JP4014337B2 - カーテン電動開閉装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は窓枠等に懸吊するカーテンの自走電動部材を備えたカーテン電動開閉装置に関し、特に、伸縮自在のカーテンレールにおけるカーテン電動開閉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電動モータを内蔵した自走部材である先頭ランナがカーテンレールの両端から摺動してカーテンを開閉する従来の開閉装置においては先頭ランナ同士が衝突し、この先頭ランナの後端にカーテンの先端が連結してあるため両側からのカーテンの間に隙間を生じていた。
また、カーテンの隙間を生じることにより、外部から室内が覗かれたり、外光の明かりが漏れ、夜が安心して眠れない状態であった。
【0003】
また、先頭ランナが自走するため、手動によりカーテンの開閉ができないので、手動により開閉できるようにカーテンレールに圧接している駆動ローラを離反させるための電磁石を備え、この電磁石の通電により駆動ローラをカーテンレールから離反させて手動によって移動させるもの等があるが、この先頭ランナの構造が複雑となるばかりでなく、かつコスト高となった。又、このような先頭ランナ内に電磁石等を設置することは先頭ランナを嵩張らせることになりカーテンレールに重量負担をかけることになっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、前記のような多くの問題点を解決するもので、軽量で円滑に自走することでき、カーテンレールの両端から中心部分に向かって移動するカーテンの末端縁の重なりを生じ、カーテン間の隙間を完全に防止できる遠隔操作可能な自走するカーテン電動開閉装置を提供するものである。
【0005】
【問題を解決するための手段】
この発明の前記課題は、カーテンレールの両下側縁に支持される一対のフリーローラを前後に設けたランナローラがこのランナローラの支持部材を介して軸着され、内部に電動モータとこの電動モータの駆動軸に減速機構を介して連動する駆動ローラとを備え、この駆動ローラをカーテンレールの下面に圧接して移動する先頭ランナを有し、この先頭ランナを前記カーテンレールの両端に配置し、これら2個の先頭ランナを前記カーテンレールの両端から接近または離反させ、この先頭ランナに連結した多数のカーテン吊り環に吊り下げられたカーテンを開閉するカーテン電動開閉装置において、
一方の前記先頭ランナの前方に突出した腕杆の先端にカーテン吊り環を係合する係合孔を設けるとともに他方先頭ランナの交叉用腕杆先端にカーテン吊り環を係合する係合孔を設け、両先頭ランナの腕杆の先端位置をずらして両先頭ランナが衝突する位置では相互の腕杆が交叉して重なるようにし、前記先頭ランナの前記駆動ローラと前記腕杆との間に配置した前記ランナローラを支持する支持部材が弾性部材を介して先頭ランナの基体に軸着され、この先頭ランナの軸着部分を上下に移動させて前記先頭ランナの前記駆動ローラが前記カーテンレールの下面に接触、離反するようになっていることを特徴とするものである。
【0008】
この発明のカーテン電動開閉装置は、前記カーテンレールが長さを調節できる伸縮自在であり、家庭において素人でも簡単にどのような大きさの窓枠にも取付可能な構成によっても前記課題は達成でき、また、前記先頭ランナ内の電動モータが小型の直流電動機で、この箱体内に横型に配置し、減速歯車を介して駆動ローラに連動している構成によって前記課題は達成できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下本発明のカーテン電動開閉装置を図面に示す実施の形態において説明する。
図1は本発明のカーテン電動開閉装置を搭載した実施の形態を示すカーテンレールの説明図である。図2は図1のカーテン電動開閉装置の各走行ランナの腕杆が交叉して重なった状態を示す説明図である。図3は、図1のカーテンレールの平面図である。図4はこの発明の電動開閉装置に使用する先頭ランナの縦断正面図である。図5はこの発明の電動開閉装置に使用する先頭ランナを手動で移動させる場合を示す説明図である。図6はこの発明に使用する交叉ランナの実施の形態の側面図である。
【0010】
図1において、窓枠周辺に取付けられるカーテンレール14の下側縁14b,14b面上を走行する対の前方ランナローラ3,3及び後方ランナローラ7、7を支持杆4及び支持杆8を介して取付けた先頭ランナ1内に、電動モータ9を横位置に配置し、この電動モータ9の駆動軸10に連動した減速歯車11、12を介して回動するゴムローラ13が軸着してある。このゴムローラ13は前記カーテンレール14の下面に圧接して転動するように支持杆4に弾性部材5を配置してあり、このゴムローラ13と前記前方ランナローラ3,3及び後方ランナローラ7,7とによりカーテンレール14の下縁を挟持しながら先頭ランナ1は走行するようになっている。
【0011】
この先頭ランナ1の本体1aの前縁側面には先端に吊り環16を係合する係合孔2a有する腕杆2が固着してあり、この先頭ランナ1に対向する位置に配置し、これと接触する交叉ランナ1′の本体1aの前縁側面には先頭ランナ1の腕杆2と交叉するように延長した腕杆2′が固着され、この腕杆2′は腕杆2より長く形成し、先端に係合孔2′aを有する。この腕杆2、腕杆2′の固着部分は長孔が形成され、摺動可能なようになっている。この交叉ランナ1′のその他の構成は先頭ランナ1と全く同一であるから同一符号によって説明する。これら腕杆2、腕杆2′にはカーテンレール14の下側縁14b,14b面上を走行するランナローラが取付られている。
【0012】
先頭ランナ1及び交叉ランナ1′の前方ランナローラ3,3を支持する支持杆4は弾性部材5を介在して本体1aに軸着してあり、前方ランナローラ3,3がカーテンレール14の下側縁14b,14b面上あるとき本体1aを弾性部材5の弾力に抗して下方に押し下げることができるようになっており、本体1aが下方に位置するときはゴムローラ13はカーテンレール14の下側縁14b,14bから離反する。
【0013】
カーテンレール14は長さが調節できるように伸縮レール14aが摺動するように嵌挿され、この伸縮レール14aの引き出した長さによって全体の長さは調節できる。このカーテンレール14の下側縁14b,14b面上をフリーに走行する多数の吊り環16にカーテン吊り金具が吊り下げられる。図面ではこの吊り環16に吊紐を介してコードを掛けたフックが取付られているが、このフックを直接吊り環16またはランナに吊り下げることができる。15はカーテンレール14の上面に形成した長溝で、先頭ランナ1や交叉ランナー1´に接続する電気コードを収納する溝である。17は遠隔操作の制御装置、18はACアダプタである。
【0014】
この発明のカーテン電動開閉装置について動作を説明する。
図1に示すような状態でカーテンレール14の多数の吊り環16に懸吊したカーテン吊り金具が吊り下げられる。このカーテン吊り金具が先頭ランナ1及び交叉ランナ1′のそれぞれの前方に張り出した腕杆2及び腕杆2′の係合孔2a,2′aに係合することができる。
【0015】
先ずカーテンを開閉するときには図面に示していない遠隔操作器具からの開閉スイッチ操作により、電動モータ9が始動し、駆動軸10、減速歯車11,12を介してゴムローラ13がカーテンレール14の下側縁14b,14bの下面に圧接して回動して先頭ランナ1及び交叉ランナ1′の前方ランナローラ3,3及び後方ランナローラ7,7がカーテンレール14の下側縁14b,14bの上面転動し、先頭ランナ1及び交叉ランナ1′がカーテンレール14に沿って走行する。例えば、カーテンを閉じるときは先頭ランナ1及び交叉ランナ1′が相互に前進して図2に示すようにそれぞれの先端の腕杆2及び腕杆2′が重なり交叉してカーテンの末端縁が完全に重なり隙間を生じない。
【0016】
このようにこの発明のカーテン電動開閉装置はカーテンの開閉を電動によって操作することができるが、手動によって開閉するときは、先頭ランナ1及び交叉ランナ1′の本体1aの先端を矢印の方向に引き下げると、前方ランナローラ3,3はカーテンレール14の下側縁14b,14bの上面に位置しているが、本体1aは支持杆4に内装した弾性部材5の弾力に抗して降下してゴムローラ13がカーテンレール14から離反することになり、これら先頭ランナ1及び交叉ランナ1′はカーテンレール14上を手動によりフリーに移動させることができる(図5参照)。
【0017】
このときの腕杆2及び腕杆2´のランナローラはカーテンレール14の下側縁14b,14bの上面上に位置するが、ランナ本体の軸着部分が下降し、腕杆2の軸支部を中心に回動するので先頭ランナ1及び交叉ランナ1´の本体は下降することになり、ゴムローラ13が下降し、カーテンレール14から離反する。この場合、ランナケ−スに取り付けた引張用の紐や棒を引っ張っても下降させることもできることは当然である。
【0018】
【発明の効果】
この発明のカーテン電動開閉装置は、先頭ランナ及び交叉ランナの先端に腕杆を交叉するように張り出し、それぞれの先端にカーテン吊り金具を係合してあるからカーテンの末端縁の付き合わせ部分を重ねることができる。そのためカーテンレール同士の隙間を防止できる。また、ランナローラの支持杆に弾性部材を介してランナ本体を軸着してあるから手動による操作が簡易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のカーテン電動開閉装置を搭載した実施の形態を示すカーテンレールの説明図である。
【図2】図1のカーテン電動開閉装置の先頭ランナと交叉ランナの腕杆が交叉して重なった状態を示す説明図である。
【図3】図1のカーテンレールの平面図である。
【図4】この発明の電動開閉装置に使用する先頭ランナの縦断正面図である。
【図5】この発明の電動開閉装置に使用する先頭ランナを手動で移動させる場合を示す説明図である。
【図6】この発明に使用する交叉ランナの実施の形態の側面図である。
【符号の説明】
1 先頭ランナ
1′ 交叉ランナ
2,2′ 腕杆
3 前方ランナローラ
4,8 支持杆
5 弾性部材
6 軸着
6a 縦溝
7 後方ランナローラ
9 電動モータ
10 駆動軸
11、12 減速歯車
13 ゴムローラ
14 カーテンレール
14a 伸縮レール
14b 下側縁
15 長溝
16 吊り環

Claims (2)

  1. カーテンレールの両下側縁に支持される一対のフリーローラを前後に設けたランナローラがこのランナローラの支持部材を介して軸着され、内部に電動モータとこの電動モータの駆動軸に減速機構を介して連動する駆動ローラとを備え、この駆動ローラをカーテンレールの下面に圧接して移動する先頭ランナを有し、この先頭ランナを前記カーテンレールの両端に配置し、これら2個の先頭ランナを前記カーテンレールの両端から接近または離反させ、この先頭ランナに連結したカーテン吊り環に吊り下げられたカーテンを開閉するカーテン電動開閉装置において、
    一方の前記先頭ランナ1の前方に突出した腕杆の先端にカーテン吊り環を係合する係合孔を設けるとともに他方先頭ランナである交叉ランナ1´の交叉用腕杆2´の先端にカーテン吊り環を係合する係合孔を設け、該交叉用の腕杆2´を前記先頭ランナ1の腕杆2より長く形成し、この腕杆2´にランナーローラを配置し、両先頭ランナの腕杆の先端位置をずらして両先頭ランナが衝突する位置では相互の腕杆が交叉して重なるようにし、前記交叉ランナの前記駆動ローラと前記腕杆との間に配置した前記ランナローラを支持する支持部材が弾性部材を介して交叉ランナの基体に軸着され、この交叉ランナの軸着部分を上下に移動させて前記交叉ランナの前記駆動ローラが前記カーテンレールの下面に接触、離反するようになっていることを特徴とするカーテン電動開閉装置。
  2. 前記先頭ランナ内に配設した電動モータが小型の直流電動機で、横型に配置し、減速歯車を介して駆動ローラに連動していることを特徴とする請求項1に記載のカーテン電動開閉装置。
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