JP4020747B2 - 濾過装置の運転開始時の安定運転方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、濾過装置の運転を開始する際の安定運転方法に係り、特に制御干渉系からなる濾過装置の濾過プロセスの運転を開始する際に好適な安定運転方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、液体や気体等の流体プロセスの自動制御において、測定値を目標値に一致させるためにオン/オフ動作、比例動作(Proportional;以下、単に「P動作」という)、積分動作(Integral;以下、単に「I動作」という)、微分動作(Derivative;以下、単に「D動作」という)が適宜採用されており、更には比例動作・積分動作を同時に働かせるPI動作、或いは、比例動作・積分動作・微分動作を全部同時に働かせるPID動作等を利用して短時間で且つ安定して測定値を目標値に一致させると共に外乱によって発生した偏差を出来るだけ早くなくす制御が行われる。
【0003】
また、測定値または目標設定値に応じて複数のPID定数(比例帯PB、積分時間TI、微分時間TD)を切り換えるマルチPID動作が提案されており、複数の目標値とPID定数の組み合わせを調節計内部に記憶させ、必要により呼び出して使用することが出来るものもある(例えば、非特許文献1参照。)。
【0004】
また、原液を循環しながら濾過を行うクロスフロー型の精密濾過または限外濾過処理方法において、逆洗やエアバブリングや停止状態からの濾過処理開始への切り換え時に濾過膜への原液の入力圧力を所定時間低圧運転して濾過膜を保護すると共に安定運転するものも提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【非特許文献1】
財団法人 省エネルギーセンター出版部 出版、1992年2月5日発行、松山 裕 著「だれでもわかる自動制御」、p.85
【特許文献1】
特開平10−33957号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述の従来例では、流体プロセスで制御対象の制御点が複数存在して互いに干渉し合う場合、各単独のPID制御を立ち上げると不安定な制御になり、例えば、濾過装置等では高圧異常が発生して運転不能となるという問題があった。
【0007】
本発明は前記課題を解決するものであり、その目的とするところは、濾過プロセスの運転開始時における立ち上り制御を安定化させることが出来る濾過装置の運転開始時の安定運転方法を提供せんとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための本発明に係る濾過装置の運転開始時の安定運転方法は、原液を循環しながら濾過を行う濾過工程と濾過膜モジュールを洗浄する逆洗工程とを繰り返すクロスフロー型の精密或いは限外濾過装置の運転を開始する際の安定運転方法であって、制御対象となる循環系の原液、濾過液、戻り原液のうち少なくとも2箇所の制御点が互いに干渉し合う制御干渉系からなる濾過装置の濾過プロセスの運転開始の前回に安定運転した際の制御対象となる循環系の原液、濾過液、戻り原液のうち少なくとも2箇所のPID演算出力値記憶部に随時記憶した前回の濾過工程において安定運転した際のPID演算部から出力される最新の演算出力値を随時記憶し、その最新の演算出力値を次回の濾過プロセスの運転開始時の演算出力値として所定の時間だけ固定化し、その後、PID制御による自動制御運転に切り換えることを特徴とする。
【0009】
本発明は、上述の如く構成したので、前回の安定運転時の演算出力値を随時記憶して、その最新の演算出力値を次回の濾過プロセスの運転開始時の演算出力値として所定の時間だけ固定化することで濾過プロセスの運転開始時における立ち上り制御を安定化させることが出来、安定化した段階でPID制御による自動制御運転に切り換えることで、安定運転時に近い固定状態からPID制御による自動制御運転に切り換える時の偏差が小さい状態で安定的に切り換わり、安定運転を継続することが出来る。
【0010】
また、前記濾過プロセス開始時の安定運転方法を、濾過プロセスが、制御対象の制御点が複数存在して互いに干渉し合う制御干渉系からなる濾過装置の濾過プロセスに対して効果的に適用出来る。
【0011】
【発明の実施の形態】
図により本発明に係る濾過装置の運転開始時の安定運転方法の一例として濾過プロセスが、制御対象の制御点が複数存在して互いに干渉し合う制御干渉系からなる濾過装置の濾過プロセスに対して適用した場合の一実施形態を具体的に説明する。
【0012】
図1は本発明に係る濾過装置の運転開始時の安定運転方法が適用される濾過装置の構成の一例を示す図、図2は本発明に係る濾過装置の運転開始時の安定運転方法を実施するための制御系のブロック図である。
【0013】
また、図3は本発明に係る濾過装置の運転開始時の安定運転方法が適用される濾過装置において制御干渉系である原液、濾過液、戻り原液の各制御特性を示す図、図4は図1に示す濾過装置における濾過プロセスの一例を説明する図である。
【0014】
図1に示す濾過装置は、例えば、河川水、湖沼水、地下水或いは海水等の原液を循環しながら濾過を行うクロスフロー型の精密或いは限外濾過装置として構成されており、複数の制御対象となる循環系の原液、濾過液、戻り原液が夫々のPID制御により自動制御されることで制御干渉系を構成するものである。
【0015】
図1において、1は原液タンクであり、2は原液タンク1に収容された原液1aを原液配管3を介して濾過膜モジュール4に送り出す原液供給ポンプである。
【0016】
原液供給ポンプ2から濾過膜モジュール4に至る原液配管3には流路の開口面積を連続的に変化させて制御することが出来る原液供給電動弁5が設けられており、該原液供給電動弁5の流路下流側には検出部となる圧力センサ6が配置されている。
【0017】
7は圧力センサ6が検知した原液配管3を流通する原液1aの圧力信号に基づいて操作信号を演算し、原液供給電動弁5を制御する演算制御部である。
【0018】
4は濾過膜モジュールであり、中空糸状の濾過膜がケース内に収納され、実際には複数の濾過膜モジュール4が並列に接続されて濾過膜ユニットを構成している。
【0019】
原液配管3から濾過膜モジュール4に原液1aが供給されると、該濾過膜モジュール4内に設けられた中空糸状膜の外側から内側に透過するか、若しくは内側から外側に透過して濾過された濾過液9aが濾過液配管8に導かれて濾過液タンク9に貯蔵される。
【0020】
濾過膜モジュール4から濾過液タンク9に至る濾過液配管8には流路の開口面積を連続的に変化させて制御することが出来る濾過電動弁10が設けられており、該濾過電動弁10の流路上流側には検出部となる電磁流量計11が配置されている。
【0021】
12は電磁流量計11が検知した濾過液配管8を流通する濾過液9aの流量信号に基づいて操作信号を演算し、濾過電動弁10を制御する演算制御部である。
【0022】
一方、原液配管3から濾過膜モジュール4に供給された原液1aの一部は循環戻り原液として濾過膜モジュール4の中空糸状膜の外側或いは内側を流通して原液戻り配管13に導かれ、原液タンク1に戻るようになっている。
【0023】
濾過膜モジュール4から原液タンク1に至る原液戻り配管13には流路の開口面積を連続的に変化させて制御することが出来る原液戻り電動弁14が設けられており、該原液戻り電動弁14の流路上流側には検出部となる電磁流量計15が配置されている。
【0024】
16は電磁流量計15が検知した原液戻り配管13を流通する循環戻り原液の流量信号に基づいて操作信号を演算し、原液戻り電動弁14を制御する演算制御部である。
【0025】
次に図2を用いて、本発明に係る濾過プロセスの一例として濾過プロセス開始時の安定運転方法を実施するための制御系の構成について説明する。図2において、各演算制御部7,12,16には、タッチパネル等からなる入力手段を構成する目標値設定部17が設けられており、該目標値設定部17において、例えば、「0〜4000」、「0〜8000」、「0〜12000」の範囲の所定のデジタル値が設定される。
【0026】
18はPID演算部であり、目標設定値に応じてPID定数(比例帯PB、積分時間TI、微分時間TD)が予め設定されている。PID定数の一例としては、P=0.2、I=0.1、D=0.05等に設定される。
【0027】
尚、これ等のPID定数についても濾過プロセスの運転開始の前回に安定運転した際のPID定数を記憶しておき、そのPID定数を次回の濾過プロセスの運転開始時のPID定数として採用することも出来る。
【0028】
PID演算部18において、目標値設定部17で入力されたデジタル値を比例動作・積分動作・微分動作に応じて演算して、例えば、「0〜4000」、「0〜8000」、「0〜12000」の範囲の所定のデジタル値が出力される。
【0029】
そして、PID演算部18から出力されたデジタル値は、D/A(デジタル/アナログ)変換部19でアナログ値に変換される。
【0030】
例えば、アナログ値として電流値で「4mA〜20mA」の範囲で制御する場合には、各「0〜4000」、「0〜8000」、「0〜12000」の範囲のデジタル値を均等割して電流値とデジタル値とを関連付け、アナログ値として電圧値で「1V〜5V」の範囲で制御する場合には、各「0〜4000」、「0〜8000」、「0〜12000」の範囲のデジタル値を均等割して電圧値とデジタル値とを関連付けることが出来る。
【0031】
そして、D/A変換部19から出力された電流値や電圧値等のアナログ値からなる操作信号を、図1に示す原液供給電動弁5、濾過電動弁10、原液戻り電動弁14や原液供給ポンプ2を制御するインバータの周波数調整器等の制御部に伝達して原液1a、濾過液9a及び戻り原液の流れを夫々制御する。
【0032】
一方、各原液配管3、濾過液配管8及び原液戻り配管13に設けられた圧力センサ6、電磁流量計11,15からなる検出部において原液配管3を流通する原液1aの圧力、濾過液配管8及び原液戻り配管13を流通する濾過液9a及び戻り原液の流量が電流値や電圧値等のアナログ値からなる測定値として検出される。
【0033】
測定されたアナログ値は、例えば、電流値で「4mA〜20mA」の範囲、或いは、電圧値で「1V〜5V」の範囲で検出され、A/D(アナログ/デジタル)変換部20でデジタル値に変換される。
【0034】
例えば、アナログ値として電流値で「4mA〜20mA」の範囲で検出される場合には、各「0〜4000」、「0〜8000」、「0〜12000」の範囲のデジタル値を均等割して電流値とデジタル値とを関連付け、アナログ値として電圧値で「1V〜5V」の範囲で検出される場合には、各「0〜4000」、「0〜8000」、「0〜12000」の範囲のデジタル値を均等割して電圧値とデジタル値とを関連付けることが出来る。
【0035】
A/D変換部20から出力されたデジタル値は、比較器21において、目標値設定部17から出力されたデジタル値と比較され、その偏差が「0」になるようにPID演算部18に入力されるデジタル値が適宜修正される。以上がPID自動制御される場合のルーチンである。
【0036】
22はPID演算部18から出力された演算出力値となるデジタル値を随時記憶するPID演算出力値記憶部であり、その随時記憶したPID演算出力値をD/A変換部19に入力することが出来るように構成されている。
【0037】
即ち、濾過プロセスの一例として、図1に示す濾過装置の濾過プロセスの運転を開始する際に、その濾過プロセスの運転開始の前回に安定運転した際の制御対象となる原液配管3を流通する原液1a、濾過液配管8を流通する濾過液9a及び原液戻り配管13を流通する戻り原液の流れを制御するPID演算部18の演算出力値を随時記憶したPID演算出力値記憶部22の最新の演算出力値を次回の濾過プロセスの運転開始時の演算出力値として所定の時間Tだけ固定化し、その後、所定の自動制御運転となるPID自動制御運転に切り換えるように構成されている。
【0038】
そして、図1に示す濾過装置の濾過プロセスの運転を開始する際に、PID演算出力値記憶部22に記憶された、その濾過プロセスの運転開始の前回に安定運転した際の最新の演算出力値となるデジタル値をD/A変換部19に入力し、所定の時間Tだけそのデジタル値に固定する。
【0039】
この間はPID演算部18から出力されるデジタル値はPID演算出力値記憶部22には随時記憶されるが、D/A変換部19には入力されず、該D/A変換部19にはPID演算出力値記憶部22から前回に安定運転した際の最新の演算出力値となる固定したデジタル値が入力される。
【0040】
そして、予め設定された所定の時間Tが経過した後は、PID演算出力値記憶部22から出力される前回に安定運転した際の最新の演算出力値となる固定したデジタル値が遮断され、PID演算部18から出力されるデジタル値がD/A変換部19に入力されてPID自動制御運転に切り換わるように構成されている。
【0041】
図3において、(a)は濾過液9aの制御特性を示す図であり、(b)は戻り原液の制御特性を示す図であり、(c)は原液1aの制御特性を示す図である。先ず、予め設定された濾過液排出目標値S1、原液戻り目標値S2、原液供給目標値S3に応じて、D/A変換部19にはPID演算出力値記憶部22から前回に安定運転した際の最新の演算出力値となる固定したデジタル値が入力され、濾過液9a、戻り原液及び原液1aがPID手動制御される。
【0042】
本実施形態では、濾過液9aのPID手動制御は、図3(a)に示すように、T1時間だけD/A変換部19にPID演算出力値記憶部22から前回に安定運転した際の最新の演算出力値となる固定したデジタル値が入力され、戻り原液のPID手動制御は、図3(b)に示すように、T2時間(T2>T1)だけD/A変換部19にPID演算出力値記憶部22から前回に安定運転した際の最新の演算出力値となる固定したデジタル値が入力され、原液1aのPID手動制御は、図3(c)に示すように、T3時間(T3>T2)だけD/A変換部19にPID演算出力値記憶部22から前回に安定運転した際の最新の演算出力値となる固定したデジタル値が入力される。
【0043】
その間、PID演算部18から出力された演算出力値となるデジタル値は適宜修正されており、このデジタル値に基づいてPID自動制御したと想定した場合の濾過液9a、戻り原液及び原液1aの制御特性は図3(a)〜(c)の二点鎖線で示すように比較的緩慢に変移する。
【0044】
そして、運転開始からT1後に濾過液9aをPID手動制御からPID自動制御に切り換え、更にT2後に戻り原液をPID手動制御からPID自動制御に切り換え、更にT3後に原液1aをPID手動制御からPID自動制御に切り換える。
【0045】
これにより、干渉制御系からなる濾過装置の濾過プロセスであっても短時間で安定した運転開始が出来る。
【0046】
図4は図1に示す濾過装置における具体的な濾過プロセスの一例を説明する図であり、図4において、エア抜き工程からエア抜き循環工程に至る過程では、濾過電動弁10を初期開度で1分間、原液戻り電動弁14を初期開度で1分30秒間、原液供給電動弁5を初期開度で2分間固定する。
【0047】
その後、濾過工程において、濾過電動弁10をD/A変換部19にPID演算出力値記憶部22から前回に安定運転した際の最新の演算出力値となる固定したデジタル値を入力するPID手動制御で1分間、原液戻り電動弁14を同じくPID手動制御で1分30秒間、原液供給電動弁5を同じくPID手動制御で2分間固定する。
【0048】
そして、濾過工程開始から1分後に濾過液9aをPID手動制御からPID自動制御に切り換え、更に濾過工程開始から1分30秒後に戻り原液をPID手動制御からPID自動制御に切り換え、更に濾過工程開始から2分後に原液1aをPID手動制御からPID自動制御に切り換える。
【0049】
濾過工程を20分間実施した後、濾過運転を停止させ、濾過膜モジュール4を洗浄する逆洗工程を20秒間実施する。
【0050】
そして、逆洗運転を停止した後、PID演算出力値記憶部22に随時記憶した前回の濾過工程において安定運転した際のPID演算部18から出力される最新の演算出力値となるデジタル値を固定としてD/A変換部19に入力し、前記濾過工程に遷移する。
【0051】
尚、濾過プロセスの制御対象を圧力、流量、温度、蒸気、湿度、濃度等に適用することが出来、圧力や流量が制御対象であれば制御部として電磁弁、電動弁、エアー弁、コントロールバルブ、或いはポンプや該ポンプを駆動制御するインバータの周波数調整器等を制御部として採用出来、温度が制御対象であればヒータ等が制御部として採用出来る。また、検出部としては圧力センサ、流量センサ、温度センサ、濃度センサ、湿度センサ等が採用出来る。
【0052】
また、本実施形態では、制御干渉系となる原液供給電動弁5、濾過電動弁10及び原液戻り電動弁14の3つを制御する場合の一例について説明したが、原液供給電動弁5、濾過電動弁10及び原液戻り電動弁14のうちの何れか1つを単独で制御する場合や、何れか2つを制御する場合にも適用可能であり、3つ以上の制御においても適用可能である。
【0053】
また、自動制御運転の一例として、比例動作・積分動作・微分動作を全部同時に働かせるPID制御を適用した場合について説明したが、液体や気体等の濾過プロセスの自動制御において、測定値を目標値に一致させるために適用可能なオン/オフ動作制御、比例動作(P動作)制御、積分動作(I動作)制御、微分動作(D動作)制御等を適宜使用しても良いし、更には比例動作・積分動作を同時に働かせるPI制御等を使用しても良い。
【0054】
また、ギャップ付PID動作、ゲインスケジューリング制御、マルチPID動作、2自由度PID動作、サンプルPID動作等の自動制御運転に適用することでも良い。
【0055】
【発明の効果】
本発明は、上述の如き構成と作用とを有するので、前回の安定運転時の演算出力値を随時記憶して、その最新の演算出力値を次回の濾過プロセスの運転開始時の演算出力値として所定の時間だけ固定化することで濾過プロセスの運転開始時における立ち上り制御を安定化させることが出来、安定化した段階でPID制御による自動制御運転に切り換えることで、安定運転時に近い固定状態からPID制御による自動制御運転に切り換える時の偏差が小さい状態で安定的に切り換わり、安定運転を継続することが出来る。
【0056】
また、濾過プロセス開始時の安定運転方法を、濾過プロセスが、制御対象の制御点が複数存在して互いに干渉し合う制御干渉系からなる濾過装置の濾過プロセスに対して効果的に適用出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る濾過装置の運転開始時の安定運転方法が適用される濾過装置の構成の一例を示す図である。
【図2】 本発明に係る濾過装置の運転開始時の安定運転方法を実施するための制御系のブロック図である。
【図3】 本発明に係る濾過装置の運転開始時の安定運転方法が適用される濾過装置において制御干渉系である原液、濾過液、戻り原液の各制御特性を示す図である。
【図4】 図1に示す濾過装置における濾過プロセスの一例を説明する図である。
【符号の説明】
1…原液タンク
1a…原液
2…原液供給ポンプ
3…原液配管
4…濾過膜モジュール
5…原液供給電動弁
6…圧力センサ
7…演算制御部
8…濾過液配管
9…濾過液タンク
9a…濾過液
10…濾過電動弁
11…電磁流量計
12…演算制御部
13…原液戻り配管
14…原液戻り電動弁
15…電磁流量計
16…演算制御部
17…目標値設定部
18…PID演算部
19…D/A変換部
20…A/D変換部
21…比較器
22…PID演算出力値記憶部
Claims (1)
- 原液を循環しながら濾過を行う濾過工程と濾過膜モジュールを洗浄する逆洗工程とを繰り返すクロスフロー型の精密或いは限外濾過装置の運転を開始する際の安定運転方法であって、
制御対象となる循環系の原液、濾過液、戻り原液のうち少なくとも2箇所の制御点が互いに干渉し合う制御干渉系からなる濾過装置の濾過プロセスの運転開始の前回に安定運転した際の制御対象となる循環系の原液、濾過液、戻り原液のうち少なくとも2箇所のPID演算出力値記憶部に随時記憶した前回の濾過工程において安定運転した際のPID演算部から出力される最新の演算出力値を随時記憶し、その最新の演算出力値を次回の濾過プロセスの運転開始時の演算出力値として所定の時間だけ固定化し、その後、PID制御による自動制御運転に切り換えることを特徴とする濾過装置の運転開始時の安定運転方法。
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