JP4015507B2 - 燃料電池装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は燃料電池を積層したスタックに付設されたプレートを有する燃料電池装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池装置は、一般的に、燃料電池を積層したスタックと、スタックに付設されたプレートと、発電前の燃料含有ガスが流れる通路と、発電前の空気が流れる通路と、発電後の燃料オフガスが流れる通路と、発電後の空気オフガスが流れる通路と、スタックを冷却する電池冷却水が流れる通路などを備えている(特開2001−015136号公報等)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−015136号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記した燃料電池装置によれば、発電前の燃料含有ガスが流れる通路と、発電前の空気が流れる通路、発電後の燃料オフガスが流れる通路、発電後の空気オフガスが流れる通路と、スタックを冷却する電池冷却水が流れる通路とは、それぞれ個別に配置されているため、配管スペースが大きくなりがちであった。このため燃料電池装置が大型化しがちであった。
【0005】
本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、配管スペースが少なくて済み、小型化に有利な燃料電池装置を提供することを課題とするにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る燃料電池装置は、電解質層と電解質層の片側に配置され燃料含有物質が供給される燃料極と電解質層の他の片側に配置され酸化剤含有物質が供給される酸化剤極とを有する燃料電池を積層したスタックと、
スタックを挟むように付設されたプレートと、
発電前の燃料含有物質が流れる通路と、発電前の酸化剤含有物質が流れる通路、発電後の燃料オフガスが流れる通路、発電後の酸化剤オフガスが流れる通路と、スタックを冷却する電池冷却水が流れる通路とを具備しており、
プレートは、少なくとも、合わせ面をもつ複数の積層プレートを厚み方向に積層して形成されており、且つ、
複数の通路のうちの少なくとも一つが複数の積層プレート間の境界域に空洞状に形成されており、
積層プレート間の境界域に空洞状に形成されている当該通路を流れる流体が、積層プレート間の境界域の前記合わせ面の延設方向に沿って流れるように形成されており、
燃料含有物質をスタックに供給する開閉バルブ、燃料含有物質をスタックから排出する開閉バルブおよび電池冷却水をスタックに流してスタックを冷却する電池冷却水用のポンプのうちの少なくとも一方は、その着座部がプレートに嵌め込まれた状態で組み付けられていることを特徴とするものである。
【0007】
本発明によれば、発電前の燃料含有物質が流れる通路と、発電前の酸化剤含有物質が流れる通路、発電後の燃料オフガスが流れる通路、発電後の酸化剤オフガスが流れる通路と、スタックを冷却する電池冷却水が流れる通路とのうちの少なくとも一つが、プレートの内部に空洞状に内蔵されている。即ち、プレートは、少なくとも、合わせ面をもつ複数の積層プレートを厚み方向に積層して形成されており、且つ、前記した複数の通路のうちの少なくとも一つが積層プレート間の境界域に空洞状に形成されている。このように通路がプレートに内蔵されているため、プレート外の配管スペースが少なくて済むと共に、部品点数が削減される。
【0008】
本発明によれば、配管スペースを小さくすべく、上記した複数の通路のうちの2つ、または3つ、またはそれ以上を、プレートに内蔵させることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明によれば、好ましくは、電池冷却水を貯留するリザーバがプレートの内部に空洞状に設けられている形態を採用することができる。この場合、リザーバを繋ぐ配管スペースが少なくて済む利点が得られる。更にリザーバがプレートの内部に隠蔽されているため、外観見栄えの向上も図ることができる。
【0010】
本発明によれば、プレートは、少なくとも、合わせ面をもつ複数の積層プレートを厚み方向に積層して形成されている。この場合、発電前の燃料含有物質が流れる通路と、発電前の酸化剤含有物質が流れる通路、発電後の燃料オフガスが流れる通路、発電後の酸化剤オフガスが流れる通路と、スタックを冷却する電池冷却水が流れる通路とのうちの少なくとも一つが、積層プレート間の境界域に空洞状に形成されている。この場合、上記した各通路の少なくとも一つが、積層プレートの境界域に空洞状に形成されているため、配管スペースが少なくて済む利点が得られる。この場合、積層プレート間の境界域をシールするシール材料で形成されたシール部材を設けることが好ましい。
【0011】
本発明によれば、燃料含有物質をスタックに供給する開閉バルブと、燃料含有物質をスタックから排出する開閉バルブと、電池冷却水をスタックに流してスタックを冷却する電池冷却水用のポンプとが設けられている。この場合、開閉バルブ、電池冷却水用のポンプのうちの少なくとも一つは、その着座部がプレートに嵌め込まれた状態でプレートに組み付けられている。この場合、開閉バルブ、電池冷却水用のポンプがプレートに組み付けられているため、開閉バルブ、電池冷却水用のポンプを繋ぐ配管スペースが少なくて済む利点が得られる。
【0012】
本発明によれば、好ましくは、発電前の燃料含有物質、発電前の酸化剤含有物質、発電後の燃料オフガス、発電後の酸化剤オフガス、電池冷却水のうちの少なくとも一方が流れる熱交換器ユニットが設けられている形態を採用することができる。この場合、プレートはスタック及び熱交換ユニットを連結している形態を採用することができる。
【0013】
【実施例】
以下、本発明を具体化した一実施例について図1〜図16を参照して説明する。
【0014】
(実施例の主構成)
本実施例に係る燃料電池装置は定置用であり、図1に示すように、多数の燃料電池1を厚み方向に積層して形成したスタック2と、スタック2を保持する枠3と、枠3の上部に搭載され燃料電池1に空気を供給する送風手段としての空気ファン4と、スタック2の下側に配置された熱交換ユニット5と、スタック2及び熱交換ユニット5を挟んで互いに対向する第1プレート6及び第2プレート7と、熱交換ユニット5と隣設するようにスタック2の下側に配置された放熱冷却機能を有するラジエータ8と、本実施例に係る燃料電池装置において発生した熱を熱交換して回収する貯湯水を流す貯湯装置9とを有する。
【0015】
図1に示すように、燃料電池1は、プロトン伝導膜で形成された固体高分子膜形の電解質層1aと、電解質層1aの厚み方向の片側に配置され燃料含有ガス(水素含有ガス、燃料含有物質)が供給される燃料極1bと、電解質層1aの厚み方向の他の片側に配置され空気(酸化剤含有物質)が供給される空気極(酸化剤極)1cと、燃料極1bに燃料含有ガスを供給する溝をもつ燃料極1b側のセパレータ1eと、空気極1cに空気を供給する溝をもつ空気極1c側のセパレータ1fとを有する。燃料極1bは、白金等の触媒物質を有する触媒層と、導電性及びガス透過性を有する多孔質のガス拡散層とで形成されている。空気極1cは、白金等の触媒物質を有する触媒層と、導電性及びガス透過を有する多孔質のガス拡散層とで形成されている。
【0016】
図1に示すように貯湯装置9が設けられている。貯湯装置9は、燃料電池装置の熱を回収して温水として保持し、温水を他の用途の使用に提供するものである。貯湯装置9は、水を貯留する貯湯槽10と、貯湯槽10の出口11と入口12とを繋ぐ熱回収通路13と、熱回収通路13に設けられた貯湯水用の第1ポンプ14(貯湯水搬送手段)とを有する。第1ポンプ14が駆動すると、貯湯槽10の水は貯湯水として出口11から吐出され、熱回収通路13、ラジエータ8を経て熱交換ユニット5の入水口50iに供給され、熱交換ユニット5で熱交換されて昇温される。更に昇温された貯湯水は、熱交換ユニット5の出水口50hを経て、更に熱回収通路13を経て貯湯槽10の入口12に帰還される。このように貯湯槽10の水は、熱交換ユニット5の入水口50iに供給される前に放熱用のラジエータ8に供給されてラジエータ8で冷却されるため、熱交換ユニット5における冷却機能、熱交換機能を確保するのに有利である。
【0017】
図1に示すように、第1プレート6のうち熱交換ユニット5の側部に対面する下部6dには、貯湯装置9の貯湯水を搬送する第1ポンプ14と、スタック2の内部の冷却路2yに電池冷却水を循環させてスタック2を冷却する電池冷却水用の第2ポンプ20とが取り付けられている。また図1に示すように、第1プレート6の下部6dには第1開閉バルブ21、第2開閉バルブ22が取り付けられていると共に、第1プレート6のうちスタック2の側部と対面する上部6uには第3開閉バルブ23、第4開閉バルブ24が取り付けられている。
【0018】
更に説明を加える。図2は熱交換ユニット5付近の概念構成を概略的に示す。図2に示すように、燃料電池1に供給される前の、つまり発電前の燃料含有ガスに含まれている水分及び熱を除去して回収する第1熱交換器51が設けられている。また、スタック2から吐出された発電後の燃料オフガスに含まれている水分及び熱を除去して回収する第2熱交換器52が設けられている。また図2に示すように、スタック2の空気出口から吐出された発電後の空気オフガス(酸化剤オフガス)に含まれている水分及び熱を除去して回収する第3熱交換器53が設けられている。また、図2に示すように、スタック2に供給されて燃料電池1を冷却した後にスタック2から吐出された電池冷却水の熱を回収する第4熱交換器54が設けられている。また、改質器25から排出された燃焼排ガスに含まれている水分及び熱を回収する第5熱交換器55が設けられている。
【0019】
図3は熱交換ユニット5の内部構造付近の概念構成を更に示す。図3に示すように熱交換ユニット5は積層構造体50を主体としている。積層構造体50の積層方向(矢印X方向)の始端50a側には、貯湯装置9の貯湯水を積層構造体50に入水させる入水口50iが設けられている。積層構造体50の積層方向(矢印X方向)の終端50b側には、積層構造体50を通過した貯湯水を積層構造体50から貯湯装置9の貯湯槽10に出水する出水口50hが設けられている。
【0020】
図3に示すように、熱交換ユニット5の積層構造体50は、これの始端50a側から終端50b側にかけて、つまり矢印X1方向に沿って、第2熱交換器52、第5熱交換器55、第1熱交換器51、第3熱交換器53、第4熱交換器54が順に直列状態に積層されて一体化されて構成されている。熱交換ユニット5の積層構造体50においては、貯湯装置9から熱回収のために送られた貯湯水は、基本的には、これの始端50a側から終端50b側にかけて、つまり矢印X1方向に沿って流れる。従って図2及び図3から理解できるように、第1ポンプ14の駆動により、貯湯装置9の貯湯槽10から送られた貯湯水は、基本的には、第2熱交換器52、第5熱交換器55、第1熱交換器51、第3熱交換器53、第4熱交換器54の順に流れ、出水口50hから貯湯槽10に向けて吐出される。
【0021】
なお、図2において、第2熱交換器52の貯湯水を9aとして示す。第5熱交換器55の貯湯水を9bとして示す。第1熱交換器51の貯湯水を9cとして示す。第3熱交換器53の貯湯水を9dとして示す。第4熱交換器54の貯湯水を9eとして示す。ここで図2に示す熱交換ユニット5の積層構造体50において、貯湯水としては、9a→9b→9c→9d→9eの順に流れるものである。
【0022】
図2に示す改質器25では、図略の燃料源から供給された燃料により燃焼が発生し、蒸発部が高温に維持される。高温の蒸発部では図略の給水源から原料水が供給され、水蒸気が生成される。燃料源から供給された燃料と水蒸気とが混合すると、改質反応が生じ、水素を含有する改質ガスである燃料含有ガスが改質器25において生成される。
【0023】
燃料電池装置が運転されるときには、周知のように、改質器25で改質された燃料含有ガスがスタック2の燃料極1bに供給される。更に、空気が空気ファン4の作動によりスタック2の空気極1cに供給される。燃料含有ガス及び空気は、スタック2の燃料電池1内で発電反応に使用される。
【0024】
上記したように燃料電池装置が運転される際には、貯湯装置9の貯湯槽10に貯留されている貯湯水は、第1ポンプ14の駆動により、熱回収通路13を経て熱交換ユニット5の積層構造体50の入水口50iから積層構造体50の内部に入水される。貯湯水は、熱交換ユニット5内を9a、9b、9c、9d、9eとして通過する際に次第に昇温される。昇温された貯湯水は、積層構造体50の出水口50hから出水され、熱回収通路13を経て貯湯装置9の貯湯槽10に温水として戻る。このように貯湯装置9の貯湯水は積層構造体50を流れる間に次第に昇温される。即ち、貯湯水は、熱交換ユニット5の入水口50iから出水口50hに向かうにつれて次第に昇温される。このように燃料電池装置が運転される際に発生した熱は、貯湯装置9の貯湯槽10に温水として回収される。
【0025】
従って本実施例によれば、貯湯装置9の貯湯槽10から搬送された貯湯水が熱交換ユニット5の積層構造体50内を流れるとき、貯湯水の温度については、熱交換ユニット5の入水口50iの側(上流側)は熱交換ユニット5において相対的に低温であり、熱交換ユニット5の出水口50hの側(下流側)は熱交換ユニット5において相対的に高温である。
【0026】
固体高分子形の燃料電池1は、一般的には80〜100℃程度の温度範囲で作動される。燃料電池装置の運転の際には、燃料電池1の作動温度が過剰に高温になると、発電性能が低下する。そこで燃料電池装置が運転される際には、第2ポンプ20が駆動してスタック2の冷却路2y(図1参照)に電池冷却水が供給され、これによりスタック2が冷却され、スタック2の過熱が防止される。スタック2を冷却した電池冷却水は、図2に示すように、第4熱交換器54の上部の第4入口54sから第4熱交換器54の第4熱交換路54r内に流入し、貯湯装置9からの貯湯水9eと熱交換されて冷却され、第4熱交換器54の下部の第4出口54pから外方に吐出される。このように電池冷却水はスタック2の冷却路2yを循環するため、スタック2の過熱が抑えられ、燃料電池1の発電性能が確保される。
【0027】
ここで、燃料電池1に供給される電池冷却水は過剰に低温であると、燃料電池1を過剰に冷却してしまい、燃料電池1における本来の発電性能が充分に得られないおそれがある。そこで本実施例によれば、燃料電池1を冷却する電池冷却水の熱を回収する第4熱交換器54は、図2及び図3に示すように、熱交換ユニット5の積層構造体50の積層方向の最も出水口50h側(下流側)に、つまり、積層構造体50のうち最も高温側に配置されている。このようにすれば、スタック2を冷却する電池冷却水は、積層構造体50のうち高温側の貯湯水9eと熱交換されるため、スタック2を冷却する電池冷却水の過剰低温化は抑えられる。ひいては、燃料電池1の過剰冷却が抑えられ、燃料電池1の発電性能の確保に貢献できる。
【0028】
また、発電後の空気オフガスはスタック2の空気出口から吐出される。発電後の空気オフガスはその水蒸気量が多く、湿度がかなり高い。燃料電池1の空気極1cにおいて発電反応に基づいて水が生成されるためである。従って、発電後の空気オフガスは一般的には飽和蒸気状態またはほぼ飽和蒸気状態であり、湿度100%または100%に近い状態である。このため発電後の空気オフガスを少し冷却するだけでも、スタック2から吐出された発電後の空気オフガスから凝縮水を生成して回収できる。このため貯湯水は、空気オフガスの温度よりも低ければ、積層構造体50のうちで相対的に高温であるときであっても、発電後の空気オフガスから水分を熱交換により除去して回収できる。このため本実施例によれば、発電後の空気オフガスは、スタック2から吐出された後に、積層構造体50のうち第3熱交換器53の上部の第3入口53sから第3熱交換器53の第3熱交換路53r内に流入し、第3熱交換器53内で貯湯水9dと熱交換されて冷却され、第3熱交換器53の下部の第3出口53pから外方に排出される。このように積層構造体50の第3熱交換器53において発電後の空気オフガスから凝縮水が生成される。凝縮水は第3熱交換器53の底に貯留され、底から回収される。ここで、図2に示すように、第3熱交換器53は、積層構造体50のうち第4熱交換器54よりも入水口50i側(上流側)に配置されている。
【0029】
また、スタック2の燃料出口から吐出された発電後の燃料オフガスの温度は、燃料電池1の作動温度相当か、あるいは、それよりもやや低い温度である。このため、発電後の燃料オフガスからの水分回収、熱回収を行うためには、発電後の燃料オフガスと熱交換する貯湯水の温度は、相対的に低温であることが好ましい。そこで本実施例によれば、発電後の燃料オフガスに含まれている水分及び熱を回収するため、図2に示すように、発電後の燃料オフガスは、第3開閉バルブ23を経て、積層構造体50の第2熱交換器52の上部の第2入口52sから第2熱交換器52内に流入され、第2熱交換器52の第2熱交換路52r内において貯湯水9aと熱交換されて冷却され、第2熱交換器52の下部の第2出口52pから吐出される。これにより発電後の燃料オフガスから第2熱交換器52において凝縮水が生成されて回収されると共に、発電後の燃料オフガスから熱が貯湯水に回収される。ここで、発電後の燃料オフガスに含まれている水分及び熱を回収する第2熱交換器52は、図2及び図3に示すように、積層構造体50のうち最も入水口50i側(上流側)、つまり相対的に最も低温側に配置されている。その理由としては、スタック2の燃料出口から吐出される発電後の燃料オフガスの温度は低いため、発電後の燃料オフガスからの水分回収、熱回収を行うためには、貯湯水の温度はできるだけ低温であることが好ましいからである。なお、発電後の燃料オフガスは未燃焼成分を有するため、熱交換ユニット5で水分及び熱が回収された後に、改質器25に送られ、改質器25の燃焼器で燃焼されて再利用される。
【0030】
図4は、第1プレート6付近を模式的に示す。図4には、熱交換ユニット5を構成する共通プレート60が示されている。共通プレート60は、第1熱交換器51、第2熱交換器52、第3熱交換器53、第4熱交換器54、第5熱交換器55を構成する要素である。共通プレート60は四角形状をなす薄いシート形状であり、熱伝導性及び耐食性に優れた金属で形成されている。図4に示すように、熱交換用の共通プレート60の一方の表面及び他方の表面の中央域には、多数の膨出壁60a及び多数の陥没壁60bが交互に繰り返して形成されており、熱交換機能を高めるように熱交換面積が増加している。
【0031】
図4に示すように、共通プレート60の一方の表面及び他方の表面の周縁に沿って、凹状または凸状のシール係合部61が形成されている。図4に示すように、熱交換用の共通プレート60の上辺部60uには、一端から他端にかけて、第4入口54s、第1出口51p、第2入口52s、第5入口55s、第3入口53sが厚み方向に貫通して順に形成されており、且つ、出水口50hに連通する連通路50hoが厚み方向に貫通して形成されている。
【0032】
また図4に示すように、熱交換用の共通プレート60の下辺部60dには、一端から他端にかけて、入水口50iに連通する連通路50io、第3出口53p、第5出口55p、第2出口52p、第1入口51s、第4出口54pが厚み方向に貫通して順に形成されている。
【0033】
図4にハッチングを付して示すように、ゴムまたは樹脂等の軟質シール材料で形成された四角枠形状をなすシール枠62が設けられている。シール枠62はシール係合部61に嵌めた状態で取り付けられ、共通プレート60に保持されるものであり、図5に示すように積層方向(矢印X方向)において隣接する共通プレート60間をシールする。
【0034】
図6にハッチングを付して示すように、燃料含有ガス用の第1熱交換器51に装備されるシール枠62には、第1入口51s及び第1出口51pに対面する部分に切欠部65aが形成されている。この結果、燃料含有ガスが矢印M1方向(上向き)に通過できるように、第1入口51s及び第1出口51pが第1熱交換路51rに連通している。
【0035】
図7に示すように、電池冷却水用の第4熱交換器54に装備されるシール枠62には、第4入口54s及び第4出口54pに対面する部分には切欠部65bが形成されている。この結果、電池冷却水が矢印M4方向(下向き)に通過できるように、第4入口54s及び第4出口54pが第4熱交換路54rに連通している。
【0036】
図8に示すように、燃料オフガス用の第2熱交換器52に装備されるシール枠62には、第2入口52s及び第2出口52pに対面する部分には切欠部65cが形成されている。この結果、燃料オフガスが矢印M2方向(下向き)に通過できるように、第2入口52s及び第2出口52pが第2熱交換路52rに連通している。
【0037】
図9に示すように、空気オフガス用の第3熱交換器53に装備されるシール枠62には、第3入口53s及び第3出口53pに対面する部分には切欠部65dが形成されている。この結果、空気オフガスが矢印M3方向(下向き)に通過できるように、第3入口53s及び第3出口53pを第3熱交換路53rに連通させている。
【0038】
図10に示すように、燃焼排ガス用の第5熱交換器55に装備されるシール枠62には、第5入口55s及び第5出口55pに対面する部分には切欠部65eが形成されている。この結果、燃焼排ガスが矢印M5方向(下向き)に通過できるように、第5入口55s及び第5出口55pを第5熱交換路55rに連通させている。
【0039】
図11に示すように、貯湯水を通過させる通路を形成するシール枠62Bが共通プレート60の裏面側に装備されている。シール枠62Bにおいて、入水口50iに繋がる連通路50io、出水口50hに繋がる連通路50hoに対面する部分には切欠部65fが形成されている。この結果、貯湯水等の流体が矢印M6方向に沿って通過できるように、連通路50io、50hoが連通している。なお、図11は貯湯水が下から上向きに流れる形態を示すが、図3に示すように貯湯水が上から下向きに流れる形態もある。
【0040】
(実施例の主な特徴)
次に本実施例に係る主な特徴について図12〜図16を参照して説明を加える。図12は第1プレート6の概念を模式的に示す(細部は一部省略)。図13は第1プレート6の内部構造を示し、図12のX3−X3線に沿った矢視図である。図14は第1プレート6の内部構造を示し、図12のX4−X4線に沿った矢視図である。図15は第1プレート6の内部構造を示し、図12のX5−X5線に沿った矢視図である。図16は第1プレート6の内部構造を示し、図12のX6−X6線に沿った矢視図である。
【0041】
図12〜図16に示すように、第1プレート6は、第1合わせ面61aをもつ板状または盤状の第1積層プレート610と、第1合わせ面61aに対面する第2合わせ面62aをもつ板状または盤状の第2積層プレート620と、第2積層プレート620に対面する第3合わせ面63aをもつ板状または盤状の第3積層プレート630とを有する。そして、図13、図16に示すように、第1合わせ面61a及び第2合わせ面62aが合わさるように、第1積層プレート610及び第2積層プレート620は厚み方向に積層されている。第1積層プレート610の透孔61r及び第2積層プレート620の透孔62rにボルト状の連結具65が挿通されている。この連結具65の先端65rがスタック2または熱交換ユニット5の螺子孔2rに螺着されている。これにより第1積層プレート610及び第2積層プレート620がスタック2の端面に一体的に連結されている。なお、第1積層プレート610は、スタック2に対面して当接する当接面61mと、熱交換ユニット5に対面して当接する当接面61nとを有する。
【0042】
図13〜図16に示すように、第1積層プレート610の第1合わせ面61aと第1積層プレート610の第2合わせ面62aとの境界域に、ゴムまたは樹脂等のシール材料で形成されたシール部材67(図面では模式化して示す)が介在しており、境界域からのガス漏れ及び水漏れが防止されている。
【0043】
図16に示すように、第2積層プレート620及び第3積層プレート630は厚み方向に積層され、ボルト状の連結具66により両者は一体的に連結されている。第2積層プレート620の合わせ面62bと第3積層プレート630の合わせ面63aとが合わさっている。第2積層プレート620の合わせ面62b及び第3積層プレート630の合わせ面63aの境界域は、水やガスが漏れないようにシール部材でシールされている。第1積層プレート610、第2積層プレート620、第3積層プレート630はそれぞれ、ガスが透過しにくいように、ガスバリヤ性の高い樹脂で型成形により成形されている。この樹脂としてはノリル樹脂を例示でき、他の樹脂でも良い。なお、連結具65,66を外せば、第1積層プレート610、第2積層プレート620、第3積層プレート630は分離可能とされている。
【0044】
図12から理解できるように、第2積層プレート620の外面に形成された第1取付凹部621には、燃料含有ガスを流す第1開閉バルブ21の着座部が嵌め込まれ、第1取付具631により固定されている。第2積層プレート620の外面に形成された第2取付凹部622には、第2開閉バルブ22の着座部が嵌め込まれ、第2取付具632により固定されている。第2積層プレート620の外面に形成された第3取付凹部623には、燃料オフガスを流す第3開閉バルブ23の着座部が嵌め込まれ、第3取付具633により固定されている。第2積層プレート620の外面に形成された第4取付凹部624には、燃料含有ガスを流す第4開閉バルブ24の着座部が嵌め込まれ、第4取付具634により固定されている。なお図12に示すように、第1開閉バルブ21、第2開閉バルブ22、第3開閉バルブ23、第4開閉バルブ24は、第2積層プレート620に露出した状態で一体的に取り付けられている。
【0045】
図13に示すように、第2積層プレート620の外面には第5取付凹部625、第6取付凹部626が形成されている。第5取付凹部625には貯湯水用の第1ポンプ14の着座部が嵌め込まれ、第5取付具635により固定されている。第6取付凹部626には電池冷却水用の第2ポンプ20の着座部が嵌め込まれ、第6取付具636により固定されている。図13に示すように、第1ポンプ14、第2ポンプ20は第2積層プレート620に露出した状態で一体的に取り付けられている。
【0046】
図12に示すように、空洞状のリザーバ100が第1プレート6に内蔵されている。リザーバ100の上部に形成された注水口100mを開閉するキャップ100nが着脱可能に設けられている。図14に示すように、リザーバ100は偏平状をなしており、第1積層プレート610と第2積層プレート620との境界域に位置している。リザーバ100は電池冷却水を貯留するものであり、リザーバ100の周囲は、水漏れを抑えるべく、シール部材67(67a)によりシールされている。
【0047】
図12に示すように、スタック2に供給される発電前の燃料含有ガスが流れる燃料通路102が、第2開閉バルブ22と第4開閉バルブ24との間に位置するように第1プレート6の内部に空洞状に内蔵されている。即ち、燃料通路102は、図14に示すように、熱交換ユニット5の第1出口51pに連通するように第1積層プレート610に形成された空洞部102aと、第2積層プレート620に形成された空洞部102bと、第2積層プレート620と第3積層プレート630の境界域に形成された空洞部102cと、第2積層プレート620に形成された空洞部102dと、スタック2に燃料含有ガスを供給すべく第1積層プレート610に形成されスタック2に向かう空洞部102eとを有する。
【0048】
図14に示すように、燃料通路102及びリザーバ100は、第1プレート6を構成する第1積層プレート610及び第2積層プレート620の積層方向(矢印P1方向)において、重合状態に形成されており、互いに隣設されている。
【0049】
燃料電池の通常の運転時に燃料含有ガスをスタック2に供給するときには、第2開閉バルブ22を閉鎖すると共に、第4開閉バルブ24を開放する。すると、熱交換ユニット5の第1出口51pから吐出された燃料含有ガスは燃料通路102、第4開閉バルブ24を経てスタック2に供給される。なお、燃料電池装置の起動直後では、改質器25の温度が充分ではなく、燃料含有ガスは発電に充分なガス組成となっていないことが多いため、起動直後の燃料含有ガスはスタック2に供給しないことが好ましい。故に起動直後においては、第4開閉バルブ24を閉鎖すると共に、第2開閉バルブ22を開放し、燃料含有ガスを第2開閉バルブ22を経て改質器25に戻す。
【0050】
図12に示すように、スタック2から吐出された発電後の燃料オフガスが流れる燃料オフガス通路104が第1プレート6の内部に空洞状に内蔵されている。即ち、図15に示すように、燃料オフガス通路104は、熱交換ユニット5の第2入口52sに連通するように第1積層プレート610に形成された空洞部104aと、第2積層プレート620に形成された空洞部104bと、第2積層プレート620と第3積層プレート630との境界域に形成された空洞部104cと、第2積層プレート620に形成された空洞部104dと、スタック2に連通するように第1積層プレート610に形成された空洞部104eとを有する。
【0051】
図12に示すように、貯湯槽10に貯留されている貯湯水が流れる貯湯水通路106が第1プレート6の内部に空洞状に内蔵されている。即ち、図13に示すように、貯湯水通路106は、熱交換ユニット5の出水口50hに連通するように第1積層プレート610に形成された空洞部106aと、第1積層プレート610に形成された空洞部106bと、第2積層プレート620に形成された空洞部106cとを有する。
【0052】
図12に示すように、スタック2を冷却する電池冷却水が流れる電池冷却水通路107、108が第1プレート6の内部に空洞状に内蔵されている。即ち、図13に示すように、電池冷却水通路107は、熱交換ユニット5の第4出口54pに連通するように第1積層プレート610に形成された空洞部107aと、第1積層プレート610と第2積層プレート620との境界域に形成された空洞部107bとを有する。また図16に示すように、電池冷却水通路108は、熱交換ユニット5の第4入口54sに連通するように第1積層プレート610に形成された空洞部108aを有する。なお、上記した燃料通路102、燃料オフガス通路104、電池冷却水通路107、108、貯湯水通路106の内壁面は、樹脂製の第1プレート6の樹脂面で形成されているが、場合によっては無電解メッキ被膜などの被膜を積層させても良い。
【0053】
(実施例の主効果)
以上の説明から理解できるように本実施例によれば、発電前の燃料含有ガスが流れる燃料通路102と、発電後の燃料オフガスが流れる燃料オフガス通路104と、電池冷却水が流れる電池冷却水通路107、108と、貯湯水が流れる貯湯水通路106とは、第1プレート6の内部に空洞状に内蔵されている。つまり、燃料通路102と、発電後の燃料オフガスが流れる燃料オフガス通路104と、電池冷却水が流れる電池冷却水通路107、108と、貯湯水が流れる貯湯水通路106とは、第1プレート6を構成する第1積層プレート610と第2積層プレート620(または第3分割プレート630)との境界域に空洞状に内蔵されているため、配管スペースが少なくて済み、燃料電池装置の小型化に有利となる。
【0054】
更に本実施例によれば、配管スペースが少なくて済むと共に、配管が少なくて済むため、部品点数の削減を図り得、部品コストの低減、組み付けコストの低減に有利となる。更に本実施例によれば、上記した通路102、104、107、108、106は第1プレート6の内部に隠蔽状態に内蔵されているため、外部に露出する配管が少なくなり、外観見栄えの向上も図り得る。
【0055】
更に本実施例によれば、第1プレート6を形成する第1積層プレート610と第2積層プレート620との境界域に、電池冷却水を貯留するリザーバ100が空洞状に内蔵されているため、リザーバ100が第1プレート6の内部に隠蔽され、燃料電池装置の小型化に一層有利となる。このようにリザーバ100が第1プレート6に内蔵されているため、リザーバ100に繋ぐ配管も短縮または廃止され、燃料電池装置の小型化に一層有利となる。
【0056】
更に本実施例によれば、第1開閉バルブ21〜第4開閉バルブ24、電池冷却水用のポンプ20、貯湯水用のポンプ14は、第1プレート6に組み付けられているため、これらの配管スペースが一層短くなり、燃料電池装置の小型化に一層有利となる。
【0057】
加えて本実施例によれば、図2、図3に示すように、熱交換ユニット5を構成する積層構造体50は、これの始端50a側から終端50b側にかけて、つまり矢印X1方向に沿って、第2熱交換器52、第5熱交換器55、第1熱交換器51、第3熱交換器53、第4熱交換器54が順に積層されて集中的に一体化されて構成されている。このため各熱交換器51〜55を繋ぐ配管の構造、長さが簡略化されると共に、配管スペースが小さくなり、スペース効率が向上し、燃料電池装置の小型化に一層有利である。また各熱交換器51〜55を繋ぐ配管の長さが短縮化されるため、各熱交換器51〜55を繋ぐ配管からの放熱が少なくて済み、熱交換ユニット5による熱回収量を増加させるのに有利となる。また各熱交換器51〜55を繋ぐ配管の構造が簡略化されるため、部品点数が減少し、部品コストが低減されると共に、組み付けコストが低減される。
【0058】
また燃料電池1が熱交換ユニット5の積層構造体50よりも上側に位置すれば、災害や事故等により浸水等があったとしても、白金などの触媒物質を有しており高価な燃料電池1に対する保護性が高められる。更に、貯湯水を熱交換ユニット5に入水させる前に貯湯水を冷却するラジエータ8が設けられており、図1に示すように、熱交換ユニット5の積層構造体50はラジエータ8に隣設されている。このように熱交換ユニット5の積層構造体50がラジエータ8に隣設されていれば、熱交換ユニット5に入水させる前の貯湯水をラジエータ8で冷却できる。従って熱交換ユニット5の熱交換機能が良好に確保される。
【0059】
(その他)上記した実施例によれば、電池冷却水通路107、108、貯湯水通路106、燃料通路102、燃料オフガス通路104は、第1プレート6に内蔵されているが、これに限らず、この中の一つ、または2つ、または3つが第1プレート6に内蔵することにしても良い。熱交換ユニット5は上記した構造に限定されるものではないことは勿論である。上記した実施例によれば、定置形の燃料電池装置に適用しているが、これに限らず、車両搭載用の燃料電池に適用することもできる。本発明は上記した実施例のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できるものである。上記した記載から次の技術的思想も把握できる。
(付記項1)電解質層と前記電解質層の片側に配置され燃料含有物質が供給される燃料極と前記電解質層の他の片側に配置され酸化剤含有物質が供給される酸化剤極とを有する燃料電池を積層したスタックと、
前記スタックに付設されたプレートと、
前記スタックを冷却する電池冷却水が流れる通路とを具備しており、
電池冷却水を貯留するリザーバが前記プレートの内部に空洞状に設けられていることを特徴とする燃料電池装置。この場合、リザーバがプレートの内部に空洞状に設けられているため、部品点数の削減、配管スペースの低減に有利である。(付記項2)電解質層と前記電解質層の片側に配置され燃料含有物質が供給される燃料極と前記電解質層の他の片側に配置され酸化剤含有物質が供給される酸化材極とを有する燃料電池のセルを積層したスタックと、
前記スタックに付設されたプレートと、
開放に伴い前記スタックに燃料含有物質を供給する開閉バルブと、
前記スタックに電池冷却水を流して燃料電池を冷却する電池冷却水用のポンプと、
電池冷却水、燃料オフガス及び空気オフガスのうちの少なくとも一方が流れる熱交換ユニットと、
貯湯槽からの水を熱交換ユニットに供給して熱交換により、電池冷却水、燃料オフガス及び空気オフガスのうちの少なくとも一方の熱を回収する貯湯水用のポンプとを具備しており、前記開閉バルブ、前記電池冷却水用のポンプ及び前記貯湯水用のポンプは、前記プレートに組み付けられていることを特徴とする燃料電池装置。開閉バルブ、電池冷却水用のポンプ及び貯湯水用のポンプは、プレートに組み付けられているため、これらの配管スペースが短くなり、燃料電池装置の小型化に有利となり、コスト低減に貢献できる。
【0060】
【発明の効果】
本発明によれば、発電前の燃料含有物質が流れる通路と、発電前の酸化剤含有物質が流れる通路、発電後の燃料オフガスが流れる通路、発電後の酸化剤オフガスが流れる通路と、スタックを冷却する電池冷却水が流れる通路とのうちの少なくとも一つが、プレートの内部に空洞状に内蔵されているため、プレート外の配管スペースが少なくて済み、燃料電池装置の小型化に貢献できる。
【0061】
本発明によれば、電池冷却水を貯留するリザーバがプレートの内部に空洞状に設けられている場合には、プレート外の配管スペースが一層少なくて済み、燃料電池装置の小型化に一層貢献できる。
【0062】
本発明によれば、プレートは、少なくとも、合わせ面をもつ複数の積層プレートを厚み方向に積層して形成されており、発電前の燃料含有物質が流れる通路と、発電前の酸化剤含有物質が流れる通路、発電後の燃料オフガスが流れる通路、発電後の酸化剤オフガスが流れる通路と、スタックを冷却する電池冷却水が流れる通路とのうちの少なくとも一つが、積層プレート間の合わせ面の境界域に空洞状に形成されており、積層プレート間の合わせ面の境界域に空洞状に形成されている当該通路を流れる流体が、積層プレート間の境界域の合わせ面に沿って流れるように形成されている。この場合には、プレート外の配管スペースが少なくて済み、燃料電池装置の小型化に貢献できる。
【0063】
本発明によれば、スタックに燃料含有物質を供給する開閉バルブと、スタックから燃料含有物質を排出する開閉バルブと、スタックに電池冷却水を流して燃料電池を冷却する電池冷却水用のポンプとが設けられており、開閉バルブ、電池冷却水用のポンプのうちの少なくとも一つが、その着座部が前記プレートの凹部に嵌め込まれた状態で組み付けられている。この場合には、プレート外の配管スペースが一層少なくて済み、燃料電池装置の小型化に一層貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】燃料電池装置の側面図である。
【図2】熱交換ユニットの積層構造体付近の構成図である。
【図3】熱交換ユニットの積層構造体付近の構成図である。
【図4】第1プレートを熱交換ユニットと共に模式的に示す構成図である。
【図5】熱交換ユニットの積層構造体の要部の断面図である。
【図6】熱交換ユニットの積層構造体における第1熱交換器の主要部を示す正面図である。
【図7】熱交換ユニットの積層構造体における第4熱交換器の主要部を示す正面図である。
【図8】熱交換ユニットの積層構造体における第2熱交換器の主要部を示す正面図である。
【図9】熱交換ユニットの積層構造体における第3熱交換器の主要部を示す正面図である。
【図10】熱交換ユニットの積層構造体における第5熱交換器の主要部を示す正面図である。
【図11】熱交換ユニットの積層構造体における熱交換器の貯湯水が流れる通路部分を示す正面図である。
【図12】第1プレートの概念を模式的に示す正面図である。
【図13】図12のX3−X3線に沿った矢視図である。
【図14】図12のX4−X4線に沿った矢視図である。
【図15】図12のX5−X5線に沿った矢視図である。
【図16】図12のX6−X6線に沿った矢視図である。
【符号の説明】
図中、1は燃料電池、2はスタック、5は熱交換ユニット、9は貯湯装置、10は貯湯槽、14は第1ポンプ(貯湯水用のポンプ)、20は第2ポンプ(電池冷却水用のポンプ)、25は改質器、6は第1プレート、610は第1分割プレート、620は第2分割プレート、630は第3分割プレート、61aは第1合わせ面、62aは第2合わせ面、100はリザーバ、102は燃料通路、104は燃料オフガス通路、106は貯湯水通路、107は電池冷却水通路を示す。

Claims (4)

  1. 電解質層と前記電解質層の片側に配置され燃料含有物質が供給される燃料極と前記電解質層の他の片側に配置され酸化剤含有物質が供給される酸化剤極とを有する燃料電池を積層したスタックと、
    前記スタックを挟むように付設されたプレートと、
    発電前の燃料含有物質が流れる通路と、発電前の酸化剤含有物質が流れる通路、発電後の燃料オフガスが流れる通路、発電後の酸化剤オフガスが流れる通路と、前記スタックを冷却する電池冷却水が流れる通路とを具備しており、
    前記プレートは、少なくとも、合わせ面をもつ複数の積層プレートを厚み方向に積層して形成されており、且つ、
    前記複数の通路のうちの少なくとも一つが前記複数の積層プレート間の境界域に空洞状に形成されており、
    前記積層プレート間の境界域に空洞状に形成されている当該通路を流れる流体が、前記積層プレート間の境界域の前記合わせ面の延設方向に沿って流れるように形成されており、
    前記燃料含有物質を前記スタックに供給する開閉バルブ、前記燃料含有物質を前記スタックから排出する開閉バルブおよび前記電池冷却水を前記スタックに流して前記スタックを冷却する電池冷却水用のポンプのうちの少なくとも一方は、その着座部が前記プレートに嵌め込まれた状態で組み付けられていることを特徴とする燃料電池装置。
  2. 請求項1において、電池冷却水を貯留するリザーバが前記プレートの内部に空洞状に設けられていることを特徴とする燃料電池装置。
  3. 請求項1または請求項2において、発電前の燃料含有物質、発電前の酸化剤含有物質、発電後の燃料オフガス、発電後の酸化剤オフガス、電池冷却水のうちの少なくとも一方が流れる熱交換器ユニットが設けられており、
    前記プレートは前記スタック及び前記熱交換ユニットを連結していることを特徴とする燃料電池装置。
  4. 請求項3において、貯湯水を前記熱交換ユニットに流して熱交換を行う貯湯水用のポンプが設けられており、
    前記貯湯水用のポンプは、その着座部が前記プレートに嵌め込まれた状態で組み付けられていることを特徴とする燃料電池装置。
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