JP4019213B2 - 飛灰の加熱処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、都市ごみや産業廃棄物などの焼却設備の焼却炉から燃焼排ガスとともに排出され、たとえば電気集塵機やバグフィルタなどの集塵装置により捕集される飛灰を加熱処理する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
焼却設備から燃焼排ガスとともに排出されかつ捕集された飛灰は、たとえば飛灰中のダイオキシン類の低減を目的として加熱処理される。
【0003】
この種の飛灰は、重金属類の塩化物や、塩化カルシウムの結晶水などの水分を含むほか、塩化アンモニウムや硫酸アンモニウムを含むことが多い。すなわち、焼却炉から排出される燃焼排ガス中に含まれるアンモニアガス、塩化水素、硫黄酸化物などが燃焼排ガスの処理プロセス中における温度降下に伴い塩化アンモニウムや硫酸アンモニウムとして反応析出し、ダストとともに捕集される。最近の燃焼排ガス処理プロセスでは、ダストの捕集にバグフィルタを採用する例が多く、その運転温度を比較的低温(150〜180℃)に維持する傾向にある。塩化アンモニウムや硫酸アンモニウムなどが飛灰中に含まれているか否かは、燃焼排ガス処理プロセスにおいて集塵装置を通過するさいの燃焼排ガス温度によって異なる。燃焼排ガス温度を180℃としてバグフィルタを運転した場合と、燃焼排ガス温度を230℃として電気集塵機を運転した場合の一例を表1に示す。なお、表1において、○は含まれていることを示し、×は含まれていないことを示す。また、熱力学的平衡計算結果からも分かるように、これらのアンモニウム塩は温度の低い方がより多く飛灰中に含まれることになる。
【0004】
【表1】
【0005】
捕集された飛灰をダイオキシン類低減などの目的で加熱処理する場合には、加熱により発生する加熱処理ガス中に上述したようなアンモニウム塩が分解した状態で含まれている。
【0006】
たとえば、塩化アンモニウムの場合には、加熱処理ガス中にNH3とHClとに分解した状態で含まれているが、この加熱処理ガスの冷却に伴い塩化アンモニウムとして再び析出し、これがガスの流れを阻害するというトラブルを引き起こすことがある。以下、この現象を、従来の加熱処理装置について、具体的に説明する。
【0007】
図4は従来の飛灰の加熱処理装置を示す。
【0008】
図4において、加熱処理装置は、焼却設備の焼却炉から発生した飛灰を加熱する加熱器(1)と、加熱器(1)において飛灰を加熱することにより発生した加熱処理ガス中のダストを除去するダストフィルタ(2)と、ダストフィルタ(2)におけるフィルタ部(2a)よりも出口側に窒素ガスなどの不活性ガスを吹き込む不活性ガス供給装置(3)と、ダストが除去された加熱処理ガスを冷却するコンデンサ(4)と、コンデンサ(4)において冷却された加熱処理ガスを加熱器(1)に戻す循環ファン(5)と、加熱器(1)において加熱処理が施された飛灰を冷却する冷却器(6)とを備えている。不活性ガス供給装置(3)がダストフィルタ(2)に供給する不活性ガスは、ダストフィルタ(2)を逆洗すると同時に、加熱器(1)内を低酸素雰囲気に維持する。
【0009】
加熱器(1)は、両端が閉鎖された横向き加熱筒(7)と、加熱筒(7)内に配置された攪拌装置(8)と、加熱筒(7)の外周に配置されたヒータ(9)とよりなり、加熱筒(7)の周壁に飛灰を投入する投入口(10)および加熱処理が施された飛灰を排出する排出口(11)が形成されたものである。
【0010】
冷却器(6)は、両端が閉鎖された横向き冷却筒(12)と、冷却筒(12)内に配置された攪拌装置(13)と、冷却筒(12)の外周に配置されたウォータジャケット(14)とよりなり、冷却筒(12)の周壁に、加熱筒(7)の排出口(11)から排出された処理済み飛灰を受け入れる受け入れ口(15)、および冷却された飛灰を排出する排出口(16)が形成されたものである。
【0011】
このような加熱処理装置において、加熱器(1)の加熱筒(7)内に投入された飛灰は、攪拌装置(8)により攪拌されつつ密度差流れにより排出口(11)に向かって搬送され、この搬送中に、ヒータ(9)により加熱されることによって、飛灰に、たとえばダイオキシン類を熱分解するための加熱処理が施される。加熱処理が施された飛灰は、排出口(11)から排出され、受け入れ口(15)を通して冷却器(6)の冷却筒(12)内に送り込まれる。冷却筒(12)内に送り込まれた飛灰は、攪拌装置(13)により攪拌されつつ密度差流れにより排出口(16)に向かって搬送され、この搬送中に、ウォータジャケット(14)内を流れる冷却水により冷却され、これにより飛灰の安定化が図られてダイオキシン類の再生成が防止される。その後、飛灰は排出口(16)から排出される。
【0012】
加熱器(1)における加熱処理のさいに発生した加熱処理ガスは、循環ファン(5)により、ダストフィルタ(2)、コンデンサ(4)および加熱器(1)の間で循環させられ、ダストフィルタ(2)においてダストが除去された後、コンデンサ(4)で冷却されて加熱器(1)の加熱筒(7)内に戻される。以下、この加熱処理ガスを「循環ガス」と称するものとする。なお、不活性ガス供給装置(3)から不活性ガスを吹き込むことにより系内の圧力が所定圧以上に上昇すると、加熱処理ガスの一部は系外に排出される。
【0013】
飛灰を加熱処理すると、飛灰中に含まれる水分が水蒸気として循環ガス中に排出されるが、循環ガスをコンデンサ(4)で間接冷却することにより、この水蒸気が凝縮分離される。その結果、循環ガス中の水分が安定的に低い状態に維持され、冷却器(6)の冷却筒(12)内での結露トラブルの発生が防止されている。
【0014】
また、循環ガスの冷却により生じる凝縮水によってコンデンサ(4)の伝熱面が濡れ、塩化アンモニウムなどのアンモニウム塩がこの凝縮水中に溶解することにより塩の析出を防止するようになっているのであるが、循環ガスがコンデンサ(4)に送り込まれる時点では水分飽和状態になっておらず、循環ガスの温度が露点に下がるまではコンデンサ(4)の伝熱面は乾いた状態にある。したがって、循環ガスの温度が露点に下がってコンデンサ(4)の伝熱面が濡れるまでの間には、塩化アンモニウムなどのアンモニウム塩の析出は避けられず、この析出塩が循環ガスの流れを阻害し、その結果加熱処理装置の安全運転が損なわれるということが起こり得る。
【0015】
この発明の目的は、上記問題を解決し、コンデンサにおける塩化アンモニウムなどの塩の析出を防止しうる飛灰の加熱処理装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段と発明の効果】
請求項1の発明による飛灰の加熱処理装置は、焼却炉から発生した飛灰を加熱する加熱器と、加熱器において飛灰を加熱することにより発生した加熱処理ガスを冷却するコンデンサとを備えており、コンデンサで冷却された加熱処理ガスが加熱器に戻されるようになされている飛灰の加熱処理装置において、加熱器とコンデンサとの間に、アンモニア酸化分解触媒が設けられているものである。
【0017】
請求項1の発明の加熱処理装置によれば、加熱器とコンデンサとの間に、アンモニア酸化分解触媒が設けられているので、循環ガス中に含まれるアンモニアが次のようにして分解される。
【0018】
(a)2NH3→N2+3H2
(b)2NH3+O2→2NO+H2O
(c)4NO+4NH3+O2→4N2+6H2O
上記のようにしてアンモニアが分解された循環ガスが、その後コンデンサに流入するので、コンデンサにおいて循環ガスが間接冷却された場合にも、塩化アンモニウムなどのアンモニウム塩の生成が防止される。
【0019】
請求項2の発明による飛灰の加熱処理装置は、焼却炉から発生した飛灰を加熱する加熱器と、加熱器において飛灰を加熱することにより発生した加熱処理ガスを冷却するコンデンサとを備えており、コンデンサで冷却された加熱処理ガスが加熱器に戻されるようになされている飛灰の加熱処理装置において、加熱器とコンデンサとの間に、アンモニア酸化分解触媒および加熱処理ガスを通す水洗塔が、後者が後流側に来るように設けられているものである。
【0020】
請求項2の発明によれば、次の作用効果を奏する。すなわち、加熱器とコンデンサとの間に、アンモニア酸化分解触媒および加熱処理ガスを通す水洗塔が、後者が後流側に来るように設けられているので、水洗塔内に流入した循環ガスは多量の水と効率よく接触し、循環ガス中に含まれる水溶性の塩化水素が水により溶解除去されるとともに、循環ガスが増湿冷却(断熱冷却)される。したがって、仮に、循環ガス中のアンモニアがアンモニア酸化分解触媒により完全に分解されず、微量のアンモニアが循環ガス中に残存していたとしても、コンデンサにおいて循環ガスが間接冷却された場合、塩化アンモニウムなどのアンモニウム塩の生成が防止される。また、仮に、循環ガス中のアンモニアがアンモニア酸化分解触媒により完全に分解されず、微量のアンモニアが循環ガス中に残存しているとともに、水洗塔を通過した循環ガス中に微量の塩化水素が残存していたとしても、循環ガスは水洗塔において水分飽和状態となっているので、コンデンサに流入した時点でコンデンサの伝熱面が凝縮水によって濡れ、塩化アンモニウムなどのアンモニウム塩はこの凝縮水中に溶解する。したがって、アンモニウム塩の析出が防止されて循環ガスは阻害されることなく流れ、その結果加熱処理装置の安全運転が維持される。なお、アンモニアが分解されることにより水洗塔の洗浄水のpHが強酸性側に移行する場合には、洗浄水のpHをコントロールすることが望ましい。
【0021】
請求項3の発明による飛灰の加熱処理装置は、請求項1または2の発明において、加熱器とコンデンサとの間に、加熱処理ガスを通す触媒塔が設けられ、触媒塔内にアンモニア酸化分解触媒が配されているものである。
【0022】
請求項4の発明による飛灰の加熱処理装置は、請求項1または2の発明において、加熱器とコンデンサとの間に、加熱処理ガス中のダストを除去するダストフィルタが設けられ、ダストフィルタにおける加熱処理ガスの出口部分にアンモニア酸化分解触媒が設けられているものである。
【0023】
請求項5の発明による飛灰の加熱処理装置は、請求項1または2の発明において、加熱器とコンデンサとの間に、加熱処理ガス中のダストを除去するダストフィルタが設けられ、ダストフィルタのフィルタ部にアンモニア酸化分解触媒が担持されているものである。
【0024】
【発明の実施形態】
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。以下の説明において、図4に示すものと同一物には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0025】
実施形態1
この実施形態は図1に示すものである。図1において、ダストフィルタ(2)とコンデンサ(4)との間に、循環ガスを通す触媒塔(25)が設けられている。触媒塔(25)内の高さの中間部には、たとえば白金−シリカ−アルミナ系触媒からなるアンモニア酸化分解触媒層(26)が配されている。ダストフィルタ(2)を通過した循環ガスは、触媒塔(25)の下端部から塔(25)内に流入し、アンモニア酸化分解触媒層(26)を通過した後、上端部から塔(25)外に流出し、さらにコンデンサ(4)に流入するようになっている。
【0026】
このような構成の加熱処理装置において、飛灰の処理は図4に示す加熱処理装置の場合と同様にして行われる。
【0027】
加熱器(1)における加熱処理のさいに発生した循環ガスは、循環ファン(5)により、ダストフィルタ(2)、触媒塔(25)、コンデンサ(4)および加熱器(1)の間で循環させられ、ダストフィルタ(2)においてダストが除去された後、触媒塔(25)においてアンモニアが分解除去され、さらにコンデンサ(4)で冷却されて加熱器(1)の加熱筒(7)内に戻される。
【0028】
触媒塔(25)内に流入した循環ガスがアンモニア酸化分解触媒層(26)を通過すると、上記(a)〜(c)の反応によりアンモニアが分解除去される。そして、アンモニアが除去された循環ガスが、その後コンデンサ(4)に流入するので、コンデンサ(4)において循環ガスが間接冷却された場合にも、塩化アンモニウムなどのアンモニウム塩の生成が防止される。
【0029】
飛灰を加熱処理すると、飛灰中に含まれる水分が水蒸気として循環ガス中に排出されるが、循環ガスをコンデンサ(4)で間接冷却することにより、この水蒸気が凝縮分離される。その結果、循環ガス中の水分が安定的に低い状態に維持され、冷却器(6)の冷却筒(12)内での結露トラブルの発生が防止されている。
【0030】
実施形態2
この実施形態は図2に示すものである。図2において、ダストフィルタ(2)におけるフィルタ部(2a)よりも後流側の加熱処理ガス出口部分(2a)に、たとえば白金−シリカ−アルミナ系触媒からなるアンモニア酸化分解触媒層(30)が設けられている。したがって、フィルタ部(2a)によりダストが除去された循環ガスはアンモニア酸化分解触媒層(30)を通過した後、ダストフィルタ(2)から流出してコンデンサ(4)に流入するようになっている。
【0031】
このような構成の加熱処理装置において、飛灰の処理は図4に示す加熱処理装置の場合と同様にして行われる。
【0032】
加熱器(1)における加熱処理のさいに発生した循環ガスは、循環ファン(5)により、ダストフィルタ(2)、コンデンサ(4)および加熱器(1)の間で循環させられ、ダストフィルタ(2)においてダストが除去された後、ダストフィルタ(2)の出口部分(2b)においてアンモニアが分解除去され、さらにコンデンサ(4)で冷却されて加熱器(1)の加熱筒(7)内に戻される。
【0033】
ダストフィルタ(2)のフィルタ部(2a)を通過した循環ガスがアンモニア酸化分解触媒層(30)を通過すると、上記(a)〜(c)の反応によりアンモニアが分解除去される。そして、アンモニアが除去された循環ガスが、その後コンデンサ(4)に流入するので、コンデンサ(4)において循環ガスが間接冷却された場合にも、塩化アンモニウムなどのアンモニウム塩の生成が防止される。
【0034】
飛灰を加熱処理すると、飛灰中に含まれる水分が水蒸気として循環ガス中に排出されるが、循環ガスをコンデンサ(4)で間接冷却することにより、この水蒸気が凝縮分離される。その結果、循環ガス中の水分が安定的に低い状態に維持され、冷却器(6)の冷却筒(12)内での結露トラブルの発生が防止されている。
【0035】
ここで、実施形態1および2の装置におけるアンモニアの分解性能を、分解処理条件とともに、表2に示す。
【0036】
【表2】
【0037】
表2において、AVとは、触媒の単位幾何表面積・単位時間当たりの処理ガス量を意味する。
【0038】
実施形態3
この実施形態は図3に示すものである。図3において、ダストフィルタ(2)のフィルタ部(2a)に、たとえば白金−シリカ−アルミナ系触媒からなるアンモニア酸化分解触(31)が担持されている。
【0039】
このような構成の加熱処理装置において、飛灰の処理は図4に示す加熱処理装置の場合と同様にして行われる。
【0040】
加熱器(1)における加熱処理のさいに発生した循環ガスは、循環ファン(5)により、ダストフィルタ(2)、コンデンサ(4)および加熱器(1)の間で循環させられ、ダストフィルタ(2)においてダストが除去されると同時に、アンモニア酸化分解触媒(31)によりアンモニアが分解除去され、さらにコンデンサ(4)で冷却されて加熱器(1)の加熱筒(7)内に戻される。
【0041】
循環ガスがダストフィルタ(2)のフィルタ部(2a)を通過すると、循環ガス中のダストが除去されるとともに、上記(a)〜(c)の反応により循環ガス中のアンモニアが分解除去される。そして、アンモニアが除去された循環ガスが、その後コンデンサ(4)に流入するので、コンデンサ(4)において循環ガスが間接冷却された場合にも、塩化アンモニウムなどのアンモニウム塩の生成が防止される。
【0042】
飛灰を加熱処理すると、飛灰中に含まれる水分が水蒸気として循環ガス中に排出されるが、循環ガスをコンデンサ(4)で間接冷却することにより、この水蒸気が凝縮分離される。その結果、循環ガス中の水分が安定的に低い状態に維持され、冷却器(6)の冷却筒(12)内での結露トラブルの発生が防止されている。
【0043】
ここで、実施形態3の装置におけるアンモニアの分解性能を、分解処理条件とともに、表3に示す。
【0044】
【表3】
【0045】
上述した実施形態1においては触媒塔(25)とコンデンサ(4)との間、実施形態2および3においてはダストフィルタ(2)とコンデンサ(4)との間に、それぞれ水洗塔(20)を設けておいてもよい。
【0046】
この場合、アンモニアが分解除去された循環ガスは、下端部から水洗塔(20)内に流入する。水洗塔(20)内に流入した循環ガスは、塔(20)上端部から噴き出される多量の水と効率よく接触し、循環ガス中に含まれる水溶性の塩化水素が水により溶解除去されるとともに、循環ガスが増湿冷却(断熱冷却)され、この循環ガスがコンデンサ(4)に流入する。そして、循環ガス中の塩化水素は水洗塔(20)において既に除去されているので、循環ガス中のアンモニアがアンモニア酸化分解触媒により完全に分解されず、微量のアンモニアが循環ガス中に残存していたとしても、コンデンサ(4)において循環ガスが間接冷却された場合、塩化アンモニウムなどのアンモニウム塩の生成が防止される。また、仮に、循環ガス中のアンモニアがアンモニア酸化分解触媒により完全に分解されず、微量のアンモニアが循環ガス中に残存しているとともに、水洗塔(20)を通過した循環ガス中に微量の塩化水素が残存していたとしても、循環ガスは水洗塔(20)において水分飽和状態となっているので、コンデンサ(4)に流入した時点でコンデンサ(4)の伝熱面が凝縮水によって濡れ、塩化アンモニウムなどのアンモニウム塩はこの凝縮水中に溶解する。したがって、アンモニウム塩の析出が防止されて循環ガスは阻害されることなく流れ、その結果加熱処理装置の安全運転が維持される。
【0047】
なお、図1〜図3においては図示を省略したが、水洗塔(20)で噴き出された水は、ドレンタンクに溜められた後、ポンプにより水洗塔(20)に送られて再利用される。また、コンデンサ(4)で発生した凝縮水も、ドレンタンクに溜められた後、ポンプにより水洗塔(20)に送られて再利用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施形態1の飛灰の加熱処理装置の構成を概略的に示す図である。
【図2】 この発明の実施形態2の飛灰の加熱処理装置の構成を概略的に示す図である。
【図3】 この発明の実施形態3の飛灰の加熱処理装置の構成を概略的に示す図である。
【図4】 従来の飛灰の加熱処理装置の構成を概略的に示す図である。
【符号の説明】
(1):加熱器
(2):ダストフィルタ
(2a):フィルタ部
(2b):出口部分
(4):コンデンサ
(25):触媒塔
(26):アンモニア酸化分解触媒層
(30):アンモニア酸化分解触媒層
(31):アンモニア酸化分解触媒
Claims (5)
- 焼却炉から発生した飛灰を加熱する加熱器と、加熱器において飛灰を加熱することにより発生した加熱処理ガスを冷却するコンデンサとを備えており、コンデンサで冷却された加熱処理ガスが加熱器に戻されるようになされている飛灰の加熱処理装置において、
加熱器とコンデンサとの間に、アンモニア酸化分解触媒が設けられている飛灰の加熱処理装置。 - 焼却炉から発生した飛灰を加熱する加熱器と、加熱器において飛灰を加熱することにより発生した加熱処理ガスを冷却するコンデンサとを備えており、コンデンサで冷却された加熱処理ガスが加熱器に戻されるようになされている飛灰の加熱処理装置において、
加熱器とコンデンサとの間に、アンモニア酸化分解触媒および加熱処理ガスを通す水洗塔が、後者が後流側に来るように設けられている飛灰の加熱処理装置。 - 加熱器とコンデンサとの間に、加熱処理ガスを通す触媒塔が設けられ、触媒塔内にアンモニア酸化分解触媒が配されている請求項1または2記載の飛灰の加熱処理装置。
- 加熱器とコンデンサとの間に、加熱処理ガス中のダストを除去するダストフィルタが設けられ、ダストフィルタにおける加熱処理ガスの出口部分にアンモニア酸化分解触媒が設けられている請求項1または2記載の飛灰の加熱処理装置。
- 加熱器とコンデンサとの間に、加熱処理ガス中のダストを除去するダストフィルタが設けられ、ダストフィルタのフィルタ部にアンモニア酸化分解触媒が担持されている請求項1または2記載の飛灰の加熱処理装置。
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