JP4015544B2 - 情報処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、光ディスクから情報を読み出す光ディスクドライブに再生命令を出して、上記光ディスクに記録された情報を取得する情報処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
1又は複数の記録区分単位で情報が記録され、各記録区分内に少なくともその記録区分の範囲を示す情報を記録する記録区分管理部を設けた記録媒体として、例えばCD−R/RW(Compact Disk−Recordable/Rewritable)ディスクが知られている。
CD−R/RWディスクにおいては、記録区分単位であるセッション内に1つ若しくは複数のトラックと呼ばれる記録ブロック群が存在し、この各トラックについての情報は、セッションの数に関係なくディスク全体に存在するトラックについての情報を一括管理するPMAと呼ばれるトラック情報管理領域や、TOCと呼ばれる記録区分管理領域(リードイン領域)に記録される。
【0003】
そして、このCD−R/RWディスクに情報を記録する際には、CD−R/RWドライブ装置がセッション単位で情報を記録できるようになっている。
このように複数のセッションを用いて情報を記録する方式のことを、マルチセッション方式という。
マルチセッション方式で情報が記録されたCD−R/RWディスクにおいては、セッションの数だけリードイン領域が存在する。
そして、そのようなCD−R/RWディスクから情報を読み出す際には、その各リードイン領域に記録されているデータを読み出すことによってディスクの記録状態を認識することができ、正しく情報を読み出すことができる。
【0004】
このようなCD−R/RWディスクから情報を読み出す(再生する)ための規格として、マルチセッション規格という規格が制定されており、そのマルチセッション規格に従ったドライブを用いれば、CD−R/RWドライブ以外のドライブ、例えばCD−ROMドライブを用いても、CD−R/RWディスクに記録されている情報を読み出すことができる。
すなわち、ドライブがディスクの各リードイン領域に記録されているデータを読み出してホストコンピュータに転送することにより、ホストコンピュータがファイルフォーマットを正しく認識でき、正しいディレクトリ/ファイル再生が可能となるのである。
【0005】
例えば、UDFフォーマット(Universal Disk Format)等のファイルフォーマットの情報を管理している管理領域の一部は最終記録アドレス付近にあるが、マルチリード規格に準拠したドライブであれば、各セッションのリードイン領域に記録されているデータを読み取り、そのデータから最終記録アドレスの位置を求めてホストコンピュータに知らせることができるので、ホストコンピュータはその管理領域から情報を読み出してファイルフォーマットを正しく認識することができる。
【0006】
従来のマルチセッション方式で情報が記録された記録媒体から情報を読み出す装置としては、読み取るべき記録媒体がマルチセッション記録媒体であることを検出するマルチセッション検出手段を設け、この手段が記録媒体がマルチセッション記録媒体であることを検出した場合でかつ再生中にセッションのリードアウト領域を検出した場合に次のセッションを再生する手段を備えることにより、マルチセッション記録媒体の再生を可能にしている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
また、トラッキングサーボ手段とスレッドサーボ手段を制御して光ピックアップの読み取り位置を追記セッションの存在する可能性のある位置へ移動させる移動制御手段と、その移動後に各種サーボ手段のオン状態でスピンドルサーボのロックを検出しなかった時に追記セッションなしと判別する判別手段とを設けることにより、追記セッションの不存在を確実に判別して、マルチセッション記録媒体の記録状況を把握してこれを再生している(例えば、特許文献2参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開平10−134483号公報
【特許文献2】
特開2001−266462号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の装置を実際に製品に適用する場合には、予め定められている規格に基づいて情報を読み出す手段を再生装置に設けなければならない。
従って、新しいフォーマットで情報を記録する記録媒体が登場した場合、そのフォーマットが従来のフォーマットとの互換性を持っていなければ、その時点で既に市場に流通している再生装置では、新しいフォーマットで情報を記録する記録媒体から正常に情報を読み出すことができない。
【0010】
例えば、近年DVD+R(Digital Video Disk + Recordable)ディスクと呼ばれる記録方式が発表された。この方式は、従来のスタンプによるDVD−ROMディスクへの記録方式とディスクの反射率等の物理的な記録フォーマットについての互換性がある、書き込みが一度だけ可能で上書き不可能(Write Once)な記録方式であり、この一度だけ書き込み可能な特徴を利用して、追記毎にセッションを追加していくマルチセッション方式でDVDに情報を記録する方式である。
【0011】
一方で、従来のDVD−ROMディスクは記録媒体全体を1つのセッションとして情報を記録するシングルセッション方式である。
従って、現在市場に流通しているDVD−ROMディスクの再生装置(ドライブ)は、物理的な記録フォーマットについての互換性があるにもかかわらず、マルチセッション方式であるDVD+R方式で情報が記録された記録媒体(DVD+Rディスク)のファイルフォーマットを認識できないために、そのままではDVD+Rディスクからファイルを読み出すことができない。
これは、DVD+Rにおいては、CDにおけるマルチリード規格に相当する規格がないため、予めDVD−ROMディスクの再生装置にマルチセッション方式のファイルフォーマットを認識する機能を持たせておくことができなかったためである。
【0012】
このように、DVD+Rディスクでは一度限りの記録だけでなく、一度記録した後にも追記できるマルチセッション記録が規定されている。
そのDVD+Rマルチセッション記録では、各セッションの間にセッションの始まりを示すイントロ領域と終わりを示すクロージャ領域が規定されている。DVD+Rマルチセッション規格の再生に対応していない現行のDVD−ROMドライブなどは、セッションが複数あることを認識できないため、最初のセッションだけを再生する。
そこで、現行のDVD−ROMドライブなどにDVD+Rマルチセッション規格で情報が記録されたディスクを再生させるためには、マルチセッション記録されたディスクであることを認識するための機能を提供する必要がある。
そのためには、ファームウェア変更でドライブ自体を変更する方法と、ホストコンピュータのシステムにマルチセッション対応デバイスドライバシステムソフトウェア(以下「デバイスドライバ」と略称する)を組み込むこと方法のどちらか(あるいは両方)で実現できる。
【0013】
上記後者の方法をとった場合、そのドライバ(「マルチセッション再生デバイスドライバ」と称する)は、ホストコンピュータからのマルチセッションに関連した情報の読み出し要求を正しく解釈し、マルチセッション再生に対応していないドライブ(例えばDVD−ROMドライブ)に対してコマンド列を発行することにより、ドライブに挿入されたDVD+Rマルチセッション規格のディスクの情報を取得することができる。
しかしながら、マルチセッション認識のためのマルチセッション再生デバイスドライバがドライブに対して発行するコマンド列の中には、ドライブからエラーが返る場合があり、その場合、ホストコンピュータからの要求を完了するために時間がかかってマルチセッション記録したDVD+Rディスクを効率良くマウントすることができないという問題があった。
【0014】
この発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、認識可能なフォーマットと異なるために情報再生装置がその記録状態を認識することのできない記録媒体に記録されている情報でも、その情報再生装置によって読み出すことができるようにするとき、上記記録媒体を効率良くマウントできるようにすることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記の目的を達成するため、情報が記録された光ディスクをシングルセッション方式のファイルフォーマットで記録された光ディスクとして認識する光ディスクドライブから前記光ディスクに記録された情報を取得する情報処理装置において、上記光ディ スクドライブにマルチセッション方式のファイルフォーマットで情報が記録された光ディスクが挿入された場合、上記光ディスクドライブへ上記光ディスク上のセッションのセッション情報の記録位置を指定した再生命令を発行する手段と、上記発行した再生命令に応じて上記光ディスクドライブで読み取られたセッション情報を取得する手段と、上記発行した再生命令に対して上記光ディスクドライブで再生エラーにならなかった場合、上記光ディスクドライブへ上記セッションの次のセッションのセッション情報の記録位置を指定した再生命令を発行して上記光ディスクドライブで読み取られた上記セッションの次のセッションのセッション情報を取得する手段を設けた情報処理装置を提供する。
【0016】
らに、上記のような情報処理装置において、上記光ディスクドライブへマルチセッション方式のファイルフォーマットで情報が記録された光ディスクの情報の再生に対応しているか否かを判断する手段を設けるとよい。
また、上記のような情報処理装置において、上記セッション情報には、上記セッションの先頭アドレスが含まれているようにするとよい。
さらに、上記のような情報処理装置において、上記セッション情報には、上記セッションの最終アドレスが含まれているようにするとよい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の好ましい実施の形態を図面を参照して説明する。
〔第1の実施形態:図1乃至図7〕
まず、この発明の第1の実施形態について説明する。
図1はプログラムがコンピュータに実行させる処理の手順を示すフローチャート、図2はプログラムを実行するコンピュータの構成例を示す図、図3はこの実施形態の説明において情報記録媒体の例として用いたDVD+Rディスクにおけるデータの記録フォーマットを示した図、図4は同じくDVD+Rディスクにマルチセッション方式で情報を記録した場合のデータの記録フォーマットを示した図、図5乃至図7はそれぞれ図3及び図4に示した記録フォーマットの一部をより詳しく示した図である。なお、図3及び図4においては、図の上側がDVD+Rディスクのより内側に記録された情報を示す。
【0018】
この第1の実施形態のプログラム(DVD−ROMドライブ用デバイスドライバ)は、CPU,ROM及びRAM等からなるマイクロコンピュータによって実現されるコンピュータ(ホストコンピュータ)であるパーソナルコンピュータ(PC)1にインストールされており、このPC1にDVD−ROMドライブ(情報再生装置)2を用いて記録媒体から情報を読み出す手段として機能させるためのプログラムであって、そのPC1に以下に説明する各手順からなる処理を実行させるためのプログラムである。
ここでは、図2に示すPC1が、そのPC1と接続された情報再生装置であるDVD−ROMドライブ2によって記録媒体であるDVD+Rディスク3から情報を読み出す動作を例にとって、このDVD−ROMドライブ用デバイスドライバによって実行させる処理について説明する。なお、DVD−ROMドライブ2は、ネットワークを介してPC1に接続されたものでもよい。
【0019】
ここで、このDVD−ROMドライブ用デバイスドライバによって実行させる処理について説明する前に、まず、上記のDVD+Rディスク3における情報の記録フォーマット及びDVD−ROMドライブ2の機能について説明する。
なお、この明細書において、情報の記録フォーマットとは、特に断らない限りその記録位置あるいは配列順を示す論理的なフォーマットをいうものとし、これを単に「フォーマット」ともいう。
【0020】
DVD+Rディスク3においては、情報は、記録区分であるセッションの単位で記録されている。そして、各セッションは1又は複数のフラグメントと呼ばれる記録ブロック群から構成されている。さらに、このフラグメントは1又は複数のエラー訂正ブロック(ECCブロック)によって構成されている。このECCブロックはDVDにおける記録/再生の最小単位であり、16のセクタによって構成されているので、各フラグメントのセクタ数は16の倍数になる。
【0021】
DVD+Rディスク3に記録されている情報を読み出すためには、この各フラグメントの記録位置の情報を得なければならないが、DVD+Rディスク3上には、ディスク全体のフラグメントの情報を一括管理する領域はなく、各フラグメントの情報は、そのフラグメントが属するセッションの先頭部にある記録区分管理部に記録されている。
従って、DVD+Rディスク3に記録されている情報を読み出すためには、まず各セッションの記録位置の情報を取得し、その先頭部の記録区分管理部に記録されている情報を読み出さなければならない。
【0022】
ところで、DVD+Rディスク3における情報の記録フォーマットは、図3に示すようなものであり、ディスク上には、内側から順にインナードライブ領域,リードイン領域,データ領域,リードアウト領域,アウタードライブ領域が設けられている。このうち、データ領域がPC1から転送された情報を記録する領域であり、それ以外の領域は、ディスクの種類や記録特性やドライブの制御データ等の管理データを記録する領域である。
【0023】
DVD+Rディスク3にマルチセッション方式でデータを記録した場合の記録フォーマットは、図4に示すようになり、インナードライブ領域及びアウタードライブ領域には図3と同様な情報が記録され、リードイン領域,データ領域,リードアウト領域には1からN(Nは正の整数)までのセッションに分けて記録が行われる。
このフォーマットにおいて、各セッションの前にはイントロ領域が、後ろにはクロージャー領域がそれぞれ設けられ(但し、第1セッションではリードイン領域がイントロ領域の役割を、最終セッションではリードアウト領域がクロージャー領域の役割を果たしている)、その間に各セッションにおけるデータ領域が設けられている。このデータ領域は、少なくとも256(16ECCブロック)のセクタ数を持つ。
【0024】
イントロ領域(第1セッションではリードイン領域)とクロージャー領域(最終セッションではリードアウト領域)は、セッションの境目を表す領域であるが、イントロ領域は記録区分管理部であり、その中のセッション制御データ領域(Session Control Data Zone)には、種々のセッション構成情報が記録されている。
このセッション構成情報は、セッション・ディスク・コントロール・ブロック(Session Disk Control Block:SDCB)と呼ばれ、図5に示すフォーマットを備えている。
このSDCBには、セッションを構成する各フラグメントのアドレス情報が含まれており、フラグメントの数に応じてセッション要素(Session Item)0からN−1までの領域に、各フラグメントの先頭アドレスと最終アドレスが記録されている。
そして、第1フラグメントの先頭アドレスがそのセッションのデータ領域の先頭アドレスとなり、最終フラグメントの最終アドレスがそのセッションのデータ領域の最終アドレスとなる。
【0025】
ここで、図4に示すように、各セッションにおいてデータ領域の大きさは異なるが、その前後のイントロ領域(あるいはリードイン領域)及びクロージャー領域(あるいはリードアウト領域)の大きさは固定である。
そこで、各セッションのデータ領域の先頭アドレスと最終アドレスからそのセッションの先頭アドレスと最終アドレスを求めることができるので、これらのアドレスを、そのセッションの先頭アドレスと最終アドレスを示す情報として用いることができる。この明細書においては、特に断らない限り、各セッションのデータ領域の先頭アドレスと最終アドレスを、各セッションの先頭アドレスと最終アドレスと呼ぶことにする。
【0026】
従って、上記のSDCBの情報を読み取ることにより、そのセッションの先頭アドレスと最終アドレスを取得することができることになる。
なお、イントロ領域におけるセッション制御データ領域の大きさは640セクタ、すなわち40ECCブロックであり、図5に示したSDCBの1単位は1ECCブロックであるので、ゴミやキズあるいは記録品質等に起因するデータエラーの発生を考慮して、セッション制御データ領域には連続する40のECCブロックにそれぞれ同一のSDCBが記録されている。
【0027】
ここで、以上に述べた図4のイントロ領域,データ領域,クロージャー領域は、全て図3におけるデータ領域内に設けられており、そのセクタフォーマット形式はデータ領域のものであるので、ドライブがディスクにおけるデータの記録構造を認識していなくても、論理ブロックのアドレスを指定した再生命令に従ってアクセスすることができる。
また、最初のセッションである第1セッションにおける記録区分管理部であるリードイン領域には、その中の制御データ領域(Control Data Zone)の一部には、図6に示すフォーマットの物理フォーマット情報(Physical Format Information)が記録されている。
この物理フォーマット情報には、図6に示すように第1セッションの先頭アドレス及び終了アドレスが記録されているため、この情報を読み出すことにより、第1セッションの先頭アドレス及び終了アドレスを取得することができる。
【0028】
この他に、インナードライブ領域内のコンテンツテーブル領域(Table of Contents Zone)には、図7に示すフォーマットのコンテンツ情報が記録される。
このコンテンツ情報としては、ディスク上に存在する各セッションのセッション番号,先頭アドレス,最終アドレス等が、セッション毎にコンテンツ要素0〜N−1の情報として記録される。
従って、このコンテンツ情報を読み出すことにより、ディスクにおける情報の記録状態を認識するために必要な情報である、ディスクの情報記録済容量(最初の記録区分の先頭アドレスと最終記録区分の最終アドレスとから求められる)、各記録区分の先頭アドレス及び、最終記録区分の先頭アドレスと最終アドレスの情報を得ることができる。
【0029】
しかしながら、この情報は、DVD+Rディスクにおける情報の記録フォーマットに特有なものであり、DVD−ROMディスクにおける情報の記録フォーマットでは記録されていない情報である。
そもそも、DVD−ROMディスクのフォーマットには、インナードライブ領域は存在しない。従って、DVD−ROMドライブ2には、上記のコンテンツテーブル領域の情報を読み出す機能がなく、ここから情報記録済容量、各記録区分の先頭アドレス、及び最終記録区分の先頭アドレスと最終アドレスの情報を得ることができない。
また、図6に示した物理フォーマット情報のうちの第1セッションの先頭アドレス及び終了アドレスも、DVD+Rディスクの記録フォーマットに特有な情報であり、DVD−ROMディスクの記録フォーマットでは対応する領域は全て“00”のデータが記録されている予備領域であるので、DVD−ROMディスクの記録フォーマットで記録された情報を読み出すように設計されたDVD−ROMドライブ2は、この領域に記録された情報を無視してしまう。
【0030】
DVD−ROMディスクの記録フォーマットでは、図6に示した物理フォーマット情報のうちのデータ領域配置情報(Data Zone Allocation)に相当する位置に、ディスクのデータ領域(情報記録済領域)の最終アドレスが記録されている。そして、記録方式がシングルセッション方式であるので、この情報から情報記録済容量及び最終記録区分の先頭アドレスと最終アドレスの情報を得ることができる。
【0031】
しかし、DVD+Rディスク3においては、データ領域配置情報に記録されている情報は、そのディスク上に設けることが可能な最大のデータ領域(実際に情報が記録されている領域ではなく)の先頭アドレスと最終アドレスであるので、DVD−ROMドライブ2がDVD+Rディスク3から情報を読み出す際に、DVD−ROMディスクから情報を読み出す場合と同じようにデータ領域配置情報を読み出して情報記録済容量の情報を得ようとすると、誤った情報を得てしまうことになる。
【0032】
そして、ホストコンピュータであるPC1がDVD+Rディスク3に記録されているUDFフォーマット(Universal Disk Format)等のファイルフォーマットの情報を管理している管理領域の位置を誤って認識し、ディスク上に記録されているファイルやディレクトリの情報を取得することができない不具合が発生する。
例えばUDFフォーマットの場合、ファイル管理情報がセッションの先頭アドレス+256,情報記録済領域の最終アドレスN及びN−256の位置に記録されているが、DVD+Rディスク3をDVD−ROMドライブ2で再生しようとすると、正しい記録済容量や各セッションの先頭アドレスをPC1が把握できないため、そのままではファイル管理情報を取得できず、正常にファイルやディレクトリを読み出すことができない。すなわち、DVD−ROMドライブ2はDVD+Rディスク3における記録フォーマットを認識できない。
【0033】
しかし、DVD+RディスクのフォーマットとDVD−ROMディスクのフォーマットとは、物理的な記録方式としては互換性があるので、PC1によって任意に読み出しアドレスを指定すれば、図3に示したデータ領域(図4では第1セッションのデータ領域から第Nセッションのデータ領域までに相当)については、DVD−ROMドライブ2によってDVD+Rディスク3上の指定した記録位置に記録されている情報を読み出すことは可能である。
また、リードイン領域についても、DVD−ROMディスクとDVD+Rディスクで配置が共通であるので、DVD−ROMドライブ2にその領域の読み出しコマンドを実行させることにより、DVD+Rディスク3上の対応する領域に記録されている情報を読み出すことができる。
【0034】
そこで、PC1からの再生命令に従ってDVD−ROMドライブ2にDVD+Rディスク3上の上記した物理フォーマット情報やセッション構成情報の記録されている位置を指定して情報を読み出し、この情報をPC1側で処理することにより、ディスクにおける情報の記録状態を認識するために必要な情報である、ディスクの情報記録済容量、各記録区分の先頭アドレス、及び最終記録区分の先頭アドレスと最終アドレスの情報(これらの情報を総称して「セッション情報」と言う)を得ることができる。
なお、どのセッションが最終セッションかという情報は、DVD−ROMドライブが読み出すことのできるリードイン領域とデータ領域には記録されていないため、最終セッションの特定もPC側の処理によって行う必要がある。
【0035】
このようにすれば、マルチセッション記録DVD+RディスクであるDVD+Rディスク3を再生できるように設計されていないDVD−ROMドライブ2でも、マルチセッション記録DVD+Rディスクを再生できるようにすることができる。
しかしながら、上述のようなセッション情報取得のプログラムでは、後続するセッションの有無自体を判断するために、後続するセッションに含まれる管理情報を読み出そうとするプロセスが含まれる。この後続するセッション自体が存在しない場合、その前のセッションが最後のセッションとして判断されることになるが、この際に次セッションの管理情報の読み出しが必ず失敗するため、DVD−ROMドライブ2からPC1側にエラーが返る。
【0036】
その場合、DVD−ROMドライブ2ではPC1へエラーを返す前に一定の時間読み出しの試行を繰り返すので、この再生命令に対してエラーを返すまでにある程度時間が必要となる。したがって、PC1がマルチセッション方式で情報が記録されたDVD+Rディスク3をシステムにマウントしようとするとこの時間のロスが発生する。
つまり、PC1からのディスク認識に対する準備を行っていない場合、PC1ディスク認識命令(記録媒体認識命令)が発行されてから上述したセッション情報取得のプロセスが実行されるので、未記録領域の再生命令に対して必ずエラーが発生する。DVD−ROMドライブ2が読めないと判断してエラーを返すまでには一定の時間が必要であり、この時間PC1が待たされることになる。
【0037】
そこで、この実施形態のDVD−ROMドライブ用デバイスドライバは、PC1からのディスク認識命令が発行される前に、DVD−ROMドライブ2にマルチセッション方式で情報が記録されたDVD+Rディスク3の挿入時、DVD−ROMドライブ2にDVD+Rディスク3の情報を読み出させて、その情報から上述のディスク認識に必要なセッション情報を取得して保持するプロセスを完了させ、PC1からのディスク認識命令に対する準備を行っておく。そして、PC1が、DVD+Rディスク3を読み出そうとする際にディスク認識命令をすると、通常のDVD−ROMドライブは、挿入されたディスクを認識する際にリードDVDストラクチャ(READ DVD STRUCTURE)命令などを発行するが、この実施形態のDVD−ROMドライブ用デバイスドライバは、ディスク認識命令が発行されたときにそのディスク認識命令を横取りして、既に保持したセッション情報をあたかもDVD−ROMドライブ2からの返答であるように見せかけて返す(例えば、即座に返す)処理を行う。
【0038】
すなわち、この実施形態のDVD−ROMドライブ用デバイスドライバは、DVD−ROMドライブ(情報再生装置)2に対するディスク認識命令(記録媒体認識命令)の発行前に、DVD−ROMドライブ2にマルチセッション方式で情報が記録されたDVD+Rディスク(記録媒体)3の挿入時、DVD−ROMドライブ2にDVD+Rディスク3の情報を読み出させ、その情報からDVD+Rディスク3のセッション情報を取得して保持する手順と、その手順によって保持したセッション情報をディスク認識命令が発行されたときに返す(例えば、即座に返す)手順とを実行する。
【0039】
上記DVD+Rディスク3の情報を読み出させてセッション情報を取得して保持する手順は、1又は複数の記録区分単位で情報が記録され、各記録区分内に少なくともその記録区分の範囲を示すアドレス情報を記録する記録区分管理部を設けたDVD+Rディスク(情報記録媒体)3から、その情報記録媒体における記録フォーマットを認識できないがその情報記録媒体上の記録位置を指定した再生命令に従ってその記録位置に記録された情報を読み出すことはできるDVD−ROMドライブ(情報再生装置)2を用いて情報を読み出す手順と、上記情報記録媒体の最初の記録区分の記録区分管理部に記録されている情報を読み出す再生命令を上記情報再生装置に発行してその情報を読み出させ、その第1の記録区分の先頭アドレスと最終アドレスの情報を取得する第1のアドレス情報取得手順と、読み出した記録区分の次の記録区分が存在するか否かを判断する後続記録区分確認手順と、その手順において次の記録区分が存在すると判断した場合に上記情報記録装置にその次の記録区分の記録区分管理部に記録されている情報を読み出させ、上記次の記録区分の先頭アドレスと最終アドレスの情報を取得する後続アドレス情報取得手順とを、上記後続記録区分確認手順において次の記録区分が存在しないと判断するまで繰り返す第2のアドレス情報取得手順と、上記第1のアドレス情報取得手順と上記第2のアドレス情報取得手順とによって取得した各記録区分の先頭アドレスと最終アドレスの情報から、上記情報記録媒体における情報記録済容量及び最終記録区分の先頭アドレスと最終アドレスの情報を取得する媒体情報取得手順とからなるようにするとよい。
【0040】
また、1又は複数の記録区分単位で情報が記録され、各記録区分内に少なくともその記録区分の範囲を示すアドレス情報を記録する記録区分管理部を設けた情報記録媒体から、その情報記録媒体上の記録位置を指定した再生命令に従ってその記録位置に記録された情報を読み出すことのできる情報再生装置を用いて情報を読み出す手順と、上記情報再生装置が読み出し対象の情報記録媒体における上記記録区分の配置方式を認識できるか否かを判断する手順を実行させ、その手順において認識できないと判断した場合に以下の上記情報記録媒体の最初の記録区分の記録区分管理部に記録されている情報を読み出す再生命令を上記情報再生装置に発行して該情報を読み出させ、その第1の記録区分の先頭アドレスと最終アドレスの情報を取得する第1のアドレス情報取得手順と、読み出した記録区分の次の記録区分が存在するか否かを判断する後続記録区分確認手順と、その手順において次の記録区分が存在すると判断した場合に上記情報再生装置にその次の記録区分の記録区分管理部に記録されている情報を読み出させ、上記次の記録区分の先頭アドレスと最終アドレスの情報を取得する後続アドレス情報取得手順とを、上記後続記録区分確認手順において次の記録区分が存在しないと判断するまで繰り返す第2のアドレス情報取得手順と、上記第1のアドレス情報取得手順と上記第2のアドレス情報取得手順とによって取得した各記録区分の先頭アドレスと最終アドレスの情報から、上記情報記録媒体における情報記録済容量及び最終記録区分の先頭アドレスと最終アドレスの情報を取得する媒体情報取得手順とからなるようにしてもよい。
【0041】
さらに、上記後続記録区分確認手順を、上記情報再生装置に対して上記読み出した記録区分の最終アドレスに所定の値を加えたアドレスの情報を読み出す再生命令を発行し、その情報再生装置からデータエラー以外のエラーが報告された場合には次の記録区分がないと判断する手順にするとよい。
さらにまた、上記後続記録区分確認手順を、上記再生命令に対して上記情報再生装置からデータエラーが報告された場合には次の記録区分があると判断すると共に他のアドレスに記録された情報の読み出しを試みる手順にしてもよい。
【0042】
次に、このDVD−ROMドライブ用デバイスドライバによってPC1に実行させる処理について詳しく説明する。
PC1のDVD−ROMドライブ用デバイスドライバは、DVD−ROMドライブ2に対するディスク認識命令の発行前、DVD−ROMドライブ2にDVD+Rディスク3が挿入されると、図1のフローチャートに示す処理を開始する。
ここで、挿入されたディスクがDVD+Rディスクであるか否かの判断は、例えばDVD−ROMドライブ2が挿入されたディスクのファイル管理情報を正常に取得できたか否かによって行うことができる。
【0043】
ステップ(図中「S」で示す)1では、最初のセッションの記録区分管理部である、第1セッションのリードイン領域の制御データ領域内の、物理フォーマット情報が記録されている領域を読み出す再生命令を、DVD−ROMドライブ2に対して発行する。すると、DVD−ROMドライブ2は、その再生命令に応じてその領域の読み取りコマンドを実行し、その領域に記録されている物理フォーマット情報(フォーマットは図6に示す通り)を読み取ってDVD−ROMドライブ用デバイスドライバに送る。
【0044】
次に、ステップ2で、DVD−ROMドライブ用デバイスドライバがこの情報を受け取り、その情報から、第1セッションの先頭アドレス及び最終アドレスの情報を取得する。ここで、上述のように、DVD−ROMドライブ2はこれらの情報を無視してしまうが、読み出した情報自体にはこれらの情報が含まれているため、読み出した情報をDVD−ROMドライブ用デバイスドライバ側でそのまま受けとってそこから抽出することにより、これらの情報を取得することができる。これらのステップ1とステップ2の処理が、第1のアドレス情報取得手順である。
【0045】
次にステップ3で、直前に記録区分管理領域を読み出したセッションの次のセッションの記録区分管理領域のアドレスを計算する。ここでは、第2セッションの記録区分管理領域である、第2セッションのイントロ領域内のセッション制御データ領域のアドレスを計算する。
このアドレスは、ステップ2で取得した第1セッションのデータ領域の最終アドレスから計算することができる。図4に示したように、各セッションのデータ領域と次のセッションのセッション制御データ領域との間には、クロージャー領域が768+256=1024セクタとイントロ領域が64+256=320セクタあるので、次のセッションのセッション制御データ領域の先頭アドレスは、
次のセッションのセッション制御データ領域の先頭アドレス
=前のセッションのデータ領域の最終アドレス+1024+320+1
=前のセッションのデータ領域の最終アドレス+1345
の式によって求めることができる。
なお、上述のようにセッション制御データ領域には同一なSDCBが40回繰り返して記録されているが、ここではこのうち先頭のSDCBのアドレスを求めるものとする。
【0046】
そしてステップ4で、ステップ3の計算で求めたアドレスの情報を読み出す再生命令をDVD−ROMドライブ2に発行する。ここで、第2のセッション以降のセッション制御データ領域は前述のようにデータ領域のセクタフォーマットであるので、DVD−ROMドライブ2は論理ブロックのアドレスを指定した再生命令に従ってアクセスすることができる。そして、DVD−ROMドライブ2はその領域に記録されているSDCBの情報(フォーマットは図5に示す通り)を読み取ってDVD−ROMドライブ用デバイスドライバに送る。
【0047】
ここで、次のセッションがある場合にはDVD−ROMドライブ2はSDCBの情報を読み取ることができるが、ない場合には、読み取るべき領域は未記録領域であるので、データを読み取ることができず、再生エラーとなるので、そのエラー情報をDVD−ROMドライブ用デバイスドライバに送ることになる。
DVD−ROMドライブ用デバイスドライバは、ステップ5でこの再生エラーが起こったかどうか判断し、再生エラーでなければ、次のセッションがあると判断してステップ6に進む。
これらのステップ3乃至ステップ5の処理が、後続記録区分確認手順である。
【0048】
ステップ6では、DVD−ROMドライブ2からSDCBの情報を受け取り、その中の各セッション要素の情報から前述のようにそのセッションの先頭アドレスと最終アドレスを取得する。そして、ステップ3に戻って処理を繰り返す。
ステップ5で再生エラーであった場合には、次のセッションはないと判断し、ステップ7に進む。
ここで、ステップ6の処理が後続アドレス取得手順であり、ステップ3乃至ステップ6の処理が第2のアドレス情報取得手順である。
【0049】
ステップ7では、それまでの処理で取得した各セッションの先頭アドレスと最終アドレスの情報から、DVD+Rディスク3における情報記録済容量及び最終セッションの先頭アドレスと最終アドレスの情報を取得して終了する。情報記録済容量は、第1セッションの先頭アドレスと最終セッションの最終アドレスとから求めることができる。なお、ステップ2及びステップ6で取得したアドレス情報のうち、少なくとも各セッションの先頭アドレスの情報は保持しておく。
このステップ7の処理が媒体情報取得手順である。
【0050】
このような処理により内周側から順に各セッションのSDCB情報を辿っていくことによって、最終セッションの位置を確認し、ディスク上の情報記録済容量を確認することができる。そして、DVD+Rディスク3におけるセッション情報である情報記録済容量と各セッションの先頭アドレスが取得できれば、ファイルフォーマットを管理するファイル管理領域の場所が特定でき、ファイルやディレクトリの情報を取得することができるので、DVD+Rディスクのフォーマットを認識することのできないDVD−ROMドライブ2によってもDVD+Rディスク3に記録された情報(ファイルやディレクトリ)のセッション情報を正常に読み出すことができる。
すなわち、認識可能なフォーマットと異なるために情報再生装置がその記録状態を認識することのできない情報記録媒体に記録されている情報でも、コンピュータにその情報再生装置を用いて読み出させることができる。
【0051】
さらにこの過程で得たセッション情報をPC1内のメモリに保持しておき、記録区分に関わる管理情報の要求であるディスク認識命令が発行されると、そのディスク認識命令を横取りして、上記保持したセッション情報をあたかもDVD−ROMドライブ2からの返答であるように見せかけてすばやく返答する。
このようにして、マルチセッション情報取得に関わるディスク認識命令に対して、DVD−ROMドライブの読み出しエラーによって発生するマウント時間のロスを少なくすることができる。
【0052】
国際標準化機構(International Organization for Standardization:ISO)9660互換のファイルフォーマットでは、ディスクに追記を行う際に、以前のセッションのファイルやディレクトリの情報が、全て新しいセッションのデータ領域の先頭部に記録されるので、情報記録済容量と最終セッションの先頭アドレスがわかればファイルやディレクトリの情報を取得することができる。
なお、ここではDVD−ROMドライブ2によってDVD+Rディスク3に記録された情報を読み出す例について説明したが、情報再生装置と情報記録媒体は必ずしもこれらに限られるものではない。コンピュータについても、PCに限られるものではない。この点は、以下の各実施形態のプログラムについても同様である。
【0053】
〔第2の実施形態:図8〕
次に、この発明第2の実施形態について説明する。
図8はプログラムがコンピュータに実行させる処理の手順を示すフローチャートである。この第2の実施形態のプログラム(DVD−ROMドライブ用デバイスドライバ)は、SDCBの情報を読み出す際に再生エラーを受け取った場合(図1及び図8のステップS5の判断でYの場合)の処理が第1の実施形態のDVD−ROMドライブ用デバイスドライバと異なるのみであるので、この点以外の説明は省略する。
【0054】
このDVD−ROMドライブ用デバイスドライバにおいては、ステップ5において再生エラーが発生した場合、ステップ11に進んでその再生エラーがデータエラーか否かを判断する。
ここで、再生エラーには、大きく分けてデータエラーとサーボエラーがある。このうちデータエラーは、読み取ろうとした領域に何らかのデータが記録されていることは認識できるものの、キズやゴミ等の外的要因や記録品質等の問題で、読み取ったデータに誤りが多くて訂正できない場合に発生する。また、サーボエラーは、読み取ろうとした領域にデータが記録されていること自体を認識できない場合に発生する。
従って、ステップ4の再生命令に応じてDVD−ROMドライブ2から受け取った再生エラーがステップ11でデータエラーであった場合には、読み取ろうとした領域に何らかのデータが記録されていることになるので、次のセッションがあるものと判断し、ステップ12に進む。
【0055】
ステップ11でデータエラーであり、次のセッションがあると判断した場合でも、そのままでは次のセッションのSDCBの情報を読み取ることができない。しかし、上述のように、セッション制御データ領域には同一のSDCBが繰り返し記録されているので、次のECCブロックに記録されているSDCBを読み出すべく、ステップ12でそのアドレスの情報を読み出す再生命令をDVD−ROMドライブ2に発行する。そして、ステップ5に戻って処理を続ける。ここで再びデータエラーが発生した場合には、データエラーが発生しなくなるまで処理を繰り返すことになる。
【0056】
ステップ11でデータエラー以外のエラー、すなわちサーボエラーであった場合には、読み取ろうとした領域に何のデータも記録されていないので、次のセッションはないものと判断し、ステップ7に進む。ステップ7の処理は、第1の実施形態で図1を用いて説明したものと同じである。
この処理においては、DVD−ROMドライブ用デバイスドライバは、上記情報再生装置に対して上記読み出した記録区分の最終アドレスに所定の値を加えたアドレスの情報を読み出す再生命令を発行し、その情報再生装置からエラーが報告された場合には次の記録区分がないと判断する手順を実行する。すなわち、ステップ3〜5,ステップ11と12に示す処理が後続記録区分確認手順である。
【0057】
このような処理を行うことにより、キズやゴミ等の外的要因や記録品質等の問題で記録区分管理部であるセッション制御データ領域の情報が正しく読み取れなかった場合でも、次のセッションの有無は正しく判定できるようになり、情報再生装置であるDVD−ROMドライブ2による読み取り動作の信頼性を向上させることができる。
【0058】
〔第3の実施形態:図9〕
次に、この発明第3の実施形態について説明する。
図9はプログラムがコンピュータに実行させる処理の手順を示すフローチャートである。この第3の実施形態のプログラム(DVD−ROMドライブ用デバイスドライバ)は、第1又は第2の実施形態で説明したプログラムによる処理(情報記録状況取得処理)を、情報再生装置であるDVD−ROMドライブ2がDVD+Rのフォーマットに対応していない場合にのみ行うようにした点が第1又は第2の実施形態のプログラムと異なるのみであるので、この点以外の説明は省略する。
【0059】
DVD−ROMドライブ2にDVD+Rディスク3がセットされると、このプログラムが起動され、DVD−ROMドライブ用デバイスドライバは図9のフローチャートに示す処理を開始する。
まず、ステップ21でDVD−ROMドライブ2におけるディスクセット時の初期化処理が終了するのを待つ。初期化処理が終了したか否かは、ドライブ装置がディスクアクセス可能かどうかを確認する命令、例えばテストユニットレディ(Test Unit Ready)命令を発行することによって確認できる。
【0060】
次に、ステップ22でDVD−ROMドライブ2がどんな機能を有するかを確認する機能サポート確認命令をDVD−ROMドライブ2に対して発行する。
この命令としては例えばゲットコンフィグレーション(Get Configuration)命令を用いることができる。
DVD−ROMドライブ2はこの命令に対して、自身が有する機能の情報をDVD−ROMドライブ用デバイスドライバに返すので、これを受け取ったDVD−ROMドライブ用デバイスドライバは、ステップ23に進んでDVD−ROMドライブ2がDVD+Rの記録フォーマットに対応したドライブであるか否か、すなわちマルチセッション方式のフォーマットを認識できるドライブであるか否かを判断する。すなわち、ここでDVD−ROMドライブ用デバイスドライバは、上記情報再生装置がマルチセッション方式で情報が記録された記録媒体の再生が可能か否かを判別する手順を実行する。
【0061】
対応していれば、ステップ24に進んでDVD+Rディスク3における情報記録状況すなわち情報記録済領域及び各セッションの位置情報を取得する命令を発行して終了する。この命令としては、例えばリードトック(Read TOC)命令,リードトラックインフォメーション(Read Track Information)命令,リードディスクインフォメーション(Read Disc Information)命令等を用いることができる。
DVD+Rディスクのフォーマットに対応したドライブであれば、PC1側で特別な制御を行わなくても、DVD−ROMドライブ2がその命令に従ってDVD+Rディスク3における情報記録状況の情報を取得してDVD−ROMドライブ用デバイスドライバに返すので、DVD−ROMドライブ用デバイスドライバはファイルやディレクトリの情報を取得することができる。
【0062】
ステップ23で対応していなければ、ステップ25に進み、第1の実施形態で図1を用いて説明した処理あるいは第2の実施形態で図8を用いて説明した処理を情報記録状況取得処理として実行して終了する。この処理により、第1あるいは第2の実施形態で説明したように、DVD−ROMドライブ用デバイスドライバはファイルやディレクトリの情報を取得することができる。
ここで、図9のフローチャートに示した処理において、ステップ22及びステップ23の処理が、情報再生装置が読み出し対象の情報記録媒体における記録区分の配置方式を認識できるか否かを判断する手順である。
【0063】
以上説明した処理によれば、DVD+Rのフォーマットを認識することのできないDVD−ROMドライブ2によってもDVD+Rディスク3に記録された情報(ファイルやディレクトリ)を正常に読み出すことができ、ディスク挿入時にそのディスクの認識に必要なセッション情報を取得して保持し、ホストからのディスク認識命令に対してセッション情報を返す(例えば、即座に返す)ので、DVD+Rディスク3を効率良くマウントすることができる。
また、DVD+Rディスクのマルチセクション方式のフォーマットを認識できるDVD−ROMドライブが登場し、このようなドライブによってDVD+Rディスク3を再生しようとする場合には、PC1側からの制御による情報記録状況取得処理を省略することができる。従って、このプログラムを用いることにより、PC1によって広範な種類のドライブの動作をより効率よく制御できるようになる。
【0064】
なお、以上説明した各実施形態のプログラムは、はじめから図2に示したPC1に備えるROMあるいはハードディスク等の記憶手段に格納しておいてもよいが、記録媒体であるCD−ROMあるいはフレキシブルディスク,SRAM,EEPROM,メモリカード等の不揮発性記録媒体(メモリ)に記録して提供することもできる。そのメモリに記録されたプログラムをコンピュータにインストールしてCPUに実行させるか、CPUにそのメモリからこのプログラムを読み出して実行させることにより、上述した各手順を実行させることができる。
さらに、コンピュータがネットワークに接続されている場合には、プログラムを記録した記録媒体を備える外部機器あるいはプログラムを記憶手段に記憶した外部機器からダウンロードして実行させることも可能である。
【0065】
【発明の効果】
以上説明してきたように、この発明よれば、認識可能なフォーマットと異なるために情報再生装置がその記録状態を認識することのできない記録媒体に記録されている情報でも、その情報再生装置によって読み出すことができるようにするとき、上記記録媒体を効率良くマウントすることができる
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施形態のプログラムがコンピュータに実行させる処理の手順を示すフローチャートである。
【図2】 この発明の実施形態のプログラムを実行するコンピュータの構成例を示す図である。
【図3】 この発明の第1の実施形態の説明において情報記録媒体の例として用いたDVD+Rディスクにおけるデータの記録フォーマットを示した図である。
【図4】 同じくDVD+Rディスクにマルチセッション方式で情報を記録した場合のデータの記録フォーマットを示した図である。
【図5】 図3及び図4に示した記録フォーマットの一部である物理フォーマット情報の記録フォーマットを示した図である。
【図6】 図3及び図4に示した記録フォーマットの一部であるセッション構成情報の記録フォーマットを示した図である。
【図7】 図3及び図4に示した記録フォーマットの一部であるコンテンツ情報の記録フォーマットを示した図である。
【図8】 この発明の第2の実施形態のプログラムがコンピュータに実行させる処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】 この発明の第3の実施形態のプログラムがコンピュータに実行させる処理の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1:PC 2:DVD−ROMドライブ
3:DVD+Rディスク

Claims (4)

  1. 情報が記録された光ディスクをシングルセッション方式のファイルフォーマットで記録された光ディスクとして認識する光ディスクドライブから前記光ディスクに記録された情報を取得する情報処理装置において、
    前記光ディスクドライブにマルチセッション方式のファイルフォーマットで情報が記録された光ディスクが挿入された場合、前記光ディスクドライブへ前記光ディスク上のセッションのセッション情報の記録位置を指定した再生命令を発行する手段と、
    前記発行した再生命令に応じて前記光ディスクドライブで読み取られたセッション情報を取得する手段と、
    前記発行した再生命令に対して前記光ディスクドライブで再生エラーにならなかった場合、前記光ディスクドライブへ前記セッションの次のセッションのセッション情報の記録位置を指定した再生命令を発行して前記光ディスクドライブで読み取られた前記セッションの次のセッションのセッション情報を取得する手段とを設けたことを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記光ディスクドライブへマルチセッション方式のファイルフォーマットで情報が記録された光ディスクの情報の再生に対応しているか否かを判断する手段を設けたことを特徴とする請求項記載の情報処理装置。
  3. 前記セッション情報には、前記セッションの先頭アドレスが含まれていることを特徴とする請求項1又は2記載の情報処理装置。
  4. 前記セッション情報には、前記セッションの最終アドレスが含まれていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の情報処理装置。
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