JP4018106B2 - 遠隔励起光ファイバ通信システム - Google Patents
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Description
[第1実施例]
図1及び図2は、本発明第1実施例の遠隔励起光ファイバ通信システムの構成を示している。構成および動作の概略はすでに述べているが、ここでは、主に詳細を述べる。本第1実施例では、利得帯域幅の拡大を図っている。また、本実施例を含めた以下の実施例において、エルビウム添加ファイバを用いているが、他の希土類添加ファイバ(例えば、ツリウム添加ファイバ)でもよい。エルビウム添加ファイバモジュールEDF−M−fおよびEDF−M−bは、おのおの2つのエルビウム添加ファイバを有している。それらはエルビウム添加ファイバモジュールEDF−M−fについてエルビウム添加ファイバEDF−f−sおよびEDF−f−l、エルビウム添加ファイバモジュールEDF−M−bについてエルビウム添加ファイバEDF−b−sおよびEDF−b−lである。一般に、エルビウム添加ファイバの利得帯域には、短波長帯(1.55μm帯)および長波長帯(1.58μm帯)があるが、エルビウム添加ファイバEDF−f−sおよびEDF−b−sは、短波長帯の増幅に用い、エルビウム添加ファイバEDF−f−lおよびEDF−b−lは、長波長帯の増幅に用いている。エルビウム添加ファイバEDF−f−sおよびEDF−b−sと、エルビウム添加ファイバEDF−f−lおよびEDF−b−lの違いは主に長さにあり、エルビウム添加ファイバEDF−f−lおよびEDF−b−lは、エルビウム添加ファイバEDF−f−sおよびEDF−b−sの数倍の長さを有する。例えば、それらのエルビウム添加ファイバはエルビウム添加シリカファイバであり、エルビウム添加ファイバEDF−f−sおよびEDF−b−sの長さは10m、エルビウム添加ファイバEDF−f−lおよびEDF−b−l長さは50mである。
[第1参考例]
図3及び図4は、第1参考例の遠隔励起光ファイバ通信システムの構成を示している。図3(a)が概略図、図4が詳細図である。構成および動作の概略はすでに述べているが、ここでは、主に詳細を述べる。本第1参考例では、利得の安定化を図っている。エルビウム添加ファイバEDF−fおよびEDF−bの前後に、ファイバグレーティング(FG)を設置してエルビウム添加ファイバEDF−fおよびEDF−bをレーザ発振させ、光学的な利得一定制御を行っている。ファイバグレーティングの反射波長はエルビウム添加ファイバの増幅波長域内に設定され、レーザ発振の波長はそのファイバグレーティングの反射波長で決まる。また、ファイバグレーティングは信号光を透過させる。エルビウム添加ファイバEDF−fおよびEDF−bは、それぞれ両端のファイバグレーティングにより、いわゆるファブリーペロー型の共振器でレーザ発振して、利得一定動作を行う。
[第2参考例]
図5は、第2参考例の遠隔励起システムの構成を示している。構成および動作の概略はすでに述べているが、ここでは、主に詳細を述べる。本第2参考例では、利得帯域幅の拡大を図っている。特殊エルビウム添加ファイバは、通常の用途より若干短めの、エルビウム添加テルライトファイバである。その長さの例は、3mである。励起光波長は1470nmと1500nmの2波長である。伝送ファイバ−fおよび伝送ファイバ−bは、1470nmと1500nmの高パワーの励起光で励起され、それら伝送ファイバ内に分布的なラマン利得を与える。また、特殊エルビウム添加ファイバSEDF−fおよびSEDF−bは、伝送ファイバを透過したそれらの励起光で励起され、集中的なSEDF利得を与える。
[第3参考例]
図6は、第3参考例の遠隔励起光ファイバ通信システムの構成を示している。構成および動作の概略はすでに述べているが、ここでは、主に詳細を述べる。本第3参考例では、利得の安定化を図っている。本第4構成における励起光波長は1510nmである。励起光波長が、十分な信号光利得を確保しつつ、信号光波長に近い値になると、入力励起光パワー変動に対する利得変化の割合が小さくなる。信号光帯域は1530−1560nmである。別の励起光波長としては、1500nm、1520nmなどがある。
[第2実施例]
図7は、本発明第2実施例の遠隔励起光ファイバ通信システムの構成の一部を示している。図中、図2(a)と同一部分は同一符号を付してその説明を省略する。すなわち、エルビウム添加ファイバモジュールEDF−M−f部分のみを示している。EDF−M−b部分に関しては同様であり、その他の部分については、前記第1実施例と同じである。本実施例は、前記第1実施例と第1参考例を組み合わせた実施例である。本第2実施例では、利得帯域幅の拡大とともに、利得の安定化を図っている。エルビウム添加ファイバEDF−f−sとEDF−f−sの両端にファイバグレーティングFGを設置して利得一定制御を行いつつ、短波長帯と長波長帯の2波長帯構成を用いて、利得帯域幅の拡大を行っている。従来技術と比べ、明らかに、利得帯域幅の拡大(約2倍)と、利得安定化(利得変動なし)を達成できる。
[第4参考例]
図8は、第4参考例の遠隔励起システムの構成を示している。図中、図3(a)と同一部分は同一符号を付してその説明を省略する。本第4参考例は前記第1参考例に類似しており、ともに前記本発明の第2構成を用いたものである。前記第1参考例では、ファブリーペロー型のレーザ共振器を用いているが、本第4参考例ではリング型のレーザ共振器を用いている。本第4参考例では、利得の安定化を図っている。エルビウム添加ファイバEDF−fおよびEDF−bの前後に、それぞれ対応して信号光とレーザ光の合波器31,32および分波器33,34を設置し、それぞれ対応した合波器31,32および分波器33,34を光ファイバで結んで、前記エルビウム添加ファイバEDF−fまたはEDF−bを含む、リング型のレーザ共振器を構成している。本図では、簡単のため省略したが、発振波長を限定するための波長選択素子等を必要に応じて前記リング内に適宜設置する(文献[4]G. Luo et al., IEEE J. Lightwave Technol., Vol. 16, pp. 527-533, 1998)。レーザ発振動作により、前記エルビウム添加ファイバEDF−fおよびEDF−bの利得が、入力励起光および信号光のパワーに依らず、一定に制御される。
12 受信器または受信側中継器
13 励起光源
14 励起光源
15 合波器
16 合波器
17 電源
18 電源
f 伝送ファイバ
i 伝送ファイバ
b 伝送ファイバ
EDF−M−f エルビウム添加ファイバモジュール
EDF−M−b エルビウム添加ファイバモジュール
Claims (4)
- 波長多重された信号光を出力する送信器または送信側中継器と、前記送信器または送信側中継器からの信号光を入力する受信器または受信側中継器と、前記送信器または送信側中継器と前記受信器または受信側中継器とを接続する各々40km以上の長さを有する複数の伝送ファイバと、前記伝送ファイバの間に設置した、遠隔励起された希土類添加ファイバモジュールと、前記送信器または送信側中継器に隣接して設置した励起光源と、前記励起光源からの励起光と信号光を合波する励起光源合波器を備えた遠隔励起光ファイバ通信システムであって、
前記希土類添加ファイバモジュールが、前方向から入力された光を前記励起光と前記信号光とに分波する励起光分波器と、前記励起光分波器で分波された前記信号光を波長に応じて複数の波長帯に分割する信号光分波器と、前記信号光分波器で複数の波長帯に分割された信号光をそれぞれ入力する複数の希土類添加ファイバと、前記複数の希土類添加ファイバに導かれて増幅された信号光を合波する信号光合波器と、前記励起光分波器が分波した前記励起光を前記希土類添加ファイバの数と同数の光路に分岐する分岐器と、前記信号光分波器と前記希土類添加ファイバとの間の光路または前記希土類添加ファイバと前記信号光合波器との間の光路のいずれかの光路に設置され前記分岐器から出力された励起光を前記希土類添加ファイバの各々に導入する複数の励起光合波器とを備えたことを特徴とする遠隔励起光ファイバ通信システム。 - 波長多重された信号光を出力する送信器または送信側中継器と、前記送信器または送信側中継器からの信号光を入力する受信器または受信側中継器と、前記送信器または送信側中継器と前記受信器または受信側中継器とを接続する各々40km以上の長さを有する複数の伝送ファイバと、前記伝送ファイバの間に設置した、遠隔励起された希土類添加ファイバモジュールと、前記受信器または受信側中継器に隣接して設置した励起光源と、前記励起光源からの励起光と信号光を合波する励起光源合波器を備えた遠隔励起光ファイバ通信システムであって、
前記希土類添加ファイバモジュールが、前方向から入力された前記信号光を波長に応じて複数の波長帯に分割する信号光分波器と、前記信号光分波器で複数の波長帯に分割された信号光をそれぞれ入力する複数の希土類添加ファイバと、前記複数の希土類添加ファイバに導かれて増幅された信号光を合波する信号光合波器と、前記信号光合波器の後段に配置され後方向から入力された前記励起光を信号光と分波する励起光分波器と、前記励起光分波器が分波した前記励起光を前記希土類添加ファイバの数と同数の光路に分岐する分岐器と、前記信号光分波器と前記希土類添加ファイバとの間の光路または前記希土類添加ファイバと前記信号光合波器との間の光路のいずれかの光路に設置され前記分岐器から出力された励起光を前記希土類添加ファイバの各々に導入する複数の励起光合波器とを備えたことを特徴とする遠隔励起光ファイバ通信システム。 - 波長多重された信号光を出力する送信器または送信側中継器と、前記送信器または送信側中継器からの信号光を入力する受信器または受信側中継器と、前記送信器または送信側中継器と前記受信器または受信側中継器とを接続する各々40km以上の長さを有する複数の伝送ファイバと、前記伝送ファイバの間に設置した、遠隔励起された希土類添加ファイバモジュールと、前記送信器または送信側中継器に隣接して設置した励起光源と、前記励起光源からの励起光と信号光を合波する励起光源合波器を備えた遠隔励起光ファイバ通信システムであって、
前記希土類添加ファイバモジュールが、前方向から入力された光を前記励起光と前記信号光とに分波する励起光分波器と、前記励起光分波器で分波された前記信号光を波長に応じて複数の波長帯に分割する信号光分波器と、前記信号光分波器で複数の波長帯に分割された信号光をそれぞれ入力する複数の希土類添加ファイバと、前記複数の希土類添加ファイバに導かれて増幅された信号光を合波する信号光合波器と、前記励起光分波器が分波した前記励起光を前記希土類添加ファイバの数と同数の光路に分岐する分岐器と、前記信号光分波器と前記希土類添加ファイバとの間の光路または前記希土類添加ファイバと前記信号光合波器との間の光路のいずれかの光路に設置され前記分岐器から出力された励起光を前記希土類添加ファイバの各々に導入する複数の励起光合波器とを備え、さらに前記各希土類添加ファイバの両端に各希土類添加ファイバに導かれた信号光を透過する反射素子を備えたことを特徴とする遠隔励起光ファイバ通信システム。 - 波長多重された信号光を出力する送信器または送信側中継器と、前記送信器または送信側中継器からの信号光を入力する受信器または受信側中継器と、前記送信器または送信側中継器と前記受信器または受信側中継器とを接続する各々40km以上の長さを有する複数の伝送ファイバと、前記伝送ファイバの間に設置した、遠隔励起された希土類添加ファイバモジュールと、前記受信器または受信側中継器に隣接して設置した励起光源と、前記励起光源からの励起光と信号光を合波する励起光源合波器を備えた遠隔励起光ファイバ通信システムであって、
前記希土類添加ファイバモジュールが、前方向から入力された前記信号光を波長に応じて複数の波長帯に分割する信号光分波器と、前記信号光分波器で複数の波長帯に分割された信号光をそれぞれ入力する複数の希土類添加ファイバと、前記複数の希土類添加ファイバに導かれて増幅された信号光を合波する信号光合波器と、前記信号光合波器の後段に配置され後方向から入力された前記励起光を信号光と分波する励起光分波器と、前記励起光分波器が分波した前記励起光を前記希土類添加ファイバの数と同数の光路に分岐する分岐器と、前記信号光分波器と前記希土類添加ファイバとの間の光路または前記希土類添加ファイバと前記信号光合波器との間の光路のいずれかの光路に設置され前記分岐器から出力された励起光を前記希土類添加ファイバの各々に導入する複数の励起光合波器とを備え、さらに前記各希土類添加ファイバの両端に各希土類添加ファイバに導かれた信号光を透過する反射素子を備えたことを特徴とする遠隔励起光ファイバ通信システム。
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