JP4017377B2 - 切削工具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の目的】
この発明は、旋盤やフライス盤、マシニングセンター等の工作機械を使用した切削加工における治具に関するものであって、特に、切削加工工数を削減し、工具刃物の耐久性を高めると共に、メンテナンス性を向上させて、切削加工を効率化することができる新規な構造からなる切削工具、およびそれを使用した新規な切削加工方法を提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】
我が国における機械製造業は、精密な製品を如何に低価格で生産できるか、あるいはまた多様な製品を同一の生産ライン上で効率的に生産するための方策等といった課題を日夜追求し、マシニングセンターやターニングセンター、NC工作機械等を有するFMS(フレキシブル・マニュファクチュアリング・システム)を駆使すること等によって諸外国に比較して高価になった人件費の削減や、作業効率の向上および不良率の削減へ向けて弛まぬ努力が行なわれている。
【0003】
あらゆる方向から加工精度の向上や加工工数の削減の見直しを行い、無人化して24時間稼働可能な生産体制を組むことによって製品の単価を低く抑えるよう工夫しているが、さらに付加価値の高い高級製品をフル生産しようとすれば、一個の素材から多数個取りできるような加工手順や、複数個を同時加工できるようにして加工対象物のパレットへの脱着作業性を向上するといった段取り作業を効率化することも重要になる外、複合的な加工や特殊形状の加工を実現可能とする治具の利用等を検討する必要がある。
【0004】
例えば、図5の従来型の中ぐり用工具の斜視図に示すように、一般的な中ぐり加工用の工具は、その工具本体1の先端部に、直径方向に向けた工具固着用の段差部72を形成し、この段差部72に対して、切れ刃先端を同工具本体1の外周面から突出するよう添着したバイト7の柄部71を鑞付け、または溶接等によって一体に固着したものであり、強固な構造によって精度の高い加工が可能なものとしている。そしてバイト7の切れ刃が磨耗した場合には、バイト7の研磨作業を行わなければならないが、工具本体1にバイト7が固着、一体化されているため研磨を行う毎に、工具本体1の中心からバイト7の切れ刃先までの寸法が変化してしまうので、その都度工作機械へのプリセッティングを実施しなければならないのは勿論である外、バイト7切れ刃の全量が磨耗して使用不能となったときには、大掛かりな交換加工を行うか、工具本体1自体を新たに製造しなければならず、メンテナンスや交換の費用が嵩むものであった。
【0005】
こうしたメンテナンス作業の効率化を図るものとして、工具本体1の先端側に、比較的小型のバイトまたはスローアウェイチップ、あるいはスローアウェイチップを装着した比較的小型のバイトを脱着可能に装着、固定することのできる図示しない中ぐり用工具が既に開発されているが、このようにメンテナンス性を改良した中ぐり用工具であっても、内歯車のように円筒内周壁面に沿って複数条の溝を形成しなければならない加工の場合には、中ぐり用工具を軸心方向に一往復させることによって一条の溝しか切削できないものであり、切削加工の工数を削減できるものではなかった。
【0006】
この発明は、以上のように従前までの中ぐり用工具は、切れ刃を交換可能な構造に改良することにより、保守管理に要する工数や費用を削減することができたが、複数条の溝を平行状に切削するような場合には、溝の一条毎に切削加工を繰り返さなければならず、多大な加工時間を要するばかりでなく、切れ刃の往復移動回数の増加は、加工精度を低下させる上、切れ刃を短時間の中に磨耗させてしまうという欠点をもっており、これまで長期に渡って加工工数の削減と長時間に渡る無人化とを阻まれてきたという事情に疑問を抱き、耐摩耗性とメンテナンス性とを向上させると共に、加工工数を格段に削減できる切削加工を実現することはできないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な構造の切削工具、およびそれを使用した新規な切削加工方法を実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
【0007】
【発明の構成】
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明に包含される切削工具は、基本的に次のような構成から成り立っている。 即ち、基端側をシャンク部、先端側をバイトホルダー部とする工具本体の、当該バイトホルダー部外周面であって工具本体軸心に平行する直線上において先端から所定間隔置きとなる複数箇所の夫々から、工具本体軸心方向に向けて有底状のバイト装着穴を穿設、開口する一方、該バイト装着穴開口方向と反対側となる当該バイトホルダー部外周面からは、夫々のバイト装着穴の底部に達するようにしてバイト刃先の突出量調整用の微調整機構を組み込むと共に、各バイト装着穴軸心に略直交する方向となる当該バイトホルダー部外周面からは、夫々バイト装着穴に装着したバイト側面適所方向に出没してバイトの取り着け固定および取り外し操作可能とする固定機構を設けてなる如くした構成を要旨とする切削工具である。
【0008】
この基本的な構成からなる切削工具を、より具体的なものとして示すと、基端側をシャンク部、先端側をバイトホルダー部とする工具本体の、当該バイトホルダー部外周面であって工具本体軸心に平行する直線上において先端から所定間隔置きとなる複数箇所の夫々から、工具本体軸心方向に向けて有底状のバイト装着穴を穿設、開口する一方、該バイト装着穴開口方向と反対側となる当該バイトホルダー部外周面からは、夫々のバイト装着穴の底部に達する微調整ネジ孔を穿設し、バイト刃先の突出量調整用の微調整用六角穴付き止めネジを進退自在に螺挿すると共に、各バイト装着穴軸心に略直交する方向となる当該バイトホルダー部外周面から固定ネジ孔を穿設した上、各固定ネジ孔には、夫々バイト装着穴に装着したバイト側面適所方向に出没してバイトの取り着け固定および取り外し操作を可能とするよう、固定用六角穴付き止めネジを螺着してなる構成の切削工具ということができる。
【0009】
さらに具体的には、基端側をシャンク部、先端側を円形または多角形の軸方向断面形のバイトホルダー部とする工具本体の、当該バイトホルダー部外周面であって工具本体軸心に平行する一直線上において先端から所定間隔置きとなる複数箇所の夫々から、工具本体軸心方向に向けて有底状のバイト装着穴を穿設、開口して、各バイト装着穴の夫々に、切れ刃スクイ面に一致する柄部側面を切削運動方向に直交する平面状に仕上げたバイトの柄部側から装着する一方、該バイト装着穴開口方向と反対側となる当該バイトホルダー部外周面からは、夫々のバイト装着穴の底部に達する微調整ネジ孔を穿設し、バイト刃先の突出量調整用の微調整用六角穴付き止めネジを進退自在に螺挿すると共に、バイトの切削運動方向に平行であって各バイト装着穴に夫々直交する方向となる当該バイトホルダー部外周面から固定ネジ孔を穿設した上、各固定ネジ孔には、先端面をそれ自体の軸心に直交するよう形成し、夫々バイト装着穴に装着したバイト側面適所方向に出没してバイトの取り着け固定および取り外し操作を可能とする、固定用六角穴付き止めネジを螺着してなるものとした切削工具であるということができる。
【0010】
シャンク部は、複数本のバイトを装着したバイトホルダー部を各種工作機構の主軸やチャック部、刃物台等の適所に適宜装着可能とする機能を果たすものであり、工具用ホルダーを介するか、あるいは直接工作機械に装着可能なシャンク構造をもつよう形成しなければならず、末端側が縮径する略円錐形のテーパ型もしくは円筒状のストレート型のものとすべきであって、工具用ホルダーに装着する場合には、チャッキング式やサイドロック式、コレットやスリーブ、ソケット等の各種アダプターを介して取り付ける構造とすることも可能であり、工具用ホルダー部を一体に形成したものとする場合には、末端部に工作機械主軸への脱着を可能とするプルスタッドボルトを一体または着脱自在な別体に設けたものとすることできる外、末端側からバイトホルダー側へ連通して、切削油を供給可能とするオイルホールを設けたものとすることが可能である。
【0011】
バイトホルダー部は、シャンク部の先端側に複数本のバイトを所望する配置個所に脱着自在に取り付け可能に支持する機能を果たすものであって、装着されたバイトの切れ刃先端部を所望する突出量に調節できると共に、切削中に振動や異音等が生じないよう充分な強度に固定できる構造としなければならず、複数のバイト装着位置の夫々に、バイトの柄部全体を装着できる上、バイト切れ刃の突出量を微調整できる微調整機構や、バイトを強固に固定できる固定機構等を設けた複数のバイト装着穴を形成したものとすべきであり、さらにシャンク部側から内部を連通し、各バイト装着穴の底面側に通じるオイルホールを設けて、バイト切れ刃の根元付近から切れ刃先に向けて切削油を強制的に供給できるように構成したものとすることが可能である外、基端部にネジ結合部を設けて、シャンク部に対して着脱、交換可能な構造とすることもできる。
【0012】
バイト装着穴は、バイトの柄部を挿入状に装着すると共に、バイトの切れ刃基端側から先端側に向けて進退移動させて、バイトの突出量を調整できる上、微調整が施された切れ刃突出量の位置にて、バイト柄部を強固に仮固定状とすることを可能とする機能を果たすものであり、バイトホルダー部の外周壁面から、所望する角度で円柱状または楕円状に穿設されて、柄部外周壁面の少なくとも一部が、バイト装着穴の内径よりも僅かに小さい外径寸法に設定した略円柱型の柄部を有するバイトを装着したものとすることが可能である外、例えば四角柱あるいは五角柱形等の多角形柱状に穿設されて、柄部外周壁面が、バイト装着穴よりも僅かに小さい外形寸法に設定した四角柱型あるいは五角柱形等の多角形柱状に形成した柄部を有するバイトを装着可能な構造とすることができる。
【0013】
バイトは、バイトホルダー部に複数形成されたバイト装着穴の夫々に装着、固定されて加工対象物に切削加工を加える機能を果たすものであり、バイト装着穴に装着可能な柄部と、この柄部に一体または着脱自在な別体に形成された切れ刃を設けたものとしなければならず、切れ刃先端部側の切削運動方向の断面形状を、切削する溝部の形状と一致するか、または切削する溝部の形状よりも僅かに幅狭な形状とするよう形成して、バイトホルダー部に装着された全てのバイトが、一斉に複数条の溝部を切削加工できるように形成、配置したものとすべきであり、炭素工具鋼、特殊工具鋼、高速度工具鋼、超硬合金、ダイヤモンドおよびセラミック等の各種素材から適宜選択された切れ刃を、柄部に一体に設けたもの、あるいは、スローアウェイチップ型の切れ刃を柄部に脱着可能に取着したものとすることができ、切れ刃のスクイ角や逃げ角等の各部寸法については、加工対象物の素材や形状に応じて適宜設定することができる。
【0014】
微調整機構は、バイト装着穴に装着されたバイトの切れ刃先端の突出量を微調整可能とする機能を果たすものであり、バイト装着穴の底面もしくは内周壁面に設けられて、バイト装着穴に装着されたバイトを出没方向に移動、調節できるものとしなければならず、例えばバイトホルダー部の外周壁面に一部を露出するよう配置、内蔵されたダイヤルや摺動摘み等を操作することにより、昇降操作可能な昇降板をバイト装着穴の底部に設けたものとすることが可能である外、バイト装着穴開口方向とは反対側となる当該バイトホルダー部外周面から、夫々のバイト装着穴の底部に達する微調整ネジ孔を穿設し、バイト刃先の突出量調整用のネジを進退自在に螺挿した構造とすることができ、頭部を有するネジの替わりに、バイトホルダー部外周面からの突出をなくすことができる微調整用六角穴付き止めネジを装着したものとするのが望ましい。
【0015】
固定機構は、バイト装着穴に装着されたバイトの柄部を、バイトホルダー部に対して切削加工に耐えるに充分な強度で強固に固定すると共に、バイトの脱着を可能とする機能を果たすものであり、バイト装着穴を二分割するようにバイトホルダー部を縦割り状に分解可能として、複数組のボルト・ナットによってバイトを各バイト装着穴内に挟み込み固定する構造とすることができるが、バイトホルダー部をできるだけ細くすると共に充分な強度を確保するには、バイト装着穴の周壁面の略全周を閉鎖状として、バイト柄部の殆どを抱持するものとし、バイト装着穴に装着したバイト側面適所方向に固定ネジ孔を穿孔し、これにボルトを螺挿、出没してバイト柄部を挟着状に固定および取り外し可能とするのが望ましく、頭部をもたない固定用六角穴付き止めネジを用いれば、バイトホルダー部外周への不要な突出部を無くすことができるものとなる。
【0016】
【関連する発明】
上記した切削工具に関連して、この発明にはその切削工具を使用した切削加工方法も包含しており、その構成の要旨は、基本的に次のとおりのものである。即ち、隣接するバイト装着穴同士の中心間隔を、切削する溝部間のピッチ寸法に一致させると共に、各バイト切れ刃形状を、切削する溝部形状と略同一のものとして、加工対象物の平板面、柱状外周面、筒状内周面等の加工面に対して、平行状に配置させた工具本体のバイトホルダー部を、所定量切り込ませると共に、該加工面に沿って所定速度で移動させて、同加工面に複数条の溝部を同時に転写、刻設する如く切削するようにした構成を要旨とする、上記この発明の基本を成す切削工具を使用した切削加工方法である。
【0017】
さらに、具体的な構成のものとして示すならば、隣接するバイト装着穴同士の中心間隔を、切削する歯車溝部間のピッチ寸法に一致させると共に、各バイト切れ刃形状を、切削する歯車溝部形状と略同一のものとして、加工対象物の所定直径に予め穿設された円形の下孔に、軸心を平行状且つ偏心させて配置した工具本体のバイトホルダー部を、軸心方向先端側へ所定速度で相対的に前進移動させると同時に、同工具本体軸心回りに相対的に自転運動させて、一度の前進工程で先端側のバイト刃先から順次切り込み、下孔内壁に複数の歯車溝部を転写、刻設する如く切削するものとしながら、工具本体が下孔内壁に沿って相対的に公転移動するように制御し、全てのバイト刃先が前進して複数の歯車溝部を切削した後に、工具本体を軸心方向基端側へ干渉しないよう引き抜いて、下孔内壁に沿って切り込み方向および下孔周回り方向に適宜送り移動させながら再度同様の切削を繰り返し、次第に下孔内壁の全周に渡って所望の歯丈寸法分切り込むよう制御することにより、当初円形であった下孔内壁に所定ピッチ毎に歯形を残存させて内歯車を加工するようにした切削加工方法であるということができる。
【0018】
また、より具体的には、隣接するバイト装着穴同士の中心間隔を、切削する歯車溝部間のピッチ寸法に一致させると共に、各バイト切れ刃形状を、切削する歯車溝部形状と略同一のものとして、加工対象物の所定直径に予め穿設された円柱形の外周壁に、軸心を平行状に配置した工具本体のバイトホルダー部を、軸心方向先端側へ所定速度で相対的に前進移動させると同時に、同工具本体軸心回りに相対的に自転運動させて、一度の前進工程で先端側のバイト刃先から順次切り込み、加工対象物外周壁に複数の歯車溝部を転写、刻設する如く切削するものとしながら、バイトホルダー部が加工対象物外周壁に沿って相対的に公転移動するように制御し、全てのバイト刃先が前進して複数の歯車溝部を切削した後に、工具本体を軸心方向基端側へ干渉しないよう後退させて、加工対象物外周壁に沿って切り込み方向および外周回り方向に適宜送り移動させながら再度同様の切削を繰り返し、次第に加工対象物の全周に渡って所望の歯丈寸法分切り込むよう制御することにより、当初円柱形であった外壁に所定ピッチ毎に歯形を残存させて、はすば歯車やネジ歯車等を加工するようにした切削加工方法となる。
【0019】
さらに、この発明の切削加工方法には、隣接するバイト装着穴同士の中心間隔を、切削するネジ谷部間のピッチ寸法に一致させると共に、各バイト切れ刃形状を、切削するネジ谷部形状と略同一のものとして、加工対象物の所定直径に予め穿設された円形の下孔に、軸心を平行状且つ偏心させて配置した工具本体のバイトホルダー部を、軸心方向先端側へ所定速度で相対的に前進移動させると同時に、同工具本体軸心回りに相対的に自転運動させて、一度の前進工程で先端側のバイト刃先から順次切り込み、下孔内壁に複数のネジ谷部を転写、刻設する如く切削するものとしながら、工具本体が下孔内壁に沿って相対的に公転移動するように制御し、全てのバイト刃先が前進して複数のネジ谷部を切削した後に、工具本体を軸心方向基端側へ干渉しないよう引き抜いて、下孔内壁に沿って切り込み方向および下孔周回り方向に適宜送り移動させながら再度同様の切削を繰り返し、次第に下孔内壁の全周に渡って所望のネジ山高さ寸法分切り込むよう制御することにより、当初円形の下孔内壁を所定ピッチ毎にネジ山として残した多条雌ネジに加工するよう構成してなる切削加工方法を包含している。
【0020】
同様に、隣接するバイト装着穴同士の間隔を、切削する螺旋状溝間の間隔寸法に一致させると共に、各バイト切れ刃形状を、切削する螺旋状溝部形状と略同じ形状のものとして、予め所定直径の円筒体に加工された鏡筒内に、軸心を平行状且つ偏心させて配置した工具本体のバイトホルダー部を、軸心方向先端側へ所定速度で相対的に前進移動させると同時に、同工具本体軸心回りに相対的に自転運動させて、一度の前進工程で先端側のバイト刃先から順次切り込み、鏡筒内周壁面に複数の螺旋状溝部を転写、刻設する如く切削するものとしながら、工具本体が鏡筒内壁に沿って相対的に公転移動するように制御し、全てのバイト刃先が前進して複数の螺旋状溝部を切削した後に、工具本体を軸心方向基端側へ干渉しないよう引き抜いて、鏡筒内壁に沿って切り込み方向および鏡筒周回り方向に適宜送り移動させながら再度同様の切削を繰り返し、次第に鏡筒周面に渡って所望の溝深さ寸法分切り込むことにより、当初の円筒形鏡筒内周壁の一部に複数条の螺旋状溝部を刻設して光学用ズーム鏡筒を加工するようにした切削加工方法も包含されている。
【0021】
この発明の切削工具を使用した切削加工方法によれば、上記はすば歯車やネジ歯車、多条雌ネジ、光学用ズーム鏡筒等の外にも、バイトの取り付け角度や切れ刃の形状および突出量等を適宜設定し、切削送りの方向や速度、切り込み量を適正に制御することにより、平歯車、やまば歯車、扇形歯車、ウォームとウォームホィール、ラック、はすばラック、丸棒ラック等の各種歯車や歯車装置、および内向ウォームや変形ネジ歯車等の変形歯車、スプラインやキー溝、あるいはギアポンプ回転子やトロコイドポンプのインナーローターやアウターローター等も製造することが可能となる外、全てのバイトのスクイ面をバイトホルダー部の先端側に向けて、先端側から基端側へ順次バイトの突出量を増加するよう調整することにより、バイトホルダー部を先端側へ向けて一度前進移動させるだけで、複数回の切り込みを行ったのと同等の溝加工を行うことが可能となり、さらに、先端側の隣接する切れ刃同士の突出量差を大きく、基端側の隣接する切れ刃同士の突出量差を次第に小さく設定することにより、一度の前進移動によって粗削りから仕上げ削りまでを行うことができるように構成することもできる。
【0022】
また、バイト突出量の位置決めのための専用ゲージを製作すれば、工具本体の何れかの基準位置に該専用ゲージの一部を接合させて、各バイト装着穴に装着されたバイトの先端を同専用ゲージの位置合わせ部分に当接させるようにした上、固定機構を締め付けて固定すれば、特別な計測器を使用した位置合わせ作業やバイトの研磨等による調整といった難しい作業の一切が不要となり、段取り工数を格段に簡略化することができるようにすることも可能である。
以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
【0023】
【実施例】
図1の切削工具を使用した切削加工状態の斜視図、図2の切削工具の分解斜視図、図2の切削工具の軸方向断面図、および図4のバイトホルダー部の径方向断面図に示される事例は、8枚歯の内向きはすば歯車を切削加工するのに最適なバイトホルダー部に4本のバイトを装着した基本的構成からなるこの発明に包含される切削工具における代表的な一実施例を示すものである。
【0024】
当該切削工具は、図示しない工具用ホルダに脱着可能に装着、固定できる円柱状のシャンク部11を有し、位置決め用環状鍔部12を境として該シャンク部11と同心状に延伸され、切削加工の対象である、はすば歯車の歯先円直径よりも充分に小さな外形寸法に設定された円柱状のバイトホルダー部2を形成してなる工具本体1からなり、該バイトホルダー部2は、その先端側から基端側にかけて4つの同一構造のバイト装着穴21,21,……が、互いに切削加工の対象である、はすば歯車のピッチ寸法間隔を隔てた位置に中心を配置した円柱状の有底穴形に穿設、開口されており、各バイト装着穴21,21,……内の底面には夫々、図3中に示すように開口側とは反対側となるバイトホルダー部2外周壁面に、バイト装着穴21の直径よりも小さな直径に開口するよう、バイト装着穴21に同心状の配置となるよう貫通した微調整ネジ孔41,41,……を穿設し、各微調整ネジ孔41,41,……のバイトホルダー部2外周壁面側の端部には、略同心状の座ぐり穴43,43,……を夫々形成した上、先端を軸心に垂直状に仕上げてなる微調整用六角穴付き止めネジ42,42,……を螺挿したものとして、微調整ネジ孔41,41,……および微調整用六角穴付き止めネジ42,42,……からなる微調整機構4を設けたものとなっている。
【0025】
また、バイトホルダー部2の軸心に対して先端側45゜の方向から、夫々のバイト装着穴21,21,……中途部の中心に向けて固定ネジ孔51,51,……を穿設し、各固定ネジ孔51,51,……のバイトホルダー部2外周壁面側端部に、略同心状の座ぐり穴53,53,……を形成した上、先端を軸心に垂直な平面状に仕上げた固定用六角穴付き止めネジ52,52,……を螺挿して、固定機構5を形成したものとしている。
【0026】
さらに、バイトホルダー部2の先端は、最先端に位置する固定ネジ孔51を設けた先端面外周縁部を軸心に対して略45゜の角度に面取りして、先端側の断面形状を小型化したものとした上、該バイトホルダー部2外周壁面の各バイト装着穴21,21,……の軸心に対して先端側45゜に相当する方向の開口縁部付近には、切削によって発生する切り屑の排除を案内可能な切り屑排除用溝部22,22,……を形成したものとなっている。
【0027】
バイト3は、その先端側に、切削運動方向の投影形状、すなわちがスクイ面の切削方向の断面形状が、切削加工の対象である、はすば歯車の歯溝形状に一致するよう形成され、切削対象となる材質に応じたスクイ角および逃げ角に設定された切れ刃31を有すると共に、基端側をバイト装着穴21の内径よりも僅かに小さい外径寸法に設定した略円柱型であって、柄部の切削運動方向に面する外周壁面が切削運動方向に直交する位置決め平面33に仕上げられた柄部32に形成し、バイト装着穴21,21,……の夫々に装着可能なものとしている。
なお、切れ刃31の幅寸法を、切削する溝部形状の幅寸法よりも僅かに狭く設定して、切削の際の送り操作によって所望の溝幅に加工できるよう構成したものとすることも可能である。
【0028】
【作用】
以上のとおりの構成からなるこの発明の切削工具は、切削加工を開始する前の組立て、調整工程において、図2中の工具本体1のシャンク部11を工具ホルダーまたは治具等に装着して垂直状、望ましくはバイト装着穴21,21,……の開口を鉛直上方に向けるようバイトホルダー部2を水平状に固定し、各バイト装着穴21,21,……の1つずつにバイト3の柄部32を装着した上、バイト切れ刃31の突出量を棒ゲージ、ブロックゲージ、ダイヤルゲージ、三次元測定器等を使用した機械的測定法、または顕微鏡や投影機等を使用した光学的測定法、抵抗の変化や静電容量の変化を測定する電気的測定法あるいはその他の測定法を適宜用いて位置決め目標を決定しながら、図3中に示すように、微調整機構4の微調整ネジ孔41を六角レンチを使用して螺合、螺解方向へ回動することにより、バイト装着穴21に対してバイト3を細かく出没移動させて所望の突出量に調節した後に、固定機構5の固定用六角穴付き止めネジ52を固定ネジ孔51に螺着し、該固定用六角穴付き止めネジ52の平面状に仕上げられた先端面が、バイト3柄部32の位置決め平面33に当接して、切れ刃31スクイ面の向きを強制的にバイトホルダー部2の軸心に対して45゜の角度方向に向けて固定する。
【0029】
同様にして4本のバイト3,3,……の全てを、各バイト装着穴21,21,……に装着、位置決めして確りと締め付け固定した工具本体1は、シャンク部11を図示しない工具ホルダーに装着し、さらに図示しないマシニングセンターやターニングセンター等の工具格納機構部に格納して、既に計測済みの工具寸法か、あるいはツールプリセッター等によって測定した工具寸法に基づいてツールプリセッティングを行うと共に、切削加工プログラム等をコンピュータ入力し、切削加工の設定を行うこととなる。また、加工精度に応じて、切れ刃31,31,……の精度や、切り込み突出量等が異なる基本的に同一構造の粗削り用の工具本体1と、仕上げ用の工具本体1とを併用して切削することが可能である。
【0030】
NC旋盤を使用するかまたは前工程でボーリング加工する等して、既に歯先円直径の下孔61を穿設し、短筒形円環状に形成された加工対象物6をパレットあるいは専用の治具に位置決め、固定して前記工作機械のパレット格納機構部に供給し、加工対象物6の位置を認識するのに必要な情報をコンピュータ入力して、切削加工プログラムを実行すれば、図1中に示すように、図示しない工作機械に設けられたパレットチェンジャーが、加工対象物6を取り付けたパレットを、パレット格納機構部から自動的に取り出して工作機械の主軸に対峙させると共に、該工作機械のツールチェンジャーが、工具格納機構部に格納された粗削り用の工具本体1を選択して主軸に取り付けた上、加工対象物6および工具本体1の正確な位置を検知認識して、該加工対象物6の下孔61に、工具本体1のバイトホルダー部2を、その軸心が平行状且つ偏心した状態の配置とするよう移動させ、バイトホルダー部2を、軸心方向先端側へ所定速度で相対的に前進移動させると同時に、同工具本体1軸心回りに相対的に自転運動させて、一度の前進工程で先端側のバイト3の切れ刃31から順次切り込み、下孔61内壁に複数の歯車溝部62,62,……を転写、刻設する如く切削するものとしながら、工具本体1を下孔61内壁に沿って相対的に公転移動させる。
【0031】
全てのバイト3の切れ刃31,31,……が前進して下孔61内壁の半周分に4個の歯車溝部62,62,……を等ピッチ間隔で切削した後に、工具本体1を軸心方向基端側へ干渉しないよう引き抜いて、切り込みを加えて同様の粗削り加工を繰り返した後に、下孔61内壁に沿って周回り方向に半周分送り移動させ、再度同様の粗削り加工を施して下孔61の全周に合計8個の歯車溝部62,62,……を粗削り加工したものとする。
【0032】
粗削りを終えた後に、ツールチェンジャーが仕上げ用の工具本体1に交換して、加工対象物6下孔61に、軸心が平行状且つ偏心させた配置とするようバイトホルダー部2を移動させた上、切り込み量を少なめにして前記粗削りのときと略同様に、バイトホルダー部2を、先端側へ所定速度で相対的に前進させると同時に、同工具本体1軸心回りに相対的に自転運動させて、一度の前進工程で先端側のバイト3の切れ刃31から順次切り込み、下孔61内壁に複数の歯車溝部62,62,……を転写、刻設し、最終的に所望の歯丈寸法分切り込むようにしながら、工具本体1を下孔61内壁に沿って相対的に公転移動させ、全てのバイト3の切れ刃31,31,……が前進して下孔61内壁の半周分に4個の歯車溝部62,62,……を等ピッチ間隔で仕上げ切削した後に、工具本体1を軸心方向基端側へ干渉しないよう引き抜いて、下孔61内壁に沿って周回り方向に半周分送り移動させ、再度同様の仕上げ切削を施し、下孔61全周の合計8個の歯車溝部62,62,……を仕上げ切削して、加工対象物6の下孔6の全周に合計8個の精密な歯部63,63,……を残存させて内歯車6に仕上げる。
【0033】
また、バイトホルダー部2先端面外周側の固定ネジ孔51を加工した45゜の面取り部は、工具本体1が移動する際の干渉を阻止するものとなり、バイトホルダー部2の各切り屑排除用溝部22,22,……は、バイト3,3,……の各切れ刃31スクイ面から図示しない切り屑を速やかに排除するものとなる。
【0034】
そしてまた、図4中に矢印で示す角度範囲θの何れかに固定ネジ孔51,51,……を穿孔することが可能であり、さらに1個のバイト装着穴21に対して、2箇所以上の固定ネジ孔51,51,……を穿孔し、バイト3の切れ刃31の向きを所望位置に調整して、固定できるように形成したものとすることも可能である外、全てのバイト3,3,……の切れ刃31,31,……スクイ面をバイトホルダー部2の先端側に向けると共に、先端側のバイト3を低く、基端側に向かう従って高く突出するよう突出量を調整して固定すれば、バイトホルダー部2を先端側に向けて移動する際にキー溝やスプライン等のような溝を切削加工できるものとすることができ、また、これとは逆向きにバイトを固定することにより、バイトホルダー部2を基端側に向けて引き抜き移動して切削できるように構成することが可能であり、さらに、バイトホルダー部2の軸心に直交する接線方向にバイト3,3,……切れ刃31,31,……のスクイ面を向けるように設定すれば、捩れをもたない平歯車や丸棒ラック等を加工することも可能となる。
【0035】
【効果】
以上のとおり、この発明の切削工具によれば、バイトホルダー部の外周壁面に対して、工具本体の軸心に平行する直線上に、所定間隔を隔てて複数個のバイト装着穴を配置するよう穿孔したという比較的簡素な構造とすることができるので製造工数が少なく、一般的な旋盤やフライス盤等によって要所各部を精度良く加工し易いという特徴が得られる上、微調整機構を複数のバイト装着穴の夫々に設けてあることから、装着された各バイト毎の突出量を自在に微調整することができ、しかも固定機構によって複数本のバイトを個々に脱着、交換可能にしてあって、破損や磨耗の発生したバイトを個別に交換することが可能となり、日常的なメンテナンスや修理を簡便に行うことができると共に、工具本体を長期に渡って使用できるという秀れた効果を発揮できるものとなる。
【0036】
さらに、この発明の切削工具を使用した切削加工方法によれば、前述のように構造が簡素で比較的容易に製造可能な切削工具を使用しているにも拘らず、正確なピッチ寸法毎に穿設された複数のバイト装着穴に、加工する溝形状に一致もしくは僅かに幅狭く形成した切れ刃を有する複数のバイトを夫々装着し、位置決め固定してあることから、従前までの一個のバイトを装着した切削工具では、一溝毎に加工を進めなければならず、切削工具の送り移動や切り込み移動に多大な工数を費やす工程となっていたものが、複数のバイトによって同時に複数条の溝を切削することを可能とし、装着したバイトの本数に応じて作業効率を格段に高めることができる上、このような複数条の溝を、平板型外周壁、円柱型外周壁または円筒型内周壁等、素材の形状を問わず、現在一般的に使用されているNC工作機械やマシニングセンター等を使用して、効率的且つ高精度に加工できるという大きな特徴が得られるものである。
【0037】
特に、実施例に説明した切削工具は、上記した特徴に加え、微調整機構4をバイトホルダー部2のバイト装着穴21の底部から、該バイト装着穴21の開口部とは反対側となるバイトホルダー部2外周壁面に貫通する微調整ネジ孔41と、該微調整ネジ孔41に螺挿された微調整用六角穴付き止めネジ42とから形成してあり、さらに、固定機構5をバイト装着穴軸心に略直交する固定ネジ孔51、およびこの固定ネジ孔51に螺着された固定用六角穴付き止めネジ52から形成したものとして、各バイト装着穴21,21,……に装着されたバイト3,3,……の突出量を、六角レンチによって簡便に調整して固定することができると共に、各ネジ42,42,……,52,52,……から、ボルト頭部のような突出部分を無くして工具本体1を小型化したので、工具本体1外部からの不用意な干渉を受け難くし、セッティングの狂いを極力防止できるようになるという利点が得られるものとなっている。
【0038】
また、バイト装着穴21を円柱状に穿設すると共に、固定ネジ孔51の軸心方向を、バイト装着孔21に装着されたバイト3の切削運動方向に一致させ、しかもバイト3の柄部32の切れ刃31スクイ面と同じ側面部を位置決め平面33とするよう形成する一方、固定ネジ孔51の先端をその軸心に直交する平面に仕上げたものとして、該バイト装着穴21内に装着したバイト3の柄部32の位置決め平面33に先端面を当接させるように固定ネジ孔51を締め付けたものとすれば、固定ネジ孔51による押圧力を受けたバイト3は、その切れ刃31スクイ面が、自動的に切削運動方向に向けて固定されることとなり、煩わしい位置決め調整作業を解消することができるという効果を発揮することになる。
【0039】
叙述の如く、この発明の切削工具、およびそれを使用した切削加工方法は、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも製造も容易で、従前からの一本のバイトを装着した切削工具の保守、管理に必要としていた工数および経費に比較し、遥かに経済的なものとすることができる上、切削加工工数自体も大幅に削減することができることから、費用の削減と製造工数の短縮とを確実に達成可能にするものであり、人件費の格差が著しい海外での生産に対向するだけの競争力が強く求められている精密機械加工業界において高く評価され、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。
【図面の簡単な説明】
図面は、この発明の切削工具、およびそれを使用した切削加工方法の技術的思想を具現化した代表的な一実施例を示すものである。
【図1】切削工具を使用して切削加工を行う状態を示す斜視図である。
【図2】切削工具の組み立て状態を示す斜視図である。
【図3】図2中のA−A断面を示す断面図である。
【図4】バイトホルダー部を縦割りして示す断面図である。
【図5】従来の切削工具の構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 工具本体
11 同 シャンク部
12 同 位置決め用環状鍔部
2 バイトホルダー部
21 同 バイト装着穴
22 同 切り屑排除用溝部
3 バイト
31 同 切れ刃
32 同 柄部
33 同 位置決め平面
4 微調整機構
41 同 微調整ネジ孔
42 同 微調整用六角穴付き止めネジ
43 同 座ぐり穴
5 固定機構
51 同 固定ネジ孔
52 同 固定用六角穴付き止めネジ
53 同 座ぐり穴
6 加工対象物
61 同 下孔
62 同 歯車溝部
63 同 歯部
7 バイト(従来)
71 同 柄部
72 同 段差部

Claims (5)

  1. 基端側をシャンク部、先端側を円形または多角形の軸方向断面形のバイトホルダー部とする工具本体の、当該バイトホルダー部外周面であって工具本体軸心に平行する一直線上において先端から所定間隔置きとなる複数箇所の夫々から、工具本体軸心方向に向けて有底状のバイト装着穴を穿設、開口して、各バイト装着穴の夫々に、切れ刃スクイ面に一致する柄部側面を切削運動方向に直交する平面状に仕上げたバイトの柄部側から装着する一方、該バイト装着穴開口方向と反対側となる当該バイトホルダー部外周面からは、夫々のバイト装着穴の底部に達する微調整ネジ孔を穿設し、バイト刃先の突出量調整用の微調整用六角穴付き止めネジを進退自在に螺挿すると共に、バイトの切削運動方向に平行であって各バイト装着穴に夫々直交する方向となる当該バイトホルダー部外周面から固定ネジ孔を穿設した上、各固定ネジ孔には、先端面をそれ自体の軸心に直交するよう形成し、夫々バイト装着穴に装着したバイト側面適所方向に出没してバイトの取り着け固定および取り外し操作を可能とする、固定用六角穴付き止めネジを螺着してなるものとしたことを特徴とする、当初円柱形であった外壁に所定ピッチ毎の歯形を残存させるようにした内向きはすば歯車やネジ歯車形成用の加工切削工具。
  2. 基端側をシャンク部、先端側を円形または多角形の軸方向断面形のバイトホルダー部とする工具本体の、当該バイトホルダー部外周面であって工具本体軸心に平行する一直線上において先端から所定間隔置きとなる複数箇所の夫々から、工具本体軸心方向に向けて有底状のバイト装着穴を穿設、開口して、各バイト装着穴の夫々に、切れ刃スクイ面に一致する柄部側面を切削運動方向に直交する平面状に仕上げたバイトの柄部側から装着する一方、該バイト装着穴開口方向と反対側となる当該バイトホルダー部外周面からは、夫々のバイト装着穴の底部に達する微調整ネジ孔を穿設し、バイト刃先の突出量調整用の微調整用六角穴付き止めネジを進退自在に螺挿すると共に、バイトの切削運動方向に平行であって各バイト装着穴に夫々直交する方向となる当該バイトホルダー部外周面から固定ネジ孔を穿設した上、各固定ネジ孔には、先端面をそれ自体の軸心に直交するよう形成し、夫々バイト装着穴に装着したバイト側面適所方向に出没してバイトの取り着け固定および取り外し操作を可能とする、固定用六角穴付き止めネジを螺着してなるものとしたことを特徴とする、当初円形の下孔内壁に所定ピッチ毎のネジ山を残すようにした多条雌ネジ形成用の加工切削工具。
  3. 基端側をシャンク部、先端側を円形または多角形の軸方向断面形のバイトホルダー部とする工具本体の、当該バイトホルダー部外周面であって工具本体軸心に平行する一直線上において先端から所定間隔置きとなる複数箇所の夫々から、工具本体軸心方向に向けて有底状のバイト装着穴を穿設、開口して、各バイト装着穴の夫々に、切れ刃スクイ面に一致する柄部側面を切削運動方向に直交する平面状に仕上げたバイトの柄部側から装着する一方、該バイト装着穴開口方向と反対側となる当該バイトホルダー部外周面からは、夫々のバイト装着穴の底部に達する微調整ネジ孔を穿設し、バイト刃先の突出量調整用の微調整用六角穴付き止めネジを進退自在に螺挿すると共に、バイトの切削運動方向に平行であって各バイト装着穴に夫々直交する方向となる当該バイトホルダー部外周面から固定ネジ孔を穿設した上、各固定ネジ孔には、先端面をそれ自体の軸心に直交するよう形成し、夫々バイト装着穴に装着したバイト側面適所方向に出没してバイトの取り着け固定および取り外し操作を可能とする、固定用六角穴付き止めネジを螺着してなるものとしたことを特徴とする、当初の円筒形鏡筒内周壁の一部に複数条の螺旋状溝部を刻設するようにした光学用ズーム鏡筒形成用の加工切削工具。
  4. バイト装着穴は、円柱形状に穿設されて、柄部外周壁面の少なくとも一部が、バイト装着穴の内径よりも僅かに小さい外径寸法に設定した略円柱型の柄部を有するバイトを装着してなるものとした、請求項1ないし3何れか記載の切削工具。
  5. バイト装着穴は、四角柱状に穿設されて、柄部外周壁面が、バイト装着穴よりも僅かに小さい外形寸法に設定した四角柱型の柄部を有するバイトを装着してなるものとした、請求項1ないし3何れか記載の切削工具。
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