JP4016437B2 - 組立性評価システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動機を用いて製品を製造する際の難度を示す指標を求めることができる評価チャートにより製品の製造コストを求めることができる組立性評価システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、製品の製造コストを算出する手法として、製造の困難さに基づいたチェックリスト(設問群)により製造に関わる製造工数を推測する方式として特開平4−69703号公報、或いは特開平7−141425号公報のものが提案されている。ここで、特開平4−69703号公報のものは、部品或いは物品の作業容易性を作業費用若しくは作業所用時間で示した指標を所定の計算式で集計したり、平均値を求めたりすることにより、部品或いは物品の作業容易性を数値化するようにしている。また、特開平7−141425号公報のものは、部品の組立工数に基づいて部品の組立易さを点数化するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例のものは、組立作業の特徴をチェックリスト上の項目(部品の対称性、組立方向等)で回答することにより、手作業を行った場合の工数(必要作業時間)を推定して組立コストを算出するだけである。つまり、手作業で組立てるものを前提としているので、量産製品(自動機を前提とした製品)の組立コストを算出することはできないのが実情である。
【0004】
また、評価を行った後、どの部品がコスト高のネックとなっているのかを割り出すには十分であったが、改善を行う際に、どの形状をどのように変更すれば、どの程度の効果があるのかという改善の優先度を示唆することはできず、チェックリスト上の項目(部品の対称性、組立方向等)の中でどれが最も効果があるのかが不明であり、設計者が独自で改善作業を完結させることが非常に困難であった。
【0005】
さらに、チェックリスト上の回答すべき項目が多く、1個の部品の評価を完結させるのに20〜65問の設問があるので、評価時間が長くなる。この場合、設問数が少ない場合は評価を短時間で実行できるものの、評価精度が犠牲となっていた。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、自動機を用いて製品を製造する際の製造コストを精度よく評価できると共に、改善の優先度を示唆できる評価チャートを用いた組立性評価システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明によれば、製品の製造コストを求めるには、入力装置により製造条件を入力する。すると、生産条件解析部は、入力装置に入力された製造条件に基づいて製品を製造するためのサイクルタイムを算出する。また、表示装置に表示された評価チャートの質問事項に順に回答する。つまり、評価チャートには、自動機を用いて製品を製造する際の単位作業としての少なくとも供給編、チャック編、組立編毎の難度と部品の物理的特徴とを階層的に関連付けた質問事項が表示されているので、部品の物理的特徴を順に選択することにより、自動機を用いて製品を製造する際の単位作業毎の難度を示す指標であるコードNo.に到達することができる。このように到達したコードNo.により評価ファイルが作成される。
必要設備・工数認識部は、生産条件解析部が算出したサイクルタイムと、単位作業毎のデータベースの各々と、難度を示す指標であるコードNo.を用いて作成された評価ファイルとに基づいて、組立に必要となる設備の情報となる種類、仕様、台数を求める。
ラインイメージ解析部は、算出されたサイクルタイムと必要設備・工数認識部が認識した設備の情報に基づいて必要設備の仕様を補正する。
そして、計算式解析部は、ラインイメージ解析部が補正した必要設備の仕様に基づいて部品毎の製造コストを算出して、該算出した製造コストを入力装置からの指示に応じて表示装置に表示する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明する。
図2は、コンピュータの外観を示している。この図2において、コンピュータ1は本体2、キーボード3a、マウス3b等の入力装置3、表示手段たる表示装置4及び記憶手段たる外部記憶装置5から構成されている。
【0013】
図1はコンピュータ1の機能及び外部記憶装置5に記憶されたデータベースを示している。この図1において、外部記憶装置5にはデータベースが予め記憶されている。このデータベースは製品を製造する際の単位作業(ユニット)としての供給、チャック、組立、結合、付帯に分類されている。つまり、製品を製造するには、供給、チャック、組立、結合、付帯の各単位作業を順に実行することから、各単位作業毎にデータベースが用意されているのである。
【0014】
ここで、供給とは、部品を組立ラインに供給する作業であり、チャックとは供給された部品を組立位置まで搬送する作業であり、組立とは部品を製品に組立てる作業であり、結合とは組立てた部品を溶接、はんだ付け、或いはかしめる作業であり、付帯とは組立てた製品を検査・グリス塗布する作業のことである。
【0015】
各単位作業毎のデータベースとしては、設備種類データベース、設備仕様データベース、標準時間データベース、手作業時間データベースが設定されている。また、作業工数レートデータベースとは、単位時間当たりの人件費である。これらのデータベースは、後述するように製品を組立てるのに必要となる自動機を選択してその設備コストを算出すると共に手作業で製造する際の工数を算出し、さらに算出したコストを実際の組立ラインに適応させるために補正するためのデータベースである。
【0016】
一方、図1に示すコンピュータ1は、プログラムによって作成される評価ファイル6、及びプログラムによって機能が決定されるサイクルタイム算出手段たる生産条件解析部7、コードNo.解析部8、必要設備・工数認識部9、ラインイメージ解析部10、演算手段たる計算式解析部11から構成されていると共に、データ記憶部12、表示装置4、プリンタ等の出力装置13、入力装置3から構成されている。
【0017】
ここで、評価ファイル6は、入力装置3から入力されたデータに基づいて作成した情報を記憶するためのファイルである。生産条件解析部7は、入力装置から入力された生産条件に基づいて製品を製造するためのサイクルタイムを算出する。コードNo.解析部8は、評価ファイルが記憶しているコードNo.を解析する。必要設備・工数認識部9は、データベースに基づいて自動組立てに必要となる設備及び手作業で製造する場合の工数を認識する。ラインイメージ解析部10は、必要設備・工数認識部9が認識した設備及び設備詳細に基づいて必要設備の仕様、台数を算出する。
【0018】
計算式解析部11は、ラインイメージ解析部10の解析結果に基づいて部品毎の製造コストを算出してデータ記憶部12に記憶し、入力装置3からの指示に応じてデータ記憶部12に記憶しているデータを表示装置4に表示すると共に出力装置13から出力する。
【0019】
さて、本実施例では、図3に示すように供給、チャック、組立、結合、付帯という各単位作業毎に評価チャートが用意されている。この評価チャートには、組立作業難度と部品の物理的特徴とに応じて単位作業の困難さを示す指標であるコードNo.及びペナルティ係数に到達できるように質問事項が順に設定されている。
【0020】
次に上記構成の作用について説明する。
図4は評価のフローチャートを示している。この図4において、製品の設計者が製品の製造コストを評価するときは、入力装置3により入力モードを設定する。すると、表示装置4には、図5に示すようなデータ入力シートが表示されるので、評価対象となる製品の月産生産量、作業員の年間労働時間、勤務のシフト数、生産継続年数(設備償却年数)、設備稼働率を入力する(ステップ1)。
【0021】
これにより、データ入力シートの対応する部分に入力データが表示される。ここで、生産条件解析部7は、入力データに基づいて製品を1個生産するのに要するサイクルタイムを算出し(ステップ2)、そのサイクルタイムを表示装置4に表示すると共にデータ記憶部12に記憶する。
【0022】
次に入力装置3により部品情報入力モードを設定する。すると、表示装置4には図6に示すデータ入力シートが表示されるので、製品を構成する部品名、部品個数、ワークサイズ、結合数等を入力する(ステップ3)。
【0023】
上述のようにして製品を構成する全ての部品について部品情報の入力が終了したときは、評価対象部品を5つの単位作業について、評価チャートによりコードNo.を選択して入力する(ステップ4)。
【0024】
この評価チャートとは、供給、チャック、組立、結合、付帯からなり、供給は部品を供給する作業の困難さを示すコードNo.に到達できるように順に質問事項が示され、チャックは部品を供給位置から組立位置まで搬送する作業の困難さを示すコードNo.に到達できるように順に質問事項が示され、組立は部品を組立てる作業の困難さを示すコードNo.に到達できるように順に質問事項が示され、結合は部品を溶接、はんだ、かしめを行う際の結合作業の困難さを示すコードNo.に到達できるように順に質問事項が示され、付帯は組立てられた部品の検査、グリス塗布する付帯作業の困難さを示すコードNo.に到達できるように順に質問事項が示されている。
【0025】
ここで、評価チャートの一例として供給の評価チャートについて説明する。図7は供給の評価チャートを示している。この図7において、供給の評価チャートは部品の組立作業難度と物理的特徴、例えば部品の形状、大きさ、荷姿、供給形態とを順に関連付け、最終的に供給作業の困難さを示すコードNo.及びペナルティ係数に到達できるように順に質問事項が示されている。尚、ペナルティ係数は、小さい数字程自動機による製造が容易であることを示している。
【0026】
尚、製品を構成する部品であっても例えば組付けられた形態で供給され、組立てるだけのものは、供給不要として分類される。
また、評価チャートには最終的な分類結果に該当する部品例が複数示されており、選択する際の参考にすることができる。
【0027】
同様にして、チャック、組立、結合、付帯の全てについてコードNo.を決定し、それらのコードNo.を入力装置から入力する。
この場合、チャックは、剛性、大きさ及び局部形状を順に関連付け、最終的にコードNo.を決定できるようになっている。また、組付は、動作の巧妙さ及びクリアランスを順に関連付け、最終的にコードNo.を決定できるようになっている。また、結合は、溶接・はんだ付け・かしめ等の作業内容からコードNo.を決定できるようになっている。そして、付帯は、検査・グリス塗布等の要求仕様からコードNo.を決定できるようになっている。
【0028】
さて、入力装置3から供給、チャック、組立、結合、付帯についてコードNo.を入力すると、入力された部品情報及びコードNo.に基づいて評価ファイル6が作成される。
【0029】
そして、評価モードを設定すると、必要設備・工数認識部9は、評価ファイル6、生産条件解析部7が算出したサイクルタイム、並びにデータベースに基づいて製造に必要な設備種類、仕様、台数を求める(図4のステップ5)。
【0030】
つまり、必要設備・工数認識部は、製品を製造するのに必要となる単位作業(ユニット)別のデータベースにアクセスし、設備種類データベースからコードNo.に対応した設備の種類を選択すると共に、その選択した設備の標準時間(サイクルタイム)を標準時間データベースから選択する。また、手作業時間データベースからコードNo.に対応した手作業時間を選択する。
【0031】
ここで、製造コストはライン方式により大きく変動することから、必要に応じて製造コストを補正する必要がある。
▲1▼生産量による影響……生産量と自動での製造コストは反比例の関係にあるが、生産量に応じてライン形態(自動ラインor手組ライン)が異なるので、製造コストに差を生じる(図9参照)。
【0032】
▲2▼自動化限界による影響……自動化を前提とした場合でも、自動組立設備の限界から、手組に依存せざるを得ない場合がある。その結果、自動ライン内に手組ゾーンが存在したり、また、離れ孤島的作業が発生する要因となっている(図10参照)。
▲3▼設備能力による影響……製造される部品の大きさ・要求されるスピードから、その製造するのに必要な設備仕様・設備台数が変動する(図11参照)。
【0033】
上記▲1▼〜▲3▼に示した生産量、自動化限界、設備能力により、自動ライン方式は大きく変動し、製造コストへの影響も大きいと考えられる。製造コストの評価の精度を現実に近付けるには、これらの評価が必要であるが、これらの項目を的確に判断するには、生産技術的な知識を必要とし、設計者自身で判断することは極めて困難である。
【0034】
そこで、生技的知識はデータベース化し、上述のようにして求めた製造コストをデータベースに基づいて自動で補正するようにしている。
つまり、ラインイメージ解析部10は、以下の自動補正機能を備えている。
【0035】
(1)設備台数予測機能……選択した設備のサイクルタイムとその設備の標準作業時間との比較から必要設備台数を算出する。
(2)離れ孤島認識機能……部品の特徴から自動化限界を示し、その結果に基づきライン内の人の配置・数を予測する。
(3)設備仕様予測機能……設備仕様データベースに基づいて部品のサイズ及びサイクルタイムが設備に及ぼす影響を予測する。
【0036】
そして、図1に示した計算式解析部11は、上述したように必要設備・工数認識部9が認識した製造コスト及び手作業での工数、並びにラインイメージ解析部10が解析した補正内容に基づいて部品1個当たりの製造コストを計算する(図4のステップ6)。
【0037】
上述のようにして全ての部品の評価が終了したときは(図4のステップ7)、表示装置4に各部品の製造コストを表示する(ステップ8)。
つまり、表示装置4には、部品を製造する際の単位作業である供給、チャック、組立、結合、付帯に要する製造コストが表示されると共に、自動組立てに要する直接工数及び間接工数が表示される。この場合、接工数とは手作業・段取り等に要する工数であり、間接工数とはオペレータ等の作業に要する工数のことである。
この場合、表示内容により各部品の製造コストを比較することはできるものの、部品の改善の優先度を認識することは困難である。
【0038】
そこで、部品の改善の優先度を確認したい場合は、入力装置によりグラフモードを設定する。
すると、計算式解析部11は、図12に示すように表示装置4に各部品の製造コストを供給組付等の単位作業に区分した状態でグラフで表示する。
【0039】
従って、設計者は、表示装置4に表示されたコストから他の部品のコストに比較してコストが高い部品を抽出し(図4のステップ9)、その部品の設計変更、或いは他部品への置換えるように部品を設計変更する(ステップ10)。
この場合、製造コストを低減するには、部品点数の低減、難組付部品の低減、一方向組付化が有効である。
【0040】
そして、上述したようにして、部品の設計変更、或いは置換えた部品に対応するコードNo.を評価チャートに基づいて決定し、そのコードNo.を入力装置3に再度入力する。
【0041】
すると、コンピュータ1は、入力されたコードNo.に基づいて部品の再評価を実行し、部品毎のコストを表示装置4に表示するので、その表示によりコストが改善されたことを確認することができる。
【0042】
上記構成のものによれば、評価チャートにより部品の物理的特徴を階層的に関連付けるための質問事項を順に回答することにより自動機を用いて製品を製造する際の単位作業の難度を示す指標であるペナルティ係数に到達することができるので、製造コストを低減するのに有効となる部品の設計変更、或いは部品置換えの方針を容易に決定することができる。
【0043】
また、評価チャートにより選択したコードNo.をコンピュータ1の入力装置3から入力することにより、製品のサイクルタイムに応じた設備を自動的に選択し、その設備を使用したときの製造コスト及び人手による製造工数を自動的に算出して表示することができるので、その表示を確認することにより何れの部品の何れの作業がコスト高の要因となっているかを認識でき、これを評価チャートと照らし合わせることにより、何れの部品の何れの形状をどのように変更すれば、どの程度のコストダウンが見込れるか(改善の方向・大きさ)を把握することができる。
【0044】
この場合、自動機を使用した際の組立ラインの仕様を推測し、その組立ラインのサイクルタイムに見合うように自動機の台数を補正したり、自動化限界の判別により人手が介在すると判断した場合は人手の工数を補正し、さらには部品のサイズ及びサイクルタイムに基づいて設備能力を補正するようにしたので、実際の組立ラインに見合った製造コスト及び手作業による工数を算出することができる。
【0045】
本発明は、上記実施例にのみ限定されるものではなく、次のように変形または拡張できる。
製品の製造には供給及び組立が必須であるので、評価チャートとしては少なくとも供給及び組立を用意すればよい。
また、必要に応じて、部品供給、部品の溶接等の結合、検査及び梱包等、その他付帯作業についても、上記実施例に示したアルゴリズム、チャート、システムを用いて評価することにより、製品の製造全体に亘っての組立性評価が可能である。
さらに、評価チャートを表示装置4に表示し、コードNo.を入力装置3により選択するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるコンピュータを示す機能ブロック図
【図2】コンピュータの外観図
【図3】評価チャートを示す図
【図4】評価のフローチャート
【図5】製造情報データ入力シートの表示画面を示す図
【図6】部品情報入力シートの表示画面を示す図
【図7】供給作業の評価チャートを示す図
【図8】供給作業の評価チャートを示す図
【図9】生産量とコストとの対応関係を示す図
【図10】自動化限界を説明するための図
【図11】要求スピード及び部品の大きさと設備能力との関係を示す図
【図12】各部品のコストをグラフで示した図
【符号の説明】
1はコンピュータ、3は入力装置、4は表示装置(表示手段)、5は外部記憶装置(記憶手段)、7は生産条件解析部(サイクルタイム算出手段)、11は計算式解析部(演算手段)である。

Claims (8)

  1. 自動機を用いて製品を製造する際の難度を示す指標であるコードNo.を求める評価チャートにより前記製品の製造コストを求める組立性評価システムであって、
    前記製品を製造する際の単位作業としての少なくとも前記製品の部品を組立ラインに供給する作業から成る供給編、供給された前記部品を供給位置から組立位置まで搬送する作業から成るチャック編、および前記部品を前記製品に組立てる作業から成る組立編毎に分類され予め記憶された前記単位作業毎の少なくとも前記難度を示す指標であるコードNo.と前記自動機の設備とが関連付けられたデータベースと、
    プログラムによって作成される評価ファイル、前記プログラムによって機能が決定されるサイクルタイム算出手段と成る生産条件解析部、必要設備・工数認識部、ラインイメージ解析部、および演算手段と成る計算式解析部から構成されると共に、表示装置および入力装置を備えたコンピュータとを備え、
    前記評価ファイルは、前記入力装置から入力された評価対象となる製品の月産生産量、作業員の年間労働時間、勤務のシフト数、生産継続年数、設備稼働率からなるデータと前記難度を示す指標であるコードNo.とから作成されたファイルから成り、
    前記生産条件解析部は、前記入力装置から入力された生産条件に基づいて前記製品を1個製造するのに要するサイクルタイムを算出するものから成り、
    前記必要設備・工数認識部は、前記生産条件解析部が算出したサイクルタイムと、前記単位作業毎のデータベースの各々と、前記難度を示す指標であるコードNo.を用いて作成された前記評価ファイルとに基づいて、組立に必要となる設備の情報となる種類、仕様、台数を求めるものから成り、
    前記ラインイメージ解析部は、算出された前記サイクルタイムと前記必要設備・工数認識部が認識した設備の情報に基づいて必要設備の仕様を補正するものから成り、
    前記計算式解析部は、前記ラインイメージ解析部が補正した前記必要設備の仕様に基づいて前記部品毎の製造コストを算出して、該算出した製造コストを前記入力装置からの指示に応じて前記表示装置に表示するものから成り、
    前記表示装置では、前記単位作業毎に用意されており、前記難度と前記部品の物理的特徴とを階層的に関連付けた質問事項が順に設定され、該質問事項に前記入力装置を介して順に回答して前記部品の物理的特徴を順に選択することにより前記自動機を用いて前記製品を製造する際の前記単位作業毎の前記難度を示す指標であるコードNo.に到達して前記評価ファイルに記憶するように設定されている前記評価チャートが表示されることを特徴とする組立性評価システム。
  2. 前記難度を示す指標であるコードNo.と前記自動機の設備とが関連付けられたデータベースには、設備種類データベースと、標準時間データベースと、手作業時間データベースとが含まれ、
    前記必要設備・工数認識部は、前記生産条件解析部が算出したサイクルタイムと、前記難度を示す指標であるコードNo.を用いて作成された前記評価ファイルとに基づいて、組立に必要となる設備の情報となる種類、仕様、台数を求めるために、前記単位作業毎のデータベースの各々にアクセスし、
    前記設備種類データベースから前記難度を示す指標であるコードNo.に対応した設備の種類を選択し、その選択した設備のサイクルタイムを前記標準時間データベースから選択し、かつ、前記手作業時間データベースから前記難度を示す指標であるコードNo.に対応した手作業の時間または工数を選択することを特徴とする請求項1記載の組立性評価システム。
  3. 前記ラインイメージ解析部は、算出された前記サイクルタイムと前記必要設備・工数認識部が認識した設備の情報に基づいて必要設備の仕様を補正するために、前記データベースを用いて前記サイクルタイムからの必要設備台数の予測、自動化限界の予測、設備能力の予測からなる補正を行なうことを特徴とする請求項1または2記載の組立性評価システム。
  4. 前記計算式解析部は、前記ラインイメージ解析部が算出した前記必要設備の仕様に基づいて前記部品毎の製造コストを算出して、該算出した製造コストを前記入力装置からの指示に応じて前記表示装置に表示するために、前記必要設備・工数認識部が認議した設備の情報および手作業の時間または工数、ならびに前記ラインイメージ解析部が解析した補正の内容に基づいて前記部品1個あたりの製造コストを計算することを特徴とする請求項3記載の組立性評価システム。
  5. 前記製品を製造する際の単位作業として更に組立てた部品を溶接、はんだ付け、絞める作業のいずれかにより結合する結合編と、組立てた製品を検査しグリス塗布する作業からなる付帯編とを備えることを特徴とする請求項1記載の組立性評価システム。
  6. 前記入力装置よりグラフモードが設定されると前記計算式解析部は前記表示装置に各前記部品の製造コストを前記単位作業に区分した状態でグラフで表示することを特徴とする請求項1記載の組立性評価システム。
  7. 前記単位作業毎の少なくとも前記難度を示す指標であるコードNo.と前記自動機の設備とが関連付けられたデータベースは、前記製品を組立てるのに必要となる前記自動機を選択して、該自動機の設備コストを算出すると共に手作業で製造する際の工数を算出し、更に算出したコストを実際の組立ラインに適応させるために補正するためのデータベースからなることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の組立性評価システム。
  8. 前記生産条件解析部にて、前記入力データに基づいて前記製品を1個生産するのに要する前記サイクルタイムを算出し、該サイクルタイムを前記表示装置に表示すると共にデータ記憶部に記憶することを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の組立性評価システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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