I−1に示す。シラン変性ラテックスを、ポリッシュ中に配合する前に約16時間静置した。
【0081】
(組成物I−1〜I−10をベースとする水性フロアポリッシュの試験)
ビニル組成物のパネルに、組成物I−1〜I−10をベースとするポリッシュの2層の被覆を、被覆間を約1時間とって施した。最終被覆の後、被覆されたパネルを、試験前に25℃で24時間硬化させた。試験の結果を表I−2に示す。
【0082】
備考
(1) 前駆体IBは、テトラアミノ亜鉛重炭酸塩コンプレックスの形態で3.3重量%の亜鉛(ポリマー固形分に対する金属の割合として算出)で二次処理した。得られた金属架橋ポリマーは、9.3のpHを有し、全固形分38%を有していた。
(2) アミノエチルアミノプロピルトリメトキシシラン
【0083】
同様に、AAEM官能化を行わず、アミノシランによる二次処理を行わない対照ポリマー(I−10)を調製し、テトラアミノ亜鉛重炭酸塩コンプレックスとして、3.3%の亜鉛で二次処理した。ラテックス組成物I−1〜I−10を、同等の配合でフロア仕上げ剤中に配合し、配合物をエマルジョン固形分に関して調節して同等の配合物固形分を保持し、標準試験方法にしたがってポリッシュを挙動特性に関して試験し、以下の結果を得た。
【0084】
【0085】
実施例Iの組成物I−3〜I−5においてAAEM官能性エマルジョンのアミノシラン変性によってポリッシュフィルム形成中に起こる架橋によって、組成物I−9をベースとするAAEM非官能化ポリマー(non AAEM functionalized polymer )と比較して改良された耐洗浄剤性が、組成物I−3〜I−5から配合されたポリッシュに与えられた。実施例Iの組成物I−3〜I−5から配合されたポリッシュは、組成物I−9をベースとするAAEM非官能化ポリマーよりも大きく優れた表面摩耗抵抗及び耐ブラックヒールマーク性を示し、組成物I−10をベースとする亜鉛金属含有ポリマーと同等の表面摩耗抵抗及び耐ブラックヒールマーク性を示した。
【0086】
(実施例II)
実施例IIは、アミノシラン変性が前駆体AAEM含有ラテックスに及ぼす被覆特性の向上を示す。また、被覆特性に対するアミノシランのレベル及びアミノシランのタイプの効果も示す。
【0087】
(前駆体ラテックスの調製)
Joseph M.Owensらに与えられたカナダ国特許298,694号において教示されている方法にしたがって、以下の比のモノマーを含むモノマーエマルジョンからポリマー分散液(前駆体ラテックスIIA)を調製した。
【0088】
第1段:BA40%/MMA31%/AAEM20%/MAA9%を51%;
第2段:MMA10%/STY80%/AA10%を49%。
【0089】
2段重合ポリマー(前駆体ラテックスIIA)を、水388.0g及びラウリル硫酸ナトリウム(28%水溶液)22.7gの混合物を含むケトルを、乾燥窒素下で85℃に加熱することによって調製した。水12.0g中に溶解した過硫酸アンモニウム3.7gの開始剤充填物を加えた。10分後に、水162.0g、ラウリル硫酸ナトリウム(28%水溶液)2.9g、ブチルアクリレート159.0g、メチルメタクリレート140.0g、アセトアセトキシエチルメタクリレート80.0g及びメタクリル酸36.0gを含む第1のモノマー混合物(全モノマーの51%を構成する)を1時間かけて徐々に加えた。1時間後、水162.0g、ラウリル硫酸ナトリウム(28%水溶液)2.9g、メチルメタクリレート40.0g、スチレン318.0g及びアクリル酸40.0gを含む第2のモノマー混合物(全モノマーの49%を構成する)を、別の供給流中の水56g中に溶解した過硫酸アンモニウム1.0gと共に、1時間かけて徐々に加えた。これらの添加が完了した後、エマルジョンを59℃に冷却し、追加工程として、水7.0g中に溶解したt−ブチルヒドロペルオキシド0.55gを加え、次に水20g中に溶解したイソアスコルビン酸0.24gを加えた。追加工程を20分後に繰り返した。次に、ラテックスを、アミノシランで変性する前に雰囲気温度に冷却した。
【0090】
(シリコーン変性ラテックスの調製)
表II−1に示す物質及び割合を用いた他は、前駆体IIAをベースとするシリコーン変性ラテックス調製の手順は実施例Iに記載のものと同じであった。シラン変性ラテックスを、ポリッシュに配合する前に24時間静置した。
【0091】
(組成物II−1〜II−3をベースとするフロアポリッシュの試験)
ビニル組成物のブラックタイルに、組成物II−1〜II−3及びI−10をベースとするポリッシュの2層の被覆を、被覆間を約1時間とって施した。最終被覆の後、被覆されたタイルを、試験前に25℃で24時間硬化させた。試験の結果を表II−2に示す。
【0092】
備考
(1) アミノエチルアミノプロピルトリメトキシシラン
(2) アミノプロピルトリメトキシシラン
【0093】
同様に、AAEM官能化を行わず、アミノシランによる二次処理を行わない対照ポリマー(I−10)を調製し、テトラアミノ亜鉛重炭酸塩コンプレックスとして、3.3%の亜鉛で二次処理した。ラテックス組成物II−1〜II−3を、同等の配合でフロア仕上げ剤に配合し、配合物をエマルジョン固形分に関して調節して同等の配合物固形分を保持し、標準試験方法にしたがってポリッシュを挙動特性に関して試験し、以下の結果を得た。
【0094】
【0095】
実施例IIの組成物II−2及びII−3においてAAEM官能性エマルジョンのアミノシラン変性によってポリッシュフィルム形成中に起こる架橋によって、組成物II−1をベースとするAAEM非官能化ポリマーと比較して改良された耐洗浄剤性が、組成物II−2及びII−3から配合されたポリッシュに与えられた。実施例IIの組成物II−2及びII−3から配合されたポリッシュは、組成物II−1をベースとするAAEM非官能化ポリマーよりも大きく優れた耐擦傷性及び耐ブラックヒールマーク性を示し、組成物I−10をベースとする亜鉛金属含有ポリマーと同等の耐擦傷性及び耐ブラックヒールマーク性を示した。アミノシラン変性AAEM官能化エマルジョン(aminosilane modified AAEM functionalized emulsion )をベースとするポリッシュは、亜鉛含有エマルジョンをベースとするポリッシュと比較して同程度の除去容易性を示した。
【0096】
(実施例III)
実施例IIIは、ポリマーラテックス中のAAEMの位置によって被覆特性が影響を受けることを示す。Joseph M.Owensらに与えられたカナダ国特許298,694号においては、2段乳化重合を用いて、全ポリマーマトリックス内のモノマー基の配置を制御することができることが教示されている。この発明の好ましい態様は、カナダ国特許298,694号にしたがってポリマーラテックスを調製することである。実施例IIIは、重合工程の第2段においてAAEM官能性モノマーを導入することによって、AAEMがエマルジョン内に存在するようになり、エマルジョンの表面におけるAAEM官能基の濃度が減少することを示す。エマルジョン表面におけるAAEM官能基の濃度が低いと、アミノシランとAAEMとのエナミン形成が減少し、フィルム形成中の架橋度が低くなる。
【0097】
(前駆体ラテックスの調製)
Joseph M.Owensらに与えられたカナダ国特許298,694号において教示されている方法にしたがって、以下の比のモノマーを含むモノマーエマルジョンからポリマー分散液(前駆体ラテックスIIIA)を調製した。
【0098】
第1段:BA60%/MMA21%/HEMA10%/MAA9%を43.8%;
第2段:AAEM10%/STY80%/AA10%を57.2%。
【0099】
2段重合ポリマー(前駆体ラテックスIIIA)を、二つのモノマー混合物から調製した。第1段重合(全モノマーの43.8%を構成する)は、水162.0g、ラウリル硫酸ナトリウム(28%水溶液)3.0g、ブチルアクリレート152.0g、メチルメタクリレート100.0g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート40g及びメタクリル酸36.0gを含んでいた。このモノマーエマルジョン混合物から22.5gの試料を取り出し、乾燥窒素下で、水388.0g及びラウリル硫酸ナトリウム(28%水溶液)22.7gの混合物を含むケトルに加え、85℃に加熱した。水12.0g中に溶解した過硫酸アンモニウム3.7gの開始剤充填物を加えた。10分後に、残りのモノマーを1時間かけて徐々に加えた。1時間後、水162.0g、ラウリル硫酸ナトリウム(28%水溶液)2.9g、メチルメタクリレート40.0g、スチレン318.0g及びアセトアセトキシエチルメタクリレート40.0g並びにアクリル酸40.0gを含む第2のモノマー混合物(全モノマーの57.2%を構成する)を、別の供給流中の水56g中に溶解した過硫酸アンモニウム1.0gと共に、1時間かけて徐々に加えた。これらの添加が完了した後、エマルジョンを59℃に冷却し、追加工程として、水7.0g中に溶解したt−ブチルヒドロペルオキシド0.55gを加え、次に水20g中に溶解したイソアスコルビン酸0.24gを加えた。追加工程を20分後に繰り返した。次に、ラテックスを、アミノシランで変性する前に雰囲気温度に冷却した。
【0100】
(シリコーン変性ラテックスの調製)
表III−1に示す物質及び割合を用いた他は、前駆体IAをベースとするシリコーン変性ラテックス調製の手順は実施例Iに記載のものと同じであった。シラン変性ラテックスを、ポリッシュに配合する前に1日間静置した。
【0101】
(組成物III−1〜III−3をベースとするポリッシュの試験)
ビニル組成物のタイルに、組成物III−1〜III−3及び組成物I−10をベースとするポリッシュの2層の被覆を、被覆間を約1時間とって施した。最終被覆の後、被覆されたパネルを、試験前に25℃で24時間硬化させた。試験の結果を表III−2に示す。
【0102】
同様に、AAEM官能化を行わず、アミノシランによる二次処理を行わない対照ポリマー(I−10)を調製し、テトラアミノ亜鉛重炭酸塩コンプレックスとして、3.3%の亜鉛で二次処理した。ラテックス組成物III−1〜III−3及び組成物I−10を、同等の配合でフロア仕上げ剤に配合し、配合物をエマルジョン固形分に関して調節して同等の配合物固形分を保持し、標準試験方法にしたがってポリッシュを挙動特性に関して試験し、以下の結果を得た。
【0103】
備考
(1) アミノエチルアミノプロピルトリメトキシシラン
(2) アミノプロピルトリメトキシシラン
【0104】
【0105】
ポリマーラテックス中のAAEMの表面濃度はアミノシラン変性が起こるのには最適ではなかった。実施例IIIの組成物III−2及びIII−3においてAAEM官能性エマルジョンのアミノシラン変性によってポリッシュフィルム形成中に起こる架橋の量が制限され、このために、組成物III−1をベースとする非アミノシラン変性ポリマーと比較して、組成物III−2及びIII−3から配合されたポリッシュでは、耐擦傷性及び耐ブラックヒールマーク性の改良は見られなかった。実施例IIIの組成物III−2及びIII−3から配合されたポリッシュは、組成物I−10をベースとする亜鉛金属含有ポリマーよりも劣った耐洗浄剤性、耐擦傷性及び耐ブラックヒールマーク性を示した。
【0106】
(実施例IV)
(床摩耗試験)
実施例IVは、シリコーン変性によって、金属を含まない被覆と比較して床ポリッシュ被覆の特性が改良されることを示す。
【0107】
(ラテックスの調製)
上記の実施例Iにおいて示されているラテックスI−1、I−5及びI−10を用いた。ラテックスIV−A(対照:金属を含まない床ポリッシュビヒクル)を以下のように調製した。
【0108】
脱イオン水2600g中のラウリル硫酸ナトリウムの28%溶液77gの攪拌された溶液に、以下のモノマーをこの順番で徐々に加えることによって乳化モノマー混合物を調製した。
【0109】
【0110】
(重合工程)
温度計、凝縮器及びスターラーを具備した適当な反応容器中において、28%SLS溶液176g及び脱イオン水5150gの溶液を80〜85℃に加熱した。上記のモノマーエマルジョンの内の164gを反応容器に一度に加え、温度を80〜82℃に調節した。過硫酸アンモニウム(APS)触媒溶液(水200g中に41.5gを溶解)のケトル充填物を一度に加えた。約5分以内に、温度が3〜5℃上昇し、反応混合物の外観(色及び不透明度)が変化することによって重合の開始が示された。発熱が終了したら、残りのモノマー混合物及び共供給触媒溶液(脱イオン水600g中のAPS 20.7g)を反応容器に徐々に加えた。添加速度は、重合反応熱を冷却によって除去できるような速度に基づいて選択されなければならない(2〜3時間)。重合反応温度は、必要に応じて冷却することによって80〜84℃に保持しなければならない。添加が完了したら、モノマー混合物及び触媒の容器及び供給ラインを、水ですすいでケトルに入れた。バッチを雰囲気温度に冷却し、全固形分38%に希釈し、pHを調節し、保存した。pHは、アンモニア水/重炭酸アンモニウム溶液でpH7.0〜8.0に調節して、保存中のエマルジョン粘度の安定性を高め、エマルジョンポリマーをポリッシュに配合する際に用いる他の成分と相溶性を有するようにした。
【0111】
【0112】
【0113】
【0114】
【0115】
【0116】
【0117】
実施例Iの組成物I−5においてAAEM官能性エマルジョンのアミノシラン変性によってポリッシュフィルム形成中に起こる架橋によって、実施例Iの組成物I−1における非アミノシラン変性エマルジョン及び組成物IV−Aにおける対照の金属を含まない床ポリッシュエマルジョンと比較して、フロアマシン磨き工程でのパッド引っ掻きに対する改良された耐性が、組成物I−5から配合されたポリッシュ(IV−5〜IV−8)に与えられた。実施例Iの組成物I−5から配合されたポリッシュは、組成物I−1をベースとする非アミノシラン変性ポリマー及び組成物IV−Aにおける対照の金属を含まない床ポリッシュエマルジョンよりも大きく優れた、耐擦傷性、機械磨き後の光沢、及び耐洗浄剤性を示した。実施例Iの組成物I−5から配合されたポリッシュは、実施例Iの組成物I−10をベースとする対照の亜鉛金属含有エマルジョンと同等の床ポリッシュ特性を示した。
【0118】
(実施例V)
実施例Vは、アミノシラン変性が、亜鉛イオン架橋を含む前駆体AAEM官能化ラテックスに及ぼす被覆特性の改良を示す。
【0119】
(前駆体ラテックスの調製)
Joseph M.Owensらに与えられたカナダ国特許298,694号において教示されている方法にしたがって、実施例Iに記載したのと同様の組成及び方法でポリマー分散液(前駆体ラテックスI−A)を調製した。
【0120】
前駆体I−Aを、テトラアミノ亜鉛重炭酸塩コンプレックスの形態で亜鉛3.3%(ポリマー固形分に対する金属の割合として算出)で二次処理した。得られた金属架橋ポリマー(V−1)は、9.3のpHを有し、38%の全固形分を有していた。
【0121】
(シリコーン変性ラテックスの調製)
組成物V−1の一部を混合容器から取り出し、実施例1に記載したようにしてアミノシランで更に変性して、亜鉛及びシラン変性の両方を有する組成物V−2を調製した。シランA0700のAAEMに対する比はモル比で1:1であった。シラン変性ラテックス(V−2)を、ポリッシュに配合する前に24時間静置した。
【0122】
(組成物V−1及びV−2をベースとするポリッシュの試験)
ビニル組成物タイルに、組成物V−1及びV−2をベースとするポリッシュの2層の被覆を、被覆間を1時間とって施した。最終被覆の後、被覆されたパネルを、試験前に、25℃において24時間硬化させた。試験の結果を表V−1に示す。
【0123】
【0124】
実施例Vの組成物V−2においてAAEM官能化亜鉛含有エマルジョンのアミノシラン変性によってポリッシュフィルム形成中に起こる架橋によって、組成物V−1における非シラン変性亜鉛含有ポリマーと比較して、改良された表面摩耗抵抗、耐ブラックヒールマーク性及び耐擦傷性が、組成物V−2から配合されたポリッシュに与えられた。
Claims (12)
- アセトアセテート官能基を有するポリマーを二次反応させる方法であって、アセトアセテート官能性モノマー及び酸官能性モノマーを含むモノマー混合物を重合し、重合後に、アセトアセテート官能性ポリマーをアミノ官能性シランと二次反応させることによる、二次反応アミノシラン変性アセトアセテート官能化ポリマーを調製する方法。
- アセトアセテート官能性モノマーが、ポリマーの全重量の約0.5〜約95重量%である請求項1に記載の方法。
- アミノ官能性シランが、アセトアセテート官能性ポリマーの全重量の約0.1〜約20重量%である請求項1に記載の方法。
- 酸官能性モノマーが、アセトアセテート官能性ポリマーの全重量を基準として、5重量%を超える請求項1に記載の方法。
- 請求項1に記載の方法により調製された、二次反応アミノシラン変性アセトアセテート官能化ポリマーを用いる被覆組成物。
- 請求項1に記載の方法により調製された、二次反応アミノシラン変性アセトアセテート官能化ポリマーを用いる床ポリッシュ組成物。
- 多価金属イオン架橋剤及び請求項1に記載の方法により調製された、二次反応アミノシラン変性アセトアセテート官能化ポリマーを用いる被覆組成物。
- 多価金属イオン性架橋剤及び請求項1に記載の方法により調製された、二次反応アミノシラン変性アセトアセテート官能化ポリマーを用いる床ポリッシュ組成物。
- 請求項4に記載の方法により調製された、二次反応アミノシラン変性アセトアセテート官能化ポリマーを用いる床ポリッシュ組成物。
- 床基材に、請求項1記載の方法により調製された、アミノシラン変性アセトアセテート官能化ポリマーを施すことを含む、床基材の表面摩耗抵抗、耐擦り傷性、耐ブラックヒールマーク性及び耐パッド引掻性を向上させる方法。
- 床基材に、亜鉛で架橋された、請求項1記載の方法により調製された、アミノシラン変性アセトアセテート官能化ポリマーを施すことを含む、床基材の表面摩耗抵抗、耐擦り傷性及び耐ブラックヒールマーク性を向上させる方法。
- アセトアセトキシ官能性ポリマーとアミノシランとを二次反応させる工程を、オクチルフェノキシポリエトキシエタノール、ノニルフェノキシポリエトキシエタノール、ポリプロピルオキシエトキシアルコール、ラウリル硫酸ナトリウム及びステアリン酸ナトリウムからなる群から選択される界面活性剤の存在下で行う請求項1に記載の方法。
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