JP2003127026A - 切削工具、およびそれを使用した切削加工方法 - Google Patents

切削工具、およびそれを使用した切削加工方法

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  • Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 切削加工工数を削減し、工具刃物の耐久性を
高めると共に、メンテナンス性を向上させて、切削加工
を効率化することができる新規な構造からなる切削工
具、およびそれを使用した新規な切削加工方法を提供す
る。 【解決手段】 バイトホルダー部2外周面の先端から所
定間隔置きとなる複数箇所にバイト装着穴21,21,
……を穿設する一方、該バイト装着穴21底部にバイト
3刃先の突出量調整用の微調整機構4を組み込み、バイ
ト装着穴21に装着したバイト3側面適所方向に出没し
てバイト3の固定を可能とする固定機構5を設けてなる
切削工具である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】この発明は、旋盤やフライス盤、マシニ
ングセンター等の工作機械を使用した切削加工における
治具に関するものであって、特に、切削加工工数を削減
し、工具刃物の耐久性を高めると共に、メンテナンス性
を向上させて、切削加工を効率化することができる新規
な構造からなる切削工具、およびそれを使用した新規な
切削加工方法を提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】我が国における機械製造業は、精密な製
品を如何に低価格で生産できるか、あるいはまた多様な
製品を同一の生産ライン上で効率的に生産するための方
策等といった課題を日夜追求し、マシニングセンターや
ターニングセンター、NC工作機械等を有するFMS
(フレキシブル・マニュファクチュアリング・システ
ム)を駆使すること等によって諸外国に比較して高価に
なった人件費の削減や、作業効率の向上および不良率の
削減へ向けて弛まぬ努力が行なわれている。
【0003】あらゆる方向から加工精度の向上や加工工
数の削減の見直しを行い、無人化して24時間稼働可能
な生産体制を組むことによって製品の単価を低く抑える
よう工夫しているが、さらに付加価値の高い高級製品を
フル生産しようとすれば、一個の素材から多数個取りで
きるような加工手順や、複数個を同時加工できるように
して加工対象物のパレットへの脱着作業性を向上すると
いった段取り作業を効率化することも重要になる外、複
合的な加工や特殊形状の加工を実現可能とする治具の利
用等を検討する必要がある。
【0004】例えば、図5の従来型の中ぐり用工具の斜
視図に示すように、一般的な中ぐり加工用の工具は、そ
の工具本体1の先端部に、直径方向に向けた工具固着用
の段差部72を形成し、この段差部72に対して、切れ
刃先端を同工具本体1の外周面から突出するよう添着し
たバイト7の柄部71を鑞付け、または溶接等によって
一体に固着したものであり、強固な構造によって精度の
高い加工が可能なものとしている。そしてバイト7の切
れ刃が磨耗した場合には、バイト7の研磨作業を行わな
ければならないが、工具本体1にバイト7が固着、一体
化されているため研磨を行う毎に、工具本体1の中心か
らバイト7の切れ刃先までの寸法が変化してしまうの
で、その都度工作機械へのプリセッティングを実施しな
ければならないのは勿論である外、バイト7切れ刃の全
量が磨耗して使用不能となったときには、大掛かりな交
換加工を行うか、工具本体1自体を新たに製造しなけれ
ばならず、メンテナンスや交換の費用が嵩むものであっ
た。
【0005】こうしたメンテナンス作業の効率化を図る
ものとして、工具本体1の先端側に、比較的小型のバイ
トまたはスローアウェイチップ、あるいはスローアウェ
イチップを装着した比較的小型のバイトを脱着可能に装
着、固定することのできる図示しない中ぐり用工具が既
に開発されているが、このようにメンテナンス性を改良
した中ぐり用工具であっても、内歯車のように円筒内周
壁面に沿って複数条の溝を形成しなければならない加工
の場合には、中ぐり用工具を軸心方向に一往復させるこ
とによって一条の溝しか切削できないものであり、切削
加工の工数を削減できるものではなかった。
【0006】この発明は、以上のように従前までの中ぐ
り用工具は、切れ刃を交換可能な構造に改良することに
より、保守管理に要する工数や費用を削減することがで
きたが、複数条の溝を平行状に切削するような場合に
は、溝の一条毎に切削加工を繰り返さなければならず、
多大な加工時間を要するばかりでなく、切れ刃の往復移
動回数の増加は、加工精度を低下させる上、切れ刃を短
時間の中に磨耗させてしまうという欠点をもっており、
これまで長期に渡って加工工数の削減と長時間に渡る無
人化とを阻まれてきたという事情に疑問を抱き、耐摩耗
性とメンテナンス性とを向上させると共に、加工工数を
格段に削減できる切削加工を実現することはできないも
のかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長
期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してき
た結果、今回、遂に新規な構造の切削工具、およびそれ
を使用した新規な切削加工方法を実現化することに成功
したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表
する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
【0007】
【発明の構成】図面に示すこの発明を代表する実施例か
らも明確に理解されるように、この発明に包含される切
削工具は、基本的に次のような構成から成り立ってい
る。即ち、基端側をシャンク部、先端側をバイトホルダ
ー部とする工具本体の、当該バイトホルダー部外周面で
あって工具本体軸心に平行する直線上において先端から
所定間隔置きとなる複数箇所の夫々から、工具本体軸心
方向に向けて有底状のバイト装着穴を穿設、開口する一
方、該バイト装着穴開口方向と反対側となる当該バイト
ホルダー部外周面からは、夫々のバイト装着穴の底部に
達するようにしてバイト刃先の突出量調整用の微調整機
構を組み込むと共に、各バイト装着穴軸心に略直交する
方向となる当該バイトホルダー部外周面からは、夫々バ
イト装着穴に装着したバイト側面適所方向に出没してバ
イトの取り着け固定および取り外し操作可能とする固定
機構を設けてなる如くした構成を要旨とする切削工具で
ある。
【0008】この基本的な構成からなる切削工具を、よ
り具体的なものとして示すと、基端側をシャンク部、先
端側をバイトホルダー部とする工具本体の、当該バイト
ホルダー部外周面であって工具本体軸心に平行する直線
上において先端から所定間隔置きとなる複数箇所の夫々
から、工具本体軸心方向に向けて有底状のバイト装着穴
を穿設、開口する一方、該バイト装着穴開口方向と反対
側となる当該バイトホルダー部外周面からは、夫々のバ
イト装着穴の底部に達する微調整ネジ孔を穿設し、バイ
ト刃先の突出量調整用の微調整用六角穴付き止めネジを
進退自在に螺挿すると共に、各バイト装着穴軸心に略直
交する方向となる当該バイトホルダー部外周面から固定
ネジ孔を穿設した上、各固定ネジ孔には、夫々バイト装
着穴に装着したバイト側面適所方向に出没してバイトの
取り着け固定および取り外し操作を可能とするよう、固
定用六角穴付き止めネジを螺着してなる構成の切削工具
ということができる。
【0009】さらに具体的には、基端側をシャンク部、
先端側を円形または多角形の軸方向断面形のバイトホル
ダー部とする工具本体の、当該バイトホルダー部外周面
であって工具本体軸心に平行する一直線上において先端
から所定間隔置きとなる複数箇所の夫々から、工具本体
軸心方向に向けて有底状のバイト装着穴を穿設、開口し
て、各バイト装着穴の夫々に、切れ刃スクイ面に一致す
る柄部側面を切削運動方向に直交する平面状に仕上げた
バイトの柄部側から装着する一方、該バイト装着穴開口
方向と反対側となる当該バイトホルダー部外周面から
は、夫々のバイト装着穴の底部に達する微調整ネジ孔を
穿設し、バイト刃先の突出量調整用の微調整用六角穴付
き止めネジを進退自在に螺挿すると共に、バイトの切削
運動方向に平行であって各バイト装着穴に夫々直交する
方向となる当該バイトホルダー部外周面から固定ネジ孔
を穿設した上、各固定ネジ孔には、先端面をそれ自体の
軸心に直交するよう形成し、夫々バイト装着穴に装着し
たバイト側面適所方向に出没してバイトの取り着け固定
および取り外し操作を可能とする、固定用六角穴付き止
めネジを螺着してなるものとした切削工具であるという
ことができる。
【0010】シャンク部は、複数本のバイトを装着した
バイトホルダー部を各種工作機構の主軸やチャック部、
刃物台等の適所に適宜装着可能とする機能を果たすもの
であり、工具用ホルダーを介するか、あるいは直接工作
機械に装着可能なシャンク構造をもつよう形成しなけれ
ばならず、末端側が縮径する略円錐形のテーパ型もしく
は円筒状のストレート型のものとすべきであって、工具
用ホルダーに装着する場合には、チャッキング式やサイ
ドロック式、コレットやスリーブ、ソケット等の各種ア
ダプターを介して取り付ける構造とすることも可能であ
り、工具用ホルダー部を一体に形成したものとする場合
には、末端部に工作機械主軸への脱着を可能とするプル
スタッドボルトを一体または着脱自在な別体に設けたも
のとすることできる外、末端側からバイトホルダー側へ
連通して、切削油を供給可能とするオイルホールを設け
たものとすることが可能である。
【0011】バイトホルダー部は、シャンク部の先端側
に複数本のバイトを所望する配置個所に脱着自在に取り
付け可能に支持する機能を果たすものであって、装着さ
れたバイトの切れ刃先端部を所望する突出量に調節でき
ると共に、切削中に振動や異音等が生じないよう充分な
強度に固定できる構造としなければならず、複数のバイ
ト装着位置の夫々に、バイトの柄部全体を装着できる
上、バイト切れ刃の突出量を微調整できる微調整機構
や、バイトを強固に固定できる固定機構等を設けた複数
のバイト装着穴を形成したものとすべきであり、さらに
シャンク部側から内部を連通し、各バイト装着穴の底面
側に通じるオイルホールを設けて、バイト切れ刃の根元
付近から切れ刃先に向けて切削油を強制的に供給できる
ように構成したものとすることが可能である外、基端部
にネジ結合部を設けて、シャンク部に対して着脱、交換
可能な構造とすることもできる。
【0012】バイト装着穴は、バイトの柄部を挿入状に
装着すると共に、バイトの切れ刃基端側から先端側に向
けて進退移動させて、バイトの突出量を調整できる上、
微調整が施された切れ刃突出量の位置にて、バイト柄部
を強固に仮固定状とすることを可能とする機能を果たす
ものであり、バイトホルダー部の外周壁面から、所望す
る角度で円柱状または楕円状に穿設されて、柄部外周壁
面の少なくとも一部が、バイト装着穴の内径よりも僅か
に小さい外径寸法に設定した略円柱型の柄部を有するバ
イトを装着したものとすることが可能である外、例えば
四角柱あるいは五角柱形等の多角形柱状に穿設されて、
柄部外周壁面が、バイト装着穴よりも僅かに小さい外形
寸法に設定した四角柱型あるいは五角柱形等の多角形柱
状に形成した柄部を有するバイトを装着可能な構造とす
ることができる。
【0013】バイトは、バイトホルダー部に複数形成さ
れたバイト装着穴の夫々に装着、固定されて加工対象物
に切削加工を加える機能を果たすものであり、バイト装
着穴に装着可能な柄部と、この柄部に一体または着脱自
在な別体に形成された切れ刃を設けたものとしなければ
ならず、切れ刃先端部側の切削運動方向の断面形状を、
切削する溝部の形状と一致するか、または切削する溝部
の形状よりも僅かに幅狭な形状とするよう形成して、バ
イトホルダー部に装着された全てのバイトが、一斉に複
数条の溝部を切削加工できるように形成、配置したもの
とすべきであり、炭素工具鋼、特殊工具鋼、高速度工具
鋼、超硬合金、ダイヤモンドおよびセラミック等の各種
素材から適宜選択された切れ刃を、柄部に一体に設けた
もの、あるいは、スローアウェイチップ型の切れ刃を柄
部に脱着可能に取着したものとすることができ、切れ刃
のスクイ角や逃げ角等の各部寸法については、加工対象
物の素材や形状に応じて適宜設定することができる。
【0014】微調整機構は、バイト装着穴に装着された
バイトの切れ刃先端の突出量を微調整可能とする機能を
果たすものであり、バイト装着穴の底面もしくは内周壁
面に設けられて、バイト装着穴に装着されたバイトを出
没方向に移動、調節できるものとしなければならず、例
えばバイトホルダー部の外周壁面に一部を露出するよう
配置、内蔵されたダイヤルや摺動摘み等を操作すること
により、昇降操作可能な昇降板をバイト装着穴の底部に
設けたものとすることが可能である外、バイト装着穴開
口方向とは反対側となる当該バイトホルダー部外周面か
ら、夫々のバイト装着穴の底部に達する微調整ネジ孔を
穿設し、バイト刃先の突出量調整用のネジを進退自在に
螺挿した構造とすることができ、頭部を有するネジの替
わりに、バイトホルダー部外周面からの突出をなくすこ
とができる微調整用六角穴付き止めネジを装着したもの
とするのが望ましい。
【0015】固定機構は、バイト装着穴に装着されたバ
イトの柄部を、バイトホルダー部に対して切削加工に耐
えるに充分な強度で強固に固定すると共に、バイトの脱
着を可能とする機能を果たすものであり、バイト装着穴
を二分割するようにバイトホルダー部を縦割り状に分解
可能として、複数組のボルト・ナットによってバイトを
各バイト装着穴内に挟み込み固定する構造とすることが
できるが、バイトホルダー部をできるだけ細くすると共
に充分な強度を確保するには、バイト装着穴の周壁面の
略全周を閉鎖状として、バイト柄部の殆どを抱持するも
のとし、バイト装着穴に装着したバイト側面適所方向に
固定ネジ孔を穿孔し、これにボルトを螺挿、出没してバ
イト柄部を挟着状に固定および取り外し可能とするのが
望ましく、頭部をもたない固定用六角穴付き止めネジを
用いれば、バイトホルダー部外周への不要な突出部を無
くすことができるものとなる。
【0016】
【関連する発明】上記した切削工具に関連して、この発
明にはその切削工具を使用した切削加工方法も包含して
おり、その構成の要旨は、基本的に次のとおりのもので
ある。即ち、隣接するバイト装着穴同士の中心間隔を、
切削する溝部間のピッチ寸法に一致させると共に、各バ
イト切れ刃形状を、切削する溝部形状と略同一のものと
して、加工対象物の平板面、柱状外周面、筒状内周面等
の加工面に対して、平行状に配置させた工具本体のバイ
トホルダー部を、所定量切り込ませると共に、該加工面
に沿って所定速度で移動させて、同加工面に複数条の溝
部を同時に転写、刻設する如く切削するようにした構成
を要旨とする、上記この発明の基本を成す切削工具を使
用した切削加工方法である。
【0017】さらに、具体的な構成のものとして示すな
らば、隣接するバイト装着穴同士の中心間隔を、切削す
る歯車溝部間のピッチ寸法に一致させると共に、各バイ
ト切れ刃形状を、切削する歯車溝部形状と略同一のもの
として、加工対象物の所定直径に予め穿設された円形の
下孔に、軸心を平行状且つ偏心させて配置した工具本体
のバイトホルダー部を、軸心方向先端側へ所定速度で相
対的に前進移動させると同時に、同工具本体軸心回りに
相対的に自転運動させて、一度の前進工程で先端側のバ
イト刃先から順次切り込み、下孔内壁に複数の歯車溝部
を転写、刻設する如く切削するものとしながら、工具本
体が下孔内壁に沿って相対的に公転移動するように制御
し、全てのバイト刃先が前進して複数の歯車溝部を切削
した後に、工具本体を軸心方向基端側へ干渉しないよう
引き抜いて、下孔内壁に沿って切り込み方向および下孔
周回り方向に適宜送り移動させながら再度同様の切削を
繰り返し、次第に下孔内壁の全周に渡って所望の歯丈寸
法分切り込むよう制御することにより、当初円形であっ
た下孔内壁に所定ピッチ毎に歯形を残存させて内歯車を
加工するようにした切削加工方法であるということがで
きる。
【0018】また、より具体的には、隣接するバイト装
着穴同士の中心間隔を、切削する歯車溝部間のピッチ寸
法に一致させると共に、各バイト切れ刃形状を、切削す
る歯車溝部形状と略同一のものとして、加工対象物の所
定直径に予め穿設された円柱形の外周壁に、軸心を平行
状に配置した工具本体のバイトホルダー部を、軸心方向
先端側へ所定速度で相対的に前進移動させると同時に、
同工具本体軸心回りに相対的に自転運動させて、一度の
前進工程で先端側のバイト刃先から順次切り込み、加工
対象物外周壁に複数の歯車溝部を転写、刻設する如く切
削するものとしながら、バイトホルダー部が加工対象物
外周壁に沿って相対的に公転移動するように制御し、全
てのバイト刃先が前進して複数の歯車溝部を切削した後
に、工具本体を軸心方向基端側へ干渉しないよう後退さ
せて、加工対象物外周壁に沿って切り込み方向および外
周回り方向に適宜送り移動させながら再度同様の切削を
繰り返し、次第に加工対象物の全周に渡って所望の歯丈
寸法分切り込むよう制御することにより、当初円柱形で
あった外壁に所定ピッチ毎に歯形を残存させて、はすば
歯車やネジ歯車等を加工するようにした切削加工方法と
なる。
【0019】さらに、この発明の切削加工方法には、隣
接するバイト装着穴同士の中心間隔を、切削するネジ谷
部間のピッチ寸法に一致させると共に、各バイト切れ刃
形状を、切削するネジ谷部形状と略同一のものとして、
加工対象物の所定直径に予め穿設された円形の下孔に、
軸心を平行状且つ偏心させて配置した工具本体のバイト
ホルダー部を、軸心方向先端側へ所定速度で相対的に前
進移動させると同時に、同工具本体軸心回りに相対的に
自転運動させて、一度の前進工程で先端側のバイト刃先
から順次切り込み、下孔内壁に複数のネジ谷部を転写、
刻設する如く切削するものとしながら、工具本体が下孔
内壁に沿って相対的に公転移動するように制御し、全て
のバイト刃先が前進して複数のネジ谷部を切削した後
に、工具本体を軸心方向基端側へ干渉しないよう引き抜
いて、下孔内壁に沿って切り込み方向および下孔周回り
方向に適宜送り移動させながら再度同様の切削を繰り返
し、次第に下孔内壁の全周に渡って所望のネジ山高さ寸
法分切り込むよう制御することにより、当初円形の下孔
内壁を所定ピッチ毎にネジ山として残した多条雌ネジに
加工するよう構成してなる切削加工方法を包含してい
る。
【0020】同様に、隣接するバイト装着穴同士の間隔
を、切削する螺旋状溝間の間隔寸法に一致させると共
に、各バイト切れ刃形状を、切削する螺旋状溝部形状と
略同じ形状のものとして、予め所定直径の円筒体に加工
された鏡筒内に、軸心を平行状且つ偏心させて配置した
工具本体のバイトホルダー部を、軸心方向先端側へ所定
速度で相対的に前進移動させると同時に、同工具本体軸
心回りに相対的に自転運動させて、一度の前進工程で先
端側のバイト刃先から順次切り込み、鏡筒内周壁面に複
数の螺旋状溝部を転写、刻設する如く切削するものとし
ながら、工具本体が鏡筒内壁に沿って相対的に公転移動
するように制御し、全てのバイト刃先が前進して複数の
螺旋状溝部を切削した後に、工具本体を軸心方向基端側
へ干渉しないよう引き抜いて、鏡筒内壁に沿って切り込
み方向および鏡筒周回り方向に適宜送り移動させながら
再度同様の切削を繰り返し、次第に鏡筒周面に渡って所
望の溝深さ寸法分切り込むことにより、当初の円筒形鏡
筒内周壁の一部に複数条の螺旋状溝部を刻設して光学用
ズーム鏡筒を加工するようにした切削加工方法も包含さ
れている。
【0021】この発明の切削工具を使用した切削加工方
法によれば、上記はすば歯車やネジ歯車、多条雌ネジ、
光学用ズーム鏡筒等の外にも、バイトの取り付け角度や
切れ刃の形状および突出量等を適宜設定し、切削送りの
方向や速度、切り込み量を適正に制御することにより、
平歯車、やまば歯車、扇形歯車、ウォームとウォームホ
ィール、ラック、はすばラック、丸棒ラック等の各種歯
車や歯車装置、および内向ウォームや変形ネジ歯車等の
変形歯車、スプラインやキー溝、あるいはギアポンプ回
転子やトロコイドポンプのインナーローターやアウター
ローター等も製造することが可能となる外、全てのバイ
トのスクイ面をバイトホルダー部の先端側に向けて、先
端側から基端側へ順次バイトの突出量を増加するよう調
整することにより、バイトホルダー部を先端側へ向けて
一度前進移動させるだけで、複数回の切り込みを行った
のと同等の溝加工を行うことが可能となり、さらに、先
端側の隣接する切れ刃同士の突出量差を大きく、基端側
の隣接する切れ刃同士の突出量差を次第に小さく設定す
ることにより、一度の前進移動によって粗削りから仕上
げ削りまでを行うことができるように構成することもで
きる。
【0022】また、バイト突出量の位置決めのための専
用ゲージを製作すれば、工具本体の何れかの基準位置に
該専用ゲージの一部を接合させて、各バイト装着穴に装
着されたバイトの先端を同専用ゲージの位置合わせ部分
に当接させるようにした上、固定機構を締め付けて固定
すれば、特別な計測器を使用した位置合わせ作業やバイ
トの研磨等による調整といった難しい作業の一切が不要
となり、段取り工数を格段に簡略化することができるよ
うにすることも可能である。以下では、図面に示すこの
発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述す
ることとする。
【0023】
【実施例】図1の切削工具を使用した切削加工状態の斜
視図、図2の切削工具の分解斜視図、図2の切削工具の
軸方向断面図、および図4のバイトホルダー部の径方向
断面図に示される事例は、8枚歯の内向きはすば歯車を
切削加工するのに最適なバイトホルダー部に4本のバイ
トを装着した基本的構成からなるこの発明に包含される
切削工具における代表的な一実施例を示すものである。
【0024】当該切削工具は、図示しない工具用ホルダ
に脱着可能に装着、固定できる円柱状のシャンク部11
を有し、位置決め用環状鍔部12を境として該シャンク
部11と同心状に延伸され、切削加工の対象である、は
すば歯車の歯先円直径よりも充分に小さな外形寸法に設
定された円柱状のバイトホルダー部2を形成してなる工
具本体1からなり、該バイトホルダー部2は、その先端
側から基端側にかけて4つの同一構造のバイト装着穴2
1,21,……が、互いに切削加工の対象である、はす
ば歯車のピッチ寸法間隔を隔てた位置に中心を配置した
円柱状の有底穴形に穿設、開口されており、各バイト装
着穴21,21,……内の底面には夫々、図3中に示す
ように開口側とは反対側となるバイトホルダー部2外周
壁面に、バイト装着穴21の直径よりも小さな直径に開
口するよう、バイト装着穴21に同心状の配置となるよ
う貫通した微調整ネジ孔41,41,……を穿設し、各
微調整ネジ孔41,41,……のバイトホルダー部2外
周壁面側の端部には、略同心状の座ぐり穴43,43,
……を夫々形成した上、先端を軸心に垂直状に仕上げて
なる微調整用六角穴付き止めネジ42,42,……を螺
挿したものとして、微調整ネジ孔41,41,……およ
び微調整用六角穴付き止めネジ42,42,……からな
る微調整機構4を設けたものとなっている。
【0025】また、バイトホルダー部2の軸心に対して
先端側45゜の方向から、夫々のバイト装着穴21,2
1,……中途部の中心に向けて固定ネジ孔51,51,
……を穿設し、各固定ネジ孔51,51,……のバイト
ホルダー部2外周壁面側端部に、略同心状の座ぐり穴5
3,53,……を形成した上、先端を軸心に垂直な平面
状に仕上げた固定用六角穴付き止めネジ52,52,…
…を螺挿して、固定機構5を形成したものとしている。
【0026】さらに、バイトホルダー部2の先端は、最
先端に位置する固定ネジ孔51を設けた先端面外周縁部
を軸心に対して略45゜の角度に面取りして、先端側の
断面形状を小型化したものとした上、該バイトホルダー
部2外周壁面の各バイト装着穴21,21,……の軸心
に対して先端側45゜に相当する方向の開口縁部付近に
は、切削によって発生する切り屑の排除を案内可能な切
り屑排除用溝部22,22,……を形成したものとなっ
ている。
【0027】バイト3は、その先端側に、切削運動方向
の投影形状、すなわちがスクイ面の切削方向の断面形状
が、切削加工の対象である、はすば歯車の歯溝形状に一
致するよう形成され、切削対象となる材質に応じたスク
イ角および逃げ角に設定された切れ刃31を有すると共
に、基端側をバイト装着穴21の内径よりも僅かに小さ
い外径寸法に設定した略円柱型であって、柄部の切削運
動方向に面する外周壁面が切削運動方向に直交する位置
決め平面33に仕上げられた柄部32に形成し、バイト
装着穴21,21,……の夫々に装着可能なものとして
いる。なお、切れ刃31の幅寸法を、切削する溝部形状
の幅寸法よりも僅かに狭く設定して、切削の際の送り操
作によって所望の溝幅に加工できるよう構成したものと
することも可能である。
【0028】
【作用】以上のとおりの構成からなるこの発明の切削工
具は、切削加工を開始する前の組立て、調整工程におい
て、図2中の工具本体1のシャンク部11を工具ホルダ
ーまたは治具等に装着して垂直状、望ましくはバイト装
着穴21,21,……の開口を鉛直上方に向けるようバ
イトホルダー部2を水平状に固定し、各バイト装着穴2
1,21,……の1つずつにバイト3の柄部32を装着
した上、バイト切れ刃31の突出量を棒ゲージ、ブロッ
クゲージ、ダイヤルゲージ、三次元測定器等を使用した
機械的測定法、または顕微鏡や投影機等を使用した光学
的測定法、抵抗の変化や静電容量の変化を測定する電気
的測定法あるいはその他の測定法を適宜用いて位置決め
目標を決定しながら、図3中に示すように、微調整機構
4の微調整ネジ孔41を六角レンチを使用して螺合、螺
解方向へ回動することにより、バイト装着穴21に対し
てバイト3を細かく出没移動させて所望の突出量に調節
した後に、固定機構5の固定用六角穴付き止めネジ52
を固定ネジ孔51に螺着し、該固定用六角穴付き止めネ
ジ52の平面状に仕上げられた先端面が、バイト3柄部
32の位置決め平面33に当接して、切れ刃31スクイ
面の向きを強制的にバイトホルダー部2の軸心に対して
45゜の角度方向に向けて固定する。
【0029】同様にして4本のバイト3,3,……の全
てを、各バイト装着穴21,21,……に装着、位置決
めして確りと締め付け固定した工具本体1は、シャンク
部11を図示しない工具ホルダーに装着し、さらに図示
しないマシニングセンターやターニングセンター等の工
具格納機構部に格納して、既に計測済みの工具寸法か、
あるいはツールプリセッター等によって測定した工具寸
法に基づいてツールプリセッティングを行うと共に、切
削加工プログラム等をコンピュータ入力し、切削加工の
設定を行うこととなる。また、加工精度に応じて、切れ
刃31,31,……の精度や、切り込み突出量等が異な
る基本的に同一構造の粗削り用の工具本体1と、仕上げ
用の工具本体1とを併用して切削することが可能であ
る。
【0030】NC旋盤を使用するかまたは前工程でボー
リング加工する等して、既に歯先円直径の下孔61を穿
設し、短筒形円環状に形成された加工対象物6をパレッ
トあるいは専用の治具に位置決め、固定して前記工作機
械のパレット格納機構部に供給し、加工対象物6の位置
を認識するのに必要な情報をコンピュータ入力して、切
削加工プログラムを実行すれば、図1中に示すように、
図示しない工作機械に設けられたパレットチェンジャー
が、加工対象物6を取り付けたパレットを、パレット格
納機構部から自動的に取り出して工作機械の主軸に対峙
させると共に、該工作機械のツールチェンジャーが、工
具格納機構部に格納された粗削り用の工具本体1を選択
して主軸に取り付けた上、加工対象物6および工具本体
1の正確な位置を検知認識して、該加工対象物6の下孔
61に、工具本体1のバイトホルダー部2を、その軸心
が平行状且つ偏心した状態の配置とするよう移動させ、
バイトホルダー部2を、軸心方向先端側へ所定速度で相
対的に前進移動させると同時に、同工具本体1軸心回り
に相対的に自転運動させて、一度の前進工程で先端側の
バイト3の切れ刃31から順次切り込み、下孔61内壁
に複数の歯車溝部62,62,……を転写、刻設する如
く切削するものとしながら、工具本体1を下孔61内壁
に沿って相対的に公転移動させる。
【0031】全てのバイト3の切れ刃31,31,……
が前進して下孔61内壁の半周分に4個の歯車溝部6
2,62,……を等ピッチ間隔で切削した後に、工具本
体1を軸心方向基端側へ干渉しないよう引き抜いて、切
り込みを加えて同様の粗削り加工を繰り返した後に、下
孔61内壁に沿って周回り方向に半周分送り移動させ、
再度同様の粗削り加工を施して下孔61の全周に合計8
個の歯車溝部62,62,……を粗削り加工したものと
する。
【0032】粗削りを終えた後に、ツールチェンジャー
が仕上げ用の工具本体1に交換して、加工対象物6下孔
61に、軸心が平行状且つ偏心させた配置とするようバ
イトホルダー部2を移動させた上、切り込み量を少なめ
にして前記粗削りのときと略同様に、バイトホルダー部
2を、先端側へ所定速度で相対的に前進させると同時
に、同工具本体1軸心回りに相対的に自転運動させて、
一度の前進工程で先端側のバイト3の切れ刃31から順
次切り込み、下孔61内壁に複数の歯車溝部62,6
2,……を転写、刻設し、最終的に所望の歯丈寸法分切
り込むようにしながら、工具本体1を下孔61内壁に沿
って相対的に公転移動させ、全てのバイト3の切れ刃3
1,31,……が前進して下孔61内壁の半周分に4個
の歯車溝部62,62,……を等ピッチ間隔で仕上げ切
削した後に、工具本体1を軸心方向基端側へ干渉しない
よう引き抜いて、下孔61内壁に沿って周回り方向に半
周分送り移動させ、再度同様の仕上げ切削を施し、下孔
61全周の合計8個の歯車溝部62,62,……を仕上
げ切削して、加工対象物6の下孔6の全周に合計8個の
精密な歯部63,63,……を残存させて内歯車6に仕
上げる。
【0033】また、バイトホルダー部2先端面外周側の
固定ネジ孔51を加工した45゜の面取り部は、工具本
体1が移動する際の干渉を阻止するものとなり、バイト
ホルダー部2の各切り屑排除用溝部22,22,……
は、バイト3,3,……の各切れ刃31スクイ面から図
示しない切り屑を速やかに排除するものとなる。
【0034】そしてまた、図4中に矢印で示す角度範囲
θの何れかに固定ネジ孔51,51,……を穿孔するこ
とが可能であり、さらに1個のバイト装着穴21に対し
て、2箇所以上の固定ネジ孔51,51,……を穿孔
し、バイト3の切れ刃31の向きを所望位置に調整し
て、固定できるように形成したものとすることも可能で
ある外、全てのバイト3,3,……の切れ刃31,3
1,……スクイ面をバイトホルダー部2の先端側に向け
ると共に、先端側のバイト3を低く、基端側に向かう従
って高く突出するよう突出量を調整して固定すれば、バ
イトホルダー部2を先端側に向けて移動する際にキー溝
やスプライン等のような溝を切削加工できるものとする
ことができ、また、これとは逆向きにバイトを固定する
ことにより、バイトホルダー部2を基端側に向けて引き
抜き移動して切削できるように構成することが可能であ
り、さらに、バイトホルダー部2の軸心に直交する接線
方向にバイト3,3,……切れ刃31,31,……のス
クイ面を向けるように設定すれば、捩れをもたない平歯
車や丸棒ラック等を加工することも可能となる。
【0035】
【効果】以上のとおり、この発明の切削工具によれば、
バイトホルダー部の外周壁面に対して、工具本体の軸心
に平行する直線上に、所定間隔を隔てて複数個のバイト
装着穴を配置するよう穿孔したという比較的簡素な構造
とすることができるので製造工数が少なく、一般的な旋
盤やフライス盤等によって要所各部を精度良く加工し易
いという特徴が得られる上、微調整機構を複数のバイト
装着穴の夫々に設けてあることから、装着された各バイ
ト毎の突出量を自在に微調整することができ、しかも固
定機構によって複数本のバイトを個々に脱着、交換可能
にしてあって、破損や磨耗の発生したバイトを個別に交
換することが可能となり、日常的なメンテナンスや修理
を簡便に行うことができると共に、工具本体を長期に渡
って使用できるという秀れた効果を発揮できるものとな
る。
【0036】さらに、この発明の切削工具を使用した切
削加工方法によれば、前述のように構造が簡素で比較的
容易に製造可能な切削工具を使用しているにも拘らず、
正確なピッチ寸法毎に穿設された複数のバイト装着穴
に、加工する溝形状に一致もしくは僅かに幅狭く形成し
た切れ刃を有する複数のバイトを夫々装着し、位置決め
固定してあることから、従前までの一個のバイトを装着
した切削工具では、一溝毎に加工を進めなければなら
ず、切削工具の送り移動や切り込み移動に多大な工数を
費やす工程となっていたものが、複数のバイトによって
同時に複数条の溝を切削することを可能とし、装着した
バイトの本数に応じて作業効率を格段に高めることがで
きる上、このような複数条の溝を、平板型外周壁、円柱
型外周壁または円筒型内周壁等、素材の形状を問わず、
現在一般的に使用されているNC工作機械やマシニング
センター等を使用して、効率的且つ高精度に加工できる
という大きな特徴が得られるものである。
【0037】特に、実施例に説明した切削工具は、上記
した特徴に加え、微調整機構4をバイトホルダー部2の
バイト装着穴21の底部から、該バイト装着穴21の開
口部とは反対側となるバイトホルダー部2外周壁面に貫
通する微調整ネジ孔41と、該微調整ネジ孔41に螺挿
された微調整用六角穴付き止めネジ42とから形成して
あり、さらに、固定機構5をバイト装着穴軸心に略直交
する固定ネジ孔51、およびこの固定ネジ孔51に螺着
された固定用六角穴付き止めネジ52から形成したもの
として、各バイト装着穴21,21,……に装着された
バイト3,3,……の突出量を、六角レンチによって簡
便に調整して固定することができると共に、各ネジ4
2,42,……,52,52,……から、ボルト頭部の
ような突出部分を無くして工具本体1を小型化したの
で、工具本体1外部からの不用意な干渉を受け難くし、
セッティングの狂いを極力防止できるようになるという
利点が得られるものとなっている。
【0038】また、バイト装着穴21を円柱状に穿設す
ると共に、固定ネジ孔51の軸心方向を、バイト装着孔
21に装着されたバイト3の切削運動方向に一致させ、
しかもバイト3の柄部32の切れ刃31スクイ面と同じ
側面部を位置決め平面33とするよう形成する一方、固
定ネジ孔51の先端をその軸心に直交する平面に仕上げ
たものとして、該バイト装着穴21内に装着したバイト
3の柄部32の位置決め平面33に先端面を当接させる
ように固定ネジ孔51を締め付けたものとすれば、固定
ネジ孔51による押圧力を受けたバイト3は、その切れ
刃31スクイ面が、自動的に切削運動方向に向けて固定
されることとなり、煩わしい位置決め調整作業を解消す
ることができるという効果を発揮することになる。
【0039】叙述の如く、この発明の切削工具、および
それを使用した切削加工方法は、その新規な構成によっ
て所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも
製造も容易で、従前からの一本のバイトを装着した切削
工具の保守、管理に必要としていた工数および経費に比
較し、遥かに経済的なものとすることができる上、切削
加工工数自体も大幅に削減することができることから、
費用の削減と製造工数の短縮とを確実に達成可能にする
ものであり、人件費の格差が著しい海外での生産に対向
するだけの競争力が強く求められている精密機械加工業
界において高く評価され、広範に渡って利用、普及して
いくものになると予想される。
【図面の簡単な説明】
図面は、この発明の切削工具、およびそれを使用した切
削加工方法の技術的思想を具現化した代表的な一実施例
を示すものである。
【図1】切削工具を使用して切削加工を行う状態を示す
斜視図である。
【図2】切削工具の組み立て状態を示す斜視図である。
【図3】図2中のA−A断面を示す断面図である。
【図4】バイトホルダー部を縦割りして示す断面図であ
る。
【図5】従来の切削工具の構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 工具本体 11 同 シャンク部 12 同 位置決め用環状鍔部 2 バイトホルダー部 21 同 バイト装着穴 22 同 切り屑排除用溝部 3 バイト 31 同 切れ刃 32 同 柄部 33 同 位置決め平面 4 微調整機構 41 同 微調整ネジ孔 42 同 微調整用六角穴付き止めネジ 43 同 座ぐり穴 5 固定機構 51 同 固定ネジ孔 52 同 固定用六角穴付き止めネジ 53 同 座ぐり穴 6 加工対象物 61 同 下孔 62 同 歯車溝部 63 同 歯部 7 バイト(従来) 71 同 柄部 72 同 段差部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基端側をシャンク部、先端側をバイト
    ホルダー部とする工具本体の、当該バイトホルダー部外
    周面であって工具本体軸心に平行する直線上において先
    端から所定間隔置きとなる複数箇所の夫々から、工具本
    体軸心方向に向けて有底状のバイト装着穴を穿設、開口
    する一方、該バイト装着穴開口方向と反対側となる当該
    バイトホルダー部外周面からは、夫々のバイト装着穴の
    底部に達するようにしてバイト刃先の突出量調整用の微
    調整機構を組み込むと共に、各バイト装着穴軸心に略直
    交する方向となる当該バイトホルダー部外周面からは、
    夫々バイト装着穴に装着したバイト側面適所方向に出没
    してバイトの取り着け固定および取り外し操作可能とす
    る固定機構を設けてなるものとしたことを特徴とする切
    削工具。
  2. 【請求項2】 基端側をシャンク部、先端側をバイト
    ホルダー部とする工具本体の、当該バイトホルダー部外
    周面であって工具本体軸心に平行する直線上において先
    端から所定間隔置きとなる複数箇所の夫々から、工具本
    体軸心方向に向けて有底状のバイト装着穴を穿設、開口
    する一方、該バイト装着穴開口方向と反対側となる当該
    バイトホルダー部外周面からは、夫々のバイト装着穴の
    底部に達する微調整ネジ孔を穿設し、バイト刃先の突出
    量調整用の微調整用六角穴付き止めネジを進退自在に螺
    挿すると共に、各バイト装着穴軸心に略直交する方向と
    なる当該バイトホルダー部外周面から固定ネジ孔を穿設
    した上、各固定ネジ孔には、夫々バイト装着穴に装着し
    たバイト側面適所方向に出没してバイトの取り着け固定
    および取り外し操作を可能とするよう、固定用六角穴付
    き止めネジを螺着してなるものとしたことを特徴とする
    切削工具。
  3. 【請求項3】 基端側をシャンク部、先端側を円形ま
    たは多角形の軸方向断面形のバイトホルダー部とする工
    具本体の、当該バイトホルダー部外周面であって工具本
    体軸心に平行する一直線上において先端から所定間隔置
    きとなる複数箇所の夫々から、工具本体軸心方向に向け
    て有底状のバイト装着穴を穿設、開口して、各バイト装
    着穴の夫々に、切れ刃スクイ面に一致する柄部側面を切
    削運動方向に直交する平面状に仕上げたバイトの柄部側
    から装着する一方、該バイト装着穴開口方向と反対側と
    なる当該バイトホルダー部外周面からは、夫々のバイト
    装着穴の底部に達する微調整ネジ孔を穿設し、バイト刃
    先の突出量調整用の微調整用六角穴付き止めネジを進退
    自在に螺挿すると共に、バイトの切削運動方向に平行で
    あって各バイト装着穴に夫々直交する方向となる当該バ
    イトホルダー部外周面から固定ネジ孔を穿設した上、各
    固定ネジ孔には、先端面をそれ自体の軸心に直交するよ
    う形成し、夫々バイト装着穴に装着したバイト側面適所
    方向に出没してバイトの取り着け固定および取り外し操
    作を可能とする、固定用六角穴付き止めネジを螺着して
    なるものとしたことを特徴とする切削工具。
  4. 【請求項4】 バイト装着穴は、円柱形状に穿設され
    て、柄部外周壁面の少なくとも一部が、バイト装着穴の
    内径よりも僅かに小さい外径寸法に設定した略円柱型の
    柄部を有するバイトを装着してなるものとした、請求項
    1ないし3何れか記載の切削工具。
  5. 【請求項5】 バイト装着穴は、四角柱状に穿設され
    て、柄部外周壁面が、バイト装着穴よりも僅かに小さい
    外形寸法に設定した四角柱型の柄部を有するバイトを装
    着してなるものとした、請求項1ないし3何れか記載の
    切削工具。
  6. 【請求項6】 隣接するバイト装着穴同士の中心間隔
    を、切削する溝部間のピッチ寸法に一致させると共に、
    各バイト切れ刃形状を、切削する溝部形状と略同一のも
    のとして、加工対象物の平板面、柱状外周面、筒状内周
    面等の加工面に対して、平行状に配置させた工具本体の
    バイトホルダー部を、所定量切り込ませると共に、該加
    工面に沿って所定速度で移動させて、同加工面に複数条
    の溝部を同時に転写、刻設する如く切削するようにし
    た、請求項1ないし5何れか記載の切削工具を使用した
    切削加工方法。
  7. 【請求項7】 隣接するバイト装着穴同士の中心間隔
    を、切削する歯車溝部間のピッチ寸法に一致させると共
    に、各バイト切れ刃形状を、切削する歯車溝部形状と略
    同一のものとして、加工対象物の所定直径に予め穿設さ
    れた円形の下孔に、軸心を平行状且つ偏心させて配置し
    た工具本体のバイトホルダー部を、軸心方向先端側へ所
    定速度で相対的に前進移動させると同時に、同工具本体
    軸心回りに相対的に自転運動させて、一度の前進工程で
    先端側のバイト刃先から順次切り込み、下孔内壁に複数
    の歯車溝部を転写、刻設する如く切削するものとしなが
    ら、工具本体が下孔内壁に沿って相対的に公転移動する
    ように制御し、全てのバイト刃先が前進して複数の歯車
    溝部を切削した後に、工具本体を軸心方向基端側へ干渉
    しないよう引き抜いて、下孔内壁に沿って切り込み方向
    および下孔周回り方向に適宜送り移動させながら再度同
    様の切削を繰り返し、次第に下孔内壁の全周に渡って所
    望の歯丈寸法分切り込むよう制御することにより、当初
    円形であった下孔内壁に所定ピッチ毎に歯形を残存させ
    て内歯車を加工するようにしたことを特徴とする、請求
    項1ないし5何れか記載の切削工具を使用した切削加工
    方法。
  8. 【請求項8】 隣接するバイト装着穴同士の中心間隔
    を、切削する歯車溝部間のピッチ寸法に一致させると共
    に、各バイト切れ刃形状を、切削する歯車溝部形状と略
    同一のものとして、加工対象物の所定直径に予め穿設さ
    れた円柱形の外周壁に、軸心を平行状に配置した工具本
    体のバイトホルダー部を、軸心方向先端側へ所定速度で
    相対的に前進移動させると同時に、同工具本体軸心回り
    に相対的に自転運動させて、一度の前進工程で先端側の
    バイト刃先から順次切り込み、加工対象物外周壁に複数
    の歯車溝部を転写、刻設する如く切削するものとしなが
    ら、バイトホルダー部が加工対象物外周壁に沿って相対
    的に公転移動するように制御し、全てのバイト刃先が前
    進して複数の歯車溝部を切削した後に、工具本体を軸心
    方向基端側へ干渉しないよう後退させて、加工対象物外
    周壁に沿って切り込み方向および外周回り方向に適宜送
    り移動させながら再度同様の切削を繰り返し、次第に加
    工対象物の全周に渡って所望の歯丈寸法分切り込むよう
    制御することにより、当初円柱形であった外壁に所定ピ
    ッチ毎に歯形を残存させて、はすば歯車やネジ歯車等を
    加工するようにしたことを特徴とする、請求項1ないし
    5何れか記載の切削工具を使用した切削加工方法。
  9. 【請求項9】 隣接するバイト装着穴同士の中心間隔
    を、切削するネジ谷部間のピッチ寸法に一致させると共
    に、各バイト切れ刃形状を、切削するネジ谷部形状と略
    同一のものとして、加工対象物の所定直径に予め穿設さ
    れた円形の下孔に、軸心を平行状且つ偏心させて配置し
    た工具本体のバイトホルダー部を、軸心方向先端側へ所
    定速度で相対的に前進移動させると同時に、同工具本体
    軸心回りに相対的に自転運動させて、一度の前進工程で
    先端側のバイト刃先から順次切り込み、下孔内壁に複数
    のネジ谷部を転写、刻設する如く切削するものとしなが
    ら、工具本体が下孔内壁に沿って相対的に公転移動する
    ように制御し、全てのバイト刃先が前進して複数のネジ
    谷部を切削した後に、工具本体を軸心方向基端側へ干渉
    しないよう引き抜いて、下孔内壁に沿って切り込み方向
    および下孔周回り方向に適宜送り移動させながら再度同
    様の切削を繰り返し、次第に下孔内壁の全周に渡って所
    望のネジ山高さ寸法分切り込むよう制御することによ
    り、当初円形の下孔内壁を所定ピッチ毎にネジ山として
    残した多条雌ネジに加工するようにしたことを特徴とす
    る、請求項1ないし5何れか記載の切削工具を使用した
    切削加工方法。
  10. 【請求項10】 隣接するバイト装着穴同士の間隔
    を、切削する螺旋状溝間の間隔寸法に一致させると共
    に、各バイト切れ刃形状を、切削する螺旋状溝部形状と
    略同じ形状のものとして、予め所定直径の円筒体に加工
    された鏡筒内に、軸心を平行状且つ偏心させて配置した
    工具本体のバイトホルダー部を、軸心方向先端側へ所定
    速度で相対的に前進移動させると同時に、同工具本体軸
    心回りに相対的に自転運動させて、一度の前進工程で先
    端側のバイト刃先から順次切り込み、鏡筒内周壁面に複
    数の螺旋状溝部を転写、刻設する如く切削するものとし
    ながら、工具本体が鏡筒内壁に沿って相対的に公転移動
    するように制御し、全てのバイト刃先が前進して複数の
    螺旋状溝部を切削した後に、工具本体を軸心方向基端側
    へ干渉しないよう引き抜いて、鏡筒内壁に沿って切り込
    み方向および鏡筒周回り方向に適宜送り移動させながら
    再度同様の切削を繰り返し、次第に鏡筒周面に渡って所
    望の溝深さ寸法分切り込むことにより、当初の円筒形鏡
    筒内周壁の一部に複数条の螺旋状溝部を刻設して光学用
    ズーム鏡筒を加工するようにしたことを特徴とする、請
    求項1ないし5何れか記載の切削工具を使用した切削加
    工方法。
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