JP4011147B2 - 電磁弁 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動変速装置の油圧回路に用いられる電磁弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の電磁弁としては、例えば図6に示したものが知られている。
【0003】
この電磁弁51は本体52と、本体52に収容されたソレノイド53、ソレノイド53に内嵌された円筒状のガイド部材54、ガイド部材54が形成する内嵌室55に開弁方向及び閉弁方向へ摺動自在に内嵌されたプランジャ56とを有している。前記本体52は、ソレノイド53を包囲した円筒状のカバー部57と、その下方に延出するノズル部58とにより一体形成されており、ノズル部58には流入ポート59が設けられている。カバー部57の上端側には、ヨーク60及びプレート61がカシメ固定されており、外側に位置するプレート61の中央部には流出ポート62が設けられている。また、カバー部57とノズル部58の連結部分には弁座63が設けられている。一方、前記プランジャ56は、本体52、ソレノイド53、ヨーク60と共に磁気回路を構成しており、磁性材料を焼結させることにって形成されている。図7、図8に示すようにプランジャ56は中実状であって、その一端には弁座63に当接・離間し流入ポート59を開閉する弁部64が設けられており、また、その側面には軸方向に貫通する油溝65が複数設けられている。
【0004】
そして、電磁弁51は、ソレノイド53が励磁されていないときには、流入ポート59側の油圧によりプランジャ56が弁座63から離間することにより、内部に流入した油を油溝65を介して流出ポート62から外部へ流出させる。また、ソレノイド53が励磁されると、プランジャ56が弁座63側へ動作して流入ポート59を閉鎖し、流出ポート62から外部への油の流出を阻止する。すなわちノーマルオープン型の電磁弁として動作することにより、流入ポート52側における油圧回路内の圧力を制御する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかる従来の電磁弁51において、制御特性を改善するため、動作時におけるプランジャ56の応答性を向上させようとすると、ソレノイド53を大型化させたり、ソレノイド53への供給電力を増加させなければならないが、その場合には外形寸法、消費電力が共に増大することとなる。このため、前述した電磁弁51のように、自動車のように設置スペースや消費電力を抑えことが要求されるものにおいては応答性を向上させることが難しかった。
【0006】
本発明は、かかる従来の課題に鑑みてなされたものであり、設置スペースや消費電力を抑えつつ、応答性の向上が可能な電磁弁を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明の請求項1の発明にあっては、流入ポート及び流出ポートを連通する内部に、前記流入ポートの圧力とソレノイドの電磁吸引力とにより動作するプランジャが摺動自在に内嵌されるとともに、該プランジャの摺動方向の一端側に、前記流入ポートを開閉する弁部が設けられた電磁弁において、前記プランジャが、摺動方向の他端側に開口し、かつ摺動方向に貫通する油溝を側面に複数設けられた中空形状を有するとともに、深絞り加工を施すプレス成形により前記弁部と共に一体形成されたものとした。
【0008】
かかる構成において、プランジャは中空形状であるため、中実形状である場合に比べ軽いことから、ソレノイドが励磁されたときや、その励磁が停止された直後における動作スピードが従来よりも速くなる。
【0009】
また、請求項2の発明にあっては、前記プランジャの側面に、摺動方向に貫通する油溝が複数設けられるとともに、前記弁部を囲む前記プランジャの端面に、その摺動方向に貫通する孔が設けられたものとした。かかる構成においては、プランジャの流入ポート側における端面の受圧面積が減少し、しかもプランジャが動作するときには、流入ポートから流出ポートへの流体の通流が前記孔を介して許容されるため、内部においてプランジャが摺動する際に働く抵抗が減少する。このため、プランジャの動作スピードが、より速くなる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図にしたがって説明する。図1は、本実施の形態にかかる電磁弁1を示す図であって、この電磁弁1は従来技術で既説したものと同様に、自動車における自動変速装置の油圧回路に用いるものである。
【0011】
すなわち、この電磁弁1は、ソレノイド2が巻回されたボビン部3と、流入ポート4を形成するノズル部5とが一体形成された合成樹脂製の本体6を有している。ボビン部3とノズル部5との連結部には磁気受け渡し用の金属板7がインサートされている。金属板7の中央部には流入口8が開口しており、金属板7によって弁座が形成されている。ソレノイド2及びノズル部5の一部はカバー9によって覆われている。このカバー9によって、ボビン部3の位置する電磁弁1の上部にはヨーク11及びプレート12がカシメ固定されており、プレート12の中央部には流出ポート13が設けられている。一方、ボビン部3には円筒状のガイド部材14が内嵌されており、その内部にはプランジャ20が摺動自在に内嵌されている。プランジャ20は、金属板に深絞り加工を施すプレス成形により製造されている。プランジャ20は、図2〜図4に示すように、金属板7に当接・離間し流入ポート4を開閉する弁部21を一端側に有するとともに、他端側に開口する中空形状であって、その側面には摺動方向に貫通する油溝22が複数形成されている。
【0012】
以上の構成にかかる本実施の形態において、使用に際してソレノイド2が励磁されていないとき、プランジャ20は流入ポート4側の油圧により他端側へ移動することにより、流入口8つまり流入ポート4を開放する。これにより、流入ポート4から内部に流入した油は、ガイド部材14内でプランジャ20の側面に設けられた油溝22・・・を通流したのち流出ポート13から外部へ排出される。一方、ソレノイド2が励磁されると、プランジャ20は弁座を形成している金属板7側へ吸引され、流入口8つまり流入ポート4を閉鎖することにより、流入ポート4から流出ポート13への油の通流を阻止する。そして、かかるプランジャ20の動作により流入ポート4側における油圧回路内の圧力を制御する。
【0013】
ここで、本実施の形態におけるプランジャ20は中空形状であり、従来技術で説明して中実形状のものに比べ軽いことから、ソレノイド2が励磁されたときや、その励磁が停止された直後におけるプランジャ20の動作スピードは従来よりも速くなる。よって、ソレノイド2を大型化させたり、ソレノイド2への供給電力を増加させることなく、プランジャ20の応答性を向上させることができ、設置スペースや消費電力を抑えつつ、制御特性を改善することができる。
【0014】
また、プランジャ20は、摺動方向の一端側に開口する中空形状であり、前述したように、プレス成形により製造されている。よって、プランジャ20の製造方法に自由度を持たせることができ、またプレス成形により製造することによりプランジャ20すなわち電磁弁1のコストダウンを図ることができる。
【0015】
一方、前述したプランジャ20は、例えば図5に示すように、弁部21を囲むプランジャ20の端面20aに、その摺動方向に貫通する孔23が複数設けられた構成とすることもできる。かかる構成においては、プランジャ20の流入ポート4側における端面20aの受圧面積が減少し、しかもプランジャ20が動作するときには、流入ポート4から流出ポート15への油の通流が孔23・・・を介して許容されることから、電磁弁1の内部でプランジャ20が摺動する際に働く抵抗が減少する。よって、プランジャ20の動作スピードが、より速くなることから、使用時におけるプランジャ20の応答性を、より一層向上させることが可能となる。
【0016】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1の発明においては、プランジャを中空形状とすることにより、ソレノイドが励磁された直後、及び励磁が停止された直後における動作スピードが従来よりも速くなるようにした。よって、ソレノイドを大型化させたり、ソレノイドへの供給電力を増加させることなく、プランジャの応答性を向上させることができ、設置スペースや消費電力を抑えつつ、制御特性を改善することが可能となる。
【0017】
また、プランジャをプレス成形によって製造することにより、プランジャの製造方法に自由度を持たせることができる。しかも、プランジャすなわち電磁弁のコストダウンを図ることができる。
【0018】
また、請求項2の発明においては、弁部を囲むプランジャの端面に、その摺動方向に貫通する孔を設けることにより、プランジャが摺動する際に働く抵抗を減少させ、これによりプランジャの動作スピードが、より速くなるようにした。よって、プランジャの応答性を、より一層向上させることが可能となる。
【0019】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す断面図である。
【図2】プランジャの平面図である。
【図3】図2のA−A線に沿う断面を表す斜視図である。
【図4】プランジャの底面図である。
【図5】本発明の他の実施の形態を示す図3に対応する斜視図である。
【図6】従来技術を示す断面図である。
【図7】図6のプランジャの平面図である。
【図8】図7のB−B線に沿う断面を表す斜視図である。
【符号の説明】
1 電磁弁
2 ソレノイド
3 ボビン部
4 流入ポート
5 ノズル部
6 本体
13 流出ポート
20 プランジャ
20a 端面
21 弁部
22 油溝
23 孔
Claims (2)
- 流入ポート及び流出ポートを連通する内部に、前記流入ポートの圧力とソレノイドの電磁吸引力とにより動作するプランジャが摺動自在に内嵌されるとともに、該プランジャの摺動方向の一端側に、前記流入ポートを開閉する弁部が設けられた電磁弁において、
前記プランジャが、摺動方向の他端側に開口する中空形状を有するとともに、深絞り加工を施すプレス成形により前記弁部と共に一体形成されたことを特徴とする電磁弁。 - 前記プランジャの側面に、摺動方向に貫通する油溝が複数設けられるとともに、前記弁部を囲む前記プランジャの端面に、その摺動方向に貫通する孔が設けられたことを特徴とする請求項1記載の電磁弁。
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JP08760097A Expired - Fee Related JP4011147B2 (ja) | 1997-03-21 | 1997-03-21 | 電磁弁 |
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1997
- 1997-03-21 JP JP08760097A patent/JP4011147B2/ja not_active Expired - Fee Related
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