JP4016222B2 - Process for producing trans-1,2-disubstituted ethanediamine - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、工業的に有用なトランス−1,2−ジ置換エタンジアミンの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
トランス−1,2−ジ置換エタンジアミン、特に光学活性なトランス−1,2−ジフェニルエタンジアミンは、不斉合成反応における不斉触媒の配位子及び光学分割試剤として有用である。
例えば、特開平7−285983には、オレフィン化合物の不斉エポキシ化反応における触媒の原料として、J.Am.Chem.Soc.,111,9243(1989)には、オレフィン化合物の不斉ジヒドロキシル化反応における触媒の配位子として、J.Am.Chem.Soc.,111,5493(1989)には、不斉アルドール縮合反応における触媒の配位子として、J.Am.Chem.Soc.,112,4976(1990)には、不斉ディールスアルダー反応における触媒の配位子として、J.Am.Chem.Soc.,117,2675(1995)には、ケトンの不斉還元の触媒の配位子として、叉Chem.Lett.,2299(1990)には、ビナフトールの光学分割試剤として使用されている。
【0003】
従来、トランス−1,2−ジフェニルエタンジアミンの製造法については、幾つかの方法が知られている。
特に、Chinese Journal of Pharmaceuticals,24,280(1993)には、ベンズアルデヒドを出発原料とする下記経路によるトランス−1,2−ジフェニルエタンジアミンの製造法が開示されている。
【0004】
【化3】
【0005】
即ち、ベンズアルデヒド(a)とアンモニアを反応させ、固体のアミナール化合物であるヒドロベンズアミド(b)とし、次に、N,N−ジメチルホルムアミド溶媒中でナトリウムエチラートの存在下、環化させて固体のイソアマリン(c)とし、更に無水酢酸溶媒中で酢酸ナトリウムの存在下、無水酢酸と反応させた後、塩酸で開環させて固体のジアミド体(d)とし、次いで、酢酸溶媒中で臭化水素酸で加水分解して、トランス−1,2−ジフェニルエタンジアミン(e)の二臭化水素酸塩を製造している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者等は、上記製造法を検討した結果、工程数が多く、イソアマリン及びジアミド体(d)を固体として取り出す必要があり操作が煩雑になること、更に、ジアミド体(d)の加水分解反応は、目的とするトランス−1,2−ジフェニルエタンジアミンの収率が40〜50%であり、副生物として、イソアマリンが10〜15%、化合物(f)
【0007】
【化4】
【0008】
が30〜40%程度生成する等工業的には種々の問題があることが判明した。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、トランス−1,2−ジ置換エタンジアミンの製造法について鋭意検討した結果、イソアマリン、ジアミド体(d)及びトランス−1,2−ジフェニルエタンジアミンを容易に溶解する非プロトン性極性溶媒を使用することにより反応を連続的に行うことができるため反応工程数が3から1に減少し、濾過取り出し操作の煩雑さが回避でき、更に、トランス−1,2−ジ置換エタンジアミンが高い収率で製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
即ち、本発明は、式(1)
【0011】
【化5】
【0012】
[式中、RはC1〜C10アルキル基、C3〜C10シクロアルキル基(該アルキル基及びシクロアルキル基は、いずれもC1〜C10アルコキシ基、C6〜C10芳香族基叉は複素環基で任意に置換されていてもよい。)、C6〜C10芳香族基、複素環基(該芳香族基及び複素環基は、いずれもC1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基よりなる群から選ばれる1〜3個の同一叉は異なる置換基で任意に置換されていてもよい。)を意味する。]
で表されるアミナール化合物を、非プロトン性極性溶媒中、塩基の存在下、加熱し、引き続き、無水酢酸、更に無機酸と反応させることを特徴とする
式(2)
【0013】
【化6】
【0014】
[式中、Rは前記に同じ。]
で表されるトランス−1,2−ジ置換エタンジアミンの製造法に関するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、更に詳細に本発明を説明する。
先ず、式(1)の置換基Rについて説明する。
C1〜C10アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、1−ペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、i−ペンチル基、ネオペンチル基、t−ペンチル基、1−ヘキシル基、2−ヘキシル基、3−ヘキシル基、1−メチル−1−エチル−n−ペンチル基、1,1,2−トリメチル−n−プロピル基、1,2,2−トリメチル−n−プロピル基、3,3−ジメチル−n−ブチル基、1−ヘプチル基、2−ヘプチル基、1−エチル−1,2−ジメチル−n−プロピル基、1−エチル−2,2−ジメチル−n−プロピル基、1−オクチル基、3−オクチル基、4−メチル−3−n−ヘプチル基、6−メチル−2−n−ヘプチル基、2−プロピル−1−n−ヘプチル基、2,4,4−トリメチル−1−n−ペンチル基、1−ノニル基、2−ノニル基、2,6−ジメチル−4−n−ヘプチル基、3−エチル−2,2−ジメチル−3−n−ペンチル基、3,5,5−トリメチル−1−n−へキシル基、1−デシル基、2−デシル基、4−デシル基、3,7−ジメチル−1−n−オクチル基及び3,7−ジメチル−3−n−オクチル基等が挙げられ、好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、1−ペンチル基、1−ヘキシル基、1−ヘプチル基、1−オクチル基、1−ノニル基、1−デシル基等が挙げられる。
【0016】
C3〜C10シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、1−メチルシクロプロピル基、2−メチルシクロプロピル基、4−メチルシクロヘキシル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基等が挙げられ、好ましくはシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
【0017】
C6〜C10芳香族基としては、例えば、フェニル基、1−インデニル基、2−インデニル基、3−インデニル基、4−インデニル基、5−インデニル基、6−インデニル基、7−インデニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−テトラヒドロナフチル基、2−テトラヒドロナフチル基、5−テトラヒドロナフチル基及び6−テトラヒドロナフチル基等が挙げられ、好ましくは、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−テトラヒドロナフチル基及び2−テトラヒドロナフチル基等が挙げられる。
【0018】
複素環基としては、芳香族系複素環基及び非芳香族系複素環基が挙げられる。
芳香族系複素環基としては、5〜7員環までの単環式複素環基、構成原子数が8〜10までの縮合二環式複素環基が挙げられ、酸素原子、窒素原子、硫黄原子が1〜3原子単独もしくは組み合わせて含むことができる。
非芳香族系複素環基としては、5〜7員環までの単環式複素環基、構成原子数が6〜10までの縮合二環式複素環基が挙げられ、酸素原子、窒素原子、硫黄原子が1〜3原子単独もしくは組み合わせて含むことができる。
【0019】
芳香族系複素環基としては、例えば、2−チエニル基、3−チエニル基、2−フリル基、3−フリル基、2−ピラニル基、3−ピラニル基、4−ピラニル基、2−ベンゾフラニル基、3−ベンゾフラニル基、4−ベンゾフラニル基、5−ベンゾフラニル基、6−ベンゾフラニル基、7−ベンゾフラニル基、1−イソベンゾフラニル基、4−イソベンゾフラニル基、5−イソベンゾフラニル基、2−ベンゾチエニル基、3−ベンゾチエニル基、4−ベンゾチエニル基、5−ベンゾチエニル基、6−ベンゾチエニル基、7−ベンゾチエニル基、1−イソベンゾチエニル基、4−イソベンゾチエニル基、5−イソベンゾチエニル基、2−クロメニル基、3−クロメニル基、4−クロメニル基、5−クロメニル基、6−クロメニル基、7−クロメニル基、8−クロメニル基、1−ピロリル基、2−ピロリル基、3−ピロリル基、1−イミダゾリル基、2−イミダゾリル基、4−イミダゾリル基、1−ピラゾリル基、3−ピラゾリル基、4−ピラゾリル基、2−チアゾリル基、4−チアゾリル基、5−チアゾリル基、3−イソチアゾリル基、4−イソチアゾリル基、5−イソチアゾリル基、2−オキサゾリル基、4−オキサゾリル基、5−オキサゾリル基、3−イソオキサゾリル基、4−イソオキサゾリル基、5−イソオキサゾリル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−ピラジニル基、2−ピリミジニル基、4−ピリミジニル基、5−ピリミジニル基、3−ピリダジニル基、4−ピリダジニル基、1−インドリジニル基、2−インドリジニル基、3−インドリジニル基、5−インドリジニル基、6−インドリジニル基、7−インドリジニル基、8−インドリジニル基、1−イソインドリル基、4−イソインドリル基、5−イソインドリル基、1−インドリル基、2−インドリル基、3−インドリル基、4−インドリル基、5−インドリル基、6−インドリル基、7−インドリル基、1−インダゾリル基、2−インダゾリル基、3−インダゾリル基、4−インダゾリル基、5−インダゾリル基、6−インダゾリル基、7−インダゾリル基、1−プリニル基、2−プリニル基、3−プリニル基、6−プリニル基、7−プリニル基、8−プリニル基、2−キノリル基、3−キノリル基、4−キノリル基、5−キノリル基、6−キノリル基、7−キノリル基、8−キノリル基、1−イソキノリル基、3−イソキノリル基、4−イソキノリル基、5−イソキノリル基、6−イソキノリル基、7−イソキノリル基、8−イソキノリル基、1−フタラジニル基、5−フタラジニル基、6−フタラジニル基、2−ナフチリジニル基、3−ナフチリジニル基、4−ナフチリジニル基、2−キノキサリニル基、5−キノキサリニル基、6−キノキサリニル基、2−キナゾリニル基、4−キナゾリニル基、5−キナゾリニル基、6−キナゾリニル基、7−キナゾリニル基、8−キナゾリニル基、3−シンノリニル基、4−シンノリニル基、5−シンノリニル基、6−シンノリニル基、7−シンノリニル基、8−シンノリニル基、2−プテニジニル基、4−プテニジニル基、6−プテニジニル基、7−プテニジニル基及び3−フラザニル基等が挙げられる。
【0020】
非芳香族複素環としては、例えば、1−ピロリジニル基、2−ピロリジニル基、3−ピロリジニル基、1−ピロリニル基、2−ピロリニル基、3−ピロリニル基、4−ピロリニル基、5−ピロリニル基、1−イミダゾリジニル基、2−イミダゾリジニル基、4−イミダゾリジニル基、1−イミダゾリニル基、2−イミダゾリニル基、4−イミダゾリニル基、1−ピラゾリジニル基、3−ピラゾリジニル基、4−ピラゾリジニル基、1−ピラゾリニル基、2−ピラゾリニル基、3−ピラゾリニル基、4−ピラゾリニル基、5−ピラゾリニル基、1−ピペリジル基、2−ピペリジル基、3−ピペリジル基、4−ピペリジル基、1−ピペラジニル基、2−ピペラジニル基、3−ピペラジニル基、1−インドリニル基、2−インドリニル基、3−インドリニル基、4−インドリニル基、5−インドリニル基、6−インドリニル基、7−インドリニル基、1−イソインドリニル基、2−イソインドリニル基、4−イソインドリニル基、5−イソインドリニル基、2−キヌクリジニル基、3−キヌクリジニル基、4−キヌクリジニル基、2−モルフォリニル基、3−モルフォリニル基、4−モルフォリニル基、1−アゼチジニル基、2−アゼチジニル基、3−アゼチジニル基、1−アゼチジノニル基、3−アゼチジノニル基及び4−アゼチジノニル基等が挙げられる。
【0021】
C1〜C10アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−ノニルオキシ基及びn−デシルオキシ基等が挙げられ、好ましくはメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基等が挙げられる。
【0022】
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
次に、反応条件について詳細に説明する。
先ず、アミナール化合物を、塩基の存在下、非プロトン性極性溶媒中で反応させる。
【0023】
非プロトン性極性溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、テトラメチル尿素等の尿素類等が挙げられ、好ましくは、1,3−ジメチルイミダゾリジノン等が挙げられる。
塩基としては、アルカリ及びアルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属アルコラート及びアルカリ金属アルキル化合物等が挙げられ、好ましくは、アルカリ金属アルコラートが挙げられる。
【0024】
アルカリ及びアルカリ土類金属水酸化物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム及び水酸化バリウム等が挙げられる。
アルカリ金属アルコラートとしては、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート及びカリウムt−ブチラートが挙げられる。
【0025】
アルカリ金属アルキル化合物としては、メチルリチウム、n−ブチルリチウム及びt−ブチルリチウム等が挙げられる。
塩基の使用量は、触媒量で反応が進行するため、特に制限はなく、アミナール化合物に対して、0.01当量〜10当量の範囲、好ましくは、0.01当量〜1当量の範囲がよい。
【0026】
反応温度は、50℃から使用する溶媒の沸点まで可能であるが、好ましくは、70℃〜150℃の範囲がよい。
反応温度が70℃より低温であると、目的とするトランス−1,2−ジ置換エタンジアミン体の生成が減少し、シス−1,2−ジ置換エタンジアミン体の副生量が増加する。
【0027】
反応時間は、通常0.1〜1000時間である。
次に、均一な反応液に、無水酢酸を加えて反応させ、次いで、均一な反応液を無機酸で処理すると、目的とするトランス−1,2−ジ置換エタンジアミンの無機酸塩が得られる。
無水酢酸との反応について述べる。
【0028】
無水酢酸の量は、反応を完全に進行させるために、アミナール化合物に対して1当量以上必要であり、1当量〜2当量の範囲が好ましい。
無水酢酸との反応温度は特に制限はなく、20℃〜150℃の範囲、好ましくは、40℃〜100℃の範囲がよい。
反応時間は、通常0.1〜1000時間である。
【0029】
無機酸との反応について述べる。
無機酸としては、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、リン酸等が挙げられ、好ましくは、塩酸、臭化水素酸及び硫酸等が挙げられる。
無機酸の使用量は、反応を完全に進行させるために、アミナール化合物に対して1当量以上必要であり、反応を早く完全に進行させるためには、2当量〜20当量の範囲、好ましくは、3当量〜10当量の範囲がよい。
【0030】
無機酸との反応温度は、特に制限はなく、20℃から溶媒の沸点まで使用可能であるが、好ましくは、20〜200℃の範囲、より好ましくは50〜150℃の範囲がよい。
無機酸との反応時間は、通常0.1〜1000時間である。
本発明の一連の反応は常圧でも加圧下でも行なうことができる。
【0031】
反応終了後、均一な反応液を冷却し、析出した固体を濾過することにより、トランス−1,2−ジ置換エタンジアミンの無機酸塩を得ることができる。
得られたトランス−1,2−ジ置換エタンジアミンの無機酸塩は、通常の方法、例えば水酸化ナトリウム水溶液で処理することにより、トランス−1,2−ジ置換エタンジアミンとすることができる。
【0032】
次に、参考としてアルデヒド化合物とアンモニアよりのアミナール化合物の製造法について説明する。
アルデヒド化合物としては、ベンズアルデヒド、3,5−ジメチルベンズアルデヒド、3,5−ジクロロベンズアルデヒド、3,5−ジメトキシベンズアルデヒド、4−tert−ブチルベンズアルデヒド、4−メチルベンズアルデヒド、4−メトキシベンズアルデヒド、4−クロロベンズアルデヒド、3−メチルベンズアルデヒド、3−メトキシベンズアルデヒド、3−クロロベンズアルデヒド、3−トリフルオロメチルベンズアルデヒド、α−ナフチルアルデヒド、β−ナフチルアルデヒドおよびシクロヘキシルアルデヒド等が挙げられる。
【0033】
反応溶媒としては、反応に関与しないものであれば特に制限はなく、例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル等のニトリル類、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロルベンゼン、o−ジクロルベンゼン等の芳香族炭化水素類、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−オクタン、n−デカン等の脂肪族炭化水素類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、ジメトキシエタン等のエーテル類、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、シクロヘキサノール等のアルコール類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、テトラメチル尿素等の尿素類等が挙げられ、好ましくは、エタノール、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、1,3−ジメチルイミダゾリジノン等が挙げられる。
【0034】
更に、これらの溶媒は、単独又は組み合わせて使用することもできる。
反応温度は、特に制限はなく、通常−80℃から使用する溶媒の沸点まで可能であるが、アンモニアの溶解度から、−20℃から40℃の範囲で行うのがよい。
反応時間は、通常0.1〜1000時間である。
【0035】
反応終了後、析出したアミナール化合物を濾取するか、析出したアミナール化合物を水に再溶解後、適当な溶媒により抽出し、抽出溶媒を減圧濃縮してアミナール化合物を得るか、抽出液に適当な溶媒を加え、析出したアミナール化合物を濾取する方法等が挙げられる。
更に、再結晶、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等の常法による精製を行なうことにより高純度のアミナール化合物を得ることができる。
【0036】
【実施例】
以下、本発明を実施例を挙げて更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
アルゴン置換した反応フラスコに、エタノール50gとナトリウム1.54g(0.067モル)を加え、ナトリウムエチラート溶液とし、この溶液に、1,3−ジメチルイミダゾリジノン300g及び参考例1のヒドロベンズアミド100g(0.335モル)を加え溶解させ、100℃に昇温後、1時間撹拌した。
【0037】
次に、エタノールを減圧下(300mmHg)で留去し、70℃に冷却後、無水酢酸42.8g(0.42モル)を加えて10分間撹拌した。
更に、35%塩酸300g(2.877モル)を加え、108℃に昇温後還流下36時間撹拌し、均一な反応液を20℃に冷却し、析出した結晶を濾過後、アセトン100gで洗浄した。
【0038】
得られた結晶を減圧下60℃で乾燥したところ、トランス−1,2−ジフェニルエタンジアミンの二塩酸塩74.7g(純度88%、収率69%)を得た。
実施例2
アルゴン置換した反応フラスコに、1,3−ジメチルイミダゾリジノン900gを加え、参考例1のヒドロベンズアミド300g(1.005モル)を溶解させた。
【0039】
この溶液に、20℃で28重量%ナトリウムメチラート38.83g(0.201モル)を加え、100℃に昇温し1時間撹拌した。
次に、メタノールを減圧下(300mmHg)で留去し、70℃に冷却後、無水酢酸128.5g(1.26モル)を加えて10分間撹拌した。
更に、35%塩酸300g(2.877モル)を加えて108℃に昇温後還流下撹拌した。
【0040】
10時間後、35%塩酸600g(5.753モル)を、25時間後、35%塩酸300g(2.877モル)を加え、更に、16時間還流下撹拌した。
反応後、均一な反応液を20℃に冷却し、アセトン600gを加え、析出した結晶を濾過し、アセトン300gで洗浄した。
得られた結晶を減圧下60℃で乾燥したところ、トランス−1,2−ジフェニルエタンジアミンの二塩酸塩237.2g(純度86%、収率71%)を得た。
参考例1
エタノール1000gにアンモニア132g(7.765モル)を溶解し、この溶液に、20℃でベンズアルデヒド1000g(9.434モル)を加え、20℃で20時間撹拌した。
【0041】
次に、過剰のアンモニアを減圧下(150mmHg)で留去し、析出した結晶を濾過後、n−ヘプタン500gで洗浄した。
得られた結晶を減圧下60℃で乾燥し、ヒドロベンズアミド899g(収率96%)を得た。
参考例2
反応フラスコに、酢酸1.92ml、47%臭化水素酸3.85ml及びジアミド体(d)1.08gを加え、110℃で18時間撹拌した。
【0042】
均一な反応液を20℃に冷却後、析出した結晶を濾過し、アセトン1ml、酢酸エチル1mlで結晶を洗浄した。
得られた結晶を減圧下60℃で乾燥したところ、トランス−1,2−ジフェニルエタンジアミンの二臭化水素酸塩547.7mg(純度90%、収率45%)を得た。
参考例3
ガラスオートクレーブに、酢酸0.5g、48%臭化水素酸0.75g及びジアミド体(d)0.5gを加え、120℃で18時間撹拌した。
【0043】
均一な反応液を、液体クロマトグラフ(カラム:Inertsil ODS−3 4.6φ×250mm、カラム温度:40℃、溶離液:メタノール/水=33:67、流量:1.0ml/min.、検出:UV220nm)を使用し分析したところ、それぞれ目的とするトランス−1,2−ジフェニルエタンジアミンの二臭化水素酸塩137.7mg(純度90%、収率42%)、副生物としてイソアマリン63.7mg(収率15%)及び化合物(f)112.2mg(収率34%)が含まれていた。
【0044】
【発明の効果】
非プロトン性極性溶媒中を使用することにより、1工程でアミナール化合物からトランス−1,2−ジ置換エタンジアミンを製造することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a process for producing industrially useful trans-1,2-disubstituted ethanediamines.
[0002]
[Prior art]
Trans-1,2-disubstituted ethanediamines, particularly optically active trans-1,2-diphenylethanediamines, are useful as ligands and optical resolution reagents for asymmetric catalysts in asymmetric synthesis reactions.
For example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 7-285983 discloses a raw material for a catalyst in an asymmetric epoxidation reaction of an olefin compound. Am. Chem. Soc. , 111 , 9243 (1989), as a ligand for a catalyst in an asymmetric dihydroxylation reaction of an olefin compound, J. Am. Am. Chem. Soc. , 111 , 5493 (1989), as a ligand for a catalyst in an asymmetric aldol condensation reaction, J. et al. Am. Chem. Soc. , 112 , 4976 (1990), as a ligand for a catalyst in an asymmetric Diels-Alder reaction, J. Am. Chem. Soc. , 117 , 2675 (1995), as a ligand for a catalyst for asymmetric reduction of ketones, Chem. Lett. 2299 (1990) is used as an optical resolution reagent for binaphthol.
[0003]
Conventionally, several methods are known for producing trans-1,2-diphenylethanediamine.
In particular, Chinese Journal of Pharmaceuticals, 24 , 280 (1993) discloses a process for producing trans-1,2-diphenylethanediamine by the following route using benzaldehyde as a starting material.
[0004]
[Chemical 3]
[0005]
That is, benzaldehyde (a) is reacted with ammonia to form hydrobenzamide (b), which is a solid aminal compound, and then cyclized in the presence of sodium ethylate in an N, N-dimethylformamide solvent. Isoamarin (c) was further reacted with acetic anhydride in the presence of sodium acetate in an acetic anhydride solvent, then ring-opened with hydrochloric acid to obtain a solid diamide (d), and then hydrogen bromide in an acetic acid solvent. Hydrodialysis with acid produces the dihydrobromide salt of trans-1,2-diphenylethanediamine (e).
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
As a result of examining the above production method, the present inventors have a large number of steps, and it is necessary to take out isoamarin and diamide (d) as a solid, which makes the operation complicated, and further, hydrolysis of the diamide (d). In the reaction, the yield of the desired trans-1,2-diphenylethanediamine is 40 to 50%, and as a by-product, isoamarin is 10 to 15%, compound (f)
[0007]
[Formula 4]
[0008]
It has been found that there are various problems in the industry, such as about 30 to 40%.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies on a method for producing trans-1,2-disubstituted ethanediamine, the present inventors have found that aprotic that easily dissolves isoamarin, diamide (d) and trans-1,2-diphenylethanediamine. Since the reaction can be carried out continuously by using a polar solvent, the number of reaction steps is reduced from 3 to 1, and the trouble of the filtration removal operation can be avoided. Furthermore, trans-1,2-disubstituted ethanediamine can be avoided. Has been found to be able to be produced in a high yield, and the present invention has been completed.
[0010]
That is, the present invention provides the formula (1)
[0011]
[Chemical formula 5]
[0012]
[Wherein, R represents a C 1 to C 10 alkyl group, a C 3 to C 10 cycloalkyl group (the alkyl group and the cycloalkyl group are each a C 1 to C 10 alkoxy group, a C 6 to C 10 aromatic group, Or optionally substituted with a heterocyclic group), a C 6 -C 10 aromatic group, a heterocyclic group (both the aromatic group and the heterocyclic group are C 1 -C 10 alkyl groups, And optionally substituted with 1 to 3 identical or different substituents selected from the group consisting of C 1 -C 10 alkoxy groups, halogen atoms, and nitro groups. ]
Wherein the aminal compound represented by the formula (2) is heated in the presence of a base in an aprotic polar solvent and subsequently reacted with acetic anhydride and further with an inorganic acid.
[0013]
[Chemical 6]
[0014]
[Wherein, R is the same as defined above. ]
It is related with the manufacturing method of trans- 1,2- disubstituted ethanediamine represented by these.
[0015]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in more detail.
First, the substituent R in the formula (1) will be described.
The C 1 -C 10 alkyl group, a methyl group, an ethyl group, n- propyl group, i- propyl, n- butyl group, i- butyl, s- butyl, t- butyl group, 1-pentyl group 2-pentyl group, 3-pentyl group, i-pentyl group, neopentyl group, t-pentyl group, 1-hexyl group, 2-hexyl group, 3-hexyl group, 1-methyl-1-ethyl-n-pentyl Group, 1,1,2-trimethyl-n-propyl group, 1,2,2-trimethyl-n-propyl group, 3,3-dimethyl-n-butyl group, 1-heptyl group, 2-heptyl group, 1 -Ethyl-1,2-dimethyl-n-propyl group, 1-ethyl-2,2-dimethyl-n-propyl group, 1-octyl group, 3-octyl group, 4-methyl-3-n-heptyl group, 6-methyl-2-n-heptyl group, 2-propyl 1-n-heptyl group, 2,4,4-trimethyl-1-n-pentyl group, 1-nonyl group, 2-nonyl group, 2,6-dimethyl-4-n-heptyl group, 3-ethyl-2 , 2-dimethyl-3-n-pentyl group, 3,5,5-trimethyl-1-n-hexyl group, 1-decyl group, 2-decyl group, 4-decyl group, 3,7-dimethyl-1 -N-octyl group, 3,7-dimethyl-3-n-octyl group and the like are preferable, preferably methyl group, ethyl group, n-propyl group, i-propyl group, n-butyl group, i-butyl group , S-butyl group, t-butyl group, 1-pentyl group, 1-hexyl group, 1-heptyl group, 1-octyl group, 1-nonyl group, 1-decyl group and the like.
[0016]
The C 3 -C 10 cycloalkyl group, cyclopropyl group, 1-methylcyclopropyl group, 2-methylcyclopropyl group, 4-methylcyclohexyl group, a cyclobutyl group, a cyclopentyl group, a cyclohexyl group, cycloheptyl group, cyclooctyl Group, cyclononyl group, cyclodecyl group and the like, preferably cyclopropyl group, cyclobutyl group, cyclopentyl group, cyclohexyl group and the like.
[0017]
Examples of the C 6 -C 10 aromatic group include a phenyl group, a 1-indenyl group, a 2-indenyl group, a 3-indenyl group, a 4-indenyl group, a 5-indenyl group, a 6-indenyl group, and a 7-indenyl group. 1-naphthyl group, 2-naphthyl group, 1-tetrahydronaphthyl group, 2-tetrahydronaphthyl group, 5-tetrahydronaphthyl group, 6-tetrahydronaphthyl group, etc., preferably phenyl group, 1-naphthyl group, 2-naphthyl group, 1-tetrahydronaphthyl group, 2-tetrahydronaphthyl group and the like can be mentioned.
[0018]
Examples of the heterocyclic group include an aromatic heterocyclic group and a non-aromatic heterocyclic group.
Examples of the aromatic heterocyclic group include monocyclic heterocyclic groups having 5 to 7 members and condensed bicyclic heterocyclic groups having 8 to 10 atoms, oxygen atom, nitrogen atom, sulfur One to three atoms can be contained alone or in combination.
Examples of the non-aromatic heterocyclic group include monocyclic heterocyclic groups having 5 to 7 membered rings, condensed bicyclic heterocyclic groups having 6 to 10 constituent atoms, oxygen atoms, nitrogen atoms, A sulfur atom can contain 1-3 atoms individually or in combination.
[0019]
Examples of the aromatic heterocyclic group include 2-thienyl group, 3-thienyl group, 2-furyl group, 3-furyl group, 2-pyranyl group, 3-pyranyl group, 4-pyranyl group, and 2-benzofuranyl group. 3-benzofuranyl group, 4-benzofuranyl group, 5-benzofuranyl group, 6-benzofuranyl group, 7-benzofuranyl group, 1-isobenzofuranyl group, 4-isobenzofuranyl group, 5-isobenzofuranyl group, 2-benzothienyl group, 3-benzothienyl group, 4-benzothienyl group, 5-benzothienyl group, 6-benzothienyl group, 7-benzothienyl group, 1-isobenzothienyl group, 4-isobenzothienyl group, 5-isobenzothienyl group, 2-chromenyl group, 3-chromenyl group, 4-chromenyl group, 5-chromenyl group, 6-chromenyl group, 7-chromenyl , 8-chromenyl group, 1-pyrrolyl group, 2-pyrrolyl group, 3-pyrrolyl group, 1-imidazolyl group, 2-imidazolyl group, 4-imidazolyl group, 1-pyrazolyl group, 3-pyrazolyl group, 4-pyrazolyl group 2-thiazolyl group, 4-thiazolyl group, 5-thiazolyl group, 3-isothiazolyl group, 4-isothiazolyl group, 5-isothiazolyl group, 2-oxazolyl group, 4-oxazolyl group, 5-oxazolyl group, 3-isoxazolyl group 4-isoxazolyl group, 5-isoxazolyl group, 2-pyridyl group, 3-pyridyl group, 4-pyridyl group, 2-pyrazinyl group, 2-pyrimidinyl group, 4-pyrimidinyl group, 5-pyrimidinyl group, 3-pyridazinyl group 4-pyridazinyl group, 1-indolidinyl group, 2-indolidinyl group, 3-indolidinyl group 5-indolidinyl group, 6-indolidinyl group, 7-indolidinyl group, 8-indolidinyl group, 1-isoindolyl group, 4-isoindolyl group, 5-isoindolyl group, 1-indolyl group, 2-indolyl group, 3-indolyl group, 4-indolyl group, 5-indolyl group, 6-indolyl group, 7-indolyl group, 1-indazolyl group, 2-indazolyl group, 3-indazolyl group, 4-indazolyl group, 5-indazolyl group, 6-indazolyl group, 7-indazolyl group, 1-prinyl group, 2-prinyl group, 3-prinyl group, 6-purinyl group, 7-purinyl group, 8-purinyl group, 2-quinolyl group, 3-quinolyl group, 4-quinolyl group, 5-quinolyl group, 6-quinolyl group, 7-quinolyl group, 8-quinolyl group, 1-isoquinolyl group, 3-isoquinolyl group 4-isoquinolyl group, 5-isoquinolyl group, 6-isoquinolyl group, 7-isoquinolyl group, 8-isoquinolyl group, 1-phthalazinyl group, 5-phthalazinyl group, 6-phthalazinyl group, 2-naphthyridinyl group, 3-naphthyridinyl group 4-naphthylidinyl group, 2-quinoxalinyl group, 5-quinoxalinyl group, 6-quinoxalinyl group, 2-quinazolinyl group, 4-quinazolinyl group, 5-quinazolinyl group, 6-quinazolinyl group, 7-quinazolinyl group, 8-quinazolinyl group 3-cinnolinyl group, 4-cinnolinyl group, 5-cinnolinyl group, 6-cinnolinyl group, 7-cinnolinyl group, 8-cinnolinyl group, 2-ptenidinyl group, 4-ptenidinyl group, 6-ptenidinyl group, 7-ptenidinyl group And 3-furazanyl group.
[0020]
Examples of the non-aromatic heterocyclic ring include 1-pyrrolidinyl group, 2-pyrrolidinyl group, 3-pyrrolidinyl group, 1-pyrrolinyl group, 2-pyrrolinyl group, 3-pyrrolinyl group, 4-pyrrolinyl group, 5-pyrrolinyl group, 1-imidazolidinyl group, 2-imidazolidinyl group, 4-imidazolidinyl group, 1-imidazolinyl group, 2-imidazolinyl group, 4-imidazolinyl group, 1-pyrazolidinyl group, 3-pyrazolidinyl group, 4-pyrazolidinyl group, 1-pyrazolinyl group, 2-pyrazolinyl group, 3-pyrazolinyl group, 4-pyrazolinyl group, 5-pyrazolinyl group, 1-piperidyl group, 2-piperidyl group, 3-piperidyl group, 4-piperidyl group, 1-piperazinyl group, 2-piperazinyl group, 3-piperazinyl group, 1-indolinyl group, 2-indolinyl group, 3-yne Linyl group, 4-indolinyl group, 5-indolinyl group, 6-indolinyl group, 7-indolinyl group, 1-isoindolinyl group, 2-isoindolinyl group, 4-isoindolinyl group, 5-isoindolinyl group, 2-quinuclidinyl group, 3- Quinuclidinyl group, 4-quinuclidinyl group, 2-morpholinyl group, 3-morpholinyl group, 4-morpholinyl group, 1-azetidinyl group, 2-azetidinyl group, 3-azetidinyl group, 1-azetidinonyl group, 3-azetidinonyl group and 4- An azetidinonyl group etc. are mentioned.
[0021]
The C 1 -C 10 alkoxy group include a methoxy group, an ethoxy group, n- propoxy group, i- propoxy, n- butoxy group, sec- butoxy group, t-butoxy group, n- pentyloxy radical, n -Hexyloxy group, n-heptyloxy group, n-octyloxy group, n-nonyloxy group, n-decyloxy group and the like, preferably methoxy group, ethoxy group, n-propoxy group, i-propoxy group, n -Butoxy group, sec-butoxy group, t-butoxy group and the like can be mentioned.
[0022]
Examples of the halogen atom include a fluorine atom, a chlorine atom, a bromine atom, and an iodine atom.
Next, the reaction conditions will be described in detail.
First, an aminal compound is reacted in an aprotic polar solvent in the presence of a base.
[0023]
Examples of the aprotic polar solvent include amides such as N, N-dimethylformamide, N, N-dimethylacetamide and N-methylpyrrolidone, and ureas such as 1,3-dimethylimidazolidinone and tetramethylurea. Preferably, 1,3-dimethylimidazolidinone and the like can be mentioned.
Examples of the base include alkali and alkaline earth metal hydroxides, alkali metal alcoholates and alkali metal alkyl compounds, and preferably alkali metal alcoholates.
[0024]
Examples of alkali and alkaline earth metal hydroxides include lithium hydroxide, sodium hydroxide, potassium hydroxide, magnesium hydroxide, calcium hydroxide, and barium hydroxide.
Alkali metal alcoholates include sodium methylate, sodium ethylate and potassium t-butyrate.
[0025]
Examples of the alkali metal alkyl compound include methyl lithium, n-butyl lithium and t-butyl lithium.
The amount of the base used is not particularly limited because the reaction proceeds with a catalytic amount, and it is in the range of 0.01 equivalents to 10 equivalents, preferably in the range of 0.01 equivalents to 1 equivalent, relative to the aminal compound. .
[0026]
The reaction temperature can be from 50 ° C. to the boiling point of the solvent used, but preferably in the range of 70 ° C. to 150 ° C.
When the reaction temperature is lower than 70 ° C., the production of the desired trans-1,2-disubstituted ethanediamine is reduced, and the amount of by-produced cis-1,2-disubstituted ethanediamine is increased.
[0027]
The reaction time is usually 0.1 to 1000 hours.
Next, acetic anhydride is added to the uniform reaction solution to react, and then the uniform reaction solution is treated with an inorganic acid to obtain the desired inorganic salt of trans-1,2-disubstituted ethanediamine. .
The reaction with acetic anhydride is described.
[0028]
The amount of acetic anhydride is required to be 1 equivalent or more with respect to the aminal compound in order to allow the reaction to proceed completely, and is preferably in the range of 1 equivalent to 2 equivalents.
There is no restriction | limiting in particular in the reaction temperature with acetic anhydride, The range of 20 to 150 degreeC, Preferably the range of 40 to 100 degreeC is good.
The reaction time is usually 0.1 to 1000 hours.
[0029]
The reaction with an inorganic acid is described.
Examples of the inorganic acid include hydrochloric acid, hydrobromic acid, hydroiodic acid, sulfuric acid, phosphoric acid, and the like, preferably hydrochloric acid, hydrobromic acid, sulfuric acid, and the like.
The amount of the inorganic acid used is 1 equivalent or more with respect to the aminal compound in order to cause the reaction to proceed completely, and in the range of 2 equivalent to 20 equivalents, preferably in order to advance the reaction quickly and completely, A range of 3 to 10 equivalents is good.
[0030]
The reaction temperature with the inorganic acid is not particularly limited, and can be used from 20 ° C. to the boiling point of the solvent, but is preferably in the range of 20 to 200 ° C., more preferably in the range of 50 to 150 ° C.
The reaction time with the inorganic acid is usually 0.1 to 1000 hours.
The series of reactions of the present invention can be carried out at normal pressure or under pressure.
[0031]
After completion of the reaction, the homogeneous reaction solution is cooled, and the precipitated solid is filtered to obtain an inorganic acid salt of trans-1,2-disubstituted ethanediamine.
The resulting inorganic salt of trans-1,2-disubstituted ethanediamine can be converted to a trans-1,2-disubstituted ethanediamine by treating with an ordinary method, for example, an aqueous sodium hydroxide solution.
[0032]
Next, a method for producing an aminal compound from an aldehyde compound and ammonia will be described as a reference.
Examples of the aldehyde compound include benzaldehyde, 3,5-dimethylbenzaldehyde, 3,5-dichlorobenzaldehyde, 3,5-dimethoxybenzaldehyde, 4-tert-butylbenzaldehyde, 4-methylbenzaldehyde, 4-methoxybenzaldehyde, 4-chlorobenzaldehyde, Examples include 3-methylbenzaldehyde, 3-methoxybenzaldehyde, 3-chlorobenzaldehyde, 3-trifluoromethylbenzaldehyde, α-naphthylaldehyde, β-naphthylaldehyde, and cyclohexylaldehyde.
[0033]
The reaction solvent is not particularly limited as long as it does not participate in the reaction. For example, nitriles such as acetonitrile, propionitrile, butyronitrile, benzene, toluene, xylene, mesitylene, chlorobenzene, o-dichlorobenzene, etc. Aromatic hydrocarbons, aliphatic hydrocarbons such as n-hexane, cyclohexane, n-octane, n-decane, esters such as methyl acetate, ethyl acetate, butyl acetate, dichloromethane, dichloroethane, chloroform, carbon tetrachloride, etc. Halogenated hydrocarbons, tetrahydrofuran, diethyl ether, t-butyl methyl ether, dimethoxyethane and other ethers, methanol, ethanol, 1-propanol, 2-propanol, 1-butanol, 2-butanol, isobutanol, cyclohexanol etc Examples include alcohols, N, N-dimethylformamide, N, N-dimethylacetamide, amides such as N-methylpyrrolidone, ureas such as 1,3-dimethylimidazolidinone, tetramethylurea, etc. Examples include ethanol, tetrahydrofuran, N, N-dimethylformamide, 1,3-dimethylimidazolidinone.
[0034]
Further, these solvents can be used alone or in combination.
The reaction temperature is not particularly limited and can be usually from -80 ° C to the boiling point of the solvent used, but it is preferably carried out in the range of -20 ° C to 40 ° C due to the solubility of ammonia.
The reaction time is usually 0.1 to 1000 hours.
[0035]
After completion of the reaction, the precipitated aminal compound is collected by filtration, or the precipitated aminal compound is redissolved in water and extracted with an appropriate solvent, and the extraction solvent is concentrated under reduced pressure to obtain an aminal compound or suitable for the extract. Examples thereof include a method of adding a solvent and collecting the precipitated aminal compound by filtration.
Furthermore, high-purity aminal compounds can be obtained by purification by conventional methods such as recrystallization and silica gel column chromatography.
[0036]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example is given and this invention is demonstrated in more detail, this invention is not limited to these.
Example 1
50 g of ethanol and 1.54 g (0.067 mol) of sodium were added to an argon-substituted reaction flask to obtain a sodium ethylate solution. To this solution, 300 g of 1,3-dimethylimidazolidinone and 100 g of hydrobenzamide of Reference Example 1 were added. (0.335 mol) was added and dissolved, and the mixture was heated to 100 ° C. and stirred for 1 hour.
[0037]
Next, ethanol was distilled off under reduced pressure (300 mmHg), and after cooling to 70 ° C., 42.8 g (0.42 mol) of acetic anhydride was added and stirred for 10 minutes.
Further, 300 g (2.877 mol) of 35% hydrochloric acid was added, the temperature was raised to 108 ° C., and the mixture was stirred for 36 hours under reflux. The uniform reaction solution was cooled to 20 ° C., and the precipitated crystals were filtered and washed with 100 g of acetone. did.
[0038]
The obtained crystals were dried at 60 ° C. under reduced pressure to obtain 74.7 g (purity 88%, yield 69%) of trans-1,2-diphenylethanediamine dihydrochloride.
Example 2
To the reaction flask substituted with argon, 900 g of 1,3-dimethylimidazolidinone was added, and 300 g (1.005 mol) of hydrobenzamide of Reference Example 1 was dissolved.
[0039]
To this solution was added 38.83 g (0.201 mol) of 28 wt% sodium methylate at 20 ° C., and the mixture was heated to 100 ° C. and stirred for 1 hour.
Next, methanol was distilled off under reduced pressure (300 mmHg), and after cooling to 70 ° C., 128.5 g (1.26 mol) of acetic anhydride was added and stirred for 10 minutes.
Furthermore, 300 g (2.877 mol) of 35% hydrochloric acid was added, the temperature was raised to 108 ° C., and the mixture was stirred under reflux.
[0040]
Ten hours later, 600 g (5.753 mol) of 35% hydrochloric acid was added, and 300 g (2.877 mol) of 35% hydrochloric acid was added after 25 hours, and the mixture was further stirred for 16 hours under reflux.
After the reaction, the uniform reaction solution was cooled to 20 ° C., 600 g of acetone was added, and the precipitated crystals were filtered and washed with 300 g of acetone.
The obtained crystals were dried at 60 ° C. under reduced pressure to obtain 237.2 g (purity 86%, yield 71%) of trans-1,2-diphenylethanediamine dihydrochloride.
Reference example 1
132 g (7.765 mol) of ammonia was dissolved in 1000 g of ethanol, and 1000 g (9.434 mol) of benzaldehyde was added to this solution at 20 ° C., followed by stirring at 20 ° C. for 20 hours.
[0041]
Next, excess ammonia was distilled off under reduced pressure (150 mmHg), and the precipitated crystals were filtered and washed with 500 g of n-heptane.
The obtained crystals were dried at 60 ° C. under reduced pressure to obtain 899 g of hydrobenzamide (yield 96%).
Reference example 2
To the reaction flask, 1.92 ml of acetic acid, 3.85 ml of 47% hydrobromic acid and 1.08 g of diamide (d) were added and stirred at 110 ° C. for 18 hours.
[0042]
After cooling the uniform reaction solution to 20 ° C., the precipitated crystals were filtered, and the crystals were washed with 1 ml of acetone and 1 ml of ethyl acetate.
The obtained crystals were dried at 60 ° C. under reduced pressure to obtain 547.7 mg (purity 90%, yield 45%) of trans-1,2-diphenylethanediamine dihydrobromide.
Reference example 3
Acetic acid 0.5g, 48% hydrobromic acid 0.75g and diamide body (d) 0.5g were added to the glass autoclave, and it stirred at 120 degreeC for 18 hours.
[0043]
The uniform reaction solution was subjected to liquid chromatography (column: Inertsil ODS-3 4.6φ × 250 mm, column temperature: 40 ° C., eluent: methanol / water = 33: 67, flow rate: 1.0 ml / min., Detection: The analysis was conducted using UV 220 nm) to find 137.7 mg (purity 90%, yield 42%) of the desired trans-1,2-diphenylethanediamine dihydrobromide, and 63.7 mg of isoamarin as a by-product. (Yield 15%) and 112.2 mg (34% yield) of compound (f).
[0044]
【The invention's effect】
By using an aprotic polar solvent, trans-1,2-disubstituted ethanediamine can be produced from an aminal compound in one step.
Claims (8)
で表されるアミナール化合物を、非プロトン性極性溶媒中、塩基の存在下、加熱し、引き続き、無水酢酸、更に無機酸と反応させることを特徴とする
式(2)
で表されるトランス−1,2−ジ置換エタンジアミンの製造法。Formula (1)
Wherein the aminal compound represented by the formula (2) is heated in the presence of a base in an aprotic polar solvent and subsequently reacted with acetic anhydride and further with an inorganic acid.
A process for producing trans-1,2-disubstituted ethanediamine represented by the formula:
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