JP4020798B2 - 原料容器の連結部材および飲料ディスペンサ - Google Patents

原料容器の連結部材および飲料ディスペンサ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原料容器の連結部材および飲料ディスペンサに関し、更に詳細には、原料容器の注出口に接続されて、容器内の原料が流出する連結部材および該連結部材が接続された注出機構により注出した原料を、温水や冷水等で希釈して混合飲料として提供する飲料ディスペンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図8は、従来の温飲料を提供する飲料ディスペンサ1の構成図である。この飲料ディスペンサ1を構成する筐体2は、上部筐体2aと下部筐体2bとからなり、上部筐体2aは下部筐体2bより所定長さだけ前方に張り出している。また、前記上部筐体2aの内部前側には、所定量の原料が貯留されている原料パック4を収納する原料保管室5が設けられると共に、前記下部筐体2bには、ヒータで水を所定温度に加熱した温水を貯留するタンク3が配設されている。そして、前記原料保管室5は、上部筐体2aの前面に設けられたステンレス製の前面パネル5aによって開閉可能に閉塞され、該原料保管室5を開放することで原料パック4の交換を行なうよう構成される。なお、前記原料保管室5の下部に、注出機構6を設けてある。
【0003】
前記注出機構6は、前記原料パック4から所要量の原料を注出すると共に、前記タンク3から導入した温水により原料を希釈した後に、稀釈飲料をカップや碗等の容器に注ぐものである。すなわち、図8に示す如く、原料パック4の出口4aにナット7aを介して連結されたジョイント7の先端部7bが、前記注出機構6の上端部に設けた原料接続口8に挿入されて、原料パック4と注出機構6が接続される。また、注出機構6の下端には、稀釈飲料を容器に注ぐ注出ノズル9が設けられると共に、該注出機構6の中央部分には、原料パック4の原料を吸い込んで絞り出す容積式ポンプ10が設けられる。なお、前記下部筐体2bの前面下部に受け皿13が前面に張り出すように設けられ、該受け皿13に容器を載置することで、前記注出ノズル9の下方に容器が臨むようになっている。
【0004】
前記タンク3の前側にはポンプモータ11が設けられ、飲料注出時に起動されてタンク3内の温水を注出機構6の注出ノズル9に供給するよう構成されている。また、前記原料保管室5の背面部には電装箱14が設けられ、当該飲料ディスペンサ1の電装品(ポンプ10の駆動モータや、ポンプモータ11等)の駆動電源部や制御回路等が収納してある。更に、下部筐体2bの前面所定位置には、注出回数を計数するカウンタ15が設けられている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−239178号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記原料パック4内の原料残量の確認については、前述した従来の飲料ディスペンサ1では、前記カウンタ15が予め設定された注出回数を計数することにより、前記原料パック4内の原料残量が所定量以下となったものと制御装置(図示せず)が判断し、該飲料ディスペンサ1の所要箇所に設けたランプ(図示せず)を点灯して作業者に原料パック4の交換を促すようになっている。しかしながら、稀釈飲料の注出回数を基準として原料パック4内の原料残量を推測する場合には、原料が不足した状態での飲料の注出を防止するため、原料パック4内の原料残量に比較的余裕がある時点で前記ランプを点灯するよう設定される。すなわち、前記カウンタ15による注出回数を基準として原料の残量を表示する構成では、前記原料パック4の正確な交換時期を認識するのは困難となっていた。従って、前記原料パック4内に残留する原料を最大限使用するためには、前記ランプの点灯状態において稀釈飲料を注出するに際して、作業者が前面パネル5aを開放して原料パック4内の原料残量を確認する必要があり、非常に煩雑な作業となる欠点が指摘される。
【0007】
【発明の目的】
本発明は、前述した従来の技術に内在している前記課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、原料容器内に残留する原料を容易に確認し得る原料容器の連結部材および飲料ディスペンサを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を克服し、所期の目的を好適に達成するため、本発明に係る原料容器の連結部材は、
内部に貯留されている原料が外側から視認可能な原料容器の下向きに開口する注出口と、原料容器から原料を吸い出す注出機構とを着脱自在に連通接続する連結部材において、
前記原料容器の内部に注出口から挿入され、前記原料の減少に伴い、該原料から露出する残量表示部を備えたことを特徴とする。
【0009】
前記課題を克服し、所期の目的を好適に達成するため、本願の別の発明に係る飲料ディスペンサは、
本体の内部に、貯留されている原料の注出口を下向きにして収納され、該原料を外側から視認可能な原料容器と、この原料容器の注出口に着脱自在に接続されて、該原料容器内の原料が流出可能な連結部材と、この接続部材が接続され、前記原料容器内の原料を連結部材を介して吸い込んで注出ノズルに注出する注出機構とを備える飲料ディスペンサにおいて、
前記本体に設けられ、内部に収納されている前記原料容器を外部から視認可能な窓部と、
前記連結部材に設けられ、前記原料容器の内部に注出口から挿入される残量表示部とを有し、
前記原料容器内の原料の減少に伴い、前記残量表示部が原料容器から露出したことを外部から視認し得るよう構成したことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る原料容器の連結部材および飲料ディスペンサにつき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら、以下詳細に説明する。
【0011】
図1に示すように、実施例に係る飲料ディスペンサ20は、前面に開口する箱状に形成された筐体21と、該筐体21の前面開口を閉塞する略矩形板状の前面パネル22と、該前面パネル22の前側に回動可能に配設された開閉カバー36とから本体18が構成され、該開閉カバー36は後側(前面パネル22側)が開口する略箱状に形成されている。また筐体21内の後部側に、希釈水(飲料)を貯留する断熱構造のタンク25が収納されると共に、当該筐体21の前面開口近傍に、タンク25の希釈水を注出機構30(後述)に送出するポンプモータ27(図3参照)やその他飲料ディスペンサ20を構成する各部材の通電制御を行なう電装箱21bが収納配置されている。
【0012】
図3または図4に示すように、前記タンク25は、略矩形箱状に形成されており、該タンク25の上方後部側に、外部水源に接続された給水管50がバルブ51を介して取付けられて、該バルブ51の吐出口51aが当該タンク25内に開口している(図4(a)参照)。また、前記バルブ51の吐出口51aは側方に向けて開口されており、前記給水管50を介してタンク25内に供給される水道水を、タンク25の内側壁(図4(a)においての右側壁)に向けて放出するようになっている。更に、前記タンク25における右側壁の上方には、前後方向に所定長さ延在するL字状の板部材52が、前記吐出口51aより下方位置に配設されている。すなわち、前記吐出口51aから右側壁に向けて放出された水道水は、図4(a)に矢印で示すように板部材52上を伝って拡散し、当該板部材52の端縁部からタンク25内に流下するよう構成される。なお、前記筐体21の下部には、後述の稀釈飲料が注出される容器42を載置し得る受け皿21aが前方に突出するよう設けられている。
【0013】
前記板部材52には、前記バルブ51の吐出口51aと所要距離だけ前後方向に離間する位置に、上下に貫通する通孔が形成されて、該通孔にオーバーフロー管53が下方から上方に挿通されている。また、前記板部材52における前記オーバーフロー管53の配設位置と吐出口51aからの水道水の放出位置との間には、図4(a),(b)に示すように、該オーバーフロー管53の外径寸法より左右方向の幅を長く設定した長孔52aが穿設されている。なお、前記タンク25の下方には、前記板部材52と上下に整列する位置に温度検出部材55が配置されており(図3参照)、該温度検出部材55の検出温度に基づいてタンク25内に配設された電熱ヒータ25aを通電制御し、該希釈水が所定温度(例えば略90℃)に保持されるよう構成される。
【0014】
また、図1または図2に示すように、前記前面パネル22の前側上端部には、前側に向かって突出するフック22b,22bが固設されており、このフック22b,22bに後述する原料パック(原料容器)40が着脱交換可能に吊り下げられている。樹脂製の板材でなる前面パネル22には、該パネル22の前側に吊り下げられた原料パック40を収容する上方凹部23と、前記受け皿21aに載置された容器42の逃げ部となる下方凹部24とが形成されており、該パネル22は筐体21の前面開口に図示しない留め具で取り付けられる。なお、この前面パネル22を筐体21から取り外すことで、筐体21内部の電装箱21b,タンク25,ポンプモータ27等を、飲料ディスペンサ20の前面側からメンテナンスできるようになっている。
【0015】
また、前記前面パネル22の上端部にはヒンジ22aが取り付けられており、このヒンジ22aを介して後方に開口する開閉カバー36が前面パネル22に対して開閉可能に配設され、該開閉カバー36と前面パネル22(筐体21)との間に画成される収納部37に、前記原料パック40や注出機構30が収納される(図1参照)。すなわち、前記ヒンジ22aを支点として前記開閉カバー36を前方へ回動させることで、前記前面パネル22の前面(注出機構30や原料パック40)が開放されて、前記原料パック40の交換や注出機構30のメンテナンス等を行ない得るようになっている。なお、前記開閉カバー36の上下方向の寸法は、該カバー36を閉成した際に、前記受け皿21aに載置した容器42が開閉カバー36に接触しないように設定してある。
【0016】
前記原料パック40は、内部に濃縮原料(原料)41が充填(貯留)されたものであって、該原料41の充填状態を外部から視認できるように透明な袋が用いられている。前記原料パック40の下端部における略中央位置には、図5に示すように、外周部にネジが螺設されて後述する連結部材としてのジョイント31が着脱自在に接続される筒状の接続部40bが設けられている。なお、接続部40bには、濃縮原料41の注出口40cが形成されている。また、前記原料パック40の上端部には、幅方向に所要間隔離間して一対の通孔,40a,40aが開口しており、該通孔40a,40aに前記前面パネル22に突設したフック22b,22bを挿通することで、該原料パック40は、前記注出口40cが下向きとなる姿勢で前記収納部37内に吊り下げられるようになっている。なお、前記原料パック40を前記前面パネル22のフック22b,22bに吊り下げた際に、該前面パネル22に凹設した上方凹部23に原料パック40の後面側が支持されて、該原料パック40の揺れを防止するよう構成される。
【0017】
前記前面パネル22における略中央部には、前記原料パック40から所要量の濃縮原料41を注出する注出機構30が取り付けられている。この注出機構30は、図1または図6に示すように、原料パック40に接続されるジョイント31に着脱自在に連結される容積式ポンプ34を備え、該ポンプ34の下方には、接続管26およびポンプモータ27を介して前記タンク25に連通接続される注出ノズル35が接続されている。すなわち、前記注出ノズル35は、前記原料パック40およびタンク25の夫々に連通するようになっている。
【0018】
前記ジョイント31には、上下方向に延在する原料通路32aが形成され、前記原料パック40および容積式ポンプ34を連通接続する本体部32と、該本体部32に回転可能に配設され、原料通路32aの開放および遮断を行なう切換コック33と、本体部32の上端に形成されると共に原料パック40内に前記注出口40cを介して挿入され、原料パック40における濃縮原料41の残量を表示する残量表示部31bと、本体部32を原料パック40の接続部40bに螺着するナット31aとから構成されている。また、前記残量表示部31bの基部には、前記原料通路32aが上方に開放する複数の開口部31c(図5参照)が形成されており、前記ジョイント31を原料パック40に接続した際に、原料パック40内の濃縮原料41がこの開口部31cを介して原料通路32a内に流入するようになっている。なお、前記残量表示部31bにおける上端部近傍には、文字「E(Empty)」が表示してある。すなわち、濃縮原料41に没している残量表示部31bが、該原料41の減少に伴い原料41の上面から出て、該残量表示部31bの文字「E」が完全に露出されると、原料パック40内の濃縮原料41が残り僅か(例えば、数回程度の注出可能量)となったことが作業者に容易に理解し得るよう構成されている。なお、残量表示部31bは、濃縮原料41を吸い出す際に、パック本体が前記開口部31cを塞ぐ位置まで吸引されるのを防ぐ形状に形成されている。
【0019】
前記切換コック33は、該コック33に形成した把持部33aが原料通路32aと平行な場合に該原料通路32aを開放して濃縮原料41の流通を許容し、該把持部32aと原料通路32aとが交差する方向に延在する場合に該原料通路32aを閉成して濃縮原料41の流通を遮断するよう構成されている。すなわち、前記切換コック32は、常には前記原料通路32aを開放し、原料パック40の交換時に原料通路32aを閉成させて原料漏れを防止するべく機能する。また、前記本体部32の下端部にはOリング39が取付けられており、該下端部を前記容積式ポンプ34の吸入側に嵌入させることで、前記ジョイント31と容積式ポンプ34が連通接続される。なお、前記ジョイント31を容積式ポンプ34に接続した際に、前記残量表示部31bの文字「E」が前記前面パネル22の後述する確認窓(窓部)36aを介して前側から視認し得る高さとなるよう設定される(図6または図7参照)。
【0020】
すなわち、前記飲料ディスペンサ20は、前記容積式ポンプ34が駆動されると、前記原料パック40内の濃縮原料41がジョイント31を介して該ポンプ34内に吸い込まれて前記注出ノズル35に供給されると共に、前記タンク25から接続管26を介して高温の希釈水が注出ノズル35に供給されるようになっている。そして、濃縮原料41と希釈水とを前記注出ノズル35で混合した高温の稀釈飲料が、前記受け皿21aに載置した容器42に注出されるよう構成される。また、繰り返し注出作業を行ない、前記原料パック40内の濃縮原料41が所定量以上に減少すると、図6または図7に示すように、前記ジョイント31の残量表示部31bが前記濃縮原料41の上面から露出して、原料パック40の交換を促すようになっている。なお、本実施例では、前記接続管26における前記注出ノズル35に近接して逆止弁26aを配置してあり、飲料注出後に逆止弁26aと注出ノズル35との間に残る飲料を少なくして飲料注出後の希釈水の後ダレを抑制するようになっている。
【0021】
前記前面パネル22に配設される前記開閉カバー36は、図1または図2に示すように、前記注出ノズル35と対応する位置に該ノズル35を収容するカバー部44が形成されている。このカバー部44には、後方に開放する切欠部44aが形成されており、前記開閉カバー36を閉成した際に前記注出ノズル35の一部が切欠部44aに挿通されると共にカバー部44内に収容され、注出ノズル35の一部は開閉カバー36の下方に延出するよう構成される。
【0022】
前記開閉カバー36を閉成した際に該開閉カバー36における原料パック40の前側に臨む位置には、透明樹脂等で形成された透視可能な確認窓36aが設けられており、該カバー36を開放することなく原料パック40を外部から視認し得るようになっている。また、前記開閉カバー36の略中央位置には、前記注出機構30(前記容積式ポンプ34)を駆動させる前記注出スイッチ38が配設されており、該注出スイッチ38を操作することで、前述の如く前記原料パック40内の濃縮原料41および前記タンク25内の高温の稀釈水が注出ノズル35に供給され、該ノズル35で混合した稀釈飲料を前記容器42に注出するよう構成される。
【0023】
【実施例の作用】
次に、前述した実施例に係る原料パックのジョイントおよび飲料ディスペンサの作用について説明する。
【0024】
本実施例に係る飲料ディスペンサ20で、濃縮原料41を希釈水で希釈した稀釈飲料を前記容器42に注出するに際し、該容器42を、その後方側の一部が前記前面パネル22の下方凹部24に被覆される状態で前記受け皿21aに載置した後、前記開閉カバー36に設けた注出スイッチ38をオンする。これにより、電装箱21b内の制御回路が各ポンプ11,34のモータ駆動部に夫々所要の注出駆動指令を出力し、この指令を受けた各モータ駆動部は、夫々対応するモータに対して直流電力を印加し、各モータを必要量だけ回転させる。
【0025】
前記注出機構30の容積式ポンプ34が回転すると、該ポンプ34は一回の必要量だけ原料パック40から濃縮原料41を注出し、これを注出ノズル35に吐出する。このとき、同時に前記タンク25に接続されたポンプモータ34により、該タンク25から高温の希釈水が容器42の一杯分だけ吸引されると共に、該希釈水が接続管26を介して前記注出ノズル35に吐出されて、該注出ノズル35内で濃縮原料41を希釈水で希釈した稀釈飲料が前記容器42に注出される。
【0026】
ここで、前記開閉カバー36に透視可能な確認窓36aを設け、外部から収納部37内を視認し得るようにしたから、作業者が容易に原料パック40内の濃縮原料41の残量を開閉カバー36を開放することなく確認することができる。更に、前記原料パック40内に所定長さの残量表示部31bを挿入してあるから、稀釈飲料を繰り返し注出して所定量以上に濃縮原料41が消費されて上面レベルが下がると、該残量表示部31bが該原料41の上面から露出する(図6または図7参照)。すなわち、前記残量表示部31bが露出して文字「E」が見えることで、作業者は原料パック40の交換時期を容易に認識することが可能となり、原料不足による濃度の薄い稀釈飲料が注出されるのを防止できる。そして、前記確認窓36aから視認し得る位置に前記残量表示部31bを設けたので、作業者が常に濃縮原料41の残量を認識しながら注出作業を行ない得るようになり、原料不足による薄い稀釈飲料が注出されるのを防止し得ると共に、作業効率の向上を図り得る。
【0027】
また、前記原料パック40を交換するに際しては、先ず前記開閉カバー36を手前側に持ち上げて開放し、前記ジョイント31の把持部32aを閉位置(水平位置)にする。これにより、前記ジョイント31の原料通路32aは閉塞状態となるため、原料パック40内に残留する原料が漏れ出ることはない。この状態で、前記ジョイント31を上方に引き上げ、前記容積式ポンプ34(注出機構30)からジョイント31を引き抜くと共に、前記原料パック40を前記前面パネル22のフック22b,22bから取り外し、その後にナット31aを回してジョイント31を原料パック40から離脱させて前記残量表示部31bを原料パック40から抜き出す。更に、前記ジョイント31の残量表示部31bを新しい原料パック40内に挿入してナット31aで取り付ける。このように、前記ジョイント31を注出機構30から着脱し得るよう構成したから、前記原料パック40の交換作業を容易に行ない得るようになる。
【0028】
また、本実施例では、切換コック33をジョイント31に設け、原料パック40の交換時にはジョイント31を閉塞するようにしたから、交換作業時に原料の漏れを防止し得る。また、ジョイント31と容積式ポンプ34との接続作業時に空気が原料パック40内に入ることはないから、原料パック40内の濃縮原料41を所定量だけ確実に注出可能となる。更に、ジョイント31の原料通路32aを直線上に形成すると共に、その経路途中に切換コック33を採用したため、該原料通路32aに詰まりが発生する畏れがなく、原料の容積式ポンプ34による定量注出を行なうことができる。
【0029】
なお、前記タンク25内に貯留した希釈水が所定量以下となると、前記給水管50を介して外部水源から水道水が供給される。このとき、前記バルブ51の吐出口51aから右側壁に向けて吐出された水道水は、前記板部材52上を拡散して該板部材52の端縁からタンク25内に流下し、前記タンク25内の湯面の広範囲に亘って水道水が供給される。このように、水道水を湯面の広範囲に亘って供給することで、水道水の供給前後における前記タンク25内の湯温変化のバラツキが抑制され、略均一な温度の希釈水を前記注出ノズル35に供給することができる。また、前記吐出口51aからの水道水を前記板部材52に一旦当てるようにしてあるから、水道水による湯面の波立ちが抑制され、供給した水道水がオーバーフロー管53から外部に排出される無駄が防止される。また、前記板部材52におけるオーバーフロー管53に近接する部位に長孔52aを形成したことで、供給管50から供給された水道水が、前記オーバーフロー管53に直接流入することはない。
【0030】
【変更例】
なお、飲料ディスペンサの構成としては、実施例のものに限られず、種々の変更が可能である。例えば、実施例の飲料ディスペンサでは、原料容器内の原料が減少し、原料が残り僅かとなると前記残量表示部の文字「E」が完全に露出するよう構成したが、該残量表示部を長尺に形成すると共に目盛(例えば注出可能回数等)を表示し、ある程度の原料が残存する段階においても作業者が原料の残量について認識し得るよう構成しても良い。また、前記残量表示部に文字「E」を表示するようにしたが、任意の文字や絵柄等を表示することもできる。更に、前記原料容器を全体が透明な袋で構成したが、該容器の一部のみを透明に形成して、該原料容器内の残量表示部を窓部を介して外部から視認し得るよう構成すればよい。更にまた、原料を貯留する原料容器としては袋に限らず、箱体等の従来公知の容器を所要に応じて採用することができる。そして、高温の希釈水と濃縮原料とを混合するようにしたが、タンク内に貯留した低温の飲料を注出ノズルに供給するよう構成してもよく、あるいは高温の飲料と低温の飲料を選択的に供給し得るよう構成した飲料ディスペンサであってもよい。
【0031】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明に係る原料容器の連結部材および飲料ディスペンサによれば、飲料の注出に伴い原料容器内の原料が減少した際に、該原料容器における原料の残量を表示する残量表示部が露出するようにしたから、確実に原料容器の交換時期を認識させることができる。また、前記原料容器が収納される本体に、内部を透視可能な窓部を設けるよう構成したので、該本体を開放することなく前記残量表示部を認識できるから、原料の注出作業と同時にその残量を確認でき作業効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係る飲料ディスペンサを示す側断面図である。
【図2】 実施例に係る飲料ディスペンサを示す正面図である。
【図3】 実施例に係る飲料ディスペンサのタンクを示す背面図である。
【図4】 実施例に係るタンクを示す横断平面図および要部縦断側面図である。
【図5】 実施例に係る原料パックをジョイントから取外した状態で示す正面図である。
【図6】 原料パック内の濃縮原料が減少して残量表示部が露出した状態を示す飲料ディスペンサの側断面図である。
【図7】 原料パック内の濃縮原料が減少して残量表示部が露出した状態を示す飲料ディスペンサの正面図である。
【図8】 従来の技術に係る飲料ディスペンサを示す概略側断面図である。
【符号の説明】
18 本体,30 注出機構,31 ジョイント(連結部材)
31b 残量表示部,35 注出ノズル,36a 確認窓(窓部)
40 原料パック(原料容器),40c 注出口,41 濃縮原料(原料)

Claims (2)

  1. 内部に貯留されている原料(41)が外側から視認可能な原料容器(40)の下向きに開口する注出口(40c)と、原料容器(40)から原料を吸い出す注出機構(30)とを着脱自在に連通接続する連結部材において、
    前記原料容器(40)の内部に注出口(40c)から挿入され、前記原料(41)の減少に伴い、該原料(41)から露出する残量表示部(31b)を備えた
    ことを特徴とする原料容器の連結部材。
  2. 本体(18)の内部に、貯留されている原料(41)の注出口(40c)を下向きにして収納され、該原料(41)を外側から視認可能な原料容器(40)と、この原料容器(40)の注出口(40c)に着脱自在に接続されて、該原料容器(40)内の原料(41)が流出可能な連結部材(31)と、この接続部材(31)が接続され、前記原料容器(40)内の原料(41)を連結部材(31)を介して吸い込んで注出ノズル(35)に注出する注出機構(30)とを備える飲料ディスペンサにおいて、
    前記本体(18)に設けられ、内部に収納されている前記原料容器(40)を外部から視認可能な窓部(36a)と、
    前記連結部材(31)に設けられ、前記原料容器(40)の内部に注出口(40c)から挿入される残量表示部(31b)とを有し、
    前記原料容器(40)内の原料(41)の減少に伴い、前記残量表示部(31b)が原料容器(40)から露出したことを外部から視認し得るよう構成した
    ことを特徴とする飲料ディスペンサ。
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