JP4012866B2 - 第四アンモニウム塩基型半導体表面処理剤及びその製造方法 - Google Patents
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Description
X−(Cm H2mO)x −Cn H2nOH (3)
(但し、式中Xはハロゲン原子を示し、m及びnは1〜6の整数であり、また、x は1〜6の整数である)で表される末端にハロゲン原子を有するハロゲン化アルコキシアルコール類とを反応させてハロゲン化第四アンモニウムを合成し、このハロゲン化第四アンモニウムを陰イオン交換樹脂で処理し、上記一般式(1)で表される水酸化第四アンモニウムを製造する第四アンモニウム塩基型半導体表面処理剤の製造方法である。
更に、本発明の第四アンモニウム塩基型半導体表面処理剤については、例えば表面濡れ性の改善やエッチングレートのファインコントロール等を目的に陰イオン系や非イオン系の界面活性剤や過酸化水素等を添加してもよい。
すなわち、第一の水溶液としては、コリン0.84〜3.2重量%、水酸化2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルトリメチルアンモニウム1.5〜3.8重量%、及び水酸化2−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エチルトリメチルアンモニウム0.05〜1.0重量%を含み、かつ、ポリエチレングリコール0.74〜3.60%(ガスクロマトグラフィー分析)を含む水溶液である。
また、第二の水溶液としては、コリン1.15〜2.91重量%、水酸化2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルトリメチルアンモニウム2.85〜4.26重量%、水酸化2−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エチルトリメチルアンモニウム1.24重量%以下、及びエチレングリコール0.45〜1.57重量%を含む水溶液である。
メタノール610gに溶解したトリメチルアミン193g(3.27モル)と、2−(2−クロロエトキシ)エチルアルコール343g(2.75モル)と、メタノール176gとをオートクレーブに仕込み、反応温度80℃、反応圧力3.0kg/cm2 及び反応時間6.5時間の条件で反応させた。
反応終了後、反応混合物から減圧蒸留により溶媒のメタノールや未反応のトリメチルアミン等を除去して反応生成物の針状結晶522gを得た。
なお、塩素含有量はイオンクロマトグラフィーで測定し、また、DECHについてはキャピラリー電気泳動法で同定し、中和滴定法で定量した。
得られたDECH水溶液は、ポリエチレングリコール濃度が500ppm以下であり、また、トリメチルアミン濃度が0.5ppmであった。
メタノール447gに溶解したトリメチルアミン174g(2.94モル)と、2−[2−(2−クロロエトキシ)エトキシ]エチルアルコール463g(2.75モル)と、メタノール231gとをオートクレーブに仕込み、反応温度85℃、反応圧力2.8kg/cm2 及び反応時間5時間の条件で反応させた。
上記実施例1及び2で得られたDECH水溶液及びTECH水溶液を純水で希釈してそれぞれ4.6重量%のDECH水溶液及びTECH水溶液を調製し、これらのDECH水溶液及びTECH水溶液を恒温槽中に50℃で保存し、保存中分解発生するトリメチルアミン量の経時変化を調べた。
また、従来より半導体処理剤として用いられている4.6重量%コリン水溶液(多摩化学工業株式会社製商品名:TM−3)についても、上記と同様に保存し、保存中分解発生するトリメチルアミン量の経時変化を調べた。結果を表1に示す。
また、室温中でのアミン臭もコリン≫DECH≧TECHの順に少なく、実施例1及び2のDECH水溶液及びTECH水溶液がコリン水溶液に比べてはるかに安定であり、化学増幅型レジストに対して環境雰囲気的に極めて有利な半導体処理剤であることが判明した。
上記実施例1及び2で得られたDECH水溶液及びTECH水溶液を純水で希釈してそれぞれ5.50重量%DECH水溶液及び5.78重量%TECH水溶液を調製し、協和界面科学社製CBVP式表面張力計により25℃での表面張力を測定し、純水、2.38重量%TMAH水溶液及び5.00重量%コリン水溶液の場合と比較した。結果を表2に示す。
ポジレジストとして富士ハント社製商品名:FH6400L(塗布膜厚1.5μm)を用い、また、レジストの露光にニコン社製ステッパーNSR1505G3Aを使用し、左軸に未露光部のレジスト溶解速度(um/分)を、また、右軸に最小露光量(光照射した領域のレジストが完全に現像されるのに必要な露光量)をプロットした。ここで、露光量のエネルギー単位としては、上記ステッパーの制御表示である「m.sec」で表した。また、ポジレジストの溶解特性に対する実施例1のDECH水溶液の濃度依存性を調べ、2.38重量%TMAH水溶液や5.0重量%コリン水溶液と比較した。
結果を図1に示す。
上記実施例1で得られたDECH水溶液を純水で希釈して1.42重量%DECH水溶液を調製し、室温(24℃)で所定時間浸漬し、Si露出面のエッチング特性を調べた。 結果は、(100)Si露出面のエッチングレートは約400Å/分程度であった。
上記実施例1及び2で得られたDECH水溶液及びTECH水溶液を純水で希釈してそれぞれ0.1重量%のDECH水溶液及びTECH水溶液を調製し、これに超高純度過酸化水素を4重量%の割合で添加し、半導体ウエハーの洗浄液(DECH洗浄液及びTECH洗浄液)を調製した。
結果は、何れの洗浄液の場合も、ウエハー表面に残存している64Cu量が約(3〜4)×1011atom/cm2 程度であって、ウエハー表面に吸着した64Cu量の約30〜40%が除去されていた。
結果は、DECH洗浄液、TECH洗浄液及びコリン洗浄液の何れも同等の洗浄性を示し、本発明のDECH水溶液及びTECH水溶液がコリン水溶液と同等の洗浄性を有することが判明した。
還流冷却器とトリメチルアミン導入管とを備えたフラスコ中に、純水500gに溶解した2−(2−クロロエトキシ)エチルアルコール343g(2.75モル)を仕込み、このフラスコを80℃に保たれた水浴中にセットし、トリメチルアミン導入管からトリメチルアミン237g(3.27モル)を1リットル/分の速度で1.5時間導入して反応させた。
2−(2−クロロエトキシ)エチルアルコール343g(2.75モル)に代えて2−[2−(2−クロロエトキシ)エトキシ]エチルアルコール463g(2.75モル)を用いた以外は、上記実施例3と同様にしてTECH水溶液を調製した。
また、このTECH水溶液を電解処理(35時間)して得られたTECH水溶液4.7kgの塩素含有量は1ppm以下で、濃度は6.58重量%であった。また、得られたTECH水溶液は、ポリエチレングリコール濃度が500ppm以下で、トリメチルアミン濃度が0.4ppmであった。
純水5640gに溶解したトリメチルアミン281.5g(4.76モル)に対してエチレンオキサイドを400g(9.08モル、実施例5)、555g(12.61モル、実施例6)、660g(14.99モル、実施例7)、及び776g(17.61モル、実施例8)の割合で使用し、反応温度25〜40℃及びエチレンオキサイド導入速度3.3g/分の条件でそれぞれ2時間(実施例5)、2.7時間(実施例6)、3.2時間(実施例7)、及び3.7時間(実施例8)反応させた。
また、ガスクロマトグラフィー分析により、各水溶液中に含まれる副生物のポリエチレングリコールの量を測定した。
結果を表3に示す。
15重量%コリン水溶液500g(コリン純分75g、0.619モル)に対してエチレンオキサイドを13.6g(0.309モル、実施例9)、40.7g(0.924モル、実施例10)、及び81.8g(1.86モル、実施例11)の割合で使用し、反応温度25〜40℃及びエチレンオキサイド導入速度1.0g/分の条件でそれぞれ13.6分間(実施例9)、40.7分間(実施例10)、及び81.8分間(実施例10)反応させた。
Claims (6)
- コリン0.84〜3.2重量%、水酸化2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルトリメチルアンモニウム1.5〜3.8重量%、及び水酸化2−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エチルトリメチルアンモニウム0.05〜1.0重量%を含み、かつ、ポリエチレングリコール0.74〜3.60%(ガスクロマトグラフィー分析)を含む水溶液であることを特徴とする第四アンモニウム塩基型半導体表面処理剤。
- コリン1.15〜2.91重量%、水酸化2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルトリメチルアンモニウム2.85〜4.26重量%、水酸化2−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エチルトリメチルアンモニウム1.24重量%以下、及びエチレングリコール0.45〜1.57重量%を含む水溶液であることを特徴とする第四アンモニウム塩基型半導体表面処理剤。
- トリアルキルアミンの水溶液中に、反応温度5〜100℃及び導入速度0.01〜1000g/分の条件で炭素数2〜6のアルキレンオキサイド又はこのアルキレンオキサイドの水溶液を導入する請求項3に記載の第四アンモニウム塩基型半導体表面処理剤の製造方法。
- コリンの水溶液中に、反応温度5〜100℃の条件で炭素数2〜6のアルキレンオキサイド又はこのアルキレンオキサイドの水溶液を導入する請求項5に記載の第四アンモニウム塩基型半導体表面処理剤の製造方法。
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