JP4020298B2 - 自動車ハンドル取付用テーブル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、停車中の自動車の運転席で食事をしたり書類を書く際などに使用されるハンドル取付用テーブルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車ハンドル取付用テーブルには、その全体を傾斜しているハンドルに支持させて使用する形態のものと、使用状態におけるテーブル板の前端部をハンドルに取り付け、当該テーブル板の後端部を運転席に着座した者の膝や大腿の上に載せて使用する形態のもの(例えば特開平11−208343号公報、特開平11−314542号公報)とがある。
前者の形態は、例えば特開平7−205701号公報,特開2001−71818号公報及び特開2001−286348号公報等に開示されている。これらの公報に記載されているハンドル取付用テーブルは、テーブル板と、当該テーブル板を運転席側へ下り傾斜しているハンドルに取り付ける取付手段と、テーブル板を水平又は運転席側へやや下り傾斜状態で支持する支持部材とを備えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前述(全体をハンドルに支持させて使用する形態)の従来のハンドル取付用テーブルは、いずれもテーブル板の前端部がハンドルの中央レベル又はそれ以下の部分に位置する構造であるので、テーブル板は前記支持部材により前端寄り部分が支持されることになる。
このため、使用中テーブル板の上に載せられた物の重みにより当該テーブル板の後端寄り部分が下方へ撓み易くなり、かつ、テーブル板の支持状態が不安定であった。
【0004】
本発明の目的は、使用中にテーブル板の後端寄り部分が下方へ撓み難く、しかもテーブル板の支持状態がより安定したハンドル取付用テーブルを提供することにある。
本発明の他の目的は、ハンドルから取り外した状態では偏平に折り畳んで保管することができるハンドル取付用テーブルを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る自動車ハンドル取付用テーブルは、前述の課題を解決するため以下のように構成したものである。
すなわち、請求項1に記載の自動車ハンドル取付用テーブルは、運転席側へ下り傾斜しているハンドル1の上にほぼ重ねて設置されるベース板2と、前記ベース板2をハンドル1へ着脱可能に取り付けるための取付手段3と、設置状態の前記ベース板2上にほぼ重なり、かつ、傾斜方向の上端部を中心として揺動するように前記ベース板2へ取り付けられたテーブル板4と、前記テーブル板4を設置状態にある前記ベース板2に対して突っ張って支持する支持手段5と、前記支持手段5に関連して設けられ、前記テーブル板4がほぼ水平な状態から運転席側へ所定の角度下り傾斜するまでの範囲内で当該テーブル板4の前記ベース板2に対する開き角度θを調整する調整手段6とを備え、ハンドル1への設置状態における前記テーブル板4の裏面に前後方向へ揺動するように取り付けられ、かつ、先端部が前記ベース板2へ係止される揺動板50により前記支持手段5が構成され、前記ベース板2へ前後方向に沿って所定の間隔で形成された係止孔60と、これらの係止孔60へ係脱し得るように前記揺動板50の先端部へ形成された突起61とにより前記調整手段6が構成され、前記支持手段5は、前記揺動板50よりも短く、かつ当該揺動板50の裏面へ該揺動板50に対して揺動するように取り付けられた補助揺動板51をさらに含み、前記調整手段6は、前記補助揺動板51の先端部に前記各係止孔60へ係脱し得るように形成された突起62をさらに含むことを特徴としている。
【0006】
請求項2に記載の自動車ハンドル取付用テーブルは、請求項1に記載のハンドル取付用テーブルにおいて、前記テーブル板4の適所には、コップ,グラス,瓶又は缶などを載置する凹部40が設けられていることを特徴としている。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照しながら、本発明に係る自動車ハンドル取付用テーブルの好ましい実施形態を説明する。
第1実施形態
図1は第1実施形態のハンドル取付用テーブルをハンドルに取り付けた状態の斜視図、図2は図1のハンドル取付用テーブルにおける揺動板の部分斜視図、図3は図1のハンドル取付用テーブルの部分背面図、図5〜図7は第1実施形態のハンドル取付用テーブルのそれぞれ異なる使用状態を示す部分側面図である。
【0008】
2は運転席側へ下り傾斜している自動車のハンドル1の上にほぼ重なる状態に設置される方形のベース板で、このベース板2の設置状態における前端寄り部分には、当該ベース板2をハンドル1へ着脱可能に取り付けるための取付手段3が設けられている。
この実施形態において、取付手段3は金属バー又は金属線を曲げ加工した二本のフックバー30,30によって構成されている。各フックバー30,30は、図3で示すように、先端のフック部がベース板2の裏面から前端部方向へ突出し、かつ、前方へ向かって逆八の字状になるように配置されており、それらの基端部は、ベース板2の裏面に取り付けられた軸受け部材31へ抜け止め状で遊転するように保持されている。
ベース板2をハンドル1へ取り付けるには、各フックバー30を回してそれらのフック部をハンドル1の方向に向け、ハンドル1の前(上)方向部分二箇所に引っ掛ける。
【0009】
設置状態の前記ベース板2の前端部又は前端部近傍には、当該ベース板2の上にほぼ重なるような寸法及び平面形状のテーブル板4が、適当なヒンジ41,41によって揺動するように取り付けられている。
前記テーブル板4には、前端寄り部分上面にコップ,グラス,瓶又は缶などを載置し得る凹部40を設けるほか、後端縁(運転席から見た手前側端部)や両側縁に、テーブル板4上に載置した物の脱落を防止する適当な高さの脱落防止壁42を設けるのが好ましい。
前記凹部40は、テーブル板4に形成した孔40aの下側に、金網,多孔板等をトレイ状ないしカップ状に成形した受け具40bを固定して構成するのが好ましい。
テーブル板4に前記のような凹部40を形成したときは、ベース板2とテーブル板4が重なったときに当該凹部40が裏側へ突出するように、ベース板2の前記凹部40と対応する位置に突き出し孔20を形成するのが好ましい。
【0010】
前記ベース板2とテーブル板4との間には、当該テーブル板4を設置状態にあるベース板2に対して適当な角度で突っ張って支持する支持手段5が設けられている。
両者間にはさらに、前記テーブル板4がほぼ水平な状態から運転席側へ所定の角度下り傾斜するまでの範囲内で、当該テーブル板4の前記ベース板2に対する開き角度θ(図1)を調整する調整手段6が前記支持手段5に関連して設けられている。
【0011】
この実施形態のテーブルにおける支持手段5は、テーブル板4の裏面にヒンジ54により前後方向へ揺動するように取り付けられた揺動板50によって構成されている。
前記ベース板2の両側縁の寄り位置には、前後方向(当該ベース板2の長さ方向)に沿って一定間隔に多数の係止孔60が形成されている一方、前記揺動板50の先端部には、前記係止孔60へ係脱し得る突起61(図2)形成され、この実施形態では、前記各係止孔60と突起61とで調整手段6が構成されている。
【0012】
設置状態における前記揺動板50の長さ方向(突っ張り長さの方向)ほぼ中間位置の裏面には、揺動板50の長さのほぼ半分前後の長さの補助揺動板51がヒンジ55により上下方向へ揺動するように取り付けられ、この実施形態では、この補助揺動板51も支持手段5の一部を構成している。
また、補助揺動板51の先端部の両側部寄り部分には、前記各係止孔60へ係脱し得る突起62(図2)が形成され、この突起62も前記調整手段6の一部を構成している。
揺動板50及び補助揺動板51の幅(運転席側から見たときの左右方向)は、後述のようにベース板2に対して突っ張った状態でテーブル板4を支持したときの安定のため、テーブル板4の幅とほぼ同じか当該テーブル板4の幅に近いことが望ましい。
【0013】
前記実施形態のハンドル取付用テーブルを使用する際には、フックバー30,30を前述のように操作し、図1のようにハンドル1へ取り付ける。
この取付後テーブル板4を揺動させて、当該テーブル板4がほぼ水平姿勢又は運転席側へ所望の下り傾斜姿勢になるように、ベース板2とテーブル板4との開き角度θを調整し、この状態で揺動板50の突起61を対応する位置の係止孔60へ係止させる。
車種等によってハンドル1の運転席側への下り傾斜の角度は異なるのが、例えば図5のようにハンドル1の運転席側への傾斜角度が比較的小さい場合には、支持手段5である揺動板50の姿勢を、運転席側又は逆側へ適当な先下がり傾斜状となるように調整し、当該位置で揺動板5の突起61をそれに対応する位置の係止孔60へ係止させる。
図6のようにハンドル1の傾斜角度がさらに小さい場合には、揺動板50をテーブル板4の裏面と重なる状態にし、補助揺動板51をベース板2とテーブル板4の間へ同様に突っ張らせる。このとき、補助揺動板51の突起62を対応する位置の係止孔60へ係止させる。
また、テーブル板4を運転席側へ適宜下り傾斜状に傾けてセットしたい場合にも、図7で示すように、揺動板50又は補助揺動板51の姿勢を適当な先下がり傾斜状となるように調整し、当該位置で揺動板51の突起61又は補助揺動板51の突起62をそれに対応する位置の係止孔60へ係止させる。
【0014】
前記実施形態のハンドル取付用テーブルは、第1に、ハンドル1の上にほぼ重ねた状態で取り付けられるベース板2を備え、テーブル板4は、設置状態のベース板2上にほぼ重なり、かつ、傾斜方向の上端部を中心として揺動するように前記ベース板2へ取り付けられているので、テーブル板4の運転席寄り方向の位置に当該テーブル板4を突っ張り状に支持する支持手段5を設けることができる。 したがって、使用中にテーブル板4の後端寄り部分が下方へ撓み難く、しかもテーブル板4の支持状態がより安定する。
第2に、ハンドル1から取り外した状態では、テーブルの主たる構成部品であるベース板2,テーブル板4及び板で構成された支持手段5等を偏平に折り畳んで保管することができる。
第3に、設置状態において調整手段6によりテーブル板4の傾きを所定の範囲で所望に調整して使用することができる。
第4に、テーブル板4の適所には、コップ,グラス,瓶又は缶などを載置する凹部40が設けられているので、それらをテーブル板4の上により安定した状態で載置することができる。またこの凹部40は、テーブル板4の上で書類への記入作業を行う場合等には、その内部に筆記具や消しゴム等の小物を安定して収容することができる。
【0015】
その他の変形形態の例示
第1実施形態のハンドル取付用テーブルにおいて、フックバー30,30は、例えば図4で示すようにフック部の先端を連続部32により一体に連続させ、フックバー30,30の基端部を軸受け部材31へ固定的に保持させると、フックバー30,30全体が補強される。
ベース板2はハンドル1とほぼ重なるものであればよいので、ハンドル1の輪と重なる部分が板で構成された方形の枠のような形態のものでも使用することができる。
取付手段3は、ベース板2をハンドル1へ重なる状態で取外し可能に取り付けることができれば、前記実施形態のものに限定されず、例えば布製ファスナー(商標名マジックテープ)付きのバンドその他の公知のものを使用しても実施することができる。
【0016】
【発明の効果】
請求項1の発明に係る自動車ハンドル取付用テーブルは、ハンドル1の上にほぼ重ねた状態で取り付けられるベース板2を備え、テーブル板4は、設置状態のベース板2上にほぼ重なり、かつ、傾斜方向の上端部を中心として揺動するように前記ベース板2へ取り付けられているので、テーブル板4の運転席寄り位置に当該テーブル板4を突っ張り状に支持する支持手段5を設けることができる。
したがって、使用中に物を載せてもテーブル板4の後端寄り部分が下方へ撓み難く、しかもテーブル板4の支持状態がより安定する。
【0017】
請求項1の発明に係る自動車ハンドル取付用テーブルは、支持手段5に揺動板50又は52が使用されているので、ハンドル1から取り外した状態では、テーブルの主たる構成部品であるベース板2,テーブル板4及び板で構成された支持手段5等を偏平に折り畳んで空間効率よく保管することができる。
【0018】
請求項1の発明に係る自動車用ハンドル取付用テーブルは、揺動板50のほかに補助揺動板51を取り付けているので、調整手段6によりベース板2とテーブル板4との開き角度θをよりきめ細かに調整することができる。
【0019】
請求項2の発明に係る自動車用ハンドル取付用テーブルは、テーブル板4の適所にコップ,グラス,瓶又は缶などを載置する凹部40が設けられているので、それらをテーブル板4の上により安定した状態で載置することができる。またこの凹部40は、テーブル板4の上で書類への記入作業を行う場合等には、その内部に筆記具や消しゴム等の小物を安定して収容することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る第1実施形態のハンドル取付用テーブルをハンドルに取り付けた状態の斜視図である。
【図2】 第1実施形態のハンドル取付用テーブルにおける揺動板の部分斜視図である。
【図3】 第1実施形態のハンドル取付用テーブルの部分背面図である。
【図4】 第1実施形態のハンドル取付用テーブルにおいて、変形した形態の取付手段を採用した場合の部分背面図である。
【図5】 第1実施形態のハンドル取付用テーブルの使用状態を示す部分側面図である。
【図6】 第1実施形態のハンドル取付用テーブルの他の使用状態を示す部分側面図である。
【図7】 第1実施形態のハンドル取付用テーブルのさらに他の使用状態を示す部分側面図である。
【符号の説明】
1 ハンドル
2 ベース板
20 突き出し孔
3 取付手段
30 フックバー
31 軸受け部材
32 連続部
4 テーブル板
40 凹部
40a 孔
40b 受け具
41,54,55 ヒンジ
42 脱落防止壁
5 支持手段
50 揺動板
51 補助揺動板
6 調整手段
60 係止孔
61,62 突起
Claims (2)
- 運転席側へ下り傾斜しているハンドル(1)の上にほぼ重ねて設置されるベース板(2)と、前記ベース板2をハンドル(1)へ着脱可能に取り付けるための取付手段(3)と、設置状態の前記ベース板(2)上にほぼ重なり、かつ、傾斜方向の上端部を中心として揺動するように前記ベース板(2)へ取り付けられたテーブル板(4)と、前記テーブル板(4)を設置状態にある前記ベース板(2)に対して突っ張って支持する支持手段(5)と、前記支持手段(5)に関連して設けられ、前記テーブル板(4)がほぼ水平な状態から運転席側へ所定の角度下り傾斜するまでの範囲内で当該テーブル板(4)の前記ベース板(2)に対する開き角度(θ)を調整する調整手段(6)とを備え、ハンドル(1)への設置状態における前記テーブル板(4)の裏面に前後方向へ揺動するように取り付けられ、かつ、先端部が前記ベース板(2)へ係止される揺動板(50)により前記支持手段(5)が構成され、前記ベース板(2)へ前後方向に沿って所定の間隔で形成された係止孔(60)と、これらの係止孔(60)へ係脱し得るように前記揺動板(50)の先端部へ形成された突起(61)とにより前記調整手段(6)が構成され、前記支持手段(5)は、前記揺動板(50)よりも短く、かつ当該揺動板(50)の裏面へ該揺動板(50)に対して揺動するように取り付けられた補助揺動板(51)をさらに含み、前記調整手段(6)は、前記補助揺動板(51)の先端部に前記各係止孔(60)へ係脱し得るように形成された突起(62)をさらに含む自動車ハンドル取付用テーブル。
- 前記テーブル板(4)の適所には、コップ,グラス,瓶又は缶などを載置する凹部(40)が設けられている請求項1に記載の自動車ハンドル取付用テーブル。
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