JP4011673B2 - 内視鏡先端部光学系 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、胆道や気管支等の細い管空内の観察に使用される内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
胃や大腸等を観察する内視鏡には、視野方向が内視鏡の挿入方向と同じ方向を向いている直視タイプのものと、視野方向が内視鏡の挿入方向に対して側方や斜めの方向を向いている側視タイプや斜視タイプのもの等があるが、通常の内視鏡は、先端部が曲がるようになっているので、直視タイプの内視鏡を用いれば、大体の部位を観察することが可能である。しかし、胆道や気管支等の細い管空の観察を行う場合には、先端部を曲げるためのスペースがとれないために、直視タイプの内視鏡では観察できない場合がある。そこで、このような場合には、側視タイプや斜視タイプの内視鏡が用いられている。
また、従来より拡大内視鏡を用いて、胃や大腸のピット構造を観察して癌などの診断を行おうとしているが、近年では、胃や大腸だけでなく、胆道や気管支などの細い管空内についても拡大観察を行うことが望まれている。
【0003】
現在行われている拡大観察では、比較的狭角の対物光学系を用いて、対物光学系の先端部から観察する物体までの距離を、殆ど密着か或いは数mm程度に、非常に接近させることによって大きな拡大率を得るという方法がとられている。
胃や大腸の如く、ある程度の大きさを有する管空について拡大観察を行う場合、直視タイプの内視鏡を用いても内視鏡先端部を曲げることによって、対物光学系の先端部から物体までの距離を接近させることができる。しかし、細い管空内で拡大観察を行う場合は、直視タイプの内視鏡を用いたのでは、上述の如く、内視鏡を曲げるためのスペースがなく、内視鏡先端部を曲げることができず、対物光学系の先端部から物体までの距離を接近させることができないため、大きな拡大率で観察することは不可能であった。他方、側視タイプの内視鏡を用いれば、比較的容易に対物光学系の先端部と観察物体を接近させることができるので大きな拡大率を得ることができる。従って、細い管空内を拡大観察する場合は、側視タイプの内視鏡が適している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
図10、11、12、13、15及び14は、従来の側視タイプの内視鏡先端部を示す断面図及び側面図である。
なお、側視タイプの内視鏡について、本明細書中では便宜上内視鏡の挿入部の先端の方向を「前」、その逆の方向を「後ろ」、対物光学系の観察窓がある方向を「上」、その逆の方向を「下」、内視鏡の先端部を正面から見たときの前記上下方向及び前後方向に対し垂直な方向を「左右方向」とする。
内視鏡の先端部1は、対物光学系2、及びライトガイド繊維束3を備えている。
【0005】
図10に示す如き内視鏡では、対物光学系2は、プリズム15を介して側視観察が可能になっている。また、照明光学系については、ライトガイド繊維束3が、対物光学系2の下方を通り、対物光学系2の前方で上方へ向けて曲げられており、側方の物体を照射し得るようになっている。
ところで、胆道や気管支などの細い管空内を観察するためには、先端部の外径が小さな内視鏡が必要になる。本従来例において、内視鏡先端部の外径を小さくするには、ライトガイド繊維束3を曲げる曲率半径を小さくすることが考えられるが、ライトガイド繊維束の曲げの曲率を小さくすると、ライトガイドファイバーに折れが発生し、光量が著しく減少してしまい易い。
【0006】
図11に示す如き内視鏡は、ライトガイド繊維束3が対物光学系2の上方に配置されている。
本従来例では、ライトガイド繊維束3は、内視鏡の挿入方向に対して少し上方へ曲げられており、物体に対して光を斜めから照射し得るようになっている。しかし、ライトガイド繊維束を曲げるとライトガイドファイバーの折れが発生し易くなるだけでなく、上方へ曲げた部分の内視鏡外径が大きくなってしまうという不具合がある。
【0007】
そこで、ライトガイド繊維束を曲げずに物体を照明するようにした従来例として、実願昭41−10681号や特公平5−10647号公報に記載のものがある。
【0008】
図12は、実願昭41−106861号に記載のものを簡略化して示す断面図である。本従来例では、ライトガイド繊維束3を、対物光学系2の上方に、且つ、内視鏡の挿入方向に平行に配置することによって、先端部の外径が大きくならないようにしている。また、本従来例では、ライトガイド繊維束3から出射された照明光が反射作用をもった斜面12で反射せしめられて上方へ曲げられるようになっている。拡大観察の場合、対物光学系の観察窓4と物体面が非常に近接するので、ライトガイド繊維束3と対物光学系2の位置関係や、斜面12の傾斜角度等の詳細な条件設定が難しく、条件設定をうまく行わないとライトガイド繊維束3からの照明光が斜面12に遮られて物体面を照らせなかったり、照明ムラが起こる等の不具合が発生したりする。
しかし、本従来例には、ライトガイド繊維束3と対物光学系2の位置関係や、斜面12の傾斜角度等の詳細な条件までは記載されていないため、上記の如き不具合が発生し易い。
【0009】
図13及び14は、特公平5−10647号公報の記載例を簡略化したものであり、図13は挿入方向を左に見た断面図、図14は挿入部の先端側から見た正面図である。
本従来例では、ライトガイド繊維束3は、対物光学系2の上方に、且つ、内視鏡の挿入方向と平行に配置されている。また、ライトガイド繊維束3の前方には、図14に示す如き半円筒形状の反射部材16が設けられていて、反射部材16は、図13に示す如く、ライトガイド繊維束3から出射された光を上方へ反射するようになっている。また、ライトガイド繊維束3の断面は、図14に示す如く、円形に形成されている。
しかし、ライトガイド繊維束3を円形に形成した場合、ライトガイド繊維束3と対物光学系2が設けられている以外のスペースが無駄になり、しかも、内視鏡先端部の外径が大きくなってしまうという不具合が発生する。
また、半円筒形状の反射部材16を用いたのでは、その分、材料費がかかるだけでなく、部材の取り付けや調整などが必要となり、コスト高になってしまう。
【0010】
また、本従来例においても、図12に示す如き従来例と同様に、ライトガイド繊維束3と対物光学系の観察窓4との位置関係等の詳細な条件が記載されておらず、条件設定をうまく行うことが難しいので、図15に示す如く、照明系の光が対物系の観察窓4に飛び込んでフレアを発生させたり、照明ムラを発生させたりする等の不具合が発生しやすい。
【0011】
本発明は、これらの問題点に鑑みてなされたものであり、先端部の外径が細く、フレアがなく、良好な照明が得られる側視タイプの内視鏡を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る内視鏡先端部光学系は、内視鏡の挿入方向に対し側方を観察するための観察窓を備えた対物光学系と、光源からの光を物体側へ導くためのライトガイド繊維束とを有する内視鏡先端部において、前記対物光学系の観察窓を、内視鏡先端部の外周部よりも1段内側に設けると共に、前記ライトガイド繊維束を、その長手方向が内視鏡の挿入方向に対し略平行になり、且つ、その先端部が前記観察窓よりも後方に位置するように、前記外周部と前記観察窓との段差部に配置し、前記対物光学系の観察窓と前記ライトガイド繊維束の先端部との間に、光の反射作用を持つ斜面を、観察窓側が高くなるようにして設け、前記ライトガイド繊維束の端面から垂直に射出された光が、前記光の反射作用をもつ斜面で反射せしめられて、観察視野範囲内を照射するようにして、
前記光の反射作用をもつ斜面の位置と角度が以下の式(2)及び/又は式(3)を満たすことを特徴とするものである。
z’+(L−h’)/tan2θ<z+d ・・・(2)
z’+(h 0 −h’)/tanθ+(L−h 0 )/tan2θ>z−d ・・・(3)
但し、dは前記対物光学系の光軸から物体面に投影された視野範囲で最大になる位置までの距離、z’は前記ライトガイド繊維束の先端部の最も下側部分から、前記ライトガイド繊維束の先端部の最も下側部分を通り内視鏡の挿入方向に平行な直線が前記光の反射作用をもつ斜面と交わる点までの距離、Lは前記対物光学系の前記観察窓の上面から物体面までの距離、h’は前記観察窓の上面を基準としたときの前記ライトガイド繊維束先端の最も下側部分の高さ、h 0 は前記観察窓の上面を基準にしたとき、前記ライトガイド繊維束から射出され、前記ライトガイド繊維束の光軸に平行に前記光の反射作用をもつ斜面に当たる最も高い光線の高さ、θは前記光の反射作用をもつ斜面と前記ライトガイド繊維束の光軸とのなす角度、zは前記対物光学系の光軸から前記ライトガイド繊維束の先端部までの距離である。
但し、内視鏡の挿入部の先端の方向を前、その逆の方向を後ろ、対物光学系の観察窓がある方向を上、その逆の方向を下、内視鏡先端部を正面から見たときの前記上下方向及び前後方向に対し垂直な方向を左右方向とする。
【0013】
また、本発明に係る内視鏡先端部光学系は、好ましくは、ライトガイド繊維束の断面が、上下方向に短く、左右方向に長い形状となるようにして該ライトガイド繊維束を詰め込み可能な隙間を、段差部に形成したことを特徴とするものである。
【0014】
また、本発明による内視鏡先端部光学系は、好ましくは、ライトガイド繊維束の先端部から開口数で規定される角度の範囲内に、観察視野範囲が含まれるようにしたことを特徴とするものである。
【0015】
また、本発明による内視鏡先端部光学系は、好ましくは、対物光学系の光軸からライトガイド繊維束の先端部までの距離zが、次式(1)を満たすことを特徴とするものである。
z>d+(L−h)(n2 −NA2 1/2 /NA ・・・式(1)
但し、dは物体面に投影された視野範囲で最大になる位置から対物光学系の光軸までの間の距離、Lは対物光学系の観察窓の上面から物体面までの距離、hは観察窓の上面を基準としたときのライトガイド繊維束の先端部の最も上側の部分の高さ、nは観察している空間の屈折率、NAはライトガイドの開口数である。
【0019】
また、本発明による内視鏡先端部光学系は、好ましくは、光の反射作用をもつ斜面の最も高い部分が、対物光学系の観察窓の上面の最も先端側とライトガイド繊維束の先端部の最も上側の部分を結ぶ直線より高く位置し、且つ、ライトガイド繊維束の先端部の最も上側の部分と光の反射作用をもつ斜面の最も高い部分を結ぶ直線が、物体面上に投影した視野範囲より内視鏡の先端側を通るように、該反射面を配置したことを特徴とするものである。
【0020】
また、本発明による内視鏡先端部光学系は、好ましくは、光の反射作用をもつ斜面が、光を広げる作用をもっていることを特徴とするものである。
【0021】
【発明の実施形態】
以下、本発明による内視鏡先端部光学系の実施形態につき、図面を用いて説明する。
図1は本発明による内視鏡先端部光学系の一実施形態を示す断面図、図2は本実施形態の正面図、図3は図1における構成要素の配置関係を説明する断面図である。
内視鏡先端部1は、対物光学系2、及びライトガイド繊維束3を備えている。対物光学系2は、観察窓4を内視鏡の挿入方向に対して側方を向くようにして備えており、細い管空内においても物体に近接して拡大観察が行えるようになっている。
ライトガイド繊維束3は、内視鏡の挿入方向に対して平行に配置されており、ライトガイド繊維束の曲げることによる内視鏡先端部1の外径の増大を防いでいる。
また、対物光学系2の観察窓4は、内視鏡先端部1の外周部5よりも一段低いところ(内側)に設けられ、内視鏡先端部1の段差部端面には、隙間6が形成されており、隙間6には、充分な量のライトガイド繊維束3が、内視鏡先端部1の外径を増大させることなく詰め込まれている。
また、ライトガイド繊維束3の先端部は、対物光学系2の観察窓4よりも後方に配置されており、物体面9への照明は、ライトガイド繊維束3の先端部より出射される光のうち上側に広がる光を用いるようにしている。
【0022】
ここで、隙間6を、図2に示す如く、上下方向に短く、左右方向に長い形になるように形成すると、段差部端面が有効に利用され得、より多くのライトガイドファイバーを詰め込むことが可能となり、より明るい照明を得ることができるので、好ましい。
【0023】
また、観察範囲を良好に照明するためには、ライトガイド繊維束3の開口数で規定される角度の範囲内に、観察視野範囲が含まれるようにすれば、観察画面内が常に照明され、明るい状態で物体を観察できるので、好ましい。
【0024】
本実施形態では、ライトガイド繊維束3の開口数で規定される角度の範囲内に、観察視野範囲が含まれるようにするために、対物光学系2の光軸11とライトガイド繊維束3の先端部との距離zが次式(1)を満たすようになっている。
z>d+(L−h)(n2 −NA2 1/2 /NA ・・・(1)
但し、dは物体面に投影された視野範囲で最大になる位置から対物光学系2の光軸までの距離、Lは対物光学系2の観察窓4の上面から物体面9までの距離、hは観察窓4の上面を基準としたときのライトガイド繊維束3の先端部の最も上側の部分10の高さ、nは観察している空間の屈折率、NAはライトガイド繊維束3の開口数である。
【0025】
図3を用いて、式(1)について説明する。
一般に、光ファイバーを介して光を伝送する場合、光ファイバーに対して所定の角度以上で光を入射しても光線は伝送されない(この角度を臨界角という)。臨界角以上で入射した光線が伝送されないのは、臨界角以下で入射した光は光ファイバー中を全反射を繰り返すので光を伝送できるが、臨界角を越えて入射してきた光は光ファイバー中で全反射せず光ファイバーの外へ逃げてしまうからである。
空気中で光を入射させたときの臨界角をφとすると、sinφをこの光ファイバーの開口数といい、NAと表す。
そして、空気中で開口数がNAのファイバーから光を射出させると、光は光ファイバーの光軸に対して、
φ=sin-1(NA)
の角度で広がりをもって射出される。
ここで、屈折率nの媒質中で光ファイバーから光を射出させたとすると、屈折角が空気中とは異なるため、光線の広がり角φ’は次式(4)のようになる。
φ’=sin-1(NA/n) ・・・(4)
【0026】
ライトガイド繊維束3の光軸8と物体面9が平行であると仮定し、物体面9からライトガイド繊維束3の先端部の最も上側の部分10までの距離をyとすると、
y=L−h ・・・(5)
となる。
但し、Lは対物光学系の観察窓4の上面から物体面9までの距離、hは観察窓4の上面を基準としたときのライトガイド繊維束3の先端部の最も上側の部分10の高さである。
【0027】
観察を屈折率nの条件下で行うと、ライトガイド繊維束3の先端部の最も上側の部分10からは式(4)で規定される角度φ’の広がりをもった照明光が射出される。このとき、物体面9上の点Aよりも前側では照明が行われるが、物体面9上の点Aよりも後ろ側では照明光は届かないことになる。
ライトガイド繊維束3の先端部から点Aまでの距離をaとして、上述したことを定式化して表すと、
a=y/tanφ’
=y(1−sin2 φ’)1/2 /sinφ’ ・・・(6)
となる。
【0028】
ここで、物体面9上に投影された視野範囲において最も後ろ側の位置をBとすると、Bの位置が前記Aの位置より右側にくると対物光学系2の視野内に照明光の当たらない部分ができる。これを避けるためにはAの位置をBより後ろ側へもっていくことが出来る程度にライトガイド繊維束の先端部から観察光学系の光軸11までの距離zを大きくしなければならない。
従って、対物光学系2の光軸11から位置Bまでの距離をdとすると、zは式(7)のように表すことができる。
z>d+a ・・・(7)
【0029】
よって、式(4)乃至式(7)より、物体面9を良好に照射することができる条件式(1)が導かれる。
【0030】
ところで、対物光学系2の光軸11から位置Bまでの距離dは、対物光学系の半画角をw、観察窓4の上面から入射瞳位置までの距離をe(図示省略)とすると次式(8)のように表すことができる。
d=(L+e)tanw ・・・(8)
dとLは、式(8)の関係にあるので、観察窓4の上面から物体面9までの距離Lが大きくなるとzの値も大きくなる。従って、zを決めるときは、Lの値が最も大きくなるときの値を用いればよい。
Lが最も大きくなるときの値とは、対物光学系2のピントがあっている範囲で最も遠い距離か、細い管空内に内視鏡を挿入したときに対物光学系の観察窓から管空表面までとることができる最大の距離である。
【0031】
図4は、本発明による内視鏡先端部光学系の他の実施形態を示す断面図である。
本実施形態の内視鏡先端部1には、対物光学系2の観察窓4とライトガイド繊維束3との間に、光の反射作用を持つ斜面12が観察窓側が高くなるように傾斜して設けられており、斜面12は、ライトガイド繊維束3から出射された光を反射して物体面9に照射せしめるようになっている。
【0032】
ここで、ライトガイド繊維束3の先端部の端面から垂直に射出された光が、光の反射作用をもつ斜面12で反射され、反射された光が、観察視野範囲内を照射するようにすれば、照明光が物体に当たる位置と観察視野範囲を一致させることができ、観察視野範囲において良好な照明を得ることができるので好ましい。
【0033】
本実施形態では、斜面12の傾斜角とライトガイド繊維束3と斜面12の位置関係を次式(2)及び/又は式(3)を満たすようにして、照明光が物体に当たる位置と観察視野範囲を一致させることができるようにしている。
z’+(L−h’)/tan2θ<z+d ・・・(2)
z’+(h0 −h’)/tanθ+(L−h0 )/tan2θ>z−d・・・(3)
但し、dは対物光学系2の光軸11から物体面9に投影された視野範囲で最大になる位置との間の距離、z’はライトガイド繊維束3の先端部の最も下側部分18から、ライトガイド繊維束3の先端部の最も下側部分18を通り内視鏡の挿入方向に平行な直線が光の反射作用をもつ斜面12と交差する点までの距離、Lは対物光学系2の観察窓4の上面から物体面9までの距離、h’は観察窓4の上面を基準としたときのライトガイド繊維束3の先端部の最も下側部分18の高さ、h0 は観察窓4の高さを基準にしたときの、ライトガイド繊維束3から射出されライトガイド繊維束3の光軸8に平行に光の反射作用をもつ斜面12に当たる最も高い光線の高さ、θは光の反射作用をもつ斜面12とライトガイド繊維束3の光軸8とのなす角度、zは対物光学系2の光軸11からライトガイド繊維束3の先端部までの距離である。
【0034】
図4を用いて、式(2)及び式(3)について説明する。
光軸8と物体面9は平行であると仮定し、ライトガイド繊維束3の先端部の最も下側部分18から物体面9までの距離をy’とすると、
y’=L−h’ ・・・(9)
となる。
但し、Lは対物光学系2の観察窓4の上面から物体面9までの距離、h’は観察窓4の上面を基準としたときのライトガイド繊維束3の先端部の最も下側部分18の高さである。
【0035】
ライトガイド繊維束3の先端部から内視鏡の挿入方向に射出された光は、光軸8に沿って進み、更に、光軸8に対してθ°傾いた斜面12で反射され、光軸8に対し2θ°の角度をもって上方へ進む。この光線が物体面9を照射する位置をCとすると、ライトガイド繊維束3の先端部から位置Cまでの距離bは次式(10)のようになる。
b=z’+y’/tan2θ ・・・(10)
【0036】
ところで、物体面9に投影された対物光学系2の視野範囲がB−B’間であるとすると、Cの位置がBより後ろ側にあれば視野範囲に照明光が届いていることになり、視野内を良好に照明することが可能となる。
位置Cが位置Bより後ろ側に来るための条件は次式(11)のようになる。
b<z+d ・・・(11)
従って、式(9)乃至式(11)より、観察物体を良好に照明するための条件式(2)が導かれる。
【0037】
また、物体面9から、ライトガイド繊維束3の光軸8に平行に斜面12に当たる光線のうち最も高い光線23までの距離をy0 とすると、
0 =L−h0 ・・・(12)
但し、h0 は観察窓4の上面を基準にしたとき、ライトガイド繊維束3から射出され、ライトガイド繊維束3の光軸8に平行に光の反射作用をもつ斜面12に当たる最も高い光線23の高さである。
【0038】
また、ライトガイド繊維束3の先端部から光線23が斜面12と交差する部分までの距離z0 は、図4より式(13)になる。
0 =z’+(h0 −h’)/tanθ ・・・(13)
【0039】
斜面12で反射された光線23が物体面9を照射する位置をC’とすると、式(10)を導入したときと同様に考えて、ライトガイド繊維束3の先端部から位置C’までの距離b0 は、次式(14)のようになる。
0 =z0 +y0 /tan2θ ・・・(14)
【0040】
ところで、物体面9に投影された対物光学系2の視野範囲がB−B’間であるとすると、C’の位置がBより前側にあれば視野範囲に照明光が届いていることになり、視野内を良好に照明することが可能となる。
C’がB’より前側に来るための条件は次式(15)のようになる。
0 >z−d ・・・(15)
従って、式(12)乃至式(15)より、観察物体を良好に照明する条件式(3)が導かれる。
【0041】
なお、条件式(2)及び式(3)においても、距離dは式(8)で表される。このため、観察距離Lによって良好な照明の条件が変わるが、できるだけ観察可能な範囲の全ての距離において式(2)及び/又は式(3)を満足するように設定するのが望ましい。
なおまた、図1乃至図3の実施態様と図4の実施態様における式(1)と式(2)及び式(3)を組み合わせてもよい。
内視鏡先端部光学系を式(1)と式(2)及び/又は式(3)が成り立つように構成すると、物体に対して2方向から照明することになり、明るさが稼げると共により広い範囲を照明することができる。
例えば、図5に示す如く、観察距離が近いところを式(1)が成り立つようにし、観察距離が遠いところを式(2)及び/又は式(3)が成り立つようにすると、観察距離が近いところから遠いところまで幅広く照明をすることができる。
【0042】
図6は、本発明による内視鏡先端部光学系の更に他の実施形態を示す。
光の反射作用をもつ斜面12の最も高い部分14の高さが、対物光学系2の観察窓4の上面の最も先端側13とライトガイド繊維束3の先端部の最も上側の部分10を結ぶ直線19よりも高くなっており、ライトガイド繊維束3の先端部からの射出光を斜面12で遮蔽して、照明光が対物光学系2の観察窓4を直射しないようになっている。従って、本実施形態によれば、照明光が飛び込むことを原因としたフレアの発生を防止することができる。
なお、斜面12の高さが、例えば14’の如く、前記直線の高さより低く、本実施形態に示す如き条件を満たさない場合には、図6に破線で示す如く、ライトガイド繊維束3の先端部からの照明光が観察窓4を直射して、フレアが発生してしまうことになる。
【0043】
図7は、本発明による内視鏡先端部光学系の更に他の実施形態を示す。
図7に示す如く、ライトガイド繊維束3の先端部の最も上側の部分10と光の反射作用を持つ斜面12の最も高い部分14を結ぶ直線20が、物体面上に投影した視野範囲B−B’より内視鏡の先端側を通るようにすれば、視野内に斜面の影が入らなくなり照明のムラを防止できる。なお、斜面12の高さが14’’の如く、本実施形態に示す如き条件を満たさない場合には、図7に破線で示す如く、照明光が斜面12で遮られるため視野の一部が暗くなってしまうという不具合が起こることになる。
【0044】
なお、上記各実施形態において、光の反射する斜面12とライトガイド繊維束3の先端部と対物光学系2の位置関係が条件式(2)を満たしていても、ライトガイド繊維束3の先端部と対物光学系2の光軸11との距離が近い場合やライトガイド繊維束3の開口数が小さい場合、ライトガイド繊維束3から出射された光が充分には広がらず、観察視野の周辺が暗くなることがある。
そのような場合は、ライトガイド繊維束3からの光を反射する作用をもつ斜面12に光が広がる作用をもたせるようにして光を広げてやれば、視野内を良好に照明することができるので好ましい。
光を広げる手段としては、乱反射を利用するものや、斜面の形状を曲面にするもの等が考えられ、光を乱反射させる手段としては、斜面を粗面にしたり、接着剤に細かい粒子を混ぜてそれを斜面上に塗布したりする等の手段がある。斜面を曲面にする手段としては、光の反射作用をもつ斜面12の形状を凸面状にすることが考えられる。
なお、これらの光を広げる手段は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよい。
また、上記各実施形態は、単独で用いても、組み合わせて用いてもよい。
【0045】
【実施例】
次に、本発明による内視鏡先端部光学系の一実施例について説明する。
図8は、胆道観察用の細径の拡大内視鏡の先端部を示す断面図、図9は、図8の拡大内視鏡先端部の正面図である。
内視鏡先端部1は、対物光学系2、及びライトガイド繊維束3、胆道内に水を環流させるためのチャンネル21を備えている。また、内視鏡先端部1は、外径が6mmであり、胆道に挿入可能な大きさに形成されている。
【0046】
対物光学系2は、観察窓4と、プリズム15と、結像レンズ群22より構成されていて、視野方向はプリズム15によって、内視鏡の挿入方向から側方に変換されている。また、本実施例の内視鏡は、対物光学系2の観察窓4から観察物体までの距離が1.3mmから3mm程度までの範囲で観察可能となっている。
対物光学系2の観察窓4は、内視鏡先端部1の外周部5よりも一段低いところ(内側)に設けられており、ライトガイド繊維束3は、内視鏡先端部1の外周部5と対物光学系2との間の段差部端面に形成された隙間6内に詰め込まれ、内視鏡の挿入方向に対し平行に配置されている。
このとき、ライトガイド繊維束3の断面は、図9に示す如く、上下方向に短く、左右方向に長い形状をしている。また、ライトガイド繊維束3の先端部は、図8に示す如く、対物光学系2の観察窓4よりも後ろ側に配置されている。更に、ライトガイド繊維束3の先端部は、観察窓4と観察物体までの距離L(図示省略)を1.3mmから2.4mmまでの間とした場合において、ライトガイド繊維束3の開口数で規定される角度の範囲内に視野範囲が入るように配置されている。
更に、本実施例では、対物光学系2の光軸11からライトガイド繊維束3の先端部までの距離z(図示省略)が、上記条件式(1)を満たすような配置となっている。
【0047】
更に、対物光学系2の観察窓4とライトガイド繊維束3との間には、光の反射作用をもつ斜面12が、観察窓側が高くなるように傾斜して設けられている。このとき、斜面12は、観察窓4の上面から観察物体までの距離Lを1.6mmから3mmまでの間とした場合において、ライトガイド繊維束3の先端部の端面から垂直に出射された光が斜面12で反射されて観察視野内を通るべく、上記条件式(2)及び/又は式(3)を満たすように配設されている。
斜面12の最も高い位置14は、対物光学系1の観察窓4の上面の最も先端側13とライトガイド繊維束3の先端部の最も上側10を結ぶ直線19より高い位置にある。
また、ライトガイド繊維束3の先端部の最も上側の部分10と光の反射作用をもつ斜面12の最も高い部分14とを結ぶ直線20は、観察可能な範囲において物体面9より先端側を通るようになっている。
また、光の反射作用を持つ斜面12は、ステンレス製の部材を表面が粗面になるようにして加工されてなり、光を広げる作用をもっている。
なお、本実施例における、対物光学系2の光軸11からライトガイド繊維束3の先端部までの距離z、光の反射作用をもつ斜面12の傾斜角θとライトガイド繊維束3と斜面12の位置関係z’、式(1)、式(2)及び式(3)の右辺の値等のデータを表1に示す。
【表1】
Figure 0004011673
【0048】
次に、本実施例の作用について説明する。
本実施例によれば、ライトガイド繊維束3を内視鏡の挿入方向に対して平行に置いたので、ライトガイト繊維束3を曲げることによる内視鏡外径の増大を防止できる。また、対物光学系2の観察窓4を内視鏡先端部1の外周部5よりも一段低いところ(内側)に設け、内視鏡先端部1の外周部5と対物光学系2との段差部分にできた隙間6にライトガイド繊維束3を配置したので、内視鏡先端部1の外径を増大させることなくライトガイドファイバーを詰め込むことができる。更に、隙間6を、上下方向に短く、左右方向に長くなるように形成したので、段差部端面が有効に利用でき、より多くのライトガイドファイバーをこの隙間6に詰め込んで、より照明を明るくすることができる。
【0049】
また、観察物体への照明は、近点側(観察距離が1.3mmから2.3mmまでの間)ではライトガイド繊維束3の先端部から広がって出射される光を用いており、近点側では、ライトガイド繊維束3の先端部の位置をライトガイド繊維束3の開口数で規定される角度の範囲内に視野範囲が含まれるように、即ち、条件式(1)を満たすように配置したので、観察視野内の全ての部分に照明光が当たる。
【0050】
また、物体面への照明は、遠点側(観察距離が1.6mmから3mmまでの間)では、光の反射作用をもった斜面12に光を反射させており、反射作用をもつ斜面12の位置や角度を遠点側で、ライトガイド繊維束3の端面から垂直に出射された光が観察視野内をとおるように、条件式(2)及び/又は(3)を満たすように設定したので、ライトガイド繊維束3を出射した光は、観察視野内を適正に照射する。
なお、この斜面12の表面を光を広げる作用をもたせるために粗面にしたので、ライトガイド繊維束3からの光は、斜面12で乱反射されて広い範囲を均一に照明することができる。
【0051】
なお、本実施例によれば、物体への照明を近点側ではライトガイド繊維束3の先端部から広がって出射される光を用い、遠点側では光の反射作用を持つ斜面12から反射光で(中間距離では前記出射光及び反射光の両方の光を用いて)行っている。物体への照明はそれぞれの方法を単独で行ってもよいが、このように2つの方法で照明を行うと、各々単独の方法で照明を行うよりも広い範囲の照明を行うことができる。
【0052】
また、本実施例によれば、斜面12の最も高い位置14を、対物光学系2の観察窓4の上面の最も先端側13とライトガイド繊維束3の先端部の最も上側10を結ぶ直線より高くなるようにしたので、照明光の対物光学系2への直射を防いで、フレアの発生を防止することができる。
また、物体面9に投影された視野範囲に、ライトガイド繊維束3の先端部の最も上側の部分10と光の反射作用を持つ斜面12の最も高い部分14を結ぶ直線が入らないようにしたので、観察視野内に斜面12の影が入るのを防ぐことが出来る。
【0053】
以上説明したように、本発明の内視鏡先端部光学系は、前述の特許請求の範囲に記載した特徴の他にも、以下のような特徴を有している。
【0054】
(1)前記ライトガイド繊維束の開口数で規定される角度の範囲内に、観察視野範囲が含まれるようにしたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の内視鏡先端部光学系。
【0055】
(2)対物光学系の光軸からライトガイド繊維束の先端部までの距離zが次式(1)を満たすことを特徴とする前記(1)に記載の内視鏡先端部光学系。
z>d+(L−h)(n2 −NA2 1/2 /NA ・・・式(1)
但し、dは物体面に投影された視野範囲で最大になる位置から対物光学系の光軸までの距離、Lは対物光学系の観察窓の上面から物体面までの距離、hは観察窓の上面を基準としたときのライトガイド繊維束の先端部の最も上側の部分の高さ、nは観察している空間の屈折率、NAはライトガイドの開口数である。
【0056】
(3)前記ライトガイド繊維束の端面から垂直に射出された光が、前記光の反射作用をもつ斜面で反射せしめられて、観察視野範囲内を照射するようにしたことを特徴とする請求項3に記載の内視鏡先端部光学系。
【0057】
(4)前記光の反射作用をもつ斜面の位置と角度が次式(2)及び/又は式(3)を満たすことを特徴とする前記(3)に記載の内視鏡先端部光学系。
z’+(L−h’)/tan2θ<z+d ・・・(2)
z’+(h0 −h’)/tanθ+(L−h0 )/tan2θ>z−d・・・(3)
但し、dは対物光学系の光軸から物体面に投影された視野範囲で最大になる位置までの距離、z’はライトガイド繊維束の先端部の最も下側部分から、前記ライトガイド繊維束の先端部の最も下側部分を通り内視鏡の挿入方向に平行な直線が前記光の反射作用をもつ斜面と交わる点までの距離、Lは対物光学系の観察窓の上面から物体面までの距離、h’は観察窓の上面を基準としたときのライトガイド繊維束先端の最も下側部分の高さ、h0 は観察窓の上面を基準にしたとき、前記ライトガイド繊維束から射出され、前記ライトガイド繊維束の光軸に平行に前記光の反射作用をもつ斜面に当たる最も高い光線の高さ、θは前記光の反射作用をもつ斜面とライトガイド繊維束の光軸とのなす角度、zは対物光学系の光軸からライトガイド繊維束の先端部までの距離である。
【0058】
(5)前記光の反射作用をもつ斜面の最も高い部分が、前記対物光学系の観察窓の上面の最も先端側と前記ライトガイド繊維束の先端部の最も上側の部分を結ぶ直線より高く位置し、且つ、前記ライトガイド繊維束の先端部の最も上側の部分と前記光の反射作用をもつ斜面の最も高い部分を結ぶ直線が、物体面上に投影した視野範囲より内視鏡の先端側を通るように、該反射面を配置したことを特徴とする請求項3、前記(3)及び(4)のいずれかに記載の内視鏡先端部光学系。
【0059】
(6)前記光の反射作用をもつ斜面が、光を広げる作用をもっていることを特徴とする請求項3又は前記(3)に記載の内視鏡先端部光学系。
【0060】
【発明の効果】
本発明によれば、先端の外径が細く、照明を良好に行うことができ、フレアの発生のない側視タイプの内視鏡を提供することができる。
【0061】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による内視鏡先端部光学系の一実施形態を示す断面図である。
【図2】本実施形態の正面図である。
【図3】本実施形態の構成要素の配置関係を示す断面図である。
【図4】本発明による内視鏡先端部光学系の他の実施形態を示す断面図である。
【図5】本発明による内視鏡先端部光学系の更に他の実施形態を示す断面図である。
【図6】本発明による内視鏡先端部光学系の更に他の実施形態を示す断面図である。
【図7】本発明による内視鏡先端部光学系の更に他の実施形態を示す断面図である。
【図8】本発明による内視鏡先端部光学系の一実施例を示す断面図である。
【図9】本実施例の正面図である。
【図10】内視鏡先端部光学系の一従来例を示す断面図である。
【図11】内視鏡先端部光学系の他の従来例を示す断面図である。
【図12】内視鏡先端部光学系の更に他の従来例を示す断面図である。
【図13】内視鏡先端部光学系の更に他の従来例を示す断面図である。
【図14】図14の従来例の正面図である。
【図15】図14の従来例の部分拡大図である。
【符号の説明】
1 内視鏡先端部
2 対物光学系
3 ライトガイド繊維束
4 観察窓
5 内視鏡先端部の外周部
6 隙間
7 ライトガイド繊維束の先端部
8 ライトガイド繊維束の光軸
9 物体面
10 ライトガイド繊維束の先端部の最も上側の部分
11 対物光学系の光軸
12 光の反射作用をもつ斜面
13 観察窓の上面の最も内視鏡先端側
14 光を反射する作用を持つ斜面の最も高い所
15 プリズム
16 半円筒状の反射部材
17 内視鏡の挿入方向
18 ライトガイド繊維束の先端部の最も下側の部分
19 ライトガイド繊維束の先端部の最も上側の部分と観察窓の最も内 視鏡先端側を結ぶ直線
20 ライトガイド繊維束の先端部の最も上側の部分と光を反射する作 用を持つ斜面の最も高い所を結ぶ直線
21 チャンネル
22 結像レンズ
23 ライトガイドの光軸に垂直に斜面に当たる最も高い光線

Claims (2)

  1. 内視鏡の挿入方向に対し側方を観察するための観察窓を備えた対物光学系と光源からの光を物体側へ導くためのライトガイド繊維束とを有する内視鏡先端部において、
    前記対物光学系の観察窓を、内視鏡先端部の外周部よりも1段内側に設けると共に、前記ライトガイド繊維束を、その長手方向が内視鏡の挿入方向に対し略平行になり、且つ、その先端部が前記観察窓よりも後方に位置するように、前記外周部と前記観察窓との段差部に配置し
    前記対物光学系の観察窓と前記ライトガイド繊維束の先端部との間に、光の反射作用を持つ斜面を、観察窓側が高くなるようにして設け、
    前記ライトガイド繊維束の端面から垂直に射出された光が、前記光の反射作用をもつ斜面で反射せしめられて、観察視野範囲内を照射するようにして、
    前記光の反射作用をもつ斜面の位置と角度が以下の式(2)及び/又は式(3)を満たすことを特徴とする内視鏡先端部光学系。
    z’+(L−h’)/tan2θ<z+d ・・・(2)
    z’+(h 0 −h’)/tanθ+(L−h 0 )/tan2θ>z−d ・・・(3)
    但し、dは前記対物光学系の光軸から物体面に投影された視野範囲で最大になる位置までの距離、z’は前記ライトガイド繊維束の先端部の最も下側部分から、前記ライトガイド繊維束の先端部の最も下側部分を通り内視鏡の挿入方向に平行な直線が前記光の反射作用をもつ斜面と交わる点までの距離、Lは前記対物光学系の前記観察窓の上面から物体面までの距離、h’は前記観察窓の上面を基準としたときの前記ライトガイド繊維束先端の最も下側部分の高さ、h 0 は前記観察窓の上面を基準にしたとき、前記ライトガイド繊維束から射出され、前記ライトガイド繊維束の光軸に平行に前記光の反射作用をもつ斜面に当たる最も高い光線の高さ、θは前記光の反射作用をもつ斜面と前記ライトガイド繊維束の光軸とのなす角度、zは前記対物光学系の光軸から前記ライトガイド繊維束の先端部までの距離である。
  2. 前記ライトガイド繊維束の断面が、上下方向に短く、左右方向に長い形状となるようにして該ライトガイド繊維束を詰め込み可能な隙間を、前記段差部に形成したことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡先端部光学系。
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