JP4019304B2 - 画像処理装置、画像処理方法、プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、プログラムおよび記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタ、プロジェクタ等のための画像処理、特にR(赤)G(緑)B(青)の3色で表現される画像データを使用機器、ユーザの好み等に合わせて色変換処理する画像処理装置、画像処理方法、プログラムおよび記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
印刷処理における色変換は、画質劣化を補正して良好な色再現性を保つために必須の技術である。また、モニタ・プロジェクタなどの表示装置においても、使用条件などに合わせた所望の色再現を行うために色変換処理が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、マトリックス演算方式の色変換の場合、印画の非線型性によって好適な色変換を実現することができない。また、赤、青、緑、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)の6色相(基準色相)間における色相、彩度および明度の変換量を独立して補正できないため、全色空間において良好な色変換を実現することができない。
【0004】
特に、肌色は数ある色の中で人間が「最も好ましい色」というものを明確に有している色の一つとして知られている。すなわち、人間は画像の肌色が好ましい状態になっていないことを明確に認識できるので、肌色の色味を調節したいという用途は表示デバイスに依らず非常に多いと考えられる。
【0005】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、適切な肌色変換処理を行うことができる画像処理装置、画像処理方法、プログラムおよび記録媒体を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題に鑑み、請求項1に記載の発明は、RGB色空間において、RGB画像入力データに対して所望の画像処理を施す画像処理装置であって、前記RGB画像入力データが示す変換前色点の色相を判定する色相判定手段と、当該色相判定手段によって前記変換前色点の色相が肌色色相領域内に存在すると判定される場合、色相Rで最も色相変換量が大きく、色相Mおよび色相Gに向かって色相変換量が減少するように色相変換量に対して重み付けを行う色相変換量重み付け手段と、前記色相判定手段の判定結果および前記重み付けされた色相変換量に応じて、RGB色空間の辺と平行な直線上の色点に前記変換前色点を色相変換する色相変換手段と、を備え、当該色相変換手段によって前記RGB画像入力データの色相変換を行うように構成される。
【0007】
以上のように構成された、RGB色空間において、RGB画像入力データに対して所望の画像処理を施す画像処理装置によれば、色相判定手段によって、前記RGB画像入力データが示す変換前色点の色相が判定され、当該色相判定手段によって前記変換前色点の色相が肌色色相領域内に存在すると判定される場合、色相変換量重み付け手段によって、色相Rで最も色相変換量が大きく、色相Mおよび色相Gに向かって色相変換量が減少するように色相変換量に対して重み付けが行われる。そして、色相変換手段によって、前記色相判定手段の判定結果および前記重み付けされた色相変換量に応じて、RGB色空間の辺と平行な直線上の色点に前記変換前色点が色相変換される。
【0008】
また、請求項2に記載の発明は、RGB色空間において、RGB画像入力データに対して所望の画像処理を施す画像処理装置であって、前記RGB画像入力データが示す変換前色点の色相を判定する色相判定手段と、当該色相判定手段によって前記変換前色点の色相が肌色色相領域内に存在すると判定される場合、低彩度で最も重み付けが大きく、高彩度になるにしたがって重み付けが小さくなるように彩度変換量に対して重み付けを行う彩度変換量重み付け手段と、当該色相判定手段の判定結果および前記重み付けされた彩度変換量に応じて、変換前色点と同一色相であり、且つグレイ軸にほぼ垂直な直線上の色点に前記変換前色点を彩度変換する彩度変換手段と、を備え、当該彩度変換手段によって前記RGB画像入力データの彩度変換を行うように構成される。
【0009】
以上のように構成された、RGB色空間において、RGB画像入力データに対して所望の画像処理を施す画像処理装置によれば、色相判定手段によって、前記RGB画像入力データが示す変換前色点の色相が判定され、当該色相判定手段によって前記変換前色点の色相が肌色色相領域内に存在すると判定される場合、彩度変換量重み付け手段によって、低彩度で最も重み付けが大きく、高彩度になるにしたがって重み付けが小さくなるように彩度変換量に対して重み付けが行われる。そして、彩度変換手段によって、当該色相判定手段の判定結果および前記重み付けされた彩度変換量に応じて、変換前色点と同一色相であり、且つグレイ軸にほぼ垂直な直線上の色点に前記変換前色点が彩度変換される。
【0010】
さらに、請求項3に記載の発明は、RGB色空間において、RGB画像入力データに対して所望の画像処理を施す画像処理装置であって、前記RGB画像入力データが示す変換前色点の色相を判定する色相判定手段と、当該色相判定手段によって前記変換前色点の色相が肌色色相領域内に存在すると判定される場合、高明度で最も重み付けが大きく、低明度になるにしたがって重み付けが小さくなるように明度変換量に対して重み付けを行う明度変換量重み付け手段と、当該色相判定手段の判定結果および前記重み付けされた明度変換量に応じて、白または黒に向かって直線的に前記変換前色点を明度変換する明度変換手段と、を備え、前記RGB画像入力データの明度変換を行うように構成される。
【0011】
以上のように構成された、RGB色空間において、RGB画像入力データに対して所望の画像処理を施す画像処理装置によれば、色相判定手段によって、前記RGB画像入力データが示す変換前色点の色相が判定され、当該色相判定手段によって前記変換前色点の色相が肌色色相領域内に存在すると判定される場合、明度変換量重み付け手段によって、高明度で最も重み付けが大きく、低明度になるにしたがって重み付けが小さくなるように明度変換量に対して重み付けが行われる。そして、明度変換手段によって、前記色相判定手段の判定結果および前記重み付けされた明度変換量に応じて、白または黒に向かって直線的に前記変換前色点が明度変換される。
【0012】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいづれか一項に記載の画像処理装置であって、前記RGB画像入力データが示す変換前色点の色相がR−Y色相領域、Y−G色相領域、M−R色相領域のいずれに属する場合、前記色相判定手段によって、前記変換前色点の色相が肌色色相領域内に存在すると判定されるように構成される。
【0013】
さらに、請求項5に記載の発明は、RGB色空間において、RGB画像入力データに対して所望の画像処理を施す画像処理方法であって、前記RGB画像入力データが示す変換前色点の色相を判定する色相判定工程と、当該色相判定工程によって前記変換前色点の色相が肌色色相領域内に存在すると判定される場合、色相Rで最も色相変換量が大きく、色相Mおよび色相Gに向かって色相変換量が減少するように色相変換量に対して重み付けを行う色相変換量重み付け工程と、前記色相判定工程の判定結果および前記重み付けされた色相変換量に応じて、RGB色空間の辺と平行な直線上の色点に前記変換前色点を色相変換する色相変換工程と、を備え、当該色相変換工程によって前記RGB画像入力データの色相変換を行うように構成される。
【0014】
また、請求項6に記載の発明は、RGB色空間において、RGB画像入力データに対して所望の画像処理を施す画像処理方法であって、前記RGB画像入力データが示す変換前色点の色相を判定する色相判定工程と、当該色相判定工程によって前記変換前色点の色相が肌色色相領域内に存在すると判定される場合、低彩度で最も重み付けが大きく、高彩度になるにしたがって重み付けが小さくなるように彩度変換量に対して重み付けを行う彩度変換量重み付け工程と、当該色相判定工程の判定結果および前記重み付けされた彩度変換量に応じて、変換前色点と同一色相であり、且つグレイ軸にほぼ垂直な直線上の色点に前記変換前色点を彩度変換する彩度変換工程と、を備え、当該彩度変換工程によって前記RGB画像入力データの彩度変換を行うように構成される。
【0015】
さらに、請求項7に記載の発明は、RGB色空間において、RGB画像入力データに対して所望の画像処理を施す画像処理方法であって、前記RGB画像入力データが示す変換前色点の色相を判定する色相判定工程と、当該色相判定工程によって前記変換前色点の色相が肌色色相領域内に存在すると判定される場合、高明度で最も重み付けが大きく、低明度になるにしたがって重み付けが小さくなるように明度変換量に対して重み付けを行う明度変換量重み付け工程と、当該色相判定工程の判定結果および前記重み付けされた明度変換量に応じて、白または黒に向かって直線的に前記変換前色点を明度変換する明度変換工程と、を備え、前記RGB画像入力データの明度変換を行うように構成される。
【0016】
また、請求項8に記載の発明は、RGB色空間において、RGB画像入力データに対して所望の画像処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記RGB画像入力データが示す変換前色点の色相を判定する色相判定処理と、当該色相判定処理によって前記変換前色点の色相が肌色色相領域内に存在すると判定される場合、色相Rで最も色相変換量が大きく、色相Mおよび色相Gに向かって色相変換量が減少するように色相変換量に対して重み付けを行う色相変換量重み付け処理と、前記色相判定処理の判定結果および前記重み付けされた色相変換量に応じて、RGB色空間の辺と平行な直線上の色点に前記変換前色点を色相変換する色相変換処理と、を備え、当該色相変換処理によって前記RGB画像入力データの色相変換を行う画像処理をコンピュータに実行させるように構成される。
【0017】
さらに、請求項9に記載の発明は、RGB色空間において、RGB画像入力データに対して所望の画像処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記RGB画像入力データが示す変換前色点の色相を判定する色相判定処理と、当該色相判定処理によって前記変換前色点の色相が肌色色相領域内に存在すると判定される場合、低彩度で最も重み付けが大きく、高彩度になるにしたがって重み付けが小さくなるように彩度変換量に対して重み付けを行う彩度変換量重み付け処理と、当該色相判定処理の判定結果および前記重み付けされた彩度変換量に応じて、変換前色点と同一色相であり、且つグレイ軸にほぼ垂直な直線上の色点に前記変換前色点を彩度変換する彩度変換処理と、を備え、当該彩度変換処理によって前記RGB画像入力データの彩度変換を行う画像処理をコンピュータに実行させるように構成される。
【0018】
また、請求項10に記載の発明は、RGB色空間において、RGB画像入力データに対して所望の画像処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記RGB画像入力データが示す変換前色点の色相を判定する色相判定処理と、当該色相判定処理によって前記変換前色点の色相が肌色色相領域内に存在すると判定される場合、高明度で最も重み付けが大きく、低明度になるにしたがって重み付けが小さくなるように明度変換量に対して重み付けを行う明度変換量重み付け処理と、当該色相判定処理の判定結果および前記重み付けされた明度変換量に応じて、白または黒に向かって直線的に前記変換前色点を明度変換する明度変換処理と、を備え、前記RGB画像入力データの明度変換を行う画像処理をコンピュータに実行させるように構成される。
【0019】
さらに、請求項11に記載の発明は、請求項8乃至10のいづれか一項に記載のプログラムを記録したコンピュータによって読取可能な記録媒体である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。当該実施形態では、プロジェクタにおける画像処理について説明する。
【0021】
第1実施形態(肌色色相変換)
当該第1実施形態では、肌色の色相に応じて当該肌色の色相を適切に変換する。
【0022】
図1に、本発明の第1実施形態にかかるプロジェクタ内の画像処理部100の機能ブロック図を示す。
【0023】
本発明の第1実施形態にかかるプロジェクタ内の画像処理部100は、アナログ形式の画像入力信号をデジタル信号に変換するA/D変換部110と、RGB画像入力データに基づき色相を判定する色相判定部115と、RGB画像入力信号に対して所望の色相変換を行う色相変換部120Aと、デジタル信号をアナログ信号に変換するためのD/A変換部130と、液晶ライトバルブを駆動して画像の投影表示を行うためのL/V(ライトバルブ)駆動部140と、を備えて構成される。
【0024】
さらに、色相変換部120Aは、各色相毎に色相変換パラメータを入力するためのパラメータ入力部120aと、前記色相判定部115によって判定された色相に基づき、入力された色相変換パラメータに対して所望の重み付けを行う肌色色相重み付け部118と、前記RGB画像入力データの色相変換量を計算する変換量計算部120bと、を備えて構成される。
【0025】
図2に、色相変換部120Aによる処理を説明するための6つの色相領域を示す。色相変換部120Aによる変換は全てRGB空間において行われる。
【0026】
色相は、図2に示すように6つの領域に分けて、それぞれの領域毎に色相変換を行う。すなわち、色相判定部115によってRGB画像入力データに基づき色相が判定され、判定結果に基づき各領域毎に色相変換が行われる。
【0027】
この色相変換の際、パラメータ入力部120aによって、R,G,B,C,M,Yの各色相に対して、色相変換量を規定する色相変換パラメータが入力される。入力される色相変換パラメータの範囲は、−128以上で127以下である。図2の各領域ではRGBCMYのうちの2色に関する色相変換パラメータが色相変換量の計算に関係する。例えば、図2の領域1ではRおよびYの色相変換パラメータが色相変換量の計算に関係する。換言すれば、RGBCMYの各色相変換量は、それぞれ隣り合った2つの色相領域に影響する。例えば、Rならば領域1および領域6に影響する。
【0028】
そして、図3に示すように、例えばRの場合、RGBCMYの各変換量が各原色(RGB空間の頂点)で最大となり、隣の色相やグレイ軸に近づくに従って小さくなるように重み付けを行う。このような重み付けを行うことで、色相変換後もRGB空間の連続性が維持される。重み付け処理については以下に詳述する。
【0029】
色相判定部115および色相変換部120Aの動作
次に、図4を参照して、本発明の第1実施形態にかかるプロジェクタの画像処理部100内の色相判定部115および色相変換部120Aの動作を説明する。
【0030】
なお、以下に説明する色相判定部115および色相変換部120Aによる色相変換処理は、プロジェクタのプログラム格納部(図示せず)に記録された画像処理プログラムを実行することによって行われる。前記プログラム格納部は、画像処理プログラムを記録した媒体を構成する。さらに、当該画像処理プログラム自体も、本願発明の範囲内に包含される。
【0031】
まず、プロジェクタの使用が開始されると、色相判定部115は、RGB画像入力データのR,G,B値の大小関係を求め(S10)、RGB画像入力データが図2に示す色相領域1〜6またはグレイ(Gray)領域のいずれに属するかを判定する。すなわち、色相判定部115は、
(1) R≧G>Bのとき、R−Y領域(図2の色相領域1)であると判定し(S12)、
(2) G>R≧Bのとき、Y−G領域(図2の色相領域2)であると判定し(S14)、
(3) G≧B>Rのとき、G−C領域(図2の色相領域3)であると判定し(S16)、
(4) B>G≧Rのとき、C−B領域(図2の色相領域4)であると判定し(S18)、
(5) B≧R>Gのとき、B−M領域(図2の色相領域5)であると判定し(S20)、
(6) R>B≧Gのとき、M−R領域(図2の色相領域6)であると判定し(S22)、
(7) R=G=Bのとき、グレイ領域(無変換の領域)であると判定する。当該実施形態では、M−R領域、R−Y領域およびY−G領域を肌色色相領域とする。
【0032】
次に、図5を参照して、各色相領域における色相判定部115および色相変換部120Aによる処理を説明する。当該実施形態では、R≧G>Bのとき、すなわちR−Y領域(図2の色相領域1)における色相変換処理に関して説明する。当該色相変換処理は、他の色相領域(M−R領域およびY−G領域)についても同様であるため、その説明を省略する。
【0033】
図5に示すように、まず、パラメータ入力部120aから肌色色相重み付け部118に対して、色相変換量を規定するパラメータ(当該明細書において「色相変換パラメータ」と称する)が入力される(S26)。色相変換パラメータは、Rh:Rの色相変換パラメータ(−128≦Rh≦127)
Gh:Gの色相変換パラメータ(−128≦Gh≦127)
Bh:Bの色相変換パラメータ(−128≦Bh≦127)
Ch:Cの色相変換パラメータ(−128≦Ch≦127)
Mh:Mの色相変換パラメータ(−128≦Mh≦127)
Yh:Yの色相変換パラメータ(−128≦Yh≦127)
Sh:肌色の色相変換パラメータ(−128(R方向)≦Sh≦127(Y方向))
と定義される。
【0034】
色相変換パラメータが正の場合には、R→Y→G→C→B→M→Rの方向に色相を回転させる。
【0035】
次に、色相判定部115は、RGB画像入力データが肌色色相領域、すなわちM−R領域、R−Y領域およびY−G領域内に存在するか否かを判断する(S28)。RGB画像入力データが肌色色相領域内に存在しない場合(S28,No)には、肌色色相変換処理を行わずに処理を終了する。
【0036】
一方、RGB画像入力データが肌色色相領域内に存在する場合(S28,Yes)には、肌色色相重み付け部118によるパラメータ補正処理が行われる(S30)。
【0037】
図6に、肌色変換における色相方向の重み付けを説明するための図を示す。また、図7に、肌色変換における彩度・明度方向の重み付けを説明するための図を示す。
【0038】
肌色の色相は黄色味を帯びた赤の領域を中心に広がっているので、肌色変換における色相方向の重み付けは、図6に示すように、色相Rで最も変化量が大きくなり、色相Mおよび色相Gに向けて線形的に減少するようになっている。このような重み付けを実現するには、色相Rと色相Yに対する変換パラメータに対してそれぞれ1.0、0.5の割合で修正を加えれば良い。
【0039】
また、肌色は概して低彩度、高明度であるので、図7に示すように、その領域で最も重み付けが大きく、そこから離れるにしたがって減少するようにする。R−Yの領域を例にとれば、このような重み付け係数Wは、
W=min[1,2B]
となる。
【0040】
以上のような重み付けを肌色の変換パラメータに掛け算した後、色相Rおよび色相Yの変換パラメータに加えることによって肌色の領域に限定して変換が行われる。これを式で表現すると
Rh’=mid[−128,Rh+W×Sh,127] … (c1)
Yh’=mid[−128,Yh+0.5W×Sh,127] … (c2)
となる。
【0041】
なお、
W=min[1,2G] (M−R領域(R>B≧G))
W=min[1,2B] (R−Y領域(R≧G>B))
W=min[1,2R] (Y−G領域(G>R≧B))
である。
【0042】
次に、変換量算出部120bによる色相変換量の算出処理が行われる(S32)。
【0043】
RGBCMYの各頂点の色は、色相変換量の分だけR−Y−G−C−B−M−Rの辺に沿って移動する。そして、頂点以外の色点に関しては、色相変換量に対して重み付け処理を行う。すなわち、RGB色空間の辺と平行な直線上の色点に、変換前色点を色相変換する。重み付け処理の一例として、Rh’に関しては、R−Y領域では(R−G)/255、M−R領域では(R−B)/255の重み付けを行うものとする。このような重み付けを行うと、彩度変換前の色点がグレイ軸に近い程色相変換量が小さくなるので、図8に示すように、変換前に同一色相である色点の集合は、変換後も同一色相の色点の集合になる。
【0044】
R−Y−G−C−B−M−Rの辺に平行に移動する場合は、RGBのうちのどれか一つの成分を増減させればよい。図8に示す場合には、RおよびBの値はそのままでGの値のみを増加させればよい。すなわち、色相変換量を(ΔR,ΔG,ΔB)とすると、
ΔR=0
ΔG={(R−G)/255}×Rh’
ΔB=0
となる。
【0045】
色相変換量の算出には、各領域ともに2つの色相領域の色相パラメータが影響する。例えば、R−Y領域における色相変換量は、Rh’とYh’とによる色相変換量の重ね合せによって求められる。
(1) 色相変換の結果、R−Y領域から隣接する領域(Y−G領域またはM−R領域)に色点が移動しない場合(図9の(A)の場合:B−G<H<R−G)
R−Y領域における色相変換量を式によって表現すれば、
ΔR=0
ΔG={(R−G)/255}×Rh’+{(G−B)/255}×Yh’
ΔB=0
となる。
【0046】
以下の説明において、
ΔG={(R−G)/255}×Rh’+{(G−B)/255}×Yh’=H
とする。
【0047】
しかし、図9の(B)または(C)に示すように、色相変換の結果、R−Y領域から隣接する領域(Y−G領域またはM−R領域)に色点が移動する場合、変換方向が隣接領域との境界において変更される。
(2) R−Y領域から隣接するY−G領域に色点が変換される場合(図9の(B)の場合:R−G<H)
色相変換量を式で表現すると
ΔR=−{H−(R−G)}
ΔG=R−G
ΔB=0
となる。
(3) R−Y領域から隣接するM−R領域に色点が変換される場合(図9の(C)の場合:H<B−G<0)
色相変換量を式で表現すると
ΔR=0
ΔG=−(G−B)
ΔB=(−H)−(G−B)
となる。
【0048】
以上(1)〜(3)の場合を一つの式にまとめると、R−Y領域における点P(R,G,B)から点P’(R’,G’,B’)への色相変換の式は、色相変換量をΔR,ΔG,ΔBとすると、
R’=R+ΔR
G’=G+ΔG
B’=B+ΔB
であり、
ΔR=min[R−G−H,0]
ΔG=mid[B−R,H,R−G]
ΔB=max[B−G−H,0]
H={(R−G)/255}×Rh’+{(G−B)/255}×Yh’
となる。ここで、min[R−G−H,0]は、R−G−Hまたは0のうちの最小値をとることを意味し、mid[B−R,H,R−G]は、B−R,H,R−Gのうちの中央値をとることを意味し、max[B−G−H,0] は、B−G−Hまたは0のうちの最大値をとることを意味する。
【0049】
他の色相領域においても同様の色相変換処理を行う。
【0050】
以上のようにして、当該実施形態による画像処理装置によれば、肌色色相領域内において色相変換量に適切な重み付けを行い、基準色相間の領域における色相変換量を基準色相毎に独立に、且つ隣の領域との連続性が失われないように設定できるので、適切な肌色変換処理を行うことができる。
【0051】
第2実施形態
当該第2実施形態では、肌色の色相に応じて当該肌色の彩度を適切に変換する。また、以下の第2実施形態の説明において、第1実施形態と同様の構成要素に関しては同様の参照番号を用いる。
【0052】
図10に、本発明の第2実施形態にかかるプロジェクタ内の画像処理部100の機能ブロック図を示す。
【0053】
本発明の第2実施形態にかかるプロジェクタ内の画像処理部100は、アナログ形式の画像入力信号をデジタル信号に変換するA/D変換部110と、RGB画像入力データに基づき色相を判定する色相判定部115と、RGB画像入力信号に対して所望の彩度変換を行う彩度変換部120Bと、デジタル信号をアナログ信号に変換するためのD/A変換部130と、液晶ライトバルブを駆動して画像の投影表示を行うためのL/V(ライトバルブ)駆動部140と、を備えて構成される。
【0054】
さらに、彩度変換部120Bは、各色相毎に彩度変換パラメータを入力するためのパラメータ入力部120aと、前記色相判定部115によって判定された色相に基づき、入力された色相変換パラメータに対して所望の重み付けを行う肌色色相重み付け部118と、前記RGB画像入力データの彩度変換量を計算する変換量計算部120bと、前記色相判定部によって判定された色相に基づき、前記彩度変換量に対して重み付け処理を施す重み付け部120cと、を備えて構成される。
【0055】
彩度変換部120Bによる処理を説明するための6つの色相領域は図2に示すものと同様である。彩度変換部120Bによる変換は全てRGB空間において行われる。
【0056】
色相は、図2に示すように6つの領域に分けて、それぞれの領域毎に彩度変換を行う。すなわち、色相判定部115によってRGB画像入力データに基づき色相が判定され、判定結果に基づき各領域毎に彩度変換が行われる。
【0057】
そして、パラメータ入力部120aによって、R,G,B,C,M,Yの各色相に対して、彩度変換量を規定する彩度変換パラメータが入力される。入力される彩度変換パラメータの範囲は、−128以上で127以下である。図2の各領域ではRGBCMYのうちの2色に関する彩度変換パラメータが彩度変換量の計算に関係する。例えば、図2の領域1ではRおよびYの彩度変換パラメータが彩度変換量の計算に関係する。換言すれば、RGBCMYの各彩度変換量は、それぞれ隣り合った2つの色相領域に影響する。例えば、Rならば領域1および領域6に影響する。
【0058】
そして、重み付け部120cは、第1実施形態と同様、図3に示すように、例えばRの場合、RGBCMYの各変換量が各原色(RGB空間の頂点)で最大となり、隣の色相やグレイ軸に近づくに従って小さくなるように重み付けを行う。このような重み付けを行うことで彩度変換後もRGB空間の連続性は維持される。重み付け処理については以下に詳述する。
【0059】
色相判定部115および彩度変換部120Bの動作
次に、図11を参照して、本発明の第2実施形態にかかるプロジェクタの画像処理部100内の色相判定部115および彩度変換部120Bの動作を説明する。
【0060】
なお、以下に説明する色相判定部115および彩度変換部120Bによる彩度変換処理は、プロジェクタのプログラム格納部(図示せず)に記録された画像処理プログラムを実行することによって行われる。前記プログラム格納部は、画像処理プログラムを記録した媒体を構成する。さらに、当該画像処理プログラム自体も、本願発明の範囲内に包含される。
【0061】
まず、プロジェクタの使用が開始されると、色相判定部115は、RGB画像入力データのR,G,B値の大小関係を求め(S10)、RGB画像入力データが図2に示す色相領域1〜6またはグレイ(Gray)領域のいずれに属するかを判定する。すなわち、色相判定部115は、
(1) R≧G>Bのとき、R−Y領域(図2の色相領域1)であると判定し(S12)、
(2) G>R≧Bのとき、Y−G領域(図2の色相領域2)であると判定し(S14)、
(3) G≧B>Rのとき、G−C領域(図2の色相領域3)であると判定し(S16)、
(4) B>G≧Rのとき、C−B領域(図2の色相領域4)であると判定し(S18)、
(5) B≧R>Gのとき、B−M領域(図2の色相領域5)であると判定し(S20)、
(6) R>B≧Gのとき、M−R領域(図2の色相領域6)であると判定し(S22)、
(7) R=G=Bのとき、グレイ領域(無変換の領域)であると判定する(S24)。ここで、第1実施形態と同様に、M−R領域、R−Y領域およびY−G領域を肌色色相領域とする。
【0062】
次に、図12を参照して、各色相領域における色相判定部115および彩度変換部120Bによる処理を説明する。当該実施形態では、R≧G>Bのとき、すなわちR−Y領域(図2の色相領域1)における彩度変換処理に関して説明する。当該彩度変換処理は、他の肌色色相領域(M−R領域およびY−G領域)についても同様であるため、その説明を省略する。
【0063】
図12に示すように、まず、パラメータ入力部120aから肌色色相重み付け部118に対して、彩度変換量を規定するパラメータ(当該明細書において「彩度変換パラメータ」と称する)が入力される(S26)。彩度変換パラメータは、
Rc:Rの彩度変換パラメータ(−128≦Rc≦127)
Gc:Gの彩度変換パラメータ(−128≦Gc≦127)
Bc:Bの彩度変換パラメータ(−128≦Bc≦127)
Cc:Cの彩度変換パラメータ(−128≦Cc≦127)
Mc:Mの彩度変換パラメータ(−128≦Mc≦127)
Yc:Yの彩度変換パラメータ(−128≦Yc≦127)
Sc:肌色の彩度変換パラメータ(−128(くすんだ)≦Sc≦127(鮮やか))
と定義される。彩度変換パラメータが−128の場合には全ての色が無彩色(グレイ)に変換され、彩度変換パラメータが128の場合には全ての色がRGB色空間の最外郭の色に変換される。
【0064】
次に、色相判定部115は、RGB画像入力データが肌色色相領域、すなわちM−R領域、R−Y領域およびY−G領域内に存在するか否かを判断する(S28)。RGB画像入力データが肌色色相領域内に存在しない場合(S28,No)には、肌色色相変換処理を行わずに処理を終了する。
【0065】
一方、RGB画像入力データが肌色色相領域内に存在する場合(S28,Yes)には、肌色色相重み付け部118によるパラメータ補正処理が行われる(S30)。
【0066】
第1実施形態と同様にして、肌色の色相は黄色味を帯びた赤の領域を中心に広がっているので、肌色変換における色相方向の重み付けは、図6に示すように、色相Rで最も変化量が大きくなり、色相Mおよび色相Gに向けて線形的に減少するようになっている。このような重み付けを実現するには、色相Rと色相Yに対する変換パラメータに対してそれぞれ1.0、0.5の割合で修正を加えれば良い。
【0067】
また、肌色は概して低彩度、高明度であるので、図7に示すように、その領域で最も重み付けが大きく、そこから離れるにしたがって減少するようにする。R−Yの領域を例にとれば、このような重み付け係数Wは、
W=min[1,2B]
となる。
【0068】
以上のような重み付けを肌色の変換パラメータに掛け算した後、色相Rおよび色相Yの変換パラメータに加えることによって肌色の領域に限定して変換が行われる。これを式で表現すると
Rc’=mid[−128,Rc+W×Sc,127] … (b1)
Yc’=mid[−128,Yc+0.5W×Sc,127] … (b2)
となる。
【0069】
なお、
W=min[1,2G] (M−R領域(R>B≧G))
W=min[1,2B] (R−Y領域(R≧G>B))
W=min[1,2R] (Y−G領域(G>R≧B))
である。
【0070】
次に、変換量算出部120bによる彩度変換量の算出処理が行われる(S32)。図14に、W(白)側からRGB空間を見た図を示す。また、図13に、前記RGB空間を、線分R−Y上の点R’を通りグレイ軸を含む平面で切った場合の断面を示す。図13に示すように、彩度変換部120Bによる彩度変換では、所定の色点Pが、(1)変換前の色と同一色相の色点であり、且つ(2)グレイ軸(W−K軸)にほぼ垂直な直線上の色点である点P’に変換される。
【0071】
図13および図14において、
点Pの座標を(R,G,B)、
点P’の座標を(R’,G’,B’)、
P’H=(1+F)PH … (1)
とする。ここで、点Hは、点Pからグレイ軸(線分WK)に下ろした垂線の足であり、点Qは、点Pおよび点P’を通る直線とRGB色空間の最外郭との交点である。
(1) 図14を参照して、色点Pと色点P’とが同一色相であるための条件は
R’−G’=(1+F)(R−G) … (2)
G’−B’=(1+F)(G−B) … (3)
R’−B’=(1+F)(R−B) … (4)
で表される。
(2) 直線PH(P’H)と直線WKとが垂直であるための条件は、
R’+G’+B’=R+G+B … (5)
で表される。
【0072】
式(2)〜式(5)をR’,G’,B’について解く。{式(2)+式(4)+式(5)}より、
R’=R+F×(2R−G−B)/3 … (6)
となる。{−式(2)+式(3)+式(5)}より、
G’=G+F×(−R+2G−B)/3 … (7)
となる。また、{−式(3)−式(4)+式(5)}より、
B’=B+F×(−R−G+2B)/3 … (8)
となる。
【0073】
次に、Fの値を求める。図15において、横軸は彩度変換前のPHの長さを示し、縦軸は彩度変換後のP’Hの長さを示す。
【0074】
図15に示すように、彩度変換パラメータ:Rc’=0のときは点Pの位置に依らずPH=P’Hとなり、Rc’=−128のときは点Pの位置に依らずP’H=0となり、
Rc’=127のときは点Pの位置に依らずP’H=QHとなる。
−128<Rc’<0のとき
P’H=(128+Rc’)×PH/128 … (9)
とする。式(1)および式(9)より
(128+Rc’)×PH/128=(1+F)×PH
となり、従って、
F=Rc’/128
となる。
0<Rc’<127のとき
P’H=128×PH/(128−Rc’) … (10)
とする。式(1)および式(10)より
128×PH/(128−Rc’)=(1+F)×PH
となり、従って、
F=Rc’/(128−Rc’)
となる。しかし、Rc’>0のとき、P’がRGB空間外に出ないようにするためにP’H≦QHでなければならず、このためFの値は制限を受ける。そこで、P’H=QHとなるときのFの値を求める。
【0075】
図13に示すように、2通りの場合にP’H=QHとなる。例えば、R−Y領域の場合、ケース1(Case 1)の場合のように、QがWS上に存在する(R’=255となる)場合と、ケース2(Case 2)の場合のように、QがKS上に存在する(B’=0となる)場合とがある。それぞれの場合のFの値は以下の通りである。
【0076】
ケース1の場合、R’=255を式(6)に代入すると、
255=R+F×(2R−G−B)/3
となり、従って、
F=3×(255−R)/(2R−G−B) … (11)
となる。
【0077】
ケース2の場合、B’=0を式(8)に代入すると、
0=B+F×(−R−G+2B)/3
となり、従って、
F=3B/(R+G−2B) … (12)
となる。
【0078】
以上より、Rc’>0のときのFの値は、Rc’/(128−Rc’),3(255−R)/(2R−G−B),3B/(R+G−2B)の最小値となる。これを式で表現すると、
F=min{Rc’/(128−Rc’),3(255−R)/(2R−G−B),3B/(R+G−2B)}… (13)
となる。
【0079】
また、Rc’<0のときのFの値Rc’/128は、3(255−R)/(2R−G−B),3B/(R+G−2B)よりも必ず小さな値になるので、ケース1およびケース2の場合を1つの式にまとめると、
F=min{C,3(255−R)/(2R−G−B),3B/(R+G−2B)} … (14)
となる。ここで、Cの値は、
Rc’<0のとき、C=Rc’/128であり、
Rc’>0のとき、C=Rc’/(128−Rc’)である。
【0080】
次に、重み付け部120cは、式(13)および式(14)のように求められたFに対して、色相に応じた重み付け処理を行う(S34)。
【0081】
図16に示すように、Rの彩度変換は、Rの頂点を含む色相(基準色相)において1で、当該基準色相から離れるに従って減少し、Yの頂点を含む色相(隣接する基準色相)で0になるようにする。このような重み付け係数は、(R−G)/(R−B)である。
【0082】
また、図17に示すように、Yの彩度変換は、Yの頂点を含む色相(基準色相)において1で、当該基準色相から離れるに従って減少し、Rの頂点を含む色相(隣接する基準色相)で0になるようにする。このような重み付け係数は、(G−B)/(R−B)である。
【0083】
以上の結果をまとめると、
Rc’<0のとき、C1=Rc’/128
Rc’≧0のとき、C1=Rc’/(128−Rc’)
Yc’<0のとき、C2=Yc’/128
Yc’≧0のとき、C2=Yc’/(128−Yc’)
となる。
【0084】
従って、
F1=(R−G)/(R−B)×min{C1,3(255−R)/(2R−G−B),3B/(R+G−2B)}… (15)
F2=(G−B)/(R−B)×min{C2,3(255−R)/(2R−G−B),3B/(R+G−2B)}… (16)
となり、点P(R,G,B)を点P’(R’,G’,B’)に変換する式は、
R’=R+(F1+F2)×(2R−G−B)/3 … (17)
G’=G+(F1+F2)×(−R+2G−B)/3 … (18)
B’=B+(F1+F2)×(−R−G+2B)/3 … (19)
となる。
【0085】
以上のようにして、当該実施形態による画像処理装置によれば、肌色色相領域内において彩度変換量に適切な重み付けを行い、基準色相間の領域における彩度変換量を基準色相毎に独立に、且つ隣の領域との連続性が失われないように設定できるので、適切な肌色変換処理を行うことができる。
【0086】
第3実施形態
当該第3実施形態では、肌色の色相に応じて当該肌色の明度を適切に変換する。また、以下の第3実施形態の説明において、第1および第2実施形態と同様の構成要素に関しては同様の参照番号を用いる。
【0087】
図18に、本発明の第3実施形態にかかるプロジェクタ内の画像処理部100の機能ブロック図を示す。
【0088】
本発明の第3実施形態にかかるプロジェクタ内の画像処理部100は、アナログ形式の画像入力信号をデジタル信号に変換するA/D変換部110と、RGB画像入力データに基づき色相を判定する色相判定部115と、RGB画像入力信号に対して所望の明度変換を行う明度変換部120Cと、デジタル信号をアナログ信号に変換するためのD/A変換部130と、液晶ライトバルブを駆動して画像の投影表示を行うためのL/V(ライトバルブ)駆動部140と、を備えて構成される。
【0089】
さらに、明度変換部120Cは、各色相毎に明度変換パラメータを入力するためのパラメータ入力部120aと、前記色相判定部115によって判定された色相に基づき、入力された色相変換パラメータに対して所望の重み付けを行う肌色色相重み付け部118と、前記RGB画像入力データの明度変換量を計算する変換量計算部120bと、前記色相判定部によって判定された色相に基づき、前記明度変換量に対して重み付け処理を施す重み付け部120cと、を備えて構成される。
【0090】
明度変換部120Cによる処理を説明するための6つの色相領域は、図2に示すものと同様である。明度変換部120Cによる変換は全てRGB空間において行われる。
【0091】
色相は、図2に示すように6つの領域に分けて、それぞれの領域毎に明度変換を行う。すなわち、色相判定部115によってRGB画像入力データに基づき色相が判定され、判定結果に基づき各領域毎に明度変換が行われる。
【0092】
そして、パラメータ入力部120aによって、R,G,B,C,M,Yの各色相に対して、明度変換量を規定する明度変換パラメータが入力される。入力される明度変換パラメータの範囲は、−128以上で127以下である。図2の各領域ではRGBCMYのうちの2色に関する明度変換パラメータが明度変換量の計算に関係する。例えば、図2の領域1ではRおよびYの明度変換パラメータが明度変換量の計算に関係する。換言すれば、RGBCMYの各明度変換量は、それぞれ隣り合った2つの色相領域に影響する。例えば、Rならば領域1および領域6に影響する。
【0093】
そして、重み付け部120cは、第1および第2実施形態と同様に、図3に示すように、例えばRの場合、RGBCMYの各変換量が各原色(RGB空間の頂点)で最大となり、隣の色相やグレイ軸に近づくに従って小さくなるように重み付けを行う。このような重み付けを行うことで、明度変換後もRGB空間の連続性が維持される。重み付け処理については以下に詳述する。
【0094】
色相判定部115および明度変換部120Cの動作
次に、図19を参照して、本発明の第3実施形態にかかるプロジェクタの画像処理部100内の色相判定部115および明度変換部120Cの動作を説明する。
【0095】
なお、以下に説明する色相判定部115および明度変換部120Cによる明度変換処理は、プロジェクタのプログラム格納部(図示せず)に記録された画像処理プログラムを実行することによって行われる。前記プログラム格納部は、画像処理プログラムを記録した媒体を構成する。さらに、当該画像処理プログラム自体も、本願発明の範囲内に包含される。
【0096】
まず、プロジェクタの使用が開始されると、色相判定部115は、RGB画像入力データのR,G,B値の大小関係を求め(S10)、RGB画像入力データが図2に示す色相領域1〜6またはグレイ(Gray)領域のいずれに属するかを判定する。すなわち、色相判定部115は、
(1) R≧G>Bのとき、R−Y領域(図2の色相領域1)であると判定し(S12)、
(2) G>R≧Bのとき、Y−G領域(図2の色相領域2)であると判定し(S14)、
(3) G≧B>Rのとき、G−C領域(図2の色相領域3)であると判定し(S16)、
(4) B>G≧Rのとき、C−B領域(図2の色相領域4)であると判定し(S18)、
(5) B≧R>Gのとき、B−M領域(図2の色相領域5)であると判定し(S20)、
(6) R>B≧Gのとき、M−R領域(図2の色相領域6)であると判定し(S22)、
(7) R=G=Bのとき、グレイ領域(無変換の領域)であると判定する(S24)。ここで、第1および第2実施形態と同様に、M−R領域、R−Y領域およびY−G領域を肌色色相領域とする。
【0097】
次に、図20を参照して、各色相領域における色相判定部115および明度変換部120Cによる処理を説明する。当該実施形態では、R≧G>Bのとき、すなわちR−Y領域(図2の色相領域1)における明度変換処理に関して説明する。当該明度変換処理は、(M−R領域およびY−G領域)についても同様であるため、その説明を省略する。
【0098】
図20に示すように、まず、パラメータ入力部120aから肌色色相重み付け部118に対して、明度変換量を規定するパラメータ(当該明細書において「明度変換パラメータ」と称する)が入力される(S26)。明度変換パラメータは、
RL:Rの明度変換パラメータ(−128≦RL≦127)
GL:Gの明度変換パラメータ(−128≦GL≦127)
BL:Bの明度変換パラメータ(−128≦BL≦127)
CL:Cの明度変換パラメータ(−128≦CL≦127)
ML:Mの明度変換パラメータ(−128≦ML≦127)
YL:Yの明度変換パラメータ(−128≦YL≦127)
SL:肌色の明度変換パラメータ(−128(暗)≦YL≦127(明))
と定義される。
【0099】
次に、色相判定部115は、RGB画像入力データが肌色色相領域、すなわちM−R領域、R−Y領域およびY−G領域内に存在するか否かを判断する(S28)。RGB画像入力データが肌色色相領域内に存在しない場合(S28,No)には、肌色色相変換処理を行わずに処理を終了する。
【0100】
一方、RGB画像入力データが肌色色相領域内に存在する場合(S28,Yes)には、肌色色相重み付け部118によるパラメータ補正処理が行われる(S30)。
【0101】
第1および第2実施形態と同様にして、肌色の色相は黄色味を帯びた赤の領域を中心に広がっているので、肌色変換における色相方向の重み付けは、図6に示すように、色相Rで最も変化量が大きくなり、色相Mおよび色相Gに向けて線形的に減少するようになっている。このような重み付けを実現するには、色相Rと色相Yに対する変換パラメータに対してそれぞれ1.0、0.5の割合で修正を加えれば良い。
【0102】
また、肌色は概して低彩度、高明度であるので、図7に示すように、その領域で最も重み付けが大きく、そこから離れるにしたがって減少するようにする。R−Yの領域を例にとれば、このような重み付け係数Wは、
W=min[1,2B]
となる。
【0103】
以上のような重み付けを肌色の変換パラメータに掛け算した後、色相Rおよび色相Yの変換パラメータに加えることによって肌色の領域に限定して変換が行われる。これを式で表現すると
RL’=mid[−128,RL+W×SL,127] … (c1)
YL’=mid[−128,YL+0.5W×SL,127] … (c2)
となる。
【0104】
なお、
W=min[1,2G] (M−R領域(R>B≧G))
W=min[1,2B] (R−Y領域(R≧G>B))
W=min[1,2R] (Y−G領域(G>R≧B))
である。
【0105】
次に、変換量算出部120bによる明度変換量の算出処理が行われる(S32)。明度変換パラメータが正、すなわちRL’>0の場合、RGB空間において、点P(R,G,B)は白(W)に向かって点P’(R’,G’,B’)に変換される。一方、明度変換パラメータが負、すなわちRL’<0の場合、RGB空間において、点P(R,G,B)は黒(K)に向かって点P’(R’,G’,B’)に変換される。
【0106】
以下の明度変換処理は、RL’が正の場合と負の場合とに分けて説明する。
(1) 明度変換パラメータが正、すなわちRL’>0の場合
図21に、RGB空間を、点Rを通りグレイ軸を含む平面で切った場合の断面を示す。明度変換パラメータが正のときは、図21に示すように、点Pは線分WP上の点P’に変換される。点Pが線分WR上の点である場合には、関係式:
PP’=2RL’×PW/255 … (20)
が成立する。
【0107】
次に、重み付け部120cは、所望の重み付け処理を行う(S34)。
【0108】
まず、重み付け部120cは、図22に示すように、線分WR上に存在しない点に関しては、点Pがグレイ軸(線分WK)に近づくにつれて明度変換量が減少するように重み付けを行う。このときの重み付け係数は、R−Y領域において、(R−B)/(255−B)となる。
【0109】
さらに、重み付け部120cは、図16に示すように、色相に関しても重み付け処理を行う。すなわち、Rの明度変換は、Rの頂点を含む色相(基準色相)において1で、当該基準色相から離れるに従って減少し、Yの頂点を含む色相(隣接する基準色相)で0になるようにする。このような重み付け係数は、(R−G)/(R−B)である。
【0110】
したがって、RL’が正の場合は、明度変換量PP’=(ΔR,ΔG,ΔB)は、
【0111】
【数1】
Figure 0004019304
のように表される。
(2) 明度変換パラメータが負、すなわちRL’<0の場合
図23に、RGB空間を、点Rを通りグレイ軸を含む平面で切った場合の断面を示す。明度変換パラメータが負のときは、図23に示すように、点Pは線分PK上の点P’に変換される。
【0112】
次に、重み付け部120cは、所望の重み付け処理を行う(S34)。
【0113】
まず、重み付け部120cは、図22に示すように、線分KR上に存在しない点に関しては、点Pがグレイ軸(線分WK)に近づくにつれて明度変換量が減少するように重み付けを行う。このときの重み付け係数は、R−Y領域において、(R−B)/Rとなる。
【0114】
さらに、重み付け部120cは、明度変換パラメータが正の場合と同様に、図16に示すような色相に関する重み付け処理を行う。すなわち、Rの明度変換は、Rの頂点を含む色相(基準色相)において1で、当該基準色相から離れるに従って減少し、Yの頂点を含む色相(隣接する基準色相)で0になるようにする。このような重み付け係数は、(R−G)/(R−B)である。
【0115】
したがって、RL’が負の場合は、明度変換量PP’=(ΔR,ΔG,ΔB)は、
【0116】
【数2】
Figure 0004019304
のように表される。
【0117】
また、図17に示すように、Yの明度変換における色相に関する重み付けは、Yの頂点を含む色相(基準色相)において1で、当該基準色相から離れるに従って減少し、Rの頂点を含む色相(隣接する基準色相)で0になるようにする。このような重み付け係数は、(G−B)/(R−B)である。すなわち、Yの明度変換における色相に関する重み付けは、Rの明度変換における色相に関する重み付け係数(R−G)/(R−B)を(G−B)/(R−B)に変更することによって行われる。
【0118】
したがって、Yの明度変換における色相に関する重み付けは、YL’≧0のとき
【0119】
【数3】
Figure 0004019304
であり、YL’<0のとき
【0120】
【数4】
Figure 0004019304
となる。
【0121】
最終的なR−Y領域における変換量は、RL’に関する変換量とYL’に関する変換量とを重ね合せたものとなる。この際、RL’,YL’の正負によって式の形が異なる部分((1)変換する方向(W方向またはK方向)、(2)グレイ軸に近づくにつれて明度変換量が減少するという重み付け)に関しては、RL’およびYL’に関して色相についての重み付けした結果が正または負かに基づいて決定する。
【0122】
最終的な変換量は、
L=(R−G)×2RL’/255+(G−B)×2YL’/255 … (25)
L>0のとき
【0123】
【数5】
Figure 0004019304
L<0のとき
【0124】
【数6】
Figure 0004019304
となる。
【0125】
以上のようにして、当該実施形態による画像処理装置によれば、肌色色相領域内において明度変換量に適切な重み付けを行い、基準色相間の領域における明度変換量を基準色相毎に独立に、且つ隣の領域との連続性が失われないように設定できるので、適切な肌色変換処理を行うことができる。
【0126】
なお、第1実施形態による肌色色相変換、第2実施形態による肌色彩度変換、第3実施形態による肌色明度変換の順番で肌色変換を行うことによって、肌色の色相に応じて、肌色の色相、彩度および明度を適切に変換できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかるプロジェクタ内の画像処理部100の機能ブロック図である。
【図2】色相変換部120Aによる処理を説明するための6つの色相領域を示す図である。
【図3】変換量算出部120bによる重み付け処理を説明するための図である。
【図4】本発明の第1実施形態にかかる色相判定部115および色相変換部120Aの動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】各色相領域における色相判定部115および色相変換部120Aの動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】肌色変換における色相方向の重み付けを説明するための図である。
【図7】肌色変換における彩度・明度方向の重み付けを説明するための図である。
【図8】変換量算出部120bによる色相変換量の算出処理を説明するための図(1)である。
【図9】変換量算出部120bによる色相変換量の算出処理を説明するための図(2)である。
【図10】本発明の第2実施形態にかかるプロジェクタ内の画像処理部100の機能ブロック図である。
【図11】本発明の第2実施形態にかかる色相判定部115および彩度変換部120Bの動作を説明するためのフローチャートである。
【図12】各色相領域における色相判定部115および彩度変換部120Bの動作を説明するためのフローチャートである。
【図13】変換量算出部120bによる彩度変換量の算出処理を説明するための図(1)である。
【図14】変換量算出部120bによる彩度変換量の算出処理を説明するための図(2)である。
【図15】変換量算出部120bによる彩度変換量の算出処理を説明するための図(3)である。
【図16】重み付け部120cによるRに対する重み付け処理を説明するための図である。
【図17】重み付け部120cによるYに対する重み付け処理を説明するための図である。
【図18】本発明の第3実施形態にかかるプロジェクタ内の画像処理部100の機能ブロック図である。
【図19】本発明の第3実施形態にかかる色相判定部115および明度変換部120Cの動作を説明するためのフローチャートである。
【図20】各色相領域における色相判定部115および明度変換部120Cの動作を説明するためのフローチャートである。
【図21】変換量算出部120bによる明度変換量の算出処理を説明するための図(1)である。
【図22】変換量算出部120bによる明度変換量の算出処理を説明するための図(2)である。
【図23】変換量算出部120bによる明度変換量の算出処理を説明するための図(3)である。
【符号の説明】
100 画像処理部
110 A/D変換部
115 色相判定部
120A 色相変換部
120B 彩度変換部
120C 明度変換部
120a パラメータ入力部
120b 変換量算出部
130 D/A変換部
140 L/V駆動部

Claims (11)

  1. RGB色空間において、RGB画像入力データに対して所望の画像処理を施す画像処理装置であって、
    前記RGB画像入力データが示す変換前色点の色相を判定する色相判定手段と、
    色相変換量を入力する手段と、
    当該色相判定手段によって前記変換前色点の色相が肌色色相領域内に存在すると判定される場合、色相Rで最も色相変換量が大きく、色相Mおよび色相Gに向かって色相変換量が減少するように色相変換量に対して重み付けを行う色相変換量重み付け手段と、
    前記色相判定手段の判定結果および前記重み付けされた色相変換量に応じて、RGBのうちのいずれか一つの成分を増減させることにより色相変換する色相変換手段と、
    を備え、当該色相変換手段によって前記RGB画像入力データの色相変換を行う画像処理装置。
  2. RGB色空間において、RGB画像入力データに対して所望の画像処理を施す画像処理装置であって、
    前記RGB画像入力データが示す変換前色点の色相を判定する色相判定手段と、
    彩度変換量を入力する手段と、
    当該色相判定手段によって前記変換前色点の色相が肌色色相領域内に存在すると判定される場合、低彩度で最も重み付けが大きく、高彩度になるにしたがって重み付けが小さくなるように彩度変換量に対して重み付けを行う彩度変換量重み付け手段と、
    当該色相判定手段の判定結果および前記重み付けされた彩度変換量に応じて、変換前色点と同一色相であり、且つグレイ軸に垂直な直線上の色点に前記変換前色点を彩度変換する彩度変換手段と、
    を備え、当該彩度変換手段によって前記RGB画像入力データの彩度変換を行う画像処理装置。
  3. RGB色空間において、RGB画像入力データに対して所望の画像処理を施す画像処理装置であって、
    前記RGB画像入力データが示す変換前色点の色相を判定する色相判定手段と、
    明度変換量を入力する手段と、
    当該色相判定手段によって前記変換前色点の色相が肌色色相領域内に存在すると判定される場合、高明度で最も重み付けが大きく、低明度になるにしたがって重み付けが小さくなるように明度変換量に対して重み付けを行う明度変換量重み付け手段と、
    当該色相判定手段の判定結果および前記重み付けされた明度変換量に応じて、白または黒に向かって直線的に前記変換前色点を明度変換する明度変換手段と、
    を備え、前記RGB画像入力データの明度変換を行う画像処理装置。
  4. 請求項1乃至3のいづれか一項に記載の画像処理装置であって、
    前記RGB画像入力データが示す変換前色点の色相がR−Y色相領域、Y−G色相領域、M−R色相領域のいずれに属する場合、前記色相判定手段によって、前記変換前色点の色相が肌色色相領域内に存在すると判定される、画像処理装置。
  5. RGB色空間において、RGB画像入力データに対して所望の画像処理を施す画像処理方法であって、
    前記RGB画像入力データが示す変換前色点の色相を判定する色相判定工程と、
    色相変換量を入力する工程と、
    当該色相判定工程によって前記変換前色点の色相が肌色色相領域内に存在すると判定される場合、色相Rで最も色相変換量が大きく、色相Mおよび色相Gに向かって色相変換量が減少するように色相変換量に対して重み付けを行う色相変換量重み付け工程と、
    前記色相判定工程の判定結果および前記重み付けされた色相変換量に応じて、RGBのうちのいずれか一つの成分を増減させることにより色相変換する色相変換工程と、
    を備え、当該色相変換工程によって前記RGB画像入力データの色相変換を行う画像処理方法。
  6. RGB色空間において、RGB画像入力データに対して所望の画像処理を施す画像処理方法であって、
    前記RGB画像入力データが示す変換前色点の色相を判定する色相判定工程と、
    彩度変換量を入力する工程と、
    当該色相判定工程によって前記変換前色点の色相が肌色色相領域内に存在すると判定される場合、低彩度で最も重み付けが大きく、高彩度になるにしたがって重み付けが小さくなるように彩度変換量に対して重み付けを行う彩度変換量重み付け工程と、
    当該色相判定工程の判定結果および前記重み付けされた彩度変換量に応じて、変換前色点と同一色相であり、且つグレイ軸に垂直な直線上の色点に前記変換前色点を彩度変換する彩度変換工程と、
    を備え、当該彩度変換工程によって前記RGB画像入力データの彩度変換を行う画像処理方法。
  7. RGB色空間において、RGB画像入力データに対して所望の画像処理を施す画像処理方法であって、
    前記RGB画像入力データが示す変換前色点の色相を判定する色相判定工程と、
    明度変換量を入力する工程と、
    当該色相判定工程によって前記変換前色点の色相が肌色色相領域内に存在すると判定される場合、高明度で最も重み付けが大きく、低明度になるにしたがって重み付けが小さくなるように明度変換量に対して重み付けを行う明度変換量重み付け工程と、
    当該色相判定工程の判定結果および前記重み付けされた明度変換量に応じて、白または黒に向かって直線的に前記変換前色点を明度変換する明度変換工程と、
    を備え、前記RGB画像入力データの明度変換を行う画像処理方法。
  8. RGB色空間において、RGB画像入力データに対して所望の画像処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記RGB画像入力データが示す変換前色点の色相を判定する色相判定処理と、
    色相変換量を入力する処理と、
    当該色相判定処理によって前記変換前色点の色相が肌色色相領域内に存在すると判定される場合、色相Rで最も色相変換量が大きく、色相Mおよび色相Gに向かって色相変換量が減少するように色相変換量に対して重み付けを行う色相変換量重み付け処理と、
    前記色相判定処理の判定結果および前記重み付けされた色相変換量に応じて、RGBのうちのいずれか一つの成分を増減させることにより色相変換する色相変換処理と、
    を備え、当該色相変換処理によって前記RGB画像入力データの色相変換を行う画像処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  9. RGB色空間において、RGB画像入力データに対して所望の画像処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記RGB画像入力データが示す変換前色点の色相を判定する色相判定処理と、
    彩度変換量を入力する処理と、
    当該色相判定処理によって前記変換前色点の色相が肌色色相領域内に存在すると判定される場合、低彩度で最も重み付けが大きく、高彩度になるにしたがって重み付けが小さくなるように彩度変換量に対して重み付けを行う彩度変換量重み付け処理と、
    当該色相判定処理の判定結果および前記重み付けされた彩度変換量に応じて、変換前色点と同一色相であり、且つグレイ軸に垂直な直線上の色点に前記変換前色点を彩度変換する彩度変換処理と、
    を備え、当該彩度変換処理によって前記RGB画像入力データの彩度変換を行う画像処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  10. RGB色空間において、RGB画像入力データに対して所望の画像処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記RGB画像入力データが示す変換前色点の色相を判定する色相判定処理と、
    明度変換量を入力する処理と、
    当該色相判定処理によって前記変換前色点の色相が肌色色相領域内に存在すると判定される場合、高明度で最も重み付けが大きく、低明度になるにしたがって重み付けが小さくなるように明度変換量に対して重み付けを行う明度変換量重み付け処理と、
    当該色相判定処理の判定結果および前記重み付けされた明度変換量に応じて、白または黒に向かって直線的に前記変換前色点を明度変換する明度変換処理と、
    を備え、前記RGB画像入力データの明度変換を行う画像処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  11. 請求項8乃至10のいづれか一項に記載のプログラムを記録したコンピュータによって読取可能な記録媒体。
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