JP4015042B2 - 培養容器及び容器入り培地 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、微生物検査時の基材となる微生物検査用の生培地を収容する培養容器及び該培養容器に培地を入れた容器入り培地に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
微生物の培養に用いるシャーレ、ペトリざら等の培養容器として、従来より合成樹脂製の皿状の容器本体とその開口を覆う蓋とを備えた構成の培養容器が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
この種の培養容器においては、培地の剥離防止や取り扱い性の向上を目的として種々の改良が試みられている。
例えば、培地の剥離を生じにくくするため、内周壁に突起を設けたシャーレが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
また、シャーレの蓋において、円形の天板に周壁を形成すると共に、天板を凹陥して該天板と同心で一定幅を有する環状のリブを形成し、さらにリブにその幅の外側一部を凹成してなるスタッキングボスを複数設けた構成とし、これを積み重ねた状態で包装する場合に、圧縮加重による変形および蓋同士の密着の防止を図る構造が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
さらに、ペトリざらの本体と蓋の壁に突起および位置決め部材を設けて本体と蓋とをロックできるようにし、かつ、外気が異なる割合でペトリざらの内容物に接触できるように構成したペトリざらが提案されている(例えば、特許文献4参照)。
また、径の大きいシャーレを用いて細菌や細胞を培養する際に、蓋を掴み損なって落とすのを防止するために、蓋の周壁部の外周面に指をかけるための突起を設けた構造が提案されている(例えば、特許文献5参照。)。
【0003】
図9(a)は従来の培養容器に培地を入れた容器入り培地の一例を示す図であり、この図中符号1は容器入り培地、2は培養容器、3は培地である。
この培養容器2は、円形の底板5の周囲に周囲壁6が立ち上げられ該周囲壁6の底板5からの立ち上げ先端によって開口部が形成されている合成樹脂製の容器本体4と、該容器本体4に被せて前記開口部を塞ぐ合成樹脂製の蓋体7とからなっている。
この容器本体4に入れられた培地3は、細菌、真菌などの検査するべき微生物や細胞の培養に適当な培地、例えば標準寒天培地などが用いられる。
【0004】
【特許文献1】
特公昭56−3030号公報
【特許文献2】
特開平10−80268号公報
【特許文献3】
特開2001−112464号公報
【特許文献4】
特開昭61−47181号公報
【特許文献5】
特開平10−4951号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の容器入り培地1を廃棄処分する場合、合成樹脂製の培養容器2と培地3とを分別するため、容器本体4から培地3を取り出そうとしても、培地3が容器本体4の底板5および周囲壁6の下部に付着して簡単に剥がれない。このため従来の容器入り培地1の廃棄処分時、容器本体4と培地3とを分別する際には、図9(b)に示すようにスパチュラ8等の器具を用いて培地3を剥離する必要があり、容器本体4を手に取り、器具を用いて培地3を剥離して捨てるという2段階の作業が必要となり、廃棄作業効率が悪かった。また、培地3を剥離するために使用したスパチュラ8等の器具は、洗浄して滅菌する必要があり、このための作業も大きな負担になっていた。
【0006】
本発明は前記事情に鑑みてなされ、廃棄作業時に器具を使用することなく、容器本体を手に取ると同時に簡単な押圧動作によって培地を容易に剥がすことができ、作業効率を向上することができる培養容器及び容器入り培地の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明は、底板の周囲に周囲壁が立ち上げられ該周囲壁の前記底板からの立ち上げ先端によって開口部が形成されている容器本体と、該容器本体に被せて前記開口部を塞ぐ蓋体とからなる合成樹脂製の培養容器において、前記容器本体の周囲壁に、容器外面側から容器内面側に向けて押し込み可能なリブが設けられたことを特徴とする培養容器を提供する。
本発明の培養容器において、少なくとも容器本体が可撓性の合成樹脂シートからなることが好ましい。
また、容器本体の底板は直径130mm以下の円形をなしていることが好ましい。
さらに、容器本体の周囲壁に、周方向に沿って各々均等な間隔をおいて6から8個のリブを設けた構成とするのが好ましい。
【0008】
また本発明は、前記の培養容器の容器本体に培地を入れてなることを特徴とする容器入り培地を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の培養容器及び容器入り培地の具体的な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の培養容器S(シャーレ)の第1実施形態を示す分解斜視図であり、この培養容器Sは、容器本体10と、この容器本体10に被せる蓋体20とから構成され、容器本体10に培地を収容して蓋体20を被せた状態で恒温器等に収容して培養するために用いられる。
【0010】
容器本体10は、可撓性のある合成樹脂製シートを成形した一体物であり、底板11と、周囲壁12とを有している。
図2は容器本体10を示す図であり、図2(a)は容器本体10の平面図、(b)は側断面図である。図2(a)に示すように、本実施形態において、容器本体10の底板11は略円板状であり、この底板11の外周部には、その全周にわたって立ち上げるようにして形成された周囲壁12が周設されている。この周囲壁12の底板11からの立ち上げ先端(上端)には、図2(b)に示すように、外側にフック状に折り返した形状の折返部13が該周囲壁12の全周にわたって形成、周設されている。前記折返部13は、周囲壁12の立ち上げ先端(上端)から外側にフランジ状に張り出されてリング状の平坦な上面14を形成する張り出し部15と、この張り出し部15の外周部の全周にわたって前記上面14に対する下面側に突出させて周設された返し部16とを有している。
【0011】
この容器本体10の周囲壁12は、容器外面側から容器内面側に向けて押し込み可能な複数のリブ18を有している。このリブ18は、容器本体10から培地を剥離する際に、容器外面側から容器内面側に向けて指で押し込むことによって、容器本体10から培地を剥離するためのものである。このリブ18は、周囲壁12の一部を径方向内方に向けて膨出させて形成されている。このリブ18の膨出高さ、幅、形状等は、前記押し込み動作によって培地を剥離できれば良く、特に限定されない。ただし、押し込み動作の容易さ、容器本体10を空の状態で複数個積み重ねる場合のリブ18同士の嵌合の容易さなどの点から、図1および図2(a)に示すように、円弧状またはV字状の断面をなし、底板11側から開口側に向けて漸次窄まる形状のリブ18を設けることが好ましい。またその膨出高さは、0.5〜2.0mm程度が好ましい。この膨出高さが前記範囲未満であるとリブ18の押し込みによる培地剥離が不十分となるおそれがあり、一方膨出高さが前記範囲以上であると、培地の端に存在するコロニーが肉眼で判別し難くなる。
【0012】
また周囲壁12へのリブ18の形成個数は特に限定されず、1個以上の整数個とすることができる。ただし、容器本体10を空の状態で複数個積み重ねる場合、リブ18同士を嵌合させて積み重ねる必要があり、この際、リブ18の形成個数が1〜2個程度と少ないと、積み重ねた容器本体10を適宜回転させてリブ18の位置を探して嵌合させる操作が必要となり、煩わしいという問題がある。このためリブ18の形成個数は、周囲壁12の周方向に各々均等な間隔をおいて6個以上形成することが好ましい。一方、リブ18の形成個数が多すぎると、培地の端に存在するコロニーが肉眼で判別し難くなるため、コロニー計数の容易さの点からすれば、リブ18の形成個数は8個以下が好ましい。従って、容器本体10には、周囲壁12の周方向に沿って各々均等な間隔をおいて6〜8個のリブ18を形成するのが好ましい。
【0013】
この容器本体10の材質としては、前記リブ18の押し込み動作を容易にするため、比較的軟質の合成樹脂材料のシートが用いられ、好ましくは厚さ0.2〜0.4mm程度、より好ましくは0.25〜0.3mm程度、特に0.3mm程度の延伸ポリスチレン(OPS)系樹脂シートが挙げられる。
【0014】
前記合成樹脂製シートをシート成形法によって前記容器本体10に成形する場合、リブ18の形成部分は他の周囲壁12部分よりもシート厚みが薄くなる。容器本体10を手で持つ場合、折返部13もしくは底板11から立ち上げられた周囲壁12を持つので、これらの部分は通常厚みを有しているため、容器本体10が撓むことが無く、一方、リブ18形成部分のシート厚みは薄くなっており、また曲がっているため押し込みのきっかけとなりやすく、容易に押し込むことができる。リブ18を押し込むことで容器本体10は部分的に歪みを生じ、培地と底板11及び周囲壁12との間に空気が入り込み、培地と容器本体10との密着性を弱め、培地の剥離が可能となる。また、周囲壁12及びリブ18は歪んだ後、戻りやすいため、培地との界面に空気が入り込みやすい設計となっている。
【0015】
また、容器本体10の底板11の直径は特に限定されない。しかしながら、前記リブ18の押し込み動作による培地の剥離除去は、直径が130mm以下の培養容器Sにおいて特に有効となる。すなわち、直径が130mmを超える培養容器は、容器本体をリブ18より指で押し込んだとしても、容器本体が広い範囲で湾曲するため、容器本体のゆがみ具合は小さく、このために容器本体に入れられた培地を剥離させる効果が小さくなる。
これに対して、直径が130mm以下の培養容器Sにおいては、容器本体をリブ18より指で押し込めば、容器本体が狭い範囲で湾曲するため、容器本体のゆがみ具合は大きくなり、容器本体に入れられた培地を剥離させる効果が大きいのである。この場合、容器本体10の底板11の直径が90mm以下であれば、検査を担当する者が、手が小さい者であっても把持しやすいため、取り扱いの面で好ましい。本実施形態の培養容器Sは、図2に示す容器本体10の底板11の直径L1が80mm程度の大きさのものを例示している。
【0016】
前記蓋体20は、可撓性のある合成樹脂製シート、好ましくは前記容器本体10と同じか又は類似の合成樹脂製シートを成形した一体物であり、天板21と、立ち上げ壁22と、折返部23とを有している。
図3は蓋体20を示す図であり、図3(a)は蓋体20の平面図、(b)は側断面図、(c)は(b)中の要部拡大図である。本実施形態において、前記天板21は略円板状であり、この天板21の外周部には、その全周にわたって該天板21の上面(図1および図3(b)において上側の面)の側に立ち上げられた立ち上げ壁22が周設されている。この立ち上げ壁22の天板21からの立ち上げ先端(上端)には、外側にフック状に折り返した形状の折返部23が該立ち上げ壁22の全周にわたって形成、周設されている。前記折返部23は、立ち上げ壁22の立ち上げ先端(上端)から外側にフランジ状に張り出されてリング状の平坦な上面24を形成する張り出し部25と、この張り出し部25の外周部の全周にわたって前記上面24に対する下面側に突出させて周設された返し部26とを有している。なお、本発明において「フック状」とは、断面が台形状のものに限られる訳ではなく、断面逆U字状、断面逆V字状、断面凸字状等、折り返し形状を形成できるものであればいかなる形状であっても「フック状」の範囲に包含される。
【0017】
この蓋体20の上面24には、その周方向に各々均等な間隔をおいて、下方に向けて略半球状に突出する複数の密着防止片28が設けられている。これらの密着防止片28は、蓋体20を容器本体10に被冠したときに、蓋体20の折返部23と容器本体10の折返部13(詳細には蓋体20の張り出し部25の下面と容器本体10の張り出し部15の上面14)との密着を防止して、通気性を確保するためのものである。特に好気性菌の培養の場合は、この通気性によって良好な培養条件を確実に維持できるといった利点がある。
前記密着防止片28は、図3(a)〜(c)では、蓋体20の張り出し部25を局所的に下面側(上面24に対向する側)に変形させた突起状になっているが、密着防止片28としてはこれに限定されず、例えば、蓋体20の張り出し部25を局所的に切断して形成した舌片を張り出し部25下面側に折り込んだ部分等であってもよい。また、蓋体20の張り出し部25の下面側への樹脂の付着によって点在させた樹脂パッド等であってもよい。但し、密着防止片28の張り出し部25からの突出寸法は、蓋体と容器本体の折返し部との密着を防止する機能を果たせる程度あれば良く、スタックハイトに影響を与えない程度の小さいものであることが適切である。
【0018】
また、蓋体20の立ち上げ壁22は、天板21との境界部近傍において、天板21の径方向内方に向けて突出する支持突片29を有している。該支持突片29は、立ち上げ壁22の周方向に各々均等な間隔をおいて複数個、好ましくは4〜10個程度設けられている。これらの支持突片29は、蓋体20の上に容器本体10を載せた際に、載せた容器本体10の底板11と、蓋体20の天板21との間に隙間Cを形成し、底板11と天板21とが密着することを防止するためのものである(図5参照)。これによって、載せた容器本体10を持ち上げたときに、その下側の培養容器Sの蓋体20が一緒に持ち上げられてしまう等の不都合を防止できる。
【0019】
図4及び図5は、前述した容器本体10とその開口を塞ぐ蓋体20とからなる培養容器Sを複数積み重ねた状態を示している。これらの図に示すように、前記蓋体20は、容器本体10に被せることで、容器本体10の周囲壁12の底板11からの立ち上げ先端(上端)の内側の開口部17を塞ぐとともに、容器本体10及び蓋体20の折返部13,23同士の重ね合わせによって、容器本体10上に安定設置されるようになっている。
このとき、蓋体20の天板21は、前記容器本体10の折返部13よりもやや下方にて周囲壁12の内側に収容される。また、容器本体10及び蓋体20の折返部13,23同士を重ね合わせる構成により、容器本体10と蓋体20とを安定設置することができ、例えば、恒温器内において送風ファンの風によって蓋体20が外れる等の事故を防止することが可能となる。
【0020】
容器本体10に蓋体20を被せた状態の培養容器Sを複数積層する場合、蓋体20の立ち上げ壁22の内側に形成されている凹部27に、該蓋体20上に積み重ねられた培養容器Sの容器本体10を該容器本体10の底板11から数mm程度の収容深さt(図5参照)を以て収容することで、積み重ねの縦方向の省スペース化(所謂スタックハイトの縮小)が図れる。これにより、恒温器等の内部における培養容器Sの収納数増大等を実現できる。また、容器本体10が下側の培養容器Sの凹部27に収容されることで、上下に隣接する培養容器S間の横ズレが防止されるため積み重ね状態が安定し、使用者が軽く触れた程度では上側の培養容器Sが落下しない。
【0021】
図6(a)は、本発明の容器入り培地の一実施形態を示し、この容器入り培地Wは、前述した図1に示す培養容器Sの容器本体10内に、培地Vを入れ、蓋体20を被せた構成になっている。
前記培地Vとしては、寒天などの凝固剤やゲル化剤を含む固体培地が用いられ、培養するべき微生物または細胞などに応じて、従来公知の種々の培地、例えば標準寒天培地、麦芽エキス寒天培地、ポテト・グルコース寒天培地、ツァペック寒天培地、サブロー寒天培地、オートミール寒天培地、ISP培地等が使用される。
【0022】
この容器入り培地Wは、前述した通り、容器本体10の周囲壁12に押し込み可能なリブ18を有していることによって、容器本体10内の培地Vを分別廃棄する際、蓋体20を外した容器本体10を手で持ち、図6(b)に示すように開口部17を下向きにし、リブ18を容器内側に向けて押し込むことで、培地Vと容器本体10とを簡単に分離でき、器具を使用せずに培地Vを容器本体10から剥ぎ落とし、取り除くことができる。
【0023】
図7は、リブ無しの容器本体4(図7(a))と、リブ18を設けた容器本体10(図7(b))との押圧力に対する周囲壁6,12の動きを説明するための図である。
一般に培養容器の底部では、底板と周囲壁とがほぼ直角になるように形成され、また厚い肉厚壁を有しているため強度が高く、さらに、円形の培養容器であれば、図7(a)のように全体がアーチ形状となるため、周囲壁に加わる容器内側への押圧力(図7(a),(b)中矢印で示す)に対しては、比較的強い強度が発揮される。従って、リブ無しの容器本体4の周囲壁6を押圧して培地Vを剥離させるのが困難である。
一方、図7(b)に示すように容器本体10の周囲壁12にリブ18を有する容器本体10は、リブ18を設けたことにより、応力が集中され、凹みやすくなる。
図8は、押圧力に対する周囲壁12の動きが、容器本体の直径の大小によって影響される様子を説明するための図である。
一般に、容器本体10の底板11の直径が大きくなるほど、周囲壁に加わる押圧力のわりに周囲壁が湾曲する深さは浅くなり、培地を剥離させる効果が小さくなる傾向にある。
図8(a)は、容器本体10の底板11の直径が130mm以下の小さい場合であるが、この場合は、周囲壁に押圧力を加えると、図8(a’)のように、狭い範囲で周囲壁が湾曲するため、周囲壁が湾曲する深さが深くなり、培地を剥離させやすくなる。
図8(b)は容器本体10の底板11の直径が130mmを超える大きい場合であるが、この場合は、周囲壁に押圧力を加えると、図8(b’)のように、広い範囲で周囲壁が湾曲するため、周囲壁が湾曲する深さが浅くなり、培地を剥離させにくくなる。従って、容器本体10の底板11の直径は130mm以下であることが好ましい。
【0024】
このように本発明の培養容器S及び容器入り培地Wは、容器本体10の周囲壁12に、容器外面側から容器内面側に向けて押し込み可能なリブ18を有するものなので、容器入り培地Wを容器本体10内の培地Vを取り出して、培養容器Sと培地Vとを分別廃棄する際に、器具を使用することなく、容器本体10を手に取ると同時にリブ18を押し込む簡単な押圧動作によって培地Vを容易に剥がすことができ、作業効率を向上することができる。
【0025】
図10は培養容器(シャーレ)の第2実施形態を示す分解斜視図であり、図11(a)は容器本体10の平面図、(b)は容器本体10の側面図である。この培養容器S1は、容器本体10と、この容器本体10に被せる蓋体20とから構成され、容器本体10に培地を収容して蓋体20を被せた状態で恒温器等に収容して培養するために用いられる。
本実施形態の培養容器S1は、上述した第1実施形態による培養容器Sと同じ構成要素を備えて構成されており、両者の同一構成要素には同一符号を付してある。この培養容器S1は、図11に示す容器本体10の底板11の直径L2を120mm程度とし、図1に示す培養容器S(底板の直径L1=80mm程度)よりも培養面積を大きくした構成になっている。底板11の直径L2を120mm程度としても、容器本体をリブ18より指で押し込めば、容器本体が狭い範囲で湾曲するため、容器本体のゆがみ具合は大きくなり、容器本体に入れられた培地を剥離させる効果が得られる。
【0026】
本実施形態の培養容器S1は、上述した第1実施形態による培養容器Sと同じく、容器入り培地Wを容器本体10内の培地Vを取り出して、培養容器S1と培地Vとを分別廃棄する際に、器具を使用することなく、容器本体10を手に取ると同時にリブ18を押し込む簡単な押圧動作によって培地Vを容易に剥がすことができ、作業効率を向上することができる。
【0027】
なお、本発明は上述した各実施形態に限定されることなく、種々変更が可能であることは言うまでもない。例えば、容器本体10及び蓋体20の形状は平面視円形に限定されず、三角形、四角形または五角以上の多角形、楕円形等の形状にすることができる。
また、容器本体10に被せた蓋体20を止めるため、容器本体10と蓋体20のいずれかに他方を挟んで保持する簡単なクリップ等の蓋体保持構造を採用してもよい。
また、培地V表面を検査面に接触させて微生物数を検査するために、培地Vの高さを増し、培地V上面を被せた蓋面21の下面近傍となるように設定してもよい。
【0028】
【発明の効果】
本発明によれば、廃棄作業時に器具を使用することなく、容器本体を手に取ると同時に簡単な押圧動作によって培地を容易に剥がすことができ、作業効率を向上することができる培養容器及び容器入り培地を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の培養容器の第1実施形態を示す分解斜視図である。
【図2】 同じ培養容器に用いられる容器本体を示し、(a)は容器本体の平面図、(b)は側断面図である。
【図3】 同じ培養容器に用いられる蓋体を示し、(a)は蓋体の平面図、(b)は側断面図、(c)は(b)の要部拡大図である。
【図4】 同じ培養容器を複数積み重ねた状態を示す側断面図である。
【図5】 図4の要部拡大断面図である。
【図6】 本発明の容器入り培地の一実施形態を示し、(a)は側断面図、(b)はリブを押し込んで培地を剥離させた状態を示す側断面図である。
【図7】 容器本体の撓み状態を説明するための図であり、(a)はリブ無しの容器本体の撓み状態を示す概略平面図、(b)はリブを有する容器本体の撓み状態を示す概略平面図である。
【図8】 容器本体の撓み状態を説明するための図であり、(a)及び(a’)は容器本体底板の直径が130mm以下である場合の容器本体の撓み状態を示す概略平面図、(b)及び(b’)は容器本体底板の直径が130mmを超える場合の容器本体の撓み状態を示す概略平面図である。
【図9】 従来の容器入り培地の一実施形態を示し、(a)は側断面図、(b)は器具を用いて培地を剥離させた状態を示す側断面図である。
【図10】 本発明の培養容器の第2実施形態を示す分解斜視図である。
【図11】 同じ培養容器に用いられる容器本体を示し、(a)は容器本体の平面図、(b)は側断面図である。
【符号の説明】
10…容器本体、11…底板、12…周囲壁、13…折返部、14…上面、15…張り出し部、16…返し部、17…開口部、18…リブ、20…蓋体、21…天板、22…立ち上げ壁、23…折返部、24…上面、25…張り出し部、26…返し部、27…凹部、28…密着防止片、29…支持突片、S…培養容器、S1…培養容器、V…培地、W…容器入り培地。

Claims (5)

  1. 底板の周囲に周囲壁が立ち上げられ該周囲壁の前記底板からの立ち上げ先端によって開口部が形成されている容器本体と、該容器本体に被せて前記開口部を塞ぐ蓋体とからなる合成樹脂製の培養容器において、
    前記容器本体の周囲壁に、容器外面側から容器内面側に向けて押し込み可能なリブが設けられたことを特徴とする培養容器。
  2. 少なくとも容器本体が可撓性の合成樹脂シートからなる請求項1記載の培養容器。
  3. 容器本体の底板が直径130mm以下の円形をなしている請求項1又は2記載の培養容器。
  4. 容器本体の周囲壁に、周方向に沿って各々均等な間隔をおいて6から8個のリブを設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の培養容器。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の培養容器の容器本体に培地を入れてなることを特徴とする容器入り培地。
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